JP6949540B2 - 異常検知装置 - Google Patents
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Description
[1.全体構成]
まず、本実施形態に係る異常検知装置1を搭載する車両の全体構成について、図1を参照して説明する。異常検知装置1は、トラック、バス等の自動車や、自動車に牽引されるトレーラ等の被牽引車両に搭載することができる。異常検知装置1は、車両が有する各車軸の両端に設けられたドラムブレーキの異常を検知する。ここでは、ドラムブレーキの異常として、ドラムブレーキの引き摺りが生じている異常状態であるか否かを少なくとも判定する。以下、異常検知装置1をトレーラ10に搭載した例について説明する。
ドラムブレーキ5は、図2に示すように、ブレーキドラム51、ブレーキシュー52、ブレーキライニング53、Sカム54、及びリターンスプリング55を備える。
ブレーキシュー52は、円弧状に形成された部位を有する一対の部材である。一対のブレーキシュー52は、円弧状の部位が、ドラムの内周壁と一定の隙間を空けて対向する位置に配置されている。
果、ブレーキライニング53とブレーキドラム51との間で発生する摩擦力によって制動が行われる。
次に、図1に戻り、異常検知装置1の構成について説明する。異常検知装置1は、複数の温度検出部2、判定部3、警告装置4、及び車載機器群6を備えている。
表示デバイス34は、液晶パネルを含み、各ドラムブレーキ5の異常を検知した結果を、その異常が発生した部位、つまりどのドラムブレーキ5が異常であるかと共に、表示するように構成されている。なお、本実施形態では、表示デバイス34及び警告装置4が報知部に相当する。
[2−1.異常検知処理]
まず、ブレーキの異常の検知に用いるパラメータについて、図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は、停車状態から加速期間→速度一定期間→減速期間→停車期間と走行パターンを変化させた場合における、ブレーキ温度の変化パターンA〜Iを示したものである。
変化パターンC及びDは、前回の走行時に故障しており、加速期間の前からドラムブレーキ5に蓄熱されている例である。変化パターンC及びDでは、加速期間開始の位置P3及び位置P4において、すでに温度閾値を超えている。よって、変化パターンC及びDでは、ブレーキ温度の現在温度値と温度閾値との比較により、加速期間の開始時点においてブレーキの異常が検知される。
ブレーキ温度の温度勾配及び軌跡長を互いに比較するとよい。そして、他のブレーキ温度との温度勾配の乖離量と勾配乖離閾値とを比較する、又は、他のブレーキ温度との軌跡長の乖離量と長さ乖離閾値とを比較することにより、早期にブレーキの異常が検知される。
長の乖離量が長さ乖離閾値よりも大きいか、を判定する。そして、どのドラムブレーキ5においても、(1)〜(5)のいずれの条件も満たさない場合は、どのドラムブレーキ5も正常であると判定して、本処理を終了する。
次に、各種の閾値の設定について説明する。過酷なブレーキ操作が行われた場合、ブレーキの引き摺りが生じていなくても、ON割合が大きいほど、温度勾配は大きくなり、軌跡長は長くなる傾向がある。また、ドラムブレーキ5をオンからオフに切り替えると、ブレーキ温度が一旦上がった後で、一定となる変化が起こるため、引き摺りが生じている場合よりも逆に軌跡長が長くなることが起こり得る。つまり、過酷なブレーキ操作が行われて、ドラムブレーキ5をオンからオフへ切り替える回数(以下、切り替え回数)が多くなるほど、軌跡長は長くなる傾向がある。
まず、ステップS100では、勾配閾値を基準となる値であるBASEに設定する。続いて、ステップS110では、算出期間における制動期間の割合(以下、ON割合)が0%以上10%未満か否か判定する。ON割合が0%以上10%未満の場合は、ステップS210へ進む。一方、ON割合が10%以上の場合は、ステップS120へ進む。
テップS140では、ON割合が30%以上50%未満か否か判定する。ON割合が30%以上50%未満の場合は、ステップS150へ進み、勾配閾値をBASE×1.4倍の値に設定する。一方、ON割合が50%以上の場合は、ステップS160へ進む。
まず、ステップS400では、長さ乖離閾値を基準となる値であるBASEに設定する。続いて、ステップS410では、切り替え回数が1回未満か否か判定する。切り替え回数が1回未満の場合は、そのまま本処理を終了する。すなわち、BASEに設定された長さ乖離閾値を用いる。一方、切り替え回数が1回以上の場合は、ステップS420へ進む。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)ブレーキ温度の軌跡長を用いることにより、走行時の風や雨等の水滴によりブレーキ温度が低下した場合でも、ブレーキの異常を早期に精度良く検知することができる。
(3)過酷なブレーキ操作が行われた場合、軌跡長が長くなる傾向がある。よって、長さ乖離閾値は、ドラムブレーキ5の制動状態に応じて可変に設定される。これにより、過酷なブレーキ操作が行われた場合には、長さ乖離閾値を大きくして、ドラムブレーキ5の正常状態を異常状態と誤検知することを抑制することができる。また、過酷なブレーキ操作が行われていない場合には、長さ乖離閾値を小さくして、弱い引き摺り状態の場合でも、ドラムブレーキ5の異常を早期に検知することができる。
(7)現在温度を用いてブレーキの異常を検知することにより、すべてのドラムブレーキが引き摺り状態で、且つ引き摺り程度が弱い場合でも、ブレーキの異常を検知することができる。
(11)接触式の温度センサは、非接触式の温度センサと比べて、ブレーキダスト、泥、オイルなどの影響を受けないため、温度検出の経年変化が少なく、回路も簡素である。また、接触式の温度センサは、非接触式の温度センサと比べて、安価で取付けも容易である。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されることなく、種々変形して実施することができる。
(d)上記実施形態では、温度検出部2がブレーキシュー52の露出部位521に取り付けられているが、これに限定されるものではない。例えば、温度検出部2は、ブレーキライニング53に埋め込まれていてもよい。また、温度検出部2は、ブレーキドラム51側に設けられていてもよい。但し、この場合、ブレーキ温度を無線にて送受信する必要があり、例えば、既存のTPMS装置を用いてもよい。TPMSは、タイヤ空気圧監視システム、即ち、Tire Pressure Monitoring Systemの略語である。
Claims (8)
- 車両(10)の車軸に設けられたドラムブレーキ(5)の温度であるブレーキ温度を検出するように構成された温度検出部(2)と、
予め設定された算出期間において、前記温度検出部により検出された前記ブレーキ温度の温度勾配を算出するように構成された勾配算出部(3)と、
前記勾配算出部により算出された前記温度勾配が、予め設定されている勾配閾値よりも大きい場合に、前記ドラムブレーキの引き摺りの発生と判定するように構成された異常判定部(3)と、
前記異常判定部により前記ドラムブレーキの引き摺りの発生と判定された場合に、異常の発生を報知するように構成された報知部(34,4)と、
前記算出期間における前記車両の制動状態に応じて、前記勾配閾値を変化させるように構成された閾値設定部(3)と、を備え、
前記車両の制動状態は、前記算出期間における前記車両の制動期間の割合である、
異常検知装置 - 前記ドラムブレーキは、前記車両の車軸に複数設けられており、
前記温度検出部は、複数の前記ドラムブレーキの前記ブレーキ温度をそれぞれ検出し、
前記異常判定部は、前記勾配算出部により算出された各ブレーキ温度の温度勾配を比較し、他の前記温度勾配よりも予め設定されている勾配乖離閾値を超えて大きな前記温度勾配が存在する場合に、当該温度勾配に対応する前記ドラムブレーキの引き摺りの発生と判定するように構成されている、請求項1に記載の異常検知装置 - 車両(10)の車軸に設けられたドラムブレーキ(5)の温度であるブレーキ温度を検出するように構成された温度検出部(2)と、
予め設定された算出期間において、前記温度検出部により検出された前記ブレーキ温度の温度勾配を算出するように構成された勾配算出部(3)と、
前記勾配算出部により算出された前記温度勾配が、予め設定されている勾配閾値よりも大きい場合に、前記ドラムブレーキの引き摺りの発生と判定するように構成された異常判定部(3)と、
前記異常判定部により前記ドラムブレーキの引き摺りの発生と判定された場合に、異常の発生を報知するように構成された報知部(34,4)と、
前記算出期間における前記車両の制動状態に応じて、前記勾配閾値を変化させるように構成された閾値設定部(3)と、を備え、
前記ドラムブレーキは、前記車両の車軸に複数設けられており、
前記温度検出部は、複数の前記ドラムブレーキの前記ブレーキ温度をそれぞれ検出し、
前記異常判定部は、前記勾配算出部により算出された各ブレーキ温度の温度勾配を比較し、他の前記温度勾配よりも予め設定されている勾配乖離閾値を超えて大きな前記温度勾配が存在する場合に、当該温度勾配に対応する前記ドラムブレーキの引き摺りの発生と判定するように構成されている、
異常検知装置 - 前記閾値設定部は、前記車両の速度に応じて、前記勾配閾値を変化させるように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の異常検知装置
- 前記勾配算出部は、予め設定された平均期間に前記温度検出部により検出された前記ブレーキ温度を移動平均した値を前記ブレーキ温度として用いて、前記ブレーキ温度の温度勾配を算出するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の異常検知装置
- 前記異常判定部は、前記温度検出部により検出された前記ブレーキ温度が予め設定されている温度閾値よりも高い場合に、前記ドラムブレーキの引き摺りの発生と判定するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の異常検知装置
- 前記温度検出部は、前記ブレーキ温度として、前記ドラムブレーキのブレーキシュー又はブレーキライニングの温度を検出するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の異常検知装置
- 前記温度検出部は、接触式の温度検出素子を備える温度センサである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の異常検知装置。
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