JP6963905B2 - 歩行輸送振動軽減装置、及びこれを備えた輸送用ケース - Google Patents

歩行輸送振動軽減装置、及びこれを備えた輸送用ケース Download PDF

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Description

本発明は、iPS細胞などの細胞を含む物品を輸送するのに用い、物品を輸送用ケースに収容し、この輸送用ケースを人が歩行により輸送する際に、輸送用ケース内で物品の揺れや振動を可及的に軽減し物品を可及的に水平に保持するようにした歩行輸送振動軽減装置、及びこれを備えた輸送用ケースに関する。
近年、iPS細胞の登場により、国内における再生医療の臨床研究が加速し、現在、培養や分化に関する研究開発が進められている。そして近時は、iPS細胞を凍結せず生の状態で研究機関や企業に配布することが開始され、これにより解凍などの手間がなくなり、効率が上がることが期待されている。iPS細胞を凍結せずに生で配布する場合、iPS細胞はシャーレなどの容器に入れ輸送用のケースに収容して輸送することとなるが、この場合、生きた細胞にダメージを与えず活性を維持した状態で輸送することが求められ、温度管理、ガス(酸素、二酸化炭素)管理、輸送中の振動などの外力からの保護などが必要になる。
この種の細胞の輸送に用いられるケースが特許文献1により提案されている。この文献1のケースは、雰囲気調整剤と、気体は透過するが液体は実質的に透過しない隔離膜を有する細胞収容容器とを備え、細胞にストレスを与えずに細胞の輸送及び/又は保管を行うことができるようになっている。また、この容器では、細胞収容容器を保持する装着部やスウィング機構部を設けることができるとしている。この場合、装着部は、密閉容器内に設けられ、細胞を保持できるものとされ、スウィング機構部は、密閉容器の内部壁面に対し、装着部を揺動自在に支持して、細胞や培地などの内容物を安定して保持できるものとされている。さらに、この容器には、温度制御機構や衝撃緩衝機構を設けることができるとしている。
特開2014−83002公報
しかしながら、この文献1のケースでは、細胞を収容した容器を装着部で保持し、この装着部をスウィング機構により揺動自在に支持するようになっているため、iPS細胞をこのケースに収容して、このケースを人が歩行により輸送した場合、人が歩行するだけでもケースは揺れ、さらに、その輸送途中には階段や段差の上り下り、電車やバスの乗り降りなどがあって、ケースの揺れや振動は大きくなり、この揺れや振動により、ケース内のiPS細胞の培地には波立ち、液跳ねが生じ、この波立ち、液跳ねの衝撃でiPS細胞は浮遊し破壊が生じることが懸念される、という問題がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するもので、iPS細胞などの細胞その他少しの振動でも損傷しやすいデリケートな物品であっても、物品を輸送用ケースに収容し、輸送用ケースを人が歩行により輸送する際に、輸送用ケースに発生する揺れや振動に対して、輸送用ケース内の物品の揺れや振動を軽減し、輸送用ケース内で物品を略水平に保持するようにして、輸送用ケース内の物品を損傷したり破壊したりすることなく確実に保護することのできる歩行輸送振動軽減装置、及びこれを備えた輸送用ケースを提供すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明(1)の歩行輸送振動軽減装置は、
水平方向に延びる基端側アームと前記基端側アームの先端から下方に向けて延びる先端側アームとからなり、輸送用ケース内の収容空間を画成する4側面の相互に対向する一方の各側面の上部側に沿って対称的に配置され、前記一方の各側面の一端部側に片寄った所定の位置に前記基端側アームの基端側に片寄った所定の位置を支軸を介して上下方向に傾動可能に取り付けられる一対のZ方向支持フレームと、
枠状のフレームからなり、前記各Z方向支持アーム間に略水平に配置されて、前記枠状のフレームの前記各Z方向支持フレームに対向するフレーム部分の略中央で、前記各Z方向支持フレームの前記基端側アームに連結軸を介して前記各Z方向支持フレームに対して上下方向に揺動可能にかつ前記各Z方向支持フレームの上下方向の傾動により上下動可能に支持されるX方向支持フレームと、
前記X方向支持フレームの、前記輸送用ケース内の収容空間を画成する4側面の相互に対向する他方の各側面に対向する各フレーム部分間に吊り下げ軸を介して前記一方の各側面部方向に揺動可能に吊り下げられ、下部に物品を水平に支持可能な物品支持部を有するY方向支持フレームと、
前記各Z方向支持フレームの前記基端側アームの前記支軸を境にして基端側アームの基端側の部分とその下方で前記一方の各側面との間に架設され、前記各Z方向支持フレームを常態として水平に保持する引張りスプリングと、
前記各Z方向支持フレームの前記基端側アームの前記支軸と前記連結軸との間のフレーム部分とその下方で前記一方の各側面との間に取り付けられ、前記各Z方向支持フレームの傾動に追従して伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなるZ方向ダンパと、
前記各Z方向支持フレームの前記先端側アームと前記X方向支持フレームとの間に取り付けられ、前記X方向支持フレームの上下方向の揺動に追従して伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなるX方向ダンパと、
前記Y方向支持フレームの揺動方向両側で、前記Y方向支持フレームと前記X方向支持フレームとの間に架設され、前記Y方向支持フレームの揺動に追従して伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなるY方向ダンパと、
を備え、
物品を前記輸送用ケース内に前記Y方向支持フレームの物品支持部に載せて収容し、この状態で前記各引張りスプリングを調整し前記各Z方向支持フレームを常態として水平に保持することにより、前記Y方向支持フレームの物品支持部上で物品を水平に保持し、
前記輸送用ケースを人が歩行により輸送する間、前記輸送用ケースに発生する揺れや振動に対して、前記X方向、Y方向及びZ方向の各支持フレームの各動きと、前記X方向、Y方向及びZ方向の各ダンパの伸縮との相乗作用により、前記輸送用ケース内の物品の揺れや振動を軽減し、前記輸送用ケース内で物品を略水平に保持する、
ことを要旨とする。
また、この歩行輸送振動軽減装置は各部に次のような構成を備えることが好ましい。
(1)各Z方向支持フレームは略鉤形に形成されて水平方向に延びる基端側アームと前記基端側アームの先端から下方に向けて延びる先端側アームとを有する。
(2)X方向支持フレームは矩形枠状のフレームからなる。
(3)Y方向支持フレームは、一対の略三角形のプレートと、前記各略三角形のプレートの下部に連結され垂下される一対の連結プレート及び前記各連結プレート間に平面状に形成され、周囲に立ち上がり部を有する物品支持部をなす支持プレートとからなり、前記各略三角形のプレートの頂部をX方向支持フレームに吊り下げ軸を介して回動可能に取り付けられる。
(4)各Z方向支持フレームの基端側アームの支軸を境にして基端側アームの基端側の部分の下方で一方の各側面に引張りスプリング受け部を有し、各引張りスプリングは軸方向を鉛直方向に向けて一端が前記各引張りスプリング受け部に連結され、他端が各Z方向支持フレームの基端側アームに連結される。
(5)各Z方向支持フレームの基端側アームの支軸と連結軸との間のフレーム部分の下方で前記一方の各側面にダンパ受けプレートを有し、各Z方向ダンパはシリンダが軸方向を鉛直方向に向けて前記各ダンパ受けプレートに取り付けられ、ピストンロッドの先端が前記各Z方向支持フレームの基端側アームに固定される。
(6)各Z方向支持フレームの先端側アームの先端に略水平方向に突出されるダンパ取付部を有し、各X方向ダンパはシリンダが軸方向を鉛直方向に向けて前記各ダンパ取付部に取り付けられ、ピストンロッドの先端がX方向支持フレームに固定される。
(7)Y方向支持フレームが吊り下げられるX方向支持フレームの一方のフレーム部分の両側にダンパ受けプレートを有し、各Y方向ダンパはシリンダが軸方向を前記Y方向支持フレーム方向に向けて前記各ダンパ受けプレートに取り付けられ、ピストンロッドの先端が前記Y方向支持フレームに固定される。
また、本発明(2)の輸送用ケースは、天面に開口を有する箱形のケース本体と、前記ケース本体の前記天面開口上にヒンジ部材を介して開閉可能に取り付けられる蓋とにより構成され、肩掛けベルトを併せて有し、前記ケース本体内に請求項1乃至8のいずれかに記載の歩行輸送振動軽減装置を備えることを要旨とする。
この場合、肩掛けベルトは、輸送用ケースの両側面の前部間及び前記両側面の後部間、又は輸送用ケースの天面の両側部の前部間及び前記両側部の後部間に、輸送用ケースの天面側で架設され、前記天面に向けられる内側面に長さ方向に所定の間隔で又は連続して結合部材又は被結合部材の一方を固着されるケース側の一対の取付ベルトと、両端に前記各取付ベルトを挿通し前記各取付ベルトを前記各取付ベルトの長さ方向任意の支持位置で支持可能な一対のリング部を有し、前記各リング部の内周面で前記各リング部に支持された前記各取付ベルトの内側面が接する位置に前記各取付ベルト内側面の前記結合部材又は被結合部材の一方と係合可能な前記結合部材又は被結合部材の他方を固着される肩掛け側のベルトとを備えてなることが好ましい。
本発明の歩行輸送振動軽減装置及び輸送用ケースによれば、上記の構成により、物品を輸送用ケース内にY方向支持フレームの物品支持部に載せて収容し、この状態で引張りスプリングを調整し各Z方向支持フレームを常態として水平に保持することにより、Y方向支持フレームの物品支持部上で物品を水平に保持し、輸送用ケースを人が歩行により輸送する間、輸送用ケースに発生する揺れや振動に対して、X方向、Y方向及びZ方向の各支持フレームの各動きと、X方向、Y方向及びZ方向の各ダンパの伸縮との相乗作用により、輸送用ケース内の物品の揺れや振動を軽減し、輸送用ケース内で物品を略水平に保持するようにしたので、iPS細胞などの細胞その他少しの振動でも損傷しやすいデリケートな物品であっても、物品を輸送用ケースに収容し、輸送用ケースを人が歩行により輸送する際に、輸送用ケースに発生する揺れや振動に対して、輸送用ケース内の物品の揺れや振動を軽減し、輸送用ケース内で物品を略水平に保持することができ、輸送用ケース内の物品を損傷させたり破壊したりすることなく確実に保護することができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明の一実施の形態における歩行輸送振動軽減装置及び輸送用ケースの全体構成を示す平面断面図 同歩行輸送振動軽減装置及び輸送用ケースの構成を示す正面断面図 同歩行輸送振動軽減装置及び輸送用ケースの構成を示す左側面断面図 同歩行輸送振動軽減装置及び輸送用ケースの使用例を示す正面断面図((a)は物品の輸送前の状態(b)は物品の輸送中の状態) 同歩行輸送振動軽減装置及び輸送用ケースの使用例を示す左側面断面図((a)は物品の輸送前の状態(b)は物品の輸送中の状態) 同輸送用ケースに備える肩掛けベルトの全体構成を輸送用ケースとともに示す図((a)は平面図(b)は正面図(c)は側面図) 同輸送用ケースに備える肩掛けベルトの特のケース側の取付ベルトの構成を示す図((a)は平面図(b)は側面図(c)は部分拡大側面図) 同輸送用ケースに備える肩掛けベルトの特にベルト取付部材の構成、及びケースに用いられるパッチン錠の構成を示す図(正面図) 同輸送用ケースに備える肩掛けベルトの特の肩掛け側のベルトのベルトエンド及びバックルの雌部材の構成を示す図((a)は平面図(b)は側面図) 同輸送用ケースに備える肩掛けベルトの特の肩掛け側のベルトのベルト本体及びバックルの雄部材の構成を示す図((a)は平面図(b)は側面図) 同輸送用ケースに備える肩掛けベルトの使用例(特に、輸送用ケースを右肩に掛ける場合の使用例)を示す図 同輸送用ケースに備える肩掛けベルトの使用例(特に、輸送用ケースを左肩に掛ける場合の使用例)を示す図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1、図2及び図3に歩行輸送振動軽減装置、及びこれを備えた輸送用ケースを示している。
なお、この実施の形態において、歩行輸送振動軽減装置、及びこれを備えた輸送用ケースは、iPS細胞の輸送(歩行輸送)に使用するものとして例示してある。この場合、iPS細胞はシャーレなどの容器に入れて所定の保温ケース内に収納され、この保温ケースを輸送用ケースに収容して輸送することになる。
図2、図3に示すように、輸送用ケースCは、アルミニウム製で、天面に開口100を有する箱形のケース本体101と、ケース本体101の天面開口100上にヒンジ部材102を介して開閉可能に取り付けられる蓋201とにより構成され、肩掛けベルトB(図6参照)を併せて有する。
この場合、輸送用ケースCはケース本体101が前後方向に長い天面を開口された箱形(水平断面前後方向に長い長方形、垂直断面上下方向に少し長い長方形)のケースで、蓋201も同様に前後方向に長い下面を開口された高さの低い箱形になっている。ヒンジ102はケース本体101の右側面上部の前後両側部と蓋201の右側面下部の前後両側部との間に取り付けられ、蓋201はケース本体101の天面開口100上で左側面側が回動可能になっている。なお、ヒンジ102の取付位置を左側面側にして、蓋201は右側面側が回動可能になっていても勿論構わない。また、蓋201はケース本体101の天面開口100上に倒伏されて天面開口100を閉じ、この閉状態はパッチン錠301により固定される。この場合、パッチン錠301は、蓋201の回動側の側部となる左側面下部の前後両側部に取り付けられる一対の受け金具302と、これに対応するケース本体101の側部、すなわち、ケース本体101の左側面上部の前後両側部に取り付けられる一対の掛け金具303とからなり、蓋201の閉状態はこれら一対の受け金具302と一対の掛け金具303との係合により固定される。なお、一対の受け金具302がケース本体101に取り付けられ、一対の掛け金具303が蓋201に取り付けられてもよい。
また、この場合、肩掛けベルトB(図6参照)は、輸送用ケースCのケース本体101の左右両側面の前部間及び左右両側面の後部間に、輸送用ケースCの天面側で架設され、天面に向けられる内側面に長さ方向に所定の間隔で結合部材(スプリングホックの雄側ホック)31又は被結合部材(スプリングホックの雌側ホック)32の一方を固着されるケース側の一対の取付ベルト1と、両端に各取付ベルト1を挿通し各取付ベルト1を各取付ベルト1の長さ方向任意の支持位置で支持可能な一対のリング部20を有し、各リング部20の内周面で各リング部20に支持された各取付ベルト1の内側面が接する位置に各取付ベルト1内側面の結合部材31又は被結合部材32の一方と係合可能な結合部材31又は被結合部材32の他方を固着される肩掛け側のベルト2とを備え、輸送用ケースCをケース側の一対の取付ベルト1及び肩掛け側のベルト2を使って輸送用ケースCを使用する人の肩に掛ける際に、輸送用ケースCを使用する人毎に体の大きさ、形状に合せて、輸送用ケースCが水平を取り得るように、肩掛け側のベルト2の各リング部20によるケース側の各取付ベルト1の支持位置を調整し、当該調整後の支持位置で、ケース側の各取付ベルト1の結合部材31又は被結合部材32の一方と肩掛け側のベルト2の結合部材31又は被結合部材32の他方とを係合させることにより、ケース側の各取付ベルト1と肩掛け側のベルト2とを固定するようになっている。このようにして輸送ケースCを使用する人毎に、この肩掛けベルトBで輸送用ケースCを肩に掛けたときに、輸送用ケースCを水平に保つことができる。なお、この肩掛けベルトBについてはこの実施の形態の説明の最後にあらためて詳しく説明する。
図1、図2及び図3に示すように、歩行輸送振動軽減装置7は、一対のZ方向支持フレームZ1と、X方向支持フレームX1と、Y方向支持フレームY1と、一対の引張りスプリングS2と、一対のZ方向ダンパZ2と、一対のX方向ダンパX2と、一対のY方向ダンパY2とを備えて構成される。
一対のZ方向支持フレームZ1はそれぞれ、図1、図2に示すように、水平方向に延びる基端側アーム711と基端側アーム711の先端から下方に向けて延びる先端側アーム712とからなる。これらのZ方向支持フレームZ1はそれぞれ、輸送用ケースC内の収容空間を画成する4側面の相互に対向する一方の各側面、この場合、正面部の内面及び背面部の内面の上部側に沿って対称的に配置され、正面部、背面部の内面の一端部側、この場合、左端部側に片寄った所定の位置に上下に長い断面略ハット形のベースプレート72が固着され、このベースプレート72の上部に基端側アーム711の基端側(図中、左端側)に片寄った所定の位置を支軸73を介して支持され、各Z方向支持フレームZ1が上下方向に傾動(回動)可能に取り付けられる。なお、これらのZ方向支持フレームZ1はそれぞれ、基端側アーム711が輸送用ケースCにおいてケース本体101内の正面部内面の上部、背面部内面の上部に沿って配置されることになる。
この場合、各Z方向支持フレームZ1は略鉤形に形成されて水平方向に延びる基端側アーム711と基端側アーム711の先端から下方に向けて略直角に延びる先端側アーム712とを有し、先端側アーム712の先端側が略水平方向に突出されてその先端にダンパ取付部713が設けられる。
また、この場合、各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711の支軸73を境にして基端(この場合、左端)側に複数のスプリング連結部77が横一列に設けられる。そしてその下方の輸送用ケースCの正面部の内面及び背面部の内面にそれぞれ引張りスプリング受け部74が設けられる。これらの引張りスプリング受け部74はそれぞれ、一端側が細長い板状に形成され、その長さ方向に一列に複数のスプリング連結部741が設けられ、他端側が四角形の板状に形成され、その他端部に取付穴742が穿設されて、他端側がベースプレート72の下部に配置され、他端側の取付穴742に取付ねじS01が通されベースプレート72に締め込まれて固定され、一端側がベースプレート72の左側に略水平に突出される。さらに、各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711の支軸73と後述する連結軸76との間のフレーム部分にダンパ取付部78が設けられる。そしてその下方の輸送用ケースCの正面部の内面及び背面部の内面にそれぞれダンパ受けプレート75が設けられる。これらのダンパ受けプレート75はそれぞれ、一端側が上方に向けて略L字形に延びる略L字形の板状に形成され、その上部先端にダンパ取付部751が設けられ、他端側が四角形の板状に形成され、その他端部に取付穴752が穿設されて、他端側がベースプレート72の下部に配置され、他端側の取付穴752に取付ねじS02が通されベースプレート72に締め込まれて固定され、一端側がベースプレート72の右側に略水平に突出される。
X方向支持フレームX1は、図1、図2に示すように、矩形枠状のフレームからなり、各Z方向支持アームZ1間に略水平に配置されて、このX方向支持フレームX1の各Z方向支持フレームZ1に対向するフレーム部分、つまり、正面フレームX11及び背面フレームX12の略中央で、各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711に連結軸76を介して、各Z方向支持フレームZ1に対して上下方向に揺動(回動)可能に、かつ各Z方向支持フレームZ1の上下方向の傾動(回動)により上下動可能に支持される。なお、このX方向支持フレームX1は輸送用ケースCにおいてケース本体101内の上部(天面開口100付近)に配置され、輸送用ケースCの重心よりも上の位置にある。
この場合、正面フレームX11及び背面フレームX12の右端部に下方の各Z方向支持フレームZ1先端のダンパ取付部713に対応してダンパ取付部79が設けられる。
Y方向支持フレームY1は、図1、図3に示すように、X方向支持フレームX1の、輸送用ケースC内の収容空間を画成する4側面の相互に対向する他方の各側面、この場合、右側面部の内面及び左側面部の内面の上部に対向する各フレーム部分間、つまり、右側面フレームX13、左側面フレームX14間に吊り下げ軸80を介して一方の各側面部方向、つまり、輸送用ケースCの正面部、背面部方向に揺動(回動)可能に吊り下げられ、下部に物品を水平に支持可能な物品支持部Ysを有する。
この場合、Y方向支持フレームY1は、一対の略三角形のプレート81と、各略三角形のプレート81の下部に連結され垂下される一対の連結プレート82及びこれら連結プレート82の下部間に周囲に立ち上がり部831を有し前後に長い長方形の平面状に形成されて物品支持部Ysをなす支持プレート83とからなり、各略三角形のプレート81の頂部をX方向支持フレームX1の右側面フレームX13、左側面フレームX14に吊り下げ軸80を介して揺動(回動)可能に取り付けられる。なお、このY方向支持フレームY1は輸送用ケースCにおいてケース本体101内に輸送用ケースCの重心よりも上の位置に取り付けられる。また、物品支持部Ysをなす支持プレート83の立ち上がり部831内の底面の大きさは所定の保温ケース(iPS細胞を入れたシャーレなどの容器を収納する保温ケース)の底面よりも少し大きく、正面側立ち上がり部831F及び背面側立ち上がり部831Rのそれぞれ左右両側に立ち上がり部831F、831Rと支持プレート83の底面との間に跨って断面略L字形の部材からなるケースガイド84が4つ設置固定され、所定の保温ケースが支持プレート83の立ち上がり部831内に4つのケースガイド84を介して嵌め込まれるようになっている。
また、この場合、Y方向支持フレームY1が吊り下げられるX方向支持フレームX1の一方のフレーム部分、ここでは、右側面フレームX13の前後両端側にダンパ受けプレート85が設けられる。
各引張りスプリングS2は、図1、図2に示すように、各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711の支軸73を境にして基端側とその下方で一方の各側面、この場合、輸送用ケースCの正面部の内面及び背面部の内面との間に架設される。この場合、各引張りスプリングS2は軸方向を鉛直方向に向けて一端が輸送用ケースCの正面部及び背面部の内面に取り付けられた各引張りスプリング受け部74のスプリング連結部741に連結され、他端が各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711のスプリング連結部77に連結される。この引張りスプリングS2の引張り力により各Z方向支持フレームZ1(基端側アーム711)が常態として水平に保持される。
各Z方向ダンパZ2は伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなる伸縮式のオイルダンパで、図1、図2に示すように、各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711の支軸73と連結軸76との間のフレーム部分とその下方で一方の各側面との間に取り付けられる。この場合、各Z方向ダンパZ2はシリンダが軸方向を鉛直方向に向けて輸送用ケースCの正面部の内面及び背面部の内面に取り付けられた各ダンパ受けプレート75のダンパ取付部751に取付ねじS03を介して取り付けられ、ピストンロッドの先端が各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711に設けられたダンパ取付部78に取付ねじS04を介して固定される。このようにして各Z方向ダンパZ2はピストンロッドが各Z方向支持フレームZ1の上下方向の傾動(回動)に追従して伸縮可能になっている。
各X方向ダンパX2は伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなる伸縮式のオイルダンパで、図1、図2に示すように、各Z方向支持フレームZ1の先端側アーム712とX方向支持フレームX1との間に取り付けられる。この場合、各X方向ダンパX2はシリンダが軸方向を鉛直方向に向けて各Z方向支持フレームZ1の先端側アーム712先端の各ダンパ取付部713に取付ねじS05を介して取り付けられ、ピストンロッドの先端がX方向支持フレームX1の右端部に設けられた各ダンパ取付部79に取付ねじS06を介して固定される。このようにして各X方向ダンパX2はX方向支持フレームX1の上下方向の揺動(回動)に追従して伸縮可能になっている。
各Y方向ダンパY2は伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなる伸縮式のオイルダンパで、図1、図3に示すように、Y方向支持フレームY1の揺動方向両側で、Y方向支持フレームY1とX方向支持フレームX1との間に架設される。この場合、各Y方向ダンパY2はシリンダが軸方向をY方向支持フレームY1方向に、この場合、略三角形のプレート81の斜めの各縁部に向けて、右側面フレームX13の前後両側に取り付けられた各ダンパ受けプレート85の取付部に取付ねじS07を介して取り付けられ、ピストンロッドの先端がY方向支持フレームY1に、この場合、略三角形のプレート81の斜めの各縁部に取付ねじS08を介して固定される。このようにして各Y方向ダンパY2はY方向支持フレームY1の揺動(回動)に追従して伸縮可能になっている。
このようにしてこの歩行輸送振動軽減装置7及び輸送用ケースCは、物品を輸送用ケースC内にY方向支持フレームY1の物品支持部Ysに載せて収容し、この状態で物品支持部Ysに載せた物品の重量に応じて各引張りスプリングS2の引張り力を調整し各Z方向支持フレームZ1を常態として水平に保持することにより、Y方向支持フレームY1の物品支持部Ys上で物品を水平に保持し、この輸送用ケースCを人が歩行により輸送する間、輸送用ケースCに発生する揺れや振動に対して、X方向、Y方向及びZ方向の各支持フレームX1、Y1、Z1の各動きと、X方向、Y方向及びZ方向の各ダンパX2、Y2、Z2の伸縮との相乗作用により、輸送用ケースC内の物品の揺れや振動を軽減し、輸送用ケースC内で物品を略水平を保持するようになっている。
図4、図5にこの歩行輸送振動軽減装置7及び輸送用ケースCの使用例を示している。
図4(a)、図5(a)に示すように、まず、物品、この場合、iPS細胞を入れたシャーレなどの容器を収納された所定の保温ケースC2を輸送用ケースC内のY方向支持フレームY1の物品支持部Ysの上に載せて収容し、この状態から物品支持部Ysに載せた保温ケースC2の重量に応じて各引張りスプリングS2の引張り力を調整し各Z方向支持フレームZ1(基端側アーム711)を常態として水平に保持することにより、Y方向支持フレームY1の物品支持部Ys上で保温ケースC2(つまり、iPS細胞)を水平に保持する。この引張りスプリングS2の調整では、Y方向支持フレームY1に載せる保温ケースC2の重量と吊り合いを取るように適宜の引張り力を有する引張りスプリングS2の選定、使用する引張りスプリングS2の本数、Z方向支持フレームZ1と引張りスプリング受け部74との間の架設位置(引張りスプリングS2を架けるスプリング連結部741、77の位置)などを調整する。
そして、この輸送用ケースCを人が歩行により輸送する。この場合、輸送用ケースCを肩掛けベルトB(図6参照)で肩に掛けて歩行輸送することになる。ここで、iPS細胞を例えば一般のケースに収容し、このケースを一般の肩掛けベルトにより肩掛けにして輸送した場合、通常、人の歩行だけでも、ケースに揺れや振動が生じ、輸送中、階段や段差の上り下り、電車やバスの乗り降りがあれば、ケースの揺れや振動は大きくなり、やがて揺れ幅や振動幅が大きくなり、この揺れや振動により、ケース内のiPS細胞の培地は波立ち、液跳ねが生じることになりかねない。これに対して、この輸送用ケースCでは、肩掛けベルトBの機能により、輸送用ケースCそれ自体の水平が可及的に保持され、歩行輸送振動軽減装置7の機能により、輸送用ケースCの中ではiPS細胞に対して輸送用ケースCに発生する揺れや振動が軽減され、iPS細胞の水平が可及的に保持されて、iPS細胞の平衡が保たれる。
すなわち、この肩掛けベルトBによると、(図6参照)肩掛けベルトBがケース側の一対の取付ベルト1と肩掛け側のベルト2とにより構成され、輸送用ケースCをこの肩掛けベルトBを使って肩掛けケースCを使用する人の肩に掛ける際に、輸送用ケースCを使用する人毎に体の大きさ、形状に合せて、輸送用ケースCが水平を取り得るように、肩掛け側のベルト2の各リング部20によるケース側の各取付ベルト1の支持位置を調整し、その調整後の支持位置で、この場合、ケース側の各取付ベルト1のスプリングホックの雄側ホック31と肩掛け側のベルト2のスプリングホックの雌側ホック32とを係合させることにより、ケース側の各取付ベルト1と肩掛け側のベルト2とを固定するようにしているので、輸送用ケースCを使用する人毎に、この肩掛けベルトBで輸送用ケースCを肩に掛けたときに、輸送用ケースCを水平に保つことができ、輸送用ケースCを肩掛けベルトBで肩に掛けて輸送する間も、輸送用ケースCの水平を継続的に保つことができる。なお、この肩掛けベルトBについてはあらためて詳述する。
また、この歩行輸送振動軽減装置7によると、iPS細胞を既述のとおりに収容された輸送用ケースCを肩掛けベルトBにより肩掛けにして歩行を開始し、輸送用ケースCに例えばこのケースCの正面部又は背面部の方向(以下、Y方向という。)に慣性力が作用すると、図5(b)に示すように、輸送用ケースC内で、Y方向支持フレームY1に慣性力が働き、Y方向支持フレームY1はY方向に振れる(傾動する)が、Y方向支持フレームY1の振れに追従してY方向支持フレームY1の前後両側のY方向ダンパY2がそれぞれ駆動し、一方のY方向ダンパY2のピストンロッドは伸長し他方のY方向ダンパY2のピストンロッドは収縮して、Y方向支持フレームY1の振れが軽減され、Y方向支持フレームY1は可及的に略水平に保持される。つまり、Y方向支持フレームY1は所謂ブランコのようにY方向に移動し、そのままでは共振して揺れが続き、振れ幅が大きくなるところ、このY方向支持フレームY1に追従(従動)して各Y方向ダンパY2が伸縮することにより、Y方向支持フレームY1の揺れが軽減されて、その結果、Y方向支持フレームY1は可及的に水平に保持される。これにより、Y方向支持フレームY1の物品支持部Ys上に支持された保温ケースC2と共に保温ケースC2内でiPS細胞の培地の平衡を保たれ、iPS細胞の培地に波立ちや液跳ねが生じることがない、又は極めて小さく抑えられる。
また、この輸送中、輸送用ケースCに例えばこのケースCの左側面部又は右側面部の方向(以下、X方向という。)に慣性力が作用すると、図4(b)に示すように、輸送用ケースC内で、Y方向支持フレームY1に慣性力が働き、Y方向支持フレームY1はX方向支持フレームX1を介してX方向に振れる(傾動する)が、Y方向支持フレームY1の振れとともにX方向に傾動するX方向支持フレームX1に追従してX方向支持フレームX1の前後両側のX方向ダンパX2がそれぞれ駆動し、各X方向ダンパX2のピストンロッドが伸長又は収縮して、X方向支持フレームX1と共にY方向支持フレームY1の振れが軽減され、可及的にY方向支持フレームY1の水平が保持される。つまり、Y方向支持フレームY1はX方向支持フレームX1と共に所謂ブランコのようにX方向に移動し、そのままでは共振して揺れが続き、振れ幅が大きくなるところ、X方向支持フレームX1に追従(従動)して各X方向ダンパX2が伸縮することにより、X方向支持フレームX1の揺れが軽減され、その結果、Y方向支持フレームY1の揺れが軽減されて、Y方向支持フレームY1は可及的に水平に保持される。これにより、Y方向支持フレームY1の物品支持部Ys上に支持された保温ケースC2と共に保温ケースC2内でiPS細胞の培地の平衡を保たれ、iPS細胞の培地に波立ちや液跳ねが生じることがない、又は極めて小さく抑えられる。
さらに、この輸送中、輸送用ケースCに例えばこのケースCの天面部又は底面部の方向(以下、Z方向という。)に慣性力が作用すると、輸送用ケースC内で、Y方向支持フレームY1に慣性力が働き、Y方向支持フレームY1はX方向支持フレームX1、Z方向支持フレームZ1を介してZ方向に振れるが、Y方向支持フレームY1のZ方向の振れとともに上下方向に傾動するZ方向支持フレームZ1に追従してZ方向支持フレームZ1の基端側アーム711とダンパ受けプレート75との間のZ方向ダンパZ2がそれぞれ駆動し、各Z方向ダンパX2のピストンロッドが伸長又は収縮して、X方向支持フレームX1と共にY方向支持フレームY1の振れが軽減され、Y方向支持フレームY1の水平が可及的に保持される。つまり、Y方向支持フレームY1は、Z方向支持フレームZ1が上下方向に傾動してX方向支持フレームX1がZ方向に振れることで、Z方向に振れ、そのままでは共振して揺れが続き、振れ幅が大きくなるところ、Z方向支持フレームZ1に追従(従動)して各Z方向ダンパZ2が伸縮することにより、X方向支持フレームX1の揺れが軽減され、その結果、Y方向支持フレームY1の揺れが軽減されて、Y方向支持フレームY1が可及的に水平に保持される。これにより、Y方向支持フレームY1の物品支持部Ys上に支持された保温ケースC2と共に保温ケースC2内でiPS細胞の培地の平衡を保たれ、iPS細胞の培地に波立ちや液跳ねが生じることがない、又は極めて小さく抑えられる。
以上説明したように、この歩行輸送振動軽減装置7及び輸送用ケースCでは、既述のとおり、X方向、Y方向及びZ方向の各支持フレームX1、Y1、Z1と、引張りスプリングS2、X方向、Y方向及びZ方向の各ダンパX2、Y2、Z2とを備え、物品を輸送用ケースC内にY方向支持フレームY1の物品支持部Ysに載せて収容し、この状態で各引張りスプリングS2を調整し各Z方向支持フレームZ1を常態として水平に保持することにより、Y方向支持フレームY1の物品支持部Ys上で物品を水平に保持し、輸送用ケースCを人が歩行により輸送する間、輸送用ケースCに発生する揺れや振動に対して、X方向、Y方向及びZ方向の各支持フレームX1、Y1、Z1の各動きと、X方向、Y方向及びZ方向の各ダンパX2、Y2、Z2の伸縮との相乗作用により、輸送用ケースC内の物品の揺れや振動を軽減し、輸送用ケースC内で物品を略水平に保持するようにしたので、iPS細胞を容器、保温ケースに入れて輸送用ケースCに収容し、この輸送用ケースCを人が歩行により輸送する際に、輸送用ケースCに発生する揺れや振動に対し、輸送用ケースC内で容器内のiPS細胞の揺れや振動を軽減して、容器内のiPS細胞を略水平に保持することができ、輸送中の揺れや振動による容器内のiPS細胞の培地の波立ちや液跳ねを小さくして、iPS細胞の破壊を防止することができる。
したがって、この歩行輸送振動軽減装置7及び輸送用ケースCによれば、iPS細胞などの細胞その他少しの振動でも損傷しやすいデリケートな物品を含む各種物品を損傷させたり破壊したりすることなく確実に保護することができる。
なお、この実施の形態では、歩行輸送振動軽減装置7を箱形(水平断面が長方形)の輸送用ケースCに適用したものとして例示したが、輸送用ケースは例えば水平断面が正方形など他の多角形でもよく、また、円形や楕円形のものであってもよく、同様に適用できることは勿論である。
また、X方向支持フレームX1を矩形枠状に、Y方向支持フレームY1の略三角形のフレーム81、連結フレーム82をそれぞれ平面状に、支持プレート83の底面を四角形の平面状に、各Z方向支持フレームZ1の基端側アーム711及び先端側アーム712をそれぞれを直線状の細長い平板状として、装置全体を角形に構成したが、X方向支持フレームを円形又は楕円形の枠状に、Y方向支持フレームの略三角形のフレーム、連結フレームをそれぞれ曲面状に、支持プレートの底面を円形又は楕円形の平面状に、各Z方向支持フレームの基端側アーム及び先端側アームをそれぞれを曲面状の細長い平板状として、装置全体を円形又は楕円形に構成してもよく、このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
最後に、肩掛けベルトについて図を用いて詳しく説明する。
図6乃至図12に肩掛けベルトBを示している。
図6に示すように、肩掛けベルトBは、ケース側の一対の取付ベルト1と、肩掛け側のベルト2とを備えて構成される。
この肩掛けベルトBにおいて、ケース側の各取付ベルト1は、輸送用ケースC(ケース本体101)の左右両側面の前部間及び左右両側面の後部間に、輸送用ケースCの天面側で架設可能に構成され、輸送用ケースCの天面に向けられる内側面に長さ方向に所定の間隔で結合部材31又は被結合部材32の一方を固着される。
また、肩掛け側のベルト2は、両端に各取付ベルト1を挿通し各取付ベルト1を各取付ベルト1の長さ方向任意の支持位置で支持可能な一対のリング部20を有し、各リング部20の内周面で各リング部20に支持された各取付ベルト1の内側面が接する位置に各取付ベルト1内側面の結合部材31又は被結合部材32の一方と係合可能な結合部材31又は被結合部材32の他方を固着される。
この肩掛けベルトBでは、図6に示すように、ケース側の一対の取付ベルト1がそれぞれ、ナイロンなどの合成樹脂材料により所定の幅、長さに形成される。この場合、これらの取付ベルト1は、両端が輸送用ケースCの左右両側面の上部側所定の位置に固定され輸送用ケースCの天面上に架け渡された状態で、各取付ベルト1を上方に引っ張ると、各取付ベルト1と輸送用ケースC(蓋201)の天面との間に小さい三角形ができる程度の長さを有する。また、この場合、各取付ベルト1は、図7に示すように、両端がそれぞれ折り返され縫合されて、環状部10が形成され、これらの環状部10に各取付ベルト1を輸送用ケースCに取り付けるためのベルト取付部材11(図6(c)参照)が装着される。このベルト取付部材11は、図8に示すように、ステンレス鋼の細長い板により、断面ハット形に形成されて、中間部にベルト取付部111が設けられ、両端に孔が穿たれてねじ挿通部112が設けられる。これらのベルト取付部材11は各取付ベルト1両端の各環状部10に通されて装着される。各取付ベルト1は輸送用ケースCの左右両側面所定の位置に両端の各ベルト取付部材11を介して、すなわち、ベルト取付部111が略水平方向に向けられ両端のねじ挿通部112が輸送用ケースCの左右両側面に合わせられて、各ねじ挿通部112に取付ねじSを通し輸送用ケースCの左右両側面に締結することにより取り付けられる。
また、結合部材31及び被結合部材32は、図7に示すように、スプリングホックの雄側ホックと雌側ホックとにより構成され、各取付ベルト1には内側面の中間部所定の範囲に複数の雄側のホック31が所定の間隔で等間隔に固着される。この場合、雄側ホック31はホック本体金具311とカシメ金具312とからなり、ホック本体金具311は取付ベルト1の内側で、カシメ金具312が取付ベルト1の外側から噛み合わされ、両者をカシメて取り付けられる。
この肩掛けベルトBでは、図6に示すように、肩掛け側のベルト2がナイロンなどの合成樹脂材料により所定の幅、長さに形成される。
また、肩掛け側のベルト2は、一端側の所定の位置で切り離されて、一端側の短いベルトエンド22と他端側の長いベルト本体21とからなり、このベルト2両端のリング部20は一方がベルトエンド22の一端に形成され、他方がベルト本体21の他端に形成される。
この場合、ベルトエンド22は、図9に示すように、所定の長さを有するベルトエンド基材の一端側の所定の範囲が所定の位置で折り返されて2重構造にして形成される。なお、このベルトエンド基材が所定の位置で折り返されてその一端e1と重なる部分をベルトエンドの他端e2とする。リング部20は、ベルトエンド基材の他端側を、他端から所定の長さの一部を固定端e3として残し、略三角形状に加工され、固定端e3をベルトエンドの一端e1と他端e2との間に挿入しこのベルトエンド22の一端e1、他端e2間を縫着することにより固定され、ベルトエンド22の他端e2に連続して略三角形に形成される。
また、ベルト本体21は、図10に示すように、所定の長さのベルト本体基材の一端側が所定の位置で折り返され2重構造にして形成される。なお、このベルト本体基材が所定の位置で折り返されてその一端E1と重なる部分をベルト本体の他端E2とする。ベルト本体基材の他端側は所定の長さが残され、他端側にリング部20が形成される。リング部20は、ベルト本体基材の他端側を、他端から所定の長さの一部を固定端E3として残し、略三角形状に加工され、固定端E3をベルト本体の他端E2近傍に縫着することにより固定され、ベルト本体21の他端E2に連続して略三角形に形成される。
結合部材31及び被結合部材32は、既述のとおり、スプリングホックの雄側ホック31と雌側ホック32とにより構成され、各リング部20の三角形の底部で内周面の中央部に1つ雌側のホック32が固着される。この場合、雌側のホック32はホック本体金具321とカシメ金具322とからなり、ホック本体金具321がリング部20の底部の内周面で、カシメ金具322がリング部20の外周面側から噛み合わされ、両者をカシメて取り付けられる。
このようにして肩掛け側のベルト2の各リング部20にケース側の各取付ベルト1が常態として通される。なお、この場合、肩掛け側のベルト2の各リング部20のスプリングホックの雌側ホック32とケース側の各取付ベルト2のスプリングホックの任意の雄側ホック31とを係合させて両者を結合することにより、肩掛け側のベルト2の各リング部20からケース側の各取付ベルト1が外れることがない。
これらベルトエンド22とベルト本体21は、図6に示すように、バックル4を介して着脱可能に連結される。ここでバックル4は、図9、図10に示すように、雄部材41と、雌部材42とにより構成される。雄部材41は、図10に示すように、先端側が平面視略「E」字形状に形成されて、左右両側に左右方向に撓み変形可能な一対の係止爪411、その中央にガイド突起412がそれぞれ設けられ、後端側が平面視略「日」字形のフレーム状に形成されて、前半部にベルト挿通部413、ベルト係止部414、後半部にベルト挿通部415、ベルト係止部416が交互に設けられる。この雄部材41は、ベルト本体21が雄部材41後端側の各ベルト挿通部413、415に通され、ベルト本体21の折り返し部近傍が各ベルト係止部414、416に係止されて、ベルト本体21の折り返し部に固定して取り付けられる。雌部材42は、図9に示すように、先端から中間にかけてが雄部材41の幅よりも幅狭にして雄部材41の先端側を挿入可能に略角筒状に形成されるとともに中間の左右両側面に雄部材41の各係止爪411が係合可能に開口を切り欠かれて、各係止爪411の挿通係止部420が設けられ、この先端から中間にかけての中央に前後方向に延びる隔壁を形成されて、雄部材41のガイド突起412を係合案内するガイド部421が設けられ、後端はフレーム状に形成され、その前後方向中間に左右方向に延びるスリットを形成されて、ベルト挿通部422が設けられる。この雌部材42は、ベルトエンド22の一端側が雌部材42後端側のベルト挿通部422に通され、ベルトエンド22の一端e1と後端e2がリング部20の固定端e3とともに縫着されることで、ベルトエンド22の折り返し部に取り付けられる。このようにしてバックル4のベルト本体21側の雄部材41の先端側、すなわち、一対の係止爪411を(各係止爪411の基端側の側面に形成される図示されない押しボタンの操作により)中央のガイド突起412側に撓ませてベルトエンド22側の雌部材42の先端から挿入し、雌部材42の先端から中間に向けて押し込むことにより、雄部材41の各係止爪411の先端(爪の部分)が雌部材42の中間左右両側面の挿通係止部420から突出して各挿通係止部420縁部に弾性係合し、これにより、雄部材41と雌部材42が結合されて、ベルト本体21とベルトエンド22が連結される。なお、ベルト本体21とベルトエンド22を切り離す場合は、雄部材41の一対の係止爪411を(各係止爪411の基端側の側面に形成される図示されない押しボタンの操作により)中央のガイド突起412側に撓ませて雌部材42の各挿通係止部420との係合を解除し、そのまま雌部材42から雄部材41を引き出せばよい。
また、この肩掛けベルトBには、図10に示すように、2重構造のベルト本体21に、長さ調整用のアジャスタ5及び滑り止め用のパッド6が装着される。
長さ調整用のアジャスタ5は、左右方向に長い略矩形状のフレーム51と、フレーム51の上面側で左右両側部の前後方向中央部間に延び、フレーム51の前部又は後部と略同じ大きさの棒状をなすベルト係止部52とからなり、フレーム51の前部及び後部とベルト係止部52との間がベルト挿通部53になっている。なお、このアジャスタ5のベルト係止部52は上部が断面三角形に形成され、上面の前部側が前方に向けて下り傾斜の傾斜面に、上面の後部側が後方に向けて下り傾斜の傾斜面になっている。このようなアジャスタ5がベルト本体21の折り返し部側の所定の位置とベルト本体21の両端E1、E2側の所定の位置に、2重のベルト本体21がアジャスタ5の前側のベルト挿通部53に下面側から通しベルト係止部52の上面上を回り込んで後側のベルト挿通部53に上面側から通されて、取り付けられる。このようにして各アジャスタ5において各アジャスタ5から2重のベルト本体21を緩め、下側のベルト本体21を上側のベルト本体21側に繰り出せば、2重のベルト本体21全体が長くなり、上側のベルト本体21を下側のベルト本体21側に繰り入れれば、2重のベルト本体21全体が短くなり、2重のベルト本体21の長さを調節できるようになっている。
滑り止め用のパッド6は、合成ゴムなどの弾性材料により、扁平の細長い長方形状に形成され、上面側に前後方向に延び、ベルト本体21を案内するための溝61、その両端部に、左右両側面間に延び、ベルト本体21を係止するためのベルト係止部62、及び各ベルト係止部62に対向して上面、下面間を貫通して形成され、ベルト本体21を各ベルト係止部62の下に回り込ませるための開口63を有する。このようなパッド6が2重のベルト本体21の中間部に、2重のベルト本体21がパッド6上面の溝61に各ベルト係止部62の下を回り込んで嵌め込まれて、取り付けられる。このようにしてパッド6が2重のベルト本体21に取り付けられ、ベルト本体21の肩への食い込みを防止するとともに、輸送用ケースCの肩からの吊り下げを安定させるになっている。
このようにして肩掛けベルトBは、既述のとおり、各取付ベルト1が輸送用ケースC(ケース本体101)の左右両側面所定の位置に両端の各ベルト取付部材11を介して、すなわち、ベルト取付部111が略水平方向に向けられ両端のねじ挿通部112が輸送用ケースCの左右両側面に合わせられて、各ねじ挿通部112に取付ねじSを通し輸送用ケースCの左右両側面に締結することにより取り付けられ、輸送用ケースCの左右両側面の前部間及び左右両側面の後部間に、輸送用ケースCの天面側で架設される。そして、輸送用ケースCを肩掛けベルトB、すなわち、このケース側の一対の取付ベルト1及び肩掛け側のベルト2を使って、輸送用ケースCを使用する人の肩に掛ける際に、輸送用ケースCを使用する人毎に体の大きさ、形状に合せて、輸送用ケースCの物品載置面が水平を取り得るように、肩掛け側のベルト2の各リング部20によるケース側の各取付ベルト1の支持位置を調整し、その調整後の支持位置で、ケース側の各取付ベルト1のスプリングホックの雄部材31と肩掛け側のベルト2のスプリングホックの雌部材32とを係合させることにより、ケース側の各取付ベルト1と肩掛け側のベルト2とを固定する。
図11、図12に肩掛けベルトの使用例を示している。なお、図11に輸送用ケースCを右肩に掛ける場合を例示し、図12に輸送用ケースCを左肩に掛ける場合を例示する。
図11、図12に示すように、まず、輸送用ケースCを例えば水平な台の上に載せて輸送用ケースCの水平を取り、輸送用ケースCを使用する人の身長や体形に合わせ、2重構造のベルト本体21の長さを長さ調整用のアジャスタ5により調整しながら、輸送用ケースCを使用する人の肩から輸送用ケースCに向けて延びる肩掛け側のベルト2の各リング部20によるケース側の各取付ベルト1の支持位置を輸送用ケースCの水平を保つ適宜の位置に調整する。そしてその調整後の支持位置で、肩掛け側のベルト2のスプリングホックの雌部材32とこの雌部材32に対応するケース側の各取付ベルト1のスプリングホックの雄部材31とを合わせ、両者を係合させて(図6参照)、ケース側の各取付ベルト1と肩掛け側のベルト2とを固定する。
かくして、輸送用ケースCを使用する人毎に、この肩掛けベルトBで輸送用ケースCを肩に掛けたときに、輸送用ケースCを水平に保つことができる。これにより、輸送用ケースCを肩掛けベルトBで肩に掛けて輸送する場合に、輸送用ケースCの水平を継続的に保つことができ、その結果、輸送用ケースC内の歩行輸送振動軽減装置が水平に保持され、輸送用ケースC内に収容したiPS細胞などの細胞その他少しの振動でも損傷しやすいデリケートな物品を形が崩れたり破壊したりすることなく確実に保持することができる。
以上説明したように、この肩掛けベルトBによれば、このベルトBをケース側の一対の取付ベルト1と肩掛け側のベルト2とにより構成し、輸送用ケースCをこのベルトBを使って輸送用ケースCを使用する人の肩に掛ける際に、輸送用ケースCを使用する人毎に体の大きさ、形状に合せて、輸送用ケースCの物品載置面が水平を取り得るように、肩掛け側のベルト2の各リング部20によるケース側の各取付ベルトCの支持位置を調整し、その調整後の支持位置で、ケース側の各取付ベルト1のスプリングホックの雄側ホック31と肩掛け側のベルト2のスプリングホックの雌側ホック32とを係合させることにより、ケース側の各取付ベルト1と肩掛け側のベルト2とを固定するようにしたので、輸送用ケースCを使用する人毎に、この肩掛けベルトBで輸送用ケースCを肩に掛けたときに、輸送用ケースCを水平に保つことができ、その結果、輸送用ケースC内の歩行輸送振動軽減装置を水平に保持し、輸送用ケースC内に収容したiPS細胞などの細胞その他少しの振動でも損傷しやすいデリケートな物品を形が崩れたり破壊したりすることなく保持することができる。
この肩掛けベルトBの機能と上記歩行輸送振動軽減装置7及び輸送用ケースCの機能の相乗効果により、iPS細胞などの細胞その他少しの振動でも損傷しやすいデリケートな物品を含む各種物品を損傷させたり破壊したりすることなく確実に保護することができるという効果をより一層高めることができる。
C 輸送用ケース
100 開口
101 ケース本体
102 ヒンジ部材
201 蓋
301 パッチン錠
302 受け金具
303 掛け金具
72 ベースプレート
73 支軸
74 引張りスプリング受け部
741 スプリング連結部
742 取付穴
S01 取付ねじ
75 ダンパ受けプレート
751 ダンパ取付部
752 取付穴
S02 取付ねじ
76 連結軸
7 歩行輸送振動軽減装置
X1 X方向支持フレーム
X11 正面フレーム
X12 背面フレーム
X13 右側面フレーム
X14 左側面フレーム
79 ダンパ取付部
80 吊り下げ軸
X2 X方向ダンパ
S5 取付ねじ
S6 取付ねじ
Y1 Y方向支持フレーム
Ys 物品支持部
81 プレート
82 連結プレート
83 支持プレート
831 立ち上がり部
84 ケースガイド
85 ダンパ受けプレート
Y2 Y方向ダンパ
S7 取付ねじ
S8 取付ねじ
Z1 Z方向支持フレーム
711 基端側アーム
712 先端側アーム
713 ダンパ取付部(取付穴)
76 連結軸
77 スプリング連結部
78 ダンパ取付部
Z2 Z方向ダンパ
S3 取付ねじ
S4 取付ねじ
S2 引張りスプリング
B 肩掛けベルト
1 ケース側の取付ベルト
10 環状部
11 ベルト取付部材
111 ベルト取付部
112 ねじ挿通部
S 取付ねじ
2 肩掛け側のベルト
20 リング部
21 ベルト本体
E1 一端
E2 他端
E3 固定端
22 ベルトエンド
e1 一端
e2 他端
e3 固定端
31 結合部材(スプリングホックの雄側ホック)
311 ホック本体金具
312 カシメ金具
32 被結合部材(スプリングホックの雌側ホック)
321 ホック本体金具
322 カシメ金具
4 バックル
41 雄部材
411 係止爪
412 ガイド突起
413 ベルト挿通部
414 ベルト係止部
415 ベルト挿通部
416 ベルト係止部
42 雌部材
420 挿通係止部
421 ガイド部
422 ベルト挿通部
5 長さ調整用のアジャスタ
51 フレーム
52 ベルト係止部
53 ベルト挿通部
6 滑り止め用のパッド
61 溝
62 ベルト係止部
63 開口
C2 保温ケース

Claims (10)

  1. 水平方向に延びる基端側アームと前記基端側アームの先端から下方に向けて延びる先端側アームとからなり、輸送用ケース内の収容空間を画成する4側面の相互に対向する一方の各側面の上部側に沿って対称的に配置され、前記一方の各側面の一端部側に片寄った所定の位置に前記基端側アームの基端側に片寄った所定の位置を支軸を介して上下方向に傾動可能に取り付けられる一対のZ方向支持フレームと、
    枠状のフレームからなり、前記各Z方向支持アーム間に略水平に配置されて、前記枠状のフレームの前記各Z方向支持フレームに対向するフレーム部分の略中央で、前記各Z方向支持フレームの前記基端側アームに連結軸を介して前記各Z方向支持フレームに対して上下方向に揺動可能にかつ前記各Z方向支持フレームの上下方向の傾動により上下動可能に支持されるX方向支持フレームと、
    前記X方向支持フレームの、前記輸送用ケース内の収容空間を画成する4側面の相互に対向する他方の各側面に対向する各フレーム部分間に吊り下げ軸を介して前記一方の各側面部方向に揺動可能に吊り下げられ、下部に物品を水平に支持可能な物品支持部を有するY方向支持フレームと、
    前記各Z方向支持フレームの前記基端側アームの前記支軸を境にして基端側アームの基端側の部分とその下方で前記一方の各側面との間に架設され、前記各Z方向支持フレームを常態として水平に保持する引張りスプリングと、
    前記各Z方向支持フレームの前記基端側アームの前記支軸と前記連結軸との間のフレーム部分とその下方で前記一方の各側面との間に取り付けられ、前記各Z方向支持フレームの傾動に追従して伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなるZ方向ダンパと、
    前記各Z方向支持フレームの前記先端側アームと前記X方向支持フレームとの間に取り付けられ、前記X方向支持フレームの上下方向の揺動に追従して伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなるX方向ダンパと、
    前記Y方向支持フレームの揺動方向両側で、前記Y方向支持フレームと前記X方向支持フレームとの間に架設され、前記Y方向支持フレームの揺動に追従して伸縮可能なピストンロッド及びシリンダを有してなるY方向ダンパと、
    を備え、
    物品を前記輸送用ケース内に前記Y方向支持フレームの物品支持部に載せて収容し、この状態で前記各引張りスプリングを調整し前記各Z方向支持フレームを常態として水平に保持することにより、前記Y方向支持フレームの物品支持部上で物品を水平に保持し、
    前記輸送用ケースを人が歩行により輸送する間、前記輸送用ケースに発生する揺れや振動に対して、前記X方向、Y方向及びZ方向の各支持フレームの各動きと、前記X方向、Y方向及びZ方向の各ダンパの伸縮との相乗作用により、前記輸送用ケース内の物品の揺れや振動を軽減し、前記輸送用ケース内で物品を略水平に保持する、
    ことを特徴とする歩行輸送振動軽減装置。
  2. 各Z方向支持フレームは略鉤形に形成されて水平方向に延びる基端側アームと前記基端側アームの先端から下方に向けて延びる先端側アームとを有する請求項1に記載の歩行輸送振動軽減装置。
  3. X方向支持フレームは矩形枠状のフレームからなる請求項1又は2に記載の歩行輸送振動軽減装置。
  4. Y方向支持フレームは、一対の略三角形のプレートと、前記各略三角形のプレートの下部に連結され垂下される一対の連結プレート及び前記各連結プレート間に平面状に形成され、周囲に立ち上がり部を有する物品支持部をなす支持プレートとからなり、前記各略三角形のプレートの頂部をX方向支持フレームに吊り下げ軸を介して回動可能に取り付けられる請求項1乃至3のいずれかに記載の歩行輸送振動軽減装置。
  5. 各Z方向支持フレームの基端側アームの支軸を境にして基端側アームの基端側の部分の下方で一方の各側面に引張りスプリング受け部を有し、各引張りスプリングは軸方向を鉛直方向に向けて一端が前記各引張りスプリング受け部に連結され、他端が各Z方向支持フレームの基端側アームに連結される請求項1乃至4のいずれかに記載の歩行輸送振動軽減装置。
  6. 各Z方向支持フレームの基端側アームの支軸と連結軸との間のフレーム部分の下方で前記一方の各側面にダンパ受けプレートを有し、各Z方向ダンパはシリンダが軸方向を鉛直方向に向けて前記各ダンパ受けプレートに取り付けられ、ピストンロッドの先端が前記各Z方向支持フレームの基端側アームに固定される請求項1乃至5のいずれかに記載の歩行輸送振動軽減装置。
  7. 各Z方向支持フレームの先端側アームの先端に略水平方向に突出されるダンパ取付部を有し、各X方向ダンパはシリンダが軸方向を鉛直方向に向けて前記各ダンパ取付部に取り付けられ、ピストンロッドの先端がX方向支持フレームに固定される請求項1乃至6のいずれかに記載の歩行輸送振動軽減装置。
  8. Y方向支持フレームが吊り下げられるX方向支持フレームの一方のフレーム部分の両側にダンパ受けプレートを有し、各Y方向ダンパはシリンダが軸方向を前記Y方向支持フレーム方向に向けて前記各ダンパ受けプレートに取り付けられ、ピストンロッドの先端が前記Y方向支持フレームに固定される請求項1乃至6のいずれかに記載の歩行輸送振動軽減装置。
  9. 天面に開口を有する箱形のケース本体と、前記ケース本体の前記天面開口上にヒンジ部材を介して開閉可能に取り付けられる蓋とにより構成され、肩掛けベルトを併せて有し、前記ケース本体内に請求項1乃至8のいずれかに記載の歩行輸送振動軽減装置を備えることを特徴とする輸送用ケース。
  10. 肩掛けベルトは、輸送用ケースの両側面の前部間及び前記両側面の後部間、又は輸送用ケースの天面の両側部の前部間及び前記両側部の後部間に、輸送用ケースの天面側で架設され、前記天面に向けられる内側面に長さ方向に所定の間隔で又は連続して結合部材又は被結合部材の一方を固着されるケース側の一対の取付ベルトと、両端に前記各取付ベルトを挿通し前記各取付ベルトを前記各取付ベルトの長さ方向任意の支持位置で支持可能な一対のリング部を有し、前記各リング部の内周面で前記各リング部に支持された前記各取付ベルトの内側面が接する位置に前記各取付ベルト内側面の前記結合部材又は被結合部材の一方と係合可能な前記結合部材又は被結合部材の他方を固着される肩掛け側のベルトとを備えてなる請求項9に記載の輸送用ケース。
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