JP6958372B2 - 電線温度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電線温度測定装置に関する。
架空送電線(以下、「電線」と略す)の温度を測定した温度データを定期的に取得するため、温度センサ部と通信手段とを有する温度記録装置(電線温度測定装置)が用いられることがある(例えば、特許文献1)。
国際公開第2002/021088号パンフレット
本発明の目的は、電線の温度を精度良く測定することができる技術を提供することである。
本発明の一態様によれば、
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記温度センサ部は、前記電線の軸方向に前記本体部を挟んで前記クランプと反対側に設けられることで、前記クランプから離間されている
電線温度測定装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記温度センサ部は、前記クランプから800mm以上離間されている
電線温度測定装置が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記クランプは、前記電線を把持する側の内面の少なくとも一部を覆い、該クランプの他部よりも熱伝導率が低い断熱層を有する
電線温度測定装置が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記クランプは、前記電線を把持する側の内面に、前記電線と非接触となる凹部を有する
電線温度測定装置が提供される。
本発明によれば、電線の温度を精度良く測定することができる。
本発明の一実施形態に係る電線温度測定装置を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電線温度測定装置を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る電線温度測定装置を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る電線温度測定装置を示す側面図である。 図3AのA−A線断面図である。 本発明の一実施形態に係る電線温度測定装置を示す背面図である。 図4AのB−B線断面図である。 電源用カレントトランス部または測定用カレントトランス部を示す概略図である。 変形例1の電源用カレントトランス部または測定用カレントトランス部を示す概略図である。 変形例2の本体部を示す概略正面図である。 変形例3のクランプを示す概略断面図である。 変形例4のクランプを示す概略断面図である。 変形例5のクランプを示す概略断面図である。 図9AのA−A線断面図である。 クランプからの距離に対する電線の温度の依存性を示す図である。
<発明者の得た知見>
まず、発明者の得た知見について説明する。
電線温度測定装置が、温度データを外部に無線で送信する通信手段としての無線部を有する場合、無線部に電力を供給する電源が必要となる。無線部が温度データを送信する距離が長くなったり、無線部による送信回数が増えたりするほど、必要電力が大きくなる。そこで、例えば、半恒久的に所定の電力を得ることができる電源として、電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させるカレントトランスを用いることが考えられる。
電源としてカレントトランスを用いると、電線温度測定装置の重量がカレントトランスの重量分だけ増加するため、電線温度測定装置を電線に強固に取り付けることが求められる。このため、電線温度測定装置には、例えば、電線を把持するクランプが設けられる。
しかしながら、発明者等は、電線温度測定装置のクランプが電線を把持すると、クランプによって電線の熱が奪われ(吸収され)、クランプ周辺の電線の温度が低下してしまうことを見出した。このようにクランプの把持に起因して電線の温度が低下すると、本来の電線の温度を精度良く測定することができなくなる可能性があった。
本発明は、発明者等が見出した上記新規課題に基づくものである。
<本発明の一実施形態>
(1)電線温度測定装置
本発明の一実施形態に係る電線温度測定装置10について、図1〜図5を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電線温度測定装置を示す概略斜視図である。図2は、本実施形態に係る電線温度測定装置を示すブロック図である。図3Aは、本実施形態に係る電線温度測定装置を示す正面図である。図3Bは、本実施形態に係る電線温度測定装置を示す側面図である。図3Cは、図3AのA−A線断面図である。図4Aは、本実施形態に係る電線温度測定装置を示す背面図である。図4Bは、図4AのB−B線断面図である。図5は、電源用カレントトランス部または測定用カレントトランス部を示す概略図である。
なお、以下において、電線100等の「軸方向」とは、電線100等の中心軸に沿った方向のことをいい、場合によっては電線100等の長手方向と言い換えることができる。また、電線100等の「径方向」とは、電線100等の軸方向に垂直な方向のことをいい、場合によっては電線100等の短手方向と言い換えることができる。また、電線100等の「周方向」とは、電線100等の外周に沿った方向のことをいう。
また、各図において、「X方向」は、電線100の軸方向に垂直な方向かつ水平方向のことを意味し、本体部300の中心軸からヒンジ部370に向かう方向を「+X方向」とする。また、「Y方向」は、電線100の軸方向かつ水平方向のことを意味し、クランプ700から本体部300に向かう方向を「+Y方向」とする。また、「Z方向」は、鉛直方向を意味し、鉛直上方向を「+Z方向」とする。
本実施形態の電線温度測定装置10は、例えば、電線100を支持する鉄塔の近くに設置され、電線100の温度を測定し、測定された電線100の温度に係る情報(以下、「温度データ」という)等を外部に無線で送信するよう構成されている。具体的には、電線温度測定装置10は、例えば、温度センサ部200と、本体部300と、電源用カレントトランス部420と、電源部440と、測定用カレントトランス部520と、電流測定部540と、無線部600と、クランプ700と、を有している。なお、以下において、「カレントトランス」との用語を「CT」と略すことがある。
(電線)
本実施形態において、温度の測定対象となる電線100は、例えば、いわゆる架空送電線として構成されている。具体的には、電線100は、例えば、鋼心アルミ撚線(ACSR)などである。この場合、電線100は、例えば、架線時の張力を負担する中心部と、中心部の外周を覆うように複数の素線が撚り合わせられて設けられ、送電時の電流を流す導体として構成される撚線層と、を有している。中心部を構成する素線は、例えば、アルミ覆鋼線(AC線)である。撚線層を構成する素線は、例えば、アルミニウム(Al)またはAl合金からなっている。
(温度センサ部)
図1に示すように、温度センサ部200は、例えば、電線100に接し、該電線100の温度を測定するよう構成されている。具体的には、温度センサ部200は、例えば、温度に応じた電圧を出力する熱電対を有している。
温度センサ部200は、例えば、リード線280を介して後述の本体部300内の無線部600に接続されている。温度センサ部200およびリード線280は、例えば、結束バンド(符号不図示)等により、電線100に沿うように該電線100に対して固定されている。
(クランプ(把持部))
図1、図3A、図3B、図3Cおよび図4Bに示すように、クランプ700は、例えば、電線100の軸方向(Y方向)に後述の本体部300の外側で、該電線100の軸方向の本体部300の一端に連結されている。また、クランプ700は、電線100を把持し、本体部300の一端を電線100に固定している。
具体的には、クランプ700は、例えば、クランプ下部720と、クランプ上部740と、を有している。クランプ下部720は、例えば、後述の本体部300の下側半割部360に溶接により連結され、電線100の鉛直下側に配置されている。また、クランプ下部720は、例えば、鉛直上側の中央部に、電線100が嵌合する凹部(符号不図示)を有している。一方で、クランプ上部740は、例えば、クランプ下部720と分離可能な別体として構成され、電線100の鉛直上側に配置されている。また、クランプ上部740は、例えば、クランプ下部720と対称に構成され、鉛直下側の中央部に、電線100が嵌合する凹部(符号不図示)を有している。クランプ下部720およびクランプ上部740は、例えば、電線100を挟んで互いに対向して配置され、それぞれの凹部内に電線100を嵌合させた状態で互いにネジ締結されている。これにより、クランプ700により電線100を把持し、本体部300の一端を電線100に固定することができる。
クランプ700は、例えば、電線100の撚線層を構成する金属と同じ金属からなっている。具体的には、クランプ700は、例えば、AlまたはAl合金からなっている。これにより、クランプ700と電線100との接触に起因して、電食が生じることを抑制することができる。
また、クランプ700が電線100を把持していることで、後述の本体部300は、クランプ700を介して電線100に対して電気的に接続されている。これにより、クランプ700および本体部300は、電線100と等電位になっている。
ここで、図10を用い、クランプ700からの距離に対する電線100の温度の依存性について説明する。図10は、クランプからの距離に対する電線の温度の依存性を示す図である。
図10に示すように、クランプ700が電線100を把持すると、クランプ700によって電線100の熱が奪われ、クランプ700周辺の温度が低下する傾向がある。このため、クランプ700が電線100を把持する部分に近い位置で、電線100の温度を測定すると、本来の電線100の温度を精度良く測定することができなくなる可能性がある。
また、電線100に流れる電流が大きくなるにつれて、クランプ700周辺の電線100の温度の低下量は大きくなる。すなわち、クランプ700の把持に起因した電線100の温度低下の影響が大きくなる。このため、電線100に流れる電流が大きくなると、電線100の温度の測定精度が低下してしまう可能性がある。
一方で、クランプ700からの距離が長くなる(クランプ700から離れる)につれて、電線100の温度は、単調増加し、本来の温度に徐々に近づいていく。クランプ700からの距離が800mm以上であれば、電線100の温度は、所定の温度に飽和し、すなわち、本来の温度とほぼ等しくなる。電線100の温度が本来の温度とほぼ等しくなるのに必要なクランプ700からの距離は、電線100に流れる電流に関わらず、800mm以上である。
そこで、本実施形態では、温度センサ部200は、例えば、電線100の軸方向(Y方向)に本体部300を挟んでクランプ700と反対側に設けられている。これにより、温度センサ部200を、少なくとも本体部300の長さ分だけクランプ700から離間させることができる。これにより、電線100の温度を精度良く測定することができる。
また、本実施形態では、温度センサ部200は、例えば、電線100の軸方向(Y方向)にクランプ700から800mm以上離間されている。これにより、上述のクランプ700からの距離に対する電線100の温度の依存性に基づいて、クランプ700の把持に起因した電線の温度低下の影響を小さくすることができる。
なお、クランプ700からの温度センサ部200の距離は、例えば、2000mm以下である。電線100のサイズ(電線100の熱容量)、温度センサ部200の寸法(温度センサ部200の熱容量)を考慮しても、クランプ700からの温度センサ部200の距離を2000mm以下としておけば充分である。これにより、電線100の軸方向(Y方向)の電線温度測定装置10の全長が冗長となることを抑制することができる。その結果、電線100に対して電線温度測定装置10を容易に取り付けることができる。
(本体部)
図1〜図4Bに示すように、本体部300は、電線100の外側に、温度センサ部200以外の各部材を保持するよう構成されている。本体部300は、例えば、磁性体を含まない金属からなっている。具体的には、本実施形態の本体部300は、例えば、AlまたはAl合金からなっている。これにより、本体部300に起因して電線100の周囲の磁界が遮蔽されることを抑制することができる。また、本体部300がAlまたはAl合金からなることで、本体部300を軽量化することができる。
図3A〜図4Bに示すように、本実施形態の本体部300は、例えば、二重筒構造を有している。具体的には、本体部300は、例えば、内筒320と、外筒340と、蓋部350と、を有している。内筒320の内部には、径方向に間隔をあけて、電線100が挿通される。外筒340は、内筒320の外周を囲むように設けられ、内筒320との間に、収容空間としての収容部330を形成している。蓋部350は、内筒320の軸方向の端部と外筒340の軸方向の端部とを繋ぎ、収容部330を塞いでいる。収容部330内には、例えば、後述の電源用CT部420、電源部440、測定用CT部520、電流測定部540、および無線部600が収容されている。このように、本体部300が二重筒構造を有していることで、収容部330内への雨水の浸入を抑制することができる。
なお、収容部330内のうち、電源用CT部420、電源部440、測定用CT部520、電流測定部540、および無線部600以外の隙間には、充填材(不図示)が充填されている。充填材は、例えば、シリコーンゴムなどである。これにより、収容部330内の防水性を向上させることができる。
また、本実施形態の本体部300のうち、少なくとも外筒340の形状は、例えば、円筒状である。つまり、電線100と等電位となる本体部300の外形に、突出した部分が少ない。これにより、本体部300の外形に起因したコロナ放電の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態では、外筒340の形状だけでなく、内筒320の形状も、例えば、円筒状である。これにより、内筒320と電線100との間に不要な空間が形成されることを抑制することができる。その結果、本体部300を小型化しつつ、内筒320と外筒340との間の収容部330を広くすることができる。
また、本実施形態の本体部300では、例えば、上述のように、電線100の軸方向の内筒320の一端は、クランプ700を介して電線100に固定され、該電線100に対して電気的に接続されている。一方で、電線100の軸方向の内筒320の他端は、電線100から径方向に離間した状態で絶縁されている。これにより、電線100の軸方向の本体部300の一端および他端の両方が電線100に電気的に接続されることを抑制することができる。その結果、電線100を流れる電流の迂回路が形成されることを抑制することができる。
また、本実施形態の本体部300は、例えば、軸方向に沿って半割り(2つに分割)されている。具体的には、本体部300は、例えば、下側半割部360と、上側半割部380と、ヒンジ部370と、を有している。下側半割部360は、本体部300が軸方向に沿って半割りされたうちの一方として構成され、鉛直下側に配置されている。一方、上側半割部380は、本体部300が軸方向に沿って半割りされたうちの他方として構成され、電線100を挟んで下側半割部360と反対側(鉛直上側)において該下側半割部360に対向するように配置されている。ヒンジ部370は、下側半割部360および上側半割部380のそれぞれの周方向の端部に設けられ、下側半割部360および上側半割部380を開動可能に連結している。下側半割部360の周方向の両端のそれぞれと、上側半割部380の周方向の両端のそれぞれとは、例えば、ボルト(符号不図示)およびナット(符号不図示)により互いにネジ締結されている。このような構成により、既設の電線100に対して、本体部300を容易に取り付けることができる。
(電源用カレントトランス部)
図2、図3Cおよび図4Bに示すように、電源用CT部420は、例えば、本体部300の収容部330内に電線100を囲むように環状に設けられている。電源用CT部420は、例えば、電線100の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させるように構成されている。
具体的には、図5に示すように、本実施形態の電源用CT部420は、例えば、電源用コア422と、電源用コイル424と、を有している。電源用コア422は、電線100の外周を囲むように環状に設けられている。また、電源用コア422は、磁性体からなっている。電源用コア422を構成する磁性体は、例えば、フェライトなどである。電源用コイル424は、電源用コア422の少なくとも一部に巻回されている。このような構成により、電線100に流れる電流によって電線100の周囲で電源用コア422に生じる磁界から、電磁誘導により電源用コイル424に誘導電流を生じさせることができる。
また、本実施形態の電源用CT部420は、例えば、軸方向に沿って半割り(2つに分割)されている。具体的には、電源用CT部420は、例えば、電源用下部420dと、電源用上部420uと、を有している。電源用下部420dは、例えば、電源用CT部420が軸方向に沿って半割りされたうちの一方として構成され、本体部300の下側半割部360内に収容されている。一方、電源用上部420uは、例えば、電源用CT部420が軸方向に沿って半割りされたうちの他方として構成され、本体部300の上側半割部380内に収容されている。電源用下部420dおよび電源用上部420uは、下側半割部360および上側半割部380が閉じられたとき(互いに対向するように連結されたとき)に、それぞれの電源用コア422の軸を一致させて連結されるように配置されている。
また、本実施形態では、電源用CT部420は、例えば、本体部300のうち、(電線100の軸方向に)後述の無線部600、電源部440および電流測定部540等の回路基板よりもクランプ700に近い側に設けられている。電源用CT部420が有する電源用コア422は、上述のように磁性体からなり、他の部材に比較して重くなっている。このため、電源用CT部420をクランプ700に近づけることで、電源用コア422の重力に起因して本体部300に加わるトルクを小さくすることができる。
(電源部(電源用回路基板))
図2に示すように、電源部440は、例えば、電源用CT部420に接続され、該電源用CT部420で発生した電力を、後述の無線部600に適した電力に変換して該無線部600に供給するよう構成されている。具体的には、電源部440は、例えば、電源用CT部420で発生した交流電力を無線部600に適した直流電力に変換するよう構成されている。また、電源部440は、例えば、電源用CT部420で発生した電圧を無線部600に適した電圧に変圧するよう構成されている。
図3Cに示すように、電源部440は、例えば、本体部300の上側半割部380内に収容されている。電源部440を構成する回路基板は、例えば、上側半割部380の形状に倣って半円弧状に設けられている。
(測定用カレントトランス部)
図2、図3Cおよび図4Bに示すように、測定用CT部520は、例えば、本体部300の収容部330内に電線100を囲むように環状に設けられている。測定用CT部520は、例えば、電線100に流れる電流に応じた誘導電流を出力するよう構成されている。
具体的には、図5Bに示すように、本実施形態の測定用CT部520は、上述の電源用CT部420とほぼ同様に構成され、例えば、測定用コア522と、測定用コイル524と、を有している。
また、本実施形態の測定用CT部520は、電源用CT部420と同様に、例えば、軸方向に沿って半割り(2つに分割)されている。具体的には、測定用CT部520は、例えば、測定用下部520dと、測定用上部520uと、を有している。
また、本実施形態では、電源用CT部420および測定用CT部520のうちの重い方が、本体部300のうち(電線100の軸方向に)他方よりもクランプ700に近い側に設けられている。本実施形態では、測定用CT部520は、例えば、電源用CT部420よりも重いため、本体部300のうち電源用CT部420よりもクランプ700に近い側に設けられている。これにより、CT部が2つ設けられている場合であっても、2つのコアの重力に起因して本体部300に加わるトルクを小さくすることができる。
なお、電源用CT部420および測定用CT部520は、例えば、互いに隣接して配置されていることが好ましい。すなわち、電源用CT部420および測定用CT部520の間には、各コイル分以外に不要な隙間があけられていないことが好ましい。これにより、本体部300に加わるトルクを確実に小さくすることができる。
(電流測定部(電流測定用回路基板))
図2に示すように、電流測定部540は、例えば、測定用CT部520に接続され、該測定用CT部520が出力した誘導電流に基づいて電線100に流れる電流を測定するよう構成されている。以下、電流測定部540が測定した電線100の電流に係る情報を「電流データ」という。
図3Cおよび図4Bに示すように、電流測定部540は、例えば、後述の無線部600とともに、本体部300の下側半割部360内に収容されている。
(無線部(送受信部))
図2に示すように、無線部600は、例えば、温度センサ部200に接続され、温度センサ部200が測定した電線100の温度データを取得するよう構成されている。また、無線部600は、例えば、電流測定部540を介して測定用CT部520に接続され、測定用CT部520が出力した誘導電流に基づいて測定された電線100の電流データを取得するよう構成されている。また、無線部600は、例えば、電源部440を介して電源用CT部420に接続され、電源用CT部420からの電力により、温度データおよび電流データ等の各種データを無線で外部に送信するよう構成されている。
本実施形態では、無線部600は、例えば、MCU(Micro Controller Unit)(不図示)を有している。無線部600が有するMCUは、例えば、各種データの送受信に係る所定のプログラムを実行するプロセッサと、プログラムおよび各種データを記憶するメモリと、送信周期の基準となる1つ以上のタイマと、上述の各部材に接続するI/Oポートと、を有している。MCUを構成する各部は、全てひとつの集積回路に組み込まれている。なお、無線部600は、MCUが有するメモリとは別に、例えば、FROM(Flash Read−Only Memory)等の外部メモリを有していてもよい。
また、無線部600は、例えば、アンテナ620を有し、アンテナ620を介して各種データを送受信するよう構成されている。無線部600による送受信の周波数帯は、例えば、920MHz帯である。ここで、従来では、無線部による送受信の周波数帯として、例えば、2.4GHz帯が用いられることが多かった。これに対し、本実施形態では、920MHz帯を用いることで、例えば、(アンテナ620の長さに依存するものの)伝送距離を従来と比較して約2.6倍に長くすることができる。また、920MHz帯を用いることで、障害物に対する電波の回折性を向上させることができる。
また、本実施形態では、無線部600は、例えば、いわゆるバケツリレー方式で各種データを伝送するよう構成されている。具体的には、例えば、複数の電線温度測定装置10を有する電力伝送システムでは、複数の電線温度測定装置10が電線100の軸方向に沿って(Y方向に)所定の間隔で配置されている。複数の電線温度測定装置10のうち、所定の電線温度測定装置10の無線部600では、例えば、まず、隣接する前段側(上流側)の電線温度測定装置10からの各種データを受信する。所定の電線温度測定装置10の無線部600において、前段側の電線温度測定装置10から各種データを受信したら、該前段側の電線温度測定装置10の各種データと、自身の各種データとを集約する。所定の電線温度測定装置10の無線部600において各種データを集約したら、所定の電線温度測定装置10を挟んで前段側の電線温度測定装置10と反対側に隣接する後段側(下流側)の電線温度測定装置10に向けて、集約した各種データを送信する。このような各種データの集約と送信とを、複数の電線温度測定装置10のそれぞれにおいて順次繰り返していく。集約した各種データが最後段の電線温度測定装置10まで送信されたら、該最後段の電線温度測定装置10は、例えば、集約した各種データをデータ集約伝送装置(不図示)に送信する。データ集約伝送装置は、例えば、電線100へ電力を供給する電力供給源としての電気事業者に向けて、集約した各種データを無線または有線で送信する。電気事業者は、各種データに基づいて、電線100への送電容量を制御する。このようにバケツリレー方式で各種データを伝送することで、個々の電線温度測定装置10が有する無線部600に必要な電力を低減しつつ、複数の電線温度測定装置10全体としての伝送距離を長くすることができる。
また、本実施形態では、無線部600は、例えば、各種データを所定周期で繰り返し送信するようになっている。無線部600が各種データを送信する周期は、例えば、3分である。これにより、電線100へ電力を供給する電気事業者は、電線温度測定装置10から送信される各種データに基づいて、電線100の温度や電線100の電流をリアルタイムで把握することができる。電線100の温度や電線100の電流をリアルタイムで把握することで、当該リアルタイムでの電線100の温度や電線100の電流に基づいて、電線100への送電容量を制御することができる。その結果、電線100への効率的な送電を実現することが可能となる。
また、図3Cおよび図4Bに示すように、無線部600は、例えば、上述の電流測定部540とともに同一の回路基板に搭載され、本体部300の下側半割部360内に収容されている。電流測定部540および無線部600を構成する回路基板は、例えば、下側半割部360の形状に倣って半円弧状に設けられている。また、無線部600のアンテナ620は、例えば、本体部300の下側半割部360から外側に突出して設けられている。このように無線部600およびアンテナ620が下側半割部360に設けられ、すなわち本体部300の鉛直下側に設けられていることで、地上の受信対象(例えば地上の作業員が所持するリーダ等)に対して各種データを安定的に送信することができる。
(2)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)温度センサ部200が電線100の軸方向に本体部300を挟んでクランプ700と反対側に設けられていることで、温度センサ部200を、少なくとも本体部300の長さ分(電線100の軸方向の本体部300の長さ分)だけクランプ700から離間させることができる。これにより、クランプ700の把持に起因した電線100の温度低下の影響が小さい位置で、温度センサ部200によって電線100の温度を測定することができる。その結果、電線100の温度を精度良く測定することが可能となる。
(b)温度センサ部200が電線100の軸方向に本体部300を挟んでクランプ700と反対側に設けられていることで、温度センサ部200とクランプ700との間の距離を所定距離以上に確保しつつ、温度センサ部200と本体部300との間の距離を短くすることができる。これにより、電線温度測定装置10全体の大きさ(電線100の軸方向の電線温度測定装置10の全長)が過大となることを抑制することができる。
(c)温度センサ部200は、例えば、電線100の軸方向(Y方向に)クランプ700から800mm以上離間されている。クランプ700からの距離が800mm以上であれば、電線100に流れる電流に関わらず、電線100の温度は、本来の温度とほぼ等しくなる。つまり、クランプ700からの距離に対する電線100の温度の依存性に基づいて、クランプ700の把持に起因した電線の温度低下の影響を小さくすることができる。これにより、電線100の温度の測定精度を向上させることができる。
(d)電線温度測定装置10は、無線部600に電力を供給する電源として、電線100の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用CT部420を有している。これにより、無線部600に必要な電力を半恒久的に得ることができる。
ここで、従来では、電線温度測定装置が無線部を有する場合、電源として電池が用いられていた。しかしながら、従来では、電池の電力容量が低下した際に、電池の交換が必要であった。また、電線温度測定装置は高所に架線される電線に直接取り付けられることから、電池交換等のメンテナンスに係る労力が増大していた。
これに対し、本実施形態では、電源として電源用CT部420を用いることで、半恒久的に電力を得ることができる。つまり、従来、必要となっていた電池交換等が不要となる。これにより、電線温度測定装置10のメンテナンスを容易にすることが可能となる。
(e)電源用CT部420は、本体部300のうち、無線部600、電源部440および電流測定部540等の回路基板よりもクランプ700に近い側に設けられている。電源用CT部420が有する電源用コア422は、他の部材に比較して重くなっている。このため、電源用CT部420をクランプ700に近づけることで、電源用コア422の重力に起因して本体部300に加わるトルクを小さくすることができる。これにより、本体部300により電源用CT部420等を安定的に保持することができる。
(f)電線温度測定装置10は、電線100に流れる電流に応じた誘導電流を出力する測定用CT部520を有している。無線部600は、測定用CT部520が出力した誘導電流に基づいて測定された電線100の電流データ送信するよう構成されている。電線100へ電力を供給する電気事業者は、電線温度測定装置10から温度データとともに電流データを取得することで、電線100の温度と電線100に流れる電流との関係を把握しながら、電線100の送電容量を制御することができる。
(g)電源用CT部420および測定用CT部520のうちの重い方が、本体部300のうち他方よりもクランプ700に近い側に設けられている。これにより、CT部が2つ設けられている場合であっても、2つのコアの重力に起因して本体部300に加わるトルクを小さくすることができる。これにより、本体部300により電源用CT部420および測定用CT部520を安定的に保持することができる。
(3)本発明の一実施形態の変形例
上述の実施形態は、必要に応じて、以下に示す変形例のように変更することができる。以下、上述の実施形態と異なる要素についてのみ説明し、上述の実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
(3−1)変形例1
図6を用い、変形例1に係る電線温度測定装置10について説明する。図6は、変形例1の電源用カレントトランス部を示す概略図である。
変形例1の電線温度測定装置10では、電源用CT部420等の連結態様が、上述の実施形態と異なっている。
変形例1では、電源用CT部420を構成する電源用下部420dおよび電源用上部420uのうち少なくともいずれか一方は、例えば、他方に対する連結位置を調整可能に構成されている。具体的には、例えば、電源用上部420uが、フレキシブルに微動可能に上側半割部380内に収容されている。電源用上部420uは、例えば、クッション性を有する緩衝材を介して上側半割部380内に固定されている。これにより、下側半割部360および上側半割部380が閉じられたときに、電源用下部420dの軸と電源用上部420uの軸とが一致するように、電源用上部420uの、電源用下部420dに対する連結位置を調整することができる。
なお、電源用下部420dが微動可能に構成されていたり、電源用下部420dおよび電源用上部420uの両方が微動可能に構成されていたりしてもよい。
また、図6に示すように、変形例1では、電源用下部420dおよび電源用上部420uは、周方向の両端のそれぞれに嵌合部422da,442uaを有している。これにより、下側半割部360および上側半割部380が閉じられたときに、互いに対向する嵌合部422da,442ua同士が嵌合するようになっている。
具体的には、電源用下部420dの周方向の一端における嵌合部422daは、例えば、錘状の凸部であり、他端における嵌合部422daは、例えば、錘状の凹部である。一方で、電源用上部420uのうち、電源用下部420dの凸部からなる嵌合部422daに対向する嵌合部422uaは、例えば、錘状の凹部であり、電源用下部420dの凹部からなる嵌合部422daに対向する嵌合部422uaは、例えば、錘状の凸部である。このような構成により、電源用下部420dの軸と電源用上部420uの軸とが一致するように、電源用下部420dの嵌合部422daと、電源用上部420uの嵌合部422uaとを容易に嵌合させることができる。
なお、電源用下部420dの嵌合部422daと、電源用上部420uの嵌合部422uaとの態様は、上記態様に限られない。例えば、電源用下部420dおよび電源用上部420uのうち少なくともいずれか一方の周方向の両端が錘状の凹部であり、他方の周方向の両端が錘状の凸部であってもよい。また、例えば、嵌合部422da,442uaの形状は、他の形状(球状等)であってもよい。
さらに、変形例1では、例えば、測定用CT部520の連結態様も、電源用CT部420の連結態様と同様に構成されている。すなわち、測定用CT部520を構成する測定用下部520dおよび測定用上部520uのうち少なくともいずれか一方は、例えば、他方に対する連結位置を調整可能に構成されている。また、測定用下部520dおよび測定用上部520uは、周方向の両端のそれぞれに嵌合部522da,522uaを有し、下側半割部360および上側半割部380が閉じられたときに、互いに対向する嵌合部522da,522ua同士が嵌合するようになっている。
変形例1によれば、電源用CT部420を構成する電源用下部420dおよび電源用上部420uのうち少なくともいずれか一方が、他方に対する連結位置を調整可能に構成されていることで、下側半割部360および上側半割部380が閉じられたときに、電源用下部420dの軸と電源用上部420uの軸とが一致するように、電源用上部420uの、電源用下部420dに対する連結位置を調整することができる。これにより、電源用下部420dおよび電源用上部420uの位置ずれを抑制することができる。
また、変形例1によれば、電源用CT部420を構成する電源用下部420dおよび電源用上部420uのうち少なくともいずれか一方が、他方に対する連結位置を調整可能に構成されていることで、電線温度測定装置10の製造工程において、本体部300内での電源用下部420dおよび電源用上部420uのそれぞれの位置調整を簡略化することができる。これにより、電線温度測定装置10の製造時間を短縮化し、製造コストを削減することができる。
また、変形例1によれば、電源用下部420dおよび電源用上部420uが、周方向の両端のそれぞれに嵌合部422da,442uaを有し、下側半割部360および上側半割部380が閉じられたときに、互いに対向する嵌合部422da,442ua同士が嵌合することで、電源用下部420dの軸と電源用上部420uの軸とを自己整合させることができる。これにより、電源用下部420dおよび電源用上部420uの位置合わせ精度を向上させることができる。
なお、変形例1における測定用CT部520による効果は、上述の電源用CT部420による効果と同様である。
(3−2)変形例2
図7を用い、変形例2に係る電線温度測定装置10について説明する。図7は、変形例2の本体部を示す概略正面図である。
変形例2の電線温度測定装置10では、本体部300の形状が、上述の実施形態と異なっている。
図7に示すように、変形例2では、例えば、鉛直上側から見た上側半割部380の外形は、下側半割部360の外形よりも広い。具体的には、上側半割部380の外筒340の直径は、例えば、下側半割部360の外筒340の直径よりも大きい。なお、上側半割部380の内筒320の直径は、例えば、下側半割部360の内筒320の直径と等しい。
変形例2によれば、鉛直上側から見た上側半割部380の外形が、下側半割部360の外形よりも広いことで、鉛直上側から見て、上側半割部380の下に下側半割部360を隠すことができる。これにより、本体部300に対して雨雪が降った際に、雨雪が上側半割部380から下側半割部360の外側に落ちるように促すことができる。その結果、本体部300内への雨水の浸入を確実に抑制することができる。
(3−3)変形例3
図8Aを用い、変形例3に係る電線温度測定装置10について説明する。図8Aは、変形例3のクランプを示す概略断面図である。
変形例3の電線温度測定装置10では、クランプ700の構成が、上述の実施形態と異なっている。
図8Aに示すように、変形例3では、クランプ700は、例えば、断熱層760を有している。断熱層760は、例えば、電線100に接する面(凹部の内周面)の少なくとも一部を覆っている。本変形例では、断熱層760は、例えば、電線100に接する面全体を覆っている。
変形例3では、断熱層760は、例えば、クランプ700の他部よりも低い熱伝導率を有する金属からなっている。具体的には、例えば、クランプ700の他部はAlまたはAl合金からなっており、クランプ700の他部の熱伝導率は110〜240W・m−1・K−1である。これに対し、例えば、断熱層760はステンレスからなっており、断熱層760の熱伝導率は16〜21W・m−1・K−1である。ただしこのとき、AlまたはAl合金からなる電線100と、ステンレスからなるクランプ700の断熱層760とが接触するため、電食が生じる可能性がある。このため、クランプ700の断熱層760のうち電線100に接触する面には、AlまたはAl合金がクラッドされている等の電食対策が施されている方が望ましい。
なお、変形例3では、断熱層760が金属からなっているため、クランプ700の他部は、断熱層760を介して電線100と電気的に接続されている。これにより、クランプ700全体が電線100と等電位となっている。
変形例3によれば、クランプ700が断熱層760を有することで、電線100からクランプ700の断熱層760以外の他部への熱伝達(すなわちクランプ700による吸熱)を、断熱層760により抑制することができる。これにより、クランプ700周辺の電線100の温度低下を抑制することができる。その結果、温度センサ部200とクランプ700との距離が短かったとしても、電線100の温度を精度良く測定することが可能となる。
(3−4)変形例4
図8Bを用い、変形例4に係る電線温度測定装置10について説明する。図8Bは、変形例4のクランプを示す概略断面図である。
変形例4の電線温度測定装置10では、クランプ700が変形例3と同様に断熱層760を有するが、断熱層760の態様が変形例3と異なっている。
図8Bに示すように、変形例4では、クランプ700が有する断熱層760は、例えば、クランプ700の他部よりも低い熱伝導率を有する絶縁体からなっている。また、断熱層760を構成する絶縁体は、例えば、柔軟性を有している。具体的には、例えば、断熱層760はウレタンからなっており、断熱層760の熱伝導率は0.02〜0.04W・m−1・K−1である。
変形例4では、断熱層760は、例えば、少なくとも一部に開口760aを有している。断熱層760の開口760aは、例えば、クランプ上部740が有する凹部の内周面の一部に設けられている。クランプ700の他部は、断熱層760の開口760aを介して電線100に電気的に接続されている。これにより、クランプ700の他部は電線100と等電位となっている。
変形例4によれば、断熱層760が絶縁体からなる場合であっても、断熱層760の少なくとも一部に開口760aが設けられていれば、クランプ700の他部を、断熱層760の開口760aを介して電線100に電気的に接続することができる。これにより、電線温度測定装置10に搭載されている無線部600、電源部440および電流測定部540等の電子機器(回路基板)のGNDを電線100と同電位にすることができる。その結果、上記電子機器と電線100との間で絶縁破壊が生じることを抑制し、高電圧の電線100上で上記電子機器を安定的に動作させることができる。
また、変形例4によれば、断熱層760が柔軟性を有することで、クランプ700が電線100を把持する際に、断熱層760を電線100の外形に倣うように変形させ、該断熱層760を電線100に密着させることができる。これにより、クランプ700による電線100の把持力を向上させることができる。
(3−5)変形例5
図9Aおよび図9Bを用い、変形例5に係る電線温度測定装置10について説明する。図9Aは、変形例5のクランプを示す概略断面図である。図9Bは、図9AのA−A線断面図である。
変形例5の電線温度測定装置10では、クランプ700の構成が上述の実施形態と異なっている。なお、本変形例のクランプ700は、例えば、AlまたはAl合金からなっている。
図9Aおよび図9Bに示すように、クランプ700は、例えば、電線100を把持する側の内面に凹部780を有している。凹部780は、電線100と非接触となっている。
本変形例では、凹部780は、例えば、複数離間して設けられている。クランプ700の内面のうち電線100と接触する部分(すなわち凸部)は、網目状に連続して設けられている。これにより、凹部780を電線100と非接触としつつ、クランプ700の把持力を確保することができる。
本変形例では、凹部780の断面形状は、例えば、半円形または半楕円形である。これにより、断面略円形の電線100から凹部780を容易に非接触とすることができる。
なお、凹部780の数および形状は、上記態様に限られない。例えば、クランプ700の内面のうち電線100と接触する部分(すなわち凸部)が複数離間して設けられ、凹部780が網目状に連続して設けられていてもよい。また、例えば、凹部780の断面形状が、多角形であってもよい。
変形例5によれば、凹部780が電線100と非接触となっていることで、クランプ700と電線100との接触面積を減らすことができる。これにより、電線100からクランプ700への熱伝達を減らすことができる。
ここで、クランプ700と電線100との接触面積を減らす観点では、クランプ700の軸方向の長さを短くすることが考えられる。しかしながら、クランプ700は本体部300を片持ちで固定しているため、当該クランプ700はモーメントに耐える長さを有していることが必要となる。また、クランプ700は、クランプ下部720およびクランプ上部740をネジ締結する際に強度的に耐える長さを有していることが必要となる。これらのため、クランプ700の軸方向の長さを短くすることは現実的でない。
これに対し、変形例5によれば、クランプ700の内面に凹部780を設けることにより、クランプ700の必要長を確保しつつ、電線100からクランプ700への熱伝達を減らすことができる。その結果、クランプ700周辺の電線100の温度低下を抑制することができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、温度センサ部200が電線100の軸方向に本体部300を挟んでクランプ700と反対側に設けられ、且つ、クランプ700から800mm以上離間されている場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、温度センサ部200がクランプ700から800mm以上離間されていれば、温度センサ部200が電線100の軸方向にクランプ700を挟んで本体部300と反対側に設けられていてもよい。
上述の実施形態の変形例3および4では、温度センサ部200が電線100の軸方向に本体部300を挟んでクランプ700と反対側に設けられ、クランプ700から800mm以上離間され、さらに、クランプ700が断熱層760を有している場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、クランプ700が断熱層760を有し、クランプ700の把持に起因した電線100の温度低下の影響が充分に小さくなっていれば、温度センサ部200が電線100の軸方向にクランプ700を挟んで本体部300と反対側に設けられていてもよいし、または、クランプ700からの温度センサ部200の距離が800mm未満であってもよい。
上述の実施形態の変形例5では、温度センサ部200が電線100の軸方向に本体部300を挟んでクランプ700と反対側に設けられ、クランプ700から800mm以上離間され、さらに、クランプ700が内面に凹部780を有している場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、クランプ780が内面に凹部780を有し、クランプ700の把持に起因した電線100の温度低下の影響が充分に小さくなっていれば、温度センサ部200が電線100の軸方向にクランプ700を挟んで本体部300と反対側に設けられていてもよいし、または、クランプ700からの温度センサ部200の距離が800mm未満であってもよい。
上述の実施形態では、温度センサ部200が熱電対を有している場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、温度センサ部200は、温度に応じて抵抗が変化するサーミスタを有していてもよい。
上述の実施形態では、クランプ700が上下2分割されている場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、クランプ700は、断面C字状に構成されていてもよい。
上述の実施形態では、クランプ700のクランプ下部720が本体部300の下側半割部360に溶接により連結されている場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、本体部300およびクランプ700は、互いに分離可能に連結されていてもよい。これにより、電線100の直径に応じて、クランプ700を交換することができる。その結果、電線100の直径が変わった場合であっても、電線温度測定装置10を電線100に容易に取り付けることが可能となる。
上述の実施形態では、本体部300が二重筒構造を有している場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、本体部300が温度センサ部200以外の各部材を保持し、且つ、雨水の浸入を抑制できる構造を有していれば、本体部300が二重筒構造を有していなくてもよい。具体的には、例えば、本体部300は、外筒340のみを有する一重筒構造を備えていてもよい。
上述の実施形態では、本体部300がヒンジ部370を有している場合について説明したが、この場合に限られない。本体部300はヒンジ部370を有していなくてもよい。ただし、本体部300がヒンジ部370を有しているほうが、上側半割部380の落下を抑制することができる点で好ましい。
上述の実施形態では、測定用CT部520が電源用CT部420よりも重く、測定用CT部520が本体部300のうち電源用CT部420よりもクランプ700に近い側に設けられている場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、電源用CT部420が測定用CT部520よりも重い場合には、電源用CT部420が本体部300のうち測定用CT部520よりもクランプ700に近い側に設けられていてもよい。
上述の実施形態では、無線部600がMCUを有している場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、無線部600は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、および記憶装置を有する汎用コンピュータを備えていてもよい。
上述の実施形態では、無線部600がバケツリレー方式で各種データを伝送するよう構成されている場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、無線部600が長距離伝送可能に構成されていれば、無線部600は、データ集約伝送装置または電気事業者に対して各種データを直接送信するよう構成されていてもよい。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
(付記1)
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記温度センサ部は、前記電線の軸方向に前記本体部を挟んで前記クランプと反対側に設けられることで、前記クランプから離間されている
電線温度測定装置。
(付記2)
前記温度センサ部は、前記クランプから800mm以上離間されている
付記1に記載の電線温度測定装置。
(付記3)
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記温度センサ部は、前記クランプから800mm以上離間されている
電線温度測定装置。
(付記4)
前記クランプは、前記電線を把持する側の内面の少なくとも一部を覆い、該クランプの他部よりも熱伝導率が低い断熱層を有する
付記1〜3のいずれか1つに記載の電線温度測定装置。
(付記5)
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記クランプは、前記電線を把持する側の内面の少なくとも一部を覆い、該クランプの他部よりも熱伝導率が低い断熱層を有する
電線温度測定装置。
(付記6)
前記断熱層は、少なくとも一部に開口を有し、
前記クランプの他部は、前記断熱層の前記開口を介して前記電線に電気的に接続される
付記4又は5に記載の電線温度測定装置。
(付記7)
前記クランプは、前記電線を把持する側の内面に、前記電線と非接触となる凹部を有する
付記1〜3のいずれか1つに記載の電線温度測定装置。
(付記8)
電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記クランプは、前記電線を把持する側の内面に、前記電線と非接触となる凹部を有する
電線温度測定装置。
(付記9)
前記電源用カレントトランス部は、前記本体部のうち前記無線部よりも前記クランプに近い側に設けられる
付記1〜8のいずれか1つに記載の電線温度測定装置。
(付記10)
前記本体部に保持され、前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線に流れる電流に応じた誘導電流を出力する測定用カレントトランス部を有し、
前記無線部は、前記測定用カレントトランス部が出力した前記誘導電流に基づいて測定された前記電線の電流データを送信する
付記1〜9のいずれか1つに記載の電線温度測定装置。
(付記11)
前記電源用カレントトランス部および前記測定用カレントトランス部のうちの重い方は、前記本体部のうち他方よりも前記クランプに近い側に設けられる
付記10に記載の電線温度測定装置。
(付記12)
前記測定用カレントトランス部の内接円の直径は、前記電源用カレントトランスの内接円の直径よりも大きく、
前記測定用カレントトランス部は、前記本体部のうち前記電源用カレントトランス部よりも前記クランプに近い側に設けられる
付記11に記載の電線温度測定装置。
(付記13)
前記本体部は、
内部に径方向に間隔をあけて前記電線が挿通される内筒と、
前記内筒の外周を囲むように設けられ、前記内筒との間に収容部を形成する外筒と、
を有し、
前記電源用カレントトランス部および前記無線部は、前記収容部内に収容される
付記1〜12のいずれか1つに記載の電線温度測定装置。
(付記14)
前記電線の軸方向の前記内筒の前記一端と反対側の他端は、前記電線から径方向に離間した状態で絶縁されている
付記13に記載の電線温度測定装置。
(付記15)
前記本体部は、
該本体部が軸方向に沿って半割りされたうちの一方として構成される下側半割部と、
該本体部が軸方向に沿って半割りされたうちの他方として構成され、前記下側半割部よりも鉛直上側に配置される上側半割部と、
を有する
付記13又は14に記載の電線温度測定装置。
(付記16)
前記電源用カレントトランス部は、
該電源用カレントトランス部が軸方向に沿って半割りされたうちの一方として構成され、前記下側半割部内に収容される電源用下部と、
該電源用カレントトランス部が軸方向に沿って半割りされたうちの他方として構成され、前記上側半割部内に収容される電源用上部と、
を有し、
前記電源用下部および前記電源用上部のうち少なくともいずれか一方は、他方に対する連結位置を調整可能に構成される
付記15に記載の電線温度測定装置。
(付記17)
前記電源用下部および前記電源用上部は、周方向の両端のそれぞれに嵌合部を有し、前記下側半割部および前記上側半割部が閉じられたときに、互いに対向する前記嵌合部同士が嵌合するよう構成される
付記16に記載の電線温度測定装置。
(付記18)
鉛直上側から見た前記上側半割部の外形は、前記下側半割部の外形よりも広い
付記15〜17のいずれか1つに記載の電線温度測定装置。
(付記19)
前記本体部および前記クランプは、互いに分離可能に連結されている
付記1〜18のいずれか1つに記載の電線温度測定装置。
(付記20)
電力を伝送する電線と、
前記電線へ電力を供給する電力供給源と、
前記電線の軸方向に沿って所定の間隔で配置され、それぞれ前記電線の温度を測定し、測定した前記電線の温度データをバケツリレー方式で伝送する複数の電線温度測定装置と、
前記複数の電線温度測定装置から伝送された前記電線の温度データを集約し、集約した前記電線の温度データを前記電力供給源に伝送するデータ集約伝送装置と、
を有し、
前記電力供給源は、前記電線の温度データに基づいて前記電線への送電容量を制御し、
前記複数の電線温度測定装置のそれぞれは、
前記電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
を備え、
前記温度センサ部は、前記電線の軸方向に前記本体部を挟んで前記クランプと反対側に設けられることで、前記クランプから離間されている
電力伝送システム。
10 電線温度測定装置
100 電線
200 温度センサ部
280 リード線
300 本体部
320 内筒
330 収容部
340 外筒
350 蓋部
360 下側半割部
370 ヒンジ部
380 上側半割部
420 電源用カレントトランス部(電源用CT部)
420d 電源用下部
420u 電源用上部
422 電源用コア
422d 嵌合部
422u 嵌合部
424 電源用コイル
440 電源部
520 測定用カレントトランス部(測定用CT部)
520d 測定用下部
520u 測定用上部
522 測定用コア
524 測定用コイル
540 電流測定部
600 無線部
620 アンテナ
700 クランプ
720 クランプ下部
740 クランプ上部
760 断熱層
760a 開口

Claims (15)

  1. 電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
    前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
    前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
    前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
    前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
    を備え、
    前記クランプは、前記電線を把持する側の内面の少なくとも一部を覆い、該クランプの他部よりも熱伝導率が低い断熱層を有する
    電線温度測定装置。
  2. 前記断熱層は、少なくとも一部に開口を有し、
    前記クランプの他部は、前記断熱層の前記開口を介して前記電線に電気的に接続される
    請求項に記載の電線温度測定装置。
  3. 電線に接し該電線の温度を測定する温度センサ部と、
    前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線の周囲に生じる磁界から電磁誘導により電力を発生させる電源用カレントトランス部と、
    前記温度センサおよび前記電源用カレントトランス部に接続され、前記温度センサ部が測定した前記電線の温度データを、前記電源用カレントトランス部からの電力により無線で外部に送信する無線部と、
    前記電線の外側に前記電源用カレントトランス部および前記無線部を保持する本体部と、
    前記電線の軸方向の前記本体部の一端に連結され、前記電線を把持し、前記本体部の前記一端を前記電線に固定するクランプと、
    を備え、
    前記クランプは、前記電線を把持する側の内面に、前記電線と非接触となる凹部を有する
    電線温度測定装置。
  4. 記温度センサ部は、前記電線の軸方向に前記本体部を挟んで前記クランプと反対側に設けられることで、前記クランプから離間されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の電線温度測定装置。
  5. 前記温度センサ部は、前記クランプから800mm以上離間されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の電線温度測定装置。
  6. 前記電源用カレントトランス部は、前記本体部のうち前記無線部よりも前記クランプに近い側に設けられる
    請求項1〜のいずれか1項に記載の電線温度測定装置。
  7. 前記本体部に保持され、前記電線を囲むように環状に設けられ、前記電線に流れる電流に応じた誘導電流を出力する測定用カレントトランス部を有し、
    前記無線部は、前記測定用カレントトランス部が出力した前記誘導電流に基づいて測定された前記電線の電流データを送信する
    請求項1〜のいずれか1項に記載の電線温度測定装置。
  8. 前記電源用カレントトランス部および前記測定用カレントトランス部のうちの重い方は、前記本体部のうち他方よりも前記クランプに近い側に設けられる
    請求項に記載の電線温度測定装置。
  9. 前記本体部は、
    内部に径方向に間隔をあけて前記電線が挿通される内筒と、
    前記内筒の外周を囲むように設けられ、前記内筒との間に収容部を形成する外筒と、
    を有し、
    前記電源用カレントトランス部および前記無線部は、前記収容部内に収容される
    請求項1〜のいずれか1項に記載の電線温度測定装置。
  10. 前記電線の軸方向の前記内筒の前記一端と反対側の他端は、前記電線から径方向に離間した状態で絶縁されている
    請求項に記載の電線温度測定装置。
  11. 前記本体部は、
    該本体部が軸方向に沿って半割りされたうちの一方として構成される下側半割部と、
    該本体部が軸方向に沿って半割りされたうちの他方として構成され、前記下側半割部よりも鉛直上側に配置される上側半割部と、
    を有する
    請求項9又は10に記載の電線温度測定装置。
  12. 前記電源用カレントトランス部は、
    該電源用カレントトランス部が軸方向に沿って半割りされたうちの一方として構成され、前記下側半割部内に収容される電源用下部と、
    該電源用カレントトランス部が軸方向に沿って半割りされたうちの他方として構成され、前記上側半割部内に収容される電源用上部と、
    を有し、
    前記電源用下部および前記電源用上部のうち少なくともいずれか一方は、他方に対する連結位置を調整可能に構成される
    請求項11に記載の電線温度測定装置。
  13. 前記電源用下部および前記電源用上部は、周方向の両端のそれぞれに嵌合部を有し、前記下側半割部および前記上側半割部が閉じられたときに、互いに対向する前記嵌合部同士が嵌合するよう構成される
    請求項12に記載の電線温度測定装置。
  14. 鉛直上側から見た前記上側半割部の外形は、前記下側半割部の外形よりも広い
    請求項11〜13のいずれか1項に記載の電線温度測定装置。
  15. 前記本体部および前記クランプは、互いに分離可能に連結されている
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の電線温度測定装置。
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