JP6872087B1 - 工作機械、工作機械の制御方法、および工作機械の制御プログラム - Google Patents

工作機械、工作機械の制御方法、および工作機械の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】従来とは異なる指標に基づいてクーラントの吐出を制御することが可能な技術を提供する。
【解決手段】ワークを加工することが可能な工作機械は、ワークの加工によって発生した切り屑を搬送するためのコンベアと、切り屑をコンベアに排出するためのクーラントを吐出する吐出部と、コンベアを駆動するためのモータと、モータにかかる負荷を検知するための検知部と、負荷が大きいほどコンベアへの切り屑の排出量が多くなるように吐出部を制御するための吐出制御部とを備える。
【選択図】図8

Description

本開示は、工作機械におけるクーラントの吐出を制御するための技術に関する。
ワークの加工によって生じた切り屑をクーラントで除去するための技術に関し、特開2017−094420号公報(特許文献1)は、「加工で発生する切粉がカバー内部で付着、堆積する場所を検知して、効率よく切粉を排出する」ための工作機械を開示している。
特開2017−094420号公報
特許文献1に開示される工作機械は、カメラを用いて切粉の位置を特定し、当該位置に向けてクーラントを吐出する。しかしながら、この場合には、カメラなどの付加的な構成が必要になる。したがって、画像以外の異なる指標に基づいてクーラントの吐出を制御することが望まれている。
本開示は上述のような問題点を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、従来とは異なる指標に基づいてクーラントの吐出を制御することが可能な技術を提供することである。
本開示の一例では、ワークを加工することが可能な工作機械は、上記ワークの加工によって発生した切り屑を搬送するためのコンベアと、上記切り屑を上記コンベアに排出するためのクーラントを吐出する吐出部と、上記コンベアを駆動するためのモータと、上記モータにかかる負荷を検知するための検知部と、上記負荷が大きいほど上記コンベアへの切り屑の排出量が多くなるように上記吐出部を制御するための吐出制御部とを備える。
本開示の一例では、上記吐出制御部は、上記負荷が大きいほど、上記クーラントの吐出量を多くする。
本開示の一例では、上記吐出制御部は、上記負荷が大きいほど、上記クーラントの吐出圧を高くする。
本開示の一例では、上記吐出制御部は、上記負荷が大きいほど、上記クーラントに含めるエアーの量を多くする。
本開示の一例では、上記工作機械は、さらに、工具を装着することが可能な主軸を備える。上記吐出部は、上記主軸にクーラントを吐出するための第1吐出機構を含む。
本開示の一例では、上記吐出部は、さらに、上記工作機械内にクーラントを吐出するための第2吐出機構を含む。上記吐出制御部は、上記負荷が第1閾値を超えた場合、上記第1吐出機構について、上記負荷が大きいほど上記排出量が多くする処理を実行し、上記負荷が第2閾値を超えた場合、上記第2吐出機構について、上記負荷が大きいほど上記排出量が多くする処理を実行する。上記第2閾値は、上記第1閾値よりも大きい。
本開示の一例では、上記吐出制御部は、上記負荷の他に、上記切り屑の量と相関のある物理量をさらに用いて、上記排出量を制御する。
本開示の他の例では、ワークを加工することが可能な工作機械の制御方法が提供される。上記工作機械は、上記ワークの加工によって発生した切り屑を搬送するためのコンベアと、上記切り屑を上記コンベアに排出するためのクーラントを吐出する吐出部と、上記コンベアを駆動するためのモータとを備える。上記制御方法は、上記モータにかかる負荷を検知するステップと、上記負荷が大きいほど上記コンベアへの切り屑の排出量が多くなるように上記吐出部を制御するステップとを備える。
本開示の他の例では、ワークを加工することが可能な工作機械の制御プログラムが提供される。上記工作機械は、上記ワークの加工によって発生した切り屑を搬送するためのコンベアと、上記切り屑を上記コンベアに排出するためのクーラントを吐出する吐出部と、上記コンベアを駆動するためのモータとを備える。上記制御プログラムは、上記工作機械に、上記モータにかかる負荷を検知するステップと、上記負荷が大きいほど上記コンベアへの切り屑の排出量が多くなるように上記吐出部を制御するステップとを実行させる。
本発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
工作機械の外観を示す図である。 工作機械内の様子を表わす図である。 図2とは異なる方向から工作機械内の様子を表わす図である。 工作機械における駆動機構の構成例を示す図である。 チップコンベアの外観を示す図である。 チップコンベアの断面を示す図である。 クーラントの循環機構の一例を示す図である。 工作機械の機能構成の一例を示す図である。 制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。 工作機械が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。 クーラントの循環機構の他の例を示す図である。 チップコンベアのモータにかかる負荷と、吐出機構のそれぞれからのクーラントの吐出量との関係を示す図である。 工作機械の機能構成の他の例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される各実施の形態および各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
<A.工作機械100の外観>
図1を参照して、実施の形態に従う工作機械100について説明する。図1は、工作機械100の外観を示す図である。
本明細書でいう「工作機械」とは、ワークを加工する機能を備えた種々の装置を包含する概念である。本明細書では、工作機械100の一例として、横形のマシニングセンタを例に挙げて説明を行うが、工作機械100は、これに限定されない。たとえば、工作機械100は、縦形のマシニングセンタであってもよい。あるいは、工作機械100は、旋盤であってもよいし、付加加工機であってもよいし、その他の切削機械や研削機械であってもよい。さらに、工作機械100は、これらを複合した複合機であってもよい。
図1に示されるように、工作機械100は、カバー130と、操作盤140とを含む。カバー130は、スプラッシュガードとも呼ばれ、工作機械100の外観を成すとともに、ワークWの加工エリアAR(図2参照)を区画形成している。
操作盤140は、汎用のコンピュータであり、加工に関する各種情報を表示するためのディスプレイ142を有する。ディスプレイ142は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、またはその他の表示機器である。また、ディスプレイ142は、タッチパネルで構成されており、工作機械100に対する各種操作をタッチ操作で受け付ける。
<B.工作機械100の内部構成>
次に、図2および図3を参照して、工作機械100の内部構成について説明する。図2は、工作機械100内の様子を表わす図である。図3は、図2とは異なる方向から工作機械100内の様子を表わす図である。
図2および図3に示されるように、工作機械100は、その内部に、クーラントの吐出部125と、主軸頭131と、工具134と、テーブル136と、チップコンベア150とを含む。主軸頭131は、主軸132と、ハウジング133とを含む。
説明の便宜のために、以下では、主軸132の軸方向を「Z軸方向」とも称する。重力方向を「Y軸方向」とも称する。Y軸方向およびZ軸方向の両方に直交する方向を「X軸方向」と称する。
吐出部125は、工作機械100内に設けられ、ワークWの加工により生じた切り屑をチップコンベア150に排出するためにクーラントを吐出する。吐出部125は、1つ以上の吐出機構で構成される。図2および図3には、吐出部125の一例として、吐出機構125A,125Bが示されている。
吐出機構125Aは、主軸頭131に設けられている。吐出機構125Aは、主軸頭131のハウジング133を通じて主軸端面からクーラントを吐出するサイドスルー仕様であってもよいし、主軸頭131の主軸中心を通じて主軸頭131に保持された工具の刃先からクーラントを吐出するセンタースルー仕様であってもよい。吐出機構125Aは、主に、ワークの加工点にクーラントを吐出することにより、主軸132および工具134に付着した切り屑を除去したり、ワークの加工点の発熱を抑えたりすることを目的としている。吐出機構125Aは、X軸方向を回転軸とした回転方向(すなわち、A軸方向)に駆動可能に構成されるとともに、Z軸方向を回転軸とした回転方向(すなわち、C軸方向)に駆動可能に構成される。これにより、吐出機構125Aは、A軸方向およびC軸方向におけるクーラントの吐出方向を変える。
吐出機構125Bは、吐出機構125Aよりも上方に設けられている。吐出機構125Bは、たとえば、カバー130の天井部分に取り付けられる。吐出機構125Bは、主に、カバー130から加工エリアARの全体にクーラントを供給することにより、ワークWの加工に伴って生じた切り屑を加工エリアAR内からチップコンベア150に排出することを目的としている。
主軸132は、ハウジング133の内部に設けられる。主軸132には、被加工物であるワークWを加工するための工具が装着される。図2および図3の例では、ワークWのミーリング加工に用いられる工具134が主軸132に装着されている。
切り屑のチップコンベア150は、ワークWの加工によって生じた切り屑を加工エリアARの外へ排出するための機構である。チップコンベア150の詳細については後述する。
<D.工作機械100の駆動機構>
次に、図4を参照して、工作機械100における各種の駆動機構について説明する。図4は、工作機械100における駆動機構の構成例を示す図である。
図4に示されるように、工作機械100は、制御部50と、ポンプ109と、モータドライバ111A,111R,111X〜111Zと、モータ112A,112R,112X〜112Zと、移動体113と、吐出機構125A,125Bと、主軸頭131と、工具134と、テーブル136とを含む。
本明細書でいう「制御部50」とは、工作機械100を制御する装置を意味する。制御部50の装置構成は、任意である。制御部50は、単体の制御ユニットで構成されてもよいし、複数の制御ユニットで構成されてもよい。図4の例では、制御部50は、PLC(Programmable Logic Controller)としてのCPUユニット20と、CNC(Computer Numerical Control)ユニット30とで構成されている。CPUユニット20およびCNCユニット30は、通信経路B(たとえば、フィールドバスまたはLANケーブルなど)を介して互いに通信を行う。
CPUユニット20は、予め設計されているPLCプログラムに従って、工作機械100内の各種ユニットを制御する。当該PLCプログラムは、たとえば、ラダープログラムで記述されている。
一例として、CPUユニット20は、PLCプログラムに従って、ポンプ109を制御し、吐出部125によるクーラントの吐出を制御する。これにより、クーラントの吐出のオン/オフ、およびクーラントの吐出量などが制御される。
他の例として、CPUユニット20は、PLCプログラムに従って、モータドライバ111Aを制御する。モータドライバ111Aは、モータ112Aの目標回転速度の入力をCPUユニット20から受け、モータ112Aを制御する。これにより、チップコンベア150の駆動のオン/オフ、およびチップコンベア150による切り屑の搬送速度などが制御される。なお、モータ112Aは、交流モータであってもよいし、ステッピングモータであってもよいし、サーボモータであってもよいし、その他の種類のモータであってもよい。
CNCユニット30は、CPUユニット20からの加工開始指令を受けたことに基づいて、予め設計されている加工プログラムの実行を開始する。当該加工プログラムは、たとえば、NC(Numerical Control)プログラムで記述されている。CNCユニット30は、当該加工プログラムに従ってモータドライバ111R,111X〜111Zを制御し、テーブル136に固定されているワークWを加工する。
モータドライバ111Rは、CNCユニット30から目標回転速度の入力を逐次的に受け、モータ112Rを制御する。モータ112Rは、Z軸方向を中心として主軸132を回転駆動する。モータ112Rは、交流モータであってもよいし、ステッピングモータであってもよいし、サーボモータであってもよいし、その他の種類のモータであってもよい。
モータ112Rがサーボモータである場合、モータドライバ111Rは、モータ112Rの回転角度を検知するためのエンコーダ(図示しない)のフィードバック信号からモータ112Rの実回転速度を算出する。そして、モータドライバ111Rは、算出した実回転速度が目標回転速度よりも小さい場合にはモータ112Rの回転速度を上げ、算出した実回転速度が目標回転速度よりも大きい場合にはモータ112Rの回転速度を下げる。このように、モータドライバ111Rは、モータ112Rの回転速度のフィードバックを逐次的に受けながらモータ112Rの回転速度を目標回転速度に近付ける。
モータドライバ111Xは、CNCユニット30から目標位置の入力を逐次的に受け、モータ112Xを制御する。モータ112Xは、主軸頭131が取り付けられている移動体113をボールネジ(図示しない)を介して送り駆動し、X方向の任意の位置に主軸132を移動する。モータドライバ111Xによるモータ112Xの制御方法は、モータドライバ111Rと同様であるので、その説明については繰り返さない。なお、モータ112Xは、交流モータであってもよいし、ステッピングモータであってもよいし、サーボモータであってもよいし、その他の種類のモータであってもよい。
モータドライバ111Yは、CNCユニット30から目標位置の入力を逐次的に受け、モータ112Yを制御する。モータ112Yは、主軸頭131が取り付けられている移動体113をボールネジ(図示しない)を介して送り駆動し、Y方向の任意の位置に主軸132を移動する。モータドライバ111Yによるモータ112Yの制御方法は、モータドライバ111Rと同様であるので、その説明については繰り返さない。なお、モータ112Yは、交流モータであってもよいし、ステッピングモータであってもよいし、サーボモータであってもよいし、その他の種類のモータであってもよい。
モータドライバ111Zは、CNCユニット30から目標位置の入力を逐次的に受け、モータ112Zを制御する。モータ112Zは、主軸頭131が取り付けられている移動体113をボールネジ(図示しない)を介して送り駆動し、Z方向の任意の位置に主軸132を移動する。モータドライバ111Zによるモータ112Zの制御方法は、モータドライバ111Rと同様であるので、その説明については繰り返さない。なお、モータ112Zは、交流モータであってもよいし、ステッピングモータであってもよいし、サーボモータであってもよいし、その他の種類のモータであってもよい。
<E.チップコンベア150の構成>
次に、図5および図6を参照して、工作機械100に備えられるチップコンベア150について説明する。図5は、チップコンベア150の外観を示す図である。図6は、チップコンベア150の断面を示す図である。
チップコンベア150は、加工エリアARを構成する区画形成するカバー130に併設されている。チップコンベア150は、加工エリアARから排出されるワークの切り屑およびクーラントを受ける。
チップコンベア150は、クーラント槽11を有する。クーラント槽11は、クーラントを貯留可能なように構成されている。チップコンベア150は、切り屑をチップバケット(図示しない)に向けて搬送するとともに、クーラントを濾過することにより清浄なクーラントをクーラント槽11に排出する。
チップコンベア150は、カバー体21をさらに有する。カバー体21は、チップコンベア150の外観を成す。カバー体21は、内部に空間を形成する筐体形状を有する。
カバー体21は、その構成部位として、水平部22と、立ち上がり部26と、切り屑受け入れ部23と、切り屑排出部27とを有する。
カバー体21は、全体として、水平部22および立ち上がり部26の間で屈曲した形状を有する。水平部22は、クーラント槽11内に載置されている。水平部22は、水平方向に延在する板形状の外観を有する。水平部22は、矩形形状の平面視を有する。立ち上がり部26は、水平部22のその長手方向における一方端から立ち上がり、斜め上方向に延伸する。
切り屑受け入れ部23は、水平部22に設けられている。切り屑受け入れ部23は、水平部22の頂面上に設けられた筐体から構成されている。切り屑受け入れ部23には、接続口24が設けられている。接続口24は、切り屑受け入れ部23を貫通する貫通孔からなる。切り屑受け入れ部23には、接続口24を通じて、加工エリアARの設備である切り屑搬送装置12が接続されている。切り屑搬送装置12は、たとえば、一方向に延びる樋体と、その樋体に設置されるスパイラルコンベアとを含んで構成されている。
切り屑排出部27は、水平部22から斜め上方向に延伸する先の立ち上がり部26の端部に設けられている。切り屑排出部27は、鉛直下方向に向けて開口するカバー体21の開口部からなる。切り屑排出部27の下方には、切り屑を回収するためのチップバケット(不図示)が設置される。加工エリアARから排出されたワークの切り屑は、切り屑受け入れ部23よりカバー体21内に受け入れられる。切り屑は、続いて説明する切り屑搬送機構によりカバー体21の内部で搬送され、切り屑排出部27より排出されてチップバケットに回収される。
チップコンベア150は、切り屑搬送部35をさらに有する。切り屑搬送部35は、カバー体21に収容されている。切り屑搬送部35は、カバー体21内で切り屑を搬送するための装置である。
より具体的に説明すると、切り屑搬送部35は、一対の無端チェーン34と、駆動スプロケット37と、従動スプロケット38とを有する。
駆動スプロケット37は、水平部22から斜め上方向に延伸する先の立ち上がり部26の端部に設けられている。駆動スプロケット37は、切り屑排出部27の上方に配置されている。駆動スプロケット37は、図6を示す紙面に直交する方向(以下、この方向を「チップコンベア150の幅方向」ともいう)に延びる軸を中心に回転可能に支持されている。駆動スプロケット37には、上述のモータ112A(図4参照)の出力軸が連結されている。駆動スプロケット37は、モータ112Aから動力が伝達されることにより回転する。
従動スプロケット38は、水平部22および立ち上がり部26の間の屈曲部に設けられている。従動スプロケット38は、チップコンベア150の幅方向に延びる軸(中心軸AX)を中心に回転可能に支持されている。
一対の無端チェーン34は、チップコンベア150の幅方向に距離を隔てて平行に配置されている。無端チェーン34は、カバー体21の内部において、水平部22および立ち上がり部26の間に渡って環状に配索されている。無端チェーン34は、カバー体21の内部において、切り屑受け入れ部23に対向する位置と、切り屑排出部27に対向する位置との間で往復するように配索されている。
無端チェーン34は、カバー体21内で配索される経路上において、駆動スプロケット37および従動スプロケット38に掛け回されるとともに、複数のガイド部材によって案内されている。モータ112Aからの動力を受けて駆動スプロケット37が回転すると、無端チェーン34は、図6中の矢印A(ハッチングが付された矢印)に示す方向に回動する。
チップコンベア150は、濾過機構40をさらに有する。濾過機構40は、加工エリアARから受け入れたクーラントを濾過することによって、清浄なクーラントをカバー体21内から排出するように構成されている。
より具体的に説明すると、濾過機構40は、ドラム状濾過体46を有する。ドラム状濾過体46は、カバー体21に収容されている。ドラム状濾過体46は、水平部22および立ち上がり部26の間の屈曲部に設けられている。ドラム状濾過体46は、クーラントに含まれる切り屑等の異物を捕獲可能なフィルターから構成されている。ドラム状濾過体46は、円筒形状を有し、その内側に内部空間47を形成している。
ドラム状濾過体46は、その中心軸がチップコンベア150の幅方向に延びるように配置されている。ドラム状濾過体46は、その中心軸が、従動スプロケット38の回転中心である中心軸AXと一致するように配置されている。ドラム状濾過体46は、中心軸AXの軸方向における両端において、従動スプロケット38に接続されている。
<F.クーラントの循環機構>
次に、図7を参照して、クーラントを循環機構について説明する。図7は、クーラントの循環機構の一例を示す図である。
吐出部125から吐出されたクーラントは、工作機械100内を循環する。工作機械100は、クーラントの循環機構の構成として、貯蔵タンクTと、流路R1,R2A〜R2C,R3と、ポンプ109と、バルブ110と、吐出部125と、チップコンベア150と、液面センサ151と、ポンプ152とを含む。吐出部125は、たとえば、吐出機構125A〜125Cを含む。
貯蔵タンクTには、クーラントが貯蔵されている。貯蔵タンクTは、流路R1の一端に繋がっている。流路R1の他端は、流路R2A〜R2Cと繋がっている。
流路R2Aは、吐出機構125Aと繋がっている。吐出機構125Aは、流路R2Aを通じて圧送されたクーラントを主軸頭131に向けて吐出する。これにより、主軸頭131に付着したワークの切り屑がチップコンベア150に排出される。
流路R2Bは、吐出機構125Bと繋がっている。吐出機構125Bは、流路R2Bを通じて圧送されたクーラントを加工エリアAR全体に向けて吐出する。これにより、加工エリアAR内にあるワークの切り屑がチップコンベア150に排出される。
流路R2Cは、吐出機構125Cと繋がっている。吐出機構125Aは、流路R2Aを通じて圧送されたクーラントをベッドBDの壁面に向けて吐出する。これにより、ベッドBD上に溜まっている切り屑がチップコンベア150に排出される。
ポンプ109は、その駆動に伴って、貯蔵タンクTに貯留されたクーラントを、流路R1を介して、流路R2A〜R2Cのそれぞれに圧送する。
バルブ110は、流路R1,R2A〜R2Cの流路上に設けられている。バルブ110は、貯蔵タンクTから吐出機構125A〜125Cに向けて圧送されるクーラントの流量を制御する制御弁である。バルブ110は、上述の制御部50によって制御される。なお、バルブ110は、ポンプ109と一体的に構成されてもよいし、別に構成されてもよい。
チップコンベア150は、たとえば、クーラント槽11と、濾過機構40とを有する。濾過機構40は、クーラントに含まれる切り屑などの異物を捕獲可能なフィルターから構成されている。濾過機構40によって切り屑が除去されたクーラントは、クーラント槽11に排出される。
液面センサ151は、クーラント槽11に溜まっているクーラントの液面までの高さを検知する。当該高さは、上述の制御部50に出力される。制御部50は、当該高さが一定になるようにポンプ152によるクーラントの汲み上げ量を調整する。
ポンプ152は、流路R3に繋がっている。ポンプ152は、クーラント槽11に溜まっているクーラントを汲み上げ、流路R3を通じて貯蔵タンクTに戻す。
<G.概要>
引き続き図7を参照して、工作機械100によるクーラントの吐出制御の概要について説明する。
加工エリアAR内で発生している切り屑の量が多い場合には、工作機械100は、多量のクーラントで切り屑を排出する必要がある。一方で、加工エリアAR内で発生している切り屑の量が少ない場合には、工作機械100は、少量のクーラントで切り屑を排出することができる。そのため、クーラントの吐出量は、工作機械100の内部における切り屑の量に応じて適切に調整されることが好ましい。
加工エリアAR内で発生した切り屑の量が多くなると、チップコンベア150のモータ112A(図4参照)にかかる負荷(以下、「モータ負荷」ともいう。)が大きくなる。このように、加工エリアAR内で発生した切り屑の量は、モータ負荷と相関する。この点に着目して、工作機械100は、チップコンベア150のモータ負荷を検知し、当該モータ負荷に基づいて、吐出部125によるクーラントの吐出を制御する。
より具体的には、工作機械100は、チップコンベア150のモータ負荷が大きいほど、チップコンベア150への切り屑の排出量が多くなるように吐出部125を制御する。異なる言い方をすれば、工作機械100は、チップコンベア150のモータ負荷が小さいほど、チップコンベア150への切り屑の排出量が少なくなるように吐出部125を制御する。これにより、工作機械100は、カメラなどの付加的な構成を用いずに、切り屑の排出量を適切に制御することができる。
<H.機能構成>
次に、図8を参照して、工作機械100の機能構成について説明する。図8は、工作機械100の機能構成の一例を示す図である。
工作機械100の制御部50は、機能構成の一例として、負荷検知部52と、吐出制御部54とを含む。以下では、負荷検知部52および吐出制御部54の機能について順に説明する。
なお、負荷検知部52は、CPUユニット20(図4参照)に実装されてもよいし、CNCユニット30(図4参照)に実装されてもよい。同様に、吐出制御部54は、CPUユニット20に実装されてもよいし、CNCユニット30に実装されてもよい。典型的には、負荷検知部52および吐出制御部54は、CPUユニット20に実装される。
(H1.負荷検知部52)
まず、図8に示される負荷検知部52の機能について説明する。
負荷検知部52は、チップコンベア150のモータ負荷を検知する。モータ負荷は、種々のセンサを用いて検知され得る。
一例として、負荷検知部52は、チップコンベア150のモータ112Aに出力する電流値の大きさに基づいて、チップコンベア150のモータ負荷を検知する。モータ112Aが三相交流モータである場合、モータ112Aは、インバータ(図示しない)を介して制御される。この場合、モータ112Aのトルクは、たとえば、下記の式(1)に基づいて制御される。
T=K×(V/f)×I・・・(1)
式(1)に示される「T」は、モータ112Aのトルク(モータ負荷)を示す。「K」は、定数である。「V」は、インバータへの出力電圧値を示す。「f」は、インバータの出力周波数を示す。「I」は、インバータへの出力電流値を示す。「K×(V/f)」は、一定周波数(たとえば、60Hz)までは一定値となる。すなわち、モータ負荷は、インバータの出力電流値「I」に応じて変わる。そのため、負荷検知部52は、インバータへの出力電流値に基づいて、モータ負荷を検知する。
他の例として、モータ112Aがサーボモータである場合、モータ112Aは、エンコーダ(図示しない)を介して制御される。この場合、負荷検知部52は、当該エンコーダの出力値に基づいて、モータ負荷を検知する。
(H2.吐出制御部54)
次に、図8に示される吐出制御部54の機能について説明する。
吐出制御部54は、負荷検知部52によって検知されたモータ負荷が大きいほど、加工エリアARからチップコンベア150への切り屑の排出量が多くなるように吐出部125を制御する。切り屑の排出量は、当該排出量に係る制御パラメータ(以下、「排出パラメータ」ともいう。)に基づいて調整される。
一例として、吐出制御部54は、モータ負荷と排出パラメータとの間の予め定められた相関関係224を参照して、負荷検知部52によって検知されたモータ負荷に対応する排出パラメータを決定する。相関関係224は、排出パラメータをモータ負荷の値別に対応付けたテーブル形式で規定されてもよいし、モータ負荷の値を説明変数とし、排出パラメータを目的変数とする相関式で規定されてもよい。
ある局面において、排出パラメータは、吐出部125からのクーラントの吐出量を制御するための制御パラメータを含む。ここでいう吐出量とは、単位時間当たりに吐出部125から吐出されるクーラントの量を意味する。より具体的な処理として、吐出制御部54は、モータ負荷が大きいほどクーラントの吐出量が多くなるように当該制御パラメータを制御する。異なる言い方をすれば、吐出制御部54は、モータ負荷が小さいほどクーラントの吐出量が少なくなるように当該制御パラメータを制御する。当該制御パラメータは、たとえば、上述のポンプ109(図7参照)と上述のバルブ110(図7参照)との少なくとも一方の駆動に影響を与える。
他の局面において、排出パラメータは、吐出部125からのクーラントの吐出圧を制御するための制御パラメータを含む。ここでいう吐出圧とは、クーラントが吐出部125から吐出される際の圧力を意味する。より具体的な処理として、吐出制御部54は、モータ負荷が大きいほどクーラントの吐出圧が大きくなるように当該制御パラメータを制御する。異なる言い方をすれば、吐出制御部54は、モータ負荷が小さいほどクーラントの吐出圧が小さくなるように当該制御パラメータを制御する。当該制御パラメータは、たとえば、上述のポンプ109(図7参照)と上述のバルブ110(図7参照)との少なくとも一方の駆動に影響を与える。
なお、上述では、切り屑の排出量がチップコンベア150のモータ負荷に基づいて調整される例について説明を行ったが、工作機械100は、当該モータ負荷の他に、切り屑の量と相関のある物理量をさらに用いて、切り屑の排出量を制御してもよい。当該物理量は、たとえば、主軸132を駆動するモータ(たとえば、上述のモータ112X〜112Z,112R)にかかる負荷と、加工に用いられている工具の情報(たとえば、工具種別や工具サイズなど)との少なくとも1つを含む。主軸132のモータにかかる負荷は、たとえば、当該モータへの出力電流値に基づいて特定される。
<I.制御部50のハードウェア構成>
次に、図9を参照して、図4に示される制御部50のハードウェア構成について説明する。図9は、制御部50のハードウェア構成の一例を示す図である。
図9に示されるように、制御部50は、CPUユニット20と、CNCユニット30とを含む。CPUユニット20およびCNCユニット30は、たとえば、通信経路Bを介して接続されている。
以下では、CPUユニット20のハードウェア構成と、CNCユニット30のハードウェア構成とについて順に説明する。
(I1.CPUユニット20のハードウェア構成)
CPUユニット20は、制御回路201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、通信インターフェイス204,205と、補助記憶装置220とを含む。これらのコンポーネントは、内部バス209に接続される。
制御回路201は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
制御回路201は、制御プログラム222などの各種プログラムを実行することでCPUユニット20の動作を制御する。制御プログラム222は、工作機械100内の各種装置を制御するための命令を規定している。制御回路201は、制御プログラム222の実行命令を受け付けたことに基づいて、補助記憶装置220またはROM202からRAM203に制御プログラム222を読み出す。RAM203は、ワーキングメモリとして機能し、制御プログラム222の実行に必要な各種データを一時的に格納する。
通信インターフェイス204は、LAN(Local Area Network)ケーブル、WLAN(Wireless LAN)、またはBluetooth(登録商標)などを用いた通信を実現するのインターフェイスである。一例として、CPUユニット20は、通信インターフェイス305を介して、ポンプ109、バルブ110、モータドライバ111Aなどの外部機器との通信を実現する。
通信インターフェイス205は、フィールドバスに接続される各種ユニットとの通信を実現するためのインターフェイスである。当該フィールドバスに接続されるユニットの一例として、CNCユニット30やI/Oユニット(図示しない)などが挙げられる。
補助記憶装置220は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。補助記憶装置220は、制御プログラム222および上述の相関関係224などを格納する。制御プログラム222は、たとえば、上述の吐出部125によるクーラントの吐出量/吐出圧を指定するための命令コードや、上述の吐出部125によるクーラントの吐出のオンオフを指定するための命令コードなどを含む。
制御プログラム222および相関関係224の格納場所は、補助記憶装置220に限定されず、制御回路201の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリ)、ROM202、RAM203、外部機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。
なお、制御プログラム222は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、本実施の形態に従う各種の処理は、任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う制御プログラム222の趣旨を逸脱するものではない。さらに、制御プログラム222によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが制御プログラム222の処理の一部を実行する所謂クラウドサービスのような形態でCPUユニット20が構成されてもよい。
(I2.CPUユニット20のハードウェア構成)
引き続き図9を参照して、CNCユニット30のハードウェア構成について説明する。
CNCユニット30は、制御回路301と、ROM302と、RAM303と、通信インターフェイス305と、通信インターフェイス305と、補助記憶装置320とを含む。これらのコンポーネントは、内部バス309に接続される。
制御回路301は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
制御回路301は、加工プログラム322などの各種プログラムを実行することでCNCユニット30の動作を制御する。加工プログラム322は、ワーク加工を実現するためのプログラムである。制御回路301は、加工プログラム322の実行命令を受け付けたことに基づいて、ROM302からRAM303に加工プログラム322を読み出す。RAM303は、ワーキングメモリとして機能し、加工プログラム322の実行に必要な各種データを一時的に格納する。
通信インターフェイス305は、LAN、WLAN、またはBluetoothなどを用いた通信を実現するのインターフェイスである。一例として、CNCユニット30は、通信インターフェイス305を介してCPUユニット20との通信を実現する。また、CNCユニット30は、通信インターフェイス305または他の通信インターフェイスを介して、ワーク加工のための各種駆動ユニット(たとえば、モータドライバ111R,111X〜111Zなど)との通信を実現する。
補助記憶装置320は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。補助記憶装置320は、加工プログラム322および工具情報324などを格納する。工具情報324には、たとえば、工具長および工具径などの工具に関する各種情報が工具種別に規定される。加工プログラム322や工具情報324の格納場所は、補助記憶装置320に限定されず、制御回路301の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリ)、ROM302、RAM303、外部機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。
<J.フローチャート>
次に、図10を参照して、工作機械100の制御構造について説明する。図10は、工作機械100が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
図10に示される処理は、工作機械100の制御部50が上述の制御プログラム222を実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子またはその他のハードウェアによって実行されてもよい。
ステップS110において、制御部50は、上述の負荷検知部52(図8参照)として機能し、チップコンベア150のモータ112Aにかかる負荷を検知する。
ステップS120において、制御部50は、ステップS110で検知したモータ負荷が所定値を超えたか否かを判断する。当該所定値は、予め設定されていてもよいし、ユーザによって任意に設定されてもよい。制御部50は、モータ負荷が所定値を超えたと判断した場合(ステップS120においてYES)、制御をステップS122に切り替える。そうでない場合には(ステップS120においてNO)、制御部50は、制御をステップS124に切り替える。
ステップS122において、制御部50は、上述の吐出制御部54(図8参照)として機能し、ステップS110で検知したモータ負荷に基づいて、吐出部125による吐出を制御する。このとき、制御部50は、モータ負荷が大きいほど、加工エリアARからチップコンベア150への切り屑の排出量が多くなるように吐出部125を制御する。切り屑の排出量は、たとえば、吐出部125からのクーラントの吐出量、または当該クーラントの吐出圧などを変えることで調整される。
ステップS124において、制御部50は、上述の吐出制御部54(図8参照)として機能し、予め定められた設定値に基づいて、吐出部125による吐出を制御する。当該予め定められた設定値は、たとえば、吐出部125からのクーラントの吐出量、または当該クーラントの吐出圧などに係る制御パラメータである。ステップS124における切り屑の排出量は、ステップS122における切り屑の排出量よりも少ない。
<K.変形例1>
次に、図11および図12を参照して、変形例1に従う工作機械100Aについて説明する。図11は、クーラントの循環機構の他の例を示す図である。
上述の図7の例では、工作機械100は、吐出機構125A〜125Cで共有されているバルブ110を制御することで吐出機構125A〜125Cからのクーラントの吐出量を調整していた。これに対して、本変形例に従う工作機械100Aは、バルブ110A〜110Cを有する。これにより、吐出機構125A〜125Cからのクーラントの吐出量が個別に調整され得る。
より具体的には、バルブ110Aは、流路R2A上に設けられ、流路R2Aにおけるクーラントの流量を調整する。バルブ110Bは、流路R2B上に設けられ、流路R2Bにおけるクーラントの流量を調整する。バルブ110Cは、流路R2C上に設けられ、流路R2Cにおけるクーラントの流量を調整する。
バルブ110A〜110Cが設けられることで、工作機械100Aは、吐出機構125A(第1吐出機構)から主軸132に向けて吐出されるクーラントの吐出量と、吐出機構125B(第2吐出機構)から加工エリアAR全体に向けて吐出されるクーラントの吐出量と、吐出機構125CからベッドBDに向けて吐出されるクーラントの吐出量とを個別に制御する。
図12は、チップコンベア150のモータ112Aにかかる負荷と、吐出機構125A〜125Cのそれぞれからのクーラントの吐出量との関係を示す図である。
吐出制御部54(図8参照)は、チップコンベア150のモータ負荷が閾値Th1を超えた場合、吐出機構125A(第1吐出機構)について、モータ負荷が大きいほど切り屑の排出量が多くする処理を実行する。当該閾値Th1は、予め設定されていてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。
また、吐出制御部54は、チップコンベア150のモータ負荷が閾値Th2を超えた場合、吐出機構125B(第2吐出機構)について、モータ負荷が大きいほど切り屑の排出量が多くする処理を実行する。閾値Th2は、閾値Th1よりも大きい。これにより、工作機械100Aは、加工エリアAR全体よりも主軸132を優先して切り屑を除去する。
また、吐出制御部54は、チップコンベア150のモータ負荷が閾値Th3を超えた場合、吐出機構125Cについて、モータ負荷が大きいほど切り屑の排出量が多くする処理を実行する。閾値Th3は、閾値Th2よりも大きい。
好ましくは、吐出制御部54は、吐出機構125Aからのクーラントの吐出量が吐出機構125Bからのクーラントの吐出量よりも多くなるようにポンプ109A,109Bを制御する。また、吐出制御部54は、吐出機構125Bからのクーラントの吐出量が吐出機構125Cからのクーラントの吐出量よりも多くなるようにポンプ109B,109Cを制御する。
なお、図11の例では、吐出機構125A〜125Cで共有されるポンプ109が示されているが、ポンプ109は、吐出機構125A〜125Cの各々に設けられてもよい。工作機械100Aは、各ポンプを個別に制御することで、吐出機構125A〜125Cからのクーラントの吐出量または吐出圧を個別に調整することができる。
また、上述では、閾値Th1〜Th3が吐出機構125A〜125Cのクーラントの吐出量の制御に用いられていたが、閾値Th1〜Th3は、吐出機構125A〜125Cのクーラントの吐出圧の制御に用いられてもよい。
<L.変形例2>
次に、図13を参照して、変形例2に従う工作機械100Bについて説明する。図13は、工作機械100の機能構成の他の例を示す図である。
本変形例に従う工作機械100Bは、クーラントの吐出を制御するための構成として、上述のポンプ109およびバルブ110の他に、エアー機器115をさらに備える点で上述の工作機械100とは異なる。
工作機械100Bの制御部50は、機能構成の一例として、負荷検知部52と、吐出制御部54とを含む。負荷検知部52については上述の通りであるので、その説明については繰り返さない。吐出制御部54は、ポンプ制御部55と、バルブ制御部56と、エアー制御部57とを含む。
ポンプ制御部55は、負荷検知部52によって検知されたモータ負荷に基づいて、ポンプ109を制御する。モータ負荷に基づくポンプ109の制御方法については上述の通りであるので、その説明については繰り返さない。
バルブ制御部56は、負荷検知部52によって検知されたモータ負荷に基づいて、バルブ110を制御する。モータ負荷に基づくバルブ110の制御方法については上述の通りであるので、その説明については繰り返さない。
エアー制御部57は、負荷検知部52によって検知されたモータ負荷に基づいて、エアー機器115を制御する。エアー機器115は、たとえば、エアーの流路、コンプレッサ、エアーノズル、およびバルブなどで構成される。当該流路の一端はコンプレッサに繋がれ、当該流路の他端はエアーノズルに繋がれる。エアーノズルは、たとえば、主軸頭131のハウジング133に形成された貫通孔に繋がれ、当該貫通孔を通じてエアーが出力される。これにより、吐出部125は、当該エアーノズルからのエアーを混ぜた状態でクーラントを吐出する。流路に流れるエアーの量は、バルブによって調整される。
エアー制御部57は、エアー機器115に係る制御パラメータを調整することで、吐出部125から吐出されるクーラントに含めるエアーの量を調整する。より具体的な制御として、吐出制御部54は、モータ負荷が大きいほどエアーの吐出量を多くし、モータ負荷が小さいほどエアーの吐出量を少なくする。あるいは、吐出制御部54は、モータ負荷が大きいほどエアーの吐出圧を大きくし、モータ負荷が小さいほどエアーの吐出圧を小さくする。これにより、チップコンベア150への切り屑の排出量がエアーの吐出量またはエアーの吐出圧で調整され得る。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
11 クーラント槽、12 搬送装置、20 CPUユニット、21 カバー体、22 水平部、23 切り屑受け入れ部、24 接続口、26 立ち上がり部、27 切り屑排出部、30 CNCユニット、34 無端チェーン、35 切り屑搬送部、37 駆動スプロケット、38 従動スプロケット、40 濾過機構、46 ドラム状濾過体、47 内部空間、50 制御部、52 負荷検知部、54 吐出制御部、55 ポンプ制御部、56 バルブ制御部、57 エアー制御部、100,100A,100B 工作機械、109,109A,109B,109C,152 ポンプ、110,110A,110B,110C バルブ、111A,111R,111X,111Y,111Z モータドライバ、112A,112R,112X,112Y,112Z モータ、113 移動体、115 エアー機器、125 吐出部、125A,125B,125C 吐出機構、130 カバー、131 主軸頭、132 主軸、133 ハウジング、134 工具、136 テーブル、140 操作盤、142 ディスプレイ、150 チップコンベア、151 液面センサ、201,301 制御回路、202,302 ROM、203,303 RAM、204,205,305 通信インターフェイス、209,309 内部バス、220,320 補助記憶装置、222 制御プログラム、224 相関関係、322 加工プログラム、324 工具情報。

Claims (9)

  1. ワークを加工することが可能な工作機械であって、
    前記ワークの加工によって発生した切り屑を搬送するためのコンベアと、
    前記切り屑を前記コンベアに排出するためのクーラントを吐出する吐出部と、
    前記コンベアを駆動するためのモータと、
    前記モータにかかる負荷を検知するための検知部と、
    前記負荷が大きいほど前記コンベアへの切り屑の排出量が多くなるように前記吐出部を制御するための吐出制御部とを備える、工作機械。
  2. 前記吐出制御部は、前記負荷が大きいほど、前記クーラントの吐出量を多くする、請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記吐出制御部は、前記負荷が大きいほど、前記クーラントの吐出圧を高くする、請求項1または2に記載の工作機械。
  4. 前記吐出制御部は、前記負荷が大きいほど、前記クーラントに含めるエアーの量を多くする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の工作機械。
  5. 前記工作機械は、さらに、工具を装着することが可能な主軸を備え、
    前記吐出部は、前記主軸にクーラントを吐出するための第1吐出機構を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の工作機械。
  6. 前記吐出部は、さらに、前記工作機械内にクーラントを吐出するための第2吐出機構を含み、
    前記吐出制御部は、
    前記負荷が第1閾値を超えた場合、前記第1吐出機構について、前記負荷が大きいほど前記排出量が多くする処理を実行し、
    前記負荷が第2閾値を超えた場合、前記第2吐出機構について、前記負荷が大きいほど前記排出量が多くする処理を実行し、
    前記第2閾値は、前記第1閾値よりも大きい、請求項5に記載の工作機械。
  7. 前記吐出制御部は、前記負荷の他に、前記切り屑の量と相関のある物理量をさらに用いて、前記排出量を制御する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の工作機械。
  8. ワークを加工することが可能な工作機械の制御方法であって、
    前記工作機械は、
    前記ワークの加工によって発生した切り屑を搬送するためのコンベアと、
    前記切り屑を前記コンベアに排出するためのクーラントを吐出する吐出部と、
    前記コンベアを駆動するためのモータとを備え、
    前記制御方法は、
    前記モータにかかる負荷を検知するステップと、
    前記負荷が大きいほど前記コンベアへの切り屑の排出量が多くなるように前記吐出部を制御するステップとを備える、制御方法。
  9. ワークを加工することが可能な工作機械の制御プログラムであって、
    前記工作機械は、
    前記ワークの加工によって発生した切り屑を搬送するためのコンベアと、
    前記切り屑を前記コンベアに排出するためのクーラントを吐出する吐出部と、
    前記コンベアを駆動するためのモータとを備え、
    前記制御プログラムは、前記工作機械に、
    前記モータにかかる負荷を検知するステップと、
    前記負荷が大きいほど前記コンベアへの切り屑の排出量が多くなるように前記吐出部を制御するステップとを実行させる、制御プログラム。
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