JP2019176645A - ロータの製造方法およびロータ - Google Patents

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英晴 牛田
Hideharu Ushida
英晴 牛田
正平 大橋
Shohei Ohashi
正平 大橋
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Abstract

【課題】溶接対象部材同士の接合強度を確保することが可能なロータの製造方法を提供する。【解決手段】このロータ100の製造方法は、ハブ部材40およびエンドプレート30を、ハブ部材40およびエンドプレート30の溶接予定部分54の周方向の中央部寄りの溶接終端部51aまで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、第1溶接部51を形成する工程と、ハブ部材40およびエンドプレート30を、第1溶接部51の溶接終端部51aに、溶接終端部52aが重なるように周方向の他方側から一方側に向かって溶融させ、第2溶接部52を形成する工程と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、ロータの製造方法およびロータに関する。
従来、複数の電磁鋼板が積層されたロータコアと回転伝達部材とを備えるロータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、円筒形状の軸体(回転伝達部材)と、複数の電磁鋼板が積層された円環形状のロータコアとを備えるロータが開示されている。このロータには、回転軸線方向において、ロータコアの両端部に設けられる円環形状のエンドプレートが設けられている。円筒形状の軸体の外側面と、円環形状のロータコアの内側面および円環形状のエンドプレートの内側面とが互いに当接するように、ロータコアおよびエンドプレートの内径側に軸体が配置されている。そして、円筒形状の軸体の外側面と円環形状のエンドプレートの内側面とが溶接されることにより、軸体とエンドプレートとが溶接されている。
また、上記特許文献1では、回転軸線方向から見て、円筒形状の軸体の外側面と、円環形状のエンドプレートの内側面とを溶接した部分である溶接部は、周方向に沿って、互いに離間した状態で複数設けられている。なお、上記特許文献1に明確に記載されていないが、一般的な溶接において、溶接部の端部(溶接終端部)には、溶融される部分への入熱が終了する際に形成される回転軸線方向に窪む凹状部からなるクレータが形成される。
特開2015−119556号公報
ここで、凝固中のクレータには、溶融金属の凝固による収縮などに起因して引張応力が働く。この際、クレータでは、最後に凝固する部分を埋めるのに十分な溶融金属が不足するため、クレータ(溶接部の溶接終端部)には、割れ(亀裂)が発生しやすい。この場合に、応力集中が起こりやすい溶接部の周方向の端部に割れが発生すると、ロータコアの回転時に溶接部の周方向の端部に応力が集中した場合に、溶接部の接合強度を確保することが困難な場合がある。
そこで、溶接部の接合強度を確保するために、周方向の一方側から他方側に向かって溶接を行った後、周方向の他方側から一方側に折り返して溶接することにより、クレータを溶接部の周方向の端部よりも中央部寄りの部分(応力の集中が比較的小さい部分)に形成することが考えられる。これにより、溶接部の接合強度を確保することが可能になる。
しかしながら、周方向の一方側から他方側に向かって溶接(以下、1パス目という)を行った後、周方向の他方側に折り返して溶接(以下、2パス目という)する場合、1パス目の溶接において溶融した部分(溶融ビード)が完全に凝固した部分まで溶接を行うと、溶接時の熱膨張に起因して、完全に凝固した部分に対して径方向に引張応力が働く。このため、1パス目の溶接において完全に凝固した部分に引張応力に起因する割れが生じるのを抑制するためには、2パス目では、1パス目の溶接において完全に凝固した部分の手前、または、1パス目の溶接において完全に凝固した部分の端部までしか溶接を行うことができない。なお、1パス目の溶接において完全に凝固した部分の端部まで溶接した場合では、完全に凝固した部分のうち再溶融される部分の大きさが比較的小さいので、引張応力による割れは起こりにくい。このように、割れを抑制するために、1パス目の溶接において完全に凝固した部分の手前または完全に凝固した部分の端部まで溶接した場合には、クレータが溶接部の周方向の他方側の端部寄り(端部に近い位置)に形成される。このため、周方向の一方側から他方側に向かって溶接を行った後、周方向の他方側に折り返して溶接を行う場合にも、溶接部の端部にクレータが形成される場合と同様、溶接部(溶接対象部材同士)の接合強度を確保することが困難になるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、溶接対象部材同士の接合強度を確保することが可能なロータの製造方法およびロータを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるロータの製造方法は、回転軸線回りに回転されるとともに、回転中心に貫通孔を有するロータコアと、ロータコアの貫通孔に設けられた回転伝達部材と、ロータコアの回転軸線方向の端面に設けられるエンドプレートと、を備えるロータの製造方法であって、回転伝達部材とロータコアとエンドプレートとのうちの少なくとも2つの溶接対象部材を、溶接対象部材の溶接予定部分の周方向の中央部寄りの溶接終端部まで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、第1溶接部を形成する工程と、溶接対象部材を、第1溶接部の溶接終端部に、溶接終端部が重なるように周方向の他方側から一方側に向かって溶融させ、第2溶接部を形成する工程と、を備える。
この発明の第1の局面によるロータの製造方法は、上記のように、溶接対象部材を、溶接対象部材の溶接予定部分の周方向の中央部寄りの溶接終端部まで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、第1溶接部を形成する工程と、溶接対象部材を、第1溶接部の溶接終端部に、溶接終端部が重なるように周方向の他方側から一方側に向かって溶融させ、第2溶接部を形成する工程を備える。これにより、第1溶接部の溶接終端部および第2溶接部の溶接終端部が、溶接部(溶接予定部分)の周方向の中央部寄り(応力の集中が比較的小さい部分)に形成されるので、溶接終端部が溶接部の周方向の端部側に設けられている場合と異なり、溶接対象部材同士の接合強度を確保することができる。なお、第2溶接部を形成する工程において、第1溶接部を形成する工程で溶融された部分において再溶融される部分は、溶接終端部のみとなるので、再溶融される部分の範囲が比較的小さい。これにより、第1溶接部を形成する工程で溶融された部分が完全に凝固していても再溶融される部分の範囲が比較的小さいので、第2溶接部を形成する工程における溶接の熱膨張による引張応力に起因して完全に凝固した部分に割れが生じるのを抑制することができる。
この発明の第2の局面におけるロータは、回転軸線回りに回転されるとともに、回転中心に貫通孔を有するロータコアと、ロータコアの貫通孔に設けられた回転伝達部材と、ロータコアの回転軸線方向の端面に設けられるエンドプレートと、回転伝達部材とロータコアとエンドプレートとのうちの少なくとも2つの溶接対象部材に設けられる、溶接対象部材の溶接部の周方向の中央部寄りに溶接終端部が形成された第1溶接部と、第1溶接部の溶接終端部に、溶接終端部が重なるように形成された第2溶接部とを備える。
この発明の第2の局面によるロータは、上記のように、溶接対象部材に設けられる、溶接対象部材の溶接部の周方向の中央部寄りに溶接終端部が形成された第1溶接部と、第1溶接部の溶接終端部に、溶接終端部が重なるように形成された第2溶接部とを備える。これにより、第1溶接部の溶接終端部および第2溶接部の溶接終端部が、溶接部(溶接予定部分)の周方向の中央部寄り(応力の集中が比較的小さい部分)に形成されるので、溶接終端部が溶接部の周方向の端部側に設けられている場合と異なり、溶接対象部材同士の接合強度を確保することが可能なロータを提供することができる。なお、第2溶接部を形成する工程において、第1溶接部を形成する工程で溶融された部分において再溶融される部分は、溶接終端部のみとなるので、再溶融される部分の範囲が比較的小さい。これにより、第1溶接部を形成する工程で溶融された部分が完全に凝固していても再溶融される部分の範囲が比較的小さいので、第2溶接部を形成する工程における溶接の熱膨張による引張応力に起因して完全に凝固した部分に割れが生じるのを抑制することが可能なロータを提供することができる。
本発明によれば、上記のように、溶接対象部材同士の接合強度を確保することができる。
一実施形態によるロータ(回転電機)の断面図であり、図2の600−600線に沿った断面図である。 一実施形態によるロータを回転軸線方向から見た図である。 図2の部分拡大図である。 一実施形態によるエンドプレートを回転軸線方向から見た図である。 図2の700−700線に沿った断面図である。 溶接部の拡大図である。 溶接部の断面図(模式図)である。 一実施形態によるロータの製造工程を示すフローチャートである。 溶接予定部分を示す平面図である。 第1溶接部を形成する工程を説明するための図である。 溶接熱源の出力を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[ロータの構造]
図1〜図7を参照して、第1実施形態によるロータ100の構造について説明する。
本願明細書では、「回転軸線方向」とは、ロータ100の回転軸線Cに沿った方向(Z方向、図1参照)を意味する。また、「周方向」とは、ロータ100の周方向(A1方向またはA2方向、図2参照)を意味する。また、「径方向内側」とは、ロータ100の中心に向かう方向(R1方向)を意味する。また、「径方向外側」とは、ロータ100の外に向かう方向(R2方向)を意味する。
図1に示すように、ロータ100は、回転電機101の一部を構成する。たとえば、回転電機101は、インナーロータ型の回転電機として構成されている。すなわち、回転電機101では、ロータ100の径方向外側に、ステータ10が配置されている。ステータ10は、ステータコア11と、ステータコア11に巻回される巻線12とを備えている。
また、ロータ100は、ロータコア20と、エンドプレート30と、ハブ部材40とを備える。エンドプレート30とハブ部材40とは、溶接部50により互いに接合されている。また、ロータコア20とハブ部材40とは、溶接部60により互いに接合されている。なお、ハブ部材40は、特許請求の範囲の「回転伝達部材」および「溶接対象部材」の一例である。また、エンドプレート30は、特許請求の範囲の「溶接対象部材」の一例である。
(ロータコアの構成)
図1に示すように、ロータコア20は、複数の電磁鋼板21を含む。ロータコア20は、複数の電磁鋼板21は、回転軸線Cの延びる方向である回転軸線方向(Z方向)に積層されている。電磁鋼板21は、たとえば、磁性体である珪素鋼板により構成されている。複数の電磁鋼板21は、それぞれ、回転軸線Cを中心に円環状に形成されており、積層された状態で回転軸線方向に延びる円筒形状を構成する。
ロータコア20には、径方向内側に貫通孔22が設けられている。また、ロータコア20の貫通孔22には、ハブ部材40が配置されている。そして、ロータコア20の貫通孔22を構成するコア内周面22aと、ハブ部材40の外周面41とが、溶接部60により接合されている。
また、ロータコア20には、永久磁石23がそれぞれ挿入される複数の挿入孔24が設けられている。図2に示すように、挿入孔24は、円環状のロータコア20の周方向に沿って、等角度間隔に設けられている。また、挿入孔24は、たとえば、ロータコア20の矢印Z1方向側のコア端面25aから矢印Z2方向側のコア端面25bまで貫通して延びるように形成されている。なお、コア端面25aおよびコア端面25bは、特許請求の範囲の「端面」の一例である。
図3に示すように、ロータコア20には、回転軸線方向から見て、貫通孔22のコア内周面22aから径方向外側に窪む凹部26と、隣り合う2つの凹部26の間に設けられ、径方向内側に向かって突出する凸部27とが設けられている。凹部26は、たとえば、自動変速機油(ATF:Automatic Transmission Fluid)を通過させる油路として形成されている。自動変速機油は、ロータ100およびステータ10を冷却する機能を有する。
また、ロータコア20には、凸部27が溶融されることにより形成されたコア形成溶接部28が設けられている。コア形成溶接部28により、複数の電磁鋼板21同士が接合されている。具体的には、コア形成溶接部28は、コア端面25aからコア端面25bに亘って、凸部27の頂部近傍に設けられている。
(エンドプレートの構成)
エンドプレート30は、非磁性体材料により構成されている。本実施形態では、エンドプレート30は、オーステナイト系材料のステンレス鋼(stainless steel)により構成されている。エンドプレート30は、たとえば、日本工業規格(JIS)により規定されているSUS304、または、SUS309により構成されている。
図1に示すように、エンドプレート30は、ロータコア20の回転軸線方向の一方側(コア端面25a)と他方側(コア端面25b)とにそれぞれ配置されている。そして、2つのエンドプレート30は、ロータコア20を回転軸線方向の両側から挟み込むように配置されている。また、図4に示すように、エンドプレート30は、回転軸線方向に見て、円環状に形成されている。
図5に示すように、エンドプレート30は、エンドプレート30の内周面31が、ハブ部材40の外周面41に径方向に対向するように配置されている。また、エンドプレート30とハブ部材40とは、エンドプレート30の内周面31のプレート側接合端面31aとハブ部材40の外周面41のハブ側接合端面41aとが、溶接部50において、溶接されることにより、互いに固定されている。
(ハブ部材の構成)
本実施形態では、ハブ部材40は、マルテンサイト系材料から構成されている。具体的には、ハブ部材40は、マルテンサイト系材料の炭素鋼(たとえば、日本工業規格により規定されるS25CまたはS35C)から構成されている。
図1に示すように、ハブ部材40は、シャフト部材40aに接続されており、ロータコア20およびエンドプレート30と、シャフト部材40aとの間で、回転運動を伝達するように構成されている。
図3に示すように、ハブ部材40は、円筒形状を有するように構成されており、外周面41には、溶接部50および溶接部60が設けられている。また、外周面41には、プレート側接合端面31aに対して径方向に対向するハブ側接合端面41aが設けられている。ハブ側接合端面41aの一部は、溶接部50が形成された状態で、プレート側接合端面31aの一部と一体化する。すなわち、ハブ側接合端面41aとプレート側接合端面31aとの境界がなくなる。
〈溶接部の構成〉
図6に示すように、本実施形態では、溶接部50は、溶接部50の周方向の中央部寄りに溶接終端部51aが形成された第1溶接部51と、第1溶接部51の溶接終端部51aに、溶接終端部52aが重なるように形成された第2溶接部52とを含む。具体的には、第1溶接部51の溶接終端部51aおよび第2溶接部52の溶接終端部52aは、周方向における溶接部50の中央部に設けられている。なお、「溶接終端部」とは、後述する溶接熱源200からの高エネルギービーム32(図7参照)などの照射が停止された位置における材料が溶融している領域であり、クレータ53が形成されている。
すなわち、図7に示すように、溶接終端部51a(溶接終端部52a)は、溶接熱源200による入熱が終了することにより、溶融された部分が凝固して収縮し、凹形状のクレータ53が形成されている。また、クレータ53は、平面視において、略円形形状を有する。また、クレータ53においては、溶融されたハブ部材40とエンドプレート30とを構成する材料のうち、融点の比較的低い材料(SiやNiなど)が、クレータ53の中央(平面視における中央)において最後に凝固する。また、凝固中のクレータ53には、溶融金属の凝固による収縮などに起因して引張応力が働く。この際、クレータ53では、最後に凝固する部分を埋めるのに十分な溶融金属が不足するため、クレータ53には、割れCRが発生する場合がある。
また、図6に示すように、回転軸線方向(Z方向)から見て、溶接部50のエンドプレート30上に位置する部分の径方向の幅W1が、ハブ部材40上に位置する部分の径方向の幅W2よりも大きい。また、Z方向から見て、溶接部50は、略楕円形状を有している。これにより、溶接部50は、周方向の端部側の幅が中央部側の幅よりも小さくなる。そして、周方向における溶接部50のいずれの部分においても、幅W1が幅W2よりも大きくなる。
また、図2に示すように、溶接部50は、ロータ100の周方向に沿って、互いに離間した状態で複数設けられている。複数の溶接部50は、互いに略等角度間隔で設けられている。また、Z方向から見て、エンドプレート30とハブ部材40とを溶接する溶接部50と、ロータコア20とハブ部材40とを溶接する溶接部60とが、周方向に沿って交互に配置されている。
[ロータの製造方法]
次に、ロータ100の製造方法について説明する。
(エンドプレートおよびハブ部材を準備する工程)
まず、ステップS1(図8参照)において、エンドプレート30およびハブ部材40が準備される。
(ロータコアを準備する工程)
ステップS2(図8参照)において、ロータコア20が形成(準備)される。具体的には、プレス加工装置により、帯状の電磁鋼板から複数の電磁鋼板21が打ち抜かれる。そして、円環形状を各々有する、複数の電磁鋼板21が、回転軸線の延びる方向である回転軸線方向に積層される。これにより、回転軸線回りに回転されるとともに、回転軸線Cを中心に貫通孔22を有する円筒形状の複数の電磁鋼板21が形成される。
そして、積層された複数の電磁鋼板21同士が、溶接される。具体的には、図3に示すように、凸部27の頂部に対して、入熱されることにより、複数の電磁鋼板21の凸部27が溶融する。そして、溶融した部分が凝固することにより、凸部27にコア形成溶接部28が形成される。これにより、ロータコア20が形成(準備)される。溶接は、たとえば、溶接熱源200(図7参照)から高エネルギービームB(レーザーまたは電子ビーム)を凸部27に照射して入熱されることにより行われる。
(永久磁石を挿入する工程)
ステップS3(図8参照)において、ロータコア20の複数の挿入孔24の各々に、永久磁石23が挿入される。たとえば、ロータコア20に対して永久磁石23が回転軸線方向に移動されることにより、永久磁石23が挿入孔24に挿入される。
(エンドプレートを配置する工程)
ステップS4(図8参照)において、図1に示すように、ロータコア20の回転軸線方向の端部であるコア端面25aおよびコア端面25bのそれぞれに、回転軸線Cを中心とするに内周面31(貫通孔)を有するエンドプレート30が配置される。この時、回転軸線方向の外側から見て、エンドプレート30の逃げ部33を介して、コア端面25aの一部またはコア端面25bの一部が露出した状態(図3参照)となる。また、コア端面25aおよび25bは、エンドプレート30の逃げ部33以外の部分に覆われた状態になる。
(ハブ部材を配置する工程)
ステップS5(図8参照)において、図5に示すように、エンドプレート30の内周面31(プレート側接合端面31a)に、ハブ部材40が配置される。具体的には、ハブ部材40の外周面41を、貫通孔として形成された内周面31(プレート側接合端面31a)およびロータコア20の貫通孔22に対して、径方向に対向するようにハブ部材40が配置される。たとえば、ハブ部材40と、エンドプレート30およびロータコア20とが回転軸線方向に相対移動される。
(エンドプレートとハブ部材とを溶接する工程(第1溶接部を形成する工程))
ここで、本実施形態では、図9および図10に示すように、ステップS6(図8参照)において、ハブ部材40およびエンドプレート30を、ハブ部材40およびエンドプレート30の溶接予定部分54の周方向の中央部寄りの溶接終端部51aまで、周方向の一方側(A1方向側)から他方側(A2方向側)に向かって溶融させ、第1溶接部51を形成する。これにより、周方向の中央部寄りの溶接終端部51aに対応する領域にクレータ53を含む第1溶接部51が形成される。なお、図9に示すように、溶接予定部分54とは、ハブ部材40とエンドプレート30とに渡るように設けられ、第1溶接部51と後述する第2溶接部52とを含む溶接部50が形成される部分である。また、図10に示すように、具体的には、ハブ部材40とエンドプレート30とを、溶接予定部分54の周方向の中央部の溶接終端部51aまで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、第1溶接部51を形成する。
なお、「中央部寄り」とは、たとえば、図9に示すように、溶接終端部51a(溶接終端部52a)は、周方向における溶接予定部分54の端部54aと中央部54bとの間の中心54cよりも、中央部側に寄った位置である。
また、図11に示すように、溶接熱源200を移動させながら、溶接の開始から溶接熱源200の出力Eを徐々に大きくして所定の出力値E1に達した後、出力Eを一定にした状態で第1溶接部51が形成される。具体的には、溶接熱源200の出力Eは、溶接の開始点P1から点P2までの間、直線的に増加する。また、溶接熱源200の出力Eは、点P2から溶接終端部51aに対応する点P3まで、所定の出力値(E1)に維持される。
また、第1溶接部51の溶接終端部51aに対応する位置において、溶接熱源200の移動を停止させた状態で、溶接熱源200の出力Eが徐々に小さくされる。具体的には、溶接熱源200の移動は、点P3において停止されるとともに、溶接熱源200の出力Eは、徐々に小さくされて、最終的には、ゼロにされる。
また、図10に示すように、第1溶接部51は、回転軸線方向(Z方向)から見て、第1溶接部51のエンドプレート30上に位置する部分の径方向の幅W1が、ハブ部材40上に位置する部分の径方向の幅W2よりも大きくなるように形成される。これにより、第1溶接部51を構成する成分は、エンドプレート30を構成する材料(ステンレス鋼)の割合の方が、ハブ部材40を構成する材料(炭素鋼)の割合よりも大きくなるので、第1溶接部51の組織を安定させることができる。つまり、第1溶接部51を割れにくくすることが可能になる。
(溶接熱源を移動させる工程)
次に、ステップS7(図8参照)において、図11に示すように、第1溶接部51を形成する工程の後でかつ、後述する第2溶接部52を形成する工程(ステップS8)の前に、第1溶接部51を形成した後の溶接熱源200を、第1溶接部51を形成する工程および後述する第2溶接部52を形成する工程において溶接熱源200が移動する移動速度V1よりも速い移動速度V2により、第2溶接部52の形成を開始する位置(点P4)まで移動させる。
具体的には、第1溶接部51を形成する工程において、溶接熱源200は、点P1から点P3まで、A1方向側からA2方向側に向かって一定の移動速度V1で移動する。そして、溶接熱源200は、点P3において停止するとともに、出力Eがゼロにされる。その後、溶接熱源200は、点P3から点P4まで、移動速度V1よりも大きい移動速度V2で、A1方向側からA2方向側に移動する。そして、溶接熱源200は、点P4に停止する。その後、溶接熱源200が、点P4から点P6まで、A2方向側からA1方向側に一定の移動速度V1で移動しながら、後述する第2溶接部52を形成する工程が行われる。
(エンドプレートとハブ部材とを溶接する工程(第2溶接部を形成する工程))
次に、本実施形態では、ステップS8(図8参照)において、図6に示すように、ハブ部材40およびエンドプレート30を、第1溶接部51の溶接終端部51aに、溶接終端部52aが重なるように周方向の他方側(A2方向側)から一方側(A1方向側)に向かって溶融させ、第2溶接部52を形成する。具体的には、溶接予定部分54の周方向の中央部に設けられた第1溶接部51の溶接終端部51aに、溶接終端部52aが重なるように第2溶接部52が形成される。これにより、第1溶接部51のクレータ53に、クレータ53が重なるように、溶接終端部52aに対応する領域にクレータ53を含む第2溶接部52が形成される。ここで、「重なる」とは、Z方向から見て、溶接終端部51aと溶接終端部52aとが完全に重なることと、溶接終端部51aと溶接終端部52aとが部分的に重なることとを含む概念である。
なお、溶接終端部52aが溶接終端部51aに重なるように第2溶接部52が形成される時点では、溶接終端部51aは既に凝固(完全に凝固)している。完全に凝固した部分を再溶融すると、再溶融の際の溶接の熱膨張により、凝固した溶接終端部51aに引張応力(径方向に沿った引張応力)が働く。しかしながら、第1溶接部51のうち引張応力が働くのは比較的狭い領域である溶接終端部51aのみであるので、引張応力に起因して第1溶接部51に割れが生じるのを抑制することが可能になる。
また、図11に示すように、溶接熱源200を移動させながら、溶接の開始から溶接熱源200の出力Eを徐々に大きくして所定の出力値E1に達した後、出力Eを一定にした状態で第2溶接部52が形成される。具体的には、溶接熱源200の出力Eは、溶接の開始点P4から点P5までの間、直線的に増加する。また、溶接熱源200の出力Eは、点P5から溶接終端部52aに対応する点P6まで、所定の出力値E1に維持される。なお、所定の出力値E1は、上記ステップS6における第1溶接部51を形成する際の溶接熱源200の所定の出力値E1と同一である。
また、第2溶接部52の溶接終端部52aに対応する位置において、溶接熱源200の移動を停止させた状態で、溶接熱源200の出力Eが徐々に小さくされる。具体的には、第1溶接部51を形成する工程において溶接熱源200の移動が停止された位置(点P3)と同じ位置(点P6)において、溶接熱源200の移動が停止される。そして、溶接熱源200の出力Eは、徐々に小さくされて、最終的には、ゼロにされる。
図6に示すように、第2溶接部52は、回転軸線方向(Z方向)から見て、第2溶接部52のエンドプレート30上に位置する部分の径方向の幅W1が、ハブ部材40上に位置する部分の径方向の幅W2よりも大きくなるように形成される。これにより、第1溶接部51と同様に、第2溶接部52を割れにくくすることが可能になる。
また、図11に示すように、第1溶接部51を形成する工程における溶接熱源200の周方向の一方側(A1方向側)から他方側(A2方向側)に向かう移動速度V1と、第2溶接部52を形成する工程における溶接熱源200のA2方向側からA1方向側に向かう移動速度V1とは、互いに等しい。なお、第1溶接部51を形成する工程における溶接熱源200の第1溶接部51に対する高さ位置(離間距離)と、第2溶接部52を形成する工程における溶接熱源200の第2溶接部52に対する高さ位置とは、互いに等しい。これにより、第1溶接部51の溶接品質(溶接深さ、幅など)と、第2溶接部52の溶接品質とが略同じになる。
また、溶接予定部分54は、周方向に沿って、互いに離間した状態で複数設けられている。そして、複数の溶接予定部分54の各々において、上記ステップS6〜S8の工程が同様に行われる。
(ロータコアとハブ部材とを溶接する工程)
ステップS9(図8参照)において、図3に示すように、溶接部60が形成される。逃げ部33を介して、ロータコア20のコア端面25aまたはコア端面25bの一部が露出された状態で、ロータコア20とハブ部材40とを溶融することにより、溶接部60が形成される。そして、ロータ100が完成し、ステータ10と組み合わされることにより、回転電機101が完成する。
[本実施形態の効果]
本実施形態のでは、以下のような効果を得ることができる。
(製造方法の効果)
本実施形態では、上記のように、溶接対象部材(30、40)を、溶接対象部材(30、40)の溶接予定部分(54)の周方向の中央部寄りの溶接終端部(51a)まで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、第1溶接部(51)を形成する工程と、溶接対象部材(30、40)を、第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)に、溶接終端部(52a)が重なるように周方向の他方側から一方側に向かって溶融させ、第2溶接部(52)を形成する工程とを設ける。これにより、第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)および第2溶接部(52)の溶接終端部(52a)が、溶接部(50)(溶接予定部分(54))の周方向の中央部寄り(応力の集中が比較的小さい部分)に形成されるので、溶接終端部(51a、52a)が溶接部(50)の周方向の端部側に設けられている場合と異なり、溶接対象部材(30、40)同士の接合強度を確保することができる。なお、第2溶接部(52)を形成する工程において、第1溶接部(51)を形成する工程で溶融された部分において再溶融される部分は、溶接終端部(51a)のみとなるので、再溶融される部分の範囲が比較的小さい。これにより、第1溶接部(51)を形成する工程で溶融された部分が完全に凝固していても再溶融される部分の範囲が比較的小さいので、第2溶接部(52)を形成する工程における溶接の熱膨張による引張応力に起因して完全に凝固した部分に割れが生じるのを抑制することができる。
また、第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)(クレータ(53))は、第2溶接部(52)の溶接終端部(52a)により再溶融されるので、第1溶接部(51)のクレータ(53)の割れも溶融される。そして溶融された第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)に重なるように、第2溶接部(52)の溶接終端部(52a)が形成される。よって2回溶接が行われるにも関わらず、クレータ(53)は1カ所にしか形成されない。また、クレータ(53)に生じる割れの状態に関しては、以下の通りとなる。つまり、1回目の溶接で生じるクレータ(53)は、2回目の溶接で溶融されるので、第2溶接部(52)のクレータ(53)と同等の状態となる。よって、2回溶接が行われるにも関わらず、2回分の溶接部の割れが生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、溶接対象部材(30、40)を、溶接予定部分(54)の周方向の中央部の溶接終端部(51a)まで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、第1溶接部(51)を形成し、溶接予定部分(54)の周方向の中央部に設けられた第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)に、溶接終端部(52a)が重なるように第2溶接部(52)を形成する。このように構成すれば、溶接終端部(51a、52a)が溶接部(50)の中央部に設けられるので、溶接対象部材(30、40)同士の接合強度を十分に確保することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)に対応する位置において、溶接熱源(200)の移動を停止させた状態で、溶接熱源(200)の出力(E)を徐々に小さくするとともに、第2溶接部(52)の溶接終端部(52a)に対応する位置において、溶接熱源(200)の移動を停止させた状態で、溶接熱源(200)の出力(E)を徐々に小さくする。このように構成すれば、溶接熱源(200)が移動しながら出力(E)を徐々に小さくする場合と比べて、溶接終端部(51a、52a)の大きさを小さくすることができる。これにより、第2溶接部(52)を形成する工程において再溶融される部分の範囲が小さくなるので、完全に凝固した部分に割れが生じるのをより抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第2溶接部(52)を形成する工程では、第1溶接部(51)を形成する工程において溶接熱源(200)の移動が停止された位置と同じ位置において、溶接熱源(200)の移動を停止させた状態で、溶接熱源(200)の出力を徐々に小さくする。このように構成すれば、容易に、第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)と第2溶接部(52)の溶接終端部(52a)とを重ねることができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1溶接部(51)のクレータ(53)に、クレータ(53)が重なるように、溶接終端部(52a)に対応する領域にクレータ(53)を含む第2溶接部(52)を形成する。このように構成すれば、第1溶接部(51)のクレータ(53)の割れが、第2溶接部(52)のクレータ(53)が形成される際に溶融するので、割れの数(状態)を、1回分の溶接のクレータ(53)の割れと同等にすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、溶接熱源(200)を移動させながら、溶接の開始から溶接熱源(200)の出力(E)を徐々に大きくして所定の出力値(E1)に達した後、出力(E)を一定にした状態で第1溶接部(51)を形成するとともに、溶接熱源(200)を移動させながら、溶接の開始から溶接熱源(200)の出力(E)を徐々に大きくして所定の出力値(E1)に達した後、出力(E)を一定にした状態で第2溶接部(52)を形成する。このように構成すれば、第1溶接部(51)および第2溶接部(52)の溶接の開始点において溶接熱源(200)の出力(E)が徐々に大きくされるので、溶接の開始点における溶接対象部材(30、40)のスパッタ(溶接中に飛散する溶融金属の微粒子)を低減することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1溶接部(51)を形成する工程における溶接熱源(200)の周方向の一方側から他方側に向かう移動速度(V1)と、第2溶接部(52)を形成する工程における溶接熱源(200)の周方向の他方側から一方側に向かう移動速度(V1)とは、互いに等しい。このように構成すれば、第1溶接部(51)の溶接の品質(溶接深さなど)と、第2溶接部(52)の溶接の品質(溶接深さなど)とが異なるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、回転軸線方向から見て、第1溶接部(51)および第2溶接部(52)のエンドプレート(30)上に位置する部分の径方向の幅(W1)は、回転伝達部材(40)上に位置する部分の径方向の幅(W2)よりも大きい。このように構成すれば、溶接部(50)を構成する材料のうち、エンドプレート(30)を構成するオーステナイト系の材料(ステンレス鋼)の割合が大きくなるので、溶接部(50)を割れにくくすることできる。
また、本実施形態では、上記のように、第1溶接部(51)を形成した後の溶接熱源(200)を、第1溶接部(51)を形成する工程および第2溶接部(52)を形成する工程において溶接熱源(200)が移動する移動速度(V1)よりも速い移動速度(V2)により、第2溶接部(52)の形成を開始する位置まで移動させる。このように構成すれば、溶接部(50)の形成に要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、上記のように、周方向に沿って、互いに離間している複数の溶接予定部分(54)に第1溶接部(51)および第2溶接部(52)を形成する。このように構成すれば、複数形成された溶接終端部(51a、52a)の各々において、溶接対象部材(30、40)同士の接合強度を確保することができる。
(構造(ロータ)の効果)
また、本実施形態では、上記のように、溶接対象部材(30、40)に設けられる、溶接対象部材(30、40)の溶接部(50)の周方向の中央部寄りに溶接終端部(51a)が位置するように形成された第1溶接部(51)と、第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)に、溶接終端部(52a)が重なるように形成された第2溶接部(52)とが設けられている。これにより、溶接対象部材(30、40)同士の接合強度を確保することが可能なロータ(100)を提供することができる。また、第2溶接部(52)を形成する工程における溶接の熱膨張による引張応力に起因して、第1溶接部(51)の完全に凝固した部分に割れが生じるのを抑制することが可能なロータ(100)を提供することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1溶接部(51)の溶接終端部(51a)および第2溶接部(52)の溶接終端部(52a)は、周方向における溶接部(50)の中央部に設けられている。このように構成すれば、溶接終端部(51a、52a)が溶接部(50)の中央部に設けられるので、溶接対象部材(30、40)同士の接合強度を十分に確保することができる。
また、本実施形態では、上記のように、回転軸線方向から見て、溶接部(50)のエンドプレート(30)上に位置する部分の径方向の幅(W1)が、回転伝達部材(40)上に位置する部分の径方向の幅(W2)よりも大きい。このように構成すれば、溶接部(50)を構成する材料のうち、エンドプレート(30)を構成するオーステナイト系の材料(ステンレス鋼)の割合が大きくなるので、ロータ(100)の溶接部(50)を割れにくくすることできる。
また、本実施形態では、上記のように、溶接部(50)は、ロータ(100)の周方向に沿って、互いに離間した状態で複数設けられている。このように構成すれば、複数形成された溶接終端部(51a、52a)の各々において、溶接対象部材(30、40)同士の接合強度を確保することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、ロータをインナーロータとして構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ロータをアウターロータとして構成してもよい。
また、上記実施形態では、高エネルギービームの照射により、溶接対象部材を溶融させる例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、出力値が制御可能な他の溶接手法(溶接熱源)により溶接対象部材を溶融させてもよい。
また、上記実施形態では、溶接部(溶接予定部分)の周方向の中央部に溶接終端部が位置するように、第1溶接部および第2溶接部が形成される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、エンドプレートとハブ部材との接合強度を確保することが可能であれば、溶接終端部が溶接部(溶接予定部分)の周方向の中央部からずれていてもよい。
また、上記実施形態では、エンドプレートとハブ部材とを溶接する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ロータコアとハブ部材との溶接に、本発明を適用してもよい。また、ロータコアとエンドプレートとハブ部材との溶接に、本発明を適用してもよい。
20 ロータコア
22 貫通孔
25a、25b コア端面(端面)
30 エンドプレート(溶接対象部材)
40 ハブ部材(回転伝達部材、溶接対象部材)
50 溶接部
51 第1溶接部
51a 溶接終端部
52 第2溶接部
52a 溶接終端部
53 クレータ
54 溶接予定部分
100 ロータ
200 溶接熱源

Claims (14)

  1. 回転軸線回りに回転されるとともに、回転中心に貫通孔を有するロータコアと、前記ロータコアの前記貫通孔に設けられた回転伝達部材と、前記ロータコアの回転軸線方向の端面に設けられるエンドプレートと、を備えるロータの製造方法であって、
    前記回転伝達部材と前記ロータコアと前記エンドプレートとのうちの少なくとも2つの溶接対象部材を、前記溶接対象部材の溶接予定部分の周方向の中央部寄りの溶接終端部まで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、第1溶接部を形成する工程と、
    前記溶接対象部材を、前記第1溶接部の溶接終端部に、溶接終端部が重なるように周方向の他方側から一方側に向かって溶融させ、第2溶接部を形成する工程と、を備える、ロータの製造方法。
  2. 前記第1溶接部を形成する工程は、前記溶接対象部材を、前記溶接予定部分の周方向の中央部の前記溶接終端部まで、周方向の一方側から他方側に向かって溶融させ、前記第1溶接部を形成する工程であり、
    前記第2溶接部を形成する工程は、前記溶接予定部分の周方向の中央部に設けられた前記第1溶接部の溶接終端部に、前記溶接終端部が重なるように前記第2溶接部を形成する工程である、請求項1に記載のロータの製造方法。
  3. 前記第1溶接部を形成する工程は、前記第1溶接部の溶接終端部に対応する位置において、溶接熱源の移動を停止させた状態で、前記溶接熱源の出力を徐々に小さくする工程を含み、
    前記第2溶接部を形成する工程は、前記第2溶接部の溶接終端部に対応する位置において、前記溶接熱源の移動を停止させた状態で、前記溶接熱源の出力を徐々に小さくする工程を含む、請求項1または2に記載のロータの製造方法。
  4. 前記第2溶接部を形成する工程は、前記第1溶接部を形成する工程において前記溶接熱源の移動が停止された位置と同じ位置において、前記溶接熱源の移動を停止させた状態で、前記溶接熱源の出力を徐々に小さくする工程を含む、請求項3に記載のロータの製造方法。
  5. 前記第1溶接部を形成する工程は、前記溶接対象部材の前記溶接予定部分の周方向の中央部寄りの前記溶接終端部に対応する領域にクレータを含む前記第1溶接部を形成する工程であり、
    前記第2溶接部を形成する工程は、前記溶接対象部材を、周方向の他方側から一方側に向かって溶融させることにより、前記第1溶接部の前記クレータに、クレータが重なるように、前記溶接終端部に対応する領域に前記クレータを含む前記第2溶接部を形成する工程である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  6. 前記第1溶接部を形成する工程は、溶接熱源を移動させながら、溶接の開始から前記溶接熱源の出力を徐々に大きくして所定の出力値に達した後、出力を一定にした状態で前記第1溶接部を形成する工程をさらに含み、
    前記第2溶接部を形成する工程は、前記溶接熱源を移動させながら、溶接の開始から前記溶接熱源の出力を徐々に大きくして前記所定の出力値に達した後、出力を一定にした状態で前記第2溶接部を形成する工程をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  7. 前記第1溶接部を形成する工程における溶接熱源の周方向の一方側から他方側に向かう移動速度と、前記第2溶接部を形成する工程における前記溶接熱源の周方向の他方側から一方側に向かう移動速度とは、互いに等しい、請求項1〜6のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  8. 前記溶接対象部材は、炭素鋼から形成されている前記回転伝達部材と、ステンレス鋼から形成されている前記エンドプレートとを含み、
    前記第1溶接部を形成する工程は、回転軸線方向から見て、前記第1溶接部の前記エンドプレート上に位置する部分の径方向の幅が、前記回転伝達部材上に位置する部分の径方向の幅よりも大きくなるように、前記第1溶接部を形成する工程であり、
    前記第2溶接部を形成する工程は、回転軸線方向から見て、前記第2溶接部の前記エンドプレート上に位置する部分の径方向の幅が、前記回転伝達部材上に位置する部分の径方向の幅よりも大きくなるように、前記第2溶接部を形成する工程である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  9. 前記第1溶接部を形成する工程の後でかつ、前記第2溶接部を形成する工程の前に、前記第1溶接部を形成した後の溶接熱源を、前記第1溶接部を形成する工程および前記第2溶接部を形成する工程において前記溶接熱源が移動する移動速度よりも速い移動速度により、前記第2溶接部の形成を開始する位置まで移動させる工程をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  10. 前記第1溶接部を形成する工程および前記第2溶接部を形成する工程は、周方向に沿って、互いに離間した複数の前記溶接予定部分に前記第1溶接部および前記第2溶接部を形成する工程である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  11. 回転軸線回りに回転されるとともに、回転中心に貫通孔を有するロータコアと、
    前記ロータコアの前記貫通孔に設けられた回転伝達部材と、
    前記ロータコアの回転軸線方向の端面に設けられるエンドプレートと、
    前記回転伝達部材と前記ロータコアと前記エンドプレートとのうちの少なくとも2つの溶接対象部材に設けられる、前記溶接対象部材の溶接部の周方向の中央部寄りに溶接終端部が形成された第1溶接部と、前記第1溶接部の溶接終端部に、溶接終端部が重なるように形成された第2溶接部とを備える、ロータ。
  12. 前記第1溶接部の溶接終端部および前記第2溶接部の溶接終端部は、周方向における前記溶接部の中央部に設けられている、請求項11に記載のロータ。
  13. 前記溶接対象部材は、炭素鋼から形成されている前記回転伝達部材と、ステンレス鋼から形成されている前記エンドプレートとを含み、
    回転軸線方向から見て、前記溶接部の前記エンドプレート上に位置する部分の径方向の幅が、前記回転伝達部材上に位置する部分の径方向の幅よりも大きい、請求項11または12に記載のロータ。
  14. 前記溶接部は、前記ロータの周方向に沿って、互いに離間した状態で複数設けられている、請求項11〜13のいずれか1項に記載のロータ。
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