JP6959281B2 - リチウム二次電池及び電池内蔵カード - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム二次電池及び電池内蔵カードに関する。
近年、電池内蔵スマートカードが実用化されつつある。一次電池を内蔵したスマートカードの例としては、ワンタイムパスワード表示機能付きクレジットカードが挙げられる。二次電池を内蔵したスマートカードの例としては、無線通信IC、指紋解析用ASIC及び指紋センサを備えた、指紋認証・無線通信機能付きカードが挙げられる。スマートカード用電池には、厚さが0.45mm未満であること、高容量かつ低抵抗であること、耐曲げ性を有すること、プロセス温度に耐えうることといった特性が一般的に求められる。
かかる用途向けの二次電池ないし二次電池搭載カードが提案されている。例えば、特許文献1(特開2017−79192号公報)には、カード等の板部材に内蔵される二次電池であって、板部材が曲げ変形を生じた場合でも十分な強度を有する二次電池が開示されている。この二次電池は、正極及び負極を含む電極体と、電極体を覆った状態で外周側が溶着されるシート状のラミネートフィルム外装体と、一端側が前記電極体に接続され、他端側がラミネートフィルム外装体から外方に延出する正極接続端子及び負極接続端子とをを備えるとされている。この二次電池では、正極活物質、導電助剤、バインダー等を含む正極合剤を塗布及び乾燥させて作製された、粉末分散型の正極(いわゆる塗工電極)が採用されている。一方、特許文献2(国際公開第2016/092888号)には、スマートカード等の用途向けに、折り曲げ可能な基板上に複数個の全固体電池を備えた、折り曲げ可能な電池モジュールが開示されており、正極層として、(003)面が正極層から負極層に向かう方向に配向されているリチウム複合酸化物焼結体が用いられている。
ところで、一般的に、粉末分散型の正極は、容量に寄与しない成分(バインダーや導電助剤)を比較的多量に(例えば10重量%程度)含んでいるため、正極活物質としてのリチウム複合酸化物の充填密度が低くなる。このため、粉末分散型の正極は、容量や充放電効率の面で改善の余地が大きかった。そこで、正極ないし正極活物質層をリチウム複合酸化物焼結体板で構成することにより、容量や充放電効率を改善しようとする試みがなされている。この場合、正極又は正極活物質層にはバインダーや導電助剤が含まれないため、リチウム複合酸化物の充填密度が高くなることで、高容量や良好な充放電効率が得られることが期待される。例えば、特許文献3(特許第5587052号公報)には、正極集電体と、導電性接合層を介して正極集電体と接合された正極活物質層とを備えた、リチウム二次電池の正極が開示されている。この正極活物質層は、厚さが30μm以上であり、空隙率が3〜30%であり、開気孔比率が70%以上であるリチウム複合酸化物焼結体板からなるとされている。また、特許文献4(国際公開第2017/146088号)には、固体電解質を備えるリチウム二次電池の正極として、コバルト酸リチウム(LiCoO)等のリチウム複合酸化物で構成される複数の一次粒子を含み、複数の一次粒子が正極板の板面に対して0°超30°以下の平均配向角度で配向している、配向焼結体板を用いることが開示されている。
特開2017−79192号公報 国際公開第2016/092888号 特許第5587052号公報 国際公開第2017/146088号
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来のカード用リチウム二次電池は、様々なICを駆動させるのに十分なエネルギー密度を有するものではなかった。また、特許文献2に開示されるような二次電池は十分なエネルギー密度を有するものの、電解液を含まない全固体電池であるため、大電流を瞬間的に流した際に正極の劣化が起こり易かった。特に、高い頻度で充放電が繰り返されることになるカード用二次電池には、高いエネルギー密度及び容量のみならず、極めて多くの回数の充放電を行っても容量低下が起こりにくい優れた充放電サイクル性能が望まれる。
本発明者らは、今般、正極焼結体板を備えたカード用薄型リチウム二次電池において、正極板の厚さ、負極層の厚さ、リチウム二次電池のサイズ及び厚さを所定の数値範囲内とすることで、高エネルギー密度及び高容量でありながら、優れた充放電サイクル性能を呈するリチウム二次電池を提供できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、高エネルギー密度及び高容量でありながら、優れた充放電サイクル性能を呈する、カード用薄型リチウム二次電池を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
リチウム複合酸化物焼結体板である正極板と、
カーボンを含む負極層と、
前記正極板と前記負極層との間に介在されるセパレータと、
前記正極板、前記負極層、及び前記セパレータに含浸される電解液と、
を備えた、リチウム二次電池であって、
前記正極板の厚さが70〜120μmであり、前記負極層の厚さが90〜170μmであり、前記リチウム二次電池が各辺の長さが20〜55mmの矩形平板状であり、前記リチウム二次電池の厚さが350〜500μmであり、前記リチウム二次電池のエネルギー密度が200〜300mWh/cmである、リチウム二次電池が提供される。
本発明の他の一態様によれば、樹脂基材と、該樹脂基材内に埋設された前記リチウム二次電池とを備えた、電池内蔵カードが提供される。
本発明のリチウム二次電池の一例の模式断面図である。 リチウム二次電池の製造工程の一例の前半を示す図である。 リチウム二次電池の製造工程の一例の後半であって、図2Aに示される工程に続く工程を示す図である。図2Bの右端にはフィルム外装電池の写真が含まれる。 配向正極板の板面に垂直な断面の一例を示すSEM像である。 図3に示される配向正極板の断面におけるEBSD像である。 図4のEBSD像における一次粒子の配向角度の分布を面積基準で示すヒストグラムである。
リチウム二次電池
図1に本発明のリチウム二次電池の一例を模式的に示す。図1に示されるリチウム二次電池10は、正極板16と、負極層20と、セパレータ18と、電解液24とを備える。正極板16はリチウム複合酸化物焼結体板である。負極層20はカーボンを含む。セパレータ18は、正極板16と負極層20との間に介在される。電解液24は、正極板16、負極層20、及びセパレータ18に含浸される。正極板16の厚さは70〜120μmである一方、負極層20の厚さは90〜170μmである。そして、リチウム二次電池10は各辺の長さが20〜55mmの矩形平板状である。また、リチウム二次電池10の厚さは350〜500μmである。さらに、リチウム二次電池10のエネルギー密度は200〜300mWh/cmである。このように、正極焼結体板を備えたカード用薄型リチウム二次電池において、正極板16の厚さ、負極層20の厚さ、リチウム二次電池10のサイズ及び厚さを所定の数値範囲内とすることで、上述のような高エネルギー密度、及び高容量でありながら、優れた充放電サイクル性能を呈するリチウム二次電池を提供できる。
すなわち、特許文献1に開示されるような従来のカード用リチウム二次電池は、様々なICを駆動させるのに十分なエネルギー密度を有するものではなかった。また、特許文献2に開示されるような二次電池は十分なエネルギー密度を有するものの、電解液を含まない全固体電池であるため、大電流を瞬間的に流した際に正極の劣化が起こり易かった。特に、高い頻度で充放電が繰り返されることになるカード用二次電池には、高いエネルギー密度及び容量のみならず、極めて多くの回数の充放電を行っても容量低下が起こりにくい優れた充放電サイクル性能が望まれる。この点、本発明のリチウム二次電池によれば、かかる要求を十分に満足することができる。したがって、本発明のリチウム二次電池10は、カードに内蔵可能な薄型二次電池であるのが好ましく、より好ましくは樹脂基材に埋設されてカード化されるための薄型二次電池である。すなわち、本発明の別の好ましい態様によれば、樹脂基材と、該樹脂基材に埋設されたリチウム二次電池とを備えた、電池内蔵カードが提供される。かかる電池内蔵カードは、1対の樹脂フィルムと、該1対の樹脂フィルムに挟み込まれたリチウム二次電池とを備えるのが典型的であり、樹脂フィルム同士が接着剤で貼り合わされていたり、加熱プレスで樹脂フィルム同士が熱融着されているのが好ましい。
上述のとおり、リチウム二次電池10は高エネルギー密度の小型かつ薄型リチウム二次電池である。具体的には、リチウム二次電池10のエネルギー密度は、200〜300mWh/cmであり、好ましくは210〜300mWh/cm、より好ましくは225〜295mWh/cm、さらに好ましくは240〜280mWh/cmである。また、リチウム二次電池10の厚さは350〜500μmであり、好ましくは380〜450μm、さらに好ましくは400〜430μmである。さらに、リチウム二次電池10は、各辺の長さが20〜55mmの矩形平板状であり、このような範囲内の厚さ及びサイズであると、スマートカード等の薄型デバイスに内蔵させるのに極めて有利となる。
正極板16は、リチウム複合酸化物焼結体板である。正極板16が焼結体板であるといことは、正極板16がバインダーや導電助剤を含んでいないことを意味する。これは、グリーンシートにバインダーが含まれていたとしても、焼成時にバインダーが消失又は焼失するからである。そして、正極板16がバインダーを含まないことで、電解液24による正極の劣化を回避できるとの利点がある。なお、焼結体板を構成するリチウム複合酸化物は、コバルト酸リチウム(典型的にはLiCoO(以下、LCOと略称することがある))であるのが特に好ましい。様々なリチウム複合酸化物焼結体板ないしLCO焼結体板が知られており、例えば特許文献3(特許第5587052号公報)や特許文献4(国際公開第2017/146088号)に開示されるものを使用することができる。
本発明の好ましい態様によれば、正極板16、すなわちリチウム複合酸化物焼結体板は、リチウム複合酸化物で構成される複数の一次粒子を含み、複数の一次粒子が正極板の板面に対して0°超30°以下の平均配向角度で配向している、配向正極板である。図3に配向正極板16の板面に垂直な断面SEM像の一例を示す一方、図4に配向正極板16の板面に垂直な断面における電子線後方散乱回折(EBSD:Electron Backscatter Diffraction)像を示す。また、図5に、図4のEBSD像における一次粒子11の配向角度の分布を面積基準で示すヒストグラムを示す。図4に示されるEBSD像では、結晶方位の不連続性を観測することができる。図4では、各一次粒子11の配向角度が色の濃淡で示されており、色が濃いほど配向角度が小さいことを示している。配向角度とは、各一次粒子11の(003)面が板面方向に対して成す傾斜角度である。なお、図3及び4において、配向正極板16の内部で黒表示されている箇所は気孔である。
配向正極板16は、互いに結合された複数の一次粒子11で構成された配向焼結体である。各一次粒子11は、主に板状であるが、直方体状、立方体状及び球状などに形成されたものが含まれていてもよい。各一次粒子11の断面形状は特に制限されるものではなく、矩形、矩形以外の多角形、円形、楕円形、或いはこれら以外の複雑形状であってもよい。
各一次粒子11はリチウム複合酸化物で構成される。リチウム複合酸化物とは、LiMO(0.05<x<1.10であり、Mは少なくとも1種類の遷移金属であり、Mは典型的にはCo、Ni及びMnの1種以上を含む)で表される酸化物である。リチウム複合酸化物は層状岩塩構造を有する。層状岩塩構造とは、リチウム層とリチウム以外の遷移金属層とが酸素の層を挟んで交互に積層された結晶構造、すなわち酸化物イオンを介して遷移金属イオン層とリチウム単独層とが交互に積層した結晶構造(典型的にはα−NaFeO型構造、すなわち立方晶岩塩型構造の[111]軸方向に遷移金属とリチウムとが規則配列した構造)をいう。リチウム複合酸化物の例としては、LiCoO(コバルト酸リチウム)、LiNiO(ニッケル酸リチウム)、LiMnO(マンガン酸リチウム)、LiNiMnO(ニッケル・マンガン酸リチウム)、LiNiCoO(ニッケル・コバルト酸リチウム)、LiCoNiMnO(コバルト・ニッケル・マンガン酸リチウム)、LiCoMnO(コバルト・マンガン酸リチウム)等が挙げられ、特に好ましくはLiCoO(コバルト酸リチウム、典型的にはLiCoO)である。リチウム複合酸化物には、Mg、Al、Si、Ca、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Ga、Ge、Sr、Y,Zr、Nb、Mo、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Bi、及びWから選択される1種以上の元素が含まれていてもよい。
図4及び5に示されるように、各一次粒子11の配向角度の平均値、すなわち平均配向角度は0°超30°以下である。これにより、以下の様々な利点がもたらされる。第一に、各一次粒子11が厚み方向に対して傾斜した向きに寝た状態になるため、各一次粒子同士の密着性を向上させることができる。その結果、ある一次粒子11と当該一次粒子11の長手方向両側に隣接する他の一次粒子11との間におけるリチウムイオン伝導性を向上させることができるため、レート特性を向上させることができる。第二に、レート特性をより向上させることができる。これは、上述のとおり、リチウムイオンの出入りに際して、配向正極板16では、板面方向よりも厚み方向における膨張収縮が優勢となるため、配向正極板16の膨張収縮がスムーズになるところ、それに伴ってリチウムイオンの出入りもスムーズになるからである。
一次粒子11の平均配向角度は、以下の手法によって得られる。まず、図4に示されるような、95μm×125μmの矩形領域を1000倍の倍率で観察したEBSD像において、配向正極板16を厚み方向に四等分する3本の横線と、配向正極板16を板面方向に四等分する3本の縦線とを引く。次に、3本の横線と3本の縦線のうち少なくとも1本の線と交差する一次粒子11すべての配向角度を算術平均することによって、一次粒子11の平均配向角度を得る。一次粒子11の平均配向角度は、レート特性の更なる向上の観点から、30°以下が好ましく、より好ましくは25°以下である。一次粒子11の平均配向角度は、レート特性の更なる向上の観点から、2°以上が好ましく、より好ましくは5°以上である。
図5に示されるように、各一次粒子11の配向角度は、0°から90°まで広く分布していてもよいが、その大部分は0°超30°以下の領域に分布していることが好ましい。すなわち、配向正極板16を構成する配向焼結体は、その断面をEBSDにより解析した場合に、解析された断面に含まれる一次粒子11のうち配向正極板16の板面に対する配向角度が0°超30°以下である一次粒子11(以下、低角一次粒子という)の合計面積が、断面に含まれる一次粒子11(具体的には平均配向角度の算出に用いた30個の一次粒子11)の総面積に対して70%以上であるのが好ましく、より好ましくは80%以上である。これにより、相互密着性の高い一次粒子11の割合を増加させることができるため、レート特性をより向上させることができる。また、低角一次粒子のうち配向角度が20°以下であるものの合計面積は、平均配向角度の算出に用いた30個の一次粒子11の総面積に対して50%以上であることがより好ましい。さらに、低角一次粒子のうち配向角度が10°以下であるものの合計面積は、平均配向角度の算出に用いた30個の一次粒子11の総面積に対して15%以上であることがより好ましい。
各一次粒子11は、主に板状であるため、図3及び4に示されるように、各一次粒子11の断面はそれぞれ所定方向に延びており、典型的には略矩形状となる。すなわち、配向焼結体は、その断面をEBSDにより解析した場合に、解析された断面に含まれる一次粒子11のうちアスペクト比が4以上である一次粒子11の合計面積が、断面に含まれる一次粒子11(具体的には平均配向角度の算出に用いた30個の一次粒子11)の総面積に対して70%以上であるのが好ましく、より好ましくは80%以上である。具体的には、図4に示されるようなEBSD像において、これにより、一次粒子11同士の相互密着性をより向上することができ、その結果、レート特性をより向上させることができる。一次粒子11のアスペクト比は、一次粒子11の最大フェレー径を最小フェレー径で除した値である。最大フェレー径は、断面観察した際のEBSD像上において、一次粒子11を平行な2本の直線で挟んだ場合における当該直線間の最大距離である。最小フェレー径は、EBSD像上において、一次粒子11を平行な2本の直線で挟んだ場合における当該直線間の最小距離である。
配向焼結体を構成する複数の一次粒子の平均粒径が5μm以上であるのが好ましい。具体的には、平均配向角度の算出に用いた30個の一次粒子11の平均粒径が、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは7μm以上、さらに好ましくは12μm以上である。これにより、リチウムイオンが伝導する方向における一次粒子11同士の粒界数が少なくなって全体としてのリチウムイオン伝導性が向上するため、レート特性をより向上させることができる。一次粒子11の平均粒径は、各一次粒子11の円相当径を算術平均した値である。円相当径とは、EBSD像上において、各一次粒子11と同じ面積を有する円の直径のことである。
正極板16、すなわちリチウム複合酸化物焼結体板は気孔率が3〜40%であるのが好ましく、より好ましくは5〜38%、さらに好ましくは10〜36%、特に好ましくは20〜35%である。気孔による応力開放効果、及び高容量化が期待できるとともに、一次粒子11同士の相互密着性をより向上できるため、レート特性をより向上させることができる。焼結体の気孔率は、正極板の断面をCP(クロスセクションポリッシャ)研磨にて研磨した後に1000倍率でSEM観察して、得られたSEM画像を2値化することで算出される。配向焼結体の内部に形成される各気孔の平均円相当径は特に制限されないが、好ましくは8μm以下である。各気孔の平均円相当径が小さいほど、一次粒子11同士の相互密着性をさらに向上することができ、その結果、レート特性をさらに向上させることができる。気孔の平均円相当径は、EBSD像上の10個の気孔の円相当径を算術平均した値である。円相当径とは、EBSD像上において、各気孔と同じ面積を有する円の直径のことである。配向焼結体の内部に形成される各気孔は、正極板16の外部につながる開気孔であってもよいが、正極板16を貫通していないことが好ましい。なお、各気孔は閉気孔であってもよい。
正極板16、すなわちリチウム複合酸化物焼結体板の平均気孔径は15μm以下であるのが好ましく、より好ましくは12μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。大きな気孔の局所における応力集中の発生を抑制して、焼結体内における応力が均一に開放されやすくなる。平均気孔径の下限値は特に限定されないが、気孔による応力開放効果の観点から、平均気孔径は0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.3μm以上である。
正極板16の厚さは70〜120μmであり、好ましくは80〜100μm、さらに好ましくは80〜95μm、特に好ましくは85〜95μmである。このような範囲内であると、単位面積当りの活物質容量を高めてリチウム二次電池10のエネルギー密度を向上するとともに、充放電の繰り返しに伴う電池特性の劣化(特に抵抗値の上昇)を抑制できる。
負極層20は、負極活物質としてカーボンを含む。カーボンの例としては、黒鉛(グラファイト)、熱分解炭素、コークス、樹脂焼成体、メソフェーズ小球体、メソフェーズ系ピッチ等が挙げられ、好ましくは黒鉛である。黒鉛は、天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれであってもよい。負極層20は、バインダーをさらに含むのが好ましい。バインダーの例としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられ、好ましくはスチレンブタジエンゴム(SBR)又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)である。特に、電解液24として耐熱性に優れるγ−ブチロラクトン(GBL)を用いる場合には、バインダーとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いるのが、GBLに溶解しにくくバインダー機能の加熱による劣化を回避できる点でより好ましい。
負極層20の厚さは90〜170μmであり、好ましくは95〜160μmであり、より好ましくは100〜150μmである。このような範囲内であると、単位面積当りの活物質容量を高めてリチウム二次電池10のエネルギー密度を向上することができる。また、負極層20の密度は1.15〜1.50g/cmであるのが好ましく、より好ましくは1.20〜1.48g/cm、さらに好ましくは1.25〜1.45g/cmである。。このような範囲内であると、単位面積当りの活物質容量を高めてリチウム二次電池10のエネルギー密度を向上することができる。
セパレータ18はポリオレフィン、ポリイミド、又はセルロース製のセパレータが好ましい。ポリオレフィンの例としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、及びこれらの組合せ等が挙げられる。安価であるという観点では、ポリオレフィン又はセルロース製のセパレータが好ましい。また、セパレータ18の表面がアルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、シリカ(SiO)等のセラミックスで被覆されていてもよい。一方、耐熱性に優れるという観点からはポリイミド又はセルロース製のセパレータが好ましい。ポリイミド又はセルロース製のセパレータは、広く用いられている、耐熱性に劣るポリオレフィン製セパレータとは異なり、それ自体の耐熱性に優れるだけでなく、耐熱性に優れる電解液成分であるγ−ブチロラクトン(GBL)に対する濡れ性にも優れる。したがって、GBLを含む電解液を用いる場合に、電解液をセパレータに(弾かせることなく)十分に浸透させることができる。耐熱性の観点から特に好ましいセパレータはポリイミド製セパレータである。ポリイミド製セパレータは市販されているが、極めて複雑な微細構造を有するため、過充電時に析出するリチウムデンドライトの伸展及びそれに起因する短絡をより効果的に阻止又は遅延できるとの利点がある。
電解液24は特に限定されず、有機溶媒(例えばエチレンカーボネート(EC)及びメチルエチルカーボネート(MEC)の混合溶媒、エチレンカーボネート(EC)及びジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒、あるいはエチレンカーボネート(EC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒)にリチウム塩(例えばLiPF)塩を溶解させた液等、リチウム電池用の市販の電解液を使用すればよい。
耐熱性に優れたリチウム二次電池とする場合には、電解液24は、非水溶媒中にホウフッ化リチウム(LiBF)を含むのが好ましい。この場合、非水溶媒は、γ−ブチロラクトン(GBL)からなる単独溶媒であってもよいし、γ−ブチロラクトン(GBL)及びエチレンカーボネート(EC)からなる混合溶媒であってもよい。非水溶媒はγ−ブチロラクトン(GBL)を含むことで沸点が上昇し、耐熱性の大幅な向上をもたらす。かかる観点から、非水溶媒におけるEC:GBLの体積比は0:1〜1:1(GBL比率50〜100体積%)であるのが好ましく、より好ましくは0:1〜1:1.5(GBL比率60〜100体積%)、さらに好ましくは0:1〜1:2(GBL比率66.6〜100体積%)、特に好ましくは0:1〜1:3(GBL比率75〜100体積%)である。非水溶媒中に溶解されるホウフッ化リチウム(LiBF)は分解温度の高い電解質であり、これもまた耐熱性の大幅な向上をもたらす。電解液24におけるLiBF濃度は0.5〜2mol/Lであるのが好ましく、より好ましくは0.6〜1.9mol/L、さらに好ましくは0.7〜1.7mol/L、特に好ましくは0.8〜1.5mol/Lである。
電解液24は添加剤としてビニレンカーボネート(VC)及び/又はフルオロエチレンカーボネート(FEC)及び/又はビニルエチレンカーボネート(VEC)をさらに含むのが好ましい。VC及びFECはいずれも耐熱性に優れる。したがって、かかる添加剤を電解液24が含むことで、耐熱性に優れたSEI膜を負極層20表面に形成させることができる。
好ましくは、リチウム二次電池10は1対の外装フィルム26をさらに備え、外装フィルム26の外周縁が互いに封止されて内部空間を成し、この内部空間に電池要素12及び電解液24を収容する。すなわち、図1に示されるように、リチウム二次電池10の中身である電池要素12及び電解液24は、1対の外装フィルム26で包装され且つ封止されており、その結果、リチウム二次電池10はいわゆるフィルム外装電池の形態とされる。ここで、電池要素12とは、正極板16、セパレータ18及び負極層20を含むものとして定義され、典型的には正極集電体(図示せず)及び負極集電体(図示せず)をさらに含む。正極集電体及び負極集電体は特に限定されないが、好ましくは銅箔やアルミニウム箔等の金属箔である。正極集電体は正極板16と外装フィルム26との間に介在するのが好ましく、負極集電体は負極層20と外装フィルム26との間に介在するのが好ましい。また、正極集電体には正極端子が正極集電体から延出する形で設けられるのが好ましく、負極集電体には負極端子が負極集電体から延出する形で設けられるのが好ましい。リチウム二次電池10の外縁は外装フィルム26同士が熱融着されることで封止されるのが好ましい。熱融着による封止はヒートシール用途で一般的に使用される、ヒートバー(加熱バーとも称される)を用いて行うのが好ましい。典型的には、リチウム二次電池10の四辺形の形状であり、1対の外装フィルム26の外周縁が外周4辺の全てにわたって封止されるのが好ましい。
外装フィルム26は、市販の外装フィルムを使用すればよい。外装フィルム26の厚さは1枚当たり50〜80μmが好ましく、より好ましくは55〜70μm、さらに好ましくは55〜65μmである。好ましい外装フィルム26は、樹脂フィルムと金属箔とを含むラミネートフィルムであり、より好ましくは樹脂フィルムとアルミニウム箔とを含むアルミラミネートフィルムである。ラミネートフィルムはアルミニウム箔等の金属箔の両面に樹脂フィルムが設けられているのが好ましい。この場合、金属箔の一方の側の樹脂フィルム(以下、表面保護膜という)がナイロン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の補強性に優れた材料で構成され、金属箔の他方の側の樹脂フィルムがポリプロピレン等のヒートシール材料で構成されるのが好ましい。
典型的には、負極層20が正極板16のサイズよりも大きいサイズを有する一方、セパレータ18は正極板16及び負極層20のサイズよりも大きいサイズを有する。そして、セパレータ18の外周部分が少なくとも正極板16側の外装フィルム26の外周縁又はその近傍の周囲領域と密着して、正極板16を収容する区画と負極層20を収容する区画とを隔離している。また、セパレータ18の外周部分は負極層20側の外装フィルム26の外周縁又はその近傍の周囲領域とも密着していてよい。
製造方法
本発明のリチウム複合酸化物焼結体板はいかなる方法で製造されたものであってもよいが、好ましくは、(a)リチウム複合酸化物含有グリーンシートの作製、(b)所望により行われる過剰リチウム源含有グリーンシートの作製、並びに(c)グリーンシートの積層及び焼成を経て製造される。
(a)リチウム複合酸化物含有グリーンシートの作製
まず、リチウム複合酸化物で構成される原料粉末を用意する。この粉末は、LiMOなる組成(Mは前述したとおりである)の合成済みの板状粒子(例えばLiCoO板状粒子)を含むのが好ましい。原料粉末の体積基準D50粒径は0.3〜30μmが好ましい。例えば、LiCoO板状粒子の作製方法は次のようにして行うことができる。まず、Co原料粉末とLiCO原料粉末とを混合して焼成(500〜900℃、1〜20時間)することによって、LiCoO粉末を合成する。得られたLiCoO粉末をポットミルにて体積基準D50粒径0.2μm〜10μmに粉砕することによって、板面と平行にリチウムイオンを伝導可能な板状のLiCoO粒子が得られる。このようなLiCoO粒子は、LiCoO粉末スラリーを用いたグリーンシートを粒成長させた後に解砕する手法や、フラックス法や水熱合成、融液を用いた単結晶育成、ゾルゲル法など板状結晶を合成する手法によっても得ることができる。得られたLiCoO粒子は、劈開面に沿って劈開しやすい状態となっている。LiCoO粒子を解砕によって劈開させることで、LiCoO板状粒子を作製することができる。
上記板状粒子を単独で原料粉末として用いてもよいし、上記板状粉末と他の原料粉末(例えばCo粒子)との混合粉末を原料粉末として用いてもよい。後者の場合、板状粉末を配向性を与えるためのテンプレート粒子として機能させ、他の原料粉末(例えばCo粒子)をテンプレート粒子に沿って成長可能なマトリックス粒子として機能させるのが好ましい。この場合、テンプレート粒子とマトリックス粒子を100:0〜3:97に混合した粉末を原料粉末とするのが好ましい。Co原料粉末をマトリックス粒子として用いる場合、Co原料粉末の体積基準D50粒径は特に制限されず、例えば0.1〜1.0μmとすることができるが、LiCoOテンプレート粒子の体積基準D50粒径より小さいことが好ましい。このマトリックス粒子は、Co(OH)原料を500℃〜800℃で1〜10時間熱処理を行なうことによっても得ることができる。また、マトリックス粒子には、Coのほか、Co(OH)粒子を用いてもよいし、LiCoO粒子を用いてもよい。
原料粉末がLiCoOテンプレート粒子100%で構成される場合、又はマトリックス粒子としてLiCoO粒子を用いる場合、焼成により、大判(例えば90mm×90mm平方)でかつ平坦なLiCoO焼結体板を得ることができる。そのメカニズムは定かではないが、焼成過程でLiCoOへの合成が行われないため、焼成時の体積変化が生じにくい若しくは局所的なムラが生じにくいことが予想される。
原料粉末を、分散媒及び各種添加剤(バインダー、可塑剤、分散剤等)と混合してスラリーを形成する。スラリーには、後述する焼成工程中における粒成長の促進ないし揮発分の補償の目的で、LiMO以外のリチウム化合物(例えば炭酸リチウム)が0.5〜30mol%程度過剰に添加されてもよい。スラリーには造孔材を添加しないのが望ましい。スラリーは減圧下で撹拌して脱泡するとともに、粘度を4000〜10000cPに調整するのが好ましい。得られたスラリーをシート状に成形してリチウム複合酸化物含有グリーンシートを得る。こうして得られるグリーンシートは独立したシート状の成形体である。独立したシート(「自立膜」と称されることもある)とは、他の支持体から独立して単体で取り扱い可能なシートのことをいう(アスペクト比が5以上の薄片も含む)。すなわち、独立したシートには、他の支持体(基板等)に固着されて当該支持体と一体化された(分離不能ないし分離困難となった)ものは含まれない。シート成形は、原料粉末中の板状粒子(例えばテンプレート粒子)にせん断力を印加可能な成形手法を用いて行われるのが好ましい。こうすることで、一次粒子の平均傾斜角を板面に対して0°超30°以下にすることができる。板状粒子にせん断力を印加可能な成形手法としては、ドクターブレード法が好適である。リチウム複合酸化物含有グリーンシートの厚さは、焼成後に上述したような所望の厚さとなるように、適宜設定すればよい。
(b)過剰リチウム源含有グリーンシートの作製(任意工程)
所望により、上記リチウム複合酸化物含有グリーンシートとは別に、過剰リチウム源含有グリーンシートを作製する。この過剰リチウム源は、Li以外の成分が焼成により消失するようなLiMO以外のリチウム化合物であるのが好ましい。そのようなリチウム化合物(過剰リチウム源)の好ましい例としては炭酸リチウムが挙げられる。過剰リチウム源は粉末状であるのが好ましく、過剰リチウム源粉末の体積基準D50粒径は0.1〜20μmが好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。そして、リチウム源粉末を、分散媒及び各種添加剤(バインダー、可塑剤、分散剤等)と混合してスラリーを形成する。得られたスラリーを減圧下で撹拌して脱泡するとともに、粘度を1000〜20000cPに調整するのが好ましい。得られたスラリーをシート状に成形して過剰リチウム源含有グリーンシートを得る。こうして得られるグリーンシートもまた独立したシート状の成形体である。シート成形は、周知の様々な方法で行いうるが、ドクターブレード法により行うのが好ましい。過剰リチウム源含有グリーンシートの厚さは、リチウム複合酸化物含有グリーンシートにおけるCo含有量に対する、過剰リチウム源含有グリーンシートにおけるLi含有量のモル比(Li/Co比)が好ましくは0.1以上、より好ましくは0.1〜1.1とすることができるような厚さに設定するのが好ましい。
(c)グリーンシートの積層及び焼成
下部セッターに、リチウム複合酸化物含有グリーンシート(例えばLiCoOグリーンシート)、及び所望により過剰リチウム源含有グリーンシート(例えばLiCOグリーンシート)を順に載置し、その上に上部セッターを載置する。上部セッター及び下部セッターはセラミックス製であり、好ましくはジルコニア又はマグネシア製である。セッターがマグネシア製であると気孔が小さくなる傾向がある。上部セッターは多孔質構造やハニカム構造のものであってもよいし、緻密質構造であってもよい。上部セッターが緻密質であると焼結体板において気孔が小さくなり、気孔の数が多くなる傾向がある。必要に応じて、過剰リチウム源含有グリーンシートは、リチウム複合酸化物含有グリーンシートにおけるCo含有量に対する、過剰リチウム源含有グリーンシートにおけるLi含有量のモル比(Li/Co比)が好ましくは0.1以上、より好ましくは0.1〜1.1となるようなサイズに切り出して用いられるのが好ましい。
下部セッターにリチウム複合酸化物含有グリーンシート(例えばLiCoOグリーンシート)を載置した段階で、このグリーンシートを、所望により脱脂した後、600〜850℃で1〜10時間仮焼してもよい。この場合、得られた仮焼板の上に過剰リチウム源含有グリーンシート(例えばLiCOグリーンシート)及び上部セッターを順に載置すればよい。
そして、上記グリーンシート及び/又は仮焼板をセッターで挟んだ状態で、所望により脱脂した後、中温域の焼成温度(例えば700〜1000℃)で熱処理(焼成)することで、リチウム複合酸化物焼結体板が得られる。この焼成工程は、2度に分けて行ってもよいし、1度に行なってもよい。2度に分けて焼成する場合には、1度目の焼成温度が2度目の焼成温度より低いことが好ましい。こうして得られる焼結体板もまた独立したシート状である。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
例1
(1)正極板の作製
(1a)LiCoOグリーンシートの作製
まず、表1に示されるようにしてLiCoO原料粉末を作製して粉末Aとした。得られたLiCoO粉末(すなわち粉末A)100重量部と、分散媒(トルエン:イソプロパノール=1:1)100重量部と、バインダー(ポリビニルブチラール:品番BM−2、積水化学工業株式会社製)10重量部と、可塑剤(DOP:Di(2−ethylhexyl)phthalate、黒金化成株式会社製)4重量部と、分散剤(製品名レオドールSP−O30、花王株式会社製)2重量部とを混合した。得られた混合物を減圧下で撹拌して脱泡するとともに、粘度を4000cPに調整することによって、LiCoOスラリーを調製した。粘度は、ブルックフィールド社製LVT型粘度計で測定した。こうして調製されたスラリーを、ドクターブレード法によって、PETフィルム上にシート状に成形することによって、LiCoOグリーンシートを形成した。乾燥後のLiCoOグリーンシートの厚さは98μmであった。
(1b)LiCoO焼結体板の作製
PETフィルムから剥がしたLiCoOグリーンシートをカッターで50mm角に切り出し、下部セッターとしてのマグネシア製セッター(寸法90mm角、高さ1mm)の中央に載置した。LiCoOシートの上に上部セッターとしての多孔質マグネシア製セッターを載置した。上記LiCoOシートをセッターで挟んだ状態で、120mm角のアルミナ鞘(株式会社ニッカトー製)内に載置した。このとき、アルミナ鞘を密閉せず、0.5mmの隙間を空けて蓋をした。得られた積層物を昇温速度200℃/hで600℃まで昇温して3時間脱脂した後に、870℃まで200℃/hで昇温して20時間保持することで焼成を行った。焼成後、室温まで降温させた後に焼成体をアルミナ鞘より取り出した。こうして厚さ90μmのLiCoO焼結体板を正極板として得た。得られた正極板を、レーザー加工機で10.5mm×9.5mm角の矩形状に切断して、複数のチップ状の正極板16を得た。
(2)リチウム二次電池の作製
図1に模式的に示されるようなフィルム外装電池の形態のリチウム二次電池10を図2A及び2Bに示されるような手順で作製した。具体的には以下のとおりである。
外装フィルム26として、アルミラミネートフィルム(昭和電工パッケージング製、厚さ61μm、ポリプロピレンフィルム/アルミニウム箔/ナイロンフィルムの3層構造)を2枚用意した。図2Aに示されるように、1枚の外装フィルム26に正極集電体14(厚さ9μmのアルミニウム箔)を介して複数個のチップ状正極板16を積層して、正極組立品17とした。このとき、正極集電体14が外装フィルム26に接着剤で固定された。なお、正極集電体14には、正極端子15が溶接により正極集電体14から延出する形で固定されている。一方、もう1枚の外装フィルム26に、負極集電体22(厚さ10μmの銅箔)を介して、負極層20(厚さ125μmのカーボン層、密度1.4g/cm)を積層して、負極組立品19とした。このとき、負極集電体22が外装フィルム26に接着剤で固定された。なお、負極集電体22には、負極端子23が溶接により負極集電体22から延出する形で固定されている。また、負極層20としてのカーボン層は、活物質としてのグラファイトと、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)との混合物を含む塗工膜とした。
セパレータ18として、多孔質ポリプロピレン膜(ポリポア社製、厚さ25μm、気孔率55%)を用意した。図2Aに示されるように、正極組立品17、セパレータ18及び負極組立品19を、正極板16及び負極層20がセパレータ18と向かい合うように順に積層して、両面が外装フィルム26で覆われ且つ外装フィルム26の外周部分が電池要素12の外縁からはみ出した積層体28を得た。こうして積層体28内に構築された電池要素12(正極集電体14、正極板16、セパレータ18、負極層20及び負極集電体22)の厚さは0.33mmであり、その形状及びサイズは2.3cm×3.2cmの四角形であった。
図2Aに示されるように、得られた積層体28の3辺Aの封止を行った。この封止は、封止幅が2.0mmになるように調整された当て冶具(ヒートバー)を用いて、積層体28の外周部分を200℃、1.5MPaで15秒間加熱プレスして、外周部分で外装フィルム26(アルミラミネートフィルム)同士を熱融着させることにより行った。3辺Aの封止後、積層体28を真空乾燥器34に入れ、水分を除去するとともに接着剤を乾燥させた。
図2Bに示されるように、グローブボックス38内において、外縁3辺Aが封止された積層体28の未封止の残り1辺Bにおいて1対の外装フィルム26間の隙間を形成し、その隙間に注入器具36を挿入して電解液24を注入し、絶対圧5kPaの減圧雰囲気下にて簡易シーラーを用いて辺Bを仮封止した。電解液としては、エチレンカーボネート(EC)及びメチルエチルカーボネート(MEC)を3:7(体積比)で含む混合溶媒に、LiPFを1.0mol/Lの濃度となるように溶解させ、さらにビニレンカーボネート(VC)を2重量%の濃度となるように溶解させたものを用いた。こうして辺Bが仮封止された積層体に初期充電を施し、7日間のエージングを行った。最後に封止した残り1辺Bの外周部分(電池要素を含まない末端部分)を切除して、ガス抜きを行った。
図2Bに示されるように、グローブボックス38内において、絶対圧5kPaの減圧雰囲気下、仮封止の切除により生じた辺B’の封止を行った。この封止もまた積層体28の外周部分を200℃、1.5MPaで15秒間加熱プレスして、外周部分で外装フィルム26(アルミラミネートフィルム)同士を熱融着させることにより行った。こうして辺B’を1対の外装フィルム26で封止して、フィルム外装電池の形態のリチウム二次電池10とした。リチウム二次電池10をグローブボックス38から取り出し、外装フィルム26の外周の余分な箇所を切除して、リチウム二次電池10の形状を整えた。こうして、電池要素12の外縁4辺が1対の外装フィルム26で封止され、かつ、電解液24が注入された、リチウム二次電池10を得た。得られたリチウム二次電池10はサイズ38mm×28mmの長方形であり、厚さ0.40mmであった。
(3)評価
上記(1b)で合成されたLiCoO焼結体板(正極板)及び上記(2)で作製された電池について、以下に示されるとおり各種の評価を行った。
<一次粒子の平均配向角度>
LiCoO焼結体板をクロスセクションポリッシャ(CP)(日本電子株式会社製、IB−15000CP)により研磨し、得られた正極板断面(正極板の板面に垂直な断面)を1000倍の視野(125μm×125μm)でEBSD測定して、EBSD像を得た。このEBSD測定は、ショットキー電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製、型式JSM−7800F)を用いて行った。得られたEBSD像において特定される全ての粒子について、一次粒子の(003)面と正極板の板面とがなす角度(すなわち(003)からの結晶方位の傾き)を傾斜角として求め、それらの角度の平均値を一次粒子の平均配向角度とした。
<板厚>
LiCoO焼結体板をクロスセクションポリッシャ(CP)(日本電子株式会社製、IB−15000CP)により研磨し、得られた正極板断面をSEM観察(日本電子製、JSM6390LA)して正極板の厚さを測定した。なお、工程(1a)に関して前述した乾燥後のLiCoOグリーンシートの厚さも、上記同様にして測定されたものである。
<気孔率>
LiCoO焼結体板をクロスセクションポリッシャ(CP)(日本電子株式会社製、IB−15000CP)により研磨し、得られた正極板断面を1000倍の視野(125μm×125μm)でSEM観察(日本電子製、JSM6390LA)した。得られたSEM像を画像解析し、全ての気孔の面積を正極の面積で除し、得られた値に100を乗じることにより気孔率(%)を算出した。
<平均気孔径>
水銀ポロシメーター(島津製作所製、オートポアIV9510)を用いて水銀圧入法によりLiCoO焼結体板の平均気孔径を測定した。
<初期放電容量>
3.0Vの電位範囲において以下の手順で測定した。すなわち、0.2Cレートで電池電圧が4.3Vとなるまで定電流充電し、引き続き電流値が0.02Cレートとなるまで定電圧充電した後、0.2Cレートで3.0Vになるまで放電することを含む充放電サイクルを合計3回繰り返すことにより放電容量の測定を行い、それらの平均値を初期放電容量とした。
<エネルギー密度>
上記初期放電容量に平均電圧を乗じ、電池体積で除することでエネルギー密度を算出した。その際、SOC0%、20%、40%、60%、80%、100%時の電圧の平均値を平均電圧として用いた。
<パルスサイクル性能>
電池のパルスサイクル性能(放電容量維持率)を4.3V−3.0Vの電位範囲において以下の手順で測定した。すなわち、充電レート0.5Cでの定電流充電した後、放電レート0.5Cに相当する電流値で30秒放電する充放電サイクルを、合計3000回行った後、上述した初期放電容量と同様にしてパルスサイクル試験後放電容量を測定した。初期放電容量に対する、上記パルスサイクル試験後放電容量の比率を算出して100を乗じることにより、パルスサイクル性能(%)を放電容量維持率として得た。
例2
粉末Aの代わりに、表1に示されるようにして作製されたLiCoO粒子からなる粉末Bを用いたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例3
1)正極板の厚さが120μmとなるようにLiCoOグリーンシートを厚くしたこと、及び2)負極層の厚さを165μmとしたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例4
1)正極板の厚さが70μmとなるようにLiCoOグリーンシートを薄くしたこと、及び2)負極層の厚さを95μmとしたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例5
粉末Aの代わりに、表1に示されるようにして作製されたLiCoO板状粒子からなる粉末Cを用いたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例6
1)上部セッターの載置に先立ちLiCoOグリーンシート上に以下の手順で作製されたLiCOグリーンシート片を過剰リチウム源として載置したこと、及び2)870℃で20時間の焼成の代わりに、800℃で5時間の保持した後900℃で20時間保持する2段階焼成を行ったこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
(LiCOグリーンシート(過剰リチウム源)の作製)
LiCO原料粉末(体積基準D50粒径2.5μm、本荘ケミカル株式会社製)100重量部と、バインダー(ポリビニルブチラール:品番BM−2、積水化学工業株式会社製)5重量部と、可塑剤(DOP:フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、黒金化成株式会社製)2重量部と、分散剤(レオドールSP−O30、花王株式会社製)2重量部とを混合した。得られた混合物を減圧下で撹拌して脱泡するとともに、粘度を4000cPに調整することによって、LiCOスラリーを調製した。粘度は、ブルックフィールド社製LVT型粘度計で測定した。こうして調製されたLiCOスラリーを、ドクターブレード法によって、PETフィルム上にシート状に成形することによって、LiCOグリーンシートを形成した。乾燥後のLiCOグリーンシートの厚さは、LiCoOグリーンシートにおけるCo含有量に対する、LiCOグリーンシートにおけるLi含有量のモル比である、Li/Co比を所定の値とすることができるように設定した。得られたLiCoO仮焼板におけるCo含有量に対する、LiCOグリーンシートにおけるLi含有量のモル比である、Li/Co比が0.4となるようなサイズに、乾燥されたLiCOグリーンシート片を切り出した。
例7
1)LiCoOスラリーにLiCO原料粉末(体積基準D50粒径2.5μm、本荘ケミカル株式会社製)をさらに添加して、LiCoOグリーンシートにおける過剰Li/Co比が0.2となるようにしたこと、及び2)870℃で20時間の焼成の代わりに、800℃で5時間の保持した後900℃で20時間保持する2段階焼成を行ったこと以外は例1と同様にして正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。なお、上記過剰Li/Co比は、LiCoOグリーンシートにおけるCo含有量に対する、LiCoOグリーンシートにおけるLiCO由来の過剰Li含有量のモル比である。
例8
1)LiCOグリーンシート片の載置量をLi/Co比が0.6となるようにしたこと、及び2)脱脂後でかつ焼成前にLiCoOグリーンシートを700℃で3時間保持する仮焼を行ったこと以外は例6と同様にして正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例9
1)脱脂後でかつ焼成前にLiCoOグリーンシートを900℃で3時間保持する仮焼を行ったこと、及び2)2段階焼成の代わりに800℃で10時間保持する1段階焼成を行ったこと以外は例6と同様にして正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例10
1)負極層の厚さを130μmとしたこと、及び2)負極層の密度を1.25としたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例11
1)負極層の厚さを120μmとしたこと、及び2)負極層の密度を1.5としたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例12
電池の外形サイズが20mm×20mmとなるように各構成部材のサイズを小さくしたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例13
電池の外形サイズが50mm×50mmとなるように各構成部材のサイズを大きくしたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
例14(比較)
正極板としてLiCoO焼結体板の代わりに市販のLiCoO塗工電極(株式会社八山製)を用いたこと以外は例1と同様にして、正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。なお、この塗工電極は正極活物質を含むペーストが塗布及び乾燥されて作製されたものであり、焼結体板ではない。
例15(比較)
1)粉末Aの代わりに、表1に示されるようにして作製されたCo/Bi混合粉末Dを用いたこと、2)LiCOグリーンシート片の載置量をLi/Co比が1.2となるようにしたこと、3)脱脂後でかつ焼成前にLiCoOグリーンシートを1300℃で5時間保持する仮焼を行ったこと、4)2段階焼成の代わりに850℃で20時間保持する1段階焼成を行ったこと、及び5)負極層の厚さを180μmとした以外は例6と同様にして正極板及び電池を作製し、各種評価を行った。
製造条件及び評価結果
表2に例1〜15の製造条件を示す一方、表3に例1〜15の評価結果を示す。また、表1には、表2で言及される粉末A〜Dの詳細が示される。
Figure 0006959281
Figure 0006959281
Figure 0006959281
10 リチウム二次電池
11 一次粒子
12 電池要素
14 正極集電体
15 正極端子
16 正極板
17 正極組立品
18 セパレータ
19 負極組立品
20 負極
22 負極集電体
23 負極端子
24 電解液
26 外装フィルム
28 積層体
34 真空乾燥器
36 注入器具
38 グローブボックス
40 充電器

Claims (8)

  1. 樹脂基材内に埋設されたリチウム二次電池を備えた電池内蔵カードであって、
    前記リチウム二次電池は、
    LiCoO焼結体板である正極板と、
    カーボンを含む負極層と、
    前記正極板と前記負極層との間に介在されるセパレータと、
    前記正極板、前記負極層、及び前記セパレータに含浸される電解液と、
    を備え、
    前記正極板の厚さが70〜120μmであり、前記負極層の厚さが90〜170μmであり、
    前記LiCoO焼結体板が、LiCoOで構成される複数の一次粒子を含み、前記複数の一次粒子の(003)面が前記正極板の板面に対して0°超30°以下の平均配向角度で配向しており、
    前記LiCoO焼結体板の気孔率が15〜40%である、電池内蔵カード。
  2. 前記LiCoO焼結体板の気孔率が30〜40%である、請求項1に記載の電池内蔵カード。
  3. 前記LiCoO焼結体板の平均気孔径が15μm以下である、請求項1又は2に記載の電池内蔵カード。
  4. 前記負極層の密度が1.15〜1.50g/cmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池内蔵カード。
  5. 前記リチウム二次電池が1対の外装フィルムをさらに備え、該外装フィルムの外周縁が互いに封止されて内部空間を成し、該内部空間に前記正極板、前記負極層、前記セパレータ、及び前記電解液が収容される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池内蔵カード。
  6. 前記外装フィルムが、樹脂フィルムと金属箔とを含むラミネートフィルムである、請求項5に記載の電池内蔵カード。
  7. 前記セパレータが、ポリオレフィン、ポリイミド、又はセルロース製である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電池内蔵カード。
  8. 正極集電体及び負極集電体をさらに備えた、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電池内蔵カード。
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