JP6953900B2 - 包装袋 - Google Patents

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本発明は包装袋に関し、特に食品等を収納して電子レンジで加熱した際に、発生する水蒸気を放出する機能を有する包装袋に関する。
調理済み乃至は半調理済みの食品を軟包装袋に収納し、簡単な調理によって喫食することが可能な包装形態の食品が広く販売されている。電子レンジで加熱するに当たっては、包装袋を開封し、内容物を耐熱性の磁器やガラス容器に移して加熱するのが、基本的な方法であるが、包装体のまま電子レンジで加熱する形態の食品も存在する。
包装体のまま電子レンジで加熱する場合、加熱に伴って発生する水蒸気を適切に放出する手段が必要となる。最も簡単な方法は、包装袋の所定の場所を鋏等を用いて切断して開封した上で加熱するものである。このような手間を省いて利便性を高める目的で、包装袋の一部に、予め水蒸気抜きのための部分を設けておき、何ら手を加えることなくいきなり電子レンジで加熱することが可能な包装袋もいろいろと提案されている。
このような包装袋の水蒸気抜き手段としては、包装袋のシール部の特定の場所のシール強度を弱くした脆弱部分を設けておき、加熱によって包装袋の内圧が高まった時に、この部分のシールが破れて水蒸気が抜けるようにする方法が知られている。
しかし、このような方法によると、加熱条件によっては開口部の開口状態が一定せず、成り行きとなるため、場合によっては内容物が噴出したり、こぼれ出したりするという問題があった。
特に、単に水蒸気を逃がすのではなく、包装袋の内部をある程度の高圧に保つ事により調理効率を高めようとする場合等においては、水蒸気の放出量を精密に規制する必要があり、上記のようなシール部からの成り行きによる水蒸気逃がし手段を用いることは出来なかった。
特許文献1に記載された電子レンジ用袋体及び該袋体を用いた加熱加圧調理方法は、このような観点からなされたものであり、袋体内部の圧力が上昇して大気圧以上の所定値を超えた時に、袋体の一部を開口させることによって袋体内部の圧力を外部に逃がして圧力を低下させる圧力開放機構を有し、該圧力開放機構は、袋体内部の圧力を逃がした後も、該袋体内部の圧力を少なくとも大気圧より高く保つ圧力維持機能を有することを特徴とする電子レンジ用袋体である。
特許文献1においては、上記の圧力開放機構の一例として、周縁のシール部の内方に、上面及び下面シートを円形状に接着した圧力負荷部(ポイントシール部)を設ける方法が記載されている。しかし、このような方法によると、包装袋内圧の解放がポイントシール部の材料破壊によってもたらされる為、より高い内圧が必要となり、包装袋全体が破裂する危険性を孕んでいる。
特許文献2に記載された蒸気抜き機能を有する包装袋は、電子レンジ加熱によって起き上がり、蒸気抜き口が開口する包装袋であって、トップシール部に上方外側から下に向かって入り込む未シール部と、該未シール部を取り囲むように内側に突出した狭幅の蒸気抜きシール部とからなる蒸気抜き機構部が形成されていることを特徴とする包装袋である。
特許文献2に記載された包装袋は、電子レンジで加熱した場合に、発生した水蒸気の圧力によって狭幅の蒸気抜きシール部がシール破壊することで水蒸気逃がし口が開口するものであり、最終的な開口部の幅は、加熱条件等によって、ある程度成り行きとならざるを得ない。また、水蒸気逃がし口の開口は、蒸気抜きシール部の幅を狭くすることによってなされるが、蒸気抜きシール部のシール条件によって、剥離強度にばらつきが生じた場合に、水蒸気逃がし口の開口が安定して行われないという問題があった。
特開2006−290395号公報 特開2014−114062号公報
本発明の解決しようとする課題は、電子レンジ加熱によって発生する水蒸気を放出するための水蒸気逃がし口が安全に、かつ安定して開口すると伴に、開口面積が特定される電子レンジ加熱用包装袋を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、それぞれ基材層と、α層とβ層の2層からなる易剥離性シーラント層と、を有する表面積層体と裏面積層体の、シーラント層同士を対向させて、周縁を熱シールしてなる包装袋であって、周縁のシール部から離れた内側の位置に島状のポイントシール部を有し、該ポイントシール部の表面積層体には、表面積層体を貫通する穿孔によって形成された水蒸気逃がし口が設けられており、前記α層の材質は、ポリプロピレン樹脂であり、前記β層の材質は、ポリエチレン樹脂であり、前記β層の厚さは、前記α層の厚さと等しいか、それより大であることを特徴とする包装袋である。
本発明に係る包装袋は、表面積層体を貫通する穿孔によって形成された一定形状の水蒸気逃がし口がポイントシール部内に設けられており、シーラント層として多層の易剥離性シーラントを用いたため、加熱によって包装袋の内圧が高まった時に、ポイントシール部が確実に剥離し、一定面積の水蒸気逃がし口が開口する。
また、請求項2に記載の発明は、前記易剥離性シーラント層が、α層とβ層の層間剥離によって剥離する層間剥離型の易剥離性シーラント層であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項3に記載の発明は、それぞれ基材層と、α層とβ層の2層からなる易剥離性シーラント層と、を有する表面積層体と裏面積層体の、シーラント層同士を対向させて、周縁を熱シールしてなる包装袋であって、周縁のシール部から離れた内側の位置に島状のポイントシール部を有し、該ポイントシール部の表面積層体には、表面積層体を貫通する穿孔によって形成された水蒸気逃がし口が設けられており、前記α層の材質は、エチレンーポリプロピレン共重合体樹脂であり、前記β層の材質は、ポリエチレン樹脂であり、前記易剥離性シーラント層は、α層の凝集破壊によって剥離する凝集剥離型の易剥離性シーラント層であることを特徴とする包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、前記ポイントシール部が、包装袋の長辺に平行な中心線上にあって、短辺のいずれかに接近した位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装袋である。
また、請求項5に記載の発明は、前記ポイントシール部が、正三角形状であり、一つの頂点が直近の周縁シール部に向かっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装袋である。
また、請求項6に記載の発明は、前記基材層が、ガスバリア層を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装袋である。
本発明に係る包装袋は、表面積層体を貫通する穿孔によって形成された一定形状の水蒸気逃がし口がポイントシール部内に設けられており、シーラント層としてα層とβ層の2層からなる易剥離性シーラントを用い、さらにβ層の厚さを、α層の厚さと等しいか、それより大となるようにしたことにより、加熱によって包装袋の内圧が高まった時に、ポイントシール部が確実に剥離し、一定面積の水蒸気逃がし口が開口する。
水蒸気逃がし口は、穿孔によって特定の一定の面積を有する形状とすることができるため、水蒸気の放出量を精密にコントロールする事が可能である。このため、包装袋内における温度や圧力が安定し、安定した調理が可能となる。
請求項2に記載の発明のように、易剥離性シーラント層が、α層とβ層の層間剥離によって剥離する層間剥離型の易剥離性シーラント層である場合や、請求項3に記載の発明のように、易剥離性シーラント層が、α層の凝集破壊によって剥離する凝集剥離型の易剥離性シーラント層である場合には、いずれの場合であっても、加熱によって包装袋の内圧が高まった時に、ポイントシール部に集中した応力により、水蒸気逃がし口の開口が安定して行われる。
請求項4に記載の発明のように、ポイントシール部が、包装袋の長辺に平行な中心線上にあって、短辺のいずれかに接近した位置に設けられている場合には、加熱によって内圧が高まった時に、ポイントシール部に応力が集中しやすく、水蒸気逃がし口の開口がより安定して行われる。
請求項5に記載の発明のように、ポイントシール部が、正三角形状であり、一つの頂点が直近の周縁シール部に向かっている場合には、加熱によって内圧が高まった時に、ポイントシール部に集中する応力がより高まり、水蒸気逃がし口の開口がより安定して行われる。
また、請求項6に記載の発明のように、基材層が、ガスバリア層を含む場合においては、積層体のガスバリア性が高まり、酸素や水蒸気の透過が抑制されるため、長期保存が可能な包装体とすることができる。
図1は、本発明に係る包装袋の一実施態様を示した平面模式図である。なお、内容物は省略されている。 図2は、図1に示した包装袋のポイントシール部の拡大図である。 図3は、図1に示した包装袋のA−A‘断面を示した断面模式説明図である。 図4は、本発明に係る包装袋が電子レンジによって加熱された時に、内容物から発生する水蒸気の圧力によってシーラント層(α)とシーラント層(β)の層間が剥離して、水蒸気が水蒸気逃がし口から噴出する状態を示した断面模式図である。なお内容物は省略されている。 図5は、本発明に係る包装袋が図4の状態からさらに電子レンジによって加熱された時に、内容物から発生した水蒸気が水蒸気逃がし口から勢い良く噴出する状態を示した断面模式図である。なお内容物は省略されている。 図6は、本発明に係る包装袋が電子レンジによって加熱された時に、内容物から発生する水蒸気の圧力によってシーラント層(α)が凝集破壊して、水蒸気が水蒸気逃がし口から噴出する状態を示した断面模式図である。なお内容物は省略されている。 図7は、本発明に係る包装袋が図6の状態からさらに電子レンジによって加熱された時に、内容物から発生した水蒸気が水蒸気逃がし口から勢い良く噴出する状態を示した断面模式図である。なお内容物は省略されている。 図8は、本発明に係る包装袋を構成する積層体の一実施態様における断面構成を示した断面模式図である。 図9は、本発明に係る包装袋を構成する積層体の他の実施態様における断面構成を示した断面模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る包装袋について詳細に説明する。図1は、本発明に係る包装袋1の一実施態様を示した平面模式図である。なお、内容物は省略されている。図2は、図1に示した包装袋のポイントシール部の拡大図である。また図3は、図1に示した包装袋のA−A‘断面を示した断面説明図である。また、図8は、本発明に係る包装袋を構成する積層体の一実施態様における断面構成を示した断面模式図である。
本発明に係る包装袋1は、少なくとも基材層12と、α層14とβ層15の2層からなる易剥離性シーラント層20と、を有する表面積層体2と、同様に少なくとも基材層12と、α層14とβ層15の2層からなる易剥離性シーラント層20とを有する裏面積層体3の、シーラント層同士を対向させて、周縁を熱シールしてなる包装袋である。
本発明に係る包装袋1においては、周縁のシール部(この場合はトップシール部7)から離れた内側の位置に島状のポイントシール部4を有し、ポイントシール部4の表面積層体2には、表面積層体2を貫通する穿孔によって形成された水蒸気逃がし口5が設けられている。
また、β層15の厚さは、α層14の厚さと等しいか、それより大であることを特徴とする。
本発明に係る包装袋1は、シーラント層として、α層14とβ層15の2層からなる易剥離性シーラント層20を用い、周縁のシール部から離れた内側の位置に島状のポイントシール部4を有し、ポイントシール部4の表面積層体2には、表面積層体を貫通する穿孔によって形成された水蒸気逃がし口5が設けられている。このため、電子レンジ加熱によって包装袋内部の水蒸気圧力が高まると、易剥離性シーラント層20として、層間剥離型の易剥離性シーラント層を用いた場合には、図4に示したように、この部分においてα層14とβ層15が剥離し、β層15が破壊する。その結果、水蒸気逃がし口5から水蒸気16が噴出する。
また、易剥離性シーラント層20として、凝集剥離型の易剥離性シーラント層を用いた場合には、図6に示したように、α層14が凝集剥離を生じ、β層15が破壊する。その結果、同様にして水蒸気逃がし口5から水蒸気16が噴出する。
一般的に易剥離性シーラントとしては、上に記したような層間剥離型の易剥離性シーラントと凝集剥離型の易剥離性シーラントが知られている。これらの他にカップの蓋材などでは、カップとの界面で剥離する界面剥離型の易剥離性シーラントも用いられる。
層間剥離型の易剥離性シーラントは、一般的に共押出でサポート層とシール層の2層かまたは3層からなるフィルムを作り、サポート層とシール層の層間接着強度が弱くなるよ
うに両者の材質を選択することで、設計されている。
一方、凝集剥離型の易剥離性シーラントは、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)とポリエチレン(PE)など、相溶性のない異種のプラスチックを混合することによって微細な海島構造を作り、シール強度を通常よりも弱くなるようにしたものである。
ただし、この2タイプの易剥離性シーラントは、厳密に分類できるものではなく、例えば凝集剥離型の易剥離性シーラントであっても、α層の2種の樹脂組成を連続的に変えていくと、層間剥離型の挙動を示すようになる。
いずれの場合であっても、図4、図6に示したように、発生する水蒸気の熱と圧力によって易剥離性シーラントが破壊して、水蒸気逃がし口5が開口するためには、β層の破壊17が生じることが必要となる。
しかし、β層があまりに薄くて脆弱であると、必要以上に容易に開口してしまい、十分な調理ができないばかりでなく、本来開口してはならない周縁シール部においてシール破壊が生じるという問題が生じる恐れがある。
本発明に係る包装袋においては、β層の厚さを、α層の厚さと等しいか、それより大としたことで、この問題を解決することができたのである。
図1〜3に示した実施態様においては、ポイントシール部4の形状が正三角形であり、一つの頂点がトップシール部7に向かうように、長辺(この例ではサイドシール部方向)に平行な中心線11上に配置され、短辺(トップシール部7)に接近した位置に設けられている。
また、水蒸気逃がし口5は、縦長の矩形状であり、ポイントシール部4が剥離することによって蒸気逃がし口5が機能するようになる。水蒸気逃がし口の形状や、ポイントシール部4の形状については任意であるが、この例のように、ポイントシール部4が正三角形であると、内容物を収納して電子レンジで加熱した際に、発生した水蒸気の圧力によってポイントシール部4の周囲の易剥離性シーラント層20が破壊し易くなることが分かっている。
また、ポイントシール部4が、包装袋1の中央部ではなく、短辺(この例ではトップシール部7)に接近した位置に配置されていることにより、このポイントシール部4の易剥離性シーラント層20の破壊がより円滑に行われる。
なお当然の事ながら水蒸気逃がし口5は、ポイントシール部4の内側に含まれる大きさであることが必要である。
水蒸気逃がし口5を設ける方法としては、通常の刃物を用いたダイカットによるのが、一般的である。
図8は、本発明に係る包装袋1を構成する積層体の一実施態様における断面構成を示した断面模式図である。基材層12としては、易剥離性シーラント層20よりも耐熱性の高い合成樹脂フィルムが用いられる。具体的には、延伸ポリプロピレン樹脂(OPP)、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、延伸ナイロン(ONy)等の耐熱性の高い合成樹脂フィルムが用いられる。
易剥離性シーラント層20のβ層15としては、通常単層のシーラント層として一般的に用いられるポリオレフィン系樹脂が使用される。具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(CPP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用される。
層間剥離型易剥離性シーラント層20のα層15としては、β層の材質に応じて適宜設定される。例えばβ層がLLDPEであれば、α層としてPP、変性PP等が用いられる例がある。
基材層12と易剥離性シーラント層20を貼り合わせるための接着剤としては、ウレタン系ドライラミネート用接着剤が好適に用いられる。
図9は、本発明に係る包装袋1を構成する積層体の他の実施態様における断面構成を示した断面模式図である。この例では、基材層12が、ガスバリア層13を含むことを特徴とする。ガスバリア層13は、水蒸気や酸素の透過度を低下させるものであり、基材層12がガスバリア層13を含むことにより、積層体全体のガスバリア性が向上する。これにより、包装袋1に内容物を収納した包装体の保存性を高めることができる。
ガスバリア層としては、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等にアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着フィルムや、PETフィルムに酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層、あるいはアルミニウム箔等の金属箔などを用いることができる。
<実施例1>
基材層として厚さ25μmのナイロンフィルムを用い、易剥離性シーラント層として厚さ60μmの層間剥離型2層フィルムを用いた。α層の材質は、ポリプロピレン樹脂であり、β層の材質はポリエチレン樹脂である。α層とβ層の厚さの比率は、1:4とした。またシール強度は、55N/15mmであった。ナイロンフィルムに絵柄をグラビア印刷した後、ウレタン系ドライラミネート用接着剤を用いて両者をドライラミネートした。
ポンチを用いて、表面積層体に縦2mm×横1mmの穿孔を施した後、図1に示したような包装袋を製袋した。トップシール部の幅は130mm、サイドシール部の高さは135mm、周縁のシール部の幅は8mm、ポイントシール部は1辺が10mmの正三角形形状とした。
内容物として水50gを充填し、シールした後、電子レンジで1kw1分加熱すると、発生した水蒸気の圧力によってポイントシール部の周囲のシーラント層が破壊し、ポイントシール部が剥離すると伴に、水蒸気逃がし口が開口した。発生した水蒸気は、図5に模式的に示したように、開口した水蒸気逃がし口から、袋の内圧を一定に保ちながら放出された。
<実施例2>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を1:3とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<実施例3>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を1:2とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<実施例4>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を1:1とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<実施例5>
基材層として厚さ25μmのナイロンフィルムを用い、易剥離性シーラント層として厚さ60μmの凝集剥離型2層フィルムを用いた。α層の材質は、エチレン−プロピレン共重合体樹脂であり、β層の材質は、ポリエチレン樹脂である。α層とβ層の厚さの比率は、1:4とした。シール強度は、45N/15mmであった。
ナイロンフィルムに絵柄をグラビア印刷した後、ウレタン系ドライラミネート用接着剤を用いて両者をドライラミネートした。以下実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<実施例6>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を1:3とした以外は、実施例5と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<実施例7>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を1:2とした以外は、実施例5と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<実施例8>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を1:1とした以外は、実施例5と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<比較例1>
シーラント層として、厚さ60μmのLLDPE単体フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<比較例2>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を2:1とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<比較例3>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を3:1とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<比較例4>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を4:1とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<比較例5>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を2:1とした以外は、実施例5と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<比較例6>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を3:1とした以外は、実施例5と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
<比較例7>
易剥離性シーラント層におけるα層とβ層の厚さの比率を4:1とした以外は、実施例5と同様にして包装袋を作成し、同様に評価した。
以上の結果を表1及び表2に、易剥離性シーラント層の型別にまとめて示した。
Figure 0006953900
Figure 0006953900
表1、表2の結果から、易剥離性シーラントの剥離形式については、層間剥離型でも凝集剥離型でも同様に良い結果が得られることが分かった。但し、易剥離性シーラント層のβ層の厚さがα層よりも薄い場合、周縁シール部の剥離が生じ、水蒸気の抜けが発生するため、好ましくないことが分かった。
1・・・包装袋
2・・・表面積層体
3・・・裏面積層体
4・・・ポイントシール部
5・・・水蒸気逃がし口
7・・・トップシール部
8・・・ボトムシール部
9・・・サイドシール部
10・・・サイドシール部
11・・・中心線
12・・・基材層
13・・・ガスバリア層
14・・・α層
15・・・β層
16・・・水蒸気
17・・・β層の破壊
18・・・α層の凝集破壊
19・・・接着剤層
20・・・易剥離性シーラント層

Claims (6)

  1. それぞれ基材層と、α層とβ層の2層からなる易剥離性シーラント層と、を有する表面積層体と裏面積層体の、シーラント層同士を対向させて、周縁を熱シールしてなる包装袋であって、
    周縁のシール部から離れた内側の位置に島状のポイントシール部を有し、該ポイントシール部の表面積層体には、表面積層体を貫通する穿孔によって形成された水蒸気逃がし口が設けられており、
    前記α層の材質は、ポリプロピレン樹脂であり、
    前記β層の材質は、ポリエチレン樹脂であり、
    前記β層の厚さは、前記α層の厚さと等しいか、それより大であることを特徴とする包装袋。
  2. 前記易剥離性シーラント層は、α層とβ層の層間剥離によって剥離する層間剥離型の易剥離性シーラント層であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. それぞれ基材層と、α層とβ層の2層からなる易剥離性シーラント層と、を有する表面積層体と裏面積層体の、シーラント層同士を対向させて、周縁を熱シールしてなる包装袋であって、
    周縁のシール部から離れた内側の位置に島状のポイントシール部を有し、該ポイントシール部の表面積層体には、表面積層体を貫通する穿孔によって形成された水蒸気逃がし口が設けられており、
    前記α層の材質は、エチレンーポリプロピレン共重合体樹脂であり、
    前記β層の材質は、ポリエチレン樹脂であり、
    前記易剥離性シーラント層は、α層の凝集破壊によって剥離する凝集剥離型の易剥離性シーラント層であることを特徴とする包装袋。
  4. 前記ポイントシール部は、包装袋の長辺に平行な中心線上にあって、短辺のいずれかに接近した位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装袋。
  5. 前記ポイントシール部は、正三角形状であり、一つの頂点が直近の周縁シール部に向かっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装袋。
  6. 前記基材層は、ガスバリア層を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装袋。
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