JP6962279B2 - エンジンの始動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼が行われる気筒と、気筒内を往復動するピストンと、気筒に導入される吸気が流通する吸気通路と、を備えたエンジンを制御する装置に関する。
エンジンの温度や外気温が低いときのエンジンの始動、いわゆる冷間始動では、エンジンの温度や外気温が低いことによって圧縮端温度が低くなるため、気筒内での混合気(燃料と空気の混合気)の着火性が低下してエンジンの始動性が悪化する。
これに対して、例えば、下記特許文献1には、気筒に吸気を導入する吸気通路に電動過給機を設けて、エンジンの始動性を高めるためにこの電動過給機を駆動する構成が開示されている。
この構成によれば、電動過給機によって吸気が過給されて昇温されるため、圧縮端温度を高めて混合気の着火性ひいてはエンジンの始動性を高めることができる。
特開2008−106636号公報
しかしながら、吸気を単純に過給するだけでは、外気温やエンジンの温度が特に低いときには、吸気をエンジンの適切な始動に必要量だけ昇温できずエンジンの始動性を十分に高めることができないおそれがある。あるいは、電動過給機の駆動電力が非常に大きくなり、エンジンシステム全体でのエネルギー効率が悪化するおそれがある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、効率よくエンジンの始動性を高めることのできるエンジンの始動制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するためのものとして、本発明は、燃焼が行われる気筒と、気筒内を往復動するピストンと、気筒に導入される吸気が流通する吸気通路と、を備えたエンジンを制御する装置であって、前記吸気通路に設けられて電気エネルギーにより駆動される電動過給機と、前記吸気通路に接続されて、前記電動過給機をバイパスするバイパス通路と、前記バイパス通路を開閉するバイパス弁と、前記吸気通路のうち前記バイパス通路の下流端が接続される部分よりも下流側に設けられて当該吸気通路を開閉する吸気絞り弁と、前記バイパス弁と前記吸気絞り弁と前記電動過給機とを制御する制御部とを備え、前記制御部は、気筒内の温度が第1基準温度未満且つ第2基準温度以上の状態でのエンジンの始動時に、前記電動過給機を駆動させ、前記吸気絞り弁の開度をその前後の圧力差が実質的になくなる流量飽和点よりも低い開度範囲内で開くとともに、前記バイパス弁を全閉にし、気筒内の温度が前記第2基準温度未満の状態でのエンジンの始動時に、前記電動過給機を駆動させ、前記バイパス弁を開くとともに、前記吸気絞り弁の開度を、前記電動過給機で過給された吸気が前記バイパス通路を通じて前記電動過給機に戻される吸気循環流が形成されるような開度にする、ことを特徴とするものである(請求項1)。
この構成によれば、電動過給機の消費電力を小さく抑えてエンジンシステム全体のエネルギー効率を高くしつつ、気筒内の温度が第1基準温度未満且つ第2基準温度以上の場合と、気筒内の温度が第2基準温度未満の場合との両方においてエンジンの始動性を良好にすることができる(エンジンをより確実に自立回転可能な状態にすることができる)。
具体的には、この構成では、気筒内の温度が第1基準温度未満且つ第2基準温度以上の状態での始動時に、吸気絞り弁の開度が吸気絞り弁の前後の圧力差が実質的になくなる流量飽和点よりも低い開度とされる。そのため、吸気絞り弁の周囲の隙間を吸気が通過する際の抵抗から生じる熱エネルギーによって吸気の温度を上昇させることができる。しかも、このように吸気絞り弁の開度が比較的低い開度とされつつ、電動過給機によって吸気が過給される。従って、気筒に導入される吸気の温度を高くしつつ吸気の量を確保することができ、気筒内での燃焼安定性を高めてエンジンを適切に始動させることができる。
ただし、気筒内の温度ひいては吸気の温度が非常に低いときには、気筒内での燃焼安定性を高めるために多量の吸気を気筒に導入せねばならず、電動過給機の過給力を極めて高くする必要がある。
これに対して、この構成では、気筒内の温度が第2基準温度未満と第1基準温度よりも低い状態での始動時には、前記の吸気循環流が形成されて電動過給機により吸気が繰り返し圧縮されるようになっている。そのため、電動過給機の過給力および消費電力を過大にすることなく、吸気の温度を効果的に高めることができ、気筒内の温度が第2基準温度未満の状態での始動時においてもエンジンを適切に始動させることができる。
前記構成において、前記制御部は、気筒内の温度が前記第2基準温度未満の状態でのエンジンの始動時において、前記バイパス弁の開度を、前記吸気絞り弁の開度よりも高く且つ全開よりも低い開度にする、のが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、バイパス通路を逆流して電動過給機により繰り返し過給されて昇温される吸気の量を確保できるとともに、この逆流する吸気が低開度のバイパス弁の周囲の隙間を通過する際の抵抗から生じる熱エネルギーにより吸気の温度をさらに上昇させることができる。従って、気筒内の温度が前記第2基準温度未満の状態でのエンジンの始動時において、エンジンの始動性をより高めることができる。
前記構成において、前記制御部は、気筒内の温度が前記第1基準温度以上の状態でのエンジンの始動時に、前記電動過給機を駆動し、前記吸気絞り弁を全開にするとともに、前記バイパス弁を全閉にする、のが好ましい(請求項3)。
吸気絞り弁を全開にすれば、吸気絞り弁が流量飽和点よりも低い開度範囲内で開いている場合よりも、気筒に導入される吸気の量を確保しつつ電動過給機の過給力を小さくすることができる。そして、気筒内の温度が比較的高いときは吸気の温度も高いため、エンジンを始動させるために必要な吸気の昇温量は少なくてよい。これに対して、この構成では、気筒内の温度が前記第1基準温度以上の状態であって比較的高いときには、前記のように、電動過給機が駆動されつつ、吸気絞り弁が全開にされるとともにバイパス弁が全閉とされる。そのため、吸気の量を確保してエンジンの始動性を確保しながら、電動過給機の過給力ひいては電動過給機での消費電力を小さく抑えることができる。
前記構成において、前記制御部は、気筒内の温度が前記第2基準温度未満の状態でのエンジンの始動時に、気筒内の温度が低い方が高いときよりも、前記バイパス弁の開度が低くなり、且つ、前記電動過給機の過給力が高くなるように、これらバイパス弁および電動過給機を制御する、のが好ましい(請求項4)。
この構成によれば、気筒内の温度が低い方が高いときよりも、電動過給機から吸気に付与される熱エネルギーが多くされる。また、気筒内の温度が低い方が高いときよりも、バイパス弁の周囲を通過することで吸気に付与される熱エネルギーが多くされる。そのため、気筒内の温度が低いときに、気筒内の温度を適切に高めてエンジンの始動性を良好にできる。一方で、気筒内の温度が高いときに、電動過給機の過給力ひいては消費電力が過度に高くされるのを回避できる。
前記構成において、通電されることで発熱する先端部を前記気筒内に備えたグロープラグをさらに備え、前記制御部は、気筒内の温度が前記第2基準温度よりも低い第3基準温度未満の状態でのエンジンの始動時に、前記グロープラグに通電して当該グロープラグの先端部を発熱させる、のが好ましい(請求項5)。
この構成によれば、気筒内の温度が第3基準温度未満と極めて低いときに、グロープラグによって気筒内の温度や燃料の温度を高めることができ、気筒内の温度が第3基準温度未満の場合においてもエンジンの始動性を良好にすることができる。
以上のように、本発明の始動制御装置によれば、効率よくエンジンの始動性を高めることができる。
本発明の始動制御装置が適用されたエンジンの好ましい実施形態を示すシステム図である。 エンジンの制御系統を示すブロック図である。 キー始動時の各制御モードにおける制御内容を示した表である。 通常モードでエンジンが始動されたときの各パラメータの時間変化を示したグラフである。 過給モードでエンジンが始動されたときの各パラメータの時間変化を示したグラフである。 吸気絞り+過給モードでエンジンが始動されたときの各パラメータの時間変化を示したグラフである。 循環モードでエンジンが始動されたときの各パラメータの時間変化を示したグラフである。 吸気循環流を説明するため図である。 グロー通電モードでエンジンが始動されたときの各パラメータの時間変化を示したグラフである。 緊急モードでエンジンが始動されたときの各パラメータの時間変化を示したグラフである。 緊急モードでの吸気の流れを説明するための図である。
(1)エンジンの全体構成
図1は、本発明の始動制御装置が適用されたエンジンの好ましい実施形態を示すシステム図である。本図に示されるエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載された4サイクルのディーゼルエンジンであり、エンジン本体1と、エンジン本体1に導入される吸気が流通する吸気通路30と、エンジン本体1から排出された排気ガスが流通する排気通路40と、吸気通路30を流通する吸気を圧縮しつつエンジン本体1に送り出す過給装置50と、排気通路40を流通する排気ガスの一部を吸気通路30に還流するEGR装置70とを備えている。
エンジン本体1は、列状に並ぶ複数の気筒2(図1にはそのうちの1つの気筒のみが示される)を有する直列多気筒型のものであり、当該複数の気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、各気筒2を上から閉塞するようにシリンダブロック3の上面に取り付けられたシリンダヘッド4と、各気筒2にそれぞれ往復動可能に挿入された複数のピストン5とを有している。本実施形態では、エンジン本体1は4つの気筒2を有する直列4気筒エンジンである。なお、各気筒2の構造は同一であるため、以下では基本的に1つの気筒2のみに着目して説明を進める。
ピストン5の上方には燃焼室6が画成されている。この燃焼室6には、後述する燃料噴射弁15からの噴射により、軽油を主成分とする燃料が供給される。そして、供給された燃料が圧縮着火により燃焼(拡散燃焼)し、その燃焼による膨張力で押し下げられたピストン5が上下方向に往復運動する。
ピストン5の下方には、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸7が設けられている。クランク軸7は、ピストン5とコネクティングロッド8を介して連結され、ピストン5の往復運動(上下運動)に応じて中心軸回りに回転駆動される。
気筒2の幾何学的圧縮比、つまりピストン5が上死点にあるときの燃焼室6の容積とピストン5が下死点にあるときの燃焼室6の容積との比は、14以上30以下に設定されている。
シリンダブロック3には、クランク軸7の角度(クランク角)およびクランク軸7の回転速度(エンジン回転速度)を検出するクランク角センサSN1が設けられている。また、シリンダヘッド4には、エンジン本体1(シリンダブロック3およびシリンダヘッド4)の内部を流通するエンジン冷却水の温度を検出する水温センサSN5が設けられている。以下では、適宜、エンジン冷却水の温度を、エンジン水温という。
クランク軸7には、電気式のモータ・ジェネレータ20が連結されている。モータ・ジェネレータ20は、エンジンの始動時にクランク軸7と係合してこれを強制回転(クランキング)させる。本実施形態では、エンジンが、車両の駆動源としてエンジン本体1に加えてモータを有するハイブリッド車両に搭載されるようになっており、エンジン本体1に駆動力を付加する機能と、エンジン本体1の出力によって発電するジェネレーターとしての機能とを併せ持つモータ・ジェネレータ(いわゆる、Integrated Starter−Generator)が、エンジン本体1に連結されている。つまり、モータ・ジェネレータ20は、モータとして機能して、始動時にエンジンを強制的に回転させたり(いわゆるスターターモータとして機能したり)、加速時にエンジンに駆動力を付与したりするとともに、ジェネレータとして機能して、エンジン本体1からの出力を受けて発電する。本実施形態では、モータ・ジェネレータ20は、エンジン本体1の出力軸に連携されている。また、このモータ・ジェネレータ20は、モータ・ジェネレータ20の出力のみによってエンジンの回転数を短時間で800rpm程度まで上昇させることができるように構成されている。ここで、以下では、モータ・ジェネレータ20を、主として、始動時にモータとして機能させる場合について説明しており、このモータ・ジェネレータ20を、単に、アシストモータ20という(図では、始動モータと示している)。
シリンダヘッド4には、燃焼室6に開口する吸気ポート9および排気ポート10と、吸気ポート9を開閉する吸気弁11と、排気ポート10を開閉する排気弁12と、吸気弁11および排気弁12をクランク軸7の回転に連動して開閉駆動する動弁機構13,14とが設けられている。
シリンダヘッド4には、燃焼室6に燃料(軽油)を噴射する燃料噴射弁15が設けられている。燃料噴射弁15は、例えば、燃焼室6の天井面中央から放射状に燃料を噴射する多噴孔型の噴射弁である。なお、図示を省略するが、ピストン5の冠面には、燃料噴射弁15から噴射された燃料を受け入れるための凹部(キャビティ)が形成されている。
シリンダヘッド4には、さらに、通電されることで発熱する先端部を有するグロープラグ16が設けられている。グロープラグ16は、その先端部が燃焼室6(気筒2内)内を臨むようにシリンダヘッド4に取り付けられている。つまり、シリンダヘッド4には、先端部を燃焼室6(気筒2)内に備えたグロープラグ16が取り付けられている。
吸気通路30は、吸気ポート9と連通するようにシリンダヘッド4の一側面に接続されている。この吸気通路30には、吸気中の異物を除去するエアクリーナ31と、吸気通路30を開閉して吸気の流量を調整する吸気絞り弁32と、過給装置50により圧縮された吸気を冷却するインタークーラー33と、サージタンク34とが、吸気通路30の上流側からこの順に設けられている。
吸気絞り弁32の開度は、全閉から全開までの間で任意の値に制御されるようになっている。なお、吸気絞り弁32が全閉であるというのは、吸気通路30が吸気絞り弁32によって厳密に塞がれる場合に限らず、わずかに吸気通路30が開放されている場合も含む。例えば、吸気絞り弁32が氷等の付着によって固着するのを回避するために吸気絞り弁32の開度が所定開度よりも閉じないように設定されている場合には、この所定開度である状態も全閉に含む。
コンプレッサ61は、吸気通路30におけるエアクリーナ31と吸気絞り弁32との間に形成された主通路63に配置されている。
吸気通路30には、インタークーラー33をバイパスするI/Cバイパス通路(インタークーラーバイパス通路)35が、インタークーラー33が設けられた通路と並行して設けられている。具体的には、I/Cバイパス通路35は、吸気通路30のうち吸気絞り弁32とインタークーラー33との間の部分と、吸気通路30のうち後述するEGR通路71の下流端とインタークーラー33との間の部分とを接続している。I/Cバイパス通路35には開閉可能なI/Cバイパス弁(インタークーラーバイパス弁)36が設けられている。I/Cバイパス弁36が全開にされると、吸気通路30内のほとんどすべての吸気(空気)が、インタークーラー33を通過せず流路抵抗のより小さいI/Cバイパス通路35を通る。
吸気通路30におけるエアクリーナ31よりも下流側の部分には、吸気通路30を通じてエンジン本体1に導入される空気(新気)の流量である吸気量を検出するエアフローセンサSN3と、吸気通路30に流入する空気つまり外気の温度である外気温を検出する外気温センサSN2が設けられている。サージタンク34には、その内部の吸気の圧力を検出する吸気圧センサSN4が設けられている。
排気通路40は、排気ポート10と連通するようにシリンダヘッド4の他側面に接続されている。この排気通路40には、排気ガスに含まれる各種の有害成分を浄化するための触媒41aを内蔵した触媒コンバータ41が設けられている。触媒41aとしては、例えば、排気ガス中のCOおよびHCを酸化して無害化する酸化触媒、および排気ガス中のNOxを還元して無害化するNOx触媒のいずれかもしくは両方が用いられる。なお、図示を省略するが、排気通路40には、排気ガス中のスート(煤)を捕集するためのDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)が別途設けられている。
過給装置50は、いわゆる2ステージ型の過給装置であり、直列に配置された2つの過給機51,52を有している。過給機51(電動過給機)は、電気エネルギーにより駆動される電動過給機であり、過給機52は、排気ガスのエネルギーにより駆動されるターボ過給機である。以下、過給機51を電動過給機51といい、過給機52をターボ過給機52という。
電動過給機51は、電力の供給を受けて作動するモータ62と、モータ62により回転駆動されることで吸気を圧縮するコンプレッサ61とを有している。コンプレッサ61は、吸気通路30のうちの主通路63に配置されている。吸気通路30には、コンプレッサ61をバイパスするためのバイパス通路64が主通路63と並行して設けられており、このバイパス通路64にはバイパス通路64を開閉可能なバイパス弁65が設けられている。詳細には、バイパス通路64は、主通路63のうち、電動過給機51のコンプレッサ61よりも上流側且つターボ過給機52の後述するコンプレッサ66よりも下流側の部分と、主通路63のうち、電動過給機51のコンプレッサ61よりも下流側且つ吸気絞り弁32よりも上流側の部分とを接続している。
このように、本実施形態では、電力の供給を受けて作動するモータとしてアシストモータ20に加えて電動過給機51用のモータ62が設けられている。アシストモータ20と電動過給機51(電動過給機51用のモータ62)は共通の電力源から電力を受けるようになっており、これらの電力源として、本実施形態では、48Vのバッテリ(不図示)が車両に搭載されている。なお、本実施形態では、グロープラグ16もこのバッテリから電力供給を受けるが、グロープラグ16には12Vに変換された後の電力が供給される。
ターボ過給機52は、排気通路40を流通する排気ガスにより回転駆動されるタービン67と、タービン67と連動して回転可能に設けられ、吸気通路30を流通する吸気を圧縮するコンプレッサ66とを有している。コンプレッサ66は、吸気通路30における電動過給機51(コンプレッサ61)よりも上流側の部分に配置され、タービン67は、排気通路40における触媒コンバータ41よりも上流側の部分に配置されている。排気通路40には、タービン67をバイパスするための排気バイパス通路68が設けられており、この排気バイパス通路68には開閉可能なウェストゲート弁69が設けられている。
EGR装置70は、排気通路40と吸気通路30とを接続するEGR通路71と、EGR通路71を通じて排気通路40から吸気通路30に還流される排気ガス(EGRガス)を冷却するEGRクーラ72と、EGR通路71を開閉してEGRガスの流量を調整するEGR弁73とを有している。詳細には、EGR通路71は、排気通路40のうち排気バイパス通路68の上流端よりも上流側の部分と、吸気通路30のうちインタークーラー33よりも下流側且つサージタンク34よりも上流側の部分とを接続している。
なお、当実施形態におけるEGR装置70は、タービン67よりも上流側を流れる排気ガスの一部をコンプレッサ61よりも下流側の吸気通路30に還流するように設けられているが、このEGR装置70とは別に、タービン67よりも下流側を流れる排気ガスの一部をコンプレッサ66よりも上流側の吸気通路30に還流するEGR装置をさらに設けてもよい。
(2)制御系統
図2は、当実施形態のエンジンの制御系統を示すブロック図である。本図に示されるECU100は、エンジンを統括的に制御するためのマイクロプロセッサであり、周知のCPU、ROM、RAM等から構成されている。
ECU100には各種センサによる検出情報が入力される。具体的に、ECU100は、上述したクランク角センサSN1、外気温センサSN2、エアフローセンサSN3、吸気圧センサSN4、水温センサSN5と電気的に接続されており、これらのセンサによって検出された各種情報、例えばエンジン回転速度、外気温、吸気量、吸気圧(過給圧)、エンジン水温等の情報が、それぞれECU100に逐次入力される。
車両には、当該車両の走行速度(以下、車速という)を検出する車速センサSN6と、車両を運転するドライバーにより操作されるアクセルペダルの開度(以下、アクセル開度という)を検出するアクセルセンサSN7と、同じくドライバーにより操作されるブレーキペダルのオン/オフ状態を検出するブレーキセンサSN8とが設けられており、これらセンサSN6、SN7、SN8による検出情報もECU100に逐次入力される。また、車両には、イグニッションスイッチSN9が設けられている。
ECU100は、前記各センサSN1〜SN9からの入力情報に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつエンジンの各部を制御する。すなわち、ECU100は、燃料噴射弁15、グロープラグ16、アシストモータ20、吸気絞り弁32、電動過給機51(電動過給機51用のモータ62)、バイパス弁65、I/Cバイパス弁36、ウェストゲート弁69、およびEGR弁73等と電気的に接続されており、前記演算の結果等に基づいてこれらの機器にそれぞれ制御用の信号を出力する。このようなECU100は、請求項にいう「制御部」に相当する。
例えば、ECU100は、アクセルセンサSN7により検出されるアクセル開度および車速センサSN6により検出される車速等に基づいてエンジンの負荷(要求トルク)を算出し、算出した負荷と、クランク角センサSN1により検出されるエンジン回転速度とに基づいて、燃焼室6に噴射すべき燃料の量(目標噴射量)を決定し、決定した目標噴射量に一致する量の燃料が燃焼室6に噴射されるように燃料噴射弁15を制御する。
また、ECU100は、エンジン回転速度/負荷等に基づいて目標過給圧を設定するとともに、吸気圧センサSN4により検出される吸気圧(過給圧)がこの目標過給圧に一致するように、バイパス弁65およびウェストゲート弁69の各開度や、電動過給機51用のモータ62の回転等を制御する。
さらに、当実施形態のエンジンにはいわゆるアイドリングストップ機能が付加されている。すなわち、ECU100は、予め定められた特定の条件下でエンジンを自動的に停止させ、または再始動させる機能を有している。例えば、ECU100は、車速がほぼゼロであること、アクセルペダルがオフ状態(アクセル開度がゼロ)であること、ブレーキペダルがオン状態であること、といった複数の要件の成否を車速センサSN6、アクセルセンサSN7、およびブレーキセンサSN8等の各検出値に基づいて都度判定し、これら各要件が全て満足されたことが確認された場合に、エンジンの自動停止条件が成立したと判定する。自動停止条件が成立すると、ECU100は、燃料噴射弁15からの燃料供給をカットしてエンジンを自動的に停止させる。
また、ECU100は、エンジンの自動停止後、アクセルペダルがオフ状態からオン状態に切り替わった(アクセル開度がゼロより大きくなった)こと、ブレーキペダルがオン状態からオフ状態に切り替わったこと、車速が所定値以上に上昇したこと、といった複数の要件の成否を前記各センサSN6〜SN9等の検出値に基づいて判定し、これら各要件のいずれか1つ以上が満足されたことが確認された場合に、エンジンの再始動条件が成立したと判定する。再始動条件が成立すると、ECU100は、アシストモータ20を駆動してエンジン本体1を強制的に回転させるとともに燃料噴射弁15からの燃料供給を再開して、エンジンを再始動させる。
(3)エンジン始動時の制御
エンジン始動時の制御(始動制御)の詳細について説明する。なお、ここでいうエンジン始動時とは、始動要求があってから全ての気筒2で燃焼が行われてエンジンが完爆するまでの期間である。
エンジンの始動性は、エンジンを始動させる直前の燃焼室6内(気筒2内)の温度が低い方が悪くなる。例えば燃焼室6内の温度が低いと混合気の圧縮端温度が低くなって、エンジンの始動性は悪くなる。そこで、本実施形態では、燃焼室6内の温度に応じて、吸気絞り弁32等の制御モードを変更する。
燃焼室6内の温度は、気筒2の壁面(以下、適宜、シリンダ壁という)の温度ひいてはエンジン水温と、燃焼室6に流入する空気の温度つまり外気温に応じて変化するが、エンジン水温は外気温に応じても変化するものであり、気筒2内の温度は、主として、エンジン水温に応じて変化する。特に、乗員のイグニッション・オン操作(イグニッションスイッチSN9をONにする操作)に伴うエンジンの始動時では、エンジン水温は外気温とほぼ同程度である。そこで、本実施形態では、燃焼室6内の温度として水温センサSN5で検出されたエンジン水温を用いる。なお、これに代えて、外気温センサSN2で検出された外気温とエンジン水温等を用いて、燃焼室6内の温度を推定し、この推定値に基づいて制御モードを切り替えるようにしてもよい。なお、大気圧を検出する大気圧センサ(図示省略)の検出値に基づいて、気圧が低い薄い高地であると判定された場合は、燃焼室6に導入するEGRガスの量であるEGR量を変更しても良い。
以下では、乗員のイグニッション・オン操作(イグニッションスイッチSN9をONにする操作)に伴うエンジンの始動時の制御について(以下、適宜、この始動をキー始動という)について説明するが、自動停止したエンジンを再始動させるとき(以下、適宜、単にエンジンの再始動という)も、キー始動時と同様の制御がなされる。ただし、エンジンの再始動時は、イグニッション・オン操作に代えて、前記のように、再始動条件が成立するとエンジンの始動の要求があったと判定される。従って、エンジンの再始動時の制御では、以下の説明におけるイグニッション・オン操作がなされるという要件が、再始動条件が成立するという要件となる。
図3は、キー始動時の各制御モードにおける、吸気絞り弁32、バイパス弁65、電動過給機51、グロープラグ16、I/Cバイパス弁36の制御内容と、各制御モードとエンジン水温との関係を示した表である。なお、図3の表は、エンジンの回転が開始した後の各パラメータの制御内容を示している。
図3に示すように、キー始動時の制御モードとして6個のモードが設定されており、ECU100はエンジン水温に応じて制御モードを切り替える。
ECU100は、エンジン水温が予め設定された第1判定温度Tw1以上のときは通常モードでエンジンを始動させ、エンジン水温が第1判定温度Tw1未満で且つ予め設定された第2判定温度Tw2(<第1判定温度Tw1)以上のときは過給モードでエンジンを始動させ、エンジン水温が第2判定温度Tw2未満で且つ予め設定された第3判定温度Tw3(<第2判定温度Tw2)以上のときは吸気絞り+過給モードでエンジンを再動させ、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満で且つ予め設定された第4判定温度Tw4(<第3判定温度Tw3)以上のときは循環モードでエンジンを始動させ、エンジン水温が第4判定温度Tw4未満で且つ予め設定された第5判定温度Tw5(<第4判定温度Tw4)以上のときはグロー通電モードでエンジンを始動させ、エンジン水温が第5判定温度Tw5未満のときは緊急モードでエンジンを始動させる。
第1判定温度Tw1、第2判定温度Tw2、第3判定温度Tw3、第4判定温度Tw4、第5判定温度Tw5は、例えば、それぞれ、60℃程度、20℃程度、0℃程度、−10℃程度、−30℃程度に設定されている。
ここで、エンジン水温が第2判定温度Tw2となるときの気筒2内の温度が、請求項の「第1基準温度」に相当する。エンジン水温が第3判定温度Tw3となるときの気筒2内の温度が、請求項の「第2基準温度」に相当する。エンジン水温が第4判定温度Tw4となるときの気筒2内の温度が、請求項の「第3基準温度」に相当する。
以下では、適宜、第1判定温度Tw1以上の状態を完全暖機状態といい、エンジン水温が第1判定温度Tw1未満で且つ第2判定温度Tw2以上の状態を第1冷間状態といい、エンジン水温が第2判定温度Tw2未満で且つ第3判定温度Tw3以上の状態を第2冷間状態といい、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満で且つ第4判定温度Tw4以上の状態を第3冷間状態といい、エンジン水温が第4判定温度Tw4未満で且つ第5判定温度54以上の状態を第4冷間状態といい、エンジン水温が第5判定温度Tw4未満の状態を極冷間状態という。
(3−1)通常モード
図4は、完全暖機状態でのエンジン始動時であって通常モードでエンジンが始動されるときの各パラメータの時間変化を概略的に示した図である。図4には、上から順に、エンジン回転数(エンジン回転速度)、燃料噴射弁15により燃焼室6内に噴射される燃料の量である燃料噴射量、完爆フラグ、アシストモータ20の駆動電流(アシストモータ20に供給される電流)、吸気絞り弁32の開度、バイパス弁の開度、電動過給機51(電動過給機51用のモータ61)の駆動電流、グロープラグ16の駆動電流(グロープラグ16への通電電流)、I/Cバイパス弁36の開度(I/Cバイパスバルブ開度)、イグニッションスイッチSN9の信号の各変化が示されている。なお、完爆フラグは、エンジンが完爆すると1になり、その他のときは0となるフラグである。エンジンが完爆したか否かは、例えば、排気通路40に設けられて排気中の酸素濃度を検出する排気O2センサの出力値に基づいて判定される。詳細には、排気中の酸素濃度が所定値以下となれば、エンジンが完爆したと判定される。また、この完爆フラグは、エンジンの駆動が停止すると(エンジン回転数が0付近まで低下すると)0とされる。
通常モードでは、まず、時刻t1にてイグニッション・オン操作がなされると、その直後にアシストモータ20が駆動される。このとき、アシストモータ20には、駆動を開始させるための高い電流つまり突入電流が供給される。従って、アシストモータ20の駆動電流は時刻t1直後に非常に大きい値となり、その後所定の値まで低下する。
アシストモータ20の駆動が開始されると、アシストモータ20によってクランク軸7が強制的に回転を開始する。本実施形態では、アシストモータ20によって、800rpm程度までエンジン回転数を高めることができるようになっており、時刻t1直後に、エンジン回転数は800rpm程度の高い値まで上昇する。
次に、時刻t1後の時刻t3にて、燃料噴射弁15から、圧縮行程を迎える気筒2の燃焼室6内に燃料が噴射される。噴射された燃料は、燃焼室6で自着火および燃焼し、ピストン5を押し下げる。これにより、エンジン本体1の自律回転が開始される。次いで、最初に燃焼が行われた気筒(初爆気筒)の次に圧縮行程を迎える気筒、さらにその次に圧縮行程を迎える気筒‥‥という順に、同様に燃料噴射弁15から燃料が噴射される。
なお、図では、時刻t1と時刻t3との間隔が比較的長く表されているが、これは、各パラメータの変化を明瞭にするためであり、本実施形態では、前記のようにアシストモータ20によって即座にエンジン回転数が高められることから、時刻t1から時刻t3までの時間は非常に短く、アシストモータ20の駆動が開始した後すぐさま燃料噴射が開始される。これは、以下に説明する他のモードでも同様である。
時刻t4にて、全ての気筒2で燃焼が行われてエンジンが完爆すると、始動制御は終了し、アシストモータ20の駆動が停止される。なお、初爆後(気筒2での最初の燃焼が終了した後)は、クランク軸7の回転の方がアシストモータ20の回転よりも早く、アシストモータ20はクランク軸7に連れ回っているだけとなる。
前記のように、通常モードは、エンジン水温が第1判定温度Tw1以上と十分に高い状態でのエンジン始動時に実施されるモードである。そのため、通常モードでは、後述するような吸気絞り弁32を絞る制御や電動過給機51によって吸気を過給する制御等を実施しなくてもエンジンを適切に始動させることができる。
従って、通常モードでは、アシストモータ20の開始後(時刻t1後)において、吸気絞り弁32およびバイパス弁65の開度はそれぞれ全開とされ、I/Cバイパス弁36は全閉とされる。なお、エンジンの停止時は基本的に吸気絞り弁32およびバイパス弁65は全開とされてI/Cバイパス弁36は全閉とされる。従って、通常モードでは、アシストモータ20の駆動開始前後においてこれら弁の開度は変更されない。また、通常モードでは、グロープラグ16の駆動電流はゼロとされてグロープラグ16への通電はなされず、グロープラグ16は駆動停止状態に維持される。
ここで、通常モードでは、前記のように、エンジンの始動のために電動過給機51を駆動させる必要はない。しかし、本実施形態では、エンジンの始動後(完爆後)の加速等に備えて、エンジンが完爆するまでの間に電動過給機51の駆動を開始させておく。
ただし、前記のように、アシストモータ20の駆動開始時には、アシストモータ20に高い電流を供給する必要がある。そして、電動過給機51(電動過給機51用のモータ62)の駆動開始時にも、突入電流として電動過給機51に高い電流を供給する必要がある。そこで、本実施形態では、これら突入電流が重なって非常に高い電流がバッテリから放出されてバッテリの蓄電量が一気に低下するのを回避するべく、また、高電流の放出に伴うバッテリの劣化を抑制するべく、アシストモータ20の駆動開始時期と電動過給機51の駆動開始時期とを異なる時期にする。
具体的には、図4に示すように、通常モードでは、時刻t1にてアシストモータ20をまず駆動させ、その後、時刻t2にて電動過給機51の駆動を開始させる。詳細には、アシストモータ20の駆動を開始させてから予め設定された待機時間後の時刻t2にて、電動過給機51を駆動させる。待機時間は、アシストモータ20に突入電流の供給がなされている時間よりも長い時間であって、アシストモータ20への通電が開始してからアシストモータ20の駆動電流が所定値に低下するまでの時間よりも長い時間に設定されている。
また、通常モードでは、電動過給機51の駆動を開始させた後の駆動電流は、電動過給機51(電動過給機51のコンプレッサ61)の回転が維持される電流のうち最も低いアイドル電流とされ、電動過給機51はアイドル状態とされる。
なお、図4には、時刻t4以降つまりエンジンの始動が完了した後においても、吸気絞り弁32が全開とされて、電動過給機51の駆動電流がアイドル電流とされる場合を例示しているが、エンジンの始動が完了した後は、アクセルペダルの開度等に応じて、吸気絞り弁32の開度、バイパス弁65の開度、電動過給機51の駆動電流は、適宜変更される。同様に、エンジンの始動が完了した後は、アクセル開度や車速等に応じて燃料噴射量も変更される。例えば、完全暖機状態でのエンジンの始動後、エンジン回転数が低いときには、EGRガスが吸気通路30に流入するのを促進するため、および、吸気の温度をより高くするために、吸気絞り弁32を全開よりも閉じるようにしてもよい。
また、燃料噴射が開始されるタイミング(時刻t3)と、電動過給機51の駆動が開始されるタイミング(時刻t2)とは、図4に示した例に限らず、これらのタイミングが図例とは逆あるいは同じになる場合もある。
(3−2)過給モード
図5は、図4に対応する図であって、過給モードでエンジンが始動されるときの各パラメータの時間変化を概略的に示した図である。
過給モードでは、通常モードと異なり、例えば、時刻t11にてイグニッション・オン操作がなされるとそれとほぼ同時に、電動過給機51(電動過給機51用のモータ62)の駆動が開始される。また、電動過給機51の駆動電流が、突入電流の後、アイドル電流よりも高い過給電流とされる。また、過給モードでは、電動過給機51が駆動されるのとほぼ同時に、バイパス弁65の開度が全閉とされる。また、過給モードでは、電動過給機51の駆動電流が所定値まで低下したときに(時刻t12にて)、アシストモータ20が駆動される。
このように、過給モードでは、まず、電動過給機51の駆動が開始されるとともにバイパス弁65が全閉とされ、その後、アシストモータ20の駆動が開始される。そして、前記で説明した理由から、電動過給機51に突入電流が供給される時期とアシストモータ20に突入電流が供給される時期が重複しないように、電動過給機51への突入電流の供給が終了した後にアシストモータ20の駆動が開始される。
一方、過給モードでも、通常モードと同様に、エンジンの始動前後において、吸気絞り弁32の開度は全開に維持され、グロープラグ16の駆動電流はゼロに維持され、I/Cバイパス弁36の開度は全閉に維持される。
このような制御により、過給モードでは、吸気通路30に導入された全ての吸気(大気)が、バイパス通路64を通らずに電動過給機51に導入され、電動過給機51で過給される。
電動過給機51の駆動電流は、少なくともエンジンの完爆が終了する時刻t14まで過給電流とされ、バイパス弁65の開度も、少なくともエンジンの完爆が終了する時刻t14まで全閉とされる。
過給モードでも、時刻t12にてアシストモータ20の駆動が開始すると、通常モードと同様にエンジンの回転数は800rpm程度の高い値まで上昇する。そして、アシストモータ20の駆動が開始した後の時刻t13にて、燃料噴射が開始される。また、過給モードでも、通常モードと同様に、時刻t14にてエンジンが完爆するとアシストモータ20の駆動は停止される。
このように、過給モードが実施される第1冷間状態でのエンジン始動時では、バイパス弁65が全閉とされ、吸気絞り弁32が全開とされ、且つ電動過給機51が駆動されることで、吸気通路30に導入された全ての吸気(大気)が電動過給機51で過給された状態で、各燃焼室6に導入される。そのため、各燃焼室6に導入される吸気量を多く確保することができる。これにより、燃焼室6内での混合気の燃焼は促進されてエンジンの始動性が高められる。
特に、エンジン水温が低い状態でのエンジン始動時では、ピストンとシリンダ壁との間の隙間から吸気が気筒2内から外部に漏えいするが、電動過給機51によって吸気が過給されて多量の吸気が気筒2内に導入されることで、前記漏えいがあっても、気筒2内に燃焼に必要な量の吸気を残すことができ、混合気を適切に燃焼させることができる。
しかも、電動過給機51の駆動がアシストモータ20の駆動よりも先に開始される。そのため、突入電流が重複するのを回避しつつ、エンジンの回転開始直後から、過給された吸気を燃焼室8内に導入することができる。
なお、図5の例では、エンジンの始動が終了した後も、バイパス弁65が全閉とされ、電動過給機51の駆動電流が過給電流とされる場合を示しているが、エンジンの始動が終了した後は、アクセルペダルの開度等に応じて、バイパス弁65の開度、吸気絞り弁32の開度、電動過給機51の駆動電流は適宜変更される。同様に、エンジンの始動が終了した後は、アクセル開度や車速等に応じて燃料噴射量も変更される。
(3−3)吸気絞り+過給モード
前記のように、電動過給機51により吸気を過給すれば、燃焼室6内に導入される吸気の量を多くして混合気の燃焼を促進することができる。しかし、吸気の温度が低いときは、混合気を適切に燃焼させるために非常に多くの吸気を導入せねばならないことで、ピストン5にかかる抵抗が大きくなりエンジンの始動性を十分に高めることができなくなる。
そこで、エンジン水温が第2判定温度Tw2未満且つ第3判定温度Tw3以上の第2冷間状態のときは、ECU100は、吸気絞り+過給モードでエンジンを始動させる。図6は、図4に対応する図であって、吸気絞り+過給モードでエンジンを始動させたときの各パラメータの時間変化を概略的に示した図である。
吸気絞り+過給モードでも、過給モードと同様に、アシストモータ20の駆動開始時刻t22よりも前、例えば、イグニッション・オン操作がなされるのとほぼ同じ時刻t21に、電動過給機51(電動過給機51用のモータ62)の駆動が開始される。また、電動過給機51の駆動電流が、突入電流後、アイドル電流よりも高い過給電流とされる。また、電動過給機51が駆動されるのとほぼ同時に、バイパス弁65の開度が全閉とされる。そして、電動過給機51への突入電流の供給が終了した後の時刻t22にて、アシストモータ20の駆動が開始される。
一方、吸気絞り+過給モードでは、電動過給機51の駆動が開始されるのとほぼ同時に、吸気絞り弁32の開度が全開よりも低減(閉じ側と)されて絞り開度とされる(全閉よりも開き側の範囲で)。絞り開度は、流量飽和点の開度よりも低い所定の低開度(例えば10〜20%程度)に設定されている。
ここで、本明細書において「全閉」とは、バルブクリアランスが完全にゼロになる位置(真の全閉位置)まで閉じることを必ずしも意味しない。例えば、弁の固着を防止する等の目的で、真の全閉位置よりもわずかに手前(微小な吸気漏れが起きるような開度)までしか閉弁を許可しないことがあり、この場合には、真の全閉位置ではなくその手前の限界開度が「全閉」となる。また、本明細書において、「流量飽和点」とは、弁の上流側と下流側の圧力差がなくなる開度であって、開度をそれ以上増大させても弁を通過する吸気の流量が増大しない開度のことをいう。流量飽和点の開度はエンジンの運転条件により異なるが、前記吸気絞り+過給モードが実行されるような運転条件下では、流量飽和点の開度は例えば20%程度となる。
電動過給機51の駆動電流は、少なくともエンジンの完爆が終了する時刻t24まで過給電流とされる。バイパス弁65の開度は、少なくともエンジンの完爆が終了する時刻t24まで全閉とされる。また、吸気絞り弁32の開度も、少なくともエンジンが完爆する時刻t24まで絞り開度に維持される。
吸気絞り+過給モードでも、アシストモータ20の駆動が開始した後の時刻t23にて、燃料噴射が開始されるとともに、時刻t24にてエンジンが完爆すると(エンジンの始動が完了すると)、アシストモータ20の駆動が停止される。また、吸気絞り+過給モードでも、エンジンの始動前後において、グロープラグ16の駆動電流はゼロに維持され、I/Cバイパス弁36の開度は全閉に維持される。
この制御により、吸気絞り+過給モードでは、吸気通路30に導入された全ての吸気(大気)がバイパス通路64を通らずに電動過給機51に導入され、電動過給機51で過給された後、低開度に設定された吸気絞り弁32を通って燃焼室6に流入する。
このように、第2冷間状態でのエンジンの始動時には、吸気絞り弁32の開度が絞り開度とされることで、吸気通路30と吸気絞り弁32との間の隙間を吸気が通過する際の抵抗によって吸気が昇温されるとともに、電動過給機51によって吸気が過給されることで、気筒2に導入される吸気の量(質量)が確保されつつ吸気がさらに昇温される。従って、第2冷間状態でのエンジンの始動時において、エンジンの始動性が確保される。
なお、図6の例では、エンジンの完爆が終了した後、バイパス弁65が全閉とされ、電動過給機51の駆動電流が過給電流とされる一方、吸気絞り弁32の開度が開き側に変更される場合を示しているが、エンジン完爆が終了した後は、アクセルペダルの開度等に応じて、バイパス弁65の開度、吸気絞り弁32の開度、電動過給機51の駆動電流は適宜変更される。同様に、エンジンの完爆が終了した後は、アクセル開度や車速等に応じて燃料噴射量も変更される。
(3−4)循環モード
エンジン水温がさらに低い第3判定温度Tw3未満且つ第4判定温度Tw4以上である第3冷間状態であって、吸気絞り+過給モードでエンジンを始動させてもエンジンを適切に始動させることが困難な場合は、ECU100は、循環モードでエンジンを始動させる。図7は、図4に対応する図であって、循環モードでエンジンを始動させたときの各パラメータの時間変化を概略的に示した図である。
循環モードでも、吸気絞り+過給モードと同様に、アシストモータ20の駆動開始時期よりも前、例えば、イグニッション・オン操作がなされるのとほぼ同じ時刻t31に、電動過給機51(電動過給機51用のモータ62)の駆動が開始されるとともに、電動過給機51の駆動電流が、突入電流後、アイドル電流よりも高い過給電流とされる。そして、電動過給機51への突入電流の供給が終了した後の時刻t32にて、アシストモータ20の駆動が開始される。
また、循環モードでも、吸気絞り+過給モードと同様に、電動過給機51が駆動されるのとほぼ同時に、吸気絞り弁32の開度が全開よりも低減(閉じ側と)されて絞り開度とされる(全閉よりも開き側の範囲で)。循環モードにおける絞り開度は、吸気絞り+過給モードにおける絞り開度と同様に、流量飽和点の開度よりも低い所定の低開度(例えば10〜20%程度)に設定されている。
一方、循環モードでは、電動過給機51の駆動の開始とほぼ同時に、バイパス弁65の開度が全開から低減(閉じ側に)されて絞られ、その開度が吸気絞り弁32の開度よりもやや高い循環バイパス開度とされる。さらに、本実施形態では、循環バイパス開度は、流量飽和点の開度よりも低い所定の低開度に設定されている。つまり、バイパス弁65の上流側と下流側の圧力差がなくなる開度であって、開度をそれ以上増大させても弁を通過する吸気の流量が増大しない開度よりも低い開度に、循環バイパス開度は設定されている。
これにより、吸気通路30には、図8に示すように、電動過給機51で圧縮されて主通路63から排出された吸気の一部がバイパス通路64を逆流して再び電動過給機51に導入されるような流れ、つまり吸気循環流が形成される(図8の矢印X1参照)。すなわち、吸気絞り弁32の開度がバイパス弁65の開度よりも低くされた状態で電動過給機51(コンプレッサ61)が回転駆動されることにより、吸気絞り弁32からバイパス弁65へと向かう(つまりバイパス通路64を逆流する)吸気の流れが形成されるとともに、バイパス通路64を逆流してきた吸気を再びコンプレッサ61へと引き戻す流れが形成される。換言すると、吸気絞り弁32とバイパス弁65とは、前記のような吸気循環流が形成されるような開度にそれぞれ制御される。
この吸気循環流は、少なくともエンジンが完爆する時刻t34まで継続して形成される。つまり、時刻t31から少なくとも時刻t34までの間、吸気絞り弁32の開度は前記の絞り開度に維持され、バイパス弁65の開度は前記の循環バイパス開度に維持され、電動過給機51の駆動電流は過給電流(突入電流後において)に維持される。
なお、循環モードでも、アシストモータ20の駆動が開始した後の時刻t33にて、燃料噴射が開始されるとともに、時刻t34にてエンジンが完爆すると(エンジンの始動が完了すると)、アシストモータ20の駆動は停止される。また、循環モードでも、吸気絞り+過給モードと同様に、エンジンの始動前後において、グロープラグ16の駆動電流はゼロに維持され、I/Cバイパス弁36の開度は全閉に維持される。
このように、第3冷間状態でのエンジンの始動時には、前記のような吸気循環流が形成される。
前記の吸気循環流が形成されると、その循環経路(主通路63およびバイパス通路64)上の吸気の温度は、電動過給機51により吸気が繰り返し圧縮されることによる昇温効果と、バイパス通路64を逆流する吸気が低開度のバイパス弁65の周囲の隙間を通過する際の抵抗から生じる熱エネルギーとにより、外気温よりも十分に高い温度(例えば80〜100℃程度)までごく短時間で高められる。また、このような高温の循環流から一部の吸気が分流して吸気絞り弁32を通過することにより、吸気絞り弁32の下流側の吸気通路30を通じてエンジン本体1へと向かう吸気の流れが形成される(矢印X2参照)。さらに、燃焼室6に向かう吸気は、低開度とされた吸気絞り弁32の周囲の隙間を通過するため、当該通過時の抵抗から生じる熱エネルギーを受けて燃焼室6に導入される吸気の温度はさらに上昇する。従って、第3冷間状態でのエンジンの始動時においても、エンジンの始動性が確保される。
本実施形態では、この循環モードにおいて、電動過給機51の過給力(過給量)が、エンジン水温ひいては外気温およびエンジン始動前の気筒2内の温度が低いほど高くされる。さらに、この循環モードにおいて、バイパス弁65の開度がエンジン水温ひいては外気温およびエンジン始動前の気筒2内の温度が低いほど低く(閉じ側に)される。従って、エンジン水温が高いときと低いときとのいずれにおいても吸気の温度を適切に高めつつ、エンジン水温が比較的高いときに電動過給機51の過給力が過度に高められるのを回避できる。
なお、図7の例では、エンジンの完爆が終了した後、バイパス弁65が全閉とされ、電動過給機51の駆動電流が過給電流に維持され、吸気絞り弁32の開度が開き側に変更される場合を示しているが、エンジン完爆が終了した後は、アクセルペダルの開度等に応じて、バイパス弁65の開度、吸気絞り弁32の開度、電動過給機51の駆動電流は適宜変更される。同様に、エンジンの完爆が終了した後は、アクセル開度や車速等に応じて燃料噴射量も変更される。
(3−5)グロー通電モード
エンジン水温がさらに低い第4判定温度Tw4未満且つ第5判定温度Tw5以上である第4冷間状態であって、循環モードでエンジンを始動させてもエンジンを適切に始動させることが困難な場合は、ECU100は、グロー通電モードでエンジンを始動させる。図9は、図4に対応する図であって、グロー通電モードでエンジンを始動させたときの各パラメータの時間変化を概略的に示した図である。
図9に示すように、グロー通電モードでは、アシストモータ20、吸気絞り弁32、バイパス弁65、電動過給機51がそれぞれ循環モードと同様に制御される。つまり、グロー通電モードでも、イグニッション・オン操作がなされるのとほぼ同じ時刻t41から少なくともエンジンが完爆する時刻t44までの間、吸気絞り弁32の開度は流量飽和点の開度よりも低い絞り開度とされ、バイパス弁65の開度は吸気絞り弁32の開度よりもやや高く且つ飽和流量点よりも低い循環バイパス開度とされ、電動過給機51の駆動電流は過給電流とされて、前記の吸気循環流が形成される。また、電動過給機51への突入電流の供給が終了した後の時刻t42にて、アシストモータ20の駆動が開始される。
一方、グロー通電モードでは、循環モードと異なり、エンジンの始動時にグロープラグ16に通電される。
具体的には、アシストモータ20の駆動が開始する時刻t42よりも前の時刻t41であって、例えば、イグニッション・オン操作がなされるのとほぼ同じ時刻t41に、グロープラグ16の駆動電流(グロープラグ16への通電電流)がゼロよりも大きい値とされて、グロープラグ16への通電が開始される。グロープラグ16への通電は、少なくともエンジンが完爆する時刻t44まで継続される。図9の例では、時刻t44にてグロープラグへ16の通電が停止される。
このように、本実施形態では、アシストモータ20の駆動が開始するよりも前にグロープラグ16が通電されて昇温が開始される。そのため、アシストモータ20の駆動開始直後すなわちエンジンの回転開始直後からグロープラグ16によって燃焼室6内の温度あるいは燃焼室6に供給された燃料の温度を効果的に昇温することができる。
ここで、グロー通電モードでは、このようにグロープラグ16が通電されるが、その通電量は、グロープラグ16に通電可能な最大通電量よりも小さくされる。つまり、グロープラグ16の駆動電流(通電電流)が、グロープラグ16に供給可能な最大電流よりも小さい中間電流とされる。例えば、最大電流が40A程度であるのに対して、中間電流は5〜30A程度に設定されている。本実施形態では、中間電流は、エンジン水温が高いほど大きくなるように設定されている。
なお、グロー通電モードでも、アシストモータ20の駆動が開始した後の時刻t43にて燃料噴射が開始されるとともに、時刻t44にてエンジンが完爆すると(エンジンの始動が完了すると)、アシストモータ20の駆動は停止される。また、グロー通電モードでも、吸気絞り+過給モードと同様に、エンジンの始動前後において、I/Cバイパス弁36の開度は全閉に維持される。
このように、第4冷間状態でのエンジンの始動時には、電動過給機51により吸気が繰り返し圧縮されることによる昇温効果と、バイパス通路64を逆流する吸気が低開度のバイパス弁65の周囲の隙間を通過する際の抵抗から生じる熱エネルギーおよび吸気絞り弁32の周囲の隙間を吸気が通過する際の抵抗から生じる熱エネルギーによる吸気の昇温効果に加えて、グロープラグ16によって気筒2内に導入された吸気が昇温され且つ気筒2内に噴射された燃料の気化が促進される。従って、第4冷間状態でのエンジンの始動時においても、エンジンの始動性を良好にすることができる。
そして、このように電動過給機51によって吸気が繰り返し圧縮されることおよび前記の熱エネルギーが加えられることで吸気が比較的高い温度にまで高められていることで、グロー通電モードでは、グロープラグ16の駆動電流を前記のように最大電流よりも少ない中間電流にしつつ、エンジンを適切に始動させることができる。従って、グロープラグ16の早期劣化を抑制できる。
さらに、前記循環流が形成されることおよび吸気絞り弁32が絞られていることで、気筒2内への吸気の流量は少なく抑えられる。そのため、グロープラグ16に吸気があたることでグロープラグ16が冷やされるのを抑制でき、グロープラグ16によって効率よく気筒2内の吸気や燃料を昇温できる。また、グロープラグ16の温度低下を抑制するためにグロープラグ16が所定の目標温度となるようにグロープラグ16への通電量を調整する制御が実施される場合には、吸気による冷却分を補うべくグロープラグ16への通電量を大きくする必要が生じ、グロープラグ16の劣化が促進されるが、これを防止することが可能になる。
このように、グロー通電モードでは、基本的にグロープラグ16への通電量(駆動電流・通電電流)が小さく抑えられるが、電動過給機51が故障しており過給が適切に行われないときは、この通電量は電動過給機51が故障していないときよりも増大される。そして、この場合は、エンジン水温によって、グロープラグ16への通電量(駆動電流・通電電流)が最大通電量(最大電流)とされることもあり得る。
一方で、グロー通電モードでは、グロープラグ16が故障しているときは、電動過給機51(コンプレッサ61)の過給力が高められる。具体的には、電動過給機51の駆動電流がグロープラグ16が故障していないときよりも増大される。
なお、図9の例では、エンジンの完爆が終了した後、バイパス弁65が全閉とされ、電動過給機51の駆動電流が過給電流に維持され、吸気絞り弁32の開度が開き側に変更される場合を示しているが、エンジン完爆が終了した後は、アクセルペダルの開度等に応じて、バイパス弁65の開度、吸気絞り弁32の開度、電動過給機51の駆動電流は適宜変更される。同様に、エンジンの完爆が終了した後は、アクセル開度や車速等に応じて燃料噴射量も変更される。
また、本実施形態では、このグロー通電モードにおいても、電動過給機51の過給力(過給量)が、エンジン水温ひいては外気温およびエンジン始動前の気筒2内の温度が低いほど高くされる。また、バイパス弁65の開度がエンジン水温ひいては外気温およびエンジン始動前の気筒2内の温度が低いほど低く(閉じ側に)される。
(3−6)緊急モード
エンジン水温が第5判定温度Tw5未満と極めて低い、つまりは、外気温が第5判定温度Tw5未満と極めて低い極冷間状態であって、エンジンを早期に且つ確実に始動させる必要がある状態では、ECU100は、緊急モードでエンジンを始動させる。図10は、図4に対応する図であって、緊急モードでエンジンを始動させたときの各パラメータの時間変化を概略的に示した図である。
図10に示すように、緊急モードでも、グロー通電モードと同様に、アシストモータ20の駆動が開始する時刻t52よりも前の時刻t51であって、イグニッション・オン操作がなされるのとほぼ同じ時刻t51に、グロープラグ16への通電が開始される。また、これとほぼ同時に、電動過給機51の駆動が開始される。そして、その後の時刻t52にてアシストモータ20の駆動が開始されるとともに、さらにその後の時刻t53にて燃料噴射が開始される。
このように、緊急モードでも、アシストモータ20の駆動が開始するよりも前にグロープラグ16が通電されて昇温が開始されることで、アシストモータ20の駆動開始直後すなわちエンジンの回転開始直後からグロープラグ16によって燃焼室6内の温度あるいは燃焼室6に供給された燃料の温度を効果的に昇温することができる。
しかし、緊急モードでは、グロー通電モードと異なり、グロープラグ16の駆動電流が最大電流とされてグロープラグ16の先端部の温度が最大温度まで高められる。具体的には、時刻t51にて非常に高い突入電流がグロープラグ16に供給され、その後のグロープラグ16の駆動電流が最大電流とされる。グロープラグ16の駆動電流は、少なくとも、エンジンが完爆する時刻t54まで、最大電流に維持される。図10の例では、時刻t54以降もグロープラグ16への通電は継続されているが、時刻t54にてグロープラグ16への通電を停止してもよい。
また、緊急モードでは、グロー通電モードと異なり、時刻t51にて電動過給機51の駆動が開始されるのとほぼ同時に、吸気絞り弁32が全閉とされる。また、緊急モードでは、グロー通電モードと異なり、時刻t51にて電動過給機51の駆動が開始された後も、バイパス弁65が全開に維持される。
そして、吸気絞り弁32は、電動過給機51の駆動が開始される時刻t51からアシストモータ20の駆動が開始される時刻t52まで、全閉に維持される。また、バイパス弁65も、電動過給機51の駆動が開始される時刻t51からアシストモータ20の駆動が開始される時刻t52まで、全開に維持される。
この制御により、緊急モードでは、図11に示すように、イグニッション・オン操作がなされた時刻とほぼ同じ時刻t51からアシストモータ20の駆動が開始する時刻t52までの間、電動過給機51側に到達した吸気(空気)は全て吸気絞り弁32に堰き止められ、多量の吸気が電動過給機51により繰り返し圧縮される。これにより、アシストモータ20の駆動が開始される時刻t52までの間に、吸気絞り弁32の直上流側に高い温度の吸気が形成される。
特に、本実施形態では、緊急モードにおける、電動過給機51の駆動が開始される時刻t51からアシストモータ20の駆動が開始される時刻t52までの期間が、循環モードやグロー通電モードにおけるこの期間(電動過給機51の駆動が開始される時刻t31、t41からアシストモータ20の駆動が開始される時刻t32、t42までの期間)よりも長く設定されており、アシストモータ20の駆動開始までに吸気絞り弁32の直上流側の吸気がより昇温されるようになっている。この昇温された吸気絞り弁32の直上流側の吸気は、前記のようにアシストモータ20の駆動開始に伴って吸気絞り弁32が開弁されると、気筒2に導入される。
アシストモータ20の駆動が開始した時刻t52からエンジンが完爆する時刻t54までの期間の電動過給機51、バイパス弁65、吸気絞り弁32の制御はグロー通電モードと同様であり、この期間、電動過給機51の駆動電流はアイドル電流よりも高い過給電流とされ、吸気循環流が形成されるように、吸気絞り弁32は開弁されて流量飽和点の開度よりも低い絞り開度とされ、バイパス弁65はこれよりもわずかに高く且つ流量飽和点の開度よりも低い循環バイパス開度とされる。
これにより、緊急モードでも、アシストモータ20の駆動が開始された後では、循環モードと同様に、気筒2には電動過給機51により繰り返し圧縮されて昇温されるとともに、低開度の吸気絞り弁32およびバイパス弁65を通過することで昇温された吸気が導入されることになる。
さらに、緊急モードでは、イグニッション・オン操作がなされた時刻t51にてI/Cバイパス弁36が全開とされる。I/Cバイパス弁36は、エンジンが完爆する時刻t54まで全開とされ、時刻t54以降再び全閉とされる。I/Cバイパス弁36が全開とされると、前記のように、ほぼすべての吸気がI/Cバイパス通路を通るようになり、緊急モードでは、ほぼすべての吸気がインタークーラー33によって冷却されることなく気筒2に導入される。なお、I/Cバイパス弁36はアシストモータ20の駆動が開始されるまでに全開とされていればよく、I/Cバイパス弁36を全開とする時期は電動過給機51の駆動開始時期と一致していなくてもよい。
このように、極冷間状態でのエンジンの始動時は、電動過給機51によって予め圧縮されて昇温された吸気がインタークーラー33で冷却されることなく、アシストモータ20の駆動開始直後から気筒2に導入される。そのため、気筒2内の圧縮端温度をより早期に且つ確実に高めることができる。さらに、グロープラグ16の温度が最大温度とされることで、混合気の着火性が高められる。従って、極冷間状態において、エンジンをより早期に且つより確実に完爆状態に至らせることができる。
なお、図10の例では、エンジンの完爆が終了した後、バイパス弁65が全閉とされ、電動過給機51の駆動電流が過給電流に維持され、吸気絞り弁32の開度が開き側に変更される場合を示しているが、エンジン完爆が終了した後は、アクセルペダルの開度等に応じて、バイパス弁65の開度、吸気絞り弁32の開度、電動過給機51の駆動電流は適宜変更される。同様に、エンジンの完爆が終了した後は、アクセル開度や車速等に応じて燃料噴射量も変更される。
ここで、前記の各始動モードで説明した「絞り開度」、「循環バイパス開度」、「過給電流」は、始動モード毎で同じ値になるとは限らず、始動モード毎に、また、エンジンの状態毎に、それぞれ異なる値に設定される。
(4)作用等
以上説明したように、本実施形態では、エンジン水温(エンジン始動直前の気筒2内の温度)に応じて前記のようにモードが切り替えられことで、エンジン水温および外気温がどのような温度であってもエンジンの始動性を良好にすることができる。
特に、本実施形態では、エンジン水温が第2判定温度Tw2未満(気筒2内の温度が第1基準温度未満)且つ第3判定温度Tw3以上(気筒2内の温度が第2基準温度以上)である第2冷間状態でのエンジンの始動時に、吸気絞り+過給モードが実施されて、電動過給機51が駆動され、吸気絞り弁32の開度が流量飽和点よりも低い開度とされるとともに、バイパス弁65が全閉とされる。
一方で、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満(気筒2内の温度が第2基準温度未満)でのエンジンの始動時、つまり、第3冷間状態、第4冷間状態、極冷間状態でのエンジンの始動時には、電動過給機51が駆動され、バイパス弁65が開弁され、吸気絞り弁32の開度が前記の吸気循環流が形成されるような開度とされる。
そのため、電動過給機51の消費電力を小さく抑えてエンジンシステム全体のエネルギー効率を高くしつつ、エンジン水温が第2判定温度Tw2未満且つ第3判定温度Tw3以上のときと、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満のときとの両方においてエンジンの始動性を良好にすることができる。
具体的には、エンジン水温が第2判定温度Tw2未満且つ第3判定温度Tw3以上の状態でのエンジンの始動時に、吸気絞り弁32の開度が流量飽和点よりも低い開度とされることで、吸気絞り弁32の周囲の隙間を吸気が通過する際の抵抗から生じる熱エネルギーによって吸気の温度を上昇させることができる。しかも、このように吸気絞り弁32の開度が比較的低い開度とされつつ、電動過給機51によって吸気が過給される。従って、気筒2に導入される吸気の温度を高くし且つその量を多く確保することができ、気筒2内での燃焼安定性を高めてエンジンを適切に始動させることができる。
ただし、外気の温度ひいてはエンジン水温および気筒2内の温度がさらに低いときは、前記と同様の制御をしても吸気の温度を十分に高めることができないため、多量の吸気を気筒に導入せねばならなくなり電動過給機の過給力および消費電量が非常に高くなる。
これに対して、この構成では、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満の状態での始動時には、前記の吸気循環流が形成されて電動過給機51により吸気が繰り返し圧縮されるようになっている。そのため、この始動時において、吸気の温度を効果的に高めることができ、電動過給機の消費電力が過大になるのを回避しながらエンジンの始動性を良好にすることができる。
特に、本実施形態では、前記吸気循環流が形成される場合において、バイパス弁65の開度が、吸気絞り弁32の開度よりも高く且つ全開よりも低い開度とされる。
そのため、吸気絞り弁32を通過せずにバイパス通路64を逆流して電動過給機51により繰り返し過給されて昇温される吸気の量を多く確保できるとともに、この逆流する吸気が低開度のバイパス弁65の周囲の隙間を通過する際の抵抗から生じる熱エネルギーにより吸気の温度をさらに上昇させることができる。よってエンジンの始動性をより確実に高めることができる。
さらに、本実施形態では、前記吸気循環流が形成される場合において、バイパス弁65の開度が、バイパス弁65の前後の圧力差が実質的になくなる流量飽和点よりも低い開度とされる。そのため、バイパス弁65の周囲の隙間を通過する際に、吸気の温度をより確実に高めることができる。
また、本実施形態では、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満且つ第4判定温度Tw4以上の状態でのエンジンの始動時、つまり、第3冷間状態でのエンジンの始動時には、電動過給機51の過給力(過給量)が、エンジン水温ひいては外気温およびエンジン始動前の気筒2内の温度が低いほど高くされる。また、バイパス弁65の開度がエンジン水温ひいては外気温およびエンジン始動前の気筒2内の温度が低いほど低く(閉じ側に)される。従って、エンジン水温が低いときには、吸気をより一層過給し且つバイパス弁65の周囲を通過することで吸気に付与される熱エネルギーをより一層増大して吸気の温度を確実に高くすることができる。一方で、エンジン水温が比較的高いときに電動過給機51の過給力が過度に高められるのを回避できる。従って、エンジンの始動性を高めつつ、電動過給機51の消費電力をより一層少なく抑えることができる。
また、本実施形態では、エンジン水温が第2判定温度Tw2以上且つ第1判定温度Tw1未満の状態でのエンジンの始動時、つまり、第1冷間状態とでのエンジンの始動時には、過給モードが実施されて、吸気絞り弁32が全開にされバイパス弁65が全閉にされつつ電動過給機51が駆動される。これにより、この始動時には、吸気通路30に導入された全ての吸気が電動過給機51で過給された状態で、各燃焼室6に導入される。そのため、比較的高い温度の吸気を多量に気筒2に導入することができ、吸気の量を確保してエンジンの始動性を良好にできる。しかも、吸気絞り弁32が全開とされていることから、前記のように吸気の量を多くしながら、電動過給機の過給力を小さくして電動過給機での消費電力を小さく抑えることができる。
また、本実施形態では、エンジン水温が第4判定温度Tw4未満(気筒2内の温度が第3基準温度未満)の状態でのエンジンの始動時、つまり、第4冷間状態、極冷間状態でのエンジンの始動時に、グロープラグ16が通電される。従って、エンジン水温が第4判定温度Tw4未満(気筒2内の温度が第3基準温度未満)と極めて低いときであっても、電動過給機51によって吸気が繰り返し圧縮されること、吸気絞り弁32およびバイパス弁65の通過時の抵抗によって吸気が昇温されることに加えて、グロープラグによって気筒2内や燃料の温度が高められることによって、エンジンの始動性を良好にできる。
また、本実施形態では、第3冷間状態、第4冷間状態、極冷間状態でのエンジンの再始動時において、エンジンの始動性を効果的に高めることができる。
具体的には、ピストン5には燃焼室6で生じる燃焼熱が直接的に作用する。そして、エンジンの再始動は、エンジンが自動停止されてから比較的短い時間で行われることが多く、エンジン再始動時のピストン5の温度は比較的高温に維持されている。一方、シリンダ壁の温度は主にエンジン冷却水の温度つまりエンジン水温に影響される。そのため、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満と比較的低い状態でのエンジン再始動時は、シリンダ壁の温度とピストン5との温度差が大幅に大きくなる。従って、この状態でのエンジンの再始動時では、ピストン5の膨張量がシリンダ壁2aの膨張量に比べて十分に大きくなって、ピストン5(主にそのスカート部)の周面のうちシリンダ壁2aと接触する部分の面積が増大する。この接触面積の増大は、ピストン5の摺動抵抗を増大させる。また、ピストン5の周面とシリンダ壁2aとの隙間が縮小することで、この隙間を通じて気筒2から吸気が外部に漏れる量が少なくなる。そのため、エンジン水温が第3判定温度Tw3未満の状態でのエンジン再始動時に、吸気の量を多くすると、圧縮された吸気からピストン5に加わる圧縮反力が増大することになる。
これに対して、本実施形態では、前記のように、エンジン水温が第3判定温度未満の状態でのエンジン再始動時に、電動過給機51によって吸気を繰り返し圧縮して昇温しつつ、吸気絞り弁32の開度を低くしている。そのため、この再始動時において、気筒2に導入される吸気の量を減らしつつ吸気の温度を高めることができ、混合気の着火性を維持しながらピストン5の摺動抵抗を低減してエンジンの始動性をより確実に高めることができる。
(5)変形例
前記実施形態では、エンジン水温が第5判定温度Tw5以上且つ第4判定温度Tw4未満の状態から第5判定温度Tw5未満になると始動モードがグロー通電モードから緊急モードに切り替えられる場合について説明したが、これらのモードの間に、緊急モードの制御からI/Cバイパス弁36を開弁させる制御を除いた始動モード(グロー通電モードの制御に対してグロープラグ36の通電量(通電電流)を最大通電量(最大電流)にかえたモード)を実施するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、軽油を主成分とする燃料を圧着着火させるディーゼルエンジンに本発明の制御装置を適用した例について説明したが、本発明を適用可能なエンジンはこれに限らず、例えばガソリンを主成分とする燃料をリーンな空燃比下で燃焼させるリーンバーンガソリンエンジンに本発明を適用してもよい。
2 気筒
20 アシストモータ
30 吸気通路
32 吸気絞り弁
51 電動過給機
64 バイパス通路
65 バイパス弁
100 ECU(制御部)

Claims (5)

  1. 燃焼が行われる気筒と、気筒内を往復動するピストンと、気筒に導入される吸気が流通する吸気通路と、を備えたエンジンを制御する装置であって、
    前記吸気通路に設けられて電気エネルギーにより駆動される電動過給機と、
    前記吸気通路に接続されて、前記電動過給機をバイパスするバイパス通路と、
    前記バイパス通路を開閉するバイパス弁と、
    前記吸気通路のうち前記バイパス通路の下流端が接続される部分よりも下流側に設けられて当該吸気通路を開閉する吸気絞り弁と、
    前記バイパス弁と前記吸気絞り弁と前記電動過給機とを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    気筒内の温度が第1基準温度未満且つ第2基準温度以上の状態でのエンジンの始動時に、前記電動過給機を駆動させ、前記吸気絞り弁の開度をその前後の圧力差が実質的になくなる流量飽和点よりも低い開度範囲内で開くとともに、前記バイパス弁を全閉にし、
    気筒内の温度が前記第2基準温度未満の状態でのエンジンの始動時に、前記電動過給機を駆動させ、前記バイパス弁を開くとともに、前記吸気絞り弁の開度を、前記電動過給機で過給された吸気が前記バイパス通路を通じて前記電動過給機に戻される吸気循環流が形成されるような開度にする、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの始動制御装置において、
    前記制御部は、気筒内の温度が前記第2基準温度未満の状態でのエンジンの始動時において、前記バイパス弁の開度を、前記吸気絞り弁の開度よりも高く且つ全開よりも低い開度にする、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの始動制御装置において、
    前記制御部は、気筒内の温度が前記第1基準温度以上の状態でのエンジンの始動時に、前記電動過給機を駆動し、前記吸気絞り弁を全開にするとともに、前記バイパス弁を全閉にする、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンの始動制御装置において、
    前記制御部は、気筒内の温度が前記第2基準温度未満の状態でのエンジンの始動時に、気筒内の温度が低い方が高いときよりも、前記バイパス弁の開度が低くなり、且つ、前記電動過給機の過給力が高くなるように、これらバイパス弁および電動過給機を制御する、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンの始動制御装置において、
    通電されることで発熱する先端部を前記気筒内に備えたグロープラグをさらに備え、
    前記制御部は、気筒内の温度が前記第2基準温度よりも低い第3基準温度未満の状態でのエンジンの始動時に、前記グロープラグに通電して当該グロープラグの先端部を発熱させる、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
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