JP2003260274A - 二足歩行型ロボット - Google Patents

二足歩行型ロボット

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JP2003260274A
JP2003260274A JP2002066669A JP2002066669A JP2003260274A JP 2003260274 A JP2003260274 A JP 2003260274A JP 2002066669 A JP2002066669 A JP 2002066669A JP 2002066669 A JP2002066669 A JP 2002066669A JP 2003260274 A JP2003260274 A JP 2003260274A
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electromagnet
foot
magnetic force
robot
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JP2002066669A
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Tomotaka Takahashi
智隆 高橋
Hisashi Kenjo
尚志 見城
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
Original Assignee
Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁石で足部を床面に吸着させつつ二足歩行を
行うロボットにおいて、省電力化を図る。 【解決手段】 ロボット本体1の足部40,50には、
永久磁石44,54と該永久磁石による磁力線を打ち消
す方向に磁力線を発する電磁石43,53とを備える。
モータの回転に応じて両足部40,50に楕円状運動を
させたとき、両足部40,50が共に着地している期間
に次に持ち上げる方の足部で電磁石を駆動させ、吸着力
を失わせた状態で足部を床面Fから離間させる。着地し
ている側の足部は永久磁石による磁力によって床面Fに
強く吸着し、これにより片足支持を行う。また、持ち上
がった足部が床面Fから或る程度離れた後は、電磁石に
よる磁力の打ち消しがなくとも床面Fに対する吸着力は
十分に小さいため、電磁石への通電を遮断する。したが
って、足部が床面Fから離れる前後の短い時間だけ電磁
石に通電すればよいから、消費電力を節約することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二足歩行型ロボット
に関し、特に、玩具等に好適な二足歩行型ロボットに関
する。
【0002】
【従来の技術】玩具における従来の二足歩行型ロボット
は、例えば特開平7−31749号公報等に記載のよう
に、持ち上げた脚部の下に隠れるように床面に接触する
車輪を設けたものや、足部の接地面積を胴部の大きさに
比べて非常に広くすることによって片足支持時のバラン
スをとったものなどが知られている。しかしながら、前
者の方式は擬似的な二足歩行であるに過ぎず、一方、後
者の方式では、体型が不自然で玩具としてのデザイン上
の制約も大きくなる。
【0003】一方、従来より、玩具や遊具以外の分野に
おいては、人間の歩行形態を模した二足歩行型ロボット
の研究・開発が様々な研究機関で進められている。しか
しながら、このような二足歩行型ロボットは構造や制御
が非常に複雑であって、低廉なコストを要する玩具、遊
具の分野に適用できるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような課題を解決
するべく、本願発明者は、既に特願2000-395446号など
において、外観上、人間に近い形態を維持しつつ、左右
両足を片足ずつ交互に上げて二足歩行を行うことがで
き、且つその構成や制御が簡単であって低廉なコストで
実現が可能な二足歩行型ロボットを提案している。具体
的な一方法としては、磁石に吸着する性質を有する床面
を用いる一方、ロボットの足裏には電磁石を設け、床面
に着地した側では磁力が発生し、上方に持ち上がる側の
足部では電磁石がオフするようにして片足支持を達成す
るとともに、両脚部の回転運動によって前方又は後方へ
の推進力を得ている。
【0005】このような電磁石を利用して足裏を床面に
吸着させる構成では、当然のことながら電磁石を駆動す
るために電源が必要である。玩具用としては電源は電池
が一般的であるが、ロボット本体に電池を組み込む場
合、大きな電池を使用するとロボット本体の重量が大き
くなり歩行の際の負荷となる。また、電池の寿命が短す
ぎると、電池を頻繁に交換しなければならず、面倒であ
るとともに、ユーザの出費が大きなものとなる。従っ
て、電池の消耗をできるだけ抑える、換言すれば、歩行
動作時の駆動の省電力化を図ることが望まれる。
【0006】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、磁力を用いて足裏を床面に吸着させることに
より二足歩行を達成する二足歩行型ロボットにおいて、
駆動の際の省電力化を図ることを主たる目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段、及び効果】上記課題を解
決するために成された本発明は、胴体部と、該胴体部に
設けた左右両脚部と、該左右両脚部それぞれの下端に設
けた左右両足部とを有し、両脚部を交互に前方又は後方
に踏み出すことにより床面上を前進歩行又は後退歩行す
る二足歩行型ロボットにおいて、 a)左右両足部が側方から見て略楕円状又は略円状の軌跡
を描き、且つ左足部と右足部とが互いに略逆位相でそれ
ぞれ回転するように、左右両脚部を駆動する脚部駆動手
段と、 b)磁石に吸着する性質を有する床面に対して左右両足部
の裏の着地面をそれぞれ吸着させるべく左右両足部に設
けられた永久磁石と、 c)通電により前記永久磁石による磁力を打ち消すように
磁力を発生する電磁石と、 d)前記脚部駆動手段による両脚部の駆動と連動して、少
なくとも左右足部が床面に接した状態から持ち上げられ
る際に、それぞれ前記電磁石に通電する制御手段と、を
備えることを特徴としている。
【0008】本発明に係る二足歩行型ロボットでは、脚
部駆動手段により、両足部の上下動作、及び前進・後退
の推進力を得るための足部の踏出し動作を達成し、永久
磁石による床面に対する吸着力により、片方の足部が床
面から離間した際の他方の足部での胴体部の支持、つま
り転倒の回避を達成する。すなわち、本発明に係る二足
歩行型ロボットでは、左右両脚部はほぼ反転位相でそれ
ぞれ円又は楕円運動を行うから、一方の足部が回転軌跡
の下方にあって床面に接触しているとき、他方の足部は
回転軌跡の上方にあって床面から離間している。このと
き、胴体部は上げた片足側に傾いて転倒のおそれがある
が、床面に着地している足部は永久磁石より床面に強く
吸着しているため、転倒を免れる。
【0009】そして、更に左右両脚部がそれぞれ回転し
て床面から離間していた足部が床面に着いて吸着した
後、他方の床面から離間しつつある足部側で電磁石に通
電され、永久磁石による磁力が打ち消され、吸着力が失
われるか又は失われないまでも大幅に低下する。そのた
め、床面に吸着された足部を軸として、他方の足部は床
面から離間し得る。このようにして、胴体部を支持する
足部が左右交替し、床面から離間した足部が次には前方
又は後方へと着地することによって、前進又は後退歩行
が達成される。なお、持ち上げられた足部が床面から或
る程度の距離離れた状態では永久磁石の磁力による床面
に対する吸着力は殆ど無視できる程度に小さくなるの
で、電磁石への通電を遮断することができる。すなわ
ち、電磁石への通電が必要な期間は足部を持ち上げる時
点の前後の短い期間でよい。
【0010】このように、本発明に係る二足歩行型ロボ
ットでは、上体の片足支持は永久磁石による吸着力で達
成され、電磁石への通電は足部を床面から離間させる際
の短い時間だけ行えばよい。したがって、歩行動作時に
電磁石に通電している時間は僅かですむため、消費電力
を大幅に節約することができ、電池による駆動時には長
時間の駆動が可能になる。
【0011】なお、電磁石への通電方向を反転させるこ
とにより、永久磁石から発する磁力線と同方向に電磁石
から磁力線を発生させることができる。したがって、本
発明に係る二足歩行型ロボットでは、前記制御手段は、
左右足部がそれぞれ床面に接した状態にあるときの少な
くとも一部期間に、前記電磁石に逆方向に通電する構成
とするようにしてもよい。
【0012】この構成によれば、電磁石によって永久磁
石の吸着力を補うことができるので、永久磁石としてよ
り安価なものを使用することができる、或いは、足部の
接地面積を小さくする、上体を相対的に大きくする等、
意匠上の自由度が増すという利点が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例による二
足歩行型ロボットを図1〜図10を参照して説明する。
図1は本実施例の二足歩行型ロボットの外観斜視図、図
2はロボット本体1の左半身側面図、図3はロボット本
体1の正面図である。
【0014】図1に示すように、本実施例の二足歩行型
ロボットは、鉄等の磁石に吸着する性質を有する材料か
ら成る床面F上を歩行するロボット本体1と、このロボ
ット本体1と無線通信により接続された操作ボックス2
とから成る。ロボット本体1は、例えば、テレビのアニ
メーション番組等で知られた各種の、いわゆるキャラク
タを模した外装を有しているが、図1〜図3ではこれら
外装を取り除き、ロボット本体1の歩行動作に関連する
部分のみを一部簡略化して記載している。一方、操作ボ
ックス2には、ロボット本体1の動作を操作するための
複数のスイッチなどが備えられる。
【0015】ロボット本体1は、直方体箱形状の胴体部
10の左右両側面にそれぞれ左脚部20及び右脚部30
を有し、胴体部10の内部には左右両脚部20、30を
同期して駆動するための駆動機構11を備える。図4は
この駆動機構11の構成を示す概略図であり、(A)は
左側面図、(B)は一部の上面図である。モータ12の
回転動力は、モータ軸13に取り付けられたウォーム1
4、ウォーム14に歯合する第1歯車15、第1歯車1
5に歯合する第2歯車16、第2歯車16の前後にそれ
ぞれ歯合する前歯車17a及び後歯車17bを介して、
水平に延伸する二本のクランク軸(前クランク軸18a
及び後クランク軸18b)に伝達され、それらクランク
軸18a、18bを同一方向に同一速度で回転させる。
モータ12が逆方向に回転すると、二本のクランク軸1
8a、18bも連動して逆方向に回転する。ウォーム1
4、第1歯車15、第2歯車16、前歯車17a(及び
後歯車17b)の歯数は、モータ12の回転速度と前ク
ランク軸18a(及び後クランク軸18b)の回転速度
との比を考慮して適宜に決められる。
【0016】略同一水平面上にあって互いに平行な前ク
ランク軸18a及び後クランク軸18bの両端は、図
1、図2に示すように、胴体部10の側面板を貫通して
左右両側に突出しており、左側と右側とでちょうど反転
位相の動作を行うべく、左側面側の二個のクランクピン
21a,21bと右側面側の二個のクランクピン31
a,31bとは、クランク軸18a,18bの周りに18
0°対向する回転位置に取着されている。クランクピン
21a,21bに左脚部20が、クランクピン31a,
31bに右脚部30が取り付けられているが、左右両脚
部20、30は基本的に同一の構造を有しているので、
ここでは左脚部20のみについて説明する。
【0017】上述したように、二個のクランクピン21
a,21bの一端はクランク軸18a,18bの端部に
固定され、クランクピン21a,21bの他端には、同
一の二本の略くの字形状の平行リンク22a,22bの
上端部が回転自在に枢支される。平行リンク22a,2
2bの上中間部には略縦方向に長い孔状の枢支開口23
a,23bが形成され、胴体部10の側面板に突設され
た案内ピン24a,24bがこの枢支開口23a,23
bに遊嵌することによって平行リンク22a,22bの
動きを規制している。更に、二本の平行リンク22a,
22bの下端には、左足部40の一部を成す正面コ字状
の取付板41が回転自在に枢支されている。
【0018】上記の如くモータ12の回転駆動力により
クランク軸18a,18bが回転されると、平行リンク
22a,22bの上端枢支部は、図2中にそれぞれR
1,R2で示すように円状に回転運動する。一方、平行リ
ンク22a,22bの動きは案内ピン24a,24bと
枢支開口23a,23bとの遊嵌によって規制されてい
るため、平行リンク22a,22b下端枢支部は、上記
円状の回転運動とは逆回りの、図2中にR3,R4で示す
ように楕円状に回転運動する。二本のクランク軸18
a,18bの回転は同期しているから、二本の平行リン
ク22a,22bの平行性は常に維持され、左足部40
はその底面が床面Fと略平行に維持された状態で長円状
に回転運動する。また、左側面の平行リンク22a,2
2bと右側面の平行リンク32a,32bは互いに反転
位相で動作するから、左足部40と右足部50の楕円運
動はちょうど位相が反転したものとなり、例えば、左足
部40が図2中に示す位置L1に在るときに右足部50
は位置L2に在る。
【0019】図5は左足部40の要部の分解図、図6は
側面縦断面図である。左足部40は、上記の正面コ字状
の取付板41の下に、略逆U字状の鉄板であるハウジン
グ42と、円環状のコイルである電磁石43と、電磁石
43の芯部に挿通される永久磁石(ネオジウム磁石)4
4と、該永久磁石44及び電磁石43をハウジング42
に固定するための鉄製のボルト45とを有する。
【0020】永久磁石44は床面Fに吸着するような磁
力線を発生する。電磁石43はその通電方向に応じて床
面Fに吸着するような磁力線又はその反対方向の磁力線
を発生することが可能であるが、本実施例では、後述す
るように永久磁石44による磁力線を打ち消す方向に磁
力線を発生するために利用される。
【0021】図7は上記電磁石43を含む概略的な電気
系構成図、図8は図7中のスイッチの構成を示す後歯車
17b周囲の背面図、図9は後歯車17bの分解構成図
である。なお、前歯車17aにおけるスイッチ機構の構
成も図8、図9と同一構成である。
【0022】図9に示すように、前歯車17aの基部1
71には左右に貫通するスリット172が形成されてお
り、基部171を挟んでその両側から、スリット172
の幅に合わせて離間した突片を備えた略扇形状の導電板
173、174が嵌挿される。両側の導電板173、1
74の突片はスリット172の内側で安定的に接触す
る。そのため、基部171を挟んで対向する導電板17
3、174の間は電気的に導通した状態にある。
【0023】図8に示すように、上記構成を有する前歯
車17aを挟み込むように第1、第2なる二個のスイッ
チ60a、61aが略180°離した位置に取り付けら
れる。第1スイッチ60a(第2スイッチ61aも同
様)は、耐摩耗性を有する接片602,604を対向し
て備える二本の導電体601,603であり、該二本の
導電体601,603は電気的絶縁性を有するゴム、バ
ネ等の付勢体605によって、互いに近接するように付
勢される。これにより、両接片602,604は前歯車
17aの基部171の両面にそれぞれ適度な強さで押し
付けられて接触している。したがって、前歯車17aの
回転に伴って接片602,604の対向位置に導電板1
73,174が来たときには、この導電板173,17
4を介して両側の導電体601,603が導通する。一
方、第2スイッチ61aの接片612,614の対向位
置に導電板173,174が来たときには、この導電板
173,174を介して両側の導電体611,613が
導通する。すなわち、前歯車17aが連続的に回転する
とき、略半回転毎に第1、第2スイッチ60a,61a
が交互に所定時間ずつオンし、それ以外の期間には両ス
イッチ60a,61aは共にオフする。
【0024】図7(A)に示すように、第1スイッチ6
0aがオフしているときには電磁石43に励磁電流が流
れないので、永久磁石44のみの磁力線が有効であって
左足部40は床面Fに吸着する。これに対し図7(B)
に示すように、第1スイッチ60aがオンしている期間
は、ロボット本体1に組み込んだ電池3より電磁石43
に励磁電流iが供給され、電磁石43から発生する磁力
線が永久磁石44の磁力線を打ち消すように作用する。
そのため、永久磁石44の吸着力は発揮されず、実質的
に非吸着状態となる。このとき、左足部40は床面Fか
ら離間自在である。一方、右足部50においては図7に
示す第1スイッチ60aの代わりに第2スイッチ61a
が挿入された回路構成を有する。したがって、前歯車1
7aが連続的に回転するとき、略半回転毎に左右足部4
0,50が交互に所定時間だけ非吸着状態となり、それ
以外の期間には永久磁石44,54による吸着状態とな
る。
【0025】上記構成を有するロボット本体1の歩行動
作について図10のタイムチャートを参照して説明す
る。ロボット本体1の歩行動作は、上述したような、両
足部40,50の長円形状の回転運動と、両足部40,
50に設けられた永久磁石44,54の吸着力及び電磁
石43,53のオン動作による吸着力の打ち消しとの組
合せにより達成される。すなわち、モータ12の回転に
より両足部40,50がそれぞれ回転運動を行うとき、
例えば図2において左足部40は、位置L1に在るとき
とその反転位置の位置L2に在るときのいずれも着地し
た状態にある。つまり、図9(a)及び(b)に示す通
り、左足部40、右足部50共に、クランク軸18a、
18bの1回転周期(以下、単に「1周期」という)の
うち、約60%程度の期間は着地している。したがっ
て、図10(e)に示すように、1周期のうちの一部期
間は左右両足部40,50が共に着地した、いわゆる安
定状態にある。
【0026】例えば左足部40側の電磁石43は、図1
0(c)に示すように、両足部40,50が着地し且つ
左足部40が持ち上げられようとする直前の安定状態時
にオンされ所定時間後にオフされる。このようなオン・
オフ制御は上記第1スイッチ60aにより達成される。
したがって、左足部40が着地状態から上方に引き上げ
られる時点では永久磁石44による吸着力は打ち消され
ているため、左足部40は何の障害も受けずに床面Fか
ら離間する。このとき、右足部50は床面Fに吸着して
いるので、左足部40が床面Fから離間しても転倒する
ことなく上体が支持される。
【0027】左足部40が床面Fから離間した後暫くす
ると、電磁石43への通電は遮断され、それによって永
久磁石44の吸着力は有効となる。しかしながら、永久
磁石44による吸着力は床面Fとの距離が大きくなるほ
ど極端に弱くなるから、左足部40が床面Fから或る程
度以上離れた状態では吸着力は作用せず、左足部50は
持ち上がったままモータ12の回転に伴い上記のような
楕円運動をする。そして、床面Fに近づいてくると吸着
力が作用し始め所定の位置で床面Fに吸着する。他方、
右足部50は左足部40と180°反転する状態で同様
の動作を行う。したがって、モータ12が所定回転方向
に駆動されたとき、上記動作の繰り返しにより、ロボッ
ト本体1は左右の足部40,50を交互に上げつつ前進
歩行する。また、モータ12の回転方向を反転させれ
ば、上記と全く逆の動作により、ロボット本体1は後退
歩行する。
【0028】なお、左右両足部40,50の電磁石4
3,53のオン・オフの切替えタイミングは、上述した
ように前歯車17aに取り付ける導電板173の大きさ
(クランク軸18a,18b周りの回転角)や回転方向
における取付位置、或いはスイッチ60a,61aの取
付位置などによって調整することが可能である。したが
って、電磁石43,53のオン・オフと両足部40,5
0の着地とのタイミングは適切な歩行が行えるように適
宜に設定すればよく、上記記載の例に限定されるもので
はない。
【0029】また、本実施例の二足歩行型ロボットは、
単に前進・後退歩行のみならず、両足部40,50が着
地した状態で吸着を解除させ、そのままモータ12の回
転を行わせることにより、左右の旋回(つまり方向転
換)動作をも行わせることができる。
【0030】ところで、上記実施例では電磁石43,5
3を永久磁石44,54による磁力を相殺するために利
用していたが、電磁石43,53に流す電流の方向を変
えることにより、永久磁石44,54による磁力と同一
方向に磁力線を発生させることもできる。この場合、電
磁石43,53に電流を流すと、床面Fに対する足部の
吸着力が一層強まることになる。そこで、上記実施例の
変形例による二足歩行型ロボットとしては、電磁石4
3,53を含む電気回路を図13と示すような構成と
し、図12に示すタイムチャートで歩行動作を制御する
ようにしてもよい。
【0031】すなわち、図13に示すように、2個の二
連のスイッチ600a,600bを使用し、両スイッチ
がオフであるときには永久磁石44による磁力線が床面
Fへの吸着に寄与し(図12(A)参照)、スイッチ6
00aがオンする一方、スイッチ600bがオフしてい
るときには電磁石43で発生する磁力線により永久磁石
44による磁力線の影響は相殺されて非吸着状態となり
(図12(B)参照)、逆にスイッチ600bがオンす
る一方、スイッチ600aがオフしているときには電磁
石43で発生する磁力線と永久磁石44による磁力線と
が相まって一層強力な吸着状態となる(図12(C)参
照)。
【0032】なお、スイッチ600a,600bは上記
実施例のような構成で具現化するのは難しいが、クラン
ク軸18a,18bに外周が所定形状のカムを取り付
け、該カムの外周に沿ってオン・オフするスイッチとす
れば容易に実現が可能である。特に、単なるオン・オフ
スイッチではなく、X,Y,Zなる3つの端子を有し、
可動片を押したときに端子XとYとが導通して端子Zは
切り離され、押圧を解除すると今度は端子XとZとが導
通して端子Yが切り離されるような二者択一式のスイッ
チを用いると、構成を簡単にすることができる。
【0033】図11に示すように、電磁石43,53に
正方向(磁力が打ち消される方向)に電流が流れされて
オンする期間については上記実施例と同様であるが、そ
のほか、足部が着地している期間には電磁石43,53
に逆方向に電流を流すことによりオンさせる。これによ
り、着地している側の足部における吸着力が一層強まる
ので、上体の支持が一層安定的に行え、例えば、永久磁
石の磁力が弱くてもよい、足部の接地面積が小さくても
よい、といった利点が生まれる。
【0034】なお、上記実施例はいずれも本発明の一例
であって、本発明の趣旨の範囲であれば適宜変更や修正
を行えることは明らかである。例えば、両脚部の駆動機
構は適宜の形態に変形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による二足歩行型ロボット
の外観斜視図。
【図2】 本実施例による二足歩行型ロボットのロボッ
ト本体の左半身側面図。
【図3】 本実施例による二足歩行型ロボットのロボッ
ト本体の正面図。
【図4】 本実施例による二足歩行型ロボットにおける
駆動機構の構成を示す概略図。
【図5】 本実施例による二足歩行型ロボットにおける
左足部の要部の分解図。
【図6】 本実施例による二足歩行型ロボットにおける
左足部の側面縦断面図。
【図7】 本実施例による二足歩行型ロボットの電磁石
を含む概略的な電気系構成図。
【図8】 図7中のスイッチの構成を示す後歯車周囲の
背面図。
【図9】 本実施例による二足歩行型ロボットにおける
後歯車の分解構成図。
【図10】 本実施例による二足歩行型ロボットにおけ
る歩行動作の制御タイムチャート。
【図11】 変形例の二足歩行型ロボットにおける歩行
動作の制御タイムチャート。
【図12】 変形例の二足歩行型ロボットにおいて電磁
石を含む概略的な電気系構成図。
【符号の説明】
1…ロボット本体 10…胴体部 11…駆動機構 12…モータ 13…モータ軸 14…ウォーム 15…第1歯車 16…第2歯車 17a…前歯車 17b…後歯車 171…基部 172…スリット 173…導電板 18a…前クランク軸 18b…後クランク軸 20…左脚部 30…右脚部 21a,31a…クランクピン 22a,32a…平行リンク 23a,33a…枢支開口 24a,34a…案内ピン 40…左足部 50…右足部 41,51…取付板 42,52…ハウジング 43,53…電磁石 44,54…永久磁石 45…ボルト 60a,61a,600a,600b…スイッチ 601,611…導電体 602,612…接片 605…付勢体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 BA08 CA01 CA04 DA04 DA26 DA27 DA28 EB01 EB43 EB44 EC03 EC15 EC25 EC29 ED10 ED42 ED52 EF07 EF16 EF17 EF22 EF23 EF24 EF29 EF33 EF36 3C007 CS08 CY00 WA03 WA13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴体部と、該胴体部に設けた左右両脚部
    と、該左右両脚部それぞれの下端に設けた左右両足部と
    を有し、両脚部を交互に前方又は後方に踏み出すことに
    より床面上を前進歩行又は後退歩行する二足歩行型ロボ
    ットにおいて、 a)左右両足部が側方から見て略楕円状又は略円状の軌跡
    を描き、且つ左足部と右足部とが互いに略逆位相でそれ
    ぞれ回転するように、左右両脚部を駆動する脚部駆動手
    段と、 b)磁石に吸着する性質を有する床面に対して左右両足部
    の裏の着地面をそれぞれ吸着させるべく左右両足部に設
    けられた永久磁石と、 c)通電により前記永久磁石による磁力を打ち消すように
    磁力を発生する電磁石と、 d)前記脚部駆動手段による両脚部の駆動と連動して、少
    なくとも左右足部が床面に接した状態から持ち上げられ
    る際に、それぞれ前記電磁石に通電する制御手段と、 を備えることを特徴とする二足歩行型ロボット。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、左右足部がそれぞれ床
    面に接した状態にあるときの少なくとも一部期間に、前
    記電磁石に逆方向に通電することを特徴とする請求項1
    に記載の二足歩行型ロボット。
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