JP6956032B2 - 定圧液供給装置 - Google Patents
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Description
ここに開示する技術は、液を噴出する孔を有する対象物に、一定の圧力の液を供給する定圧液供給装置に関する。
特許文献1には、工作機械のクーラント供給装置が記載されている。このクーラント供給装置は、クーラントを吐出するポンプと、ポンプを駆動する電動モータと、ポンプの最大吐出圧力を制限するリリーフ弁と、リリーフ弁から排出されたクーラントのドレン流量を検出する流量センサと、インバータ回路によりモータに出力する周波数を制御して、モータを適正モータ回転速度に制御するコントローラとを備えている。
特許文献1のクーラント供給装置では、工具毎に、適正モータ回転速度を自動調整して記憶するようにしている。ここで、適正モータ回転速度は、ドレン流量が最小となるモータ回転速度である。
ところで、特許文献1に記載されているクーラント供給装置では、適正モータ回転速度を自動調整するために、二分探索によるアルゴリズムを利用している。すなわち、適正モータ回転速度の探索は、先ずインバータの最小周波数fminによってモータを回転させたときに、流量センサによってドレン流量が検出されるか否かを判断し、ドレン流量が検出されれば、最小周波数fminを適正モータ回転速度に対応する周波数に設定する。一方、ドレン流量が検出されなければ、最小周波数fminと最高周波数fmaxとの中央の周波数fbによってモータを回転させたときに、流量センサによってドレン流量が検出されるか否かを判断する。ドレン流量が検出されれば、最小周波数fminと周波数fbの中央の周波数によってモータを回転させたときに、流量センサによってドレン流量が検出されるか否かを判断する。一方、周波数fbにおいてドレン流量が検出されなければ、周波数fbと最高周波数fmaxとの中央の周波数によってモータを回転させたときに、流量センサによってドレン流量が検出されるか否かを判断する。このように、流量センサがドレン流量を検出するか否かに応じて、周波数の範囲を徐々に狭めていくことにより、ドレン流量が最小となる周波数(つまり、適正モータ回転速度)を探索する。
しかしながら、このような探索手法を採用すると、電動モータの回転速度を上げたり下げたりしなければならないため、最適モータ回転速度を探索するまでに長い時間がかかってしまう。
また、特許文献1に記載されたクーラント供給装置では、工具毎に探索した最適モータ回転速度を記憶しておき、工作機械が加工を行うときには、選択した工具に対応する最適モータ回転速度を記憶部から読み出すようにしている。しかしながら、ポンプの劣化によって容積効率が低下してしまうと、モータ(及びポンプ)を、記憶している最適モータ回転速度で回転させても、所望の吐出流量が確保されなくなってしまう。
さらに、特許文献1に記載されたクーラント供給装置は、適正モータ回転速度を自動調整するために流量センサが必要であり、装置構成が複雑になるという不都合もある。
尚、こうした問題は、工作機械用のクーラント供給装置に限らず、工作機械によって加工された加工品を洗浄するために、所定圧力の洗浄液を供給するよう構成された洗浄装置においても、同様である。
ここに開示する技術は、液を噴出する孔を有する対象物に、一定の圧力の液を供給する定圧液供給装置において、ポンプを適切に運転する。
具体的にここに開示する技術は、液を噴出する孔を有する対象物に、一定の圧力の液を供給する定圧液供給装置に係る。
定圧液供給装置は、前記対象物に接続された供給ラインと、前記供給ラインに配設され、前記対象物に供給する液を吐出する容積式のポンプと、前記ポンプに連結されかつ、前記ポンプを回転させる電動モータと、前記電動モータの回転速度を変更させるインバータと、前記インバータを通じて前記電動モータの回転を制御するコントローラと、前記供給ラインにおける前記対象物と前記ポンプとの間に接続されたリリーフラインと、前記リリーフラインに配設されかつ、設定圧力以上で開くリリーフ弁と、を備える。
そして、前記コントローラは、前記ポンプの起動時に、前記電動モータのトルクに関連するパラメータをフィードバックしながら、前記インバータを通じて前記電動モータの回転速度を上昇させると共に、前記電動モータの回転速度の上昇に対して前記パラメータが上昇しなくなる変曲点に基づいて、前記電動モータの運転回転速度を設定する。
この構成によると、コントローラは、ポンプの起動時に、モータ(及びポンプ)の適正な運転回転速度を設定する。具体的には、電動モータのトルクに関連するパラメータをフィードバックしながら、インバータを通じて電動モータの回転速度を上昇させる。
電動モータの回転速度が上昇し、それに伴いポンプの回転速度が上昇すると、ポンプは容積式であるため、ポンプの吐出流量は次第に高まる。液が供給される対象物は、液を噴出する孔を有しているため、ポンプの吐出流量は高まるに従い、ポンプの吐出圧力も高まる。容積式のポンプの吐出圧力が高くなるに従い、ポンプを回転させる電動モータのトルクも次第に高くなる。つまり、ポンプの起動時には、電動モータの回転速度の上昇に比例して、電動モータのトルクが上昇する。
供給ラインに接続されたリリーフラインには、リリーフ弁が配設されている。リリーフ弁は、所定の設定圧力以上で開く。前述したように、電動モータの回転速度が上昇することによりポンプの吐出圧力が設定圧力以上になると、リリーフ弁が開く。余剰の液はリリーフラインを流れる。リリーフ弁が開弁すれば、電動モータの回転速度が上昇しても、リリーフラインの流量が増えると共に、供給ラインの圧力が一定の圧力に維持される。電動モータのトルクは一定又は略一定になる。
このように、ポンプの起動時に、電動モータの回転速度を上昇させると、リリーフ弁が開弁するまでは、電動モータの回転速度の上昇に比例して電動モータのトルクが上昇する一方、リリーフ弁が開弁すると、電動モータの回転速度が上昇しても電動モータのトルクが上昇しなくなる。つまり、電動モータの回転速度と電動モータのトルクとの関係において、変曲点が現れる。
コントローラは、変曲点に基づいて、電動モータの運転回転速度を設定する。電動モータの運転回転速度は、変曲点に対応する回転速度、又は、変曲点近傍の回転速度に設定してもよい。具体的には、電動モータの回転速度が上昇しても電動モータのトルクが上昇しなくなった回転速度を、運転回転速度としてもよい。また、電動モータの回転速度が上昇しても電動モータのトルクが上昇しなくなった回転速度から、回転速度を下げることにより電動モータのトルクが下がり始める回転速度を、運転回転速度としてもよい。
変曲点に対応する回転速度は、リリーフ弁が開弁して、リリーフラインを流れる液の流量が最小となる回転速度に相当するから、対象物に対して、所定圧力の液を、所定の供給量で供給することが可能になる。それと共に、電動モータの消費電力が低減する。
また、前記の構成では、ポンプの起動時に、電動モータの回転速度を次第に上昇させることによって、適切な運転回転速度である変曲点を設定することができるため、電動モータの運転回転速度を速やかに設定することができる。
さらに、前記の構成は、運転回転速度を速やかに設定することができるため、ポンプを起動する度に、適切な運転回転速度を設定することができる。劣化によってポンプの容積効率が低下してしまったときでも、電動モータの運転回転速度を、適切な回転速度に設定することができる。適切な回転速度は、対象物に対して、所定圧力の液を、所定の供給量で供給することが可能な回転速度である。
さらにまた、ポンプの容積効率が低下することに起因して、電動モータの運転回転速度が、当該電動モータの最高回転速度に近づいたときには、ポンプの劣化が進行していることがわかる。ポンプを起動する度に、運転回転速度を設定することにより、ポンプの交換時期をユーザに報知することも可能になる。尚、ここで言う電動モータの最高回転速度とは、インバータの出力周波数が基底周波数のときのモータ回転速度としてもよい。
加えて、前記の構成では、電動モータの運転回転速度を設定するためにリリーフラインの流量を検知する流量センサが不要なため、装置構成を簡略化することができる。
前記コントローラは、前記電動モータの運転回転速度を設定すると、前記電動モータを当該運転回転速度で一定回転させる、としてもよい。
つまり、運転回転速度を設定した後は、フィードバック制御を行わないで、電動モータを当該運転回転速度で一定回転させる。
当該定圧液供給装置が、例えば工作機械のクーラント供給装置に適用された場合を考えると、加工中は、加工状態が変わったり、加工負荷が変わったりすることに伴い、定圧を発生させるために必要な流量が変動することになる。加工中にフィードバック制御を行おうとすると、電動モータのトルク変動に対応するようにインバータの回転速度を変更しなければならないが、フィードバック制御の定数を最適に定めることが難しい。また、加工中にフィードバック制御を行おうとすると、工具毎に、フィードバック制御の定数を最適に定めなければならず、定数を定めるための工数も増えてしまう。
これに対し前記の構成では、加工中にフィードバック制御を行わないため、フィードバック制御の定数を設定しなくてもよい。加工中は、リリーフ弁によって、供給ラインの圧力が設定圧力に維持される。
前記パラメータは、前記インバータの出力トルクである、としてもよい。こうすることで、新たなセンサ等を用いなくても、電動モータのトルクに関係するパラメータを検出することができ、コントローラは、電動モータの運転回転速度を適切に設定することができる。
尚、前記パラメータは、前記電動モータの電流値である、としてもよい。こうすることでも、コントローラは、電動モータの運転回転速度を適切に設定することができる。
さらに、前記パラメータは、電動モータのトルクに関係するパラメータであればよく、例えば、電圧や電力等の複数のパラメータを組み合わせて電動モータのトルクに比例する値を算出してもよい。
ここで、インバータの制御は基底周波数までの周波数での運転を基本としている。さらに、インバータの制御方式は、Vf制御、センサレスベクトル制御、又は、センサ付きベクトル制御を問わないが、トルク特性の点で、センサレスベクトル制御が好ましい。
以上説明したように、前記の定圧液供給装置によると、ポンプを適切に運転することができる。
以下、定圧液供給装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明は、定圧液供給装置の一例である。
図1は、ここに開示する定圧液供給装置が、工作機械におけるクーラント供給装置に適用された構成例を示している。
クーラント供給装置1は、工作機械における工具2に、クーラントを供給するように構成されている。工具2は、どのようなものであってもよい。工具2には、図1に例示するように、クーラントが噴出する孔21が形成されている。クーラントは、この孔21を通じて加工箇所へ噴出する。工具2は、液を噴出する孔を有する対象物の一例である。
工具2には、クーラントの供給ライン3が接続されている。供給ライン3には、ポンプ4が配設されている。ポンプ4は、クーラントを工具2に向けて吐出する。ポンプ4は、定容量の容積式ポンプである。ポンプ4は、具体的には、歯車ポンプ、ベーンポンプ、ねじポンプなどの回転ポンプとしてもよい。ポンプ4はまた、ピストンポンプや、プランジャーポンプなどの往復動ポンプとしてもよい。
ポンプ4には、電動モータ41が連結されている。電動モータ41は、例えばインバータ専用モータ、PMモータや汎用モータとしてもよい。
電動モータ41は、インバータ72からの回転速度指令によって回転速度を変えることができる。インバータ72は、電動モータ41に回転速度指令を出力する。
インバータ72には、コントローラ71が接続されている。コントローラ71は、インバータ72を通じて、電動モータ41の回転を制御する。詳細は後述するが、工作機械において加工を行っているときには、電動モータ41は、インバータ72によって所定の一定回転速度(運転回転速度)で回転する。ポンプ4は容積式であるため、工作機械における加工中は、ポンプ4の吐出流量は一定量になる。
コントローラ71には、インバータ72の出力トルクがフィードバック信号として入力するよう構成されている。詳細は後述するが、コントローラ71は、ポンプ4の起動時に、出力トルクに基づいて、電動モータ41の運転回転速度を設定する。インバータ72の出力トルクは、電動モータのトルクに関連するパラメータの一例である。
供給ライン3において、工具2とポンプ4との間には、リリーフライン5が接続されている。リリーフライン5には、リリーフ弁51が配設されている。リリーフ弁51は、所定の圧力で開弁するよう構成されている。リリーフ弁51が開弁する圧力は、工具2に供給するクーラントの圧力(つまり、設定圧力)に対応する。設定圧力でリリーフ弁51が開弁することにより、工具2に供給されるクーラントの圧力が一定の圧力に維持される。
リリーフライン5は、クーラントのタンク6に接続されている。リリーフライン5を流れる余剰のクーラントは、タンク6に戻る。また、図示は省略するが、工具2に供給されたクーラントは回収されてタンク6に戻される。また、ポンプ4の吸入側とタンク6とが接続されている。ポンプ4は、タンク6のクーラントを吸い込む。
尚、供給ライン3には、クーラントの圧力を示す圧力計31が接続されている。
次に、クーラント供給装置1の運転について説明する。このクーラント供給装置1においては、コントローラ71は、ポンプ4を起動する度に、電動モータ41の運転回転速度を設定する。コントローラ71は、電動モータ41の運転回転速度を設定すると、電動モータ41を運転回転速度(つまり、一定回転速度)で回転させる。コントローラ71は、工作機械が加工を行っている最中は、フィードバック制御を行わない。以下においては、電動モータ41の運転回転速度の設定手順について説明する。
図2は、ポンプ4の起動時における電動モータ41の回転速度と、インバータ72の出力トルクとの関係を例示している。ポンプ4の起動時に、コントローラ71は、電動モータ41の回転速度を次第に上昇させる。電動モータ41の回転速度が上昇すると、ポンプ4が定容量型の容積式であるため、ポンプ4の吐出流量が増える。電動モータ41の回転速度とポンプ4の吐出流量とは比例関係、又は、ほぼ比例関係を有する(尚、以下においては、比例関係、又は、ほぼ比例関係を有することを、単に比例関係を有すると記載する)。
クーラントが供給される工具2は、クーラントが噴出する孔21を有しているため、供給ライン3におけるクーラントの流量が増えると、ポンプ4の吐出圧力が高くなる。電動モータ41の回転速度とポンプ4の吐出圧力とは比例関係を有する。また、定容量型の容積式ポンプ4において、吐出圧力とトルクとは比例関係を有するため、電動モータ41の回転速度とポンプ4のトルクとは比例関係を有する。つまり、図2に例示するように、電動モータ41の回転速度と、ポンプ4を回転させるためのインバータ72の出力トルクとは、比例関係を有する。ポンプ4の起動時に、コントローラ71が電動モータ41の回転速度を上昇させると、コントローラ71に入力されるフィードバック信号としての、インバータ72の出力トルクも上昇する(図2の実線の矢印参照)。
供給ライン3の圧力が高くなって、所定の圧力以上になると、リリーフ弁51が開弁する。一部のクーラントは、工具2に供給されて孔21から噴出する一方、余剰のクーラントは、リリーフライン5を流れる。
リリーフ弁51が開弁した後は、電動モータ41の回転速度がさらに上昇してポンプ4の吐出流量が増えても、リリーフライン5を流れるクーラントの流量が増えるだけになる一方で、供給ライン3の圧力が設定圧力に維持される。そのため、インバータ72の出力トルクは上昇しなくなる。つまり、図2に示すように、電動モータの回転速度と、インバータ72の出力トルクとの関係において変曲点が現れる。
変曲点に対応する回転速度は、リリーフ弁51が開弁して、リリーフライン5を流れるクーラントの流量が最小となる回転速度に相当する。工具2に対しては、所定圧力のクーラントを、所定の供給量で供給することが可能になる。それと共に、電動モータ41の消費電力は低く抑えられる。
そこで、コントローラ71は、変曲点に基づいて、電動モータ41の運転回転速度を設定する。電動モータ41の運転回転速度は、変曲点に対応する回転速度、又は、変曲点近傍の回転速度に設定してもよい。具体的に、コントローラ71は、電動モータ41の回転速度が上昇しても電動モータ41のトルクが上昇しなくなった回転速度を、運転回転速度としてもよい(図2の実線の矢印参照)。又は、コントローラ71は、電動モータ41の回転速度が上昇しても電動モータ41のトルクが上昇しなくなった回転速度から、回転速度を下げることにより電動モータ41のトルクが下がり始める回転速度を、運転回転速度としてもよい(図2の一点鎖線の矢印参照)。
尚、図2における電動モータ41の回転速度と、インバータ72の出力トルクとの関係は、工具2に形成されている孔21の径によって、その傾きは変わる。
このように、このクーラント供給装置1によると、ポンプ4の起動時に、電動モータ41の回転速度を次第に上昇させることによって、適切な運転回転速度である変曲点を設定することができるため、電動モータ41の運転回転速度を速やかに設定することができる。
また、このクーラント供給装置1は、運転回転速度を速やかに設定することができるため、ポンプ4を起動する度に、運転回転速度を設定することができる。
つまり、クーラント供給装置1の運転が継続すると、クーラント内に切粉等が混入し、ポンプ4の内部において摩耗が進む。その結果、ポンプ4の容積効率が低下してしまう。ポンプ4の容積効率が低下してしまっても、ポンプ4の起動時に、リリーフ弁51が開弁するような電動モータ41の回転速度を設定するため、電動モータ41の運転回転速度を、工具2に対して、設定圧力のクーラントを、所定の供給量で供給することが可能な回転速度に設定することができる。
さらにまた、ポンプ4の劣化がさらに進んで容積効率がさらに低下することに起因して、例えば図2に二点鎖線で示すように、リリーフ弁51が開弁する電動モータ41の運転回転速度(つまり、変曲点)が、当該電動モータ41の最高回転速度(基底周波数での回転速度)に近づいたときには、工具2に対し、クーラントを要求供給量で供給することができなくなる恐れがある。コントローラ71は、ポンプ起動時に、設定された電動モータ41の運転回転速度と、最高回転速度とを比較することにより、ポンプ4の劣化状態を判断することができる。コントローラ71は、例えば、設定した電動モータ41の運転回転速度が最高回転速度に対して所定以上近づいたときには、警告ランプを点灯させたり、警告ブザーを鳴らしたりしてもよい。こうすることで、ユーザに、ポンプ4の交換を促すことができる。
そして、電動モータ41の運転回転速度が設定された後、工作機械が加工を行っている最中は、コントローラ71は、電動モータ41を、設定した運転回転速度で電動モータ41を回転させる。コントローラ71は、工作機械の加工中にフィードバック制御を行わない。
工作機械の加工中は、加工状態が変わったり、加工負荷が変わったりすることに伴い、電動モータ41のトルクも変動することになる。加工中にフィードバック制御を行おうとすると、電動モータ41のトルク変動に対応するようにインバータ72により電動モータ41の回転速度を変更しなければならないが、フィードバック制御の定数を最適に定めることが難しい。また、加工中にフィードバック制御を行おうとすると、工具2の種類毎に、フィードバック制御の定数を最適に定めなければならず、定数設定のために行うべき事前の工数も増えてしまう。
これに対しこのクーラント供給装置1は、加工中にフィードバック制御を行わないため、フィードバック制御の定数を設定しなくてもよい。加工中は、リリーフ弁51によって、供給ライン3の圧力が設定圧力に維持される。例えば加工負荷が高くなって、工具2から噴出するクーラント量が減ったときには、リリーフライン5の流量が増えることによって、供給ライン3の圧力が設定圧力に維持される。その結果、工具2に対して、設定圧力のクーラントを、必要な供給量で供給することができる。工具2に供給されたクーラントによって、工具2及び加工箇所が冷却されると共に、切粉が除去される。
また、電動モータ41の運転回転速度の設定のために、インバータ72の出力トルクをフィードバック信号として用いることにより、例えばリリーフライン5の流量を検知する流量センサのような、新たなセンサ等が不要である。装置構成を簡略化することができると共に、コントローラ71は、出力トルクに基づいて、電動モータ41の運転回転速度を適切に設定することができる。
尚、コントローラ71は、インバータ72の出力トルクに代えて、電動モータ41の電流値をフィードバック信号として、電動モータ41の運転回転速度を設定してもよい。こうすることでも、コントローラ71は、電動モータ41の運転回転速度を適切に設定することができる。
さらに、出力トルクに代えて、電圧値と電力値を組み合わせた電動モータ41のトルクに比例する値を、フィードバック信号として使用してもよい。
また、ここに開示する定圧液供給装置は、クーラント供給装置への適用に限らない。例えば、図示は省略するが、工作機械によって加工された加工品を洗浄するために、洗浄液を加工品に向かって噴出するよう構成された洗浄装置に、定圧液供給装置の構成を適用してもよい。
1 クーラント供給装置
2 工具(対象物)
21 孔
3 供給ライン
4 ポンプ
41 電動モータ
5 リリーフライン
51 リリーフ弁
71 コントローラ
72 インバータ
2 工具(対象物)
21 孔
3 供給ライン
4 ポンプ
41 電動モータ
5 リリーフライン
51 リリーフ弁
71 コントローラ
72 インバータ
Claims (3)
- 液を噴出する孔を有する対象物に、一定の圧力の液を供給する定圧液供給装置であって、
前記対象物に接続された供給ラインと、
前記供給ラインに配設され、前記対象物に供給する液を吐出する容積式のポンプと、
前記ポンプに連結されかつ、前記ポンプを回転させる電動モータと、
前記電動モータの回転速度を変更させるインバータと、
前記インバータを通じて前記電動モータの回転を制御するコントローラと、
前記供給ラインにおける前記対象物と前記ポンプとの間に接続されたリリーフラインと、
前記リリーフラインに配設されかつ、設定圧力以上で開くリリーフ弁と、を備え、
前記コントローラは、前記ポンプの起動時に、前記電動モータのトルクに関連するパラメータをフィードバックしながら、前記インバータを通じて前記電動モータの回転速度を上昇させると共に、前記電動モータの回転速度の上昇に対して前記パラメータが上昇しなくなる変曲点に基づいて、前記電動モータの運転回転速度を設定する定圧液供給装置。 - 請求項1に記載の定圧液供給装置において、
前記コントローラは、前記電動モータの運転回転速度を設定すると、前記電動モータを当該運転回転速度で一定回転させる定圧液供給装置。 - 請求項1又は2に記載の定圧液供給装置において、
前記パラメータは、前記インバータの出力トルクである定圧液供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018045880A JP6956032B2 (ja) | 2018-03-13 | 2018-03-13 | 定圧液供給装置 |
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JP2018045880A JP6956032B2 (ja) | 2018-03-13 | 2018-03-13 | 定圧液供給装置 |
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JP2019157768A JP2019157768A (ja) | 2019-09-19 |
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- 2018-03-13 JP JP2018045880A patent/JP6956032B2/ja active Active
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