JP6964146B2 - 光造形装置、光造形プログラム及び光造形方法 - Google Patents

光造形装置、光造形プログラム及び光造形方法 Download PDF

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Description

本発明は、光造形装置、光造形プログラム及び光造形方法に関する。
試作模型の製造(製品試作)や製品製造には、高精度の造形が要求されており、試作模型の製造や製品製造には、ラピッドプロトタイピング技術が多用されている。
ラピッドプロトタイピング技術には、光造形法(光造型法)、粉末結晶法(粉末床溶融結合法)、インクジェット法(材料噴射法)、シート積層法、押出法(材料押出法、溶融押出法)などがあり、光造形法は、液状の光硬化性組成物に選択的に光を照射して、造形物の1層分の硬化層を形成することを繰返すことで、硬化層を積層した試作品や製品などの立体物を造形する。
特開2005−131938号公報には、反りや変形が小さい高精度の高速造形を行うことができる光造形方法として、光が照射されることで硬化している光硬化樹脂液の硬化樹脂層の表面温度を測定して、測定された表面温度に応じて送風することで、硬化発熱に伴う温度上昇を抑制する光造形方法が提案されている。
ところで、歯科用補綴物の製造分野等においては、高精度の補綴物等の造形が要求される。これに対し、光硬化性組成物の光硬化における光反応速度は、光の照度に影響を受けると共に、光硬化性組成物の温度の影響を受け、光硬化性組成物の光硬化の度合は、積算光量や温度によって変化する。このため、光造形法では、光硬化性組成物の温度が造形物の製造精度に影響することが考えられる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、光硬化性組成物を用いた高精度な光造形が可能な光造形装置、光造形プログラム及び光造形方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明の態様の光造形装置は、液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置であって、前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と、前記硬化層を形成する際に、前記計測部の計測温度に応じた積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、を備える。
本態様における積算光量(mJ/cm)は、照度(mW/cm)及び照射時間(sec)から、
積算光量(mJ/cm)=照度(mW/cm)×照射時間(sec)
として得られる。
本発明の態様の光造形プログラムは、液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置に設けられたコンピュータを、前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と、前記硬化層を形成する際に、前記計測部の計測温度に応じた積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、して機能させる。
本発明の態様の光造形方法は、液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形方法であって、前記光硬化性組成物の温度を計測する計測ステップと、前記硬化層を形成する際に、前記計測された温度に応じた積算光量が得られる光を前記光硬化性組成物に照射する照射ステップと、を含む。
本発明の態様によれば、液状の光硬化性組成物の温度に応じた積算光量の光を光硬化性組成物に照射できるので、高精度の光造形が可能となる、という効果がある。
本実施の形態に係る光造形装置の概略構成図である。 制御装置の機能ブロック図である。 光造形装置の処理の概略を示す流れ図である。 造形処理の概略を示す流れ図である。 積算光量の設定の一例とする造形処理の概略を示す流れ図である。 積算光量の設定の他の一例とする造形処理の概略を示す流れ図である。 複数の温度ごとの積算光量に対する光硬化層膜厚を示す線図である。 分割領域の概略を示す模式図である。 図5Aの分割領域の概略を示す下方視の平面図である。 図5Aの分割領域の概略を示す側方視の断面図である。 実施例に係る光硬化性樹脂液の積算光量に対する硬化層の膜厚の測定結果を示す線図である。 実施例に係る造形物を示す斜視図である。 実施例1に係る温度ごとの積算光量に対する硬化層の膜厚を示す線図である。 温度に応じた積算光量に対する硬化層の膜厚の変化の傾き及び切片を示す線図である。 実施例2に係る温度ごとの積算光量の対数値に対する硬化層の膜厚の対数値を示す線図である。 温度に応じた積算光量の対数値に対する硬化層の膜厚対数値の変化の傾き及び切片を示す線図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
本実施の形態は、以下の態様を含む。
<1> 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置であって、前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と、前記硬化層を形成する際に、前記計測部の計測温度に応じた積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、を備えた光造形装置。
<2> 前記計測部は、所定領域内の前記光硬化性組成物の温度を計測し、前記照射部は、前記計測温度のうち前記積算光量の制御に用いられることが所定の基準により設定された計測温度から得られる温度情報に基づき前記光硬化性組成物に光を照射する<1>の光造形装置。
<3> 前記硬化層の形成と並行し、前記計測温度のうち前記積算光量の制御に用いる計測温度を所定の基準により設定可能な計測温度処理部をさらに備える<2>の光造形装置。
<4> 前記照射部は、前記計測温度のうち前記積算光量の制御に用いることが予め設定された領域及び期間の何れかにおける計測温度から得られる前記温度情報に基づき、前記積算光量の制御を行なう<2>の光造形装置。
<5> 前記計測部により計測された温度から前記硬化層が形成される造形面に対向する領域内の前記光硬化性組成物の前記温度情報を取得する取得部を含み、前記照射部は、前記温度情報から設定される前記積算光量となる光を前記造形面に対向する領域内の前記光硬化性組成物に照射する<2>から<4>の何れか1の光造形装置。
<6> 前記取得部は、1層分の前記硬化層が形成される領域を前記造形面に沿って縦横に分割した複数の分割領域の各々について前記温度情報を設定し、前記照射部は、前記分割領域の各々に、該分割領域の前記温度情報から設定される前記積算光量となる光を照射する<5>の光造形装置。
<7> 前記温度情報には、前記硬化層の膜厚方向の温度情報が含まれる<2>から<6>の何れか1の光造形装置。
<8> 前記計測部は、所定期間における前記光硬化性組成物の温度の変化を計測し、前記照射部は、計測された温度変化を含む温度情報に基づき前記積算光量の制御を行なう<2>から<7>の何れか1の光造形装置。
<9> 前記照射部は、積層する硬化層又は計測温度に応じて重み付けされた温度情報に基づき、前記積算光量の制御を行なう<2>から<8>の何れか1の光造形装置。
<10> 前記光硬化性組成物について、該光硬化性組成物の温度、積算光量及び積算光量に応じた前記硬化層の膜厚の関係を示す硬化情報が記憶された記憶部と、前記照射部から前記光硬化性組成物に照射する光の前記積算光量について、前記温度情報及び前記硬化情報に基づいて設定する設定部と、をさらに含む<2>から<9>の何れか1の光造形装置。
<11> 前記光硬化性組成物について、該光硬化性組成物の温度、積算光量及び積算光量に応じた前記硬化層の膜厚の関係を示す硬化情報が記憶された記憶部と、前記照射部において前記光硬化性組成物に照射するように予め設定された前記積算光量を、前記温度情報に応じて補正する補正部と、をさらに含む<2>から<10>の何れか1の光造形装置。
<12> 前記照射部から照射する光の前記積算光量は、前記温度情報から得られる前記光硬化性組成物の温度が高いほど該温度が低い場合に比べて少なくされる<2>から<11>の何れか1の光造形装置。
<13> 前記照射部は、予め設定されている照射時間において前記積算光量に応じた照度が得られる光を前記光硬化性組成物に照射する<1>から<12>の何れか1の光造形装置。
<14> 前記照射部は、予め設定された照度が得られる光を前記積算光量に応じた照射時間で前記光硬化性組成物に照射する<1>から<13>の何れか1の光造形装置。
<15> 前記硬化層の各々の平均膜厚が20μm以上、150μm以下となるように三次元の前記造形物が造形される<1>から<14>の何れか1の光造形装置。
<16> 前記硬化層を形成する際、該硬化層の膜厚に対して膜厚方向に5%以上、30%以下の広さとなる領域の前記光硬化性組成物が硬化されるように光が照射される<1>から<15>の何れか1の光造形装置。
<17> 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置に設けられたコンピュータを、前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と、前記硬化層を形成する際に、前記計測部の計測温度に応じた積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、して機能させる光造形プログラム。
<18> 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形方法であって、前記光硬化性組成物の温度を計測する計測ステップと、前記硬化層を形成する際に、前記計測された温度に応じた積算光量が得られる光を前記光硬化性組成物に照射する照射ステップと、を含む光造形方法。
図1には、本実施の形態に係る光造形装置10の概略構成が示されている。また、図2には、光造形装置10の主要部が機能ブロック図にて示されている。
本明細書中において、積算光量(mJ/cm)、照度(mW/cm)及び照射時間(sec)は、
積算光量(mJ/cm)=照度(mW/cm)×照射時間(sec)
という関係を有する。また、照度は、単位面積かつ単位時間に受ける光束であり、光源から放射される光束(以下、発光強度ともいう)に応じて変化される。
本実施の形態における光造形装置10は、ラピッドプロトタイピング技術における光造形法(光造型法)を用いて立体造形物(三次元造形物)の造形(形成)を行う。光造形法は、造形材料として液状の光硬化性組成物を用い、光硬化性組成物を選択的に光硬化させることで造形する。なお、本実施の形態において、「光硬化」は、光エネルギーが作用することで液状から固体に変化することをいう。
光造形法としては、SLA(Stereo Lithography Apparatus)方式、及びDLP(Digital Light Processing)方式が挙げられる。
SLA方式は、スポット状のレーザ(例えば紫外線レーザ)を液状の光硬化性組成物に照射して、光硬化性組成物を選択的に光硬化させ、造形ステージ表面に所望の形状及び厚み(膜厚)の硬化層を形成する。次いで、ステージを移動(上昇又は下降)させ、硬化層の表面に次の1層分の光硬化性組成物を供給し、供給した光硬化性組成物を同様に硬化させることで硬化層を積層し、硬化層の積層操作を繰返すことで三次元造形物を造形する。
DLP方式は、面状の光(例えば、紫外光)を液状の光硬化性組成物に照射することで、所定の厚さの一層分の硬化層を形成し、形成した硬化層の表面に次の硬化層を形成する積層操作を繰返すことで、三次元造形物を造形する。
光造形装置10は、三次元造形物を造形する所謂3Dプリンターとされており、SLA方式及びDLP方式の何れが適用されてもよい。本実施の形態に係る光造形装置10は、一例としてDLP方式が適用されている。また、光造形装置10は、液状の光硬化性組成物(以下、光硬化性樹脂液という)を用いる。光硬化性樹脂液は、重合(ラジカル重合)することで大きな分子となってプラスチック(合成樹脂)を形成する有機材料成分、及び光を吸収して活性化することで有機材料成分に重合反応を生じさせる成分などを含む。
光造形装置10は、三次元の造形データに応じて光硬化性樹脂液を選択的に光硬化させる。この際、硬化層の1層分の厚さ(膜厚)を積層ピッチとし、造形データを積層ピッチで分割した断面データ(スライスデータ)を用い、断面データに応じた光を光硬化性樹脂液に照射して光硬化させることで硬化層を形成する。
図1に示すように、光造形装置10は、液槽としての箱体状のトレイ12を備えており、トレイ12は、光造形装置10の図示しない筐体内に配置されている。トレイ12内は、上方へ向けて開放されている。また、トレイ12の底板14には、光透過性を有する透明材料(ガラス板又は樹脂板など)が用いられており、底板14は、光が透過可能とされている。
なお、トレイ12内には、所定量の光硬化性樹脂液が貯留されていると共に、光硬化性樹脂液が供給可能とされている。これにより、光硬化性樹脂液を用いた光造形が進行した際に、トレイ12内の光硬化性樹脂液の量が減少するのを抑制している。また、トレイ12内に貯留される光硬化性樹脂液及びトレイ12内に供給される光硬化性樹脂液は、脱気されていることが好ましい。これにより、光硬化性樹脂液中の酸素により重合阻害が生じるのを抑制できて、光硬化性樹脂液の重合反応を安定にできる。
トレイ12の上側には、移動部を構成する昇降機構16が設けられている。昇降機構16は、ロッド18を備えており、ロッド18は、長手方向が上下方向とされて配置されて、長手方向(上下方向)に移動可能に支持されている。ロッド18の下端部は、トレイ12内の光硬化性樹脂液中に挿入可能とされている。ロッド18の下端部には、造形ステージとしての略板状のプラットフォーム20が設けられており、プラットフォーム20は、ロッド18の長手方向と交差する方向(水平方向)に配置されて、ロッド18に着脱可能に取り付けられている。
昇降機構16は、ロッド18を長手方向に移動することで、プラットフォーム20を上下移動(昇降)させる。これにより、プラットフォーム20は、トレイ12の光硬化性樹脂液中における底板14の内面(上面)から所定高さの造形位置(図1に実線で示す位置)と、造形位置よりも上方(例えば、光硬化性樹脂液の液面によりも上方)の位置(図1の二点鎖線位置、インターバル位置)との間を移動される。なお、造形位置を含む略水平の平面が造形面とされ、造形が開始される際には、プラットフォーム20の下側面(以下、表面という)が造形面とされて造形位置に配置される。また、プラットフォーム20をロッド18から着脱する際には、プラットフォーム20がインターバル位置よりも上方に移動される。
光造形装置10では、プラットフォーム20の表面(下側面)に光硬化性樹脂液の硬化層を形成することで、プラットフォーム20の表面に造形物を造形する。なお、トレイ12内に貯留される光硬化性樹脂液の量は、造形位置が液面レベルよりも5mm以上深くなる量とされている。これにより、光硬化性樹脂液の液面に接触する空気中の酸素が造形位置における光硬化性樹脂液の重合を阻害するのを抑制できる。
造形位置におけるプラットフォーム20の表面(底板14側の面)と底板14の上面(プラットフォーム20側の面)との間隔は、光造形時における積層ピッチp(1層分の硬化層の厚さ)と略同様にされている。また、昇降機構16は、1層分の硬化層を生成するごとに、プラットフォーム20の造形位置を積層ピッチp分だけ上昇させることで、プラットフォーム20に積層された硬化層の表面と底板14の上面との間が、積層ピッチpの間隔となるようにしている。
光造形法では、積層ピッチpを小さくすることで、表面が滑らかな造形物を形成できるが、三次元造形物の造形に要する時間が長くなる。積層ピッチpとしては、高い造形精度を得る観点から、20μm以上、150μm以下であることが好ましい。光造形装置10は、積層ピッチpを20μm、50μmなどの上記範囲に設定できるが、以下では、一例として積層ピッチpを100μm(0.1mm)として説明する。
トレイ12の底板14の下側には、照射部を構成する光照射器としてのプロジェクタ22が設けられており、プロジェクタ22は、トレイ12の下方から底板14へ向けて所定波長の光を照射する。プロジェクタ22が照射する光は、任意の波長の光(可視光、赤外光、又は紫外光)を適用できるが、比較的高いエネルギーが得られる波長であることが好ましく、例えば、320nm〜420nmの波長の紫外光であることが好ましい。本実施の形態では、一例として405nmの波長の光(紫外光)を用いる。
また、プロジェクタ22の光源には、上記波長の光を発すると共に、光を照射した際の照度(発光強度)が可変可能な発光素子が用いられており、プロジェクタ22の光源は、例えば、複数のLD(レーザダイオード)又はLED(ライトエミッティングダイオード)等の発光素子が面状に配列されて形成されている。
プロジェクタ22には、例えば、複数のデジタルマイクロミラーシャッターが面状に配列された面状描画マスク(図示省略)などの光学マスク手段(非画像部分のマスク手段)が設けられている。プロジェクタ22は、二次元の画像データ(造形物の断面データ)に応じて非画像部分をマスキングすることで、断面データに応じた面状の光を、トレイ12内の底板14側の光硬化性樹脂液に照射(所謂面露光)する。これにより、プラットフォーム20と底板14との間(又はプラットフォーム20の硬化層と底板14との間)の光硬化性樹脂液が選択的に光硬化されて、プラットフォーム20上(又はプラットフォーム20の硬化層上)に1層分の硬化層が形成される。
光造形装置10には、測定部を構成する測定手段としての温度センサ24が設けられている。温度センサ24としては、トレイ12内の光硬化性樹脂液の温度(液温)を間接的又は直接的に測定して、測定値(測定温度)に応じた電気信号を出力する各種のセンサを用いることができる。
温度センサ24は、トレイ12内の何れの深さの光硬化性樹脂液の温度を計測してもよく、温度センサ24は、造形領域であるプラットフォーム20と底板14との間の光硬化性樹脂液の温度を測定できることがより好ましい。また、温度センサ24は、異なる位置に複数設けられ、温度情報は、各々の計測温度又は計測温度の平均値などが適用されてもよい。
プラットフォーム20と底板14との間の光硬化性樹脂液の温度を測定するセンサとしては、例えば、プラットフォーム20と底板14との間の光硬化性樹脂液から発せられる赤外線を測定する非接触式センサとしての赤外線温度センサが挙げられる。赤外線温度センサとしては、応答性及び感度の観点から熱型温度センサよりも量子型温度センサがより好ましい。また、赤外線センサを用いる場合、プラットフォーム20上の硬化層の温度を測定してしまうのを避けることが好ましく、例えば、プラットフォーム20の周縁部分の非硬化層位置又はプラットフォーム20の外側においての光硬化性組成物液の温度を測定するようにしてもよい。
トレイ12とトレイ12内の光硬化性樹脂液とが略同様の温度とみなせる。また、トレイ12の温度は、配置される光造形装置10の筐体内の温度(環境温度)に依存する。ここから、温度センサ24は、非接触式センサに限らず、熱電対センサ(ゼーベック効果を利用した熱電対)、金属測温抵抗体(白金、ニッケル)、サーミスタ(NTC、PTC)、IC化温度センサ(シリコントランジスタの温度特性を利用)などの各種の接触式センサを用いてもよい。
接触式温度センサを用いる場合、温度センサ24は、トレイ12内の光硬化性樹脂液中に配置され、非造形領域における光硬化性樹脂液の温度を計測してもよい。また、温度センサ24は、トレイ12の底板14の下側面、トレイ12の側壁の外側面に取り付けられてよく、筐体内に配置して筐体内における温度(環境温度)などの非造形領域の光硬化性樹脂液の温度を間接的に検出するようにしてもよい。本実施の形態の温度センサ24は、クロム及びニッケルを用いた熱電対式温度センサとされており、温度センサ24は、トレイ12の底板14の下側面において、プロジェクタ22の光照射範囲外に取り付けられている。
一方、光造形装置10は、制御装置26を備えており、制御装置26には、昇降機構16、プロジェクタ22及び温度センサ24が接続されている。
制御装置26は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェイスなどがバスによって相互に接続された図示しないマイクロコンピュータを備えている。また、制御装置26には、HDD、EEPROMやフラッシュメモリなどの不揮発性記憶媒体を用いた記憶部28が設けられており、記憶部28がマイクロコンピュータに接続されている。ROM及び記憶部28には、オペレーティングシステム(OS)が記憶されている。また、記憶部28には、各種のソフトウェアが記憶されていると共に、各種のデータが記憶される。制御装置26は、マイクロコンピュータのCPUがOSを読み出して実行することで動作し、記憶部28に記憶されたソフトウェアが読み出されて実行される。
記憶部28に記憶されるソフトウェアには、受付プログラム、データ生成プログラム、移動プログラム、照射プログラム、測定プログラム、及び設定プログラムが含まれており、CPUが受付プログラム、データ生成プログラム、移動プログラム、照射プログラム、測定プログラム、及び設定プログラムを読み出して実行する。これにより、制御装置26は、マイクロコンピュータが受付部30、データ生成部32、移動部34、照射部36、測定部38、及び設定部40として機能する。なお、これらのソフトウェアは、通信回線(ネットワーク回線)を介して取得されて記憶部28に格納されてもよく、これらのソフトウェアが記憶された記憶媒体から読み込んで記憶部28に格納されてもよい。
三次元造形物の造形データ(三次元データ)は、CADシステムによって作成された造形物の三次元データや、CADシステム等によって作成されたデータに基づいて製品を製造するCAMシステムが保持している造形物の三次元データを用いることができる。また、造形データは、三次元造形物のサンプルの形状を3Dスキャナーによって読み取って取得されたデータを用いることができる。なお、造形データは、これらに限らず、任意の方法で作成された三次元データを用いることができる。
制御装置26は、図示しない通信回線(例えば、ローカルエリアネットワーク)を介して、CADシステム、CAMシステム、造形データが格納されたサーバ等が接続されており、制御装置26には、通信回線を介して造形データの入力が可能とされている。また、制御装置26は、USBメモリなどの記憶媒体が装着可能とされて、記憶媒体に記憶された造形データが入力可能であってもよい。
受付部30は、造形データが入力されることで、入力された造形データを受け付けて、記憶部28に格納する。
光造形装置10では、三次元造形物を造形する際に、積層ピッチpが設定される。データ生成部32は、積層ピッチpが設定されることで、記憶部28に格納されている造形データを造形物の高さ方向(z軸方向)に、積層ピッチpの間隔で分割して、積層ピッチp間隔の二次元(例えば、x−y平面)の断面データ(硬化層の1層分ずつのスライスデータ)を生成する。
移動部34は、昇降機構16を動作させることで、プラットフォーム20を造形位置とインターバル位置との間で移動(昇降)させる。また、照射部36は、データ生成部32から1層分(1積層ピッチ分)ずつの断面データを順に読み込んで、断面データに応じて非画像部がマスクされた光をプロジェクタ22が射出するように制御する。
移動部34及び照射部36は、互いに同期されて動作され、プラットフォーム20が造形位置に移動された状態において、プロジェクタ22から光がトレイ12の底板14へ向けて光が照射される。これにより、プラットフォーム20の表面とトレイ12の底板14との間の光硬化性樹脂液が光硬化されて、プラットフォーム20の表面に断面データに応じた合成樹脂の硬化層が形成される。
また、移動部34は、1層分の硬化層が形成されると、プラットフォーム20をインターバル位置に上昇させた後、プラットフォーム20を造形位置に下降させる。また、移動部34は、プラットフォーム20を下降させる際、プラットフォーム20の下降位置(造形位置)を積層ピッチp分だけ上昇させることで、プラットフォーム20に形成された硬化層と底板14との間に、積層ピッチ分の光硬化性樹脂液が入り込むようにしている。
測定部38は、温度センサ24から出力された信号を読み込むことで、トレイ12の温度を取得して、トレイ12内の光硬化性組成物液の温度(液温)を取得する(測定する)。設定部40は、例えば、下記積算光量の制御に用いられることが所定の基準により設定された計測温度として、予め設定されたタイミングで測定部38から光硬化性樹脂液の温度を読み込む。
ここで、光造形装置10では、トレイ12に貯留された光硬化性樹脂液について、光硬化性樹脂液の温度、光硬化させる際の光硬化性樹脂液における積算光量(又は照度)、及び光硬化されて形成される硬化層の厚さ(膜厚)の関係を示す硬化情報が予め測定等によって取得される。記憶部28には、光硬化樹脂液の温度、硬化層の膜厚、及び積算光量の関係がマップ化されて記憶されており、光硬化性樹脂液の温度及び硬化層の膜厚から、当該膜厚の硬化層を形成するための積算光量が設定可能となっている。なお、記憶部28に記憶される硬化情報(マップ)は、光硬化性樹脂液の複数の温度について、光硬化性樹脂液に照射される積算光量と硬化層の膜厚との関係を示す関係式(関数式)として記憶されてもよい。
設定部40は、温度情報として測定部38の計測温度に基づいて造形位置における光硬化樹脂液の温度を取得する。また、設定部40は、温度情報及び記憶部28に記憶された硬化情報などに基づいて、積層ピッチp分の硬化層を形成するための積算光量を設定し、設定した積算光量を得るための照度又は光の照射時間を設定する。なお、光硬化性樹脂液の温度が記憶部に記憶された温度の間である場合、データ補完などの補完手法を用いることで、測定された温度に応じた積算光量又は照度が設定される。
ここで、積算光量(mJ/cm)、照度(mW/cm)及び照射時間(sec)は、以下の関係を有する。
積算光量(mJ/cm)=照度(mW/cm)×照射時間(sec)
照射部36は、設定部40において設定された積算光量が得られるようにプロジェクタ22を制御する。
以下に、本実施の形態の作用として光造形装置10における造形処理を説明する。
図3Aには、光造形装置10における処理の概略が流れ図にて示され、図3Bには、造形処理の概略が流れ図にて示されている。
図3Aのフローチャートは、光造形装置10の図示しない電源スイッチがオンされて制御装置26が動作を開始すると実行され、最初のステップ100において造形データを受け付け、受け付けた造形データを記憶部28に格納する。次のステップ102では、記憶部28から造形データを読み出し、読み出した造形データを積層ピッチpの間隔で分割して断面データを生成する。
この後、例えば、光造形装置10に設けられた図示しないスタートスイッチが操作されて造形処理の実行が指示されることで、ステップ104へ移行して、造形処理を開始して、プラットフォーム20の表面に造形物を造形する。また、造形処理が終了すると、ステップ106においてプラットフォーム20の表面から造形物が取外される。なお、光造形装置10によって造形された造形物は、表面から光硬化性樹脂液が洗い落とされると共に、必要に応じて光が照射されて表面が光硬化されるなどの仕上げ処理が行われる。
図4には、光硬化性樹脂液の複数の温度T(°C)について、光硬化性樹脂液に照射された光の積算光量E(mJ/cm)に対する光硬化膜厚(硬化層の膜厚)d(μm)の測定結果が示されている。なお、図4では、光硬化性樹脂液の温度TがT=10°C、25°C、40°Cの場合が示されている。
光硬化性樹脂液は、光が照射されることで照射された光のエネルギー(積算光量E(mJ/cm))によって光硬化の反応が進行する。この際、図4に示すように、光硬化性樹脂液は、積算光量Eが高くなるにしたがって硬化層の膜厚dが厚くなる。また、光硬化性樹脂液は、温度Tが高くなることで、温度Tが低い場合に比べて光硬化によって形成される硬化層の膜厚dが厚くなる。
ここから、光造形装置10では、トレイ12に貯留する光硬化性樹脂液について、温度センサ24によって積算光量の制御に用いられる温度情報の設定に供するための温度を計測できる。また、光造形装置10では、計測温度から光硬化性樹脂液を硬化させる際の温度情報とする温度Tを取得してもよい。温度T(温度情報)は、プラットフォーム20の表面の造形領域における光硬化性樹脂液の温度としてもよい。
さらに、光造形装置10では、光硬化性樹脂液について温度T、照射された光の積算光量E及び硬化層の膜厚dの関係が予め測定されて、記憶部28に格納されている。制御装置26は、光硬化性樹脂液の温度Tに応じて積算光量Eを設定する。また、積算光量E(mJ/cm)は、光の照度(mW/cm)×照射時間(sec)となっており、制御装置26は、積算光量E及び光の発光時間(照射時間)から、設定した積算光量Eが得られるようにプロジェクタ22から発する光の照度(発光強度)を制御する。
また、硬化層を積層する際には、既に形成されている硬化層に次の硬化層を接着する必要がある。また、硬化層を形成する光硬化性樹脂液は、光硬化することで層厚方向に収縮が生じることがある。
積算光量は、積層ピッチpよりも僅かに厚い膜厚dの硬化層を形成するのに適した値に調整されることが好ましい(例えば、膜厚dが100μmの硬化層を形成する際には、110μmなどの膜厚dに適した積算光量が設定される)。積算光量は、積層ピッチpに対して、5%以上、30%以下の範囲で大きくされる値に調整することが特に好ましい。
図3Bのフローチャートは、図3Aのステップ104に移行することで実行され、最初のステップ110において、温度センサ24によって計測される光硬化性樹脂液の温度から硬化層を形成するための温度情報(温度T)を取得する。又は、ステップ110では、温度センサ24によって計測される計測温度のうち、光硬化樹脂液の温度について、積算光量の制御に用いられることが所定の基準により設定された計測温度から得られる温度情報を取得する。ステップ112では、取得した温度情報に基づいて積層ピッチp分の膜厚の硬化層を形成するのに必要な光の積算光量Eを設定する。これにより、積算光量Eが得られる照度が設定される。
また、制御装置26では、ステップ110、112の処理と並行して、ステップ114及びステップ116が実行される。ステップ114では、プラットフォーム20を造形位置に下降させ、ステップ116では、1層分の断面データを読み込んで、断面データ応じて非画像部分がマスキングされた画像がプロジェクタ22に表示されるように設定する。
この後、ステップ118では、設定された積算光量Eの光(積算光量Eが得られる光)を照射するようにプロジェクタ22を作動(発光)させる。これにより、プロジェクタ22から発せられた光がプラットフォーム20と底板14との間の光硬化性樹脂液に照射されて、光が照射された部分の光硬化性樹脂液が選択的に光硬化されて、断面データに応じた光硬化層(硬化層)がプラットフォーム20の表面(プラットフォーム20と底板14との間)に形成される。
制御装置26は、1層分の硬化層を形成すると、次のステップ120においてプラットフォーム20をインターバル位置に移動させる。また、ステップ122では、一つの造形データに対する造形処理が終了したか否かを確認する。この際、造形処理が終了していない場合には、ステップ122において否定判定して、ステップ110に移行し、次の断面データに応じた光硬化処理を実行する。
これにより、トレイ12内に貯留された光硬化性樹脂液の温度に応じて設定された積算光量Eに応じた光が照射されて、光硬化性樹脂液の硬化層が形成される。従って、光造形装置10によって造形される造形物は、光硬化性樹脂液の温度や環境温度に係らず高精度に形成される。
なお、光硬化性樹脂液は、光硬化することで僅かに収縮し、硬化層の面積が断面データにおける面積よりも僅かに収縮することがある。ここから、断面データの周縁部分の二次元データを生成し、断面データに応じた光の照射後に、断面データの周縁部分の二次元データに応じた光を照射することで、1層分の硬化層を形成するようにしてもよい。
なお、以上説明した本実施の形態は一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されない。つまり、本発明において、各構成要素を適宜変更してもよい。例えば、各硬化層の造形に並行して光硬化性樹脂液の温度測定を行なって温度情報を設定し、次に硬化層を造形する際にプロジェクタ22から発する光による積算光量を設定してもよく、温度情報は、予め定めたタイミング設定されてもよい。詳細は、後述するが、例えば、温度情報は、硬化層の造形と並行して光硬化性樹脂液の温度測定を行い、測定温度(測定温度の実測値を計測温度として用いる場合)が変化したタイミングで、測定温度に応じて設定されてもよい。積算光量は、新たに設定された温度情報に基づいて設定されればよい。また、温度情報は、直前の温度情報(又は温度情報の設定に適用した測定温度)と測定温度との差を閾値として設定し、その閾値が一定値を超えたタイミングで、測定温度に応じて設定されてもよい。
また、照射する光の照度は、標準温度に基づいて照度の標準値を設定しておき、標準温度と実際の光硬化性樹脂液の温度との温度差に基づいて、標準値を補正して照度を設定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、光硬化性樹脂液の温度に基づいてプロジェクタ22が照射する光の積算光量を制御した。しかしながら、光硬化性樹脂液の温度に応じて積算光量が制御されればよい。このため、光の照度を予め設定された所定の照度として、発光時間(照射時間)を制御することで、必要とする積算光量が得られるようにしてもよい。
また、発光時間(光の照射時間)を予め設定している時間として、照度を制御することで所定の積算光量(温度に応じて定める積算光量)が得られるようにしてもよく、あるいは、所定の積算光量となるように照度及び発光時間(照射時間)の両方を制御するようにしてもよい。
即ち、積算光量(mJ/cm)、照度(mW/cm)及び照射時間(sec)の間は、
積算光量(mJ/cm)=照度(mW/cm)×照射時間(sec)
の関係を有することから、照度及び照射時間の少なくとも一方を制御すればよい。また、照度を制御することは、照射する光の明るさ(発光強度)を制御することを含むことから、積算光量を制御することは、照射エネルギーを制御するという意味を含む。
また、本実施の形態では、造形ステージとしての略板状のプラットフォーム20の下側面に造形物を造形した。しかしながら、造形ステージの上側面に光を照射して造形物を造形するようにしてもよい。
一方、造形面の表面温度は、造形面上の位置(領域)によって異なる場合があることから、造形面上を複数の領域に分割し、それぞれの領域の温度に対応した積算光量となる光を領域ごとに照射させるという方法が考えられる。しかしながら、複数の領域のそれぞれの温度に対応した積算光量の光を照射するように、全ての領域について厳密に制御することは難しく、かえって再現性を得られなくなってしまうという問題が生じかねない。
ここで、本実施の形態では、計測温度のうち、積算光量の制御に用いられることを所定の基準により設定した計測温度を用い、その設定された計測温度から得られる温度情報に基づき、光硬化性樹脂液(光硬化性組成物)に光を照射することで、良好な再現性を得ることができる。この場合において、積算光量の制御に用いる計測温度は、造形物や造形環境を考慮し、より高い再現性が得られ易い計測温度とすることが好ましい。例えば、造形物の構造(形状)や周囲の環境によっては、造形領域内において温度差が生じ易いような領域や層が存在することがある。このような温度差の生じ易いような領域や層の計測温度をそのまま積算光量の制御に用いてしまうと、高い再現性が得られない場合がある。ここから、一つの態様としては、温度変化が生じにくい領域の計測温度を温度情報として積算光量の制御に用いるという態様が挙げられる。
計測温度を積算光量の制御に用いられるための温度情報として設定するための所定の基準は、例えば、高い再現性を得るという観点として、計測温度に対する閾値、造形箇所(硬化させる層又は造形面上の分割領域)、期間(例えば、造形開始からの期間)などの観点から選択される基準であってもよい。あるいは、前記所定の基準は、上記観点の何れかに基づいて選択した計測温度について、さらに重み付けを行なうための基準であってもよい。
例えば、設定部40は、計測温度のうち、積算光量の制御に用いる計測温度を所定の基準により設定する計測温度処理部をさらに備えてもよい。計測温度処理部は、計測温度のうち、積算光量の制御に用いる箇所及び期間を予め設定しておいてもよい。積算光量の制御に用いる箇所とは、造形領域のうちの一定の領域(例えば、二次元の造形面上の特定の領域、造形する特定の層又はこれらの組み合わせなど)を意味する。例えば、ある特定の領域について周囲の温度変化が起こりにくいことを把握できている場合、そのような箇所(その特定の領域)の計測温度を、積算光量の制御に用いられることが所定の基準により設定された計測温度としてもよい。このように、造形中の温度変化を予想できている場合には、積算光量の制御に用いる箇所及び期間を予め設定しておくことは有用である。
また、積算光量の制御に用いる期間とは、造形中の連続した特定の期間の1つ又は2つ以上の期間であってもよく、特定のタイミング(時点)の1つ又は2つ以上のタイミングであってもよい。例えば、造形中において細かい温度変化が繰り返されるような場合、積算光量の制御には、特定の期間又は特定のタイミングの計測温度(例えば、造形直前の計測温度など)に応じた温度情報が適用されてもよく、これにより、高い再現性が得られる。また、温度変化が大きい場合、積算光量の制御には、例えば、造形中における複数のタイミングのうちの一定のタイミングの計測温度を用いて設定される温度情報が適用されてもよく、これにより、高い再現性が得られる。
計測温度処理部においては、造形しながら積算光量の制御に用いる計測温度を温度情報として設定可能である。例えば、硬化させる層ごとにおいては、造形中に細かな温度変化が繰り返される場合、あるいは造形面上の領域(造形面上を複数に分割した領域)ごとに温度が異なる場合などがある。これらの場合は、細かな違いのある計測温度に応じて、全ての領域の温度情報を領域ごとに設定して積算光量の制御に用いると、高い再現性が得られない場合がある(再現性が低下する場合がある)。
ここから、温度情報は、造形中に細かな温度変化が繰り返される場合、計測温度について特定の閾値を設定し、その閾値を上回ったタイミングで、その計測温度に応じて設定してもよい。例えば、計測温度が、直前の温度情報の設定に用いた計測温度から一定温度変化した場合(例えば、1°C以上変化した場合)、温度情報は、その計測温度を用いて新たに設定されてもよい。また、温度情報は、予め閾値として規定温度(例えば、25°Cなど)を特定し、その温度から計測温度が一定温度変化した場合に、その計測温度が用いられて新たに設定されてもよい。なお、閾値は、複数設けてもよく、例えば、1°Cごとに閾値を設けてもよい。
また、温度情報としては、温度センサ24によって測定した実測温度(測定温度)をそのまま計測温度として適用されてもよく、別の手段によって得た予測温度(例えば、重み付けして得られた温度や、他のパラメータから予測した温度)を計測温度として適用されてもよい。温度測定の環境によって測定温度に細かい温度変化が頻繁に生じる場合には、計測温度として予測温度を用いた方が再現性を得られ易い場合がる。そのような場合には、予測温度を計測温度として用いるのは有効である。また、設定部40では、計測温度として実測値の測定温度を用いるか、予測温度を用いるかを予め決められていてもよく、設定部40には、所定の基準により何れかを計測温度として選択するアルゴリズムが用いられてもよい。例えば、設定部40は、後述する面積率を基準にして予測温度を設定(予測)してもよい。また、設定部40は、予測温度と測定温度(実測値)とが一定以上の温度ずれが生じた場合、測定温度(実測値)を計測温度として選択するようにしてもよい。このように設定しておくことで、正確に温度を予測できないような場合であっても、高い造形精度を得ることができる。
図3Cには、閾値を基準に温度情報を設定する場合の一例が流れ図にて示されており、図3Cは、設定部40における図3Bのステップ112の処理に適用される他の一例としている。
図3Cのフローチャートでは、測定温度を計測温度として、計測温度に応じて設定された温度情報X1が適用されて積算光量が制御されている。このフローチャートでは、次の硬化層を形成する際、ステップ130において測定温度(計測温度)が閾値未満か否かを確認しており、例えば、測定温度が閾値未満である場合、ステップ130において肯定判定されてステップ132に移行する。ステップ132では、直前までの測定温度を計測温度として、計測温度に応じて設定されていた直前の温度情報X1としてそのまま継続して積算光量の設定を行なう。
これに対して、測定温度が閾値として設定した温度から一定の値分変化した場合には、ステップ130において否定判定してステップ134に移行する。ステップ134では、閾値以上となった測定温度を新たな計測温度して、新たな計測温度に応じて設定された温度情報X2に基づき積算光量を設定する。なお、新たな温度情報X2は、温度情報X1として保持される。また、閾値は、測定温度の変化量(変化温度)の値ではなく、計測温度に対応する温度値であってもよい。
また、温度情報は、計測温度に対し積層する硬化層又は測定温度に応じて重み付けを行い、重み付けされた計測温度に応じて設定される温度情報を適用して積算光量の制御を行なってもよい。重み付けは、高い再現性が得られ易いように造形面上の領域のうちの重要な領域(例えば、造形物の温度を全体的に反映しやすい領域(温度変化の幅が小さい領域、面積率の高い領域など)の計測温度が反映されやすいように行なうことが好ましい。
図3Dには、面積率を基準とする計測温度の設定を含めた処理の一例が流れ図にて示されており、図3Dは、図3Bのステップ110、112の処理に適用される他の一例としている。なお、面積率は、所定領域(例えば、造形可能領域などの予め設定された領域)の全面積に対する硬化層の面積の割合(百分率)としており、設定部40では、断面データに基づいて各硬化層の面積率を算出している。
図3Dのフローチャートでは、最初のステップ136において、次に形成する硬化層の面積率について、面積率が予め設定された一定値未満か否かを確認している。ここで、例えば、面積率が一定値未満であると、ステップ136において肯定判定されてステップ138に移行する。このステップ138では、予測温度を計測温度に設定する。これに対して、面積率が一定値以上であると、ステップ136において否定判定されてステップ140に移行する。このステップ140では、測定温度(実測値)を計測温度に設定する。
次のステップ112Aでは、設定された計測温度、すなわち予測温度に基づいて積算光量が設定される(予測温度に応じて温度情報が設定され、設定された温度情報に基づいて積算光量が設定されてもよい)。このように設定部40では、面積率が一定値を超えた場合は、測定温度を計測温度として設定し、その計測温度を積算光量の制御に用いるように処理することができ、より具体的な態様については、後述する。
このような本実施形態において、光硬化性樹脂液の光硬化に用いる温度情報(温度T)は、温度センサ24の計測温度をそのまま用いてもよい。この場合、温度センサ24の計測温度に対応する光硬化性樹脂液の硬化情報を作成しておいて、記憶部28に格納しておけばよい。例えば、ある特定の硬化層の計測温度に応じて温度情報を設定する場合に、温度情報は、その特定の硬化層の造形開始直前又は造形中において温度センサ24によりトレイ12内の光硬化性樹脂液の温度(液温)を、間接的又は直接的に計測した計測温度を用いて設定してもよい。この場合において、計測温度は、造形領域及び非造形領域の何れの領域の温度であってもよい。また、計測部における計測手段は、上述の接触センサや非接触センサの何れを適用してもよい。
また、温度情報としては、造形位置におけるプラットフォーム20の表面に対応する造形領域内を二次元方向(x−y方向)に複数に分割し、分割領域ごとに温度情報が取得又は設定されてもよい。また、温度情報は、硬化層の膜厚方向(z方向)の情報が含まれてもよい。膜厚方向(z方向)の温度情報とは、硬化させる層(新たに硬化層が形成される造形領域)についての温度情報を意味する。そのため、膜厚方向の温度情報を二次元方向(x−y方向)の温度情報と区別しない場合、温度情報は、上記特定の硬化層の造形開始直前又は造形中において温度センサ24によりトレイ12内の光硬化性樹脂液を間接的又は直接的に計測した計測温度を、その硬化層(硬化層が形成される光硬化性樹脂液の層)の計測温度(膜厚方向の温度)として、該計測温度に応じて設定できる。膜厚方向の温度情報について、二次元方向(x−y方向)にも区別する場合、温度情報は、その硬化層における二次元方向の分割領域の表面(造形面)の造形開始直前又は造形中の計測温度に応じて設定できる。この場合、温度センサとして赤外線センサを用いることが好ましい。
図5Aには、プラットフォーム20の表面上の三次元の造形領域Aにおいて二次元方向(x−y方向)に複数に分割した分割領域aが示されている。また、図5Bには、図5Aの造形領域Aが下方視の平面図にて示され、図5Cには、図5Aの造形領域Aが側方視の断面図(x方向又はy方向に沿う断面図)にて示されている。なお、z方向は、積層ピッチpに対応する硬化層の膜厚方向としており、図5では、プラットフォーム20側から見た底板14側を上側にしている。また、図5では、既に造形された部分が実線にて示され、次に造形される部分(硬化層)が二点鎖線にて示されている。
図5Aに示すように、1層分の硬化層が形成される領域(造形領域)を造形面(図5Aにおいてx−y方向に沿う二次元の面)に沿って縦横に分割した複数の分割領域aの各々では、造形面上における各分割領域aの計測温度を区別可能とすることで、複数の分割領域aの各々の温度情報が設定される。この場合において、造形面の表面の各分割領域aの温度の計測には、赤外線センサが用いられることが好ましい。
ここで、図5A及び図5Bに示すように、三次元の造形領域Aにおいて二次元方向に分割した複数の分割領域aは、面積率で区分した場合、分割領域b、c、d、eとなり、また、面積率の大きさがc>d>e>bとなっている。なお、分割領域aのうちの分割領域b、c、d、eについて、図5A、図5B、図5Cでは、それぞれb(a)、c(a)、d(a)、e(a)として表している。
複数の分割領域aは、各々が光造形に用いる断面データにおける画素に対応する領域であってもよい。また、複数の分割領域aは、複数画素分の領域であることが好ましい。これにより、分割領域aの数が少なくなり、露光制御における処理負荷の増加を抑制できる。
露光制御は、分割領域aの各々について温度情報を取得した後、分割領域aの各々に積算光量を設定して、分割領域aごとに設定された積算光量に基づいた光照射が行なわれてもよい。ただし、高い再現性を得るためには、分割領域aの何れかにおいて、計測温度をそのまま温度情報(そのままの計測温度を用いて設定された温度情報を含む)として用いるのではなく、所定の基準により設定された温度情報を積算光量の制御に用いることが好ましい。例えば、温度の安定しにくい分割領域aについては、温度が安定しやすい何れかの分割領域aの計測温度を用いて温度情報を設定してもよい。また、露光制御には、分割領域aの各々の温度情報(又は計測温度でもよい)を取得し、分割領域aごとに取得した温度情報(又は計測温度でもよい)について重み付けを行なって設定された温度情報が適用されてもよい。また、露光制御には、分割領域aごとに重み付けを行なった温度情報を適用するのではなく、全ての分割領域aにおいて適用される1つの温度情報を取得して、取得した1つの温度情報を適用するようにしてもよい。
また、分割領域aの中には、硬化層が形成されない領域(図5A〜図5Cにおける外周側の分割領域bの各々)が存在することがある。この場合、少なくとも一部に硬化層が形成される分割領域a(分割領域b以外の領域、分割領域c、d、e)を選択し、選択した分割領域aについて温度情報を取得し、取得した温度情報に基づいて積算光量の設定及び設定した積算光量に基づいた光照射が行なわれてもよい。
また、複数の分割領域aの中には、硬化層が連続して形成された領域や新たに硬化層が形成される領域が混在することがある。また、光硬化性樹脂液では、光硬化反応によって発熱が生じる。ここから、硬化層が連続して形成される分割領域c、d(図5C参照)などについては、連続された硬化層の数や連続して硬化層が形成された時間などに基づいて重み付けを行なって温度情報を設定してもよい。特に、略全域が硬化層とされる分割領域cなどについては、重み付けが行なわれることが好ましい。重み付けは、例えば、連続する硬化層の数や時間が多くなるほど温度情報が高くなるようにしてもよい。
また、分割領域aごとの温度情報は、対応する領域に形成される硬化層の面積率を含めて設定されてもよい。形成される硬化層の面積率が高くなるほど光硬化される光硬化性樹脂液の量が増えることから、当該分割領域の光硬化性樹脂液が硬化する際の発熱等を考慮して、面積率の高い分割領域の温度情報を面積率の低い温度情報よりも高く設定してもよい。
一方、高い再現性を得るためには、面積率の高い分割領域a(例えば、分割領域c、d)の温度情報を面積率の低い分割領域a(例えば、分割領域b、e)よりも低く設定してもよい。例えば、面積率の高い(例えば、面積率が70%以上)の分割領域a(例えば、分割領域c、d)についての計測温度を選択し、その計測温度の平均値を用いて温度情報が設定されてもよい。なお、本実施の形態において、面積率は、造形面上における分割領域aの面積に対する該分割領域aに形成する硬化層の面積の割合(百分率)としている。
また、互いに隣接する分割領域aの間では、相互に熱の影響を受けることが考えられる。そのため、造形される分割領域d、分割領域e(図5A〜図5C参照)などに囲まれた分割領域cや面積率の高い分割領域cに接する分割領域dについては、温度情報が高くなるように設定されてもよい。
さらに、温度情報は、分割領域aごとに設定し、設定した温度情報に基づいて分割領域aごとに積算光量を設定することに限らず、温度情報が基準となりそうな分割領域a(例えば、高い再現性が得られる観点で、温度変化が比較的起こりにくい分割領域a)を設定し、設定した分割領域aの温度情報を基準にして、各分割領域aの温度情報を設定してもよい。
温度情報が基準とされる分割領域aとしては、例えば、形成する硬化層の面積率が所定値以上(例えば、70%以上)の分割領域aから選択した一つ又は複数の分割領域aを適用してもよい。また、温度情報が基準とされる分割領域aの間で温度情報が異なる場合、温度情報の平均(平均値)を複数の分割領域aの全体(造形領域A)の積算光量の制御に適用してもよい。
温度情報は、上記と同様にして、計測温度のうち、所定の基準により膜厚方向(z方向)に設定されてもよい。例えば、全ての硬化させる層について、造形開始直前又は造形中の計測温度のうち、高い再現性が得られる観点から、全体の50%(例えば、2層ごとに1回、又は10層中の5層連続など)について、造形開始直前又は造形中の計測温度を用いて温度情報を設定してもよい。
以下、本実施の形態に係る光造形装置10を用いた実施例を説明する。
実施例では、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(EO=4mol)1000量部と、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド20重量部とを混合して得た光硬化性樹脂組成物を、光硬化性樹脂液として用いた。
また、実施例では、上記光硬化性樹脂液について、10°C、25°C、及び40°Cの各々における積算光量Eに対する硬化層の膜厚dを測定した。なお、光硬化性樹脂液に照射する光の光源は、波長405nmのLED光源を用い、積算光量の測定には、ウシオ電機製の紫外線積算光量計UIT−250及びウシオ電機製の受光器UVD−S405を用いて測定し、測定結果を表1及び図6に示す。
Figure 0006964146
また、本実施例では、所定の造形データを用いて造形を行う。図7には、造形データによって示される造形物50が斜視図にて示されている。図7に示す造形物50は、20mm×20mmの正方形平面を有し、厚さ5mmの直方体50A、40mm×40mmの正方形平面を有し、厚さ5mmの直方体50B、及び60mm×60mmの正方形平面を有し、厚さ5mmの直方体50Cによって構成されている。また、造形物50は、直方体50A、50B、50の正方形平面の中心線が同一軸上なるように3段に重ねられた形状としている。
ここで、実施例1、実施例2及び比較例では、光硬化性樹脂液として上記光硬化性樹脂組成物を用いて、造形物50によって示される同一の造形データによって造形する。
<実施例1>
光硬化性樹脂組成物の測定結果について、図8Aに示す線形関数(一次関数)を設定した。温度が10°C、25°C、40°Cの各々における線形関数の傾き及び切片を表2及び図8Bに示す。
図8Aにおいて、各温度における積算光量Eに対する硬化層の膜厚dを線形関数(一次関数:y=ax+b)に近似すると、以下となる(但し、yは、硬化層膜厚d、xは積算光量E)。また、各相関関数について、測定値に対して評価する際の決定係数Rを併記する。なお、決定係数Rは、相関関数Rの二乗を意味する。
10°C:y=22.5x−404.17
(R=0.9998)
25°C:y=33.4x−162
(R=0.9999)
40°C:y=51.997x−46.181
(R=0.9996)
ここから、温度10°C、25°C、40°Cの各々における線形関数の傾き、及び切片を得られ、得られた傾き及び切片を表2及び図8Bに示している。
Figure 0006964146
表2及び図8Bから傾き及び切片を、以下の二次関数で近似できる(但し、xは、温度)。
傾き:y=0.0171x2+0.128x+19.509 ・・・(1)
(R=1)
切片:y=−0.2808x+25.971x−635.8 ・・・(2)
(R=1)
ここで、実施例1では、温度ごとの積算光量Eに対する硬化層の膜厚dを線形関数として設定する。この際、各温度における線形関数の傾き及び切片を、(1)式及び(2)式の二次関数で近似する。温度20°C及び30°Cにおける傾き及び切片を表3に示し、硬化層膜厚dを、d=110μmとするのに必要な積算光量Eを表4に示している。
Figure 0006964146
Figure 0006964146
<実施例2>
光硬化性樹脂組成物の測定結果について、対数値(自然対数値)ln(E)、ln(d)を算出し、対数値ln(E)、ln(d)を表5に示すと共に、図9Aにプロットした。
Figure 0006964146
図9Aにおいて、各温度における積算光量ln(E)に対する硬化層の膜厚ln(d)を線形関数(一次関数:y=ax+b)に近似すると、以下となる(但し、yは、硬化層膜厚ln(d)、xは照射エネルギーln(E))。
10°C:y=4.4656x−9.4868
(R=0.9688)
25°C:y=3.7986x−4.1302
(R=0.9556)
40°C:y=1.5584x+2.591
(R=0.9786)
ここから、温度10°C、25°C、40°Cの各々における線形関数の傾き、及び切片を得られ、得られた傾き及び切片を表6及び図9Bに示している。
Figure 0006964146
表6及び図9Bから傾き及び切片を、以下の二次関数で近似できる(但し、xは、温度)。
傾き:y=−0.0035x+0.0779x+4.0363 ・・・(3)
(R=1)
切片:y=0.003x+0.251x−12.3 ・・・(4)
(R=1)
ここで、実施例2では、多項式解析により相関係数の高いものを選択しており、実施例2では、一例として、温度ごとの積算光量ln(E)に対する硬化層膜厚ln(d)を線形関数として設定する。この際、各温度における線形関数の傾き及び切片を、(3)式及び(4)式の二次関数で近似する。
温度20°C及び30°Cにおける傾き及び切片を表7に示す。また、硬化層膜厚dを、d=110μmとするのに必要な積算光量Eを表8に示す。
Figure 0006964146
Figure 0006964146
<比較例>
比較例では、光硬化性樹脂組成物の温度に応じた積算光量(照度)の制御を行わず、標準温度としている25°Cについて設定されている積算光量E(照度)が得られる光を光硬化性樹脂組成物に照射して造形するものとしている。
<評価>
評価は、実施例1、実施例2及び比較例の手法において、光硬化性樹脂液の温度を、15°C、25°C、35°Cの各々に維持して、各温度について同一の造形データ(造形物50の造形データ)を用いて造形を行った。造形は、積層ピッチpを100μmとした。
評価は、実施例1、実施例2及び比較例の手法で造形した造形物50について、SOLUTIONIX社製の三次元スキャナーRexcanDS2−L(商品名)を用いて、三次元スキャンすることで三次元データを取得し、造形物50の造形データと比較することで、造形制度の数値を取得した。
造形精度は、3Dsystems社製の比較ソフトウェアGeomagic DesignX(商品名)を用い、実施例1、実施例2及び比較例の各々の造形物の三次元データと造形データとを重ね合せて行った。
また、評価は、上記比較ソフトウェアの出力結果から平均誤差0.1mm未満を「○」、平均誤差0.1mm以上、0.2mm未満を「△」、平均誤差0.2mm以上を「×」と評価した。この評価結果を表9に示す。
Figure 0006964146
表9に示すように、比較例では、温度25°Cにおいては、「○」と評価されるが、温度15°C、35°Cでは、温度25°Cの場合より平均誤差が増加し、光硬化性樹脂液の温度が変化すると造形精度が低下すると評価される。
これに対して、実施例1及び実施例2では、温度25°Cにおいて「○」と評価されると共に、温度15°C、35°Cの何れにおいても「○」と評価される。従って、光硬化性樹脂液の温度に応じて積算光量Eを設定し、設定した積算光量Eが得られるようにして光造形を行うことで、高精度の造形物が得られる。
なお、本実施の形態では、関係式として、実施例1において(1)式及び(2)式を用い、実施例2において(3)式及び(4)式を用いたが、これらの関係式は、光造形装置において光造形に適用する関係式は、これらに限るものではない。本態様の光造形装置による光造形に使用する関係式は、制限がない。光造形装置において光造形に適用する関係式は、例えば、実施例1及び実施例2において示すように複数の関係式(又は複数組の関係式)を作成し、作成した関係式の各々において決定係数(R)を比較し、決定係数がより高い方を選択(例えば、本実施の形態においては、実施例1の各温度における線形関数の決定係数の方が、実施例2の各温度における線形関数の決定係数より高いため、実施例1の(1)式及び(2)式を選択)して使用することがより好ましい。これにより、光硬化性組成物を用いたより高精度の光造形を行うことができる。
なお、以上説明した本実施の形態では、プログラムが記憶部28に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM及びマイクロSDカード等の記録媒体の何れかに記録されている形態で提供することも可能である。
日本国特許出願2017−243513号の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (20)

  1. 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置であって、
    前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と、
    前記硬化層を形成する際、前記計測部により計測された計測温度が前記光硬化性組成物について予め設定された閾値を超えたか否か、又は前記計測温度の温度変化が前記光硬化性組成物の温度変化について予め設定された閾値を超えたか否かに応じ、前記光硬化性組成物に照射する光の積算光量を設定し、該設定した積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、
    を備えた光造形装置。
  2. 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置であって、
    前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と
    前記硬化層を形成する際に、前記計測部により計測された計測温度、及び所定領域内において形成する硬化層の面積率を含む温度情報に応じて前記光硬化性組成物に照射する光の積算光量を設定し、該設定した積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、
    を備えた光造形装置。
  3. 前記硬化層の形成と並行し、前記計測温度のうち前記積算光量の制御に用いる計測温度を所定の基準により設定可能な計測温度処理部をさらに備える請求項2に記載の光造形装置。
  4. 前記照射部は、前記計測温度のうち前記積算光量の制御に用いることが予め設定された領域及び期間の何れかにおける計測温度から得られる前記温度情報に基づき、前記積算光量の制御を行なう請求項2に記載の光造形装置。
  5. 前記計測温度から前記硬化層が形成される造形面に対向する領域内の前記光硬化性組成物の前記温度情報を取得する取得部を含み、
    前記照射部は、前記温度情報から設定される前記積算光量となる光を前記造形面に対向する領域内の前記光硬化性組成物に照射する請求項2から請求項4の何れか1項に記載の光造形装置。
  6. 前記取得部は、1層分の前記硬化層が形成される領域を前記造形面に沿って縦横に分割した複数の分割領域の各々について前記温度情報を設定し、
    前記照射部は、前記分割領域の各々に、該分割領域の前記温度情報から設定される前記積算光量となる光を照射する請求項5に記載の光造形装置。
  7. 前記温度情報には、前記硬化層の膜厚方向の温度情報が含まれる請求項2から請求項6の何れか1項に記載の光造形装置。
  8. 前記計測部は、所定期間における前記光硬化性組成物の温度の変化を計測し、
    前記照射部は、計測された温度変化を含む温度情報に基づき前記積算光量の制御を行なう請求項2から請求項7の何れか1項に記載の光造形装置。
  9. 前記照射部は、積層する硬化層又は計測温度に応じて重み付けされた温度情報に基づき、前記積算光量の制御を行なう請求項2から請求項8の何れか1項に記載の光造形装置。
  10. 前記光硬化性組成物について、該光硬化性組成物の温度、積算光量及び積算光量に応じた前記硬化層の膜厚の関係を示す硬化情報が記憶された記憶部と、
    前記照射部から前記光硬化性組成物に照射する光の前記積算光量について、前記温度情報及び前記硬化情報に基づいて設定する設定部と、
    をさらに含む請求項2から請求項9の何れか1項に記載の光造形装置。
  11. 前記光硬化性組成物について、該光硬化性組成物の温度、積算光量及び積算光量に応じた前記硬化層の膜厚の関係を示す硬化情報が記憶された記憶部と、
    前記照射部において前記光硬化性組成物に照射するように予め設定された前記積算光量を、前記温度情報に応じて補正する補正部と、
    をさらに含む請求項2から請求項10の何れか1項に記載の光造形装置。
  12. 前記照射部から照射する光の前記積算光量は、前記温度情報から得られる前記光硬化性組成物の温度が高いほど該温度が低い場合に比べて少なくされる請求項2から請求項11の何れか1項に記載の光造形装置。
  13. 前記照射部は、予め設定されている照射時間において前記積算光量に応じた照度が得られる光を前記光硬化性組成物に照射する請求項1から請求項12の何れか1項に記載の光造形装置。
  14. 前記照射部は、予め設定された照度が得られる光を前記積算光量に応じた照射時間で前
    記光硬化性組成物に照射する請求項1から請求項13の何れか1項に記載の光造形装置。
  15. 前記硬化層の各々の平均膜厚が20μm以上150μm以下となるように三次元の前記造形物が造形される請求項1から請求項14の何れか1項に記載の光造形装置。
  16. 前記硬化層を形成する際、該硬化層の膜厚に対して膜厚方向に5%以上、30%以下の広さとなる領域の前記光硬化性組成物が硬化されるように光が照射される請求項1から請求項15の何れか1項に記載の光造形装置。
  17. 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置に設けられたコンピュータを、
    前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と、
    前記硬化層を形成する際、前記計測部により計測された計測温度が前記光硬化性組成物について予め設定された閾値を超えたか否か、又は前記計測温度の温度変化が前記光硬化性組成物の温度変化について予め設定された閾値を超えたか否かに応じ、前記光硬化性組成物に照射する光の積算光量を設定し、該設定した積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、
    して機能させるための光造形プログラム。
  18. 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形装置に設けられたコンピュータを、 前記光硬化性組成物の温度を計測する計測部と、
    前記硬化層を形成する際に、前記計測部により計測された計測温度、及び所定領域内において形成する硬化層の面積率を含む温度情報に応じて前記光硬化性組成物に照射する光の積算光量を設定し、該設定した積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射部と、
    して機能させるための光造形プログラム
  19. 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形方法であって、
    前記光硬化性組成物の温度を計測する計測ステップと、
    前記硬化層を形成する際、前記計測ステップにより計測された計測温度が前記光硬化性組成物について予め設定された閾値を超えたか否か、又は前記計測温度の温度変化が前記光硬化性組成物の温度変化について予め設定された閾値を超えたか否かに応じ、前記光硬化性組成物に照射する光の積算光量を設定し、該設定した積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射ステップと、
    を含む光造形方法。
  20. 液状の光硬化性組成物に光を照射して光硬化させることで硬化層を形成すると共に、前記硬化層を積層して三次元の造形物を造形する光造形方法であって、
    前記光硬化性組成物の温度を計測する計測ステップと、
    前記硬化層を形成する際に、前記計測ステップにより計測された計測温度、及び所定領域内において形成する硬化層の面積率を含む温度情報に応じて前記光硬化性組成物に照射する光の積算光量を設定し、該設定した積算光量となる光を前記光硬化性組成物に照射する照射ステップと、
    を含む光造形方法。
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