JP6953141B2 - シリンダ装置、スラグクラッシャ、ガス化複合発電装置、シリンダ装置におけるシール方法 - Google Patents
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Description
石炭ガス化炉内では、石炭がガス化剤により部分酸化されてガス化され、可燃性ガス(石炭ガス)が生成される。
このスクリーンは、複数の開口部を備えており、開口部の径よりも小さなスラグは開口部を通過して鉛直下方側に落下し、開口部の径よりも大きなスラグは、スクリーンの上面に残存する。
スプレッダは、例えば油圧シリンダによってスクリーンの上面に沿って、進退駆動される。スプレッダは、スクリーンの上面に堆積したスラグに力を加えることで破砕し、スクリーンの開口部の径よりも小さく破砕されたスラグは、スクリーンの開口部を通って落下する。スクリーンの開口部から落下したスラグは、ガス化炉からロックホッパを介して系外へ排出される。
この冷却水中には、スラグを破砕した時に生じる微細なスラグ粉等が混在している。冷却水中のスラグ粉が、油圧シリンダを構成する筒状のシリンダ本体と、シリンダ本体内に収容されて、油圧によってシリンダ本体から出入する作動ロッドとの隙間に入り込むと、シリンダ本体の内周面や作動ロッドの外周面が摩耗損傷することがある。このため、シリンダ本体と作動ロッドとの隙間に、スラグ粉の侵入を防ぐため、摺動部材を用いたシール部材を複数重に設けている。
しかしながら、シール部材を設けても、特に、シリンダ本体から突出していた作動ロッドをシリンダ本体内に引き込むときに、スラグ粉がシリンダ本体の引き込みに巻き込まれてシール部材を通過してしまうことがある。したがって、シール部材を設けることで、シリンダ本体の内周面や作動ロッドの外周面の摩耗損傷を確実に防止することは困難となっている。また、スラグ粉がシール部材を通過するときに、シール部材を傷つけてシール性を損ない、スラグ粉がシリンダ本体内へと侵入するおそれもある。
すなわち、本発明に係るシリンダ装置は、筒状のシリンダ本体と、前記シリンダ本体の開口部から前記シリンダ本体の内部に挿入され、前記シリンダ本体内に供給される作動流体の圧力によって前記シリンダ本体の前記開口部から前記シリンダ本体の中心軸方向に沿って出入可能に設けられた作動ロッドと、前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との間に設けられた少なくとも1つ以上のシール部材と、前記シール部材に対し、前記シリンダ本体の前記開口部側に配置され、前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との隙間にシール用流体を供給し、前記シリンダ本体の前記開口部と前記作動ロッドの外周面との隙間から前記シール用流体を流出させる流体シール機構と、を備えることを特徴とする。
これによって、シール部材を通過して異物が侵入するのを抑え、シリンダ本体の内周面、作動ロッドの外周面、シール部材等が異物によって摩耗したり損傷するのを抑えることが可能となる。
先ず、本発明のガス化複合発電装置の一実施形態である石炭ガス化複合発電設備について説明する。
なお、ガスタービン17と蒸気タービン18は同一軸として1つの発電機19を回転駆動しなくてもよく、別の軸として複数の発電機を回転駆動しても良い。
次に、本発明の第1実施形態におけるシリンダ装置、スラグクラッシャ、シリンダ装置におけるシール方法について、図1〜図5を用いて説明する。
上記ガス化炉設備14では、灰融点以上の1500℃を超える高温雰囲気とされるコンバスタ101において、給炭設備11から供給される微粉炭と、チャー回収設備15で回収されて供給されるチャーとが、酸化剤と反応する。これにより、コンバスタ101では、微粉炭が高温燃焼されることによって、可燃性ガスである石炭ガスが生成されると共に、微粉炭中の灰分が溶融したスラグ90が生成される。
スラグホッパ110は、鉛直上方から鉛直下方に向かってその内径が漸次縮小するよう形成され、その下端部110bが下方に向かって開口している。ガス化炉設備14の鉛直方向下部は、スラグホッパ110が備えられる領域まで、冷却水Wで満たされた状態とされている。
コンバスタ101から落下するスラグ90は、スラグホッパ110内の冷却水Wによって急速に冷却されて固化する。固化したスラグ90は、スラグホッパ110の下端部110bの開口から、鉛直方向下方側のスラグクラッシャ120のスクリーン121の上面に落下する。
なお、開口部121hの形状は特に限定されず、例えば、円形や多角形等である。
このスプレッダ本体122aは、ガイド部材124によって、二個一対のスプレッダ122が互いに対向する方向に沿って移動可能に支持されている。これにより、二個一対のスプレッダ122は、スクリーン121の上面121fに沿って、互いに接離可能とされている。
各油圧シリンダ123によって、二個一対のスプレッダ122が互いに接近すると、スクリーン121の上面121f上に残存、堆積していたスラグ90は、スプレッダ本体122aおよび下部突起部122cによってかき集められる。かき集められたスラグ90は、互いに対向するスプレッダ122の突起部122bおよび下部突起部122cに挟み込まれることで、破砕される。
破砕され、開口部121hの開口径よりも小さくなったスラグ90は、開口部121hを通過して鉛直下方側の下部ホッパ105に落下する。
図4に示すように、油圧シリンダ123は、シリンダ本体131と、作動ロッド132と、を主に備えている。
シリンダ本体131は、中心軸C方向に沿って連続する筒状で、その一端部側に開口部131aが形成され、他端部側(図示無し)が閉塞された有底筒状をなしている。
作動ロッド132は、シリンダ本体131の一端部側に形成された開口部131aからシリンダ本体131の内部に挿入されている。この作動ロッド132は、シリンダ本体131内に供給される油等の作動流体Lの圧力によって、シリンダ本体131の開口部131aからシリンダ本体131の中心軸C方向に沿って出入可能に設けられている。このようなシリンダ本体131および作動ロッド132は、例えば耐食性と硬度の高いステンレス鋼(SUS630)などによって形成される。
ここで、この実施形態では、複数のシール部材133A〜133Dを備えたが、その数、用途、材質についてはなんら限定するものではない。
流体シール機構135は、シール部材133(133A〜133D)に対し、シリンダ本体131の開口部131a側に設けられている。この流体シール機構135は、シリンダ本体131の内周面131gと作動ロッド132の外周面132fとの隙間Sにシール用流体W2を供給し、シリンダ本体131の開口部131aと作動ロッド132の外周面132fとの隙間Sからシール用流体W2を流出させるものである。流体シール機構135は、キャビティ136と、流体供給路137と、を備えている。
これにより、シール用流体W2は、環状のキャビティ136から、シリンダ本体131の開口部131aにおけるシリンダ本体131の内周面131gと作動ロッド132の外周面132fとの隙間Sに流れ込むと、流路断面積が小さくなるのでその流速が速くなる。隙間Sでの流体W2の流速が速くなることで、外部から隙間Sにスラグ粉等の異物等が侵入しにくくなる。
すなわち、シリンダ本体131の内周面131gと作動ロッド132の外周面132fとの間に設けられたシール部材133(133A〜133D)に対し、シリンダ本体131の開口部131a側で、シリンダ本体131の内周面131gと作動ロッド132の外周面132fとの隙間Sにシール用流体W2を供給する。これによって、シリンダ本体131の開口部131aと作動ロッド132の外周面132fとの隙間Sからシール用流体W2を流出させる。これにより、外部からシリンダ本体131の開口部131aと作動ロッド132の外周面132fとの隙間Sにスラグ粉等の異物等が侵入しにくくなる。
例えば、石炭ガス化複合発電設備10内で用いられる水を、適宜個所からシール用流体W2として流体シール機構135に供給するようにしても良い。
より具体的な例を挙げると、図6に示すように、石炭ガス化複合発電設備10では、下部ホッパ105内に溜まったスラグ90は、下部ホッパ105の底部に接続されたスラグ冷却水循環ライン201から冷却水Wとともに排出され、所定の濾過器によって濾過された後、冷却器を通って冷却され、循環ポンプにより加圧されて再び下部ホッパ105に循環される。このような冷却水Wの循環系統200において、濾過された冷却水Wを、シール用流体W2として油圧シリンダ123の流体シール機構135に供給するようにしてもよい。
図6に示すように、下部ホッパ105にはスラグ冷却水循環ライン201が接続されている。このスラグ冷却水循環ライン201は、下部ホッパ105の底部から破砕されたスラグを排出するラインである。スラグ冷却水循環ライン201の上流端201pは下部ホッパ105の底部において、鉛直下方側に向かって開口している。スラグ冷却水循環ライン201の下流端201qは、ガス化炉設備14内のスラグホッパ110における冷却水Wの浅層部に相当する高さに接続され、スラグ冷却水循環ライン201の途中に設置された循環水ポンプ220により、冷却水Wの水流が形成されている。
ストレーナ218は、スラグ冷却水循環ライン201中に混入した異物を除去し、この異物が循環ポンプ220に吸入されて支障を来すことを防止する。
循環ポンプ220は、スラグ冷却水循環ライン201中に、上流端201pから下流端201qに向かう冷却水Wの流れを生じさせる。循環ポンプ220が作動することにより、スラグ冷却水循環ライン201中に、下部ホッパ105から粗粒スラグ分離装置210側へ流れる水流が形成される。
冷却器222は、スラグ冷却水循環ライン201中を流れる冷却水Wを冷却する。
この細粒スラグ分離装置216は、常圧ライン202を介して粗粒スラグ分離装置210の下流側に接続され、冷却水Wに含まれる細粒スラグを分離する。
このシール用流体供給ライン203により、油圧シリンダ123の流体シール機構135には、シール用流体W2として、粗粒スラグ分離装置210、細粒スラグ分離装置216を経て濾過された冷却水Wが供給される。シール用流体W2に粗粒スラグと細粒スラグを分離し濾過された冷却水Wを用いることで、外部から新たにシール用流体W2を追加する必要がなく、効率的な運用が可能となる。
これによって、シール部材133までスラグ粉等の異物が侵入するのを抑え、シリンダ本体131の内周面131gや、作動ロッド132の外周面132f、およびシール部材133がスラグ粉等の異物によって摩耗したり損傷するのを抑えることが可能となる。
また、シリンダ本体131の内周面131gと作動ロッド132の外周面132fとの隙間Sにおけるシール性を高めようとしてシール部材133の数を増やすと、コストが掛かるうえ、摺動抵抗が大きくなって作動性が低下する。これに対し、上記したようにシール用流体W2を隙間Sから流出させることで、隙間Sにおけるシール性も高まるため、シール部材133の数を最低限に抑えて、コストを抑えるとともに、油圧シリンダ123の作動性を高めることもできる。
次に、本発明の第2実施形態におけるシリンダ装置について、図7〜図8を用いて説明する。ここで、以下に説明する第2実施形態におけるシリンダ装置は、上記第1実施形態におけるシリンダ装置に対し、シール用流体W2の流量を自動調整する構成を備えている点のみが異なる。すなわち、シリンダ装置、およびシリンダ装置を備えたスラグクラッシャ120や、石炭ガス化複合発電設備10の構成について、上記第1実施形態と共通する構成については、その説明を省略する。
図7に示すように、油圧シリンダ(シリンダ装置)123Bは、流体シール機構135におけるシール用流体W2の供給量を調整する流量調整弁からなる流体供給量調整部139と、流体供給量調整部139におけるシール用流体W2の供給量を制御するコントローラ140と、を備えている。
具体的には、図8に示すように、コントローラ140は、作動ロッド132がシリンダ本体131から突出する方向に移動する場合(図8中の符号(Ma))に、作動ロッド132がシリンダ本体131内に挿入される方向に移動する場合(図8中の符号(Mb))よりも、シール用流体W2の供給量を減少させる。また、コントローラ140は、油圧シリンダ123Bの伸縮動作が停止している場合(図8中の符号(Mc))には、シール用流体W2の供給量を、さらに減少させることもできる。
これによって、シール部材133までスラグ粉等の異物が侵入するのを抑え、シリンダ本体131の内周面131gや、作動ロッド132の外周面132f、およびシール部材133がスラグ粉等の異物によって摩耗したり損傷するのを抑えることが可能となる。
しかも、作動ロッド132がシリンダ本体131から突出する方向に移動する場合に、作動ロッド132がシリンダ本体131内に挿入される方向に移動する場合よりも、シール用流体W2の供給量を減少させることで、シール用流体W2の使用量を抑えることができる。また、油圧シリンダ123Bの作動ロッド132が出入する伸縮動作を停止しているときは、スラグ粉等の異物を隙間Sに巻き込みは殆ど発生しないので、シール用流体W2の供給量を更に減少させても良く、シール用流体W2の使用量を一層に抑えることができる。
さらに、スラグクラッシャ120の各部の構成については、一例を示したに過ぎず、上記に示した以外の構成を適宜採用することが可能である。
また、上述した実施形態では、燃料として石炭を使用したが、高品位炭や低品位炭であっても適用可能であり、また、石炭に限らず、再生可能な生物由来の有機性資源として使用されるバイオマスであってもよく、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などを使用することも可能である。
11 給炭設備
11a 給炭ライン
14 ガス化炉設備(ガス化炉)
15 チャー回収設備
16 ガス精製設備
17 ガスタービン
18 蒸気タービン
19 発電機
20 排熱回収ボイラ
41 圧縮空気供給ライン
42 空気分離設備
43 第1窒素供給ライン
45 第2窒素供給ライン
46 チャー戻しライン
47 酸素供給ライン
48 異物除去設備
49 ガス生成ライン
51 集塵設備
52 チャー供給ホッパ
53 ガス排出ライン
61 圧縮機
62 燃焼器
63 タービン
64 回転軸
65 圧縮空気供給ライン
66 燃料ガス供給ライン
67 燃焼ガス供給ライン
68 昇圧機
69 タービン
70 排ガスライン
71 蒸気供給ライン
72 蒸気回収ライン
73 復水器
74 ガス浄化設備
75 煙突
90 スラグ
101 コンバスタ
102 リダクタ
105 下部ホッパ
110 スラグホッパ
110b 下端部
120 スラグクラッシャ
121 スクリーン
121f 上面
121h 開口部
122 スプレッダ(破砕部材)
122a スプレッダ本体
122b 突起部
122c 下部突起部
123、123B 油圧シリンダ(シリンダ装置)
124 ガイド部材
131 シリンダ本体
131a 開口部
131g 内周面
132 作動ロッド
132f 外周面
133、133A、133B、133C、133D シール部材
135 流体シール機構
136 キャビティ
136m 溝
137 流体供給路
138 仕切部材
138h 連通孔
139 流体供給量調整部
140 コントローラ
200 循環系統
201 スラグ冷却水循環ライン
201p 上流端
201q 下流端
202 常圧ライン
202A 分岐区間
202a 分岐点
202b 合流点
202s 分岐ライン
203 シール用流体供給ライン
203a 分岐点
210 粗粒スラグ分離装置
212 ロックホッパ
214 排出弁
216 細粒スラグ分離装置
216a 細粒スラグ濾過部
217a 遮断弁
217b 遮断弁
218 ストレーナ
220 循環ポンプ
222 冷却器
228 遮断弁
230 減圧部
232 重力式濾過部
234 昇圧部
C 中心軸
D1 断面積
D2 断面積
L 作動流体
S 隙間
W 冷却水
W2 シール用流体
Claims (8)
- 筒状のシリンダ本体と、
前記シリンダ本体の開口部から前記シリンダ本体の中心軸方向に沿って出入可能に設けられた作動ロッドと、
前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との間に設けられた少なくとも1つ以上のシール部材と、
前記シール部材に対し、前記シリンダ本体の前記開口部側に配置され、前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との隙間にシール用流体を供給し、前記シリンダ本体の前記開口部と前記作動ロッドの外周面との隙間から前記シール用流体を流出させる流体シール機構と、
前記流体シール機構における前記シール用流体の供給量を調整する流体供給量調整部と、
を備え、
流体供給量調整部は、前記作動ロッドが前記シリンダ本体から突出する方向に移動する場合及び前記作動ロッドが前記シリンダ本体内に挿入される方向に移動する場合の何れの場合にも前記シール用流体を前記隙間に供給するとともに、前記作動ロッドが前記シリンダ本体から突出する方向に移動する場合に、前記作動ロッドが前記シリンダ本体内に挿入される方向に移動する場合よりも、前記シール用流体の供給量を減少させることを特徴とするシリンダ装置。 - 前記流体シール機構は、前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との間に形成され、前記作動ロッドの外周面に沿って周方向に連続する環状のキャビティと、
前記キャビティに、前記シリンダ本体の外部から前記シール用流体を供給する流体供給路と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置。 - 前記シール用流体が通過する前記キャビティ内の前記シリンダ本体の中心軸に沿った方向の断面積は、前記シリンダ本体の前記開口部における前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との隙間により形成される断面積よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のシリンダ装置。
- 前記キャビティ内に、前記キャビティ内を径方向に仕切る環状の仕切部材が設けられ、
前記仕切部材に、前記キャビティ内の径方向外周側と内周側とを連通する連通孔が、周方向に間隔をあけて複数形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のシリンダ装置。 - 炭素含有固体燃料をガス化させるガス化炉のコンバスタで生成されて落下し、前記コンバスタの鉛直下方側に設置したスラグホッパの貯留された冷却水に落下して急冷されて固化したスラグを粉砕するスラグクラッシャであって、
前記スラグの落下方向に対して交差するように設けられると共に複数の開口部を有し、前記開口部の開口径より小さな前記スラグを通過させるスクリーンと、
前記スクリーンの上面に沿って移動し、前記スクリーンの上面に位置する前記スラグを破砕する破砕部材と、
前記破砕部材を、前記スクリーンの上面に沿って移動させる、請求項1から4のいずれか一項に記載のシリンダ装置と、
を備えることを特徴とするスラグクラッシャ。 - 前記シール用流体は、前記冷却水を濾過して供給することを特徴とする請求項5に記載のスラグクラッシャ。
- 請求項5または6に記載のスラグクラッシャを備えることを特徴とするガス化複合発電装置。
- 筒状のシリンダ本体と、
前記シリンダ本体の開口部から前記シリンダ本体の中心軸方向に沿って出入可能に設けられた作動ロッドと、
前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との間に設けられた少なくとも1つ以上のシール部材と、
前記シール部材に対し、前記シリンダ本体の前記開口部側に配置され、前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との隙間にシール用流体を供給し、前記シリンダ本体の前記開口部と前記作動ロッドの外周面との隙間から前記シール用流体を流出させる流体シール機構と、
前記流体シール機構における前記シール用流体の供給量を調整する流体供給量調整部と、を備え、
前記流体シール機構は、前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との間に形成され、前記作動ロッドの外周面に沿って周方向に連続する環状のキャビティと、
前記キャビティに、前記シリンダ本体の外部から前記シール用流体を供給する流体供給路とを有するシリンダ装置におけるシール方法であって、
前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との間に設けられた前記シール部材に対し、前記シリンダ本体の前記開口部側に、前記シリンダ本体の内周面と前記作動ロッドの外周面との隙間に前記シール用流体を供給し、前記シリンダ本体の前記開口部と前記作動ロッドの外周面との隙間から前記シール用流体を流出させ、
流体供給量調整部は、前記作動ロッドが前記シリンダ本体から突出する方向に移動する場合及び前記作動ロッドが前記シリンダ本体内に挿入される方向に移動する場合の何れの場合にも前記隙間に前記シール用流体を供給するとともに、前記作動ロッドが前記シリンダ本体から突出する方向に移動する場合に、前記作動ロッドが前記シリンダ本体内に挿入される方向に移動する場合よりも、前記シール用流体の供給量を減少させることを特徴とするシリンダ装置におけるシール方法。
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