JP6957974B2 - 塩素浸出方法、電気ニッケルの製造方法 - Google Patents
塩素浸出方法、電気ニッケルの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6957974B2 JP6957974B2 JP2017101699A JP2017101699A JP6957974B2 JP 6957974 B2 JP6957974 B2 JP 6957974B2 JP 2017101699 A JP2017101699 A JP 2017101699A JP 2017101699 A JP2017101699 A JP 2017101699A JP 6957974 B2 JP6957974 B2 JP 6957974B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- nickel
- sulfide
- cementation
- chlorine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
Description
本発明に係る塩素浸出方法は、銅を含有するニッケル硫化物に対して塩素を用いた浸出処理を施すことによって、そのニッケル硫化物に含まれるニッケルや銅の金属成分を浸出して含銅塩化ニッケル溶液を得る方法である。
Cl2+2Cu+→2Cl−+2Cu2+ ・・・(1)
NiS+2Cu2+→Ni2++S0+2Cu+ ・・・(2)
Cu2S+2Cu2+→4Cu++S0 ・・・(3)
図2は、電気ニッケルの製造プロセスの流れの一例を示す工程図である。図2に示すように、電気ニッケル製造プロセスは、銅を含有するニッケル硫化物(含銅ニッケル硫化物)を原料としてニッケルや銅の金属成分を塩素浸出し、塩素浸出液である含銅塩化ニッケル溶液を生成する塩素浸出工程S1と、得られた含銅塩化ニッケル溶液にニッケル硫化物を原料として添加し、少なくとも2価銅イオンを1価銅イオンに還元する第1のセメンテーション工程S2と、第1のセメンテーション工程S2後のスラリーに、ニッケルマット及び塩素浸出残渣を添加して1価銅イオンを固定化する第2のセメンテーション工程S3と、セメンテーション終液からニッケル以外の不純物を除去する浄液工程S4と、不純物を除去した塩化ニッケル溶液から電解採取法により電気ニッケルを得る電解工程S5とを有する。以下、各工程について順に説明する。
塩素浸出工程S1では、銅を含有するニッケル硫化物を原料に対して塩素を用いた浸出処理を施し、その含銅ニッケル硫化物に含まれるニッケルや銅の金属成分を浸出する。
第1のセメンテーション工程S2では、塩素浸出工程S1にて得られた塩素浸出液11である含銅塩化ニッケル溶液11’が送液され、この含銅塩化ニッケル溶液11’にニッケル硫化物10を添加する。これにより、主として、含銅塩化ニッケル溶液11’中の2価銅イオンを1価銅イオンに還元する。
4NiS+2Cu2+→Ni2++Ni3S4+2Cu+ ・・・(4)
NiS+2Cu+→Ni2++Cu2S ・・・(5)
第2のセメンテーション工程S3では、第1のセメンテーション工程S2を経て得られた含銅塩化ニッケル溶液11’を含むスラリーに、ニッケルマット12及び塩素浸出残渣13を添加し、2価銅イオンを1価銅イオンに還元するとともに、1価銅イオンを硫化銅等の硫化物として固定化する。
Ni+Cu2+→Ni2++Cu+ ・・・(6)
Ni3S2+2Cu2+→Ni2++2NiS+2Cu+ ・・・(7)
Ni+2Cu++S→Ni2++Cu2S ・・・(8)
Ni3S2+2Cu++S→Ni2++2NiS+Cu2S ・・・(9)
浄液工程S4では、第2のセメンテーション工程S3を経て得られたセメンテーション終液(ニッケル浸出液)14からニッケル以外の不純物を除去し、電解採取するための塩化ニッケル溶液を得る。
2M2++Cl2+3NiCO3+3H2O→
2M(OH)3+3Ni2++2Cl−+3CO2 ・・・(10)
(ただし、Mは、コバルト又は鉄である。)
電解工程S5では、上述の浄液工程S4を経て浄液された塩化ニッケル溶液から電解採取法により電気ニッケル15を得る。
(カソード側)Ni2++2e−→Ni0 ・・・(11)
(アノード側)2Cl−→Cl2+2e− ・・・(12)
電気ニッケル製造プロセスにおける、銅を含有するニッケル硫化物(含銅ニッケル硫化物)を塩素浸出して含銅塩化ニッケル溶液を得る塩素浸出処理(塩素浸出工程)に際して、その含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.28となるものを用いた。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣のみにより構成されるものを用いた。
含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.30となるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理した。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣のみにより構成されるものを用いた。
含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.37となるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理した。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣のみにより構成されるものを用いた。
含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.45となるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理した。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣のみにより構成されるものを用いた。
含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.16となるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理した。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣と、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法により得られたニッケル硫化物(ニッケルコバルト混合硫化物)とを混合して用いた。
含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.19となるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理した。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣と、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法により得られたニッケル硫化物(ニッケルコバルト混合硫化物)とを混合して用いた。
含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.21となるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理した。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣と、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法により得られたニッケル硫化物(ニッケルコバルト混合硫化物)とを混合して用いた。
含銅ニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(Cu/Ni)が0.22となるものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理した。なお、この含銅ニッケル硫化物は、電気ニッケル製造プロセスにおけるセメンテーション工程を経て得られたセメンテーション残渣と、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法により得られたニッケル硫化物(ニッケルコバルト混合硫化物)とを混合して用いた。
Claims (3)
- 銅を含有するニッケル硫化物を塩素浸出して含銅塩化ニッケル溶液を得る塩素浸出方法であって、
前記銅を含有するニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(銅/ニッケル)が0.28以上0.45以下であるものを用い
前記銅を含有するニッケル硫化物は、前記含銅塩化ニッケル溶液に対してニッケル硫化物とニッケルマットとを添加することによって該含銅塩化ニッケル溶液中の銅イオンを硫化物として固定化するセメンテーション処理を経て得られるセメンテーション残渣のみにより構成されている
塩素浸出方法。 - 前記セメンテーション処理は、
前記含銅塩化ニッケル溶液にニッケル硫化物を添加し、少なくとも、該含銅塩化ニッケル溶液中の2価銅イオンを1価銅イオンに還元する第1の工程と、
前記第1の工程を経て得られたスラリーに、ニッケルマット及び当該塩素浸出方法により得られた塩素浸出残渣を添加し、該スラリーに含まれる1価銅イオンを硫化物として固定化する第2の工程と、を有する
請求項1に記載の塩素浸出方法。 - 銅を含有するニッケル硫化物を塩素浸出して得られる含銅塩化ニッケル溶液から銅を除去し、電解採取法により電気ニッケルを製造する電気ニッケルの製造方法であって、
前記銅を含有するニッケル硫化物として、銅とニッケルとの重量比率(銅/ニッケル)が0.28以上0.45以下であるものを用いて塩素浸出する塩素浸出工程を含み
前記銅を含有するニッケル硫化物は、前記含銅塩化ニッケル溶液に対してニッケル硫化物とニッケルマットとを添加することによって該含銅塩化ニッケル溶液中の銅イオンを硫化物として固定化するセメンテーション処理を経て得られるセメンテーション残渣のみにより構成されている
電気ニッケルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017101699A JP6957974B2 (ja) | 2017-05-23 | 2017-05-23 | 塩素浸出方法、電気ニッケルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017101699A JP6957974B2 (ja) | 2017-05-23 | 2017-05-23 | 塩素浸出方法、電気ニッケルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018197368A JP2018197368A (ja) | 2018-12-13 |
JP6957974B2 true JP6957974B2 (ja) | 2021-11-02 |
Family
ID=64663549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017101699A Active JP6957974B2 (ja) | 2017-05-23 | 2017-05-23 | 塩素浸出方法、電気ニッケルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6957974B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7344512B2 (ja) * | 2019-11-22 | 2023-09-14 | 国立大学法人九州大学 | 硫化物の浸出方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6428604B1 (en) * | 2000-09-18 | 2002-08-06 | Inco Limited | Hydrometallurgical process for the recovery of nickel and cobalt values from a sulfidic flotation concentrate |
JP4924754B2 (ja) * | 2010-06-21 | 2012-04-25 | 住友金属鉱山株式会社 | 含銅塩化ニッケル溶液の銅イオン除去方法並びに電気ニッケルの製造方法 |
JP5884870B1 (ja) * | 2014-08-13 | 2016-03-15 | 住友金属鉱山株式会社 | ニッケルの回収方法 |
-
2017
- 2017-05-23 JP JP2017101699A patent/JP6957974B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018197368A (ja) | 2018-12-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4924754B2 (ja) | 含銅塩化ニッケル溶液の銅イオン除去方法並びに電気ニッケルの製造方法 | |
JP6241661B2 (ja) | ヒ素の分離固定化方法 | |
JP5760954B2 (ja) | 銅及び鉄を含有する硫化鉱物から銅を回収する方法 | |
JP6365838B2 (ja) | コバルト・ニッケルの浸出方法 | |
JP5370777B2 (ja) | 銅硫化物からの銅の回収方法 | |
JP7016463B2 (ja) | テルルの回収方法 | |
WO2015192234A1 (en) | Recovery of zinc and manganese from pyrometallurgy sludge or residues | |
JP4079018B2 (ja) | コバルト水溶液の精製方法 | |
EP3395968B1 (en) | Method for removing sulfurizing agent | |
JP5568977B2 (ja) | 電池からのマンガンの回収方法 | |
JP4962078B2 (ja) | ニッケル硫化物の塩素浸出方法 | |
JP6613962B2 (ja) | 含銅塩化ニッケル水溶液の銅イオン除去方法及び電気ニッケルの製造方法 | |
JP2008274382A (ja) | 塩化コバルト水溶液から鉛の分離方法 | |
JP2008013388A (ja) | 塩化ニッケル水溶液の精製方法 | |
JP6943141B2 (ja) | ニッケル及びコバルトを含む混合硫化物の浸出方法 | |
JP6957974B2 (ja) | 塩素浸出方法、電気ニッケルの製造方法 | |
JP6233478B2 (ja) | ビスマスの精製方法 | |
US20210292927A1 (en) | Method for refining bismuth | |
JP5565282B2 (ja) | 銅イオンの分離方法、及び電気ニッケルの製造方法 | |
JP5673471B2 (ja) | 塩化ニッケル水溶液中の銅イオン除去方法及び電気ニッケルの製造方法 | |
JP2017155281A (ja) | 塩化ニッケル水溶液の銅イオン除去方法、銅イオン除去処理装置 | |
JP6957984B2 (ja) | 銅の除去方法、電気ニッケルの製造方法 | |
JP6418140B2 (ja) | ニッケルの製錬方法、塩素浸出方法 | |
JP2012001414A (ja) | 低塩素硫酸ニッケル/コバルト溶液の製造方法 | |
JP2005104809A (ja) | 塩化ニッケル水溶液の精製方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210216 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210416 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210907 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210920 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6957974 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |