JP6960836B2 - ダンサーローラーを備えた巻取制御装置及び巻取制御方法 - Google Patents

ダンサーローラーを備えた巻取制御装置及び巻取制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ダンサーローラーを備えた巻取制御装置及び巻取制御方法に関する。
エアコンや給湯器用など冷凍空調機の熱交換器の伝熱管や配管にはアルミニウ合金製の管が多く使用されている。下記の特許文献1には、内面に複数の直溝を有した丸管タイプの伝熱管が示されているが、伝熱管や配管には、フィンアンドチューブタイプの熱交換器用に使用される中空の丸管や、直溝、螺旋溝を有した溝付管の他に、管とフィンをろう付けするマルチタイプの熱交換器用に複数の孔を設けた扁平管などがある。
従来、伝熱管の構成材料には主に銅合金が使用されてきたが、銅地金価格の高騰を背景に、アルミニウム合金へ材料置換が進みつつあり、低コスト化の他に、軽量化、リサイクル性の向上などの効果が得られる。
上記、伝熱管に関して、扁平管や丸管および直溝管の多くは、押出のままで直接使用されるが、丸管および直溝管の一部、また、それに加え螺旋溝付管等は、予め素管を押出した後に、引抜や転写等の加工が施され最終製品が製造される。
前述のそれら伝熱管や配管は、その製造工程で必要に応じてコイル状に巻取りされる。そして、最終的にコイル状に巻取りされた形状で客先に出荷される。
例えば、溝転造によるアルミニウム合金の螺旋溝付管の製造工程は、最終製品より外径の大きい素管を押出した後に、複数回の引抜を繰り返し、最終製品よりも数十パーセント程度にまで大きくなった段階の管を使用し、その内面に溝付プラグを挿入し、外周から転造ボールで管を内面溝付プラグに押付け、管の内面に溝を転写する。これら、工程の中でも、複数回の巻取りが行なわれている。
特開2016−28219号公報
前述の伝熱管及び配管を巻き取る工程において、張力制御装置としては、例えば、前後案内ローラー間の管を浮動ローラーで抑え、その反力をロードセル等で検出して搬送張力を求め、その過不足に応じて送りローラー、巻取軸等のトルク制御をするものがあるが、張力制御の精度や応答性に限界があった。
これらを解決するために、ダンサーローラーによる張力制御があり、より精度の高い張力制御が可能になりつつある。
ダンサーローラーによる張力制御では、一般的なダンサーロールによる張力制御はウエイトの重量により行われる。ダンサーは動滑車であるのでウエイト重量の1/2が張力となる。また、管の搬送路に沿って配置された一対の平行なガイドローラーの間に、これら両ロールを結ぶ平面から一方の側へワークを迂回させて波形の走行路を形成するように弾性的に支持するダンサーローラーを変位可能に配置し、管張力に追随するダンサーローラーの変位によって急激な張力変動を吸収する。更に、ダンサーローラーを初期位置に戻すように巻取りロール等の制動を制御し、ワークの張力を所定値に制御するように構成されている。ダンサーローラー型張力制御装置は、ダンサーローラーの作動範囲を大きくする(動作ストロークを長くする)ことで、急激且つ大きな張力変動を吸収することができる。
ダンサーローラー型張力制御装置において、作動変位幅を大きくするためには、エアーシリンダーの押圧力によりダンサーローラーを介し管を一方向に押圧して、波形搬送路を形成するように配置し、エア−シリンダーの押圧力と管の張力による該押圧力と反対方向の作用力とを釣り合わせるように構成し、予め釣り合いを設定した張力の下で管を搬送することができる。管搬送時に張力が増大すると、張力による作用力はエアーシリンダーによる押圧力に対抗してダンサーローラーを変位させ、張力の増大を吸収する。逆に張力が減少したとき、張力に基づく作用力が減少するためエアーシリンダーの押圧力が相対的に大きくなって管の押圧変位量を増大させる方向へダンサーローラーを変位させ、管の緊張状態を維持して張力の低下を防止するように作用する。このようなダンサーローラーの管張力に対する追随動作により張力変動を吸収するとともに、巻取りの制動を制御してダンサーローラーを初期位置に復帰させるようにモータのトルク制御で張力制御を行なうことができる。
しかしながら、前述の伝熱管において使用されるアルミニウム合金は、従来の銅及び銅系に比べ冷間加工性に劣るだけでなく、その強度が半分未満と小さい。そのため、張力制御のための導入ローラーとガイドローラーとの間に設けられたダンサーローラー間に管を搬送する間の複数回の曲げ・曲げ戻しの段階で、管が潰れたり変形したり、又は、導入された歪が原因で管表面にオレンジピールといった肌アレを生じ、その結果、伝熱管や配管の寸法精度を劣化させたり、その表面性状を悪くするといった問題があった。
前述の様に、ダンサーローラーは、張力の過不足をそのローラーの駆動により調整するものであるが、その際、導入側ローラーで一旦曲げられた後に、次のダンサーローラーに至るまでに曲げ戻しされ、そしてダンサーローラーで、再び、今度は歪が倍になる逆曲げされ、再び、曲げ戻しされた後に、最後のガイドローラーで曲げ・曲げ戻しが行なわれる。即ち、その制御装置の間だけで管に対し計6回の曲げと曲げ戻しに付随した加工が行なわれ、その内の1回は歪が倍になる逆曲げとなる。
例えば、フィンアンドチューブタイプの熱交換器に使用される伝熱管においては、ヘアピン曲げした管を積層したプレートフィンの孔に挿通するが、その際、管が断面楕円状に潰れていると、プレートフィンの孔への挿通がスムーズに行えず、熱交換器の生産性を著しく悪化させるなど問題である。
(発明の目的)
そこで、本発明は、前記の問題に鑑みなされたもので、潰れや変形の無い寸法精度の高い伝熱管や配管を提供するための、巻取制御装置及び巻取制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決する手段として、以下の構成を有する。
(1)本発明の巻取制御装置は、金属製の管体を巻き取るための巻取制御装置であって、管体をコイル状に巻き取るコイル状巻取装置と、該コイル状に巻き取られる前記管体の搬送経路に沿って前記コイル状巻取装置の上流側に設けられ、前記コイル状巻取装置に巻き取る前記管体を案内する導入側ローラーおよびガイドローラーと、前記管体の搬送経路に沿って前記導入側ローラーと前記ガイドローラーの間に配置されたダンサーローラーを備えた巻取制御装置であって、前記導入側ローラーから前記ダンサーローラーを介し前記ガイドローラーに至る前記管体の搬送経路が前記ダンサーローラーへの導入側と前記ダンサーローラーからの導出側とで、管体への曲げ方向が常に一方向になるようたすき掛け経路とされたことを特徴とする。
(2)本発明の巻取制御装置では、前記ダンサーローラーが前記導入側ローラーまたは前記ガイドローラーに対し接近離間自在に支持され、前記ダンサーローラーに前記管体への張力調整用の錘体が付設されたことが好ましい。
(3)本発明の巻取制御装置では、前記導入側ローラーの外周側において前記導入側ローラーの外周に前記管体の内周側が押圧され、前記ダンサーローラーの外周側において前記ダンサーローラーの外周に前記管体の内周側が押圧され、前記ガイドローラーの外周側において前記ガイドローラーの外周に前記管体の内周側が押圧され、前記導入側ローラーと前記ダンサーローラーと前記ガイドローラーにおいてそれらの外周に接する前記管体の内周側がいずれも前記管体を横断面視した場合の同じ側であることが好ましい。
(4)本発明の巻取制御装置では、前記金属製の管体が押出加工装置から押し出された中空の管体であり、前記搬送経路が前記押出加工装置から出された管体を前記コイル状巻取装置に到達させる間の搬送経路であることが好ましい。
(5)本発明の巻取制御装置では、前記導入側ローラーと前記ガイドローラーが平行に配置されるとともに、前記導入側ローラーと前記ガイドローラーを配置した平行面に対し傾斜する面に沿って前記ダンサーローラーが配置されたことが好ましい。
(6)本発明の巻取制御方法は、金属製の管体を巻き取るための巻取制御方法であって、管体の搬送経路に沿って導入側ローラーとダンサーローラーとガイドローラーとコイル状巻取装置を配置し、前記管体を前記導入側ローラーと前記ダンサーローラーと前記ガイドローラーの順に搬送して前記コイル状に巻き取る際、前記導入側ローラーから前記ダンサーローラーを介し前記ガイドローラーに至る前記管体の搬送経路を前記ダンサーローラーへの導入側と前記ダンサーローラーからの導出側とで、管体への曲げ方向が常に逆曲げをしない様に一方向になるようたすき掛け経路とすることを特徴とする。
(7)本発明の巻取制御方法において、前記管体の曲げ方向が常に逆曲げをしない様に一方向とは、前記管体の横断面においてその一側を常に前記導入側ローラーの外周面と前記ダンサーローラーの外周面と前記ガイドローラーの外周面に当接させる方向であることを特徴とする。
(8)本発明の巻取制御方法において、前記管体が押出加工装置から押し出された丸管、直溝管、扁平管又はそれらを加工途中又は最終製品巻取りのための丸管、直溝管、螺旋溝付管、扁平管のいずれかであることが好ましい。

本発明によれば、上記の目的を達成するにあたって、ダンサー方式で巻取張力を制御することとし、その際、導入側ガイドローラーから、ダンサーローラーを介してガイドローラーへの管体への曲げ方向が常に一方向になるように管をたすき掛け状に通線された搬送経路で巻き取りされることを特徴とし、曲げ・曲げ戻しの加工回数を減少させ、歪の導入量と変形を抑制する。具体的には、上記のたすき掛けにて、曲げと曲げ戻しの回数をそれぞれ1回とすることができ、管の底肉厚が薄く径が大きい管においても、その変形および潰れを防止することができる。
本発明に係る金属製の管体の押出加工装置と巻取制御装置の一例を示す構成図。 同金属製の管体を示すもので、(a)は横断面図、(b)は縦断面図。 管体の巻取制御装置の一例を示す正面図。 図3に示す巻取制御装置の要部を示す平面図。 ボビンの外周に巻回された内面直線溝付管の構成図。 比較例の巻取制御装置の一例を示す正面図。 図6に示す巻取制御装置の要部を示す平面図。 比較例の巻取制御装置の他の例を示す正面図。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示している場合がある。
図1は押出加工装置1からアルミニウム製の内面直線溝付管(管体:図2参照)2が押し出され、搬送経路Rに沿って搬送された後、第1実施形態の巻取制御装置Aのコイル状巻取装置(巻取用ボビン)3に巻き取られるまでの押出設備全体構成を示している。なお、ボビンレス巻取などを行う場合、コイル状巻取装置3は管体2をコイル状に巻き取るための装置全体を示す。
押出加工装置1は円筒形状のコンテナ5を備え、その内部にビレットと称される円柱状のアルミニウム合金の素材が収容されている。コンテナ5の後部側にはプレス用のシリンダー装置6が設けられ、コンテナ5の前部側にはダイス装置7が設けられている。シリンダー装置6のラム(ステム)8をコンテナ5の内部に圧入することによってダイス装置7を介しアルミニウム合金の素材を押し出すことで目的の形状の管状などの押出材を得ることができる。
本実施形態では押出材として内面直線溝付管2を対象とするので、目的の形状の内面直線溝付管2を製造するために必要な形状のダイス孔を備えたダイス装置7が押出加工装置1に設けられている。
なお、本実施形態において対象とする管は丸管、直溝管、螺旋溝付管、扁平管(偏平多穴管を含む)等の4種類の押出素管又は加工途中、加工後の丸管、直溝管、螺旋溝付管、扁平管(偏平多穴管を含む)等の4種類を想定できる。
図2(a)、(b)に内面直線溝付管2の一例を示す。この例の内面直線溝付管2は、内面に長さ方向に沿う複数の直線溝2aが周方向に間隔をおいて形成されたもので、隣接する直線溝2aの間にフィン2bが形成されている。
内面直線溝付管2は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるものを用いることができる。内面直線溝付管2にアルミニウム合金を用いる場合は、そのアルミニウム合金に特に制限はなく、JISで規定される1050、1100、1200等の純アルミニウム系、あるいは、これらにMnを添加した3003に代表される3000系のアルミニウム合金等を適用できる。また、これら以外にJISに規定されている5000系〜7000系のアルミニウム合金のいずれか、あるいはJISに規定されてはいない種々のアルミニウム合金を用いて内面直線溝付管2を構成しても良い。本明細書において「アルミニウム」とは、アルミニウム合金および純アルミニウムからなるものを包含する概念とする。
内面直線溝付管2は、横断面の外形状が円形のアルミニウム製の管本体2Aからなる。管本体2Aの直径は、例えば小型の熱交換器対応の場合、3mm以上13mm以下であるが、本実施形態の技術は、直径がこの範囲のものの適用に限られる訳ではない。
内面直線溝付管2において、フィン2bは、例えば管本体2Aの内周方向に30個〜60個設けられている。フィン2bの高さ(すなわち半径方向の寸法)は、例えば0.1mm以上0.4mm以下である。また、管本体2Aの底肉厚(すなわち、直線溝2aの底部に対応する管本体2Aの厚さ)は、例えば0.2mm以上0.8mm以下である。フィン2bの頂角(フィン2bの側面同士のなす角)は、例えば10°〜30°である。
ダイス装置7から押し出された内面螺旋溝付管2は、搬送路Rに沿って水平方向に搬送される間に必要に応じて亜鉛溶射、水冷処理、乾燥処理などが施され、搬送ローラー9a、9bなどを介して高さ調節がなされた後、巻取制御装置Aのコイル状巻取装置3に巻き取られる。
この実施形態では押出加工装置1から内面螺旋溝付管2が押し出された後、内面螺旋溝付管2がコイル状巻取装置3に巻き取られる間の領域が内面螺旋溝付管2の搬送経路Rとされている。搬送経路Rは押出加工装置1においてダイス装置7の出口部分から直線状かつ水平方向に延在され、搬送経路Rの途中部分に設けられている搬送ローラー9a、9bによって若干高い位置に移された後、更に水平方向に直線状に延在され、その先方側に巻取制御装置Aが設けられている。
搬送経路Rにおいて、コイル状巻取装置3の直近の搬送経路Rに搬送経路Rの上流側(押出加工装置1に近い側)から順に図3に拡大して示すように導入側ローラー10とダンサーローラー11とガイドローラー12が設置されている。
コイル状巻取装置3を設置した位置の床面に凹部13が形成され、その内部に基台15が設置され、この基台15にコイル状巻取装置3が支持されている。
また、基台15の側部に延長基台16が延在され、この延長基台16の上部に支柱部17、17が立設されている。支柱部17はコイル状巻取装置3の最上部より若干高い位置まで上方に延在され、支柱部17の最上部に水平に梁部材18が架設されている。支柱部17を挟んでその幅方向両側に梁部材18が延在されているので、支柱部17と梁部材18が側面視T字型に組まれている。図3に示す梁部材18の長さ方向一端側と他端側に支柱部17の最上部を左右から挟むように導入側ローラー10とガイドローラー12が設置されている。
導入側ローラー10はその回転中心軸10aを水平に向けて図3に示す梁部材18の一端側に軸支され、ガイドローラー12はその回転中心軸12aを水平に向けて梁部材18の他端側に軸支されている。
導入側ローラー10とガイドローラー12は図4に示すように梁部材18の正面側にそれぞれの回転軸10a、12aを水平に延出させて梁部材18の正面側に配置され、これらのローラー10、12は同一鉛直面に並ぶように平行に配置されている。また、導入側ローラー10とガイドローラー12はコイル状巻取装置3の外周面を望む位置であってコイル状巻取装置3の側方に配置されている。このため、導入側ローラー10とダンサーローラー11とガイドローラー12に後述するように掛け渡した内面直線溝付管2をコイル状巻取装置3に巻き付けることができるように各ローラーが配置されている。
なお、導入側ローラー10とガイドローラー12の厚さは巻き掛け対象とする内面直線溝付管2の外径より若干厚く形成されている。また、本実施形態の巻取制御装置Aにおいて導入側ローラー10、ダンサーローラー11、ガイローラー12は、上述した扁平管以外の管を巻き取りする場合、その管と同等以上のR溝を外周面に有することが好ましく、点での接触から面での接触とすることで巻き取る管の潰れを更に抑制することができる。
コイル状巻取装置3の厚さは十分な長さの内面直線溝付管2を巻取収容できるようにこれらローラー10、12の厚さよりも厚く、大きな外径に形成されていることが好ましい。また、コイル状巻取装置3に対する巻取時の自由度を向上させるため、導入側ローラー10とガイドローラー12はコイル状巻取装置3の厚さ方向中央部を含む面に沿って配置されていることが好ましい。導入側ローラー10とガイドローラー12が同一鉛直面に沿って配置されている状態を図4に示す。換言すると導入側ローラー10とガイドローラー12はそれらの回転軸を水平にして設置されている。
図3に示すように支柱部17の正面側(導入側ローラー10あるいはガイドローラー12を設けた側)に支柱部17の底部よりの位置から支柱部17の最上部に近い位置まで達する縦長の取付板20が取り付けられている。この取付板20は導入側ローラー10とガイドローラー12の間隔より若干小さい横幅を有する縦長の短冊状に形成され、取付板20の正面側に左右2本の支持軸21が鉛直向きにかつ取付板20の正面と所定距離離間するように軸支部材22によって支持されている。
これら左右2本の支持軸21には、それらに軸支されて支持軸21、21に沿って上下にスライド移動自在に案内駒23が設けられている。図3に示す案内駒23の左端部側と右端部側に前記支持軸21を挿通自在とする図示略の案内孔が上下向きに形成され、これら案内孔に対し前記支持軸21を挿通することによって案内駒23は支持軸21に沿って上下にスライド移動自在に支持されている。
図3に示す案内駒23の中央部正面側に傾斜軸受け部25が取り付けられこの傾斜軸受け部25にダンサーローラー11が回転自在に支持されている。傾斜軸受け部25には図4に示すように水平向きではあるが、導入側ローラー10に近づくように傾斜する軸部26が設けられ、この軸部26の先端側にダンサーローラー11が回転自在に取り付けられている。なお、図3ではダンサーローラー11の背面側に案内駒23が設けられ、ダンサーローラー11を描くと案内駒23が隠されて表示できないので、ダンサーローラー11を透過状態としてその輪郭のみ示している。同様に、導入側ローラー10とガイドローラー12、コイル状巻取装置3についてもそれらの輪郭を主体として表示している。
ダンサーローラー11は、図4に示す平面視状態において若干導入側ローラー10に向くように傾斜されている。より詳細には、図4に示す平面視状態において導入側ローラー10に近いダンサーローラー11の周縁部分11aを導入側ローラー10の裏面側よりの位置に配置し、平面視ガイドローラー12に近いダンサーローラー11の周縁部分11bをガイドローラー12の正面側よりの位置に配置するように傾斜されている。このように各ローラーの厚み分程度、周縁部分11a、11bの位置をずらすことで、後述するように内面直線溝付管2をダンサーローラー11に対してたすき掛けする場合に交差部分での内面直線溝付管2の接触を防止できる。
案内駒23の背面側に上下向きに図示略の支持軸が垂下され、この支持軸下端部分に錘体Gを取り付けるための取付部が形成されている。この実施形態で用いる錘体Gは、支持軸に挿通するための切欠き部を設けた金属製の錘体であり、支持軸に沿って複数個の錘体を吊り下げ支持することによりダンサーローラー11に付加する適正重量を調整できるように構成されている。
図3に示す梁部材18の左端部側(コイル状巻取装置3に近い側)に支持板25が垂下され、この支持板25に支持されるように水平向きの支持ロッド24が延在され、支持ロッド24の先端部に案内ローラー27が取り付けられている。なお、図3では内面直線溝付管2をコイル状巻取装置3の外周側に巻き付ける場合にその最内周側の位置とその最外周側の位置をそれぞれ示すために、案内ローラー27から仮想的に内面直線溝付管2を2本分岐させて描いた図としている。
以上説明の構成において、基台15に支持されたコイル状巻取装置3と、支柱部17に支持された導入側ローラー10とダンサーローラー11とガイドローラー12と、支持軸21に支持された案内駒23と案内ローラー27などを具備して巻取制御装置Aが構成されている。
なお、巻取制御装置Aが設置された工場の床には押出加工装置1から離れる側に複数の巻取制御装置Aが必要数整列配置されており、整列配置された複数の巻取制御装置Aのいずれかにおいて押出加工装置1から押し出された内面直線溝付管2を巻き取ることができるように構成されている。
以上説明のように構成された押出加工装置1と巻取制御装置Aを用いて図2に示す構成の内面直線溝付管2を押出し、巻取制御装置Aに巻き取る場合について説明する。
押出加工装置1のコンテナ5に収容したビレットをステム8によりダイス装置側に押圧し、ダイス装置7を通過させてアルミニウム素材を押し出すことにより図2に示す目的の形状の内面直線溝付管2を製造することができる。
押出加工装置1から押出成形した内面直線溝付管2に必要に応じて表面処理、水冷処理、乾燥処理などを施し、搬送ローラー9a、9bなどを介して高さ調節を行った後、内面直線溝付管2を巻取制御装置Aのコイル状巻取装置3に巻き取ることができる。
搬送経路Rに沿って移動させて図3に示すように導入側ローラー10まで到達させた内面直線溝付管2を導入側ローラー10の外周面上部側に1/4周程度巻き掛け、次いで内面直線溝付管2をダンサーローラー11の外周面においてガイドローラー12に近い周縁部分11bから巻き掛ける。巻き掛けた内面直線溝付管2をそのままダンサーローラー11の下側外周面に沿ってその周回りに3/4周程度、即ち、ダンサーローラー11の導入側ローラー10に近い周縁部分11a側まで周回させる。
その後、内面直線溝付管2をダンサーローラー11の外周面から離してガイドローラー12の外周面の上部側に到達させ、ガイドローラー12の外周面上部側に3/8周程度巻き掛けた後、ガイドローラー12から引き離して案内ローラー27側に導出する。案内ローラー27側に導出させた内面直線溝付管2は案内ローラー27を介してコイル状巻取装置3に巻き付けて収容する。
このような内面直線溝付管2の巻き掛けにおいては、導入側ローラー10からダンサーローラー11の外周面に巻き掛ける場合の内面直線溝付管2の導入側と、ダンサーローラー11の外周面からガイドローラー12側に向けて引き離して離間させる場合の内面直線溝付管2の導出側をダンサーローラー11に対し、たすき掛けした状態と表記できる。このたすき掛け状態とすることにより、後述するように内面直線溝付管2の真円度を高いレベルで維持したままコイル状巻取装置3に巻き取ることができる。
なお、内面直線溝付管2をたすき掛け状態とする場合、ダンサーローラー11を図4に示すように平面視傾斜させて設置しているので、たすき掛けとした部分において交差する内面直線溝付管2を互いに接触させることなく延出させてガイドローラー12側に円滑に導くことができる。
また、押出加工装置1から内面直線溝付管2を押し出す場合、運転から停止に至る減速時または停止から運転に至る加速時に押出速度が変わるなどの原因により、搬送経路を移動する内面直線溝付管2の移動速度が増加するか、あるいは、減少することがある。
このような場合、上述の巻取制御装置Aでは、ダンサーローラー11を下方に所定重量の錘体Gで付勢し、導入側ローラー10とガイドローラー12の間において内面直線溝付管2に適正な張力を付加している。そして、内面直線溝付管2の搬送速度が巻取速度より向上した場合はダンサーローラー11が下降し速度差を吸収する。逆に搬送速度(導入側ローラー10の位置での速度)が巻取速度(ガイドローラー12の位置での速度)より低下した場合はダンサーローラー11が上昇して速度差を吸収する。このように、ダンサーローラー11の上下動の際、錐体Gの重量を利用して内面直線溝付管2に一定の張力を付加することができる。
このことによって導入側ローラー10とガイドローラー12の間の内面直線溝付管2の緩みを補う。このようなダンサーローラー11の上下移動により、搬送経路内で内面直線溝付管2の張力制御を行なう。
図3に示すように導入側ローラー10とダンサーローラー11とガイドローラー12を介し内面直線溝付管2を案内し、その内面直線溝付管2をコイル状巻取装置3に巻き付けるように搬送すると、コイル状巻取装置3に巻き取った内面直線溝付管2を真円に近い円形状態のまま巻き取ることができる。
図3に示す内面直線溝付管2の搬送経路Rでは、最初に導入側ローラー10の外周面10bに対し内面直線溝付管2が水平向きに導入されて周回りに掛け渡されるが、その場合に導入側ローラー10の外周面10bに対し内面直線溝付管2の内周側(図3の底面側)が押し付けられる。内面直線溝付管2において、この押し付けられた内周側はそのまま次のダンサーローラー11の外周面に巻き掛けられ、ダンサーローラー11の外周面に沿って周回される。次に、ダンサーローラー11の外周面に押し付けられた内面直線溝付管2の内周側は次のガイドローラー12側に搬送され、ガイドローラー12の外周面に対しそのまま周回されて押し付けられる。
巻取制御装置Aにおいて内面直線溝付管2をダンサーローラー11に対したすき掛けとすることにより、コイル状巻取装置3に至る搬送経路の途中で逆曲げを無くし、内面直線溝付管2の横断面の一側のみを導入側ローラー10の外周面とダンサーローラー11の外周面とガイドローラー12の外周面に押圧できる。
この結果、内面直線溝付管2の巻取り時の管の変形、潰れ、肌アレを防止できる。図5にコイル状巻取装置3に巻き付けた内面直線溝付管2が横断面楕円形状に変形した状態の一例を示す。図5に示すようにコイル状巻取装置3の外周面上において内面直線溝付管2の横幅Xと縦幅(高さ)Yが同一の値であれば真円形状となるが、図5ではX(長径)>Y(短径)の関係となっている。
なお、図5では楕円形状を誇張して描いているが、実際に巻取制御装置Aにおいてコイル状巻取装置3に巻き取る場合は真円により近い楕円形状となる。
以上説明のように導入側ローラー10とダンサーローラー11とガイドローラー12を介して巻取制御装置Aのコイル状巻取装置3に内面直線溝付管2を巻き取ることにより、他のローラー配置とした場合よりも真円度の高い状態で内面直線溝付管2を巻き取ることができる。
このため、コイル状巻取装置3に巻き取った真円度の高い内面直線溝付管2に引抜き加工と捻り加工を同時に施す技術を適用して内面螺旋溝付管を製造するならば、アルミニウム製であり、内面に大きな捻り角の螺旋溝を有し、外径3〜12mm程度の細径である内面螺旋溝付管を設計通りに製造できるようになる。また、真円度の高い内面直線溝付管を用いることで引抜き加工と捻り加工を同時に施す場合に破断や断線などの問題を引き起こすことなく内面螺旋溝付管を製造できるようになる。
例えば、図5に示すX(長径)>Y(短径)の関係において、X(長径)/Y(短径)の値が1.2以下程度であれば、外径9〜12mm程度の内面直線溝付管2に対し引抜き加工と捻り加工を同時に施す場合に破断や断線などの問題を引き起こすことなく内面螺旋溝付管を製造できる。しかし、外径9〜12mm程度の内面直線溝付管2においてX/Yの値が1.2を超えるようであると、引抜き加工と捻り加工を同時に施す場合に問題を生じるおそれが高くなるので、コイル状巻取装置3に巻き取った内面直線溝付管2に対し別途矯正ダイスなどを用いて真円度を回復させる工程を施す必要がある。この矯正工程を施すようでは工数が増加するので内面螺旋溝付管の製造コストが上昇する問題がある。
なお、アルミニウム製の内面直線溝付管2を用いた実際の巻き取りの場合、上述の値(X/Y)が1.2を超えると潰れた面が管の内周にもぐり込み、その後の矯正や引抜で真円に回復せず、スジ状の欠陥が発生する。
ところで、これまで説明したのは内面直線溝付管2を搬送経路Rに沿って搬送し、コイル状巻取装置3に巻き取る場合についてであるが、本実施形態の巻取制御装置Aを内面直線溝付管2に限らず溝を有していない一般的な金属製の管体に広く適用できるのは勿論である。
金属製の薄肉の管体であって変形し易い管体をコイル状巻取装置3に巻き付ける場合に断面楕円状に変形しないように巻き取ることは、管体の品質向上の面で重要であるので、本実施形態の巻取制御装置Aは内面直線溝付管2に限らず、金属製の管体一般に適用できるのは勿論である。
また、導入側ローラー10とダンサーローラー11とガイドローラー12のそれぞれの外周面に、案内する丸管や偏平管の横断面輪郭に合わせた内面を有する凹溝を設けて丸管や偏平管の外周面の半分ほどを凹溝に収納可能に形成しておくことが好ましい。これらの凹溝に沿って丸管や偏平管をローラー10、11、12に巻き掛けるならば、巻取対象とする丸管や偏平管の変形をより良く抑制することができる。また、これらの凹溝は案内ローラー27にも形成しておくことが好ましい。
図6、図7は、上述の第1実施形態の巻取制御装置Aに対し、ダンサーローラーの構造を変更した比較例の巻取制御装置Bを示す。
図6、図7に示す比較例の巻取制御装置Bにおいて図3、図4に示す第1実施形態の巻取制御装置Aと同等の構成要素には同一の符号を付して同一部分の説明は省略する。
この比較例の巻取制御装置Bは、導入側ローラー10とガイドローラー12の間に上下に移動自在に設けられているダンサーローラー14を図7に示すように導入側ローラー10およびガイドローラー12と同一面に沿って配置した構成である。また、巻取制御装置Bにおいて内面螺旋溝付管2の各ローラーに対する巻き掛け方が先の第1実施形態の巻取制御装置Aと異なる。
巻取制御装置Bでは、内面直線溝付管2を導入側ローラー10の上部側の1/4周程度に巻き掛けた後、真下に延出させてダンサーローラー14の外周面のうち、下側半周程に巻き掛け、ダンサーローラー14の反対側から真上に延出させてガイドローラー12の外周面のうち、上側半分程度に巻き掛けてから搬送ローラー27を介しコイル状巻取装置3に巻き取る搬送経路とする例である。
巻取制御装置Bにおいては、ダンサーローラー14が上下するのでジャムリの防止には効果がある。しかし、巻取制御装置Bでは、図6に示すように導入側ローラー10の外周面に対し内面直線溝付管2の内周側を押し付けた後、内面直線溝付管2の内周側と外周側が反転されてダンサーローラー14に巻き付けられ、導入側ローラー10では内面直線溝付管2の外側(上面側)に位置されていた部分がダンサーローラー14の外周面に内周側として巻き掛けられる。
次に、ダンサーローラー14の外周面に巻き掛けられていた内面直線溝付管2の内周側が、ガイドローラー12においては内周側と外周側が反転されて外周側に向けられ、ダンサーローラー14に巻き掛けられていた内面直線溝付管2において外周面側がガイドローラー12において反転されてガイドローラー1に巻き掛けられる内周側となる。
このように導入側ローラー10とダンサーローラー14とガイドローラー12に対し、内面直線溝付管2の横断面において内側と外側が繰り返し交互に押し付けられるようであると、後述する実施例と比較例の対比からも明らかなように内面直線溝付管2を横断面楕円形に変形させてしまう割合が大きくなるので望ましくない。
図8は、上述の比較例の巻取制御装置Bに対し、ダンサーローラー14の構造を無視してダンサーローラー14の上方に張力制御ローラー30を設置した第2の比較例の巻取制御装置Cを示す。
図8に示す巻取制御装置Cにおいて図7に示す比較例と同等の構成要素には同一の符号を付して同一部分の説明は省略する。
この巻取制御装置Cにおいては、導入側ローラー10とガイドローラー12の間に上下方向には移動しない張力制御ローラー30を回転自在に設け、導入側ローラー10の上部側に巻き掛けた内面直線溝付管2を張力制御ローラー30の下部側に掛け渡し、更に内面直線溝付管2をガイドローラー12の上部側に掛け渡した後、案内ローラー27を介してコイル状巻取装置3に巻き取る構造とした例である。
巻取制御装置Cの構造では、導入側ローラー10とガイドローラー12の間において内面直線溝付管2の張力制御はできるものの、後述する試験例に示す如く内面直線溝付管2が楕円状に変形する割合が大きくなる構造である。
また、巻取制御装置Cの構造では、押出加工装置1のビレット交換時などに内面直線溝付管2の搬送速度の変化が発生すると、内面直線溝付管2のたるみを吸収できず、ジャムリが発生するおそれが高くなる構造である。
「実施例1」
本発明の実施例として、AA3003F合金からなるビレットを用いて押出加工装置により直溝の溝付管を製造した。
押出加工装置のダイス加熱温度540℃、ビレット加熱温度540℃、押出速度40m/minに設定した。なお、以下の例において押出加工装置のダイス加熱温度、ビレット加熱温度、押出速度は同等条件としている。
管の形状は、外径9.0mm、底肉厚0.4mm、フィン高さ0.22mm、条数55の直溝管を押出で作製し、本発明のたすき掛けダンサー方式(図3の巻取制御装置使用)と、従来のダンサー方式(図6の巻取制御装置使用)を使い分けて巻取りを行なった。
そして、それぞれ400mの押出素管を作製し、100m、200m、300mの位置の巻取り後の管の径を測定した。管の径はノギスを使用して円周方向に最大値aと最小値bを計測し、a/bより偏平度を算出した。
上述のサイズの直溝管に後加工を施す場合に一般的に要求される基準から、偏平度が1.2未満を〇、偏平度が1.2を超えるものを×として評価した。
表1において実施例は図3に示す構成の巻取制御装置Aを用いて巻き取りした場合の測定結果を示し、比較例は図6に示す従来の巻取制御装置Bを用いて巻き取りした場合の測定結果を示す。
Figure 0006960836
その結果、たすき掛けダンサー方式を採用した実施例装置では、管潰れが抑制され、良好な巻き取り結果であった。これに対し、従来の巻取装置では管潰れが大きく、途中、張力が乱れた。
「実施例2」
本発明の実施例2として、外径9.7mm、底肉厚0.5mm、フィン高さ0.24mm、条数47の直溝管を押出で作製し、本発明のたすき掛けダンサー方式(図3に示す巻き取り制御装置を使用)と、従来のダンサー方式(図6に示す巻取制御装置を使用)とで巻取りを行なった。
そして、それぞれ400mの押出素管を作製し、100m、200m、300mの位置の巻取り後の管の径を測定した。その測定結果を以下の表2に示す。
Figure 0006960836
その結果、たすき掛けを行った図3に示す構成の巻取制御装置(実施例)では、管潰れが抑制され、良好であった。これに対し、図6に示す従来の空取制御装置(比較例)を用いて実施した従来方法は管潰れが大きく、途中、張力が乱れた。
「実施例3」
本発明の実施例3として、外径12.0mm、底肉厚0.45mm、フィン高さ0.24mm、条数65の直溝管を押出で作製し、本発明の図3に示す巻取制御装置を用いたたすき掛けダンサー方式と、従来の図6に示す巻取装置を用いたダンサー方式とで巻取りを行なった。
そして、それぞれ400mの押出素管を作製し、100m、200m、300mの位置の巻取り後の管の径を測定した。その結果を以下の表3に示す。
Figure 0006960836
表3に示す結果、本発明に係る図3に示す巻取制御装置Aを用いたたすき掛け方式では、管潰れが抑制され、良好であった。図6に示す巻取制御装置を用いた従来法は管潰れが大きく、途中、張力が乱れた。
A…巻取制御装置、G…錘体、R…搬送経路、1…押出加工装置、2…内面直線溝付管、2A…管本体、2a…直線溝、2b…フィン、3…コイル状巻取装置(巻取用ボビン)、5…コンテナ、8…ラム(ステム)、10…導入側ローラー、11…ダンサーローラー、11a、11b…周縁部分、12…ガイドローラー、21…支持軸、23…案内駒、26…軸部、27…案内ローラー。

Claims (8)

  1. 金属製の管体を巻き取るための巻取制御装置であり、管体をコイル状に巻き取るコイル状巻取装置と、該コイル状に巻き取られる前記管体の搬送経路に沿って前記コイル状巻取装置の上流側に設けられ、前記コイル状巻取装置に巻き取る前記管体を案内する導入側ローラーおよびガイドローラーと、前記管体の搬送経路に沿って前記導入側ローラーと前記ガイドローラーの間に配置されたダンサーローラーを備えた巻取制御装置であって、
    前記導入側ローラーから前記ダンサーローラーを介し前記ガイドローラーに至る前記管体の搬送経路が前記ダンサーローラーへの導入側と前記ダンサーローラーからの導出側とで、管体への曲げ方向が常に一方向になるようたすき掛け経路とされたことを特徴とするダンサーローラーを備えた巻取制御装置。
  2. 前記ダンサーローラーが前記導入側ローラーまたは前記ガイドローラーに対し接近離間自在に支持され、前記ダンサーローラーに前記管体への張力調整用の錘体が付設されたことを特徴とする請求項1に記載のダンサーローラーを備えた巻取制御装置。
  3. 前記導入側ローラーの外周側において前記導入側ローラーの外周に前記管体の内周側が押圧され、前記ダンサーローラーの外周側において前記ダンサーローラーの外周に前記管体の内周側が押圧され、前記ガイドローラーの外周側において前記ガイドローラーの外周に前記管体の内周側が押圧され、前記導入側ローラーと前記ダンサーローラーと前記ガイドローラーにおいてそれらの外周に接する前記管体の内周側がいずれも前記管体を横断面視した場合の同じ側であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダンサーローラーを備えた巻取制御装置。
  4. 前記金属製の管体が押出加工装置から押し出された中空の管体であり、前記搬送経路が前記押出加工装置から出された管体を前記コイル状巻取装置に到達させる間の搬送経路であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のダンサーローラーを備えた巻取制御装置。
  5. 前記導入側ローラーと前記ガイドローラーが平行に配置されるとともに、前記導入側ローラーと前記ガイドローラーを配置した平行面に対し傾斜する面に沿って前記ダンサーローラーが配置されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のダンサーローラーを備えた巻取制御装置。
  6. 金属製の管体を巻き取るための巻取制御方法であって、
    管体の搬送経路に沿って導入側ローラーとダンサーローラーとガイドローラーとコイル状巻取装置を配置し、
    前記管体を前記導入側ローラーと前記ダンサーローラーと前記ガイドローラーの順に搬送して前記コイル状巻取装置に巻き取る際、
    前記導入側ローラーから前記ダンサーローラーを介し前記ガイドローラーに至る前記管体の搬送経路を前記ダンサーローラーへの導入側と前記ダンサーローラーからの導出側とで、管体への曲げ方向が常に逆曲げをしない様に一方向になるようたすき掛け経路とすることを特徴とする巻取制御方法。
  7. 前記管体の曲げ方向が常に逆曲げをしない様に一方向とは、前記管体の横断面においてその一側を常に前記導入側ローラーの外周面と前記ダンサーローラーの外周面と前記ガイドローラーの外周面に当接させる方向であることを特徴とする請求項6に記載の巻取制御方法。
  8. 前記管体が押出加工装置から押し出された丸管、直溝管、扁平管又はそれらを加工途中又は最終製品巻取りのための丸管、直溝管、螺旋溝付管、扁平管のいずれかであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の巻取制御方法。
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