JP6951704B2 - ロボット及び回転体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、推進部を備えるロボット及び回転体装置に関する。
非特許文献1には、鋼板等への強力な吸着と離脱とを容易に切り替えられる内部力補償型磁気吸着ユニット(IBマグネット:Internally Balanced Magnetic Unit)が開示されている。
IBマグネットは、フレーム内に変位可能に支持された永久磁石と、永久磁石の吸着力を打ち消すようにフレームと永久磁石との間に設けられたバネと、永久磁石の位置を操作する操作ロッドとを有する。IBマグネットは、永久磁石をフレーム内で吸着面側に移動させることで、永久磁石が吸着面に強力に吸着し、IBマグネットを吸着面に強力に固定できる。一方、フレームと永久磁石との間には、永久磁石の吸着力を打ち消すようにバネ力が作用しているため、永久磁石が吸着面に強力に吸着していても、弱い力で永久磁石をフレーム内で変位させることができる。このため、大きな力を要さずに操作ロッドを操作して永久磁石を吸着面から離間させることができ、これにより永久磁石の吸着面への強力な吸着が解放され、IBマグネットを吸着面から簡単に離間させることができる。
非特許文献1には、原子炉又は船舶などの鋼板上を動くロボットにIBマグネットを適用することが提案されている。
広瀬茂男、今里峰久、工藤良昭、梅谷陽二、"内部力補償型磁気吸着ユニット"、日本ロボット学会誌、日本ロボット学会、1985年2月、3巻1号、p.10−19
IBマグネットは、強い力を要さずに吸着面への吸着と離脱とを切り替えることができ、かつ、吸着しているときに強力な吸着力を得ることができる。しかし、IBマグネットは離脱可能な磁石に過ぎないため、IBマグネット単体ではロボットを走行させることはできない。
本発明の目的は、走行面に吸着しながら走行できるロボット、磁石の吸着と離脱とを適宜切り替えることのできる回転体装置を提供することを目的とする。
本発明に係るロボットは、
走行面に接触して推進する推進部を備えたロボットであって、
前記推進部には複数の磁石が設けられ、
前記推進部が推進したときに前記複数の磁石の各々を前記走行面に吸着した状態と前記走行面から離脱した状態とに切り替えるカムと、
前記カムを前記走行面から離間する方向へ変位可能な変位機構と、を備え
前記変位機構によって前記カムが変位したときに前記走行面に吸着した前記磁石の吸着が解放される
本発明に係る回転体装置は、
複数の磁石が設けられた回転体と、
前記回転体が回転したときに前記複数の磁石の各々を前記回転体の外周側に移動した状
態と前記回転体の内方に移動した状態とに切り替えるカムと、
前記カムを前記回転体の内方へ変位可能な変位機構と、を備え
前記変位機構によって前記カムが変位したときに前記外周側で吸着対象物に吸着した前記磁石の吸着が解放される
本発明によれば、走行面に吸着しながら走行できるロボットを提供できる。また、回転体において磁石の吸着と離脱とを適宜切り替えることのできる回転体装置を提供できる。
ボイラの内壁を移動する比較例のロボット(A)と、ボイラの内壁の一例(B)とを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るIBMクローラ機構の斜視図(A)と箇所Cの構造を示す概念図(B)である。 IBマグネットの離脱した状態(A)と吸着した状態(B)とを示す概念図である。 IBマグネットの永久磁石の吸着力と3つの板バネのバネ力との関係を示すグラフである。 実施形態のIBMクローラ機構に搭載されるIBマグネットの構造例を示す図で、図5(A)はIBマグネットが走行面から離脱した状態を示し、図5(B)はIBマグネットが走行面に吸着した状態を示す。 カム機構の検証機の構成を示す側面図である。 カム機構の検証機を示す斜視図である。 実施形態のIBMクローラ機構を示す側面図である。 実施形態のIBMクローラ機構を示す斜視図である。 実施形態のIBMクローラ機構の壁面走行試験の様子を示す図である。 IBMクローラ機構が壁面走行する際のIBマグネットの様子を示す図であり、図11(A)〜図11(F)は壁面走行中の異なるタイミングの状態を時系列に並べた図である。 カム機構が有る場合と無い場合とでIBMクローラ機構の走行抵抗を比較したグラフである。 実施形態の変形例1に係るIBMクローラ機構を示す側面図である。 実施形態の変形例2に係る回転体装置を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<比較例の車輪型移動法式の問題点>
図1は、ボイラの内壁を移動する比較例のロボット(A)と、ボイラの内壁の一例(B)とを示す斜視図である。
火力発電に用いられる発電用ボイラの火炉内壁における減肉点検を代替するロボットシステムの開発(下記文献(1)〜(3)を参照)において、比較例のロボット200の壁面吸着機構の問題点が明らかとなった。このロボット200は、センサを搭載し壁面計測を行う点検台車202と、点検台車202の底面に固定された永久磁石204と、壁面を走行する複数の車輪206とを有する。
点検対象としているボイラ内壁は、図1(A)のような長手が鉛直方向の円管221と平板223とが交互に配置及び溶接された形状をしており、図1(B)のように曲がった円管221aが配置される箇所もある。ロボット200に適用された吸着機構は、図1(A)に示すように、4つの車輪206が壁面の平板223へ接触し、壁面から離れた位置の永久磁石204により吸着力を得る方式である。この方法を用いたロボット200では、車輪206が障害物に乗り上げる等により壁面から離れた場合に、永久磁石204の発生する吸着力が急激に低下してロボット200が壁面から離脱する恐れがあることが確認された。また、壁面が平面でなく湾曲しているような場合には、永久磁石204と壁との距離が変化するため、吸着力の喪失又は永久磁石204と壁面との接触などが起こることが予想された。このため、曲がった円管221aが配置された箇所においては、車輪206で乗り越えることは極めて困難であると考えられた。
これらの現象を回避するには、磁性体である壁面に直接磁石が吸着する移動方式が有効である。壁面に吸着し壁面上を移動する移動体に関して、以前より多く研究・開発がなされている。前述のような磁性体へ直接吸着する移動方式の一つに磁力クローラが挙げられる(下記文献(4)〜(8)を参照)。磁力クローラは永久磁石又は電磁石が周上に配置された履帯(「クローラ」とも言う)を循環運動させることで磁性体面に吸着しながら移動する装置である。磁性体表面へ吸着する移動体では、壁面の凹凸又は塗装などへの対応が課題である。壁面の凹凸又は塗装に対応する場合には、平面の場合より強い吸着力を求められるが、壁面状況によっては永久磁石を用いる場合に離脱のために大きな力が必要になる。また、電磁石を用いる場合には電流の操作が必要となる。
参考文献
文献(1):小澤将生,多田隈建二郎,岡田佳都,田所諭,“大型ボイラ内壁を検査するロボットシステムの開発 ―上下移動機構と試作点検台車の統合による点検システムについての報告 ―”,ロボティクス・メカトロニクス 講演会2017,(2017), 1P1-B03.
文献(2):小澤将生, 多田隈建二郎,岡田佳都,藤浪拓海,田所諭,“炉内壁点検装置のための水平方向カウンタウェイトによる振動抑制機構の開発”,第17回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会,(2016),2I2-2.
文献(3):Masaki OZAWA, Yoshito OKADA, Kenjiro TADAKUMA and Satoshi TADOKORO "Robot System for Inspection of the Inner Wall of Large Boiler - Integration and evaluation of the system prototype comprising a sensing vehicle and ground equipment -", 2017 IEEE/SICE International Symposium on System Integration, (2017)
文献(4):内藤紳司,佐藤主税,藤井正昭,“負荷分散クローラ機構の開発”, (1987), 日本ロボット学会誌,vol.5, No.5, pp.335-338.
文献(5):福田敏男,西堀賢司,松浦英雄,新井史人,酒井哲,金重正規, “壁面走行ロボットの研究: 第 2 報, 可変構造クローラ形モデルの機構と走行実験”,日本機械学会論文集 C 編, (1994),vol.60, No.569, pp.211-217.
文献(6):社団法人日本建設機械化協会,磁力吸着式移動装置,特開2007-248265,1994-5-24.
文献(7):梶山茂,磁石クローラ式走行装置,特開2000-221178,2000-8-11.
文献(8):今城元広,磁力吸着式走行台車,特開2007-248265,2007-9-27.
<実施形態>
そこで、上述の問題点を解決する移動機構として、本実施形態では、複雑な磁性体表面上に強力に吸着しながらも低い力で離脱することが可能であり、これにより滑らかな移動を可能とする内部力補償型磁気吸着クローラ機構1を採用したロボットについて説明する。以下では、内部力補償型磁気吸着クローラ機構を、IBM(Internally Balanced Magnetic)クローラ機構1と呼ぶ。図2は、本発明の実施形態に係るIBMクローラ機構の斜視図(A)と、図2(A)の箇所Cの構造を説明する概念図(B)である。
本実施形態のIBMクローラ機構1は、複数のIBマグネット20をチェーン12で連結した履帯14と、履帯14を循環運動可能に保持するスプロケット16と、IBマグネット20の操作ロッド28(図2(B))を操作するカムプレート18とを備える。さらに、IBMクローラ機構1は、スプロケット16を回転自在に支持し、かつ、カムプレート18を固定的に支持する装置フレーム35(図9を参照)を備える。IBMクローラ機構1は、本発明に係る回転体装置の一例に相当する。履帯14は、本発明に係る回転体の一例に相当する。IBマグネット20は、本発明に係る磁石の一例に相当する。カムプレート18及び操作ロッド28の先端のカムフォロア28aは、カム機構33を構成し、本発明に係る切替部の一例に相当する。カム機構33は自動着脱機構と呼んでもよい。IBMクローラ機構1は、装置フレーム35に検査装置などの作業装置が搭載されて実施形態に係る作業用のロボットを構成する。
実施形態のIBMクローラ機構1は、履帯14上に搭載したIBマグネット20のもつ永久磁石24により磁性体表面に強力に吸着することが可能である。一方で、IBマグネット20のもつ微小な力で走行面から離脱できる機構を利用した自動着脱機構(カム機構33)により、IBMクローラ機構1の移動中に各IBマグネット20が自動で走行面に着脱する。換言すれば、実施形態のIBMクローラ機構1は、履帯14の永久磁石24に発生する内部力が補償されるIBマグネット20と、それを操作するカム機構33により移動時の各永久磁石24の走行面からの離脱時に必要な力が小さく、滑らかに移動できる特徴を有する。このため、IBMクローラ機構1は、装置重量を運ぶ以上の力をほとんど必要とせずに壁面等の走行面を移動できる。続いて、IBMクローラ機構1の各部について詳細に説明する。
<推進部>
履帯14及びスプロケット16は推進部31を構成する。履帯14は、複数のIBマグネット20とチェーン12とを接続して構成される。IBマグネット20は、履帯14の幅方向に長い形状を有し、複数のIBマグネット20の長手方向の両端が左右2つのチェーン12にそれぞれ接続されている。以下、左右とは、走行面に平行でかつ履帯14の推進方向に直交する方向と定義する。複数のIBマグネット20は、チェーン12の長手方向に等間隔に接続され、また、各IBマグネット20は、吸着側を履帯14の外周側に向け、操作ロッド28を内周側に向けて接続されている。スプロケット16は、スプロケット軸17を介して装置フレーム35(図9を参照)に回転自在に支持されている。推進部31は、スプロケット16が回転し、履帯14の一部の範囲が走行面に接触しつつ循環移動することで、走行面に沿って推進する。推進部31は、動力を発生させてスプロケット16を回転させる駆動装置を有していても良いし、外部から与えられた動力によって推進する構成であってもよい。
<IBマグネット>
図3は、IBマグネットの走行面から離脱した状態(A)と走行面に吸着した状態(B)とを示す概念図である。
IBマグネット20は、吸着面からの離脱時に必要な力を補償し減少させる機構を有するマグネットである(広瀬茂男,今里峰久,工藤良昭,梅谷陽二,“内部力補償型磁気吸着ユニット”,日本ロボット学会学会誌,(1985),vol.3, no.1, pp.10-19、を参照)。IBマグネット20は、走行面に接触する非磁性体のフレーム22と、フレーム22の内側に変位可能に保持された永久磁石24と、非線形特性を有しフレーム22と永久磁石24との間に永久磁石24の吸着力に抗する力を及ぼす補償バネ26と、永久磁石24に連結された操作ロッド28とを有する。
操作ロッド28は、フレーム22の内側に配置された永久磁石24を走行面に完全吸着した吸着状態から、走行面からある程度離れ吸着力がほとんどゼロになる離脱状態までストローク運動させることができ、これによりIBマグネット20の吸着力を操作できる。
IBマグネット20が磁性体表面(走行面等)に接近すると、内蔵された永久磁石24が磁性体表面の方へ移動し、磁性体表面に吸着する。このときフレーム22は永久磁石24の吸着力の分だけ磁性体表面に押し付けられているが、同時に永久磁石24は自身の吸着力と同じだけの反発力を補償バネ26から受ける。このため、永久磁石24の内部力(フレーム22に対して永久磁石24を相対的に動かす力)は摩擦力を無視すれば理論上はほぼゼロとすることができ、操作ロッド28を引き上げると微小な力で磁性体表面から永久磁石24を離脱させることができる。操作ロッド28を引き上げる際、フレーム22が磁性体表面に当接する一方、フレーム22に対して永久磁石24が相対的に移動することで、永久磁石24が磁性体表面から離脱する。
<IBマグネットの設計例>
図5は、実施形態のIBMクローラ機構に搭載されるIBマグネットの構造例を示す図であり、図5(A)はIBマグネットが走行面から離脱した状態を示し、図5(B)はIBマグネットが走行面に吸着した状態を示す。
ここでは、実施形態のIBMクローラ機構1に適用されるIBマグネット20の具体的な設計例について述べる。本実施形態では、IBMクローラ機構1の吸着対象として、発電用ボイラの内壁に見られる、鉄製の鉛直な円管と平板とが交互に接続された壁を想定している。
永久磁石24には、ヨーク付きネオジム磁石(残留磁束密度:1170-1220[mT]、磁性体平面への吸着力:43[kgf])が採用され、これを1ユニットのIBマグネット20に1つ搭載する。
IBマグネット20に使用する補償バネ26は、所定のストロークで変位する永久磁石24の吸着力と等しい補償力を発生する非線形バネとするとよい。設計・製作の容易性から、バネ定数の異なる複数のバネを組み合わせることで非線形特性を実現する階差式多段バネ方式を採用できる。本設計例では、補償バネ26は、3段階のバネで構成され、各段のバネは2枚の板バネで構成される。
図4は、IBマグネットの永久磁石の吸着力と補償バネの非線形のバネ力との関係を示すグラフである。同グラフの横軸は永久磁石24と走行面との間隙を示す。
補償バネ26を設計する場合、先ず、永久磁石24の吸着力特性を近似するような3本の直線をグラフに引く。各段に使用するバネのバネ定数を1段目からそれぞれk、k、kとすると、各直線の傾きはそれぞれ2k、2k+2k、2k+2k+2kに等しい。グラフから各バネ定数は、例えばk=2[N/mm]、k=10[N/mm]、k=70.5[N/mm]のように求められる。
次にこれらのバネ定数を満たし、それぞれの駆動時に干渉しないような板バネを選定する。各段の板バネは、図4のように永久磁石24と走行面との距離が短くなるにつれて段階的に変形が始まるように異なる長さを有する。既製品から選定するため、板バネの幅と厚みを固定した場合の最適なバネ長を計算する。板バネのステンレス鋼の縦弾性係数をE、板バネの幅をb、厚みをtとしたとき、片持ちはりのたわみの式から各バネ長Lは、式(1)で求められる。
Figure 0006951704
図5(A)及び図5(B)に示すように、3段の板バネを有する補償バネ26は、永久磁石24の保持体25の左右両側に設けられる。3段の板バネの一端は永久磁石24の保持体25に固定され、3段の板バネの他端はフレーム22の段差部23に当接可能に配置される。永久磁石24が走行面から最も離れたとき、3段の板バネのうちの1段目が段差部23に当接してバネ力を作用させ、永久磁石24が走行面に近づく過程で3段の板バネのうち2段目と3段目とが順次段差部23に当接してバネ力を作用させる。
IBマグネット20には、2本の操作ロッド28が永久磁石24の保持体25の左右に設けられている。操作ロッド28の先端部にはカムフォロア28aが設けられている。
図5(A)に示すように、IBマグネット20の離脱時には、操作ロッド28がフレーム22に対して上昇し、走行面に当接されたフレーム22に対して永久磁石24が上昇することで、永久磁石24か走行面から離間する。また、このとき、補償バネ26の2段目と3段目の板バネが段差部23から離れている。一方、図5(B)に示すように、IBマグネット20の吸着時には、操作ロッド28がフレーム22に対して下降し、吸着面に当接されたフレーム22に対して永久磁石24が下降することで、永久磁石24が吸着面に近接する。また、このとき、補償バネ26の2段目と3段目の板バネの先端が段差部23に当接して変形し、永久磁石24の保持体25とフレーム22との間に永久磁石24の吸着力に抗するバネ力を与える。このような構成により、吸着面からの離脱時に必要な力を補償し減少させる機構が実現される。
<カム機構(IBマグネットの自動着脱機構)>
IBマグネット20は操作ロッド28の操作により吸着状態と離脱状態との切り替えを行うことができる。IBMクローラ機構1が走行面を移動する際、吸着した各IBマグネット20が離脱及び吸着すべきタイミングで操作ロッド28を操作することで、離脱のための力を多く消費することなく連続して移動し続けることができる。本実施形態のIBMクローラ機構1は、この操作ロッド28の入出機構として、装置の移動に合わせて他の動力なしに操作ロッド28を連続的に入出動作できるカム機構33を備える。
カム機構33は、装置フレーム35に支持されたカムプレート18と、IBマグネット20のカムフォロア28aとを含む構成である。カム機構33は、IBマグネット20のもつ微小な力で走行面から離脱できる機構を利用した自動着脱機構である。カム機構33は、IBマグネット20の操作ロッド28を操作して、IBマグネット20の永久磁石24が走行面に吸着した吸着状態と、永久磁石24が走行面から離脱した離脱状態とに切り替える。
カム機構33は、推進部31が推進したときに複数のIBマグネット20の各々を吸着状態と離脱状態とに切り替える。具体的には、カム機構33は、推進部31の運動に連動して各IBマグネット20の吸着状態と離脱状態とを切り替える。より具体的には、カム機構33は、複数のIBマグネット20を履帯14の循環経路に沿って連続的に循環させながら、循環経路中の位置に応じて各IBマグネット20の吸着状態と離脱状態とを切り替える。また、カム機構33は、IBマグネット20の履帯14に沿った方向の運動を、履帯14に垂直な方向の運動に変換して、各IBマグネット20の吸着状態と離脱状態とを切り替える。
図6は、カム機構の検証機の構成を示す側面図である。図7は、カム機構の検証機を示す斜視図である。図6及び図7の検証機80は、検証のために、IBマグネット20が吸着状態と離脱状態とを切り替える範囲の動作のみを行う構成であり、実施形態のIBMクローラ機構1のようにIBマグネット20が循環移動するための構成は省かれている。
図6及び図7の検証機80では、装置の移動を、IBマグネット20がリニアガイド81に沿ってスライドする動きによって模擬している。リニアガイド81によりIBマグネット20がスライドすると、操作ロッド28の先端のカムフォロア28aがカム溝18Aaに沿ってスライドし、スライド方向の運動か上下方向の運動に変換されて昇降される。すなわち、カム溝18Aaの2段階のオフセット部分をつなぐ斜部W1で操作ロッド28のカムフォロア28aが操作される。これにより、IBマグネット20が吸着状態と離脱状態とに切り替えられる。操作ロッド28を入出動作させるための力は装置を移動するための力に上乗せされるが、操作ロッド28の出し入れに必要な力は微小であるため、装置の移動に大きく影響することはなく、装置のスムーズな移動が可能となる。
この検証機80を壁面で動作させたところ、問題なくIBマグネット20の着脱動作が可能であることを確認できた。また、吸着状態と離脱状態との各状態で、IBマグネット20を壁面から垂直に引きはがす際に必要な力を、フォースゲージを用いて測定した。その結果、引きはがしに必要な力は吸着状態では90〜110[N]、離脱状態では2〜7[N]であり、カム機構33A及びIBマグネット20は要求通り動作したことが確認できた。
図8は、実施形態のIBMクローラ機構を示す側面図である。図9は、実施形態のIBMクローラ機構を示す斜視図である。
実施形態のIBMクローラ機構1に搭載されるカム機構33は、カム溝18aの両端が解放されたカムプレート18が設けられる。カムプレート18は、IBマグネット20の2つの操作ロッド28に対応して左右対称に2組設けられる。各カムプレート18のカム溝18aは、履帯14の走行面側の直線部分に沿った直線部H1と、直線部H1の両側で走行面から離れる方向に傾斜した斜部H2と、カムフォロア28aの導入と導出を容易にするガイド部H3とを有する。
履帯14が循環運動すると、循環経路中の複数のIBマグネット20のうち走行面に近づいてくるIBマグネット20の操作ロッド28のカムフォロア28aが、開放端からカム溝18aに進入する。さらに、IBマグネット20が循環経路中の円弧部分から直線部分に移動する際、カムフォロア28aが斜部H2を通過し、これによりIBマグネット20の永久磁石24が挿入操作されて吸着状態となる。その後、IBマグネット20が履帯14の直線部分にある間、IBマグネット20は吸着状態を継続する。
さらに、履帯14が循環運動し、IBマグネット20が進行方向を向いて後方の円弧部分に差し掛かると、IBマグネット20のカムフォロア28aが斜部H2を通過する。これによりIBマグネット20の操作ロッド28が出し操作されてIBマグネット20が離脱状態となる。これにより、IBマグネット20は走行面から小さな力で離脱して循環経路の円弧部分へ進むことができる。円弧部分の途中で、IBマグネット20のカムフォロア28aは開放端からカム溝18aを抜ける。
複数のIBマグネット20は、カム機構33により、上述のように各IBマグネット20の循環経路中の位置に応じて吸着状態と離脱状態とを切り替え、これによりIBMクローラ機構1は走行面に強く吸着しつつ、走行面に沿ってスムーズに移動することができる。また、IBマグネット20は左右対称に2つの操作ロッド28を有し、IBMクローラ機構1には2つの操作ロッド28に対応して左右対称の2組のカムプレート18が設けられている。これにより安定的な永久磁石24の入出操作が実現される。
<壁面走行試験>
続いて、実施形態のIBMクローラ機構1の壁面走行試験について説明する。図10は、実施形態のIBMクローラ機構の壁面走行試験の様子を示す図である。
走行試験に使用したIBMクローラ機構1は、前述の通り、推進部31としてチェーン12とスプロケット16とが適用され、複数のIBマグネット20の長手方向の両端部にはそれぞれ2本のチェーン12のアタッチメント12aが接続されている。履帯14には全部で18個のIBマグネット20を搭載しており、走行面に一度に吸着する永久磁石24は3〜4個である。履帯14の幅が235mm、スプロケット16の直径は165mm、2組のスプロケット16の軸間距離が203.2mmである。
また、走行試験に使用したIBMクローラ機構1は、前述の通り、内部に2組のカムプレート18を搭載する。カムプレート18のカム溝18aの形状とカムフォロア28aの軌道は、図8に示す通りである。2つのスプロケット軸17より内側に着脱を行う斜部H2があり、永久磁石24の着脱が行われる。また、永久磁石24の離脱状態が保たれたままIBマグネットが履帯14の円弧部に移動するよう、また、開放端からカム溝18aにカムフォロア28aが進入しやすいよう、カム溝18aの両端部にはガイド部H3が設けられている。ガイド部H3は、開放端に向けて溝幅が大きくされた(例えば円弧状に開いた)部位である。また、永久磁石24がなるべく走行面に垂直にストローク移動するよう、IBMクローラ機構1には、左右対称に2組のカムプレート18が設けられ、IBマグネット20の2本の操作ロッド28が同時に操作される。
走行試験では、図10に示すように、ウインチ51でIBMクローラ機構1を引いたときに、IBMクローラ機構1が壁面54に吸着しながら走行可能であるかどうかを検証した。ウインチ51としてはサーボウインチを適用し、IBMクローラ機構1の装置フレーム35とウインチ51とが上方のプーリ53を介してロープ52で接続されている。移動速度は約170mm/sとした。
図11は、IBMクローラ機構が壁面走行する際のIBマグネットの様子を示す図であり、図11(A)〜図11(F)は壁面走行中の異なるタイミングの状態を時系列に並べた図である。図11(A)〜図11(F)は、15fps(0.067s)ごとのタイミングで撮影された画像であり、図10中の枠F1の部分を示している。図11中、走行面に近接する3つのIBマグネット20にマーカを付してある。図11から、壁面走行中、複数のIBマグネット20が、履帯14の循環経路中の直線部分から円弧部分に移動する際に、走行面から着脱される様子が分かる。走行試験では、上昇、下降のどちらにおいてもIBMクローラ機構1の壁面54での走行が可能であることが確認された。
<カム機構の有無による走行抵抗の比較>
IBMクローラ機構1の走行中は、カム機構33を用いたIBマグネット20の操作によりIBマグネット20の走行面からの離脱時に必要な力が少なくなるため、走行時に発生する走行抵抗が低下すると考えられる。一方で、従来の通常の磁力クローラに相当するカム機構33が無い構成では、走行面に吸着中のIBマグネット20を離脱させるために余分な力が必要となる。続いて、走行抵抗のカム機構33の有無による差を比較する試験について述べ、カム機構33の効果を検証する。
試験方法を次に述べる。試験では、IBMクローラ機構1に走行面として吸着させた鉄板にフォースゲージを接続し、フォースゲージを走行方向に引いてIBMクローラ機構1に対して鉄板を相対的にスライドさせ、この状態でフォースゲージにより走行抵抗の最大値を測定する。フォースゲージより得られる値のうち、1番目のピークは履帯14の回転を開始するのに必要な力を含んでいる。そこで、IBマグネット20の離脱時に発生する力を含む2番目以降のピークを走行抵抗の最大値とする。カム機構33が有る場合と、カム機構33を取り除いた場合の各々の条件で13回ずつ測定を行い、測定された抵抗値の最大値の平均を比較した。
図12は、この結果の走行抵抗を比較したグラフである。グラフからカム機構33が有る場合のほうが、無しの場合と比べて走行抵抗の最大値が低いことが分かる。この結果からも、IBMクローラ機構1のカム機構33が正しく機能したことが示された。また、この比較試験においてカム機構33が有る場合にも走行抵抗が発生する理由としては、IBMクローラ機構1の重量のほかに、鉄板とIBマグネット20との吸着力と、想定された吸着対象の壁面とIBマグネット20との吸着力とに差があるため、離脱中のIBマグネット20の操作ロッド28に、カム機構33による入出時に抵抗が発生することが理由の1つとして挙げられる。このような走行抵抗を定量的に評価するようにしても良い。
<実施形態効果>
以上のように、本実施形態のIBMクローラ機構1を有するロボットによれば、履帯14が循環運動して走行面を走行する際に、履帯14に搭載された複数のIBマグネット20の何れかが走行面に吸着する。したがって、走行面が平面でなく湾曲していたり凹凸があったりする場合でも、ロボットを走行面に強固に吸着させて走行することができる。また、本実施形態のIBMクローラ機構1は、履帯14が推進したときに各IBマグネット20を吸着状態と離脱状態とに切り替えるカム機構33を有する。これにより、履帯14の複数のIBマグネット20が走行面に吸着した状態のまま、履帯14が循環運動しようとして、履帯14の運動が阻害されてしまうことが防止される。すなわち、履帯14のスムーズな推進を実現できる。
また、本実施形態のIBMクローラ機構1は、IBマグネット20の吸着状態と離脱状態とを切り替える構成としてカム機構33を採用している。これにより、吸着状態と離脱状態とを切り替えるために専用の動力又はアクチュエータ等が不要となり、履帯14の循環軌道中のIBマグネット20の位置に応じてIBマグネット20の吸着状態と離脱状態とを切り替えることができる。すなわち、履帯14の循環運動に連動してIBマグネット20の状態を自律的に切り替えることが可能となる。さらに、IBマグネットの状態を切り替える構成を、簡単に構成でかつ少ない部品点数で実現できる。
また、本実施形態のIBMクローラ機構1は、履帯14に複数搭載される磁石がIBマグネット20である。したがって、永久磁石24によりIBMクローラ機構1の走行面への強力な吸着を実現できる。加えて、履帯14の全周のうち走行面に接触している範囲から走行から離れる範囲へIBマグネット20が移動する際には、IBマグネット20の離脱に必要な力を大幅に抑えることが可能となる。したがって、IBマグネット20の吸着状態と離脱状態との切り替えに必要な抵抗を含んだIBMクローラ機構1の全体的な走行抵抗を低減することができる。これらによって、IBMクローラ機構1を搭載したロボットを、ロボットの全体重量を運ぶ以外の力をほとんど必要とせずに、走行させることができるという効果が得られる。
以上のことから、本実施形態のIBMクローラ機構1を有するロボットを、例えばボイラ火炉の内壁を点検するロボットに適用した場合、複雑な磁性体面を有する内壁に強力に吸着して、内壁を走行することができる。さらに、低い力でIBマグネット20を吸着状態と離脱状態とに切り替えることができ、内壁に沿った滑らかなロボットの移動が可能となる。
なお、IBMクローラ機構1は、鋼板などの永久磁石24が吸着する磁性体の走行面を走行できるだけでなく、非磁性体である板状の壁体等でも走行することができる。この場合、IBMクローラ機構1に加えて、履帯14と同様の吸着機構をもう一組設け、壁体を挟んでIBMクローラ機構1と吸着機構とを磁力で引き合わせることで、IBMクローラ機構1を壁体に吸着した状態にすることができる。この状態でIBMクローラ機構1と反対側の吸着機構とを同一方向に走行するように循環運動させることで、非磁性体である壁体に沿ったIBMクローラ機構1の走行が実現される。
(変形例1)
図13は、実施形態の変形例1に係るIBMクローラ機構1Bを示す側面図である。変形例1に係るIBMクローラ機構1Bは、上記実施形態のIBMクローラ機構1に、カムプレート18を走行面に垂直な方向に変位可能とする機構を設けたものである。前述した実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
変形例1のIBMクローラ機構1Bは、カムプレート18がリニアガイド19を介して装置フレーム35(図9を参照)に支持されている。リニアガイド19は、カムプレート18を走行面に対して垂直方向に並進可能な構成である。また、リニアガイド19には、カムプレート18を通常時に規定位置から動かないようにするストッパーが設けられる。ストッパーを解除することで例えば人手によりカムプレート18を上段位置へ動かすことが可能となる。規定位置とは、履帯14の循環経路中の走行面側の直線部分に位置するIBマグネット20を吸着状態にする位置であり、上段位置とは、履帯14の循環経路中の走行面側の直接部分に位置するIBマグネット20を離脱状態にする位置である。なお、カムプレート18をリニアガイド19に従って変位させるアクチュエータを備えてもよい。
変形例1のIBMクローラ機構1Bによれば、カムプレート18を規定位置で使用することで、前述した実施形態のIBMクローラ機構1と同様の動作が実現される。一方、IBMクローラ機構1Bの搬送時など、水平な鋼板上にIBMクローラ機構1Bを配置したり、鋼板上からIBMクローラ機構1Bを持ち上げたりする際には、カムプレート18を上段位置に変位させる。これにより、鋼板に面した複数のIBマグネット20の操作ロッド28が出し操作されて、鋼板に面する複数のIBマグネット20を離脱状態にすることができる。これにより、鋼板上へあるいは鋼板上からIBMクローラ機構1Bを搬送する際、IBマグネット20の吸着が解放されて、搬送の作業性を向上できる。
(変形例2)
図14は、実施形態の変形例2に係る回転体装置を示す側面図である。
変形例2は、上述したIBMクローラ機構1と同様の構成を有する2つの回転体装置61、62を用意し、これらを組み合わせて動力伝達機構60を構成した例である。変形例2において、各スプロケット軸17は、固定位置で回転可能に支持される。一方の回転体装置61のIBマグネット20と、他方の回転体装置62のIBマグネット20とは、互いに極性が反対になるように永久磁石24が設けられる。
変形例2の動力伝達機構60では、一方の回転体装置61に動力が与えられて履帯14が循環運動すると、幾つかのIBマグネット20同士が吸着していることで、他方の回転体装置62に動力が伝達される。また、履帯14の循環経路中の両方の回転体装置61、62のIBマグネット20が近接する直線部分から、離間する円弧部分へ、IBマグネット20が移動するときには、カム機構33により、IBマグネット20同士の吸着が低い力で解除される。
以上のように、変形例1の回転体装置61、62及び動力伝達機構60によれば、両方のIBマグネット20同士の吸着により、一方の回転体装置61から他方の回転体装置62へ動力を伝達することができる。さらに、カム機構33による回転に連動した操作ロッド28の操作により、回転体装置61、62を少ない回転抵抗で滑らかに回転させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した、しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、上記実施形態では、本発明に係る推進部の一例として、履帯14とスプロケット16とを組み合わせたクローラ構造の推進部31を示した。しかし、推進部は、例えば車輪形状であっても良い。また、上記の実施形態では、推進部31に搭載される磁石として、IBマグネットを適用した例を示したが、例えばIBマグネットと同様の構成要素を持ちつつ、永久磁石24の吸着力と補償バネ26のバネ力とのつり合いが弱い構成のマグネットであってもよいし、補償バネ26を持たないマグネットであってもよい。また、推進部31に搭載される磁石としては、電磁磁石を適用してもよい。
また、上記実施形態では、履帯14に設けられた複数の磁石の走行面への着脱を切り替える切替部としてカム機構を用いた例を示した。しかし、切替部としては、例えは複数の磁石をそれぞれ変位させる複数のアクチュエータと、複数のアクチュエータを循環経路中の位置に応じて電気的に作動させる制御装置とを含む構成を適用してもよい。また、本発明に係る切替部としては、カム機構に限られず、走行面からの応力を利用して適宜な位置で自動的に磁石を離脱する方向へ作用させる動力伝達機構を適用してもよい。
また、実施形態に示したIBMクローラ機構1では、複数のIBマグネット20をチェーン12で連結させて履帯14が構成されたが、例えばベルト状の履帯をケースとし、ケースに複数の永久磁石と補償バネを内蔵した形態を採用してもよい。また、履帯に加わる走行面からの応力を利用してカム機構33を用いずに永久磁石を走行面から引き離す構造を適用してもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1、1B IBMクローラ機構(回転体装置)
12 チェーン
14 履帯(回転体)
16 スプロケット
17 スプロケット軸
18 カムプレート
19 リニアガイド
H1 直線部
H2 斜部
H3 ガイド部
20 IBマグネット
22 フレーム
24 永久磁石
26 補償バネ
28 操作ロッド
28a カムフォロア
31 推進部
33 カム機構(切替部)
35 装置フレーム
60 動力伝達機構
61、62 回転体装置

Claims (4)

  1. 走行面に接触して推進する推進部を備えたロボットであって、
    前記推進部には複数の磁石が設けられ、
    前記推進部が推進したときに前記複数の磁石の各々を前記走行面に吸着した状態と前記走行面から離脱した状態とに切り替えるカムと、
    前記カムを前記走行面から離間する方向へ変位可能な変位機構と、を備え
    前記変位機構によって前記カムが変位したときに前記走行面に吸着した前記磁石の吸着が解放される、
    ロボット。
  2. 前記複数の磁石の各々はIBマグネットである、
    請求項記載のロボット。
  3. 複数の磁石が設けられた回転体と、
    前記回転体が回転したときに前記複数の磁石の各々を前記回転体の外周側に移動した状態と前記回転体の内方に移動した状態とに切り替えるカムと、
    前記カムを前記回転体の内方へ変位可能な変位機構と、を備え
    前記変位機構によって前記カムが変位したときに前記外周側で吸着対象物に吸着した前記磁石の吸着が解放される、
    回転体装置。
  4. 前記複数の磁石の各々はIBマグネットの永久磁石である、
    請求項記載の回転体装置。
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