JP2002253872A - 二足歩行型ロボット - Google Patents

二足歩行型ロボット

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JP2002253872A
JP2002253872A JP2001059452A JP2001059452A JP2002253872A JP 2002253872 A JP2002253872 A JP 2002253872A JP 2001059452 A JP2001059452 A JP 2001059452A JP 2001059452 A JP2001059452 A JP 2001059452A JP 2002253872 A JP2002253872 A JP 2002253872A
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leg
legs
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walking robot
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Tomotaka Takahashi
智隆 高橋
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単で安価な構成によりスムーズな旋回動作
を行う。 【解決手段】 両脚部20、30は、平行リンク機構に
よりその下端に取り付けられた足部40、50の着地板
43、53がそれぞれ楕円状軌跡を描き且つ左右がちょ
うど反対位相となるように回転運動する。足部50は平
行リンク部材32bに対して水平面内で回転自在であっ
て、可動体322が下にスライド移動すると可動体32
2の下端の係合片が突出し、足部固定板52に設けられ
た係合突起を後方から押圧して着地板53が右斜め前方
に開くように回転する。右足部50が床面4から離間し
ている間に着地板53を回転させ、着地して電磁石54
によって床面4に吸着したあと、ばねの付勢力で可動体
322が上にスライド移動すると、他のばねの付勢力で
胴体部10は右足部50の向きと揃い旋回が達成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は玩具等に好適な二足
歩行型ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】玩具における二足歩行型ロボットとして
は、例えば特開平7−31749号公報、特開平7−2
27482号公報等に記載のものが知られている。この
従来の二足歩行型ロボットは、脚部下端に設けられた足
部底面が歩行面に着地した際には内部に収容され、足部
が歩行面から離間した際には下方に突出して歩行面に接
触する車輪を、左右両脚の内部に備える。この車輪はモ
ータにより回転駆動され、この車輪の回転動力によりロ
ボットは前進・後退する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の二足歩行型ロボットは、上方に持ち上げ
られた足部においても車輪が歩行面に接触しており、た
とえ足部に隠れて車輪が見えにくかったとしても、完全
な二足歩行を達成しているとは言えない。
【0004】また、上記従来技術のほかに、片足のみに
より胴体部の支持を確保し、左右脚部の回転運動によっ
て歩行する二足歩行型ロボットも知られている。しかし
ながら、従来のこのようなロボットは、片足での安定的
なバランスを確保するため、足部の接地面積を非常に広
くする必要があり、胴体部の大きさとのバランスが不自
然にならざるをえない。つまり、人間の身体の寸法バラ
ンスを大きく逸脱した形態となってしまう。
【0005】このような課題に鑑み、本出願人は特願2
000−395446号により、着地した側の足を床面
に吸着させることによって転倒を回避しながら前進及び
後退歩行を行う二足歩行型ロボットを提案している。こ
うした二足歩行型ロボットでは直進的な歩行のみなら
ず、前進及び後退時に左右いずれの方向にも旋回できる
ことが好ましい。本発明はこのような点に鑑みて成され
たものであり、その目的とするところは、左右両足を片
足ずつ交互に床面から離間させて二足歩行を行う二足歩
行型ロボットにおいて、左右方向への方向転換を歩行し
ながらスムーズに行うことができ、しかもそのための構
成や制御が簡単であって低廉なコストで実現が可能であ
るような二足歩行型ロボットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段、及び効果】上記課題を解
決するために成された第1の発明に係る二足歩行型ロボ
ットは、 a)胴体部と、 b)該胴体部にそれぞれ設けた左右脚部と、 c)該左右脚部の下端にそれぞれ左右方向に回動自在に設
けた左右足部と、 d)該左右足部が側方から見て略楕円状又は略円状の軌跡
を描き、且つ左足部と右足部とが互いに略逆位相でそれ
ぞれ回転するように前記左右脚部を駆動する脚部駆動手
段と、 e)一方の足部の裏面が床面に着地し他方が床面から離間
したときに、該離間した側の足部を左右いずれかの方向
に回転させ、該足部の裏面が床面に着地して他方が床面
に離間したあとに、着地した足部よりも上方の両脚部及
び胴体部を該足部の向きに揃うように回転させる旋回実
行手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】また、上記課題を解決するために成された
第2の発明に係る二足歩行型ロボットは、 a)胴体部と、 b)該胴体部にそれぞれ設けた左右脚部と、 c)該左右脚部の下端にそれぞれ左右方向に回動自在に設
けた左右足部と、 d)該左右足部が側方から見て略楕円状又は略円状の軌跡
を描き、且つ左足部と右足部とが互いに略逆位相でそれ
ぞれ回転するように前記左右脚部を駆動する脚部駆動手
段と、 e)一方の足部の裏面が床面に着地し他方が床面から離間
したときに、該着地した足部側でその上方の脚部及び胴
体部を左右いずれかの方向に回転させ、次いでその足部
の裏面が床面から離間したあとに、該足部を上方の両脚
部及び胴体部の向きに揃うように回転させる旋回実行手
段とを備えることを特徴としている。
【0008】第1の発明に係る二足歩行型ロボットで
は、両足部の上下動作及び前進・後退の推進力を得るた
めの足部の踏出し動作を脚部駆動手段により達成し、そ
うした足部の踏出し動作中のロボットの旋回、つまり方
向転換を旋回実行手段により達成する。例えば右方向へ
の方向転換を行う際には、右足部が床面から離間したあ
と再び着地するまでの間に、その右足部を右脚部を軸と
して右方向に所定角度だけ回転させる。それによって、
右足部は右斜め前方に開いた状態となって着地する。そ
して、左足部が床面から離れ右足部のみで上体を支持し
た状態になったあと、右足部よりも上方の上体全体(胴
体部及び両脚部)を右脚部を軸に右方向に回転させて上
体の向きを右足部の向きと揃える。その結果、ロボット
全体が右方向に上記所定角度だけ回転した状態となり、
持ち上げていた左足部は右斜め前方へと着地する。この
ようにして、歩行しながら右方向へと旋回することがで
きる。左方向へも左右が逆となっただけであとは同様に
して旋回することができる。更にまた、後方への左右旋
回も同様にして行うことができる。
【0009】また第2の発明に係る二足歩行型ロボット
では、先に足部を回転させるのではなく、着地している
側の足部の上方の脚部を足部に対して回転させる(脚部
と共に胴体部も回転する)。これにより、着地していた
足部を除いてロボット全体が左右いずれかの方向に所定
角度だけ回転した状態となり、持ち上げていた足部は斜
め前方へと着地する。そして、先に着地していた上記足
部が床面から離間したあとにその足部を胴体部の向きに
揃えるように回転させる。
【0010】第1及び第2の発明に係る二足歩行型ロボ
ットによれば、前進・後退歩行しながらその途中でスム
ーズに左右いずれの方向にも旋回することができる。
【0011】上記第1、第2の発明に係る二足歩行型ロ
ボットでは、歩行時に片足が交互に完全に床面から離間
するために、片足での上体の支持を可能とした転倒防止
手段を備えることが好ましい。具体的には、転倒防止手
段は、床面に対して左右足部の裏の着地面をそれぞれ吸
着させる吸着手段とすることができ、例えば、床面を磁
性体で形成し、左右足部にそれぞれ設けた磁石又は電磁
石から発する磁力によって床面に吸着させる構成とする
ことができる。また、床面と足部裏面との間に負圧を発
生させることによって吸着させることも考えられる。こ
の構成によれば、旋回時は勿論、直進歩行時にも安定し
た歩行動作が可能であって転倒することがない。
【0012】このような吸着手段を利用してロボットが
転倒することなく歩行できるようにするには、上記脚部
駆動手段による両脚部の駆動と連動して、少なくとも足
部が回転軌跡の下方にあって、その着地面が床面に接触
しているときに該足部側で吸着動作を行わせるととも
に、足部が回転軌跡の上方にあるときには該足部側で吸
着動作を停止し、このような動作を左右両脚部の回転運
動に応じて交互に繰り返すべく吸着手段を制御する制御
手段を設けるとよい。
【0013】第1、第2の発明に係る二足歩行型ロボッ
トでは、上記旋回実行手段は、足部とその上方の脚部と
が同方向に揃うように付勢する付勢手段と、床面から離
間した側の足部を脚部駆動手段による両脚部の駆動と連
動して付勢手段による付勢力に抗して回転させるととも
に、その足部が着地したときにその回転動作を解除す
る、又は、床面に着地している側の足部の上方の脚部を
脚部駆動手段による両脚部の駆動と連動して付勢手段に
よる付勢力に抗して回転させるとともに、その足部が床
面から離間したときにその回転動作を解除する強制回動
手段とを含む構成とすることができる。ここで付勢手段
は、例えばばねやゴム等の一般的な弾性部材を利用する
ことができる。
【0014】また、上記強制回動手段は、足部又はその
上の脚部のいずれか一方に固定的に設けられた固定係合
部と、他方に進退自在に設けられ進出時に該固定係合部
と係合する可動係合部とを含み、脚部の位置に応じて可
動係合部と固定係合部とが係合して足部又は脚部を回転
させる構成とすることができる。
【0015】この構成によれば、足部又は脚部を回転さ
せるためにモータ等の駆動手段を設ける必要はなく、可
動係合部を進出又は後退させるための単純な直線運動を
行わせる駆動手段を設けさえすればよい。こうした駆動
手段としては、ソレノイド等の電磁力によるもの、形状
記憶合金等の通電(加熱)によって伸縮する材料を用い
るもの、或いは、これらとばね等の組合せなどが考えら
れる。このような駆動手段はモータ等を利用する場合よ
りも低廉なコストですみ、特に小型化にも有利である。
【0016】更に、上記固定係合部は足部に設けられ、
上記可動係合部は脚部の下端に進退自在に設けられ、脚
部駆動手段による両脚部の駆動によって脚部の傾斜状態
が変化するに伴って可動係合部と固定係合部との係合及
びその解除が成される構成とすることができる。この構
成によれば、例えば足部が床面から離間している期間に
その足部を左右いずれかの方向に適切に回転させること
ができ、構成が簡単になり、可動係合部を進出又は後退
させるための駆動手段に対する電気的な制御も非常に簡
単になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
二足歩行型ロボットについて図面を参照して説明する。
図1は本実施形態による二足歩行型ロボットの外観斜視
図、図2はロボット本体1の右半身側面図、図3はロボ
ット本体1の正面図、図4はロボット本体1の胴体部1
0の内部にある駆動機構11の概略構成を示す左側面図
(a)及び一部上面図(b)、図5は右脚部の一構成要
素である平行リンク部材の要部の構成を示す斜視図、図
6は平行リンク部材に内装される可動体の動作を示す要
部の縦断面図、図7は右足部の構成を示す上面図(a)
及び右側面図、図8は脚下端支承部材の構成図、図9は
足部固定板の構成図である。
【0018】図1に示すように、本二足歩行型ロボット
は、鉄等の磁石に吸着する性質を有する材料から成る床
面4上を歩行するロボット本体1と、このロボット本体
1とケーブル線2を介して接続された操作部3とから成
る。ロボット本体1は、例えば、テレビのアニメーショ
ン番組等で知られた各種のいわゆるキャラクタを模した
外装を有しているが、図1〜図3ではこれら外装を取り
除き、ロボット本体1の歩行動作に関連する要部のみを
記載している。
【0019】ロボット本体1は、直方体箱形状の胴体部
10の左右両側面にそれぞれ左脚部20及び右脚部30
を備え、左脚部20及び右脚部30の下端にはそれぞれ
左足部40及び右足部50を有している。胴体部10の
内部には、左右両脚部20、30を同期して駆動するた
めの駆動機構11を備える。この駆動機構11において
は、図4に示すように、モータ12の回転駆動力が、モ
ータ軸13に取り付けられたウォーム14、ウォーム1
4に噛合する第1歯車15、第1歯車15に噛合する第
2歯車16、第2歯車16の前後にそれぞれ噛合する前
歯車17a及び後歯車17bを介して、略水平に延伸す
る二本のクランク軸(前クランク軸18a及び後クラン
ク軸18b)に伝達され、それらクランク軸18a、1
8bを同一方向に同一速度で回転させる。モータ12が
逆方向に回転すると、二本のクランク軸18a、18b
も連動して逆方向に回転する。ウォーム14、第1歯車
15、第2歯車16、前歯車17a(及び後歯車17
b)の歯数は、モータ12の回転速度と前クランク軸1
8a(及び後クランク軸18b)の回転速度との比を考
慮して適宜に決められる。
【0020】略同一水平面上にあって互いに平行な前ク
ランク軸18a及び後クランク軸18bの両端は、図
1、図3に示すように胴体部10の側面板を貫通して左
右両側に突出している。左側面側の二個のクランクピン
21a、21bと右側面側の二個のクランクピン31
a、31bとは、左側と右側とでちょうど反転位相の動
作を行うように、クランク軸18a、18bの周りに1
80°対向する回転位置に固定されている。このクラン
クピン21a、21b及び31a、31bにそれぞれ上
記左脚部20及び右脚部30が取り付けられている。
【0021】図2及び図3により右脚部30の構成につ
いて説明すると、二個のクランクピン31a、31bの
他端には、右脚部30の骨組に相当する二本の略くの字
形状の平行リンク部材32a、32bの上端が回転自在
に枢支されている。平行リンク部材32a、32bには
縦方向に長い孔状の枢支開口33a、33bが形成され
ており、胴体部10の側面板に突設された案内ピン34
a、34bが枢支開口33a、33bに遊嵌して平行リ
ンク部材32a、32bの動きを制限している。
【0022】二本の平行リンク部材32a、32bのう
ち、後方側の平行リンク部材32bにあって脛部に相当
する部分は、図5(a)に示すように、後方が開口した
断面コ字形状体(又は断面ロ字形状体でもよい)321
である。その内部空間には図5(b)に示すような可動
体322が収納されており、可動体322は断面コ字形
状体321に固定された棒状体326が挿通された長形
孔323に沿って上下にスライド移動可能となってい
る。この可動体322には駆動装置としてリニアアクチ
ュエータ325が付設されている。ここでは、リニアア
クチュエータ325は、通電によってプランジャが突出
して可動体322を下方向に押すプッシュ型のソレノイ
ド325aと、そのプランジャの突出方向とは反対方向
に可動体322を付勢するばね325bとを組み合わせ
た構成としている。リニアアクチュエータ325の構成
はこれに限定されるものではなく、例えば通電によって
圧縮又は伸長する形状記憶合金を利用したアクチュエー
タを用いてもよい。いずれにしても、充分なストローク
や応答速度が得られるものであればよく、好ましくは駆
動に要する電力の消費が少ないものがよい。
【0023】可動体322が最高位置に在るときには、
図6(a)に示すように可動体322下端の係合片32
4は断面コ字形状体321の内部に隠れている。そし
て、リニアアクチュエータ325への通電によって可動
体322が下方向にスライド移動すると、図6(b)に
示すように係合片324は断面コ字形状体321の下端
から突出する。係合片324は後述するように足部と協
働して、本ロボットの旋回を達成する。
【0024】右足部50は、図7(a)、(b)に示す
ように、上記両平行リンク部材32a、32bの下端に
それぞれ回転自在に軸着される脚下端支承部材51と、
脚下端支承部材51を垂直な軸523を中心に回転自在
に支持する足部固定板52と、足部固定板52の下面に
固着された略平板状の着地板53とを含む。着地板53
の上面で且つ脚下端支承部材51の位置よりも外方側に
は、逆U字状の電磁石54が設けられている。この電磁
石54は、着地板53を貫通して底部に露出する二個の
ナット541の間に逆U字状のコア542を取り付け、
そのコア542の周囲に電線543を巻回したものであ
る。この電磁石54に通電を行うと二個のナット541
から下方に向けて磁力線が発生するので、着地板53の
下方側に強い磁力を得ることができ、磁性体である床面
4に強力に吸着する。
【0025】脚下端支承部材51は図8に示すように、
略断面コ字形状を有し平行リンク部材32a、32bの
下端を間に挟み込んで軸着するための軸穴を前後に有す
る基体511と、該基体511の底壁から水平方向に延
出し垂直な軸穴514を有する取付片513とを有す
る。基体511の底壁の後方側は後記理由のために略U
字状の切欠部512が形成されている。一方、足部固定
板52は図9に示すように、平板部521と該平板部5
21から上方に突出した制止凸部522、軸523、及
び係合突起524を有している。
【0026】足部固定板52の軸523は脚下端支承部
材51の取付片513の軸穴514に挿通して、その上
部には脱落防止の係止部材(ナットなど)が取り付けら
れるようになっている。また、足部固定板52の係合突
起524はちょうど脚下端支承部材51の切欠部512
の位置に対応している。更に図7及び図9に示すよう
に、脚下端支承部材51の基体511と足部固定板52
の制止凸部522との間には引張コイルばね55が設け
られ、これによって脚下端支承部材51は軸523を中
心に右回転方向に付勢され、取付片513の縁部が足部
固定板52の制止凸部522に当接する位置で静止して
いる。本ロボットにおいてこの位置は、胴体部10と右
足部50とが共に真直ぐに前を向く位置である。
【0027】なお、左脚部20及び左足部40と右脚部
30及び右足部50とは左右対称である以外は同一の構
成を有しているので、左脚部20及び左足部40につい
ては説明を省略する。
【0028】上記構成において、モータ12の回転駆動
力によりクランク軸18a、18bが回転されると、平
行リンク部材32a、32bの上端の枢支部は、図2中
にそれぞれA、Bで示すように円状に回転運動する。し
かしながら、平行リンク部材32a、32bの動きは案
内ピン34a、34bと枢支開口33a、33bとの遊
嵌によって規制されているため、平行リンク部材32
a、32b下端の脚下端支承部材51の二本の軸は、上
記円状の回転運動とは逆回りの、図2中にC、Dで示す
楕円状の回転運動となる。二本のクランク軸18a、1
8bの回転は同期しているから、二本の平行リンク部材
32a、32bの平行性は常に維持され、右足部50は
その底面の着地板53が床面4と略平行に維持された状
態で長円状に回転運動する。また、右側面の平行リンク
部材32a、32bと左側面の平行リンク部材22a、
22bは互いに反転位相で動作するから、右足部50と
左足部40の長円運動はちょうど位相が反転したものと
なり、例えば右足部50が図2中に示す位置L1に在る
ときには左足部40は図2中に示す位置L2にある。
【0029】後に詳述するが、通常の前進歩行及び後退
歩行時には、上述した両脚部20、30の運動と両足部
40、50の電磁石44、45の通電・断電とは所定の
タイミングで同期するように制御されている。その連動
動作のためのスイッチ機構について図10〜図12によ
り説明する。図10は後歯車17bの分解構成図、図1
1は後歯車17b周囲の背面図、図12はこのスイッチ
機構を含む要部の電気系構成図である。なお、前歯車1
7aにおけるスイッチ機構の構成も図10、図11と同
一の構成を有している。
【0030】図10に示すように、後歯車17bの基部
171には略180°対向する位置に左右に貫通するス
リット172が形成されている。この後歯車17bを挟
んでその両側から、スリット172の形成位置に合わせ
て折り曲げた曲げ片部174を備えた略半円形状の導電
板173を取り付ける。両側の導電板173の曲げ片部
174はスリット172の内側で安定的に接触する。そ
のため、両側の導電板173の間は電気的に導通状態に
ある。
【0031】図11に示すように、後歯車17bが前述
の如く駆動機構11の一部として組み上げられた状態
で、後歯車17bを挟み込むようにスイッチ60bが取
り付けられる。このスイッチ60bは、耐摩耗性を有す
る接点61a、62aを対向して備える二本の導電体6
1、62であり、該二本の導電体61、62は電気的絶
縁性を有するゴム、ばね等の付勢部材63によって互い
に近接するように付勢されている。これにより、両接点
61a、62aは後歯車17bの基部171の両面に適
度な強さで押し付けられて接触している。したがって、
後歯車17bの回転に伴って接点61a、62aの対向
位置に導電板173が来たときには、この導電板173
を介して両側の導電体61、62が導通する。後歯車1
7bが連続的に回転するとき、1回転のうちの略半回転
期間では導電板173を介して両側の導電体61、62
が導通し、それ以外の略半回転期間では接点61a、6
2a間に導電板173が存在しないために両側の導電体
61、62間の導通は遮断される。すなわち、このスイ
ッチ60bは、後歯車17bつまりは後クランク軸18
bが略半回転期間だけ導通するスイッチとして機能す
る。
【0032】図12に示すように、後歯車17bに設け
られたスイッチ60bと、同様の構成を有して前歯車1
7aに設けられたスイッチ60aとは、互いに相違する
略半回転期間でそれぞれ導通するように構成されてい
る。また、前歯車17aに設けられたスイッチ60aは
右足部50の電磁石54、後歯車17bに設けられたス
イッチ60bは左足部40の電磁石44への駆動電流の
供給・遮断を制御するように構成されている。これによ
り、電磁石44、54はクランク軸18a、18bの回
転動作、つまりは両足部40、50の長円形状の回転運
動に同期して、それぞれ交互に所定期間だけオンし他の
期間はオフする。
【0033】本実施形態によるロボット本体1の通常の
歩行動作は、上述したような両脚部20、30を介した
両足部40、50の長円状の回転運動と、両足部40、
50に設けられた電磁石44、54のオン・オフ動作と
の組合せによって達成される。このロボット本体1の歩
行動作について、図13のタイムチャートを参照して説
明する。
【0034】モータ12の回転駆動により両足部40、
50がそれぞれ回転運動を行うとき、例えば右足部50
が、位置L1に在るときとその反転位置の位置L2に在
るときのいずれも着地した状態にある。つまり、図13
(a)及び(b)に示す通り、左足部40、右足部50
が共に、クランク軸18a、18bの1回転周期(以
下、単に「1周期」という)のうち約60%程度の期間
着地している。したがって、図13(e)に示すよう
に、1周期のうちの一部期間は両方の足部40、50が
共に着地した、いわば安定状態にある。
【0035】一方、電磁石44、54は、図13(c)
及び(d)に示すように、両足部40、50が着地した
安定状態において、それぞれオン→オフ又はオフ→オン
が切り替えられ、それぞれ1周期のうちの約50%の期
間ずつオンする。このような制御は上述したスイッチ6
0b、60aにより達成される。したがって、一方の足
部が着地状態から上方に引き上げられるとき、その足部
の電磁石はオフしているが、他方の足部の電磁石は必ず
オンしている。例えば、電磁石44がオンすると左足部
40の着地板43の下面は磁力により床面4に吸着し、
たとえロボット本体1の重心がその左足部40のみで支
持するには適当でない位置にあっても、転倒することな
く上方に引き上げられた右足部50が着地するまでロボ
ット本体1を片足支持する。モータ12が所定方向に回
転するとき上記動作の繰り返しによって、ロボット本体
1は左右の足部40、50を交互に上げながら前進歩行
する。また、モータ12の回転方向を反転させれば、上
記と全く逆の動作によりロボット本体1は後退歩行す
る。
【0036】なお、両足部40、50の電磁石44、5
4のオン・オフの切替えタイミングや1周期内でのそれ
ぞれの比率(つまりデューティ比)は、上述したように
前歯車17a及び後歯車17bに取り付ける導電板17
3の大きさ(クランク軸18a、18b周りの回転角)
や回転方向における取付位置によって、自在に調整する
ことが可能である。したがって、電磁石44、54のオ
ン・オフと両足部40、50の着地とのタイミングは適
切な歩行が行えるように適宜に設定すればよく、上記記
載の例に限定されるものではない。
【0037】次に、本実施形態による二足歩行型ロボッ
トの旋回動作について説明する。旋回を行う場合には、
上述したような両脚部20、30の運動及び電磁石4
4、54のオン・オフ動作に加えて、右脚部30に設け
られているリニアアクチュエータ325と左脚部20に
設けられているリニアアクチュエータ225への通電・
断電動作を行う。図14及び図15を参照して旋回の方
法を説明する。図14は足部付近の要部の側面図、図1
5は要部の上面図である。
【0038】通常(つまり直進)歩行時には両脚部2
0、30のリニアアクチュエータ225、325へは通
電が行われず、可動体222、322は共に最高位置に
あり、図6(a)に示すように係合片324は平行リン
ク部材32bの下端面から突出していない。したがっ
て、図14(a)に示すように足部固定板52の係合突
起524に対して何ら作用を及ぼさない。
【0039】例えば前進歩行中において右方向へ旋回す
る場合を考える。いま左足部40が前方(図2中の位置
L2)、右足部50が後方(図2中の位置L1)にあっ
て共に床面4に着地した状態にあるとする。次に、この
状態から右足部50が上方に持ち上げられるわけである
が、それ以前に右脚部30側のリニアアクチュエータ3
25へ通電を開始する。すると、上述したようにリニア
アクチュエータ325のソレノイド325aからプラン
ジャが突出し、可動体322を下方へスライド移動させ
る。その結果、図6(b)に示すように係合片324が
平行リンク部材32bの下端面から突出する。このと
き、図14(b)中に実線で示すように平行リンク部材
32bは前方側に傾いているから、係合片324は右足
部50の足部固定板52の係合突起524の後方に位置
する(図15(a)参照)。
【0040】右足部50が床面4から離間して上方に持
ち上げられるに伴い、平行リンク部材32bはその下端
が前方へ徐々に突き出すように回動する。すると、係合
片324が右足部50の足部固定板52の係合突起52
4の後部に当接し、更に平行リンク部材32bが回動す
ると、係合片324は係合突起524を強く前方へと押
圧する(図14(b))中の一点鎖線参照)。これによ
って、図15(b)に示すように、足部固定板52は引
張コイルばね55の付勢力に抗して軸523を中心に右
方向に回転する。このとき、脚下端支承部材51よりも
上部、つまり右脚部30、胴体部10、左脚部20は真
直ぐ前方を指向しており、足部固定板52よりも下部、
つまり着地板53は右に旋回した方向を指向している。
【0041】この状態で右足部50の着地板53は前方
に踏み出して床面4に着地し、上述したように電磁石5
4の作用により右斜め前方を指向した状態で床面4に吸
着する。他方、左足部40の吸着は解除され、上方に持
ち上げられる。すると、着地している右足部50では、
平行リンク部材32bは先の動きとは逆に下端が後方へ
徐々に後退するように回動する。そのため、たとえ係合
片324が突出した状態のままだとしても、係合片32
4は足部固定板52の係合突起524を押圧しなくなる
から、引張コイルばね55の圧縮しようとする付勢力に
よって脚下端支承部材51と足部固定板52とは互いに
引き合う。このとき、着地板53が床面4に吸着してい
るため、脚下端支承部材51が軸523を中心に右方向
に回転し、取付片513が制止凸部522に当接する位
置で静止する。すなわち、右脚部30、胴体部10及び
左脚部20が右足部50の着地板53の指向している方
向に揃うように回転する(図15(c)参照)。このよ
うにしてロボット本体1の右方向への旋回が完了する。
【0042】このように右方向に旋回した状態から再び
前進歩行するためには、遅くとも次に右脚部30の平行
リンク部材32bから突出した係合片324が係合突起
524に当接するまでの間に可動体322を上方向にス
ライド移動させて係合片324を収納しておく必要があ
る。これを達成するために、リニアアクチュエータ32
5において通電を停止するタイミングは、ばね325b
の付勢力やその他の要素を考慮して決めることができ
る。
【0043】例えば、図15(b)に示すように係合片
324が係合突起524を押圧している際には、両者の
間には大きな摩擦が作用しているから、上記ばね325
bの付勢力がこの摩擦力よりも弱い場合には、この時点
でリニアアクチュエータ325への通電を停止しても、
係合片324は上記摩擦力によって突出したままとな
る。そして、右足部50の着地板53が床面4に吸着
し、平行リンク部材32bの下端が後方へ徐々に後退す
るように回動して上記摩擦力が弱くなったときに始め
て、ばね325bの付勢力で可動体322は上方向にス
ライド移動する。したがって、このような構成では、リ
ニアアクチュエータ325への通電の停止を比較的早め
に行っても旋回動作に支障をきたさない。一方、リニア
アクチュエータ325のばね325bの付勢力が上記摩
擦力に打ち勝つほど強い場合には、斜め前方を指向して
着地した着地板53が床面4に吸着するまでリニアアク
チュエータ325への通電を継続して、そのあとの適宜
のタイミングで通電を停止することが望ましい。
【0044】勿論、上述したようなリニアアクチュエー
タ325への通電のオン/オフのタイミングは吸着のた
めの電磁石44、54のオン/オフと同様の構成により
達成することができる。すなわち、前歯車17a、後歯
車17bの回転に応じてそのタイミングを決めるように
することができ、右又は左の旋回方向に応じて右脚部3
0又は左脚部20のリニアアクチュエータを駆動すれば
よい。
【0045】なお、上記実施形態では、旋回する方向側
の足部(例えば右旋回の場合は右足部50)が外方、つ
まり旋回する方向に回転し、そのあと上体が上記足部に
追随するように回転する構成であったが、同様の考え方
に基づき、旋回する方向と反対側の足部(例えば右旋回
の場合は左足部40)が内方、つまり旋回する方向に回
転し、そのあと上体が上記足部に追随するように回転す
る構成としてもよい。上記実施形態の場合には、上体が
回転する際に回転外側の脚部が大きく振られるため、大
きな遠心力が作用してバランスを確保するのが困難にな
り、そのため着地している側の足部の吸着力を強くして
おく必要がある。それに対し、上述したように足部を内
方に回転させる構成では、上体が回転する際に回転内側
の脚部が振られるため、その振りは小さくバランスを確
保するのが容易である。そのため、着地している足部の
吸着力は相対的に弱くてもよい。
【0046】また、上記実施形態による二足歩行型ロボ
ットでは、旋回に先立って足部が回転し、そのあと上体
が回転するという構成であったが、着地している足部を
軸にして先に上体が回転し、その着地している足部が持
ち上げられたあとにその足部が上体に追随して回転する
という構成としても旋回が可能である。この動作につい
て、図15と対応する図16を参照して説明する。この
ロボットでは、直前に床面に着地した足部(前進歩行時
には前方に位置する)において係合片324を突出させ
たとき、図16(a)に示すようにその係合片324が
足部固定板52の係合突起524の前方に位置するよう
に配置を決めておく。
【0047】右方向に旋回したい場合には、図16
(a)に示すように右足部50が床面4に着地して吸着
する際に係合片324を突出させる。これにより、右脚
部30の平行リンク部材32bが後方傾斜から前方に倒
れるように回動するに伴い、係合突起524を後方に押
圧して足部固定板52を回転させようとするが、着地板
53は床面4に吸着しているため、反力によって右脚部
30が引張コイルばね55の付勢力に抗して右方向に回
転する(図16(b)参照)。すなわち、軸523を中
心に右脚部30と、それと一体に胴体部10及び左脚部
20も右方向に回転する。したがって、この時点で進行
方向が変わり、持ち上げられている左足部40は次に右
斜め前方に着地する。そして、右足部50の着地板53
が床面4から離間すると、係合片324と係合突起52
4との係合が解除されて、引張コイルばね55の付勢力
によって足部固定板52及び着地板53が軸523を中
心に回転し、胴体部10の向きと揃う(図16(c)参
照)。このようにして、上記の場合と同様にスムーズな
旋回が達成される。
【0048】また、足部を脚部に対して回転可能な構成
とし、上記説明とは相違する他の方法によって足部と脚
部とを相対的に回転させるべく動作させる構成を採用す
ることもできる。すなわち、足部と脚部とを係合させる
係合部材を解除自在に設け、通常の前進・後退歩行時に
はその係合を解除し、旋回時にはその係合を行うことに
よって脚部の回転運動を足部に伝達して足部を回転させ
る、又は足部を固定して脚部を回転させるようにすれば
よい。上記実施形態ではその係合部材として、脚部側に
進退自在の係合片を設け、他方足部側には係合突起を設
けている。これに代わるものは様々考え得るが、例え
ば、脚部側及び足部側にそれぞれ設けた歯車の噛合によ
るものとすることができる。すなわち、図17に示すよ
うに、脚部30の平行リンク部材32b側には略水平軸
を中心に回転自在のカサ歯車327、足部固定板52に
は固定したカサ歯車525を設け、脚部側のカサ歯車3
27を図示しないソレノイド等によって平行リンク部材
32bに対して固定できるようにしている。なお、図示
しないが、図7と同様に脚下端支承部材51は足部固定
板52に対し引張コイルばねで付勢されている。
【0049】両カサ歯車327、525は互いに噛合し
ているものの、通常の前進・後退歩行時にはカサ歯車3
27は自由に回転するので、足部固定板52に対して何
ら力を及ぼさず、着地板53は引張コイルばねの付勢力
によって進行方向を向いている。旋回時にはソレノイド
等によってカサ歯車327は平行リンク部材32bに対
して固定される。そのため、平行リンク部材32bの揺
動運動による力がカサ歯車327、525を介して足部
固定板52に伝達され、引張コイルばねの付勢力に抗し
て足部固定板52を回転させる。これにより着地板53
の向きが変わる。また、この右足部50の着地板53が
着地して床面に吸着したあとカサ歯車327の固定を解
除すれば、引張コイルばねの圧縮する付勢力によって上
体が右足部50の向きに揃うように回転する。このよう
にして上記実施形態と同様の旋回を達成することができ
る。このように歯車の噛合を利用すれば、歯車の歯数を
適宜に決めることにより旋回角度を大きくすることが可
能である。
【0050】更にまた、上述した歯車の噛合を利用した
旋回を行う二足歩行型ロボットの他の実施形態として、
次のように構成することもできる。図18はこの二足歩
行型ロボットの旋回を行うための要部の構成図であり、
(a)は図17と同様に右足部の側面図、(b)は正面
図である。この構成では、足部固定板52には冠歯車5
26が固着され、脚部30の平行リンク部材32b側に
は略水平軸を中心に回転自在の平歯車328a、328
bが両側に、且つ冠歯車526に噛合して設けられてい
る。この平歯車328a、328bの上部は切欠部を有
し、その上方には突出時に上記切欠部まで進出するロッ
ドを備えたソレノイド329a、329bが設けられて
いる。なお、上記実施形態と同様に、脚下端支承部材5
1は足部固定板52に対し垂直軸523を中心に回転自
在であって、且つ図示しない引張コイルばねで同一方向
に指向するように付勢されている。
【0051】図19に示すように、左足部40も上記右
足部50と同一の構成を有している。すなわち、この二
足歩行型ロボットでは、足部40、50を回転させるた
めに4個のソレノイド329a、329b、229a、
229bが用意されており、各ソレノイドは、図示しな
い制御回路によってそれぞれ独立に通電及び断電が行わ
れるようになっている。
【0052】次いで動作について説明する。通常の前方
又は後方への直進歩行の際には、全てのソレノイド32
9a、329b、229a、229bへの通電を遮断す
る。このときには各ソレノイド329a、329b、2
29a、229bのロッドは後退していて平歯車328
a、328、228a、228bと干渉せず、それら平
歯車328a、328、228a、228bは自由に回
転し、そのため両足部40、50は共に前方を指向して
いる。
【0053】右方向への旋回を行う場合には、まず、右
足部50が床面4から浮上したときに右足部50の内方
のソレノイド329bに通電し、右足部50を外方つま
り右側にひねりながら踏み出させる。そして右足部50
が着地して左足部40が浮上したならば、左足部40外
方のソレノイド229aに通電し、左足部40を内方つ
まり右側にひねりながら踏み出させる。左方向への旋回
を行う場合には同様に、左足部40が床面4から浮上し
たときに左足部40の内方のソレノイド229bに通電
し、左足部40を外方つまり左側にひねりながら踏み出
させる。そして左足部40が着地して右足部50が浮上
したならば、右足部50外方のソレノイド329aに通
電し、右足部50を内方つまり左側にひねりながら踏み
出させる。すなわち、両脚部のソレノイドのオン/オフ
を連動させることにより、一方の足部のみではなく両足
部を同方向に回転させる。このようにすれば、旋回半径
を小さくすることができ、ロボットの動きをより一層変
化に富んだものとすることができる。
【0054】なお、上記説明のいずれの方法を用いて
も、後退歩行時にも同様して左右方向に旋回する構成と
することができる。
【0055】また、上記実施形態によるロボットでは、
操作部3からの操作に応じて前進・後退歩行や左右旋回
動作などを行わせる構成とすることもできるが、このよ
うな操作部3を設けず、ロボット本体に例えばマイクロ
コンピュータなどを搭載して予め定めたシーケンスで歩
行を行うような構成としてもよい。
【0056】また、上記実施形態の記載は単に本発明の
一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜の修正や変形
を行い、更には同様の作用を達成する他の構成を採用す
ることができることは明らかである。例えば、上記実施
形態では、二足歩行型ロボットが片足で起立する際にそ
の足裏を磁石によって床面に吸着する方式を採用してい
るが、例えば、床面に着地した足裏から空気を吸引する
ことによって負圧状態にし、これによって足裏を床面に
強く吸着させる方式としてもよい(なお、このような負
圧による吸着方式に関しては本出願人が特願2000−
395446号で提案した方法とすればよい)。また、
足裏を床面に吸着させることにより転倒を防止する方式
のみならず、他の方式により転倒を防止した二足歩行型
ロボットに対しても本発明を適用することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による二足歩行型ロボット
の外観斜視図。
【図2】 本実施形態による二足歩行型ロボットのロボ
ット本体の右半身側面図。
【図3】 本実施形態による二足歩行型ロボットのロボ
ット本体の正面図。
【図4】 本実施形態による二足歩行型ロボットの胴体
部内部にある駆動機構の概略構成を示す左側面図(a)
及び一部上面図(b)。
【図5】 本実施形態による二足歩行型ロボットにおい
て右脚部の一構成要素である平行リンク部材の要部の構
成を示す斜視図。
【図6】 本実施形態による二足歩行型ロボットにおい
て平行リンク部材に内装される可動体の動作を示す要部
の縦断面図。
【図7】 本実施形態による二足歩行型ロボットにおい
て右足部の構成を示す上面図(a)及び右側面図
(b)。
【図8】 本実施形態による二足歩行型ロボットにおい
て脚下端支承部材の構成図。
【図9】 本実施形態による二足歩行型ロボットにおい
て足部固定板の構成図。
【図10】 本実施形態による二足歩行型ロボットにお
ける後歯車の分解構成図。
【図11】 本実施形態による二足歩行型ロボットにお
ける後歯車周囲の背面図。
【図12】 本実施形態による二足歩行型ロボットにお
けるスイッチ機構を含む要部の電気系構成図。
【図13】 本実施形態による二足歩行型ロボットにお
ける歩行動作に関連する動作タイムチャート。
【図14】 本実施形態による二足歩行型ロボットにお
ける足部付近の要部の側面図。
【図15】 本実施形態による二足歩行型ロボットにお
ける足部付近の要部の上面図。
【図16】 他の実施形態による二足歩行型ロボットに
おける足部付近の要部の上面図。
【図17】 他の実施形態による二足歩行型ロボットに
おける足部付近の要部の側面図。
【図18】 他の実施形態による二足歩行型ロボットに
おける足部付近の要部の側面図(a)及び正面図
(b)。
【図19】 図18に示す二足歩行型ロボットにおける
両足部付近の要部の正面図。
【符号の説明】
1…ロボット本体 4…床面 10…胴体部 11…駆動機構 20、30…脚部 21a、31a…クランクピン 22a、22b、32a、32b…平行リンク部材 321…断面コ字形状体 322…可動体 323…長形孔 324…係合片 325…リニアアクチュエータ 326…棒状体 40、50…足部 51…脚下端支承部材 511…基体 512…切欠部 513…取付片 514…軸穴 52…足部固定板 521…平板部 522…制止凸部 523…軸 524…係合突起 53…着地板 54…電磁石

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)胴体部と、 b)該胴体部にそれぞれ設けた左右脚部と、 c)該左右脚部の下端にそれぞれ左右方向に回動自在に設
    けた左右足部と、 d)該左右足部が側方から見て略楕円状又は略円状の軌跡
    を描き、且つ左足部と右足部とが互いに略逆位相でそれ
    ぞれ回転するように前記左右脚部を駆動する脚部駆動手
    段と、 e)一方の足部の裏面が床面に着地し他方が床面から離間
    したときに、該離間した側の足部を左右いずれかの方向
    に回転させ、該足部の裏面が床面に着地して他方が床面
    に離間したあとに、着地した足部よりも上方の両脚部及
    び胴体部を該足部の向きに揃うように回転させる旋回実
    行手段とを備えることを特徴とする二足歩行型ロボッ
    ト。
  2. 【請求項2】 a)胴体部と、 b)該胴体部にそれぞれ設けた左右脚部と、 c)該左右脚部の下端にそれぞれ左右方向に回動自在に設
    けた左右足部と、 d)該左右足部が側方から見て略楕円状又は略円状の軌跡
    を描き、且つ左足部と右足部とが互いに略逆位相でそれ
    ぞれ回転するように前記左右脚部を駆動する脚部駆動手
    段と、 e)一方の足部の裏面が床面に着地し他方が床面から離間
    したときに、該着地した足部側でその上方の脚部及び胴
    体部を左右いずれかの方向に回転させ、次いでその足部
    の裏面が床面から離間したあとに、該足部を上方の両脚
    部及び胴体部の向きに揃うように回転させる旋回実行手
    段とを備えることを特徴とする二足歩行型ロボット。
  3. 【請求項3】 片足での上体の支持を可能とした転倒防
    止手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の二足歩行型ロボット。
  4. 【請求項4】 前記旋回実行手段は、足部とその上方の
    脚部とが同方向に揃うように付勢する付勢手段と、床面
    から離間した側の足部を前記脚部駆動手段による両脚部
    の駆動と連動して前記付勢手段による付勢力に抗して回
    転させるとともに、その足部が着地したときにその回転
    動作を解除する、又は、床面に着地している側の足部の
    上方の脚部を前記脚部駆動手段による両脚部の駆動と連
    動して前記付勢手段による付勢力に抗して回転させると
    ともに、その足部が床面から離間したときにその回転動
    作を解除する強制回動手段とを含むことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の二足歩行型ロボット。
  5. 【請求項5】 前記強制回動手段は、足部又はその上の
    脚部のいずれか一方に固定的に設けられた固定係合部
    と、他方に進退自在に設けられ進出時に該固定係合部と
    係合する可動係合部とを含み、脚部の位置に応じて可動
    係合部と固定係合部とが係合して足部又は脚部を回転さ
    せることを特徴とする請求項4に記載の二足歩行型ロボ
    ット。
  6. 【請求項6】 前記固定係合部は足部に設けられ、前記
    可動係合部は脚部の下端に進退自在に設けられ、前記脚
    部駆動手段による両脚部の駆動によって脚部の傾斜状態
    が変化するに伴って可動係合部と固定係合部との係合及
    びその解除が成されることを特徴とする請求項5に記載
    の二足歩行型ロボット。
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