JP6951230B2 - 階段構造 - Google Patents

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本発明は、中間にある所定の免震階に免震装置を設置した建物に設けられ、各踊り場にて上り階段部と下り階段部とが階段幅方向で位置ずれして折り返す状態で配置された折返し階段を備えた階段構造に関する。
建物に設置される階段構造として、各踊り場にて上り階段部と下り階段部とが階段幅方向で位置ずれして折り返す状態で配置された折返し階段(シングルスパイラル階段と呼ぶ場合もある。)を備えたもの(例えば特許文献1を参照。)や、一対の折返し階段を階段同士が交差状態で並設して交差させてなるX階段(ダブルスパイラル階段と呼ぶ場合もある。)(例えば特許文献2を参照。)を備えたものが知られている。
特許文献1に記載のシングルスパイラル階段を備えた階段構造は、免震装置が設置された免震階の踊り場において、上り階段部が床部から縁切りされてスライド自在に構成されている。このような階段構造では、地震発生時に、免震階の踊り場において、上り階段部が免震装置の上部躯体と共に挙動して床部に対してスライドするので、階段の損壊を防止しつつ、上り口と下り口とを離間配置させることで互いの干渉を抑制し、それらを繋ぐ折り返し通路を好適な状態で確保するものとされている。
特開平11−148250号公報 特開2008−223422号公報
免震階に免震装置を設置する建物において、折返し階段を設置するにあたり、免震階の踊り場では、免震装置と上り階段部との干渉を考慮する必要がある。このことから、当該上り階段部の設置領域が制限され、上り階段部に通じる上り口と下り階段部に通じる下り口とを十分に離間させて配置することができない場合がある。すると、地震発生時に、免震階の踊り場において、上り階段部が免震装置の上部躯体と共に挙動して床部に対してスライドすることで上り階段に通じる上り口と下り階段に通じる下り口とが干渉して、これらを繋ぐ折返し通路が確保できなくなるという問題があった。
特に、ダブルスパイラル階段を設置する場合には、互いに交差状態で一対の折返し階段を階段室内に並設する必要があることから、免震階の踊り場での上り階段に通じる上り口と下り階段に通じる下り口の離間距離を十分に確保することができずに、結果、地震発生時における免震階の踊り場での折返し通路の確保が困難となる場合があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、建物の中間にある免震階において免震装置の設置領域を好適に確保しながら、地震発生時でも免震階の踊り場での上り口と下り口とを繋ぐ折り返し通路を好適に確保することができる階段構造を実現することを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、中間にある所定の免震階に免震装置を設置した建物に設けられ、
各踊り場にて上り階段部と下り階段部とが階段幅方向で位置ずれして折り返す状態で配置された折返し階段を備えた階段構造であって、
前記免震階の踊り場において、上り階段部が、当該免震階の踊り場から縁切りされてスライド自在に構成されていると共に、
前記免震階の1段下の踊り場において、上り階段部が、それよりも下段側の階段部の基準配置位置よりも階段幅方向において前記免震階の踊り場の上り階段部側とは反対側に偏移した位置に設けられている点にある。
本構成によれば、折返し階段を備えた建物の免震階の踊り場において、下り階段部(免震階の1段下の踊り場に設けられた上り階段部)に通じる下り口が、上り階段部に通じる上り口に対して階段幅方向において互いに離間した位置に設けられることになる。よって、地震発生時に、免震階の踊り場において、上り階段部が免震装置の上部躯体と共に挙動して床部に対してスライドした場合であっても、互いに離間配置された上り口と下り口との干渉を好適に抑制して、それらを繋ぐ折り返し通路を好適な状態で確保することができる。また、免震階の踊り場において、地震発生時に上部躯体と共に挙動する上り階段部については、免震装置の設置領域を十分に確保可能な任意の箇所に設けることができる。従って、本発明により、建物の中間にある免震階において免震装置の設置領域を好適に確保しながら、地震発生時でも免震階の踊り場での上り口と下り口とを繋ぐ折り返し通路を好適に確保することができる階段構造を実現することができる。
本発明の第2特徴構成は、一対の前記折返し階段を階段同士が交差状態で並設して交差させてなるX階段を備え、
前記免震階の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに隣接して配置され、
前記免震階の1段下の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに離間して配置されている点にある。
本構成によれば、X階段を備えた建物の免震階の1段下の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに離間して配置されているので、免震階の踊り場において、一対の下り階段部(免震階の1段下の踊り場に設けられた一対の上り階段部)に通じる一対の下り口の夫々が、階段幅方向において互いに十分に離間して配置されることになる。そして、免震階の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに隣接して配置されているので、これら一対の上り階段部の夫々に通じる一対の上り口の夫々を、十分に離間して配置された一対の下り口の間の領域において当該一対の下り口の夫々に対して階段幅方向において離間した状態で配置することができる。よって、地震発生時に、免震階の踊り場において、一対の上り階段部が免震装置の上部躯体と共に挙動して床部に対してスライドした場合であっても、階段幅方向において互いに離間配置された一対の上り口と一対の下り口との干渉を好適に抑制して、それらを繋ぐ一対の折り返し通路を好適な状態で確保することができる。また、免震階の踊り場において、上部躯体と共に挙動する一対の上り階段部が階段幅方向において互いに隣接して配置されているので、当該一対の上り階段部を設置するための領域をできるだけ小さくして、免震装置の設置領域を十分に確保することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記免震階の2段下の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに隣接して配置され、
前記免震階の1段下の踊り場において、一対の上り階段部のうち、前記建物の内方側に位置する内方側上り階段部が、前記建物の外方側に位置する外方側上り階段部に隣接する位置よりも階段幅方向における前記建物の内方側に偏移した位置に設けられている点にある。
本構成によれば、免震階の2段下の踊り場において、例えばできるだけ建物の外方側に寄せた状態で、一対の上り階段部を隣接配置して、当該一対の上り階段部を設置するための領域をできるだけ小さくすることができる。この場合であっても、免震階の1段下の踊り場において、外方側上り階段部はできるだけ建物の外方側に寄せた位置に設けながら、内方側上り階段部のみを建物の内方側に偏移させるだけで、一対の上り階段部を階段幅方向において互いに離間して配置することができる。
本発明の第4特徴構成は、前記免震階の1段上の踊り場において、一対の上り階段部の夫々が、一対の下り階段部に通じる夫々の下り口から見て前記建物の外方側に配置されている点にある。
本構成によれば、免震階において、免震装置の設置領域を確保するべく、隣接配置された一対の上り階段部を建物の内方側に偏移する位置に配置した場合であっても、その免震階の1段上の踊り場において、一対の上り階段部の夫々が、夫々の下り口から見て建物の外方側に配置されているので、建物の内方側の居室をできるだけ大きく確保することができる。
本発明の第5特徴構成は、前記免震階の1段下の踊り場が、前記免震階の踊り場とその下階との中間に設けられた中間踊り場である点にある。
本構成によれば、免震階の1段下の踊り場が中間踊り場であるので、その1段下の踊り場において上り階段部を免震階の踊り場の上り階段部側とは反対側に偏移した位置に設けた場合であっても、その偏移した上り階段部による免震階の下階の居室の縮小を抑制することができる。
本実施形態の階段構造を採用したX階段の各階での階段部及び踊り場の状態を示す斜視図 本実施形態の階段構造を採用したX階段の各階での階段部及び踊り場の状態を示す立面図 免震階の2段上の踊り場における折返し通路及び階段部の配置状態を示す平面図 免震階の1段上の踊り場における折返し通路及び階段部の配置状態を示す平面図 免震階の踊り場における折返し通路及び階段部の配置状態を示す平面図 免震階の1段下の踊り場における折返し通路及び階段部の配置状態を示す平面図 免震階の2段下の踊り場における折返し通路及び階段部の配置状態を示す平面図
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の階段構造(以下「本階段構造」と呼ぶ。)は、中間にある所定の免震階F2に免震装置I(図5参照)を設置した建物に設けられた階段構造である。また、図3〜図7にも示すように、本階段構造は、各踊り場A1,A2M,A2,A3,A4,B1,B2M,B2,B3,B4にて上り階段部Kuと下り階段部Kdとが階段幅方向で位置ずれして折り返す状態で配置された折返し階段A,Bを備える。
更に、本階段構造は、一対の折返し階段A,Bを階段同士が交差状態で並設して交差させてなるX階段を備えて構成されている。
尚、図3〜図7において、外壁Wを挟んで下方側が折返し階段A,Bが設置された建物の屋内側となっており、外壁Wを挟んで上方側が建物の屋外側となっている。図1では、折返し階段A,Bの奥側が建物の屋外側となる。また、図2では、外壁Wを挟んで左側が折返し階段A,Bが設置された建物の屋内側となっており、外壁Wを挟んで右側が建物の屋外側となっている。
本階段構造が設置された建物において、免震装置Iが設置された免震階F2は、例えば1階から最上階までの間に設けられる建物の中間階であり、その免震階F2を基準にして、1階上の上層階を1階上階F3と呼び、2階上の上層階を2階上階F4と呼び、1階下の下層階を1階下階F1と呼ぶ。
夫々の階F1〜F4には、各折返し階段A,Bの踊り場A1,A2,A3,A4,B1,B2,B3,B4が、上り階段部Kuに通じる上り口と下り階段部Kdに通じる下り口とを繋ぐ平坦な折返し通路として設けられている。更に、夫々の折返し階段A,Bにおいて、免震階F2の踊り場A2,B2とその下階である1階下階F1の踊り場A1,B1との間には、中間踊り場A2M,B2Mが、平坦な折返し通路として設けられている。
夫々の折返し階段A,Bにおいて、これら各踊り場A1,A2M,A2,A3,A4,B1,B2M,B2,B3,B4は、上り口から斜め上方向に延出する一の上り階段部Kuを介して1段上の踊り場と連通すると共に、当該上り階段部Kuに通じる上り口と並設された下り口から斜め下方向に下降する一の下り階段部Kdを介して1段下の踊り場と連通している。即ち、夫々の折返し階段A,Bにおいて、免震階F2の踊り場A2,B2を基準にして、2段下の踊り場は1階下階F1の踊り場A1,A2となり、1段下の踊り場は中間踊り場A2M,B2Mとなり、1段上の踊り場は1階上階F3の踊り場A3,B3となり、2段上の踊り場は2階上階F4の踊り場A4,B4となる。そして、各踊り場A1,A2M,A2,A3,A4,B1,B2M,B2,B3,B4には、上り階段部Kuに通じる上り口に臨む上り口側通路A1u,A2Mu,A2u,A3u,A4u,B1u,B2Mu,B2u,B3u,B4uと、下り階段部Kdに通じる下り口に臨む下り口側通路A1d,A2Md,A2d,A3d,A4d,B1d,B2Md,B2d,B3d,B4dとが設けられている。
図1、図2、及び図5に示すように、夫々の折返し階段A,Bにおいて、免震階F2の踊り場A2,B2では、上り階段部Kuを当該免震階の踊り場A2,B2の床部から縁切りしてスライド自在とするスライド機構部Sが設けられている。尚、このスライド機構部Sについては、滑り支承や転がり支承等を用いた公知の構成が採用されている。
以上のような階段構造を設置した建物では、免震階F2に複数の免震装置Iを分配設置することから、これら免震装置Iと上り階段部Kuとの干渉を回避するべく、当該上り階段部Kuの設置領域が制限される。更に、地震発生時に、免震階F2の踊り場A2,B2において、上り階段部Kuが免震装置Iの上部躯体と共に挙動して床部に対してスライドすることから、上り階段Kuに通じる上り口と下り階段Kdに通じる下り口とを繋ぐ折返し通路を確保するためには、これら上り口が下り口に接近して干渉することを回避できる程度に、上り口と下り口とを階段幅方向において十分に離間させる必要がある。
そこで、本階段構造では、免震階F2において免震装置Iの設置領域を好適に確保しながら、地震発生時でも免震階F2の踊り場A2,B2での上り口と下り口とを繋ぐ折り返し通路を好適に確保することができる階段構造を実現するための特徴構成を有しており、その詳細について以下に説明を加える。
本階段構造では、X階段を構成する一対の折返し階段A,Bのうちの一方の折返し階段Aにおいて、図1、図2、及び図6に示すように、免震階F2の1段下の中間踊り場A2Mでは、上り階段部Kuが、それよりも下段側の階段部の基準配置位置(例えば、図7に示すように、免震階F2の2段下の踊り場B1での上り階段部Kuの配置位置)よりも階段幅方向において免震階F2の踊り場A2の上り階段部Ku側とは反対側(図6における下方側)に偏移した位置に設けられている。
この構成により、図1及び図5に示すように、免震階F2における折返し階段A側の踊り場A2では、下り階段部Kd(免震階F2の1段下の中間踊り場A2Mに設けられた上り階段部Kuに相当する)へ通じる下り口側通路A2dが、上り階段部Kuへ通じる上り口側通路A2uに対して、接続通路A2cを間に介在させた状態で階段幅方向において互いに離間した位置に設けられることになる。
一方、免震階F2において、折返し階段Bの上り階段部Kuが折返し階段Aの上り階段部Kuの内側(外壁Wから離間する側)に隣接して配置されており、この折返し階段Bの上り階段部Kuに対して折返し階段Bの下り階段部Kdが、階段幅方向において外側(外壁Wに近接する側)に離間して配置されている。また、このような免震階F2での夫々の下り階段部Kdの配置により、図6に示すように、免震階F2の1段下の中間踊り場A2M,B2Mにおいて、一対の上り階段部Kuが互いに離間して配置されることになる。このことで、図1、図2、及び図5に示すように、免震階F2における折返し階段B側の踊り場B2でも、下り階段部Kd(免震階F2の1段下の中間踊り場B2Mに設けられた上り階段部Kuに相当する)へ通じる下り口側通路B2dが、上り階段部Kuへ通じる上り口側通路B2uに対して、接続通路B2cを間に介在させた状態で階段幅方向において互いに離間した位置に設けられることになる。
即ち、本実施形態のように、X階段を備えた本階段構造では、図6に示すように、免震階F2の1段下の踊り場A2M,B2Mにおいて、一対の上り階段部Kuが、階段幅方向において例えば一の階段部の幅に相当する分互いに離間して配置されている。このことで、図5に示すように、免震階F2の踊り場A2,B2において、一対の下り階段部Kd(免震階F2の1段下の踊り場A2M,B2Mに設けられた一対の上り階段部Ku)に通じる一対の下り口側通路A2d,B2dの夫々が、階段幅方向において例えば一の階段部の幅に相当する分互いに十分に離間して配置されることになる。そして、免震階F2の踊り場A2,B2において、一対の上り階段部Kuが互いに隣接して配置されているので、これら一対の上り階段部Kuの夫々に通じる一対の上り口側通路A2u,B2uの夫々を、十分に離間して配置された一対の下り口側通路A2d,B2dの間の領域において当該一対の下り口側通路A2d,B2dの夫々に対して階段幅方向において離間した状態で配置することができる。更に、免震階F2の1段下の踊り場A2M,B2Mが、免震階F2の踊り場A2,B2と1階下階F1との中間に設けられた中間踊り場であることから、上述のように、震階F2の1段下の中間踊り場A2Mにおいて上り階段部Kuを、それよりも下段側の階段部の基準配置位置よりも階段幅方向において免震階F2の踊り場A2の上り階段部Ku側とは反対側に偏移させた場合でも、その偏移した上り階段部Kuによる免震階F2の下階F1の居室の縮小が抑制されることになる。
以上のような構成を採用することにより、地震発生時に、免震階F2の各踊り場A2,B2において、夫々の上り階段部Kuが免震装置Iの上部躯体と共に挙動して床部に対してスライドした場合であっても、階段幅方向において互いに離間配置された夫々の上り口側通路A2u,B2uと夫々の下り口側通路A2d,B2dとの干渉が好適に抑制されて、それらを繋ぐ夫々の折り返し通路が好適な状態で確保される。また、免震階F2の踊り場A2,B2において、地震発生時に上部躯体と共に挙動する夫々の上り階段部Kuについては、免震装置Iの設置領域を十分に確保可能な任意の箇所に容易に設けることができる。
更に、この免震階F2の各踊り場A2,B2では、免震装置Iの設置領域との干渉を回避しながら、夫々の上り口側通路A2u,B2uの上り階段Kuとは反対側や、夫々の下り階段部Kdの上り階段部Kuとは反対側において通路空間が形成されている。このような通路空間が形成されることにより、地震発生時の上り階段部Kuの壁等との干渉防止や折返し通路の確保をより確実に図ることができる。
尚、免震階F2では、上り階段部Kuがスライドして、踊り場A2,B2に接続された下り階段部Kdに対して近接又は離間するように挙動することから、これら上り階段部Kuの上り口と下り階段部Kdの下り口とを繋ぐ手摺等については、伸縮自在に構成されたものを用いることができる。
図1及び図7に示すように、免震階F2の2段下の踊り場A1,B1において、夫々の折返し階段A,Bの一対の上り階段部Kuが互いに隣接して配置されている。更に、図1及び図6に示すように、免震階F2の1段下の中間踊り場A2M,B2Mにおいて、夫々の折返し階段A,Bの一対の上り階段部Kuのうち、建物の内方側(図6における下方側)に位置する折返し階段Aの内方側上り階段部Kuが、建物の外方側に位置する折返し階段Bの外方側上り階段部Kuに隣接する基準配置位置よりも階段幅方向における建物の内方側に偏移した位置に設けられている。
この構成により、図7に示すように、免震階F2の2段下の踊り場A1,B2において、例えばできるだけ建物の外方側(図7に於ける上方側)に寄せた状態で、夫々の折返し階段A,Bの一対の上り階段部Kuを隣接配置して、当該一対の上り階段部Kuを設置するための領域ができるだけ小さく設定されている。また、この場合であっても、図6に示すように、免震階F2の1段下の中間踊り場A2M,B2Mにおいて、折返し階段Bの外方側上り階段部Kuはできるだけ建物の外方側(図6における上方側)に寄せた位置に設けられており、折返し階段Aの内方側上り階段部Kuのみを階段幅方向において建物の内方側(図6における下方側)に偏移させるだけで、一対の上り階段部Kuを互いに離間して配置されている。
図1、図2、及び図4に示すように、免震階F2の1段上の踊り場A3,B3において、一対の上り階段部Kuの夫々が、一対の下り階段部Kdに通じる夫々の下り口側通路A4d,B4dから見て建物の外方側(図4における上方側)に配置されている。よって、図5に示すように、免震階F2において、免震装置Iの設置領域を確保するべく、隣接配置された一対の上り階段部Kuを階段幅方向において建物の内方側に偏移する位置に配置した場合であっても、図4に示すように、その免震階F2の1段上の踊り場A3,B3において、一対の上り階段部Kuの夫々が、夫々の下り口側通路A3d,B3dから見て建物の外方側(図4における上方側)に配置されているので、建物の内方側の居室ができるだけ大きく確保されている。
X階段を構成する一方の階段Aにおいて、免震階F2以下での踊り場A1,A2M,A2(図5,6,7参照)では、下り階段Kdから踊り場を介して上り階段部Kuに至る折返し通路の折返し方向(以下、単に「折返し方向」と呼ぶ。)が左回り及び右回りのうちの一方の特定方向回り(本実施形態では右回り)とされているが、1階上階F3以上での踊り場A3,A4(図3,4参照)において、折返し方向が上記特定方向回りとは逆の逆方向回り(本実施形態では左回り)に切り替えられている。一方、X階段を構成する一方の階段Bにおいて、1階上階F1以下での踊り場A1,A2M,A2,A3(図4,5,6,7参照)では、折返し方向が上記特定方向回りとされているが、2階上階F4以上での踊り場A4(図3参照)において、折返し方向が上記特定方向とは上記逆方向回りに切り替えられている。即ち、免震階F2を含む下層階では、階段A,Bの夫々の折返し方向が上記特定方向回りとされており、その折返し方向が免震階F2及び1階上階F3の夫々において切り替えられて、2階上階F4以上の上層階では、階段A,Bの夫々の折返し方向が上記逆方向回りとされている。
即ち、図4に示すように、免震階F2の1段上の踊り場A3,B3において、一対の上り階段部Kuが隣接配置されており、一対の上り階段部Kuの夫々の内方側(図4における下方側)に下り階段部Kdが配置されている。
更に、図3に示すように、その一段上の踊り場A4,B4及びそれよりも上層階の踊り場では、外壁Wに隣接して配置された下り階段部Kd及び上り階段部Kuに対して、それらに通じる上り階段部Ku及び下り階段部Kdが、建物の内方側(図3の下方側)に配置されている。
このことで、2階上階F4以上の上層階では、一対の上り階段部Kuをできるだけ外壁Wに近い領域で互いに隣接させて配置しながら、それらの設置領域を最小限として、大きな居室の確保を図ることができる。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、本発明に係る階段構造を、一対の折返し階段A,Bを階段同士が交差状態で並設して交差させてなるX階段を備えたものとして構成したが、単一の折返し階段からなるシングルスパイラル階段を備えたものとして構成することもできる。
(2)各踊り場A1,A2M,A2,A3,A4,B1,B2M,B2,B3,B4における上り階段部Kuの配置状態は、上記実施形態で説明したものに限るものではなく、当然適宜改変しても構わない。
(3)上記実施形態では、免震階F2の1段下の踊り場A2M、B2Mを、免震階F2の踊り場A2,B2とその下階との中間に設けられた中間踊り場としたが、この踊り場A2M、B2Mは、免震階F2の下階の踊り場としても構わない。
A,B 折返し階段
A1,B1 免震階の2段下の踊り場
A2,B2 免震階の踊り場
A2M,B2M 免震階の1段下の踊り場(中間踊り場)
A3,B3 免震階の1段上の踊り場
A4,B4 免震階の2段上の踊り場
F2 免震階
I 免震装置
Kd 下り階段部
Ku 上り階段部
S スライド機構部

Claims (5)

  1. 中間にある所定の免震階に免震装置を設置した建物に設けられ、
    各踊り場にて上り階段部と下り階段部とが階段幅方向で位置ずれして折り返す状態で配置された折返し階段を備えた階段構造であって、
    前記免震階の踊り場において、上り階段部が、当該免震階の踊り場から縁切りされてスライド自在に構成されていると共に、
    前記免震階の1段下の踊り場において、上り階段部が、それよりも下段側の階段部の基準配置位置よりも階段幅方向において前記免震階の踊り場の上り階段部側とは反対側に偏移した位置に設けられている階段構造。
  2. 一対の前記折返し階段を階段同士が交差状態で並設して交差させてなるX階段を備え、
    前記免震階の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに隣接して配置され、
    前記免震階の1段下の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに離間して配置されている請求項1に記載の階段構造。
  3. 前記免震階の2段下の踊り場において、一対の上り階段部が階段幅方向において互いに隣接して配置され、
    前記免震階の1段下の踊り場において、一対の上り階段部のうち、前記建物の内方側に位置する内方側上り階段部が、前記建物の外方側に位置する外方側上り階段部に隣接する位置よりも階段幅方向における前記建物の内方側に偏移した位置に設けられている請求項2に記載の階段構造。
  4. 前記免震階の1段上の踊り場において、一対の上り階段部の夫々が、一対の下り階段部に通じる夫々の下り口から見て前記建物の外方側に配置されている請求項2又は3に記載の階段構造。
  5. 前記免震階の1段下の踊り場が、前記免震階の踊り場とその下階との中間に設けられた中間踊り場である請求項2〜4の何れか1項に記載の階段構造。
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