JP6965185B2 - イオン入射装置及び粒子線治療装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、イオンビームを入射して加速するイオン入射装置及びこれを用いた粒子線治療装置に関する。
重粒子線がん治療装置は、イオン入射装置を備えている。このイオン入射装置は、がん治療に必要なイオンビームをシンクロトロンに入射可能なエネルギーまで加速する装置である。
このようなイオン入射装置は、イオンを生成するイオン源と、このイオン源からの引き出されたイオンビームを輸送する低エネルギービーム輸送系(Low Energy Beam Transport、以下、LEBTと記す)と、高周波四重極型線形加速器(Radio Frequency Quadrupole、以下、RFQと記す。)と、ドリフトチューブ型線形加速器(Drift Tube Linac、以下、DTLと記す。)と、を備えている。以下、RFQ及びDTLを一括して説明する場合には、線形加速器という。
上記線形加速器は、数百MHzの高周波で空洞を共振し、電極部に生じた電界によってイオンビームを加速する。そのため、線形加速器は、共振器となるタンクと、イオンを加速するための電極部とから構成される。線形加速器には、真空管アンプ等の高周波電源(RF源)からピークで数百kWの高周波電力が供給される。
国際公開番号2016/167307A1
Y. Iwata et al. /Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A572 (2007年) 1007-1021
上述したイオン入射装置は、イオン源で生成したイオンを線形加速器で加速する。従来のイオン源、例えば電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance、以下、ECRと記す。)イオン源を用いたイオン入射装置は、がん治療に必要なイオン電流を確保する必要がある。
そのため、イオン入射装置は、イオンの種類(以下、イオン種とも記す。)が例えばカーボン(C)の場合、カーボン4価イオン(C4+)を線形加速器で加速する。その後、上記線形加速器の後段に設置したカーボンの薄膜からなる荷電変換膜を通してカーボン6価イオン(C6+)に変換している。線形加速器から出射されるイオンビームの出射エネルギーは、上記荷電変換膜での変換効率が十分高くなるエネルギーである。
線形加速器の核子当たりのイオンビームの出射エネルギーは、固定である。これは線形加速器内の電極部の構成が、特定の速度で通過する時だけ加速するように設計されているためである。因みに、E=1/2mv→E/m=1/2vである。ここで、Eはエネルギー、mは質量、vは速度である。E/mは、核子当たりの出射エネルギーに相当し、その値は速度vの二乗となる。
しかし、同じ元素のイオンでも価数が高ければ、電界からのエネルギーゲインが高い分、速度が速くなる。そのため、線形加速器に供給する高周波電力を小さくすることで、イオンの価数が異なる場合でも速度を一定として運転する。
上記荷電変換膜の厚さが一定であれば、入射エネルギーに対する荷電変換効率は、最適値を有する。入射エネルギーが低すぎても、高すぎても荷電変換効率が低下する。単一イオン(例えば、カーボン(C))を取り扱う場合は、単一イオンで最適化された線形加速器からの出射エネルギー(荷電変換膜への入射エネルギー)となっている。
ところで、複数の種類のイオンを同じ線形加速器で加速する場合、イオンの種類によって最適な入射エネルギーが異なる。そのため、線形加速器の後段に荷電変換膜を設置した場合、イオン種によっては、荷電変換効率が低下し、イオン入射装置としての輸送効率が低下するという問題がある。
本実施形態が解決しようとする課題は、イオンの種類に関わらず荷電変換効率を高くすることで、輸送効率を向上させたイオン入射装置及び粒子線治療装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本実施形態に係るイオン入射装置は、イオンを生成するイオン源と、前記イオン源からの引き出されたイオンビームを加速する前段線形加速器と、前記前段線形加速器により加速された前記イオンビームをさらに加速する複数の後段線形加速器と、前記前段線形加速器から前記後段線形加速器の後段まで前記イオンビームを輸送するビーム輸送部と、前記イオンの価数を変換する荷電変換部と、を備え、前記ビーム輸送部において前記荷電変換部を設置可能な設置位置を複数設け、前記荷電変換部を前記複数の設置位置のうち前記イオンの種類に対応した位置に設置し、少なくとも1つの前記荷電変換部は前記後段線形加速器と前記後段線形加速器との間に設けられることを特徴とする。
本実施形態に係る粒子線治療装置は、イオンを生成するイオン源と、前記イオン源からの引き出されたイオンビームを加速する前段線形加速器と、前記前段線形加速器により加速された前記イオンビームをさらに加速する複数の後段線形加速器と、前記前段線形加速器から前記後段線形加速器の後段まで前記イオンビームを輸送するビーム輸送部と、前記イオンの価数を変換する荷電変換部と、前記後段線形加速器のイオンビームが輸送され、このイオンビームを周回させて所定のエネルギーまで加速するシンクロトロンと、前記シンクロトロンにより加速されたイオンビームを取り出す取出し機器と、を備え、前記ビーム輸送部において前記荷電変換部を設置可能な設置位置を複数設け、前記荷電変換部を前記複数の設置位置のうち前記イオンの種類に対応した位置に設置し、少なくとも1つの前記荷電変換部は前記後段線形加速器と前記後段線形加速器との間に設けられることを特徴とする。
本実施形態によれば、イオンの種類に関わらず荷電変換効率を高くすることで、輸送効率を向上させることが可能になる。
イオン入射装置の各実施形態を適用した粒子線治療装置の一例を示す構成図である。 第1実施形態のイオン入射装置を示すブロック図である。 第2実施形態のイオン入射装置を示す構成図である。 第3実施形態のイオン入射装置を示す構成図である。 第4実施形態のイオン入射装置を示すブロック図である。 第4実施形態の制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本実施形態に係るイオン入射装置及び粒子線治療装置について、図面を参照して説明する。
(粒子線治療装置)
(構 成)
図1はイオン入射装置の各実施形態を適用した粒子線治療装置の一例を示す構成図である。
図1に示すように、粒子線治療装置は、概略的にイオン入射装置20、中間エネルギービーム輸送系(Middle Energy Beam Transport、以下、MEBT系機器と記す)6、シンクロトロン7、取出し機器13、及び照射装置15を備えている。
イオン入射装置20は、電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance: ECR)イオン源(以下、ECRイオン源と記す。)1、LEBT系機器2、イオンビームの進行方向に対して前段に設置される前段線形加速器としてのRFQ3、及びその後段に設置される後段線形加速器としてのDTL4a,4b,4cを備えている。なお、以下の実施形態において、前段及び後段とは、イオンビームの進行方向に対する前方及び後方のことをいう。
イオン入射装置20には、荷電変換部としての荷電変換膜の複数の設置位置5a〜5dのうち、イオン種に応じて少なくとも一箇所に荷電変換膜が設置される。なお、図1では、イオン入射装置20内に設置されている四極電磁石及びビームモニタの図示を省略している。また、荷電変換膜の設置位置5a〜5dとイオン種との関係については、後述するイオン入射装置の第1実施形態にて説明する。
ECRイオン源1は、イオンを生成する。LEBT系機器2は、ECRイオン源1で生成したイオンのビーム特性を調整する。シンクロトロン7は、偏向電磁石8、四極電磁石9、六極電磁石10、高周波加速空洞11、及びバンプ電磁石12を備えている。
(作 用)
次に、粒子線治療装置の作用を説明する。
ECRイオン源1は、ガスを電離してプラズマを生成し、電界によりイオンを引き出し、その引出電流は直流である。ECRイオン源1は、多価イオンを生成可能であるが、価数の高いイオンの電流量が小さい。
そのため、ECRイオン源1は、がん治療に必要なイオン電流量を確保するため、イオン種が例えばカーボン(C)の場合、カーボン4価イオン(C4+)を生成する。なお、カーボン4価イオン以外にも、ECRで生成して治療に供することができるHe等の陽イオンが考えられる。
ECRイオン源1で生成したイオンは、LEBT系機器2でビーム特性を調整しながら、その後段に設置したRFQ3、DTL4a,4b,4cに輸送される。RFQ3は、イオンビームを電気的に収束及び加速する。DTL4a,4b,4cは、イオンビームを電気的に加速する。
DTL4a,4b,4cを出射したイオンビームは、イオン種がカーボンの場合、荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、いずれか一箇所に荷電変換膜を設置することで、カーボン4価イオン(C4+)からカーボン6価イオン(C6+)に変換され、MEBT系機器6を経てシンクロトロン7へ輸送される。
シンクロトロン7は、イオンビームを多数回、周回させてがん治療に必要なエネルギーまでさらに加速する。具体的には、偏向電磁石8は、周回軌道を作成する。四極電磁石9は、イオンビームの収束をコントロールする。六極電磁石10は、クロマティシティ(色収差)を補正する。高周波加速空洞11は、イオンビームを加速する。
シンクロトロン7により十分なエネルギーまで加速されたイオンビームは、出射用のバンプ電磁石12、取出し機器13を経て出射軌道14から図示しない照射室に輸送される。この照射室内には、照射装置15が設置されている。この照射装置15は、照射対象である患者の患部にイオンビームを照射することで、がん治療が行われる。
なお、図1に示す粒子線治療装置では、重粒子線を用いた例について説明したが、これに限らず陽子線を用いた粒子線治療装置にも適用可能である。
(イオン入射装置の第1実施形態)
(構 成)
図2は第1実施形態のイオン入射装置を示すブロック図である。なお、図1に示す粒子線治療装置と同一の部分には、同一の符号を付して説明する。
図2に示すように、イオン入射装置20は、ECRイオン源1と、LEBT系機器2と、1台のRFQ3と、3台のDTL4a,4b,4cと、ビーム輸送部16と、ビーム輸送部16における荷電変換膜の複数の設置位置5a〜5dのうち、少なくとも一箇所に設置される荷電変換膜と、四極電磁石17と、ビームモニタ18とを備えている。
上記荷電変換膜の設置位置5aは、RFQ3とDTL4aとの間のビーム輸送部16である。設置位置5bは、DTL4aとDTL4bとの間のビーム輸送部16である。設置位置5cは、DTL4bとDTL4cとの間のビーム輸送部16である。設置位置5dは、DTL4cの後段のビーム輸送部16である。荷電変換膜は、イオン種に対応して設置位置5a〜5dのうち、少なくとも一箇所に選択的に設置される。
本実施形態では、荷電変換膜の設置可能な設置位置が5a〜5dに示すように複数設けられ、荷電変換膜が複数の設置位置5a〜5dのうち、イオン種に対応した位置に設置される。ここで、荷電変換膜は、複数の設置位置5a〜5dに対してそれぞれ取付け、取外し可能に構成されている。
したがって、イオン種を変更する場合には、荷電変換膜を取り外した後、荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、そのイオン種に対応した設置位置に設置することができる。
なお、荷電変換膜の設置位置5a〜5dには、それぞれ複数の荷電変換膜を取付け、取外し可能に設置することもできる。
ビーム輸送部16は、真空ダクトから構成されている。1台のRFQ3と3台のDTL4a,4b,4cは、ビーム輸送部16を介して接続される。ビーム輸送部16は、1台のRFQ3から3台のDTL4a,4b,4cの後段までイオンビーム19を輸送する。
上記荷電変換膜は、イオンビーム19を効率的に加速するため、イオンから電子を取り除き、目的とする価数に調整するものである。荷電変換膜としては、例えば炭素膜、炭素−ホウ素複合膜、カーボンナノチューブ複合膜、炭素−有機複合膜、ベリリウム、液体リチウムがある。
イオン種がカーボン(C)の場合、荷電変換膜は、その設置位置5a〜5dのうち、例えば設置位置5cのビーム輸送部16に設置される。また、イオン種がアルゴン(Ar)の場合、荷電変換膜は、その設置位置5a〜5dのうち、例えば設置位置5b,5dのそれぞれのビーム輸送部16に設置される。このように荷電変換膜は、イオン種に対応してその設置位置5a〜5dがあらかじめ設定されており、その設置位置に設置される。
また、粒子線治療装置を用いて治療する前に、イオン種を例えばカーボン(C)からアルゴン(Ar)に変更する場合には、設置位置5cから荷電変換膜を取り外した後、設置位置5b,5dにそれぞれ荷電変換膜を設置する。同様に、イオン種をアルゴン(Ar)からカーボン(C)に変更する場合には、設置位置5b,5dから荷電変換膜をそれぞれ取り外した後、設置位置5cに荷電変換膜を設置する。
四極電磁石17及びビームモニタ18は、RFQ3とDTL4aとの間、DTL4aとDTL4bとの間、DTL4bとDTL4cとの間のビーム輸送部16に、それぞれ設置されている。
四極電磁石17は、イオンビーム19の収束をコントロールして後段に入射させる。すなわち、四極電磁石17は、拡がっているイオンビーム19を収束させる。ビームモニタ18は、RFQ3とDTL4aとの間、DTL4aとDTL4bとの間、DTL4bとDTL4cとの間で、イオンビーム19の電流値、サイズ、位置等を測定する。この測定信号を四極電磁石17、後述する各半導体型高周波増幅器にフィードバックし、その出力を調整する。これにより、1台のRFQ3と、3台のDTL4a,4b,4cとでイオンビーム19を輸送及び加速することが可能となる。
ビームモニタ18は、CT(カレントトランス)、FC(ファラデーカップ)、ワイヤーモニタ、蛍光板等のビームモニタが用いられる。なお、これらのビームモニタ18は、必ずしも設置しなくてもよい。
1台のRFQ3と、3台のDTL4a,4b,4cには、それぞれ導波管21を介して半導体型高周波増幅器22が接続されている。各導波管21は、それぞれの半導体型高周波増幅器22からの高周波電力をRFQ3、DTL4a,4b,4cに供給する。すなわち、各半導体型高周波増幅器22は、それぞれ導波管21を介してRFQ3、DTL4a,4b,4cにピーク値で数百kWの高周波電力を供給する。
(作 用)
図2に示すように、イオン種がカーボン(C)の場合、上記のように荷電変換膜は、設置位置5cに設置される。ECRイオン源1により生成されたカーボン4価イオン(C4+)が設置位置5cに設置された荷電変換膜によってカーボン6価イオン(C6+)に変換され、図1に示すMEBT系機器6を経てシンクロトロン7へ輸送される。
また、イオン種をアルゴン(Ar)に変更する場合、設置位置5cから荷電変換膜を取り外した後、上記のように荷電変換膜は、設置位置5b,5dにそれぞれ設置される。ECRイオン源1により生成されたアルゴン12価イオン(Ar12+)が設置位置5bに設置された荷電変換膜によってアルゴン14価イオン(Ar14+)に変換される。このアルゴン14価イオン(Ar14+)は、さらに設置位置5dに設置された荷電変換膜によってアルゴン18価イオン(Ar18+)に変換され、MEBT系機器6を経てシンクロトロン7へ輸送される。
したがって、本実施形態では、イオン種により荷電変換膜への入射エネルギーの相違により、設置位置5a〜5dのうち、荷電変換効率が大きくなる設置位置5a〜5dのいずれかに荷電変換膜を設置している。そのため、荷電変換効率を高くすることができる。
また、本実施形態では、荷電変換効率だけでなく、イオン電流値による空間電荷効果によるビーム発散も考慮して、最終的にイオン入射装置での輸送効率が最大となる設置位置5a〜5dのいずれかに荷電変換膜を設置している。ここで、上記空間電荷効果とは、イオンビーム19の電荷による電場でイオンビーム19自身が斥力を受け発散する効果をいう。
このように本実施形態によれば、ビーム輸送部16において荷電変換部を設置可能な複数の設置位置5a〜5dを設け、荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、イオン種に対応した少なくとも一箇所の位置に荷電変換膜を設置することにより、荷電変換効率が高くなるとともに、イオン入射装置の輸送効率を高くすることが可能である。その結果、輸送効率の高いイオン入射装置を提供することが可能となる。
なお、本実施形態では、3台のDTL4a,4b,4cを設置した例について説明したが、DTLは少なくとも1台設置すればよく、必要な出射エネルギーに応じた台数を設置すればよい。
また、本実施形態では、RFQ3とDTL4aとの間、DTL4aとDTL4bとの間、DTL4bとDTL4cとの間に、それぞれ四極電磁石17を設置しているが、これに限らず四極電磁石17を設置しなくても、あるいは1台以上設置してもよい。
さらに、本実施形態では、1台のRFQ3と、3台のDTL4a,4b,4cに高周波電源としてそれぞれ半導体型高周波増幅器22を接続した例について説明したが、これに限らず真空管アンプを接続するようにしてもよい。
しかし、本実施形態のように半導体型高周波増幅器22を用いた場合には、上記真空管アンプと比べて定期的な交換が不要になり、メンテナンス性が高くなるという効果がある。
(イオン入射装置の第2実施形態)
図3は第2実施形態のイオン入射装置を示す構成図である。なお、前記第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図3に示すように、本実施形態は、第1の荷電変換装置としての荷電変換膜ホルダ23と、この荷電変換膜ホルダ23をビーム輸送部16の外部(真空外)から直線移動する真空導入機27と、この真空導入機27を駆動させる駆動モータ28とを備える。真空導入機27及び駆動モータ28は、本実施形態の直線駆動部を構成する。
荷電変換膜ホルダ23は、全体が長尺の矩形に形成された矩形板24と、この矩形板24にそれぞれ皺なく平面状に保持された荷電変換部としての4枚の荷電変換膜25a,25b,25c,25d(以下、荷電変換膜25a〜25dと記す。)と、矩形板24に形成された3つの開口部26とを有する。4枚の荷電変換膜25a〜25dと3つの開口部26は、長さ方向に一定間隔をあけて交互に直線状に配置されている。
3つの開口部26は、イオンビーム19のラインから荷電変換膜25a〜25dを退避させたい場合に用いるため、イオンビーム19が矩形板24に干渉しないような大きさに設定されている。
荷電変換膜ホルダ23は、イオンビーム19のラインに対して垂直な面(直交する面)に設置されている。荷電変換膜ホルダ23は、図2に示す荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、イオン種に対応した少なくとも一箇所の位置に設置される。荷電変換膜ホルダ23は、イオン種が例えばカーボン(C)の場合、前記第1実施形態と同様に設置位置5cに設置される。
また、荷電変換膜ホルダ23は、イオン種がアルゴン(Ar)の場合、前記第1実施形態と同様に荷電変換膜は、設置位置5b,5dのそれぞれに設置される。これらの設置位置に設置する場合は、荷電変換膜25a〜25dの厚さを全て同じに設定している。
荷電変換膜25a〜25dの膜厚を全て同じにした場合は、イオンビーム19が照射される荷電変換膜25a〜25dを照射時間によって変えることにより、荷電変換膜25a〜25dの耐久性を向上させ、交換頻度を低減させることができる。
また、荷電変換膜25a〜25dは、全て異なる膜厚にしてもよい。したがって、荷電変換膜25a〜25dは、その厚さを変えることにより、荷電変換効率を調整することが可能である。この場合には、荷電変換膜25a〜25dのうち、荷電変換効率が高くなる膜厚の荷電変換膜を選択することにより、荷電変換効率を高くすることができる。その結果、イオン種によっては荷電変換膜ホルダ23の設置位置の数を複数箇所から減少させることができる。
荷電変換膜ホルダ23は、真空導入機27で真空外から操作する構成である。真空導入機27に直線導入機を用いれば、駆動モータ28の回転駆動により荷電変換膜ホルダ23を直線方向に移動可能となる。
また、真空導入機27に回転導入端子を用いることも可能である。この場合には、ビーム輸送部16内において、ギア等の駆動伝達部を用いて回転駆動を直線駆動に変換し、荷電変換膜ホルダ23を直線方向に移動させることができる。
真空導入機27は、駆動モータ28で回転駆動させる。この駆動モータ28は、有線又は無線にて信号を送受信し、遠隔にて駆動をコントロールすることで、荷電変換膜ホルダ23の直線移動を遠隔にて操作することが可能となる。
このように本実施形態によれば、真空状態を維持しつつ荷電変換膜ホルダ23をイオンビーム19のラインに対して垂直な方向に直線移動させることで、前記第1実施形態の効果に加えて、イオンビーム19のライン上へ容易に荷電変換膜25a〜25dの設置、あるいは退避させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、荷電変換膜ホルダ23の荷電変換膜25a〜25dの厚さを変えることにより、荷電変換効率を調整することが可能となる。
なお、本実施形態では、荷電変換膜25a〜25dのイオンビーム19のラインからの退避方法によって、開口部26は荷電変換膜ホルダ23の少なくとも1箇所に形成すればよい。
また、本実施形態では、荷電変換膜25a〜25d及び開口部26がイオンビーム19に対して十分大きければ、荷電変換膜ホルダ23の移動方向は、上下方向、左右方向、斜め方向のいずれの方向でもよい。
さらに、本実施形態では、真空のビーム輸送部16内に垂直に荷電変換膜ホルダ23の移動ガイド機構を設け、この移動ガイド機構に沿って荷電変換膜ホルダ23をイオンビーム19のラインに対して垂直方向に移動させるようにしてもよい。これにより、荷電変換膜25a〜25dをイオンビーム19のラインに対して確実に垂直に配置することが可能となる。
また、本実施形態では、上記のように荷電変換膜ホルダ23をイオンビーム19のラインに対して複数設置するようにしてもよい。これらの荷電変換膜ホルダ23の荷電変換膜25a〜25dの膜厚を全て異なるようにし、これらを組み合わせるようにすれば、より多くのイオン種に対応して荷電変換効率を高くすることができる。
(イオン入射装置の第3実施形態)
図4は第3実施形態のイオン入射装置を示す構成図である。なお、前記第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態は、第2の荷電変換装置としての荷電変換膜ホルダ30と、この荷電変換膜ホルダ30をビーム輸送部16の外部(真空外)から回転駆動する真空導入機37と、この真空導入機37を駆動させる駆動モータ38とを備える。真空導入機37及び駆動モータ38は、本実施形態の回転駆動部を構成する。
荷電変換膜ホルダ30は、全体形状が円形に形成された円板31と、この円板31にそれぞれ皺なく平面状に保持された荷電変換部としての4枚の荷電変換膜32a,32b,32c,32d(以下、荷電変換膜32a〜32dと記す。)と、円板31に形成された4つの開口部33とを有する。4枚の荷電変換膜32a〜32dと4つの開口部33は、周方向に一定間隔をあけて交互に円形状に配置されている。
4つの開口部33は、イオンビーム19のラインから荷電変換膜32a〜32dを退避させたい場合に用いるため、イオンビーム19が円板31に干渉しないような大きさに設定されている。
荷電変換膜ホルダ30は、イオンビーム19のラインに対して垂直な面(直交する面)に回転可能に設置されている。荷電変換膜ホルダ30は、前記第2実施形態と同様に図2に示す荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、イオン種に対応した少なくとも一箇所の位置に設置される。荷電変換膜ホルダ30は、イオン種がカーボン(C)の場合、前記第1実施形態と同様に設置位置5cに設置される。
また、荷電変換膜ホルダ30は、イオン種がアルゴン(Ar)の場合、前記第1実施形態と同様に荷電変換膜は、設置位置5b,5dのそれぞれに設置される。これらの設置位置に設置する場合は、荷電変換膜32a〜32dの厚さを全て同じに設定している。
さらに、荷電変換膜32a〜32dの膜厚を全て同じにした場合、全て異なる膜厚にした場合の作用及び効果は、前記第2実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
荷電変換膜ホルダ30は、前記第2実施形態と同様に真空導入機37で真空外から操作する構成である。真空導入機37に回転導入機を用いれば、その回転により荷電変換膜ホルダ30を回転させることが可能となる。この場合、荷電変換膜ホルダ30の中心を回転軸とする。その際、イオンビーム19のラインは、上記回転軸に対して径方向にずらしておき、イオンビーム19に回転導入機が干渉しない構成とする。すなわち、荷電変換膜ホルダ30は、イオンビーム19のラインが4枚の荷電変換膜32a〜32dと3つの開口部33を通るように位置決めされている。
また、本実施形態では、真空導入機37に直線導入端子を用いることも可能である、例えば、ビーム輸送部16内において、ギア等の駆動伝達部を用いて直線駆動を回転駆動に変換し、荷電変換膜ホルダ30を回転させることができる。
真空導入機37は、駆動モータ38で回転駆動させる。この駆動モータ38は、前記第2実施形態と同様に有線又は無線にて信号を送受信し、遠隔にて駆動をコントロールすることにより、荷電変換膜ホルダ30の回転駆動を遠隔にて操作することが可能となる。
なお、本実施形態では、真空のビーム輸送部16内に垂直に荷電変換膜ホルダ30の回転ガイド機構を設け、この回転ガイド機構に沿って荷電変換膜ホルダ30をイオンビーム19のラインに対して垂直な方向に回転させるようにしてもよい。これにより、荷電変換膜32a〜32dをイオンビーム19のラインに対して確実に垂直に配置することが可能となる。
このように本実施形態によれば、真空状態を維持しつつ荷電変換膜ホルダ30をイオンビーム19のラインに対して垂直な方向に回転させることで、前記第1実施形態の効果に加えて、イオンビーム19のライン上への荷電変換膜32a〜32dの設置、あるいは退避させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、荷電変換膜ホルダ30の荷電変換膜32a〜32dの厚さを変えることにより、荷電変換効率を調整することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、荷電変換膜ホルダ30を回転させるため、前記第2実施形態の直線移動と比べて、駆動機構の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、上記のように荷電変換膜ホルダ30をイオンビーム19のラインに対して複数設置するようにしてもよい。また、本実施形態では、イオンビーム19のラインに対して前段、後段にそれぞれ前記第2実施形態の荷電変換膜ホルダ23と、本実施形態の荷電変換膜ホルダ30を設置するようにしてもよい。そして、前段、後段は、この逆であってもよい。
したがって、荷電変換膜ホルダ30の荷電変換膜32a〜32dの膜厚を全て異なるようにし、これらを組み合わせるようにすれば、前記第2実施形態と同様に、より多くのイオン種に対応して荷電変換効率を高くすることができる。
(イオン入射装置の第4実施形態)
図5は第4実施形態のイオン入射装置を示すブロック図である。図6は第4実施形態の制御部の動作を示すフローチャートである。
なお、前記第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。また、本実施形態では、前記第1実施形態と同様に1台のRFQ3と、3台のDTL4a,4b,4cに、それぞれ導波管15を介して半導体型高周波増幅器16が接続されているが、図5では図示を省略している。
図5に示すように、本実施形態は、前記第1実施形態の構成に加えて、駆動部としてのモータ40a〜40dと、モータ駆動回路41a〜41dと、制御部42と、イオン種入力部43と、を備えている。
モータ40a〜40dは、それぞれ直線導入機又は回転導入機を駆動し、設置位置5a〜5dのうち、イオン種に対応して少なくとも一箇所に荷電変換膜を設置するための駆動源である。モータ駆動回路41a〜41dは、それぞれモータ40a〜40dをそれぞれ駆動する。
イオン種入力部43は、ECRイオン源1により生成されるイオン種をキーボード又はタッチパネル等の入力手段を用いて入力するものである。
制御部42は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、記録媒体としてのROM(Read Only Memory)、I/O(Input / Output)等を備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成された制御装置である。
このうち、上記ROMは、電源を切断しても記憶内容を保持する必要のあるデータやプログラムを記憶する。上記RAMは、データを一時的に格納する。上記CPUは、上記ROMにインストールされているプログラムを実行することで各機能を実現する。記録媒体には、上記ROM以外に例えば、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な電子媒体を含む。
制御部42は、イオン種入力部43から入力されたイオン種のデータと、このイオン種のデータに対応して設置位置5a〜5dのうち、少なくとも一箇所に荷電変換膜を設置する設置位置のデータとがあらかじめ上記ROMに記憶されている。
具体的には、制御部42は、イオン種入力部43から入力されたイオン種のデータがカーボンの場合、荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、設置位置5cのビーム輸送部16に荷電変換膜が設置されるように、モータ駆動回路41cを介してモータ40cを駆動させるように対応付けている。
また、制御部42は、イオン種がアルゴンの場合、荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、設置位置5b,5dのそれぞれのビーム輸送部16に設置されるように、モータ駆動回路41b,41dを介してモータ40b,40dを駆動させるように対応付けている。
次に、制御部42の動作の一例を図6のフローチャートに従って説明する。この例では、最初のイオン種がカーボンであり、その後のイオン種がアルゴンに変わった場合について説明する。
図6に示すように、まず、イオン源1により生成されるイオン種をイオン種入力部43から入力する(ステップS1)。具体的には、イオン種が例えばカーボンの場合、そのデータをイオン種入力部43から入力する。
次いで、制御部42は、設置位置5a〜5dのうち、イオン種に対応した設置位置をあらかじめ記憶された記録データから読み出す(ステップS2)。
制御部42は、モータ40a〜40dのうち、読み出した設置位置に対応するモータへモータ駆動回路41a〜41dのいずれかを介して駆動信号を出力する(ステップS3)。すると、設置位置に対応するモータが駆動してその設置位置に荷電変換膜が設置される。
具体的には、イオン種がカーボンの場合は、図5に示すように荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、設置位置5cのビーム輸送部16に荷電変換膜が設置されるように、モータ駆動回路41cを介してモータ40cを駆動させる。
制御部42は、設置位置に荷電変換膜が設置されたかを例えばリミットセンサ等のセンサからの検出信号を取得することで、荷電変換膜の設置が終了したか否かを判定する(ステップS4)。荷電変換膜の設置が終了した場合(ステップS4:Yes)には、ステップS5に移行する。荷電変換膜の設置が終了しない場合(ステップS4:No)には、終了するまでモータ40cを駆動させる。
次いで、ステップS5では、イオン種入力部43から異なるイオン種が入力されたかを判定する(ステップS5)。具体的には、イオン種がカーボンから例えばアルゴンのデータがイオン種入力部43から入力されたかを判定する。
異なるイオン種が入力された場合(ステップS5:Yes)には、ステップS6に移行する。ステップS6では、設置位置5cから荷電変換膜を退避させるようにモータ駆動回路41cを介してモータ40cを駆動させる。
そして、ステップS2に戻り、再びステップS2〜ステップS5までの処理を繰り返す。異なるイオン種が入力されない場合(ステップS5:No)には、全体の処理を終了する。
なお、イオン種がアルゴンの場合、ステップS3では、制御部42は、荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、設置位置5b,5dのそれぞれのビーム輸送部16に設置されるように駆動信号を出力する。これにより、モータ駆動回路41b,41dを介してモータ40b,40dを駆動させる。その他の処理は、上述した通りであるため、その説明を省略する。
このように本実施形態によれば、イオン種に対応してモータ駆動回路41a〜41dを介してモータ40a〜40dの駆動を制御することで、荷電変換膜の設置位置5a〜5dのうち、イオン種に対応した設置位置に荷電変換膜が設置される。そのため、シンクロトロン7に入射するイオンビーム19毎にイオン種が異なる場合であっても、イオン入射装置20からシンクロトロン7への供給電流を大きくすることが可能である。
なお、前記第1実施形態〜第4実施形態に記載のイオン入射装置20を図1に示す粒子線治療装置に適用した場合には、イオン種が異なる場合であっても、イオン入射装置20からシンクロトロン7への供給電流が大きくなる。そのため、治療に供することが可能な電流値が高くなり、効率の高い粒子線治療装置を提供することができる。
(その他の実施形態)
本発明の各実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
なお、上記第2実施形態〜第4実施形態の特徴を組み合わせて実施することもできる。
1…ECRイオン源、2…LEBT、3…RFQ(前段線形加速器)、4a,4b,4c…DTL(後段線形加速器)、5a〜5d…荷電変換膜の設置位置(荷電変換部)、6…MEBT系機器、7…シンクロトロン、8…偏向電磁石、9…四極電磁石、10…六極電磁石、11…高周波加速空洞、12…バンプ電磁石、13…取出し機器、14…出射軌道、15…照射装置、16…ビーム輸送部、17…四極電磁石、18…ビームモニタ、19…イオンビーム、20…イオン入射装置、21…導波管、22…半導体型高周波増幅器、23…荷電変換膜ホルダ(第1の荷電変換装置)、24…矩形板、25a〜25d…荷電変換膜(荷電変換部)、26…開口部、27…真空導入機(直線駆動部)、28…駆動モータ(直線駆動部)、30…荷電変換膜ホルダ(第2の荷電変換装置)、31…円板、32a〜32d…荷電変換膜(荷電変換部)、33…開口部、37…真空導入機(回転駆動部)、38…駆動モータ(回転駆動部)、40a〜40d…モータ(駆動部)、41a〜41d…モータ駆動回路、42…制御部、43…イオン種入力部

Claims (7)

  1. イオンを生成するイオン源と、
    前記イオン源からの引き出されたイオンビームを加速する前段線形加速器と、
    前記前段線形加速器により加速された前記イオンビームをさらに加速する複数の後段線形加速器と、
    前記前段線形加速器から前記後段線形加速器の後段まで前記イオンビームを輸送するビーム輸送部と、
    前記イオンの価数を変換する荷電変換部と、を備え、
    前記ビーム輸送部において前記荷電変換部を設置可能な設置位置を複数設け、前記荷電変換部を前記複数の設置位置のうち前記イオンの種類に対応した位置に設置し、少なくとも1つの前記荷電変換部は前記後段線形加速器と前記後段線形加速器との間に設けられることを特徴とするイオン入射装置。
  2. 前記前段線形加速器及び前記後段線形加速器に、それぞれ高周波電力を供給する半導体型高周波増幅器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のイオン入射装置。
  3. 前記荷電変換部が直線状に複数配置され、これらの荷電変換部間に開口部が形成され、かつ前記イオンビームの進行方向に対して垂直な方向に設置された第1の荷電変換装置と、
    前記第1の荷電変換装置を前記イオンビームの進行方向に対して垂直な方向に直線移動させ、前記荷電変換部又は前記開口部に前記イオンビームが通る直線駆動部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のイオン入射装置。
  4. 前記荷電変換部が周方向に複数配置され、これらの荷電変換部間に開口部が形成され、かつ前記イオンビームの進行方向に対して直交する方向に設置された第2の荷電変換装置と、
    前記第2の荷電変換装置を前記イオンビームの進行方向に対して垂直な方向に回転移動させ、前記荷電変換部又は前記開口部に前記イオンビームが通る回転駆動部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のイオン入射装置。
  5. 前記イオンの種類を入力するイオン種入力部と、
    前記荷電変換部の複数の設置位置に対応して設けられ、これらの設置位置にそれぞれ前記荷電変換部を設置させる複数の駆動部と、
    前記イオン種入力部から入力された前記イオンの種類に対応する前記荷電変換部の少なくとも一つの設置位置に、前記複数の駆動部のいずれかを駆動して前記荷電変換部の少なくとも一つを設置するための制御を行う制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のイオン入射装置。
  6. 前記荷電変換部は、その厚さを変更可能に構成したことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載のイオン入射装置。
  7. イオンを生成するイオン源と、
    前記イオン源からの引き出されたイオンビームを加速する前段線形加速器と、
    前記前段線形加速器により加速された前記イオンビームをさらに加速する複数の後段線形加速器と、
    前記前段線形加速器から前記後段線形加速器の後段まで前記イオンビームを輸送するビーム輸送部と、
    前記イオンの価数を変換する荷電変換部と、
    前記後段線形加速器のイオンビームが輸送され、このイオンビームを周回させて所定のエネルギーまで加速するシンクロトロンと、
    前記シンクロトロンにより加速されたイオンビームを取り出す取出し機器と、を備え、
    前記ビーム輸送部において前記荷電変換部を設置可能な設置位置を複数設け、前記荷電変換部を前記複数の設置位置のうち前記イオンの種類に対応した位置に設置し、少なくとも1つの前記荷電変換部は前記後段線形加速器と前記後段線形加速器との間に設けられる
    ことを特徴とする粒子線治療装置。
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