JP6960850B2 - 光通信装置、光通信方法、及び制御プログラム - Google Patents
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Description
受信装置の波形歪補償回路は、トレーニング信号の既知のデータパターンを予め格納している。線形波形歪を補償する際に用いるパラメータを線形補償パラメータと言う。非線形波形歪を補償する際に用いるパラメータを非線形補償パラメータと言う。
トレーニング信号の既知のデータパターンが検出されたとき、線形補償パラメータ及び非線形補償パラメータは、最適値に近い状態に調整されていると考えられる。これにより、波形歪補償回路は、最適な動作状態になる。
(光通信システムの構成)
図1は、実施の形態1の光通信システムを示す図である。光通信システムは、光通信装置100と、光通信装置200と、これらを通信可能にするための光伝送路301,302,401,402とを含む。例えば、光通信装置100及び光通信装置200の一方は、OLT(Optical Line Terminal)であり、他方はONU(Optical Network Unit)である。
なお、光通信装置200は、光通信装置100と同様の構成を有する。
次に、トランスポンダ110が有する主なハードウェア構成について説明する。
図2は、実施の形態1のトランスポンダが有する主なハードウェア構成を示す図である。トランスポンダ110は、プロセッサ101、揮発性記憶装置102、及び不揮発性記憶装置103を有する。
図3は、実施の形態1のトランスポンダ110の構成を示す機能ブロック図である。トランスポンダ110は、クライアントIF(interface)部111、信号処理部112、インタフェース部113、監視制御部114、光信号を分岐する光学部品であるCPL(Coupler)115、光信号の光パワーを検出するモニタ116a,116b、選択制御部117、選択部118、パラメータ保持制御部119及びパラメータ保持部120を有する。CPL115は、例えば、1入力2出力の光カプラ、すなわち、1×2光カプラである。選択部118は、例えば、2入力1出力の光スイッチ、すなわち、1×2光スイッチである。
パラメータ保持部120は、揮発性記憶装置102又は不揮発性記憶装置103に確保した記憶領域として実現される。
また、信号処理部112は、電気信号をインタフェース部113から受信する。信号処理部112は、電気信号に様々な処理を実行し、処理された電気信号をクライアントIF部111に送信する。
また、選択制御部117によって特定され、選択部118が選択した光伝送路を、選択光伝送路と言う。
パラメータ保持部120は、光伝送路の各々に対応する非線形波形歪を補償するための非線形補償用パラメータを予め記憶する。例えば、パラメータ保持部120は、0系の光伝送路301に対応する非線形補償用パラメータと、1系の光伝送路401に対応する非線形補償用パラメータを記憶する。
次に、通信サービスの開始時又は障害などで光伝送路が切り替えられたときなどのトランスポンダ110の動作を簡単に説明する。
インタフェース部113は、選択部118から光信号を受信する。なお、インタフェース部113は、0系の光伝送路301又は1系の光伝送路401のいずれから当該光信号を受信してもよい。インタフェース部113は、選択部118を介して受信した光信号を電気信号に変換してトレーニング信号を取得する。インタフェース部113は、トレーニング信号の波形歪を補償しながら、トレーニング信号の既知の(すなわち、目標の)データパターンが検出されるまで、線形補償用パラメータを調整する。調整された線形補償用パラメータは、揮発性記憶装置102又は不揮発性記憶装置103に格納されてもよいし、インタフェース部113が有するバッファ(図示を省略)に格納されてもよい。
図4は、実施の形態1の通信サービスの開始後などにおけるトランスポンダの動作を示すフローチャートである。
モニタ116bは、1系の光伝送路401から受信した光信号の光パワーP(401)を検出して光パワーP(401)に対応する光パワー信号A2を生成する。モニタ116bは、光パワー信号A2を選択制御部117に送信する。
(ステップS13)選択制御部117は、光パワー信号A1,A2と予め設定された閾値Th1とに基づいて、0系の光伝送路301及び1系の光伝送路401の中から1つの光伝送路を受信対象の光信号が伝送されている光伝送路(すなわち、選択光伝送路)を特定する。
(ステップS15)選択制御部117は、選択光伝送路を示す選択情報Cをパラメータ保持制御部119に送信する。これにより、パラメータ保持制御部119は、選択光伝送路を特定できる。
(ステップS17)パラメータ保持制御部119は、非線形補償用パラメータの情報Dをインタフェース部113に送信する。
これにより、インタフェース部113は、選択光伝送路に対応する非線形補償用パラメータを用いて光信号の非線形波形歪を補償する。また、インタフェース部113は、線形補償用パラメータを用いて光信号の線形波形歪を補償する。
実施の形態1によれば、光通信装置100は、パラメータ保持部120に各光伝送路301,401の非線形補償用パラメータを予め格納しておくことで、通信サービスの開始時又は光伝送路が切り替えられたときなどに非線形補償用パラメータを調整しなくてよい。そして、光通信装置100は、通信サービスの開始時又は光伝送路が切り替えられたときなど、線形補償用パラメータの調整のみを行う。これにより、光通信装置100は、波形歪補償に用いられるパラメータの調整時間を短縮することができる。例えば、光通信装置100は、線形補償用パラメータのみを調整すればよいので、光伝送路の切り替えが発生した場合でも、システム要求の切替時の瞬断時間である50ms以内に、通信サービスを再開できる。また、光通信装置100は、線形補償用パラメータのみを調整すればよいので、通信サービスを早期に開始することができる。
実施の形態1では、モニタ116a,116bが0系と1系の光伝送路から光信号をそれぞれ受信する場合を説明した。しかし、トランスポンダ110は、モニタの数を増やし、3つ以上の光伝送路から光信号を受信してもよい。この場合、光通信装置100は、3つ以上の光伝送路から光信号を受信する。
インタフェース部113は、線形補償用パラメータを調整する場合、ブラインド等化を利用して線形補償用パラメータを調整してもよい。
次に、実施の形態2を説明する。実施の形態2では、実施の形態1と相違する事項を主に説明し、共通する事項の説明を省略する。
実施の形態1では、0系の光伝送路の数が2つ、1系の光伝送路の数が2つの場合を説明した。実施の形態2では、0系の光伝送路の数が1つ、1系の光伝送路の数が1つの場合を示す。
信号制御部121bは、CPL115から受信した光信号を1系の光伝送路304を介して光通信装置200aに送信する。信号制御部121bは、1系の光伝送路304を介して光通信装置200aから受信した光信号をモニタ116bに送信する。
モニタ116bは、1系の光伝送路403から受信した光信号の光パワーP(403)を検出して光パワーP(403)に対応する光パワー信号A4を生成する。モニタ116bは、光パワー信号A4を選択制御部117に送信する。
パラメータ保持部120は、0系の光伝送路303に対応する非線形補償用パラメータと1系の光伝送路304に対応する非線形補償用パラメータを記憶する。パラメータ保持制御部119は、選択情報C1に基づいて、選択光伝送路に対応する非線形補償用パラメータの情報D1をパラメータ保持部120から取得する。パラメータ保持制御部119は、非線形補償用パラメータの情報D1をインタフェース部113に送信する。
次に、実施の形態3を説明する。実施の形態3では、実施の形態1と相違する事項を主に説明し、共通する事項の説明を省略する。
図7は、実施の形態3のトランスポンダの構成を示す機能ブロック図である。トランスポンダ110bは、低速クライアントIF部111a,111bを有する。低速クライアントIF部は、クライアントインタフェース部と言う。実施の形態3は、実施の形態1のクライアントIF部111が低速クライアントIF部111a,111bに変更した点が実施の形態1と異なる。図3に示される構成と同じ、又は対応する図7の構成は、図3に示される符号と同じ符号を付している。実施の形態3では、図1、図2、及び図4をも参照する。
また、信号処理部112は、複数の低速クライアントIF部から受信した複数の電気信号をインタフェース部113に送信する。信号処理部112は、前記インタフェース部から受信した電気信号に基づいて生成した複数の電気信号を複数の低速クライアントIF部に送信する。
次に、実施の形態4を説明する。実施の形態4では、実施の形態1と相違する事項を主に説明し、共通する事項の説明を省略する。
図8は、実施の形態4の光通信システムを示す図である。光通信システムは、光通信装置100bと、光通信装置200bと、これらを通信可能にするための光伝送路351,352,451,452とを含む。例えば、光通信装置100bと光通信装置200bは、WDM伝送装置である。光通信装置100b及び200bは、国際規格に準拠した波長のWDM光信号によって波長多重伝送を行う装置である。
次に、実施の形態5を説明する。実施の形態5では、実施の形態1と相違する事項を主に説明し、共通する事項の説明を省略する。
実施の形態1では、トランスポンダ110が非線形補償用パラメータを予め格納している場合を説明した。実施の形態5では、トランスポンダと装置監視部の両方に非線形補償用パラメータを格納する場合を説明する。
取得部122は、装置監視部130aから非線形補償用パラメータの送信指示を受信した場合、パラメータ保持部120に格納されている非線形補償用パラメータを取得する。取得部122は、非線形補償用パラメータを装置監視部130aに送信する。
取得部122は、既存の装置監視部に不具合が発生して、新たな装置監視部130aに交換されたことを検出した場合、パラメータ保持部120に格納されている非線形補償用パラメータを装置監視部130aに送信してもよい。
記憶部131は、揮発性記憶装置又は不揮発性記憶装置に確保した記憶領域として実現できる。取得部132は、装置監視部130aが有するプロセッサによって実現されてもよい。また、取得部132は、装置監視部130aが有するプロセッサが実行するプログラムのモジュールとして実現されてもよい。
取得部132は、既存の装置監視部に不具合が発生して、新たな装置監視部130aに交換された場合、トランスポンダ110dに非線形補償用パラメータの送信指示を送信する。すなわち、新たな装置監視部130aの記憶部131には、非線形補償用パラメータが格納されていない。取得部132は、トランスポンダ110dに非線形補償用パラメータの送信指示を送信する。そして、取得部132は、パラメータ保持部120に格納されている非線形補償用パラメータを取得する。取得部132は、非線形補償用パラメータを記憶部131に格納する。
Claims (7)
- 光通信装置であって、
複数の光伝送路の各々から受信された光信号の光パワーに基づいて受信対象の光信号が伝送されている光伝送路を特定し、特定した光伝送路を選択させるための選択指示を送信する選択制御部と、
前記選択指示に基づいて前記複数の光伝送路の中から光伝送路を選択し、選択した光伝送路である選択光伝送路から受信された光信号を出力する選択部と、
前記選択部から出力された前記光信号から、前記選択光伝送路において生じる前記光信号の線形波形歪及び非線形波形歪が補償された電気信号を生成するインタフェース部と、
前記複数の光伝送路の各々に対応する非線形波形歪を補償するための非線形補償用パラメータを予め記憶するパラメータ保持部と、
前記非線形補償用パラメータを記憶する記憶部と取得部を含む装置監視部と、
を有し、
前記インタフェース部は、前記選択光伝送路に対応する前記非線形補償用パラメータを用いて、前記光信号の非線形波形歪を補償し、
前記パラメータ保持部は、基板部に搭載され、
前記基板部は、前記装置監視部とは分離された構造を持ち、前記光通信装置に着脱可能であり、
前記取得部は、前記基板部から、新たなパラメータ保持部が搭載された新たな基板部に交換されたときに、前記記憶部に格納されている前記非線形補償用パラメータを前記新たなパラメータ保持部に格納する、
光通信装置。 - 光通信装置であって、
複数の光伝送路の各々から受信された光信号の光パワーに基づいて受信対象の光信号が伝送されている光伝送路を特定し、特定した光伝送路を選択させるための選択指示を送信する選択制御部と、
前記選択指示に基づいて前記複数の光伝送路の中から光伝送路を選択し、選択した光伝送路である選択光伝送路から受信された光信号を出力する選択部と、
前記選択部から出力された前記光信号から、前記選択光伝送路において生じる前記光信号の線形波形歪及び非線形波形歪が補償された電気信号を生成するインタフェース部と、
前記複数の光伝送路の各々に対応する非線形波形歪を補償するための非線形補償用パラメータを予め記憶するパラメータ保持部と、
前記光通信装置に着脱可能であり、記憶部を含む装置監視部を搭載する基板部と、
取得部と、
を有し、
前記インタフェース部は、前記選択光伝送路に対応する前記非線形補償用パラメータを用いて、前記光信号の非線形波形歪を補償し、
前記取得部は、前記基板部から、新たな記憶部を含む装置監視部を搭載する基板部に交換されたことを検出したとき、前記パラメータ保持部に格納されている前記非線形補償用パラメータを前記新たな記憶部に格納する、
光通信装置。 - 前記選択制御部は、前記複数の光伝送路の各々から受信された光信号の光パワーと予め設定された閾値に基づいて前記受信対象の光信号が伝送されている光伝送路を特定する、
請求項1又は2に記載の光通信装置。 - 前記複数の光伝送路のうちの第1の光伝送路から光信号を受信又は前記第1の光伝送路に光信号を送信する第1の信号制御部と、
前記複数の光伝送路のうちの第2の光伝送路から光信号を受信又は前記第2の光伝送路に光信号を送信する第2の信号制御部と、
をさらに有し、
前記選択制御部は、前記第1の信号制御部が受信した光信号の光パワー、前記第2の信号制御部が受信した光信号の光パワー、及び予め設定された閾値に基づいて、前記受信対象の光信号が伝送されている光伝送路を特定し、特定した光伝送路を選択させるための前記選択指示を送信し、
前記選択部は、前記選択指示に基づいて、前記第1の光伝送路又は前記第2の光伝送路のいずれかを前記選択光伝送路として選択し、前記選択光伝送路から受信された光信号を前記インタフェース部に出力する、
請求項1又は2に記載の光通信装置。 - 外部装置である複数のクライアント装置とそれぞれ通信する複数のクライアントインタフェース部と、
複数のクライアントインタフェース部から受信した複数の電気信号を前記インタフェース部に送信し、前記インタフェース部から受信した電気信号に基づいて生成した複数の電気信号を前記複数のクライアントインタフェース部に送信する信号処理部と、
をさらに有する請求項1から4のいずれか1項に記載の光通信装置。 - 前記インタフェース部は、前記光信号の線形波形歪を補償するための線形補償用パラメータを調整し、前記線形補償用パラメータを用いて、前記光信号の線形波形歪を補償する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の光通信装置。 - 前記インタフェース部は、前記線形補償用パラメータを調整するとき、前記線形補償用パラメータを調整する際に用いられ、かつ、波形歪が生じている調整用信号を取得し、前記調整用信号の波形歪の補償に伴って前記線形補償用パラメータを調整する、
請求項6に記載の光通信装置。
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