JP6959951B2 - ねじ締結作業管理システム、ねじ締結作業良否判定装置及びねじ締結作業良否判定方法 - Google Patents

ねじ締結作業管理システム、ねじ締結作業良否判定装置及びねじ締結作業良否判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、作業者のねじ締結作業を管理するねじ締結作業管理システム、ねじ締結作業良否判定装置及びねじ締結作業良否判定方法に関する。
エスカレーターや動く歩道(電動歩道)等の乗客コンベアの点検作業には、踏段の固定用ボルトの締付けのように、トルクレンチ(指定工具)を用いて締付ける作業がある。この踏段の固定用ボルトの締付けでは、締付け時のトルクが決められている。一般に、作業者がトルクレンチ(指定工具)を用いて所定のトルクで締付けを実施したかどうかは、作業者の自己申告に基づいて管理されている。そのため、スパナ等のトルクレンチと異なる工具で締付けを実施したり、何らかの要因により作業を中断してそのまま締付けを忘れてしまったりというような作業不良を発生させる危険を含んでいた。
トルクレンチ等の指定された工具で締付けを行う部位は、作業不良を発生させてしまうと重大な故障につながる重要な部位であり、作業不良を絶対に発生させてはならない。そのため、確実に作業を実施したことを検知し、その作業履歴をデータとして残すシステムが必要である。
例えば、トルクレンチに内蔵したマイクロホンで、所定のトルクで締付けを完了する際に発生する音を捉え、その音に対応した電気信号を分析して特定の電気信号が検出されたか否かによって、締付け作業の良否を判定するシステムが開示されている(特許文献1を参照)。
特開2007−283455号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ねじを締付ける際の音のみによって、トルクレンチを用いて締付け作業を実施したことを検知及び判定しているため、周囲で発生している雑音等の影響により締付け時の音を正確に判定できないという問題がある。
上記の状況から、周囲の外乱音の影響を受けることなく、ねじの締付け時に発生する音からねじの締付け作業が実施されたことを確実に判定できる手法が要望されていた。
上記課題を解決するために、本発明の一態様におけるねじ締結作業管理システムは、指定工具を用いるねじ締結作業時に発生する音を分析して、ねじ締結作業を管理するねじ締結作業管理システムであって、ねじ締結作業時の指定工具の加速度を示す加速度データを収集する加速度データ収集部と、ねじ締結作業時に指定工具によって発生した音を示す音データを収集する音データ収集部と、加速度データ収集部で収集された加速度データ、及び音データ収集部で収集された音データを取得し、加速度データに基づいて音データから分析対象とする音を抽出し、分析対象の音に含まれる周波数に基づいてねじ締結作業の良否を判定する作業良否判定部と、を備える。
また、本発明の一態様におけるねじ締結作業良否判定装置は、指定工具を用いるねじ締結作業時に発生する音を分析して、ねじ締結作業の良否を判定するねじ締結作業良否判定装置であって、ねじ締結作業時の指定工具の加速度を示す加速度データ、及びねじ締結作業時に指定工具によって発生した音を示す音データを取得し、加速度データに基づいて音データから分析対象とする音を抽出し、分析対象の音に含まれる周波数に基づいてねじ締結作業の良否を判定する作業良否判定部、を備える。
また、本発明の一態様におけるねじ締結作業良否判定方法は、指定工具を用いるねじ締結作業時に発生する音を分析して、ねじ締結作業の良否を判定するねじ締結作業良否判定方法であって、ねじ締結作業時の指定工具の加速度を示す加速度データ、及びねじ締結作業時に指定工具によって発生した音を示す音データを取得する処理と、加速度データに基づいて音データから分析対象とする音を抽出する処理と、分析対象の音に含まれる周波数に基づいてねじ締結作業の良否を判定する処理と、を含む。
本発明の少なくとも一態様によれば、周囲の外乱音の影響を受けることなく、ねじの締付け時に発生する音からねじの締付け作業が実施されたことを確実に判定できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る乗客コンベアのボルト締付け作業の例を示す説明図である。 ボルト締付け作業の対象部品である踏段の側面及び正面の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデータ収集装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る保守用端末の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る作業情報管理装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るねじ締結作業管理システムの構成例を示す説明図である。 収集データ及び周波数分析結果の例を示す波形図である。 収集データのボルト締付け完了の瞬間及びボルト締付け完了直後における、音圧の周波数特性例を示す図である。 収集データのボルト締付け完了の瞬間及びボルト締付け完了直後に検出される音とは区別される、音圧の周波数特性例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るねじ締結作業管理システムにおいて実行される処理の手順例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る作業情報画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る作業対象部品確認画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る作業良否判定結果画面(不良判定の場合)の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る作業良否判定結果画面(良好判定の場合)の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る作業チェックシートの例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<1.一実施形態>
[ボルト締付け作業の例]
図1は、本発明の一実施形態に係る乗客コンベアのねじ締結作業の例を示す。図1に示すように、乗客コンベア10は、建築構造物の上階床と下階床に設置される傾斜型の乗客コンベア、いわゆるエスカレーターである。乗客コンベア1は、ねじ締結作業管理システム50(図6参照)が適用される機械(設備)の一例である。
乗客コンベア10は、乗客が把持する移動手すり1と、躯体2内に配置されて無端状に接続された踏段チェーン3と、踏段チェーン3に連結された複数の踏段4とを備えている。また、機械室8に収納されており、踏段4を予め決められた軌跡で移動させる踏段反転装置5と、踏段4及び移動手すり1を駆動する駆動装置7とを備えている。踏段反転装置5は、上部乗降床の下方の上部機械室内に配置された上部スプロケット6aと、下部乗降床の下方の下部機械室内に配置された下部スプロケット6bとを備える。
上部スプロケット6aと駆動装置7の駆動軸には、伝達チェーンが巻き掛けられている。駆動装置7が駆動すると、上部スプロケット6aは、伝達チェーンを介して回転駆動する。また、上部スプロケット6aには、踏段チェーン3が巻き掛けられている。
下部スプロケット6bには、踏段チェーン3が巻き掛けられている。踏段チェーン3は、その軸方向が連結された無端状に形成されている。上部スプロケット6aが回転することで、踏段チェーン3及び下部スプロケット6bが回転する。そして、踏段チェーン3は、上部スプロケット6aと下部スプロケット6bの間を循環移動する。
踏段チェーン3には、複数の踏段4が無端状に連結されている。複数の踏段4は、躯体2に設けられた不図示のガイドレールに移動可能に支持されている。そして、複数の踏段4は、ガイドレールに案内された往路側と復路側を循環移動する。乗客は、上下方向の上方となる往路側を移動する踏段4により輸送される。
作業者Wは、データ収集装置20を手首に装着し、トルクレンチ9で乗客コンベア10の踏段4の固定用ボルト12A,12B(図2参照)の締付けを行う。トルクレンチ9は、所定のトルク値でのねじ締付けが完了する毎に動作して音を発するトルクバーを備えている。トルクレンチ9は、所定のトルク値でのねじ締付けが完了する毎に、トルクバーのトグル機構(トルク伝達機構)が作動してトルクバーがトルクレンチ9の柄部材の内壁と衝突することにより、「カッ」及び「チン」という特定パターンの音を発する。
データ収集装置20と保守用端末30は、無線通信手段を経由して連携している。データ収集装置20と保守用端末30は、指定工具を用いてねじを締め付ける際(ねじ締結作業時)に発生する音を分析して、ねじ締結作業を管理するねじ締結作業管理システムを構成する。データ収集装置20は、ねじ締結作業の作業状況を示すデータを収集してそのデータを保守用端末30に送信する。保守用端末30は、データ収集装置20が収集したデータを受信して、ねじ締結作業の良否を判定し、判定結果を後述する作業情報管理装置40(図6参照)へ送信する。
[締付け作業の対象部品例]
図2は、ボルト締付け作業の対象部品である踏段4の側面及び正面の構成例を示す。図2Aは、固定用ボルト12A,12Bの締付けが行われる踏段4の側面を示し、図2Bは、踏段4の正面を示す。
図2に示すように、踏段チェーン3の踏段取り付け部11と踏段4とは、締結部品例えば固定用ボルト12A,12Bによって締結されている。踏段4には、シール等の銘板13が取り付けられている。銘板13には、個々の踏段4を識別するための、連続し重複することのない踏段番号(識別情報の一例)が記載されている。なお、銘板13に代えてバーコード(例えば2次元バーコード)が付されていてもよい。前述した銘板13、あるいはバーコードによって特定される踏段番号に該当する踏段4の固定用ボルト12A,12Bの部分は、締結箇所を構成している。
[各装置のハードウェア構成]
次に、データ収集装置20、保守用端末30、及び作業情報管理装置40のハードウェア構成例を説明する。
(データ収集装置の構成)
図3は、データ収集装置20の構成例を示すブロック図である。データ収集装置20は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、及び外部記憶装置204を備える。さらに、データ収集装置20は、加速度センサ205、マイクロホン206、報知部207、及び近距離無線インターフェース(図中「I/F」)208を備える。データ収集装置20内の各ブロックは、システムバス209を介して相互に制御信号やデータの送受信が可能に接続されている。例えばデータ収集装置20は腕時計型のウェアラブル端末であり、リストバンドにより作業者Wの手首に装着可能に構成されている。
CPU201、ROM202、及びRAM203は制御部を構成する。この制御部は、データ収集装置20全体又はデータ収集装置20内の各部の動作を制御するコンピューターの一例として用いられる。CPU201は、本実施形態の各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM202から読み出して実行し、各部の制御や各種の演算を行う。なお、CPU201に代えて、MPU(Micro Processing Unit)等の他の演算処理装置を用いてもよい。
ROM202は不揮発性メモリ(記録媒体の一例)であり、ROM202にはCPU201が動作するために必要なプログラムやデータ等が記憶される。RAM203は、揮発性メモリの一例として用いられ、RAM203にはCPU201による演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に記憶される。
外部記憶装置204は、記録媒体の一例であり、OS(Operating System)等のプログラム、プログラムを実行する際に使用するパラメータや、プログラムを実行して得られたデータなどを保存することが可能である。外部記憶装置204に、CPU201が実行するプログラムを記憶させてもよい。例えば本実施形態では、工具の種類ごとに図6に示す作業良否判定ソフトウェア31が記録されている。どの作業良否判定ソフトウェア31を起動させるかは作業者Wが選択可能とする。外部記憶装置204としては、半導体メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)、磁気や光を利用する記録媒体等が用いられる。なお、プログラムは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されてもよい。
加速度センサ205は、例えば対象物の3軸の加速度を検出する機能を有し、加速度に応じて電気信号を生成する。データ収集装置20が作業者Wの手首に装着されている場合には、手首の加速度を検出することでトルクレンチ9の加速度(動作)が得られる。また、マイクロホン206は、音響センサであり、周囲の音を検知して電気信号に変換する。
報知部207は、表示部及び/又は音声出力部(スピーカ)から構成される。表示部は、例えば液晶ディスプレイであり、GUI画面やCPU201で行われた処理の結果等を表示する。表示部にタッチパネルが積層されていてもよい。なお、タッチパネルは入力部として機能するものであるが、入力部(入力方法)としてはボタンキーや音声入力などでもよい。入力部は、ユーザーの操作又は音声に応じた入力信号を生成してCPU201へ供給する。
近距離無線インターフェース208には、例えばNIC(Network Interface Card)が用いられ、無線LANを介して、保守用端末30との間で各種のデータを送受信することが可能に構成されている。通信手段として、無線LANの他に、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信技術を用いることができる。
(保守用端末の構成)
図4は、保守用端末30の構成例を示すブロック図である。保守用端末30は、CPU301、ROM302、RAM303、及び外部記憶装置304を備える。さらに、保守用端末30は、表示部305、入力部306、近距離無線インターフェース(図中「I/F」)307、及び公衆通信インターフェース308を備える。保守用端末30内の各ブロックは、システムバス309を介して相互に制御信号やデータの送受信が可能に接続されている。例えば保守用端末30には、タブレット型端末やパーソナルコンピューターなどが用いられる。保守用端末30は、ねじ締結作業良否判定装置の一例でもある。
CPU301、ROM302、及びRAM303は制御部を構成する。これらのCPU301、ROM302、RAM303、及び外部記憶装置304の機能は、データ収集装置20のCPU201、ROM202、RAM203、及び外部記憶装置204と同様であるため、詳細な説明を割愛する。
表示部305は、例えば液晶ディスプレイであり、GUI画面やCPU301で行われた処理の結果等を表示する。入力部306としては、表示部305に積層されたタッチパネル、ボタンキー、マイクロホンによる音声入力等が用いられる。入力部306は、ユーザーの操作又は音声に応じた入力信号を生成してCPU301へ供給する。
近距離無線インターフェース307は、データ収集装置20の近距離無線インターフェース208と同様である。公衆通信I/F308は、電気通信事業者が一般公衆に提供する通信回線を利用して作業情報管理装置40との間で各種のデータを送受信することが可能に構成されている。なお、データ収集装置20と保守用端末30との間で、公衆通信I/Fにより通信するようにしてもよい。
(作業情報管理装置の構成)
図5は、作業情報管理装置40の構成例を示すブロック図である。作業情報管理装置40は、CPU401、ROM402、RAM403、及び外部記憶装置404を備える。さらに、作業情報管理装置40は、表示部405、入力部406、及び公衆通信インターフェース408を備える。作業情報管理装置40内の各ブロックは、システムバス409を介して相互に制御信号やデータの送受信が可能に接続されている。例えば作業情報管理装置40は、パーソナルコンピューターなどが用いられたサーバーである。
CPU401、ROM402、及びRAM403は制御部を構成する。これらのCPU401、ROM402、RAM403、外部記憶装置404、表示部405、入力部406、及び公衆通信インターフェース408の機能は、保守用端末30の対応するブロックと同様であるため、詳細な説明を割愛する。なお、作業情報管理装置40の表示部405及び入力部406は削除してもよい。
[ねじ締結作業管理システムの構成及び機能]
図6は、ねじ締結作業管理システム50の構成例を示す。ねじ締結作業管理システム50は、データ収集装置20、保守用端末30、及び作業情報管理装置40を備える。ねじ締結作業管理システム50は、前述した締結箇所(固定用ボルト12A,12B等)の締結作業が、指定工具(本例ではトルクレンチ9)を用いて適正に行われたかを管理するシステムである。各装置の機能を示したブロックは、各装置のCPUがそれぞれのROM等に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
(データ収集装置の機能)
データ収集装置20は、加速度データ収集部21と、音データ収集部22と、収集データ送信部23と、作業良否報知処理部24とを備える。
加速度データ収集部21は、保守用端末30からのデータ収集指令を受けて、加速度センサ205により、ねじ締結作業時の指定工具(例えばトルクレンチ9)の加速度を示す加速度データを収集する。
音データ収集部22は、保守用端末30からのデータ収集指令を受けて、マイクロホン206により、ねじ締結作業時に指定工具によって発生した音を示す音データを収集する。
収集データ送信部23は、データ収集の完了後、加速度データ及び音データを含んだ収集データを、近距離無線インターフェース208により保守用端末30の作業良否判定ソフトウェア31(データ取得部31D)へ送信する。
作業良否報知処理部24は、保守用端末30の作業良否判定部31Eによる判定結果を、報知部207を用いて出力する処理を行う。
(保守用端末の機能)
保守用端末30は、作業情報取得部31Aと、作業情報表示処理部31Bと、データ収集指令発信部31Cと、データ取得部31Dと、作業良否判定部31Eと、判定データ保存部31Fと、判定データ送信部31Gと、を備えた作業良否判定ソフトウェア31が組み込まれている
保守用端末30は、インターネット等の通信回線Nを経由して、踏段番号(作業対象部品の一例)、作業日時、判定結果(図中「結果」)等を含む作業情報41を保存している作業情報管理装置40と連携している。作業情報取得部31Aは、公衆通信インターフェース308により通信回線Nを経由して、作業情報管理装置40内に保存されている作業情報41を取得する。
作業情報表示処理部31Bは、作業情報管理装置40から取得した作業情報を、表示部305に表示する処理を行う。
データ収集指令発信部31Cは、作業情報表示処理部31Bにより表示された作業情報41を元に選択された作業対象部品の加速度データ及び音データを収集するよう、近距離無線インターフェース208によりデータ収集装置20に対してデータ収集指令を出力する。データ収集指令発信部31Cは、入力部306を介してユーザーによる、作業対象部品の選択を受け付ける機能を有してもよい。
データ取得部31Dは、近距離無線インターフェース208により、データ収集指令の作業対象部品に関する加速度データ及び音データをデータ収集装置20から取得する。
作業良否判定部31Eは、データ収集装置20で収集された、ねじ締結作業時の指定工具の加速度データ及び音データを取得し、加速度データに基づいて音データから分析対象とする音を抽出し、分析対象の音に含まれる周波数に基づいてねじ締結作業の良否を判定する。
判定データ保存部31Fは、作業良否判定部31Eによるねじ締結作業の良否判定結果を、外部記憶装置304に保存する。
判定データ送信部31Gは、公衆通信インターフェース308により通信回線Nを経由して、ねじ締結作業の良否判定結果を、作業情報管理装置40へ送信する。このねじ締結作業の良否判定結果は、作業情報管理装置40の外部記憶装置404に作業情報41として新たに保存される。
[加速度データ及び音データの分析方法]
次に、データ収集装置20が収集した加速度や音等の信号データを保守用端末30の作業良否判定ソフトウェア31で判定する際の、加速度や音等の信号データの分析方法を説明する。
図7は、データ収集装置20の収集データ及び周波数分析結果の例を示す波形図である。図7において、上段には加速度の時間特性の例、中段には音の振幅の時間特性の例、下段には音の周波数の時間特性の例が示されている。
図8は、収集データのボルト締付け完了の瞬間(時間t3)及びボルト締付け完了直後(時間t4)における、音圧の周波数特性例を示す。図8の横軸は周波数(kHz)、縦軸は音圧[Pa]を表す。
まず、図7を用いて、ねじ締結作業の良否判定方法を説明する。
作業良否判定ソフトウェア31の作業良否判定部31Eは、データ収集装置20が収集した加速度や音等の信号データを取得する。次いで、作業良否判定部31Eは、収集した加速度データから得られた加速度波形61の大きさが所定の値を超えるかどうかを判定する。そして、加速度波形61の大きさが所定の値を超える場合には、収集した音の振幅波形62を周波数分析した後の音の周波数波形63を確認する。図7では、時間t3における加速度波形61のピーク64A(第1ピーク)に対応する音65Aと、その後の時間t4における加速度波形61のピーク64B(第2ピーク)に対応する音65Bが、周波数分析の対象(一点鎖線の部分)となる。
ここで、作業良否判定部31Eは、その音の周波数波形63から、トルクレンチ9によるボルト締付け完了の瞬間の音65A(第1の音)の周波数分析波形66(「カッ」と表記)を確認する。そして、作業良否判定部31Eは、検出すべき音の周波数f1(第1の周波数)の音圧が高く出ている場合には、さらに音の周波数波形63から、トルクレンチ9によるボルト締付け完了直後の音65B(第2の音)の周波数分析波形67(「チン」と表記)を確認する。作業良否判定部31Eは、検出すべき音の周波数f2,f3(第2及び第3の周波数)の2箇所の音圧が所定の値よりも高く出ていれば、トルクレンチ9でボルトの締付けが適切に行われたと判定する。
一般的なトルクレンチを用いて規定トルクでボルトを締め付けた場合、締付け完了の瞬間の音「カッ」の周波数波形では2〜3kHz(周波数f1)にピークを有し、締付け完了直後の音「チン」の周波数波形では2〜3kHz(周波数f2)と5〜6kHz(周波数f3)にピークを有することが多い。このように、トルクレンチによる締付け作業が適正に行われた場合、作業時に得られるトルクレンチの加速度と音(周波数)には特徴がある。上述した周波数の数値は一例である。例えば周波数f1と周波数f2が同じ周波数帯であるが、異なる周波数帯でもよい。
一方で、作業良否判定部31Eは、トルクレンチ9で締付けた時以外に加速度が所定の値を超えていても、トルクレンチ9で締付けた時以外の加速度が所定の値を超えた時の音の周波数分析波形を確認した結果、ボルトの締付けが行われたと判定しないこともある。
図9に、収集データのボルト締付け完了の瞬間(時間t1)及びボルト締付け完了直後(時間t2)に検出される音とは区別される、音圧の周波数特性例を示す。図9の横軸は周波数(kHz)、縦軸は音圧[Pa]を表す。
作業良否判定部31Eは、対象とする周波数全域に渡って音圧が高く出ている周波数分析波形68や、目立ったピークがなく全体的に音圧が低い周波数分析波形69等になっていれば、ボルトを締付けたと判定しない。これにより、ねじ締結作業の良否判定において、誤判定を防止することが可能となる。
同様に、作業良否判定部31Eは、ボルト締付け時以外の時に、音の周波数分析波形にボルト締付け完了の瞬間の音“カッ”の周波数分析波形66や、ボルト締付け完了直後の音“チン”の周波数分析波形67が出ている時があったとしても、加速度が所定の値を超えていなければ、音の周波数分析波形を確認しない。すなわち、作業良否判定部31Eは、加速度データ(加速度波形61)のピークの大きさが所定の値を超えている場合に、該当する音を分析対象として周波数分析を行う。これにより、ねじ締結作業の良否判定において、誤判定を防止することが可能となるとともに、処理負荷を軽減できる。
さらに、ねじ締結作業時の周囲の環境音についても、加速度が高く出ている時に同じタイミングで音の周波数がトルクレンチ9でボルト締付け完了の瞬間の音“カッ”の周波数分析波形66、及び、トルクレンチ9でボルト締付け完了直後の音“チン”の周波数分析波形67と同じ周波数分析波形が検出される状況は考えられる。しかし、トルクレンチ9でボルト締付け完了の瞬間の音の周波数分析波形66、及び、トルクレンチ9でボルト締付け完了直後の音の周波数分析波形67と同じ周波数分析結果が、この順番に連続で現れる可能性は限りなく小さい。そのため、この音の順番に基づいて、ねじ締結作業の良否判定を行うことにより、誤判定を防止することが可能となる。
なお、トルクレンチ9を使用してボルトを締め付けている作業であることは、手首の加速度に限定せず、例えば締付け作業前に作業員Wによる所定の動作(ボタン操作、発声等)でも検出可能である。
[ねじ締結作業管理システムにおける作業の流れ]
次に、図10を用いて、ねじ締結作業管理システム50における作業現場での作業の流れを説明する。
図10は、ねじ締結作業管理システム50において実行される処理の手順例を示すフローチャートである。この図10は、作業前に作業情報管理装置40から保守用端末30に作業情報41をダウンロードし、作業者Wが実際にねじ締結作業を行い、作業を適切に終了するまでの流れを表している。
作業者Wは、作業前に保守用端末30を作業情報管理装置40に接続し(S1)、使用する指定工具に合わせて保守用端末30の作業良否判定ソフトウェア31を立上げる(S2)。次いで、作業者Wは、作業情報管理装置40から保守用端末30へ作業現場(本例では乗客コンベア10)の作業情報41をダウンロードしておく(S3)。作業情報表示処理部31Bは、作業者Wの操作を受けて、作業の前に保守用端末30の表示部305に作業対象部品(本例では踏段番号)を表示する(S4)。作業者Wは、表示された作業対象部品を確認し、作業対象部品を間違えないようにする。
図11に、表示部305に表示される作業情報画面70の例を示す。作業情報画面70には、作業情報管理装置40に保存されている作業情報41(図6)の内容が表示される。例えば作業情報画面70には、作業日時、作業対象部品、判定結果(図中「判定」)が表示される。図11では、踏段番号“24”までの踏段4のねじ締結作業が適正に終了していることが示されている。選択枠71は、作業対象部品選択部である。作業員Wは、入力部306を操作して選択枠71を所望の踏段番号に移動させることで、作業対象の踏段4を指定することができる。これにより、踏段番号“25”からではなく、踏段番号26以降から作業を開始することも可能である。
なお、作業員Wが作業対象部品を選択するのではなく、データ収集指令発信部31Cが、自動的に作業対象部品を指定してもよい。例えば図11の場合、踏段番号“24”までの踏段4のねじ締結作業が適正に終了しているため、踏段番号“25”の踏段4を指定して作業を開始するようにしてもよい。
また、踏段4の固定用ボルト12A,12Bのように、一つの作業対象部品に対して複数の締結箇所がある場合には、作業情報画面70において複数の締結箇所があることを明確に表示するとともに、個々の締結箇所の判定結果を記録することが望ましい。
また、作業情報管理装置40の外部記憶装置404は、乗客コンベア10の作業情報だけではなく、設備ごとに、及び設備が納入される施設ごとに作業情報を備えている。作業者Wは、施設ごと及び設備ごとに作業情報41をダウンロードすることができる。
その後、作業者Wは、作業対象の踏段4の固定用ボルト12A,12Bをトルクレンチ9で締付ける前に、作業良否判定ソフトウェア31の測定開始ボタンを押す(S5)。なお、作業良否判定ソフトウェア31を使用せずに作業情報41を入手可能な環境であれば、作業員Wはその作業情報41に記載された指定工具を確認し、ステップS4の後で該当する指定工具に対応する作業良否判定ソフトウェア31を立ち上げるようにしてもよい。
図12は、作業対象部品確認画面80の例を示す。図12に示すように、作業対象部品確認画面80には、作業対象部品(本例では踏段番号)の情報と、測定開始ボタン81が表示される。これにより、作業者Wは、踏段番号を確認した上で測定開始ボタン81を押すことができるため、作業対象部品の間違えを防止することができる。データ収集指令発信部31Cは、測定開始ボタン81が押下されたことを検知すると、選択された作業対象部品に対するデータ収集指令を、近距離無線インターフェース307によりデータ収集装置20へ出力する。
次いで、保守用端末30と無線通信しているデータ収集装置20において、加速度データ収集部21及び音データ収集部22がそれぞれ、加速度や音等の特徴的な信号データの収集を開始するので(S6)、作業者Wはボルト締付け作業を実施する(S7)。
次いで、データ収集の完了後、収集データ送信部23は、加速度データ収集部21及び音データ収集部22が収集したデータを、近距離無線インターフェース208により保守用端末30へ送信する(S8)。例えば、ボルト締付け作業に特有の又は特徴的な加速度が一定の時間以上検出されない場合や、加速度の大きさが閾値を超えない時間が一定の時間以上続く場合に、データ収集が完了したと判断してもよい。
次いで、作業良否判定部31Eは、取得した加速度データ及び音データからねじ締結作業の良否を判定し(S9,S10)、保守用端末30の表示部305に判定結果を表示する。これと並行して、作業良否判定部31Eは、近距離無線インターフェース307により、判定結果をデータ収集装置20へも送信し、データ収集装置20の報知部207で判定結果を報知する。
ステップS10の判定処理において判定結果が不良である場合には(S10の不良)、作業良否判定部31Eは、表示部305に判定結果“不良”を表示する(S11)。これと並行して、データ収集装置20においても、判定結果“不良”が表示又は音声により報知されるため、作業者Wはボルト締付け作業が不良であったことを認識し、再度作業良否判定ソフトウェア31の測定開始ボタンを押し(S5)、ボルト締付け作業をやり直す。
図13に、作業良否判定結果画面90(不良判定の場合)の例を示す。図13に示す作業良否判定結果画面90には、作業対象部品(例えば踏段番号“25”)の作業良否の判定結果欄91と、作業日時と、再測定ボタン92と、次の部品ボタン93と、終了ボタン94が表示されている。ここでは、判定結果欄91に“不良”と表示されるとともに、画面左下に再測定ボタン92が表示されている。判定結果が不良であるため、次の部品ボタン93と終了ボタン94は、グレーアウト表示されて操作/選択できない状態となる。データ収集指令発信部31Cは、再測定ボタン92が押下されたことを検知すると(S5)、データ収集指令をデータ収集装置20へ出力し(S6)、ステップS6〜S10の処理が再度実行される。
また、作業良否の判定結果が良好である場合には(S10の良好)、作業良否判定部31Eは、表示部305に判定結果“良好”を表示する(S12)。これと並行して、データ収集装置20においても、判定結果“良好”が表示又は音声により報知される。次いで、判定データ保存部31Fは、判定結果を外部記憶装置304に保存する(S13)。また、判定データ送信部31Gは、公衆通信インターフェース308により通信回線Nを経由して、作業情報管理装置40へ判定結果を送信する(S14)。
作業者Wは、判定結果が良好であることを確認後、保守用端末30の作業良否判定ソフトウェア31を終了し(S15)、ボルト締付け作業が終了となる。
図14に、作業良否判定結果画面90(良好判定の場合)の例を示す。ここでは、判定結果欄91に“良”と表示されるとともに、画面中央下及び画面右下に、次の部品ボタン93と終了ボタン94が選択可能に表示される。判定結果が良好であるため、再測定ボタン92は、グレーアウト表示される。作業者Wは、次の部品のボルト締付け作業を行う場合には、次の部品ボタン93を押下し、踏段番号“26”の固定用ボルト12A,12Bの締付け作業を行う。また、作業すべき次の部品がない場合には、終了ボタン94を押下し、ボルト締付け作業を終了する。
以上のとおり、作業良否判定部31Eは、加速度データの第1ピーク(64A)に対応する第1の音(65A)と、第1ピーク(64B)の後の第2ピークに対応する第2の音(65B)を分析し、第2の音に第1の音とは異なる周波数が含まれる場合に、ねじ締結作業が適正に完了したと判断するように構成されている。このように、作業時の工具の加速度の情報に加えて、第2の音(65B)に第1の音(65A)とは異なる周波数が含まれることを検出することで、ねじ締結作業が適正に完了したことを精度よく判断できる。
また、作業良否判定部31Eは、第2の音(65B)から第1の音(65A)に含まれる周波数よりも高い周波数を検出した場合に、ねじ締結作業が適正に完了したと判断するように構成されている。このように、作業時の工具の加速度の情報に加えて、第2の音(65B)から第1の音(65A)に含まれる周波数よりも高い周波数を検出することで、ねじ締結作業が適正に完了したことをより精度よく判断できる。
また、作業良否判定部31Eは、第1の音として第1の周波数(f1)に音圧のピークを有する音(65A)を検出した後に、第2の音として第2の周波数(f2)と少なくとも第1の周波数よりも高い第3の周波数(f3)とに音圧のピークを有する音を検知した場合に、ねじ締結作業が適正に完了したと判断するように構成されている。このように、作業時の工具の加速度の情報に加えて、第1の周波数(f1)に音圧のピークを有する第1の音(65A)を検出した後に、第2の周波数(f2)と少なくとも第1の周波数よりも高い第3の周波数(f3)とに音圧のピークを有する第2の音(65B)を検知することで、ねじ締結作業が適正に完了したことを更に精度よく判断できる。
また、作業情報管理装置40は、保守用端末30から作業対象部品に対するねじ締結作業の良否判定結果を受信し、当該良否判定結果をねじ締結作業の実績を示す作業情報(41)として管理するように構成されている。
また、保守用端末30は、作業情報管理装置40から取得した作業情報(41)を表示する作業情報表示処理部31Bを備える。そして、保守用端末30は、作業情報表示処理部31Bに表示された作業情報を元に選択された作業対象部品の加速度データ及び音データを、データ収集装置20から取得し、作業良否判定部31Eにより判定された、該当作業対象部品についてのねじ締結作業の良否判定結果を作業情報管理装置40へ送信するように構成されている。このように、保守用端末30と、過去の作業対象部品の作業情報(判定結果)や作業日時等を管理している作業情報管理装置40を連携させることで、保守用端末30で過去の作業情報を確認可能となるため、当日の作業対象部品を特定でき、作業時の対象部品の誤りを防止できる。
上述した本実施形態によれば、保守用端末30は、ねじの締付け作業時の加速度や音等の特徴的な信号のデータを取得し、加速度のデータに基づいて音のデータから分析対象とする音を抽出し、分析対象の音に含まれる周波数に基づいてねじの締付け作業の良否を判定する。これにより、周囲の外乱音の影響を受けることなく、指定工具(トルクレンチ9)によるねじの締付け時に発生する音から、ねじの締付け作業が実施されたことを確実に判定できる。
また、本実施形態では、作業不良と判定した場合には再測定(作業のやり直し)を義務づけている。これにより、作業者Wは、指定工具(トルクレンチ9)による締付け作業を最後まで行うことが必須となるので、作業不良を防止することができる。
さらに、本実施形態では、その作業履歴の情報を作業情報管理装置40へ送信するため、遠隔地にいる管理者が、作業対象部品の締付け作業が適正に実施されたことを確認することができる。それゆえ、作業不良を防止するとともに、管理者が作業の進捗を管理することが可能となる。
<2.変形例>
保守用端末30内の作業良否判定ソフトウェア31で判定したねじ締結作業の良否結果から作業チェックシートを自動で作成するように構成してもよい。
図15は、作業チェックシートの例を示す。図15に示す作業チェックシートには、一例として、設備名と、作業日時、作業対象部品、及び判定結果が表示されている。各作業対象部品のレコードごとに、チェック欄が表示される。例えば、判定データ保存部31Fが、判定データを保存する処理と並行して、作業チェックシートを作成し、表示部306に表示するとともに、判定データと紐付けて作業チェックシートを外部記憶装置304に保存してもよい。あるいは、作業良否判定ソフトウェア31の不図示の作業チェックシート生成部が、作業チェックシートを作成及び表示部306に表示してもよい。さらに、例えば判定データ送信部31Gが、作業チェックシートを作業情報管理装置40に送信してもよい。
このような構成とした場合、作業者Wはその場で作業チェックシートを確認してセルフチェックが可能であり、第三者によるダブルチェックレス化を実現できる。また、作業チェックシート作成の効率化を図ることが可能となる。また、作業後に即座に作業チェックシートを作成して作業情報管理装置40へ送信することで、作業管理者への作業完了及び作業内容の報告を速やかに行うことができる。
上述した実施形態では、トルクレンチを用いたねじ締結作業について説明したが、トルクドライバ等、他に加速度や音等に特徴があればどのような工具を用いてもよい。
また、上述した実施形態では、データ収集装置20が工具の加速度を収集したが、作業時の工具の速度変化の情報が含まれていればよく、角速度であってもよい。すなわち、加速度センサとして、3軸の角速度を検出する機能を持つセンサを用いてもよい。あるいは、加速度センサが、3軸の加速度検出機能と3軸の角速度検出機能を併せ持っていてもよい。例えば指定工具がトルクドライバの場合、3軸の加速度よりも3軸の角速度を用いた方が、トルクドライバの動きをより正確に反映することができる。
また、上述した実施形態では、ねじ締結作業管理システム50が、少なくとも加速度データ収集部21と音データ収集部22が搭載され、作業員に装着可能に構成されたデータ収集装置20と、少なくとも作業良否判定部31Eが搭載された保守用端末30とから構成された例を説明したが、この例に限らない。データ収集装置20に保守用端末30の機能を実装して、データ収集装置20と保守用端末30を一体化してもよい。この場合、データ収集装置20だけで作業時の工具に関するデータの収集及び作業の良否判定を行うことができる。それゆえ、ねじ締結作業管理システム50を、簡素な構成とすることができる。
さらに、本発明は上述した各実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するためにねじ締結作業管理システムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。なお、ソフトウェアで実現する場合、プログラムは、一つのコンピューターにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピューターによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピューターに転送されて実行されるものであってもよい。
4…踏段、 9…トルクレンチ、 10…乗客コンベア、 12A,12B…固定用ボルト、 20…データ収集装置、 21…加速度データ収集部、 22…音データ収集部、 23…収集データ送信部、 24…作業良否判定報知処理部、 30…保守用端末、 31…作業良否判定ソフトウェア、 31A…作業情報取得部、 31B…作業情報表示処理部、 31C…データ収集指令発信部、 31D…データ取得部、 31E…作業良否判定部、 31F…判定データ保存部、 31G…判定データ送信部、 40…作業情報管理装置、 41…作業情報、 50…ねじ締結作業管理システム

Claims (10)

  1. 指定工具を用いるねじ締結作業時に発生する音を分析して、前記ねじ締結作業を管理するねじ締結作業管理システムであって、
    前記ねじ締結作業時の前記指定工具の加速度を示す加速度データを収集する加速度データ収集部と、
    前記ねじ締結作業時に前記指定工具によって発生した音を示す音データを収集する音データ収集部と、
    前記加速度データ収集部で収集された前記加速度データ、及び前記音データ収集部で収集された前記音データを取得し、前記加速度データに基づいて前記音データから分析対象とする音を抽出し、前記分析対象の音に含まれる周波数に基づいて前記ねじ締結作業の良否を判定する作業良否判定部と、を備える
    ねじ締結作業管理システム。
  2. 前記作業良否判定部は、前記加速度データの第1ピークに対応する第1の音と、前記第1ピークの後の第2ピークに対応する第2の音を分析し、前記第2の音に前記第1の音とは異なる周波数が含まれる場合に、前記ねじ締結作業が適正に完了したと判断する
    請求項1に記載のねじ締結作業管理システム。
  3. 前記作業良否判定部は、前記第2の音から前記第1の音に含まれる周波数よりも高い周波数を検出した場合に、前記ねじ締結作業が適正に完了したと判断する
    請求項2に記載のねじ締結作業管理システム。
  4. 前記作業良否判定部は、前記第1の音として第1の周波数に音圧のピークを有する音を検出した後に、前記第2の音として第2の周波数と少なくとも前記第1の周波数よりも高い第3の周波数とに音圧のピークを有する音を検知した場合に、前記ねじ締結作業が適正に完了したと判断する
    請求項3に記載のねじ締結作業管理システム。
  5. 前記作業良否判定部は、前記加速度データのピークの大きさが所定の値を超えている場合に、該当する音を分析対象とする
    請求項2に記載のねじ締結作業管理システム。
  6. 前記加速度データ収集部と前記音データ収集部が搭載され、作業員に装着可能に構成されたデータ収集装置と、
    前記作業良否判定部が搭載された保守用端末と、から構成される
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載のねじ締結作業管理システム。
  7. 前記保守用端末から作業対象部品に対する前記ねじ締結作業の良否判定結果を受信し、当該良否判定結果を前記ねじ締結作業の実績を示す作業情報として管理する作業情報管理装置、を更に備える
    請求項6に記載のねじ締結作業管理システム。
  8. 前記保守用端末は、前記作業情報管理装置から取得した前記作業情報を表示する作業情報表示処理部、を更に備え、
    前記保守用端末は、前記作業情報表示処理部に表示された前記作業情報を元に選択された作業対象部品の前記加速度データ及び前記音データを、前記データ収集装置から取得し、前記作業良否判定部により判定された、該当作業対象部品についての前記ねじ締結作業の良否判定結果を前記作業情報管理装置へ送信する
    請求項7に記載のねじ締結作業管理システム。
  9. 指定工具を用いるねじ締結作業時に発生する音を分析して、前記ねじ締結作業の良否を判定するねじ締結作業良否判定装置であって、
    前記ねじ締結作業時の前記指定工具の加速度を示す加速度データ、及び前記ねじ締結作業時に前記指定工具によって発生した音を示す音データを取得し、前記加速度データに基づいて前記音データから分析対象とする音を抽出し、前記分析対象の音に含まれる周波数に基づいて前記ねじ締結作業の良否を判定する作業良否判定部、を備える
    ねじ締結作業良否判定装置。
  10. 指定工具を用いるねじ締結作業時に発生する音を分析して、前記ねじ締結作業の良否を判定するねじ締結作業良否判定方法であって、
    前記ねじ締結作業時の前記指定工具の加速度を示す加速度データ、及び前記ねじ締結作業時に前記指定工具によって発生した音を示す音データを取得する処理と、
    前記加速度データに基づいて前記音データから分析対象とする音を抽出する処理と、
    前記分析対象の音に含まれる周波数に基づいて前記ねじ締結作業の良否を判定する処理と、を含む
    ねじ締結作業良否判定方法。
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