JP6960151B2 - 足裏観察装置および足裏観察方法 - Google Patents
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Description
歩行中の被測定者の足裏を観察することができれば、足指の使い方等の詳細情報を取得することができ、転倒リスクをより高精度に測定することが可能となる。
本発明の足裏観察装置は、被観察者の足裏を接触させる透明の中底部と、前記中底部を挟んで前記足裏の反対側に配置された反射板と、前記反射板に映る足裏像を撮影する撮像部と、前記足裏と前記中底部とを接触させる足固定部と、前記中底部と、前記反射板と、前記撮像部と、前記足固定部とを支持する靴底部と、を備える。
本発明の第一実施形態に係る足裏観察装置100について、図1から図9を参照して説明する。なお、図面を見やすくするため、各構成要素の厚さや寸法の比率は適宜調整されている。
足裏観察装置100は、図1から図3に示すように、中底部1と、反射板4と、靴底部5と、撮像部6と、足固定部7と、を備える。図2および図3に示すように、足裏観察装置100は、被観察者が履く(装着する)ことができる靴のように構成されている。
透明板2は、全体が透明に形成されているため、後述する反射板4が反射する光を十分に靴底部5の内部に取り組むことができる。
第一透明板21は、中足趾節間関節付近からつま先までの足裏部分を置く板状部材である。
第二透明板22は、中足趾節間関節付近からかかとまでの足裏部分を置く板状部材である。
反射板の反射面4aは、足裏の像(足裏像)を鮮明に映すために使用するため、反射面4aの光の反射率は高いことが好ましい。また、反射面4aは、映された足裏の像が湾曲しないように、平面状に形成されている。反射板4は、反射面4aの法線方向から見て、略長円形状に形成されている。
反射板4は、図5に示すように、透明板2の観察面2b側に、反射面4aが透明板2の観察面2bと対向するように配置される。反射板4の反射面4aは、透明板2を挟んで反対側にある足裏Pの像(足裏像)Qを映す。
図6に示すように、歩行中の被観察者の足が足根中足関節または中足趾節間関節(MP関節)付近で屈曲した場合も、その屈曲角度に合わせて、第二反射板42は第一反射板41に対して相対移動することができる。
第二反射板42は、図5に示すように、透明板2の接触面2aの法線方向から見て、第二透明板22と重なる位置に配置される。
側部5bは、図1に示すように、底部5aにおける歩行方向Wの前方部分を除く周辺から、接地面5cの法線方向と反対方向に立設されている。
すなわち、透明板2と反射板4と靴底部5とは、いずれも、透明板2の接触面2aの法線方向から見て、分割線Dで分割されている。
第一靴底部51と第二靴底部52とは、図7に示すように、第一回転軸53を中心に回動自在に連結されている。
第二靴底部52は、図7に示すように、第一透明板21の接触面21aの法線と、第二透明板22の接触面22aの法線とが、略平行となる位置(以降「初期位置S1」と称する)から、第一透明板21の接触面21aの法線と、第二透明板22の接触面22aの法線とがなす角度が大きくなる方向(以降「回転方向R1」と称する)に回転することができる。第二靴底部52は、第一靴底部51に対して相対的に40度程度まで回転することができる。一方、第二靴底部52は、初期位置S1から、回転方向R1の反対方向には回転できない。
一方、屈曲した被観察者の足が屈曲しない状態に戻る際は、弾性部材54の弾性力によって、スムーズに第二靴底部52は初期位置に戻ることができる。
このように構成された靴底部5は、被観察者が足裏観察装置100を装着して歩行する際、足裏Pを中底部1に接触させつつ、スムーズに屈曲動作を行うことができる。
また、同様に、第二靴底部52が第一靴底部51に対して相対回転した場合であっても、第二透明板22と第二反射板42とのなす角度は、第二靴底部52が初期状態にあるときと同じである。
アーム62は、図8が示すように、第一靴底部51と、第二回転軸63を中心に回動自在に連結されている。
アーム62は、図8に示すように、第一靴底部51の底部51aの接地面51cとアーム62の長手軸方向とがなす角度がα度となる位置(以降「初期位置S2」と称する)から、接地面51cとアーム62の長手軸方向とがなす角度が大きくなる方向(以降「回転方向R2」と称する)に回転することができる。アーム62は、図8に示すように、第一靴底部51に対して相対的にβ度程度まで回転することができる。一方、アーム62は、初期位置S2から、回転方向R2の反対方向には回転できない。
カメラ61は、図9に示すように、撮像方向が、靴底部5の歩行方向Wの前方側の開口5dに向けて設置されている。
カメラ61のアーム62に対する相対回転角度は、開口5dが、撮像視野に含まれるように調整されている。また、カメラ61自体の視野調整機能を使って、開口5dが、撮像視野に含まれるように調整してもよい。
足裏像Qの全体を撮像できように調整することが難しい場合は、転倒リスクの測定等に対する情報をより多く取得できるつま先付近が含まれるように調整を行う。
一方、第一靴底部51の底部51aの接地面51cが、再び地面に接地された場合、弾性部材64の弾性力によって、アーム62は初期位置S2に戻る。この場合においても、カメラ61は反射板4に映った足裏Pの像(足裏像)Qを映すことができる。
このように構成された撮像部6は、歩行中の被観察者の足裏Pを常に観察することができる。
はじめに、被観察者に足裏観察装置100を装着させる。足固定部7がストラップ等の調整機構を有する場合は、足固定部7を中底部1に密着させるように、ストラップ等を調整する。
歩行中の被観察者の足裏Pをカメラにより観察する場合、カメラを靴に装備する方法が考えられる。しかしながら、足裏Pを直接観察できるようにカメラを靴に設置することは、設置場所やカメラ視野を確保する観点から難しい。
本実施形態の足裏観察装置100は、中底部1を透明な部材で形成し、反射板4に映った足裏Pの像Qをカメラ61により撮影する。このような構成を有する足裏観察装置100は、設置場所やカメラ視野を十分に確保でき、また、歩行中であっても容易に被観察者の足裏Pを観察できる。
また、第一靴底部51が歩行方向Wに対して傾き、底部51aの接地面51cが地面から離れ、アーム62が地面に接触した場合、アーム62は第二回転軸63を中心に第一靴底部51に対して相対的に回転方向R2に回転する。この場合においても、カメラ61は反射板4に映った足裏Pの像(足裏像)Qを映すことができる。
以上、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の第一実施形態および以下で示す変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
また、上記つま先付近の内、足の親指部分だけを観察できるように、アーム62とカメラ位置調整機能を省略してもよい。転倒リスクの測定等に対する情報をより多く取得できる足の親指部分のみを観察できるようにして、足裏観察装置100の製造コストを削減してもよい。
本発明の第二実施形態について、図10から図12を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態に係る足裏観察方法は、足裏観察装置100を用いて足裏Pを観察する方法である。本実施形態に係る足裏観察方法は、足裏観察装置100により観察した歩行中の被観察者の足裏Pの画像から、転倒リスクを予測する方法である。
この二つのピークの差分を、DPCA(Difference of two Peak Contact Areas)と称す。DPCAは、Apeak1からApeak2を減算することで求めることができる(ピーク差分算出工程)。
図12に示すように、Aグループの結果とBグループの結果とから算出した統計的な有意差検定結果Pは0.05以下(Aグループの結果とBグループの結果における分布の重なりの確率が5%以下)となり、Aグループの結果とBグループの結果とは別分布であることが示される。
すなわち、NDPCAの結果から、被観察者がAグループもしくはBグループのいずれに属するかを予測することができる可能性が高いと考察される。
本実施形態の足裏観察方法によれば、歩行中の被観察者の足裏Pの画像を取得し、足裏Pと中底部1が接触している接触領域を認定し、その接触領域の時間的変化から、被観察者のつま先の活動傾向を把握することができる。つま先の活動傾向からつまずきのリスクを予測することができる。
1 中底部
2 透明板
2a 接触面
2b 観察面
21 第一透明板
21a 接触面
22 第二透明板
22a 接触面
3 緩衝部材
4 反射板
4a 反射面
41 第一反射板
42 第二反射板
5 靴底部
5a 底部
5b 側部
5c 接地面
5d 開口
51 第一靴底部
51a 底部
51b 側部
51c 接地面
52 第二靴底部
52b 側部
53 第一回転軸
54 弾性部材
6 撮像部
61 カメラ
62 アーム
63 第二回転軸
64 弾性部材
7 足固定部
71 第一接続部
72 第二接続部
P 足裏
D 分割線
Claims (9)
- 被観察者の足裏を接触させる透明の中底部と、
前記中底部を挟んで前記足裏の反対側に配置された反射板と、
前記反射板に映る足裏像を撮影する撮像部と、
前記足裏と前記中底部とを接触させる足固定部と、
前記中底部と、前記反射板と、前記撮像部と、前記足固定部とを支持する靴底部と、を備える足裏観察装置。 - 前記中底部および前記反射板は、前記中底部において前記足裏を接触させる接触面の反対側の面である観察面が、前記反射板において前記足裏像を映す反射面と対向するように配置される、
請求項1に記載の足裏観察装置。 - 前記中底部および前記反射板は、前記足裏のかかとからつま先に向かう歩行方向の後方から、前記歩行方向の前方に向かうに従って、両者間の距離が長くなるように支持されている、
請求項1または請求項2に記載の足裏観察装置。 - 前記撮像部は、前記歩行方向の前方側から前記反射板に映る前記足裏像を撮影する、
請求項3に記載の足裏観察装置。 - 前記中底部は、第一透明板と第二透明板とを有し、
前記反射板は、第一反射板と第二反射板とを有し、
前記靴底部は、第一靴底部と第二靴底部とを有し、
前記第一靴底部は、前記第一透明板および前記第一反射板を支持し、
前記第二靴底部は、前記第二透明板および前記第二反射板を支持し、
前記第二靴底部は、前記第一靴底部に対して回動自在に連結されている、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の足裏観察装置。 - 前記第二靴底部は、前記第一靴底部と、前記足裏のかかとからつま先に向かう方向と垂直な回転軸で連結されており、
前記回転軸は、前記足固定部に固定された前記被観察者の足の中足趾節間関節付近に設けられている、
請求項5に記載の足裏観察装置。 - 前記撮像部は、前記靴底部に対して回動自在に連結されている、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の足裏観察装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の足裏観察装置により、前記足裏の画像を取得する足裏画像取得工程と、
取得された前記画像から、前記足裏が前記中底部に接触する接触領域を認定する足裏接触領域認定工程と、
前記接触領域の時間的変化から、前記接触領域の画素数の上位二つのピークを算出し、前記上位二つのピークの差分を算出するピーク差分算出工程と、を備える、
足裏観察方法。 - 前記足裏接触領域認定工程において、前記画像において画素の色が白色に近い色の範囲である領域を、前記接触領域と認定する、
請求項8に記載の足裏観察方法。
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