JP6949459B2 - 発熱体及び温熱具 - Google Patents

発熱体及び温熱具 Download PDF

Info

Publication number
JP6949459B2
JP6949459B2 JP2016129108A JP2016129108A JP6949459B2 JP 6949459 B2 JP6949459 B2 JP 6949459B2 JP 2016129108 A JP2016129108 A JP 2016129108A JP 2016129108 A JP2016129108 A JP 2016129108A JP 6949459 B2 JP6949459 B2 JP 6949459B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
heating
heat
cushioning material
storage bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016129108A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018000376A (ja
Inventor
暢人 井上
暢人 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2016129108A priority Critical patent/JP6949459B2/ja
Publication of JP2018000376A publication Critical patent/JP2018000376A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6949459B2 publication Critical patent/JP6949459B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Description

本発明は、空気と接触することで発熱するとともに水蒸気を放出する発熱体及び当該発熱体を用いた温熱具に関する。
身体などを温めるのに用いられる発熱体として、通気性を有する扁平状の収納袋に空気と接触することで発熱する粉状の発熱性組成物を収納した使い捨てカイロが従来より知られており(例えば特許文献1を参照)、携帯性、安全性、簡便性などに優れかつ安価であるために頻用されている。
この種の発熱体は、例えば収納袋の透気度により、発熱性組成物の発熱温度や発熱するまでの時間、発熱保持時間をコントロールしているが、高温を得ようとすると透気度を高める必要があり、そのために穿孔を増やすなどの処理を行うと、内容物が漏れ出すといった課題がある。
特開平5−208031号公報
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、空気と接触することで発熱するとともに水蒸気を放出する発熱体であって、高温となることで水蒸気を多量に放出できる発熱体、及び、当該発熱体を用いた温熱具を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、空気と接触することで発熱するとともに水蒸気を放出する発熱性組成物と、前記発熱性組成物を収納する収納袋とを備え、前記収納袋は、2枚のシート材から構成されており、前記シート材は、JIS P8117で規定される透気度が1秒/100ml以下であり、前記シート材は、粒径5μmの粒子の捕集効率が95%以上である発熱体により達成される。
また、本発明の上記目的は、上記構成の発熱体と、前記発熱体を包む包装袋と、前記発熱体及び前記包装袋の間に配置される緩衝材とを備え、前記緩衝材は、疎水性及び透湿性を有する温熱具により達成される。
上記構成の温熱具の好ましい実施態様においては、前記緩衝材はネット状であることを特徴としている。
上記構成の温熱具のさらに好ましい実施態様においては、前記緩衝材は疎水性繊維で形成されていることを特徴としている。
上記構成の温熱具のさらに好ましい実施態様においては、通気性を有する収納袋に芳香剤を収納した芳香体をさらに備え、前記芳香体は、前記包装袋内の前記発熱体と別体に配置されることを特徴としている。
本発明の発熱体によれば、収納袋を構成するシート材の透気度が小さく通気性が非常に高いので、収納袋内に空気が良好に流入する。その結果、発熱性組成物の発熱温度を高くすることができるので、発熱性組成物の発熱に伴い多量の水蒸気が放出される。よって、多量の水蒸気により、使用者に対して心地よく温熱を与えることができる。一方、収納袋を構成するシート材は、粒径5μmの粒子の捕集効率が95%以上と高く、発熱性組成物が通過することを抑制可能な高いフィルター性を有している。よって、本発明の発熱体によれば、収納袋からの発熱性組成物の漏出を防止することができる。
また、本発明の温熱具によれば、発熱体を緩衝材を間に挟んだ状態で包装袋により包んでいるので、温熱具を使用者の肌に当てた際に発熱体が直接肌に当たらない。よって、発熱体が高温となって、使用者が発熱体だけの使用では熱いと感じる場合には、温熱具として使用することで、緩衝材が肌との間に介在するので、使用者に伝わる熱の温度が低下して適度な温熱を与えることができる。また、緩衝材は、疎水性及び透湿性を有しているので、発熱体から放出される水蒸気が緩衝材に吸収されることなく、肌に与えられる。よって、多量の水蒸気により、使用者に対して心地よく温熱を与えることができる。
本発明の一実施形態に係る発熱体の平面図である。 図1の断面図である。 本発明の一実施形態に係る温熱具の斜視図である。 図3の温熱具の分解斜視図である。 図3の温熱具の製造工程を示す説明図である。 図3の温熱具の製造工程を示す説明図である。 図3の温熱具の製造工程を示す説明図である。 図3の温熱具の使用状態を示す説明図である。
以下、本発明に係る発熱体及び温熱具の実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、発熱体1の一実施形態について説明する。発熱体1は、図1及び図2に示すように、空気と接触することで発熱するとともに水蒸気を放出する発熱性組成物2が扁平状の収納袋3内に収納された構成のものであり、手に持って手足や腰部、背中、腹、足の裏、肩、臀部など身体の種々の部位に当てることで温熱を与える、いわゆる身体に貼らないタイプのカイロである。
発熱性組成物2は、空気との接触により発熱するとともに水蒸気を放出するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、金属粉(鉄粉など)、活性炭、金属塩(食塩など)、保水剤(木粉、バーミキュライト、けい藻土、パーライト、シリカゲル、アルミナ、吸水性樹脂など)及び水分をそれぞれ適宜の含有量含む組成物を用いることができる。鉄粉が空気中の酸素との酸化反応により発熱し、この発熱に伴い水分が蒸発して水蒸気が放出される。発熱体1は水蒸気が伴うことで温熱を使用者に心地よく与えることができる。なお、鉄粉、活性炭、金属縁、保水剤及び水分としては、従来から公知の発熱性組成物に用いられている種々の物質・大きさ(粒径)のものを用いることができる。また、発熱性組成物2は、上記成分以外にも、必要に応じてその他の配合可能な添加剤を含有してもよく、各成分を混合することにより発熱性組成物2が調製される。
収納袋3は、表裏2枚の平面視矩形状の可撓性を有するシート材30で構成される。収納袋3は、2枚のシート材30を重ね合わせ、外周縁部(四つの方面の側縁部)を公知の接着剤を用いて接合する、あるいは熱圧着(ヒートシール)により接合することによって、内部に発熱性組成物2の収納空間を有する袋状に形成されている。
シート材30は、発熱性組成物2に空気を供給するために通気性を有している。シート材30は、透気度を調整することで通気性が高められており、シート材30を空気が通過しやすくなっている。これにより、収納袋3内に空気が良好に流入するので、発熱性組成物2の酸化反応に十分な量の酸素が供給されて発熱性組成物2の発熱効率が向上する。よって、発熱性組成物2の発熱温度上昇が大きくなるので、発熱性組成物2中の水分を良好に蒸発させて水蒸気を多量に放出することができる。
シート材30の透気度は、本実施形態では、1秒/100ml以下に調整されているが、0.5秒/100ml以下に調整されていることがより好ましく、0.1秒/100ml以下に調整されていることが最も好ましい。この透気度は、JIS P8117で測定される値であり、一定の圧力のもとで100mlの空気が6.45cmの面積を通過する時間で規定される。よって、透気度が大きいことは、空気の通過に時間がかかることから通気性が低いことを意味し、透気度が小さいことはその逆で通気性が高いことを意味する。なお、透気度は、ガーレー試験機で測定することができる。
加えて、シート材30は、発熱性組成物2が通過することを防止するために高いフィルター性を有している。これにより、収納袋3内に収納された発熱性組成物2がシート材30を通過して外部に漏れ出すことを防止することができる。このフィルター性は、以下のようにして測定することができる。具体的には、2mgのJIS試験用粉体(7種)を添加した1Lの水を、シート材30から採取した円形状の試料(直径47mm)に対して、1cmあたり1分間に4.3ml流して濾過し、濾過前後の液をサンプリングする。そして、濾過前の液に含まれる粒子径5μmの粒子数をC(個)、濾過後の液に含まれる粒子径5μmの粒子数をC(個)としたときに、以下の式1により捕集効率を算出することでフィルター性を測定することができる。捕集効率が大きいほどフィルター性が高く、本実施形態では、シート材30は粒径5μmの粒子の捕集効率が95%以上に調整されている。
捕集効率(%)=(C-C)×100/C0・・・(式1)
上述した高い通気性及び高いフィルター性を有するシート材30としては、織布及び/又は不織布の積層体で構成することができる。なお、積層体は、織布や不織布を複数枚積層して一体化させることが好ましい。一体化させる方法は、圧力により一体化させる方法、熱溶着などによる接着あるいは接着剤などによる接着により一体化させる方法などを例示することができる。
織布、不織布の繊維素材としては、ナイロン、ビニロンポリエステル、レーヨン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレートなどの合成繊維;綿、麻、絹、紙などの天然繊維;合成繊維と天然繊維との混合繊維などを例示することができる。使用感の観点から、繊維素材としてはナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなど、より好ましくはナイロン、ポリエステルを例示することができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、不織布は、湿式抄紙法、乾式抄紙法、スパンボンド法、メルトブロー法、ラテックス樹脂ボンド法、溶剤ボンド法、スティッチボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、サーマルボンド法、エアースルー法、エアレイド法などの方法により製造することができる。そのなかでも、スパンレース法、サーマルボンド法、エアースルー法、エアレイド法、ニードルパンチ法、スパンボンド法などの方法が好ましく、これらの方法では風合いがよくかつ、接着剤、溶剤を用いないため、肌への安全性を高くすることができる。さらに、そのなかでも、肌触り及び通気性の観点からは、スパンボンド法、サーマルボンド法又はスパンレース法(特にスパンボンド法)が好ましい。
上述したシート材30の具体例としては、繊維径が0.1μm〜数μmの極細繊維からなる極細繊維不織布を、例えばスパンボンド法により製造されたスパンボンド不織布と組み合わせた積層体を用いることができ、極細繊維不織布を2つのスパンボンド不織布で挟んだ積層体や、極細繊維不織布をスパンボンド不織布上に積層させた積層体を好ましく用いることができる。極細繊維不織布は、例えばメルトブロー法やスパンボンド法により製造することができる。極細繊維不織布は、繊維径が0.1μm〜数μmの極細繊維で構成されているため、繊維同士の隙間(孔)の孔径がかなり小さくて緻密であることから、シート材30に用いた場合に、発熱性組成物2を効果的に捕捉してシート材30を通過することを良好に防止できる。なお、極細繊維不織布は、極細繊維が均一のものを用いることで、より孔径が小さくかつ孔径分布もより均一となるためフィルター性が向上する。また、シート材30の使用者の肌に接触する側をスパンボンド不織布とすることで、肌触りを良好にすることができる。なお、上述したシート材30の具体的な構成は、透気度が1秒/100ml以下と通気性が高く、かつ、粒径5μmの粒子の捕集効率が95%以上とフィルター性が高いものである限り制限されない。
シート材30の目付けは、特に制限されるものではないが、目付けが小さいほど発熱体1を柔らかくかつ手になじみやすくできる一方で、目付けが小さすぎると収納袋3の強度が低下するため、例えば20g/m〜100g/m程度であることが好ましく、30g/m〜70g/m程度であることがより好ましい。
上記構成の発熱体1によると、収納袋3を構成するシート材30の透気度が小さくて通気性が非常に高いので、収納袋3内に空気が良好に流入する結果、発熱性組成物2の発熱温度を高くすることができるので、発熱性組成物2の発熱に伴い多量の水蒸気が放出される。よって、多量の水蒸気により使用者に対して心地よく温熱を与えることができる。
次に、本発明に係る温熱具の一実施形態について説明する。温熱具10は、図3及び図4に示すように、上述した本発明に係る発熱体1と、発熱体1を包む包装袋4と、発熱体1及び包装袋4の間に配置される緩衝材5と、発熱体1とは別体の芳香体6とを備えている。
包装袋4は、本実施形態では、1枚の包装シート40を袋状に折り畳むことで形成される。包装シート40は、発熱体1よりも外形が大きく形成されている。包装シート40は、織布又は不織布で構成することができる。そのなかでも、肌触り及び通気性の観点から、スパンボンド法、サーマルボンド法又はスパンレース法により製造される不織布(特にスパンボンド不織布)で構成することが好ましい。
織布、不織布の繊維素材としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレートなどの合成繊維、綿、麻、絹、紙などの天然繊維、また、合成繊維と天然繊維との混合繊維などを例示することができる。使用感の観点から、繊維素材としてはナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなど、より好ましくはナイロン、ポリエステルを例示することができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
緩衝材5は、所定の厚みを有する柔軟なシート状をなし、疎水性及び透湿性を有している。ここで、疎水性とは、水となじみにくく、緩衝材5が水をあまり吸収しない性質を指す。疎水性は、緩衝材5を疎水性の素材で形成する、あるいは、緩衝材5を疎水処理することで得られる。また、透湿性とは、水蒸気を通過させる性質を指し、緩衝材5自体が孔径の小さな孔や隙間を複数有する多孔質であることで水蒸気を通過させることが可能であってもよいし、緩衝材に孔径の大きな孔や隙間を複数設ける構造とすることで、水蒸気を良好に通過させることが可能であってもよい。
本実施形態では、緩衝材5は、疎水性繊維を用いてシート状に形成されるとともにネット状に形成されて複数の隙間50を有している。疎水性繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンなどを例示することができる。なお、緩衝材5の具体的な構成は、疎水性及び透湿性を有するものである限り制限されない。
緩衝材5の厚みは、特に制限されるものではないが、例えば1mm〜10mm程度であることが好ましく、3mm〜7mm程度であることがより好ましい。
芳香体6は、芳香剤(図示せず)が扁平状の収納袋60内に収納された構成のものである。芳香剤としては、例えば、香りの強い草花・葉・ハーブ・木の実・果物の皮などを乾燥させて砕いたものの他、乾燥させた草花・ハーブなどにアロマオイルなどの精油や人工香料を混ぜて砕いたものなど、従来から公知のものを例示することができる。
収納袋60は、表裏2枚の平面視矩形状の通気性を有するシート材(図示せず)で構成される。収納袋60は、2枚のシート材を重ね合わせ、外周縁部(四つの方面の側縁部)を公知の接着剤を用いて接合することあるいは熱圧着(ヒートシール)により接合することによって、内部に芳香剤の収納空間を有する袋状に形成されている。
通気性を有するシート材としては、不織布や織布の他、多孔質の樹脂フィルム、針で穿孔した樹脂フィルムを用いてもよい。また、シート材は、単層構成であってもよいし、樹脂フィルムと不織布又は織布とを積層した多層構成であってもよい。樹脂フィルムに使用される樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを例示することができる。また、織布又は不織布の繊維素材としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレートなどの合成繊維、綿、麻、絹、紙などの天然繊維、また、合成繊維と天然繊維との混合繊維などを例示することができる。
温熱具10は、図5に示すように、広がった状態の包装シート4に、緩衝材5、発熱体1及び芳香体6を下からこの順で積層状態で配置した後、図6及び図7に示すように、包装シート4を芳香体6上に被さるように折り畳み、そして、図3に示すように、折り畳まれた包装シート4の両端部を束ねて紐や輪ゴム、結束バンドなどの結束手段7で一纏めにすることで製造される。この温熱具10は、図8に示すように、使用者が手に持って、手に持って手足や腰部、背中、腹、足の裏、肩、臀部など身体の種々の部位に当てることで温熱を与えることができる。
上記構成の温熱具10によると、発熱体1が緩衝材5を間に挟んだ状態で包装シート4により包まれているので、温熱具10を使用者の肌に当てた際に発熱体1が直接肌に当たらない。よって、発熱体1が高温となって、使用者が発熱体1だけの使用では熱いと感じる場合には、温熱具10として使用することで、緩衝材5が肌との間に介在するので、使用者に伝わる熱の温度が低下して適度な温熱を与えることができる。また、緩衝材5は、疎水性及び透湿性を有しているので、発熱体1から放出される水蒸気が緩衝材5に吸収されることなく、肌に与えられる。よって、十分な量の水蒸気により、使用者に対して心地よく温熱を与えることができる。
加えて、芳香体6が発熱体1とともに包装シート4に包まれているので、温熱と芳香体6から放出される芳香により、リラクゼーション効果を使用者に与えることができ、マッサージやエステなどに好適に用いることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、発熱体1の収納袋3は外形が長方形状であるが、長方形状に限らず、正方形状、円形状、楕円形状、例えば六角形状などの多角形状など、他の種々の形状とすることができる。
また、上記実施形態では、発熱体1の袋体3の発熱性組成物2の収納空間が1つだけ設けられているが、複数の収納空間が区画されて設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、温熱具10の包装袋4は1枚の包装シート40を袋状として構成されているが、予め袋状であってもよい。
また、上記実施形態では、温熱具10は芳香体6を備えているが、芳香体6は必ずしも備えている必要はない。
以下、本発明に係る温熱具の実施例について説明する。なお、本発明に係る温熱具は、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、実施例として、図3及び図4に示すように、発熱体と包装袋との間に緩衝材を配置した温熱具について、23人の被験者に使用してもらい、使用時の(i)熱さ、(ii)温熱効果の満足度及び(iii)蒸気量についてそれぞれ5段階評価による官能試験を行った。なお、比較例として、発熱体と包装袋との間に緩衝材を配置しない温熱具について、10人の被験者に使用してもらい、実施例と同様に、使用時の(i)熱さ、(ii)温かさの満足度及び(iii)蒸気量について1〜5の5段階評価による官能試験を行った。その結果を表1〜表3に示す。
なお、実施例及び比較例ともに、発熱体のシート材(サイズ:130mm×95mm)は、ポリエステルのスパンボンド不織布/極細ポリエステルのメルトブロー不織布/ポリエステルのスパンボンド不織布の積層体(透気度:0.05秒/100ml、粒径5μmの粒子の捕集効率:98%)を用い、包装袋(サイズ:300mm×240mm)はナイロンのスパンボンド不織布を用いた。また、実施例の緩衝材はポリエステル繊維からなる厚み5mmのネット状シート(サイズ:90mm×90mm)を用いた。
表1に示されているように、実施例の温熱具を使用した場合に、「熱すぎる」と感じた被験者はおらず、「やや熱い」と感じる被験者の割合も比較例の温熱具を使用した場合と比較してかなり低いうえ、最も良い評価である「ちょうどよい熱さ」と感じる被験者の割合が比較例の温熱具を使用した場合と比較して非常に高い。また、表2に示されているように、実施例の温熱具を使用した場合には、温熱効果について、最も良い評価である「満足」と感じる被験者の割合が比較例の温熱具を使用した場合と比較して非常に高い。よって、本実例の温熱具は、使用時に熱くなり過ぎずに使用者にとって適度な温度であり、使用者に心地の良い温熱を与えられることが分かる。さらに、発熱体と包装袋との間に緩衝材が介在する実施例の温熱具を使用した場合でも、比較例の温熱具を使用した場合と比較して、表3に示されているように、使用者にとって十分な量の水蒸気を肌に与えられることができる。以上の結果から、本実施例の温熱具は、十分な量の水蒸気とともに使用者に対して心地よく温熱を与えられることが分かる。
Figure 0006949459
Figure 0006949459
Figure 0006949459
1 発熱体
2 発熱性組成物
3 収納袋
4 包装袋
5 緩衝材
6 芳香体
30 シート材

Claims (4)

  1. 発熱体と、
    通気性及び透湿性を有し、前記発熱体を包む包装袋と、
    前記発熱体及び前記包装袋の間に配置される緩衝材と、
    を備え、
    前記発熱体は、
    空気と接触することで発熱するとともに水蒸気を放出する発熱性組成物と、
    前記発熱性組成物を収納する収納袋と
    を有し、
    前記収納袋は、2枚のシート材から構成されており、
    前記シート材は、JIS P8117法で規定される透気度が1秒/100ml以下であり、
    前記シート材は、粒径5μmの粒子の捕集効率が95%以上であり、
    前記緩衝材は、疎水性及び透湿性を有する、
    温熱具。
  2. 前記緩衝材はネット状である、
    請求項1に記載の温熱具。
  3. 前記緩衝材は疎水性繊維で形成されている、
    請求項1又は2に記載の温熱具。
  4. 通気性を有する収納袋に芳香剤を収納した芳香体を更に備え、
    前記芳香体は、前記包装袋内の前記発熱体上に配置される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の温熱具。
JP2016129108A 2016-06-29 2016-06-29 発熱体及び温熱具 Active JP6949459B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016129108A JP6949459B2 (ja) 2016-06-29 2016-06-29 発熱体及び温熱具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016129108A JP6949459B2 (ja) 2016-06-29 2016-06-29 発熱体及び温熱具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018000376A JP2018000376A (ja) 2018-01-11
JP6949459B2 true JP6949459B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=60945129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016129108A Active JP6949459B2 (ja) 2016-06-29 2016-06-29 発熱体及び温熱具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6949459B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113507905B (zh) * 2019-03-01 2024-02-20 花王株式会社 温热器具
JP7358094B2 (ja) * 2019-07-10 2023-10-10 小林製薬株式会社 発熱体

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0731777Y2 (ja) * 1989-07-12 1995-07-26 日本パイオニクス株式会社 巾着型発熱体
JPH05309007A (ja) * 1992-05-08 1993-11-22 Mitsui Petrochem Ind Ltd 使い捨て懐炉用袋
JP3784093B2 (ja) * 1995-12-06 2006-06-07 ユニチカ株式会社 使い捨てカイロ用袋
JP3049707B2 (ja) * 1998-04-03 2000-06-05 花王株式会社 水蒸気発生体
JP2004180959A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Japan Pionics Co Ltd 芳香具
JP4731361B2 (ja) * 2006-03-10 2011-07-20 花王株式会社 蒸気温熱具
JP2011206222A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Kao Corp 水蒸気発生具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018000376A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7047970B2 (en) Mask
JP2009039370A (ja) 蒸気温熱具
WO2004098470A1 (ja) 加温具
JP5857098B2 (ja) 発熱具
KR101167035B1 (ko) 핫팩
RU2665146C2 (ru) Согревающее приспособление
JP7229049B2 (ja) 温熱具
JP2004073828A (ja) 水蒸気発生具
JP6949459B2 (ja) 発熱体及び温熱具
JP4786349B2 (ja) 温熱刺激用具
US20110029047A1 (en) Heating element
WO2006006663A1 (ja) 温灸器
JP3521855B2 (ja) 目 枕
WO2017061459A1 (ja) 水蒸気発生体および温熱具
JP7321706B2 (ja) マスク
JP6224893B2 (ja) むくみ改善器具
JP5178862B2 (ja) 温熱刺激用具
KR101273382B1 (ko) 원적외선 방출 기능성 복대
JP7083676B2 (ja) 水蒸気発生温熱具
JP2023006787A (ja) マスク
JP2023006782A (ja) マスク
JP2023006783A (ja) マスク
JP7414846B2 (ja) 温熱具
DE102010061474B4 (de) Medizinischer Wickel
JP7414523B2 (ja) マスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200602

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20200804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200901

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200901

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200909

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200915

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20201009

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20201013

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210413

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210713

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20210720

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210824

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6949459

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150