JP6950421B2 - ロータの製造方法およびロータ - Google Patents
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Description
図1〜図6を参照して、本実施形態による回転電機1(ロータ100)の構造について説明する。
ここで、第1実施形態では、図4に示すように、ロータ100には、ハブ部材20とロータコア10とエンドプレート40とに渡って設けられ、周方向に沿って形成された第1溶接部60と第1溶接部60の矢印A2方向側に連続して形成された第2溶接部70とが設けられている。なお、第1溶接部60および第2溶接部70は、ロータ100のZ方向の両側にそれぞれ設けられている。矢印Z1方向側の第1溶接部60および第2溶接部70と、矢印Z2方向側の第1溶接部60および第2溶接部70とは、同様に構成されているため、矢印Z1方向側の第1溶接部60および第2溶接部70を説明して他方の説明を省略する。
次に、本実施形態によるロータ100の製造方法について説明する。
まず、複数の電磁鋼板11が、プレス加工装置(図示せず)により打ち抜かれる。この時、図2および図4に示すように、電磁鋼板11には、内側面10d(貫通孔10a)と、孔部12と、コア溶接用凸部13と、油路凹部14とが形成されている。そして、複数の電磁鋼板11が、回転軸線方向に積層される。そして、図3に示すように、複数の電磁鋼板11の側面11a同士(内径側の側面11a同士)がZ方向に沿って、たとえば、溶接熱源110による高エネルギービーム溶接(レーザ光、電子ビームなど)により溶接されて、コア溶接部50が形成される。その後、永久磁石30が、孔部12に挿入される。
ハブ部材20とロータコア10とエンドプレート40と(以下、「溶接対象部材W」とする)が溶接熱源110による高エネルギービーム(レーザ光、電子ビームなど)により溶接されて、第1溶接部60および第2溶接部70が形成される。なお、以下の説明では、第1溶接部60に対応する部分が溶融している状態を第1溶融部160とし、第2溶接部70に対応する部分が溶融している状態を第2溶融部170として記載している。
具体的には、まず、溶接熱源110の出力が、始端側スロープ部形成用出力値E1に設定される。詳細には、始端側スロープ部形成用出力値E1では、溶接熱源110の照射位置が周方向位置P1からP2まで、矢印A2方向側に移動されながら、溶接熱源110の出力値0から徐々に一定の変化率R1で出力値F1まで大きくされる。照射位置が周方向位置P1に位置する時点で出力値は0であり、照射位置が周方向位置P2に位置する時点で出力値はF1である。
そして、本実施形態では、溶接熱源110の出力を第1出力値E2よりも小さい出力値(F1よりも小さいF2およびF3)を有する第2出力値E3に設定した状態で、第1溶融部160から、周方向位置P3よりも矢印A2方向側の折り返し位置P4まで周方向一方側に向かって溶接対象部材Wを溶融し、折り返し位置P4において矢印A1方向側に折り返しながらさらに溶融させることにより、回転軸線C方向に窪む溶融終了痕71(クレータ)と、溶融終了痕71よりも矢印A2方向側に設けられ、溶融終了痕71の窪み深さd1よりも窪み深さが小さい(窪み深さが略0となる)溶接健全部72となる第2溶融部170が形成される。なお、「折り返し」とは、本実施形態では、溶接熱源110の高エネルギービームの照射位置の移動方向が矢印A2方向から矢印A1方向に反転することを意味するものとして記載している。
次に、本実施形態による製造方法により製造されたロータ100と、比較例による製造方法により製造されたロータ200との比較結果について説明する。
本実施形態の構造では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態の製造方法では、以下のような効果を得ることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
また、上記実施形態では、第2溶融部を形成する工程において、折り返し位置において高エネルギービームの照射位置を折り返した後も、継続して溶接熱源の出力値を徐々に小さくする例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図13に示す第1変形例のロータの製造方法のように、照射位置を折り返した後、溶接熱源の出力が、出力値F1よりも小さい一定の出力値F11にする第2出力値E13に設定された状態で、照射位置が、折り返し位置P4から周方向位置P5に移動されるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、第2溶融部を形成する工程において、溶接熱源の出力値をスロープ状に徐々に小さくする例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図14に示す第2変形例のロータの製造方法のように、溶接熱源の出力が、出力値F1から出力値F2まで、ステップ状(階段状)に徐々に小さくされる第2出力値E23に設定されるように構成してもよいし、図15に示す第3変形例のロータの製造方法のように、溶接熱源の出力が、出力値F1から出力値F2まで、円弧状に徐々に小さくされる第2出力値E33に設定されるように構成してもよい。
10b、10c 端部(ロータコアの回転軸方向の端部)
11 電磁鋼板 11a 側面(貫通孔側の側面)
20 ハブ部材(回転伝達部材、溶接対象部材)
40 エンドプレート(溶接対象部材)
60 第1溶接部 70 第2溶接部
71 溶融終了痕 72 溶接健全部
100 ロータ 110 溶接熱源
160 第1溶融部 170 第2溶融部
E2 第1出力値 E3、E13、E23、E33 第2出力値
E4 第3出力値 P3 周方向位置(第2の周方向位置)
P4 折り返し位置(第1の周方向位置) P6 周方向位置(第3の周方向位置)
Claims (11)
- 回転軸線回りに回転されるとともに、回転中心に貫通孔を有するロータコアと、前記ロータコアの前記貫通孔に設けられた回転伝達部材と、前記ロータコアの回転軸線方向の端部に設けられるエンドプレートと、を備えるロータの製造方法であって、
互いの縁部同士を溶接する突き合わせ溶接により互いに溶接される、前記回転伝達部材と前記ロータコアと前記エンドプレートとのうちの少なくとも2つの溶接対象部材を、溶接熱源の出力を一定の出力値である第1の出力値に設定した状態で、周方向一方側に向かって溶融させることにより、第1溶融部を形成する工程と、
前記溶接熱源の出力を前記第1の出力値よりも小さい第2の出力値に設定した状態で、前記第1溶融部から第1の周方向位置まで周方向一方側に向かって前記溶接対象部材を溶融させるとともに、前記第1の周方向位置において周方向他方側に折り返しながらさらに溶融させることにより、回転軸線方向に窪む溶融終了痕と、前記溶融終了痕よりも周方向一方側に設けられ、前記溶融終了痕の窪み深さよりも窪み深さが小さい溶接健全部となる第2溶融部を形成する工程とを備える、ロータの製造方法。 - 前記第2溶融部を形成する工程は、前記溶接対象部材の溶融している部分が凝固する前に、前記溶融している部分をさらに溶融させることにより、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項1に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記第1溶融部から前記第1の周方向位置まで周方向一方側に向かって前記溶接対象部材を溶融させた後、前記溶接熱源の出力を0にすることなく連続して、前記第1の周方向位置において周方向他方側に折り返しながらさらに溶融させることにより、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項1または2に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記第1の周方向位置よりも周方向他方側の第2の周方向位置において、前記溶接熱源の出力を、前記第1の出力値から前記第2の出力値に変更し、前記第1の周方向位置において周方向他方側に折り返しながらさらに溶融させた後、前記第2の周方向位置よりも周方向他方側の第3の周方向位置において、前記溶接熱源の出力を0にすることにより、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記第2の周方向位置において、前記溶接熱源の出力を、前記第1の出力値から徐々に出力値を小さくする前記第2の出力値に変更し、継続して出力値を溶融可能な出力値の範囲内で徐々に小さくしながら、前記第1の周方向位置において周方向他方側に折り返してさらに溶融させた後、前記第3の周方向位置において、前記溶接熱源の出力を0にすることにより、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項4に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記溶接熱源の出力を、前記第1の出力値からスロープ状に出力値を徐々に小さくする前記第2の出力値に設定した状態で、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記溶接熱源により前記溶接対象部材の溶融させる部分が前記第1の周方向位置に近付くに従って徐々にスロープ状に出力値を小さくするとともに、前記溶融させる部分が前記第1の周方向位置から遠ざかるに従ってさらに徐々にスロープ状に出力値を溶融可能な出力値の範囲内で小さくする前記第2の出力値に、前記溶接熱源の出力を設定した状態で、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項6に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記溶融させる部分が前記第1の周方向位置に近付くに従って徐々にスロープ状に出力値を小さくする変化率と、前記溶融させる部分が前記第1の周方向位置から遠ざかるに従って徐々にスロープ状に出力値を小さくする変化率とが等しい前記第2の出力値に、前記溶接熱源の出力を設定した状態で、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項7に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記溶接熱源の出力を、溶融可能な出力値の範囲内で前記第2の出力値に設定した状態で、前記溶接対象部材を溶融させるとともに、前記第1の周方向位置において周方向他方側に折り返しながらさらに溶融させた後、前記溶接熱源の出力を、前記第2の出力値の徐々に出力値を小さくする変化率よりも、大きい変化率を有し、出力値を0まで低下させる第3の出力値に変更することにより、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項7または8に記載のロータの製造方法。
- 前記第2溶融部を形成する工程は、前記回転伝達部材と前記ロータコアと前記エンドプレートとからなる前記溶接対象部材に、前記第2溶融部を形成する工程である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
- 回転軸線回りに回転されるとともに、複数の電磁鋼板が前記回転軸線の延びる方向である回転軸線方向に積層され、回転中心に貫通孔を有するロータコアと、
前記ロータコアの前記貫通孔に設けられた回転伝達部材と、
前記ロータコアの回転軸線方向の端部に設けられるエンドプレートと、
互いの縁部同士を溶接する突き合わせ溶接により互いに溶接される、前記回転伝達部材と前記ロータコアと前記エンドプレートとのうちの少なくとも2つの溶接対象部材に設けられ、周方向に沿って形成された第1溶接部と、
前記第1溶接部の溶接深さと同等の溶接深さを有し、前記回転軸線方向に窪む溶融終了痕と、前記溶融終了痕よりも周方向一方側に形成され、前記溶融終了痕の窪み深さよりも窪み深さが小さい溶接健全部とを含む、第2溶接部とを備える、ロータ。
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