JP6948442B2 - 香りディスプレイ - Google Patents

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Description

この発明は香りディスプレイに関し、特に複数の香りカートリッジを装填し様々な香りを放出可能な香りディスプレイの改良に関する。
人間のコミュニケーションには、人間の持つ感覚に応じた様々なモードがある。これらの中で最もよく使用されているのは、視覚及び聴覚を用いたコミュニケーションである。これに対し、嗅覚は人間の生活では比較的よく使用されているにもかかわらず、これをコミュニケーションに使用している例は極めて少ない。しかし、コミュニケーションで視覚及び聴覚に加えて嗅覚まで利用できるようになれば、コミュニケーションはより効率的になり、様々な人がより深く体験を共有できるようになると考えられる。
こうした点に着目して、最近では、テレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、ゲーム機など、映像と音声とを再生できる装置とともに使用され、場面にあわせて香りを発生する装置が提案されている。この明細書では、そのように場面にあわせて香りを発生する装置を香りディスプレイという。
こうした香りディスプレイでは、複数の香りを自由に選択する機能を持たなければ十分に香りを活かすことができない。そこで、それぞれ予め選択された香りの発生源(これを香源という)を封入した複数のカートリッジ(香りカートリッジという)を準備し、これを香りディスプレイに装填し、所望のカートリッジから香りを発散させることが考えられる。そうした香りディスプレイが後掲の特許文献1に開示されている。
特許文献1の開示によれば、カートリッジには内部の香源からの香りを外部に放出する香り通路を設け、所望のタイミングでカートリッジ内部に空気を送り込む機構を香りディスプレイ側に設ける。こうした機構で香り通路を通して外部に香りが放出される。これらカートリッジからの香り放出の機構とは別に、香りディスプレイに装填されたカートリッジの香り通路の近くに放出口を持つ、香り成分を含まない空気の放出機構を設ける。ある香りを放出した後、次の香りを選択するときには、この空気の放出機構から空気を放出して周囲の香りを含んだ空気を吹き払い、その後に次の香りを放出する。こうすることで任意のタイミングで香りが混ざることなく香りを切替えることができる。
特開2014−92673号公報
上記したような構成を持つ香りディスプレイによれば、どの風力源を動作させるかによって香りを自由に選択できる。またその際に空気の放出機構を動作させれば香りが混ざることを防止できる。どの風力源をどのタイミングで動作させるかについては、外部から香りディスプレイにコマンドを送ることで制御できる。そのため、例えば映画、アニメーションなどで所望のタイミングで所望の風力源を動作させることで、場面に適した香りを放出できるという優れた効果がある。
ただし、特許文献1に開示された香りディスプレイでは、香りカートリッジの交換にやや手間がかかるという問題がある。特許文献1の開示では、香りディスプレイは6個の香りカートリッジを装填可能である。香りカートリッジは断面が正三角形の三角柱形状をしている。香りディスプレイは、中央を中心に香りカートリッジを装填するホルダが6個、60度ずつ回転した位置に配置される。各ホルダはいずれも同じ形状をしており、互いを隔てる壁と、外側に設けられたスライダとを持つ。スライダをスライドさせてホルダ内部を露出させ、香りカートリッジをホルダに装填し、スライダを元に戻す。
こうした作業を、香りカートリッジを入れ替えるたびに行う必要がある。こうした作業は手間がかかる。香りディスプレイに装填可能な香りカートリッジの数が多くなると、上記した問題はさらに深刻になる。そのため、できるだけ簡単に、確実に香りカートリッジを入替えられるような機構があれば望ましい。
それ故にこの発明の目的は、香りカートリッジの交換を確実に、かつ簡単に行える香りディスプレイを提供することである。
本発明の第1の局面に係る香りディスプレイは、複数個の香りカートリッジが着脱可能に装填可能で、複数個の香りカートリッジの任意の組合せから香りを噴出する香りディスプレイである。複数個の香りカートリッジは、側面の少なくとも一部に強磁性体を持つ。香りディスプレイは、複数個の香りカートリッジを収容可能なカートリッジ収容部を持つ筐体と、筐体内に設けられ、カートリッジ収容部に収容された複数個の香りカートリッジから個別に香りを噴出させるための機構とを含む。カートリッジ収容部は、筐体の一部からなる外壁と、カートリッジ収容部に収容された香りカートリッジの底面に対向するよう形成された底部とを持ち、底部には開口が設けられる。香りディスプレイはさらに、筐体の、底部に関してカートリッジ収容部と反対側に設けられ、開口を通じてカートリッジ収容部に進退可能に挿入されたロッドと、当該ロッドをカートリッジ収容部に向けて弾性的に付勢する付勢手段とを持ち、ロッドの先端に対する押圧に応じて、付勢手段による付勢力により当該ロッドの先端がカートリッジ収容部内に第1の距離だけ進入した第1の位置と、第1の距離よりも小さな第2の距離だけ進入した第2の位置との間で交代的にロッドの位置を固定するノック機構と、カートリッジ収容部に香りカートリッジが収容されたときに、当該香りカートリッジの強磁性体に対向するように、外壁に設けられた強磁性体を含む。
好ましくは、少なくとも香りカートリッジの上端部がカートリッジ収容部からはずれて香りカートリッジ収容部から突き出た状態で、香りカートリッジの強磁性体と、外壁の強磁性体との間の磁力により香りカートリッジが保持される。
より好ましくは、ロッドの先端が第1の位置にあるときに、香りカートリッジの強磁性体と香りディスプレイの強磁性体との間に働く磁力によって香りカートリッジが保持される。
さらに好ましくは、ロッドの先端が第2の位置にあるときに、香りカートリッジの強磁性体と香りディスプレイの強磁性体との間に働く磁力によって香りカートリッジが保持される。
この発明の目的、構成、及び効果は、この明細書と添付の図面とにより明らかとなるだろう。
図1は、この発明の1実施の形態に係る香りディスプレイの外観を示す図である。 図2は、図1に示す香りディスプレイの底面を示す斜視図である。 図3は、図1に示す香りディスプレイにおいて、香りカートリッジを交換するためにキャップを外した状態を示す図である。 図4は、香りカートリッジを斜め上方から見た斜視図である。 図5は、香りカートリッジを図4と逆の方向の斜め上方から見た斜視図である。 図6は、図1及び図2に示す香りディスプレイのカートリッジ収容部の斜視図である。 図7は、図1及び図2に示す香りディスプレイのカートリッジ収容部の平面図である。 図8は、図3に示す香りディスプレイの筐体の8−8方向の断面図である。 図9は、香りカートリッジを取り外す手順を示す、図3に示す香りディスプレイの筐体の斜視図である。 図10は、香りカートリッジを取り外す手順を示す、図3に示す香りディスプレイの筐体の斜視図である。 図11は、香りカートリッジを取り外す手順を示す、図3に示す香りディスプレイの筐体の11−11方向の片側断面図である。 図12は、香りカートリッジを取り外す手順を示す、図9に示す香りディスプレイの筐体の12−12方向の断面図である。 図13は、香りカートリッジを取り外す手順を示す、図10に示す香りディスプレイの筐体の13−13方向の断面図である。 図14は、図1に示す香りディスプレイの中での空気の流れを示すための、14−14方向の断面図である。
以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。また、以下に述べる実施の形態のすべての部分がこの発明の実施に必須というわけではない。この発明の実施に必須の構成要素は特許請求項の記載によって定められるべきである。
[第1の実施の形態]
<構成>
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る香りディスプレイ50の外観図を示す。香りディスプレイ50は、ほぼ六角柱形状の筐体60と、筐体60の上部の開口に着脱自在に取付けられるキャップ62とを含む。
筐体60は、ベースパネル82と、ベースパネル82の上に順に組付けられたベース筐体84、中間筐体86、及び上部筐体88とを含む。キャップ62の上面は中央に向かってなだらかに高くなっている。キャップ62の上面の中央には、後述する香りカートリッジから噴出される香気の出口である開口が集まった開口領域64が形成されている。
図2を参照して、ベースパネル82の底面には、その全体にわたり多数の開口90が形成されている。これら開口90は、香りカートリッジから香りを噴出するために用いられる空気を筐体60の内部に取入れるためのものである。なお、図2に示すように、ベース筐体84の側面の一つには、この香りディスプレイ50を三脚に取付けるための、国際規格にしたがった大きさのネジ穴92が形成されている。
図3は、図1に示す香りディスプレイ50においてキャップ62を筐体60から取外した状態を示す。図3を参照して、この実施の形態では、上部筐体88の内部に6個の香りカートリッジ100―110が収容される。図3では、香りカートリッジ100から始まって逆時計周りに香りカートリッジ102、香りカートリッジ104、香りカートリッジ106、香りカートリッジ108及び香りカートリッジ110が上部筐体88のカートリッジ収容部に装填可能である。
図4及び図5を参照して、例えば香りカートリッジ100は、断面がほぼ正三角形の三角柱状である。すなわち香りカートリッジ100は、互いに平行で合同な正三角形である上面362及び底面364、並びにこれらの周囲をつなぐように形成された側面366とからなる筐体360を持つ。筐体360は、香源が封入される中空部を持つ。香りカートリッジ100の上面362の1つの頂点の近傍には、筐体360の中空部に通じ、筐体360内に封入された香源からの香りを含む空気が放出される香り通路300が形成されている。側面366の、香り通路300と反対側の部分には、筐体360の内部に外部のマイクロブロアから空気を給気するための給気口220が形成されている。この給気口220の周囲には、強磁性体からなる金属板240が固定されている。強磁性体としては鉄、コバルト、ニッケル、鉄を含む合金又は酸化物等がある。
図6及び図7は、上部筐体88の上部からキャップ62を開放した様子を示す。図6では後述するように香りカートリッジ100の上端がカートリッジ収容部から突き出ている。図6及び図7を参照して、上部筐体88の内部には、それぞれ香りカートリッジ100―110を収容する6個のカートリッジ収容部130―140が形成されている。図6では香りカートリッジ100のみを図示している。これらカートリッジ収容部130―140の底部には、装填された香りカートリッジを簡単な操作で取り出すための、図示しないカム機構の一部であるロッド150―160が顔をのぞかせている。このカム機構については図8を参照して後述するが、いわゆるノック式ボールペンのノックカム機構と基本的に同じ仕組みからなっている。
図8を参照して、上部筐体88の、例えば香りカートリッジ100が収容されるカートリッジ収容部130の外側内周には、香りカートリッジ100の背面に形成された給気口220を通じて香りカートリッジ100の内部の中空部200に空気を吹き込むための、外部からの交番電圧により駆動される、圧電素子を用いたマイクロブロア180が設けられる。中空部200に空気が吹き込まれると、キャップ62の上面中央に形成された開口領域64に向けて開口した香り通路300を通じて、中空部200に封入された香源の香りを含んだ空気が噴出される。香りカートリッジ106に対しても同様に、香りカートリッジ106の背面に形成された給気口226を通じて香りカートリッジ106の内部の中空部206に空気を吹き込むためのマイクロブロア186が設けられており、中空部206に空気が吹き込まれると、開口領域64に向けて開口した香り通路306を通じて、中空部206に封入された香源の香りを含んだ空気が噴出される。他のカートリッジ収容部についても同様である。したがって、マイクロブロア180―190をそれぞれ動作させることにより、香りカートリッジ100―110から個別に香りを噴出させることができる。
上部筐体88の中央には、開口領域64に続く噴射口320を持つダクト部材310が設けられる。このダクト部材310の底部には、ベースパネル82の底面に設けられた開口90から取り入れた空気を噴射口320内に噴射し、開口領域64を経て香りディスプレイ50外部に噴射するためのマイクロブロア322が設けられる。マイクロブロア322は香りカートリッジ用のマイクロブロア180等と同様の構造を持つが、その形状はより大きく、噴射可能な空気の量はマイクロブロア180等よりも多い。
カートリッジ収容部130に対応して設けられたマイクロブロア180の上部の壁の内部には、香りカートリッジ100がカートリッジ収容部130から取り出される際に、香りカートリッジ100の金属板240との間の磁力により、香りカートリッジ100を一時的に保持するための磁石260が埋め込まれている。同様に、カートリッジ収容部130のマイクロブロア186の上部の壁の内部にも磁石266が埋め込まれている。他のカートリッジ収容部についても同様である。なお、これらの磁石がカートリッジ収容部の内周側に埋め込まれているのは、香りカートリッジの金属板との間の磁力を必要十分な大きさにし、香りカートリッジを取り外しやすく、かつ香りカートリッジを落としにくくするためである。
例えば香りカートリッジ100を収容するカートリッジ収容部(図6に示すカートリッジ収容部130)には、香りカートリッジ100をカートリッジ収容部130から容易に取り出すためのノック機構280が設けられている。ノック機構280は、下部が閉じ、上部に開口した円筒形のカム本体282と、カム本体282の上部に挿通され、ノック機構280の伸長時にはカートリッジ収容部130の内部に長く、収縮時にはわずかに突き出る、内部が中空で下部が開口したロッド150と、ロッド150の開口部に下から挿入される凸部を有し、肩の部分がロッド150の外周に当接するように形成された円柱形の回転子288とを含む。回転子288の下部には、回転子288の下端に当接する回転子ホルダ286が設けられ、さらにその下部には回転子ホルダ286に対し回転子ホルダ286を常に上方に押し上げる力を加える押上バネ284が設けられている。これらの構造はいずれもカム本体282の内部に設けられている。
カム本体282の中空部は概略円形の断面を持つ。カム本体282の上部の内周には複数の凸部がカム本体282の長手方向に沿って設けられている。これら凸部の各々の下面には、いずれも同じ方向を向いた2つのカム斜面が形成されている。これら凸部の間の凹部は、カム本体282の上端で終わり、カム本体282の上端の内周は凸部の内周面と面一になっている。
回転子288の側面には上記凸部と同じ数の、上記凹部内をスライド可能な幅のストップ部材が設けられており、その上部端面が回転子288の肩を形成している。ストップ部材の上部端面には、上記カム斜面の一つと係合するカム斜面が形成されている。
なお、香りディスプレイ50が常に上を向いている状態で香りカートリッジ100の取り外しをするだけであれば、金属板240及び金属板246並びに磁石260及び磁石266はなくてもよい。しかし、実際には、香りカートリッジ100を取り外したり取り替えたりするときの香りディスプレイ50の姿勢は上を向いている場合だけではない。例えば香りディスプレイ50が天井近くに設けられている場合、香りディスプレイ50は下向きに取り付けられる。そうした場合、金属板240及び磁石260などを設けずに上記したカム機構で香りカートリッジ100を取り外そうとすると、香りカートリッジ100が自重により落ちてしまうという危険性がある。また、香りカートリッジ100を香りディスプレイ50に取り付ける際にも、手が滑ると香りカートリッジ100を落としてしまう可能性がある。そこで、この実施の形態では、香りカートリッジ100がノック機構280により上部筐体88から押し出されたときにも、金属板240及び磁石260の組合わせにより香りカートリッジ100が保持され、落ちたりしないようにしている。こうした構成により、香りカートリッジ100がどのような姿勢で使用されているときにも香りカートリッジ100を交換する作業が容易になるという効果が得られる。
こうした効果を最大限に得るためには、金属板240は少なくとも筐体360の側面で、上面よりも下面に近い部分に設けられることが望ましい。香りカートリッジ100などがノック機構270によりカートリッジ収容部130から外れたときに、香りカートリッジ100の下部に金属板240がある方が確実に磁石260により香りカートリッジ100を保持できる。もちろん、図4に示すように金属板240を香りカートリッジ100の上面に近い部分に設けてもよい。
なお、図8に示すようにベース筐体84の内部には、マイクロブロア180―190及びマイクロブロア322を動作させるための交番電圧をこれらに印加するための制御基板340が設けられる。制御基板340は、さらに無線通信により外部の制御装置と通信可能であり、外部の制御装置から送信される制御信号にしたがってマイクロブロア180―190及びマイクロブロア322に交番電圧を印加するためのものである。
<動作>
上記した香りディスプレイ50は以下のように動作する。香りディスプレイ50を使用するためには、最初に香りカートリッジ100―110を上部筐体88に装填する必要がある。そのために、最初は図6に示すように、カートリッジ収容部130のロッド150、カートリッジ収容部132のロッド152などのように、各ノック機構のロッドがカートリッジ収容部内に突き出るようにする。この場合には、回転子288のストップ部材が凹部内にある。押上バネ284の力により回転子ホルダ286と押上バネ284とが一体となって、回転子ホルダ286のストップ部材の上端がカム本体282の上端内周に当接するまで上方にスライドする。このとき、ロッド150の下端が回転子288のストップ部材の上端に当接しているため、ロッド150も上方にスライドし、その上端がカートリッジ収容部130の内部に突き出る。この位置を第1の位置と呼ぶ。
この状態で例えば香りカートリッジ100をカートリッジ収容部130内部に装填する。すると、ロッド150が香りカートリッジ100の下面に押されて下方に移動する。回転子288及び回転子ホルダ286も下方に移動する。回転子288のストップ部材の上端が、ロッド150の凸部の最も下の部分まで到達すると、押上バネ284の力によりストップ部材の上端がロッド150の凸部の下面の斜面に沿って円周方向に移動する。その結果、回転子288が回転しながら上方に移動する。ストップ部材の上端がカム斜面の底部(カム斜面の最も上の位置)に到達すると、その時点で回転子288の回転は終わり、回転子288の上端がカム斜面の底部に係合してそこに留まる。その結果、ロッド150はカートリッジ収容部内に少し突き出た所定位置で止まる。この位置を第2の位置という。香りカートリッジ100がカートリッジ収容部130に装填されている間、ロッド150には押上バネ284からの力は伝達されず、ロッド150及び香りカートリッジ100はその位置に留まる。この状態を図11に示す。
香りカートリッジ100がカートリッジ収容部130に装填されているときには、香りカートリッジ100の上面は上部筐体88の上面420とほぼ面一となっている。利用者が香りカートリッジ100を取り出す場合には、図9に示すように香りカートリッジ100を指で下に押す。すると図8及び図12を参照して、ロッド150及び回転子288が一体となって下方に移動する。回転子288のストップ部材の上端がカム本体282内の凸部の下端に到達すると、ストップ部材の上端の位置も下がり、ストップ部材の上端が、カム本体282の凸部のこれまで係合していたカム斜面の最下端を過ぎて隣のカム斜面に移り、そのカム斜面に沿い円周方向に回転しながらカム斜面に沿って上に移動する。この場合、カム斜面の先の位置にはカム本体282の内周に形成された凹部があるため、ストップ部材はこの凹部内を長手方向に移動可能になる。押上バネ284により回転子288が上方に向かって押されているため、回転子288と回転子ホルダ286とは一体となって上に移動し、ストップ部材がロッド150の上端に達したところで止まる。ロッド150は回転子288により押し上げられる。ロッド150の先端はカートリッジ収容部130内に突き出て香りカートリッジ100を上方に押し上げる。この状態を図13に示す。
この結果、図10及び図13に示されるように香りカートリッジ100の上端部がカートリッジ収容部130からはずれ、上部筐体88の上面420より上に突き出す。利用者はこの突き出た香りカートリッジ100の上端をつかんで香りカートリッジ100を上部筐体88から取り出すことができる。
なお、香りディスプレイ50が下又は斜め下を向いて設置されている場合、図8に示す金属板240及び磁石260、並びに金属板246と磁石266のような機構がないと、前述したように香りカートリッジ100、香りカートリッジ106などが落ちてしまう可能性がある。しかし図11及び図13から明らかなように、金属板240及び磁石260などを設けることにより、香りカートリッジ100がカートリッジ収容部に収容されているときも、またロッド150によりカートリッジ収容部から押し出されたときも、金属板240と磁石260とは互いに対面した位置にある。そのため、両者の間に働く磁力により、カートリッジ100は上部筐体88から落ちずにそこにとどまる。利用者は香りカートリッジ100の上面を押して香りカートリッジ100がカートリッジ収容部から押し出されるようにし、上部筐体88から飛び出している部分をつまんで取り出すことで安全かつ容易に香りカートリッジ100を取り出すことができる。
必要な香りカートリッジが香りディスプレイ50に装填された状態で、香りディスプレイ50のマイクロブロア180―190およびマイクロブロア322を個別に、ときに同時に動作させることで、所望の香りをキャップ62の開口領域64から噴出させることができる。これらマイクロブロア180―190及びマイクロブロア322の制御は、外部の制御装置から無線で制御基板340に制御信号を送信することにより行う。
図14に、香りディスプレイ50の動作時の空気の流れを示す。図14を参照して、例えば香りカートリッジ100の香りを放出するときには、マイクロブロア180を動作させ、空気を香りカートリッジ100の給気口220を介して香りカートリッジ100の中空部200内に導入する。このときの空気は、ベースパネル82の底面に設けられた開口90から取り込まれ、左側の空気の流通路440を経てマイクロブロア180に到達し、マイクロブロア180から中空部200内に導入される。この図14の右側に示す香りカートリッジ106についても同様である。
中空部200内に空気が導入されると、香りカートリッジ100の内部に封入されていた香源からの香りを含む空気(香気)が香り通路300を経て開口領域64内に噴射される。
一方、マイクロブロア322も同様に開口90から取り入れた空気をダクト部材310の噴射口320内に噴射し、開口領域64を経て香りディスプレイ50外部に噴射する。香りカートリッジ100などから噴射された香りを含む空気もこの空気の流れにのり、香りディスプレイ50から離れた場所にまで移動する。
なお、マイクロブロア322を交番電圧により駆動することによってダクト部材310の噴射口320を経て開口領域64から放出される空気は、香りカートリッジ100などから噴射される香りを含んだ空気を遠方に到達させるためのブースター機能以外に、既に放出された空気に含まれる香りを消散させる効果も果たす。そのために、マイクロブロア322は、香りカートリッジ100などに空気を送り込むマイクロブロア180などより大きなサイズを持ち、より強くより多くの空気を送り込むことができる構成を持つことが好ましい。またこのマイクロブロア322による空気の放出量を制御することによって、開口領域64から放出される香りの濃度を制御できる。さらにマイクロブロア322からの空気とマイクロブロア180などからの空気との放出量の制御によって、香りディスプレイ50の調香機能を果たすこともできる。
なお、上記実施の形態では、一度に利用できる香りカートリッジの数は6個であるが、この発明はそのような実施の形態には限定されない。香りを放出する開口がごく限定された位置に形成できるのであれば、より多くの香りカートリッジを利用可能な形態とすることができる。その場合には、本発明により香りの識別子を入力する手間が大幅に削減され、さらに便利に香りディスプレイを利用できる。また、上記実施の形態の説明では、単独の香りカートリッジから香りを放出する場合を例にしたが、この発明はそうした実施の形態には限定されない。同時に複数種類の香りを放出することで、香りディスプレイに装填された香りカートリッジの香りを適宜ミックスして調香し、異なった香りを合成することもできる。すなわち、複数の香りカートリッジの任意の組合せを用いて調香できる。この場合の組合せには、香りカートリッジが1個のみを使用する場合も含む。
なお、上記実施の形態では、カートリッジの背面側(香り通路300が形成された位置と反対側)に金属板240を設け、対応する位置に磁石260を設けている。しかしこの発明はそのような実施の形態には限定されない。カートリッジの他の側面または香り通路300が形成された部分のエッジ部分に磁性体である金属板を設け、カートリッジ収容部の対応する位置に磁石を設けるようにしてもよい。
また、香りカートリッジ100においては、少なくとも香りカートリッジ100がカートリッジ収容部からロッド150により押し出されたときに、カートリッジ収容部側と対向する位置に金属板を設けることが望ましい。したがって、多くの場合には、金属板がカートリッジの下半分のいずれかの位置に配置されるようにすることが望ましい。もちろん、金属板がそれ以外の部分に設けられてもよいことはいうまでもない。
また、カートリッジ側に磁石を設け、カートリッジ収容部側に金属板を設けるようにしてもよい。この実施の形態では磁石は永久磁石であるが、香りディスプレイ側に電磁石を用いてもよいことはいうまでもない。
なお、この実施の形態では磁石をカートリッジ収容部の壁内に埋め込んでいる。これは、磁石と金属板との間の磁力が大きすぎて香りカートリッジ100などを取り外しにくくなることを防止するためである。しかしこの発明はそうした実施の形態には限定されない。磁力が比較的弱い磁石を用いる場合であれば、磁石をカートリッジ収容部の内周部に露出させるようにしてもよい。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
50 香りディスプレイ
60、360 筐体
62 キャップ
64 開口領域
82 ベースパネル
84 ベース筐体
86 中間筐体
88 上部筐体
90 開口
92 ネジ穴
100、102、104、106、108、110 香りカートリッジ
130、132、134、136、138、140 カートリッジ収容部
150、152、154、156、158、160 ロッド
180、186、322 マイクロブロア
200、206 中空部
220、226 給気口
240、246 金属板
260、266 磁石
280 ノック機構
282 カム本体
284 押上バネ
286 回転子ホルダ
288 回転子
300、306 香り通路
310 ダクト部材
320 噴射口
340 制御基板
362、420 上面
364 底面
366 側面
440 空気の流通路

Claims (3)

  1. 複数個の香りカートリッジが着脱可能に装填可能で、前記複数個の香りカートリッジの任意の組合せから香りを噴出する香りディスプレイであって、
    前記複数個の香りカートリッジは、側面の少なくとも一部に第1の強磁性体を持ち、
    前記複数個の香りカートリッジを収容可能なカートリッジ収容部を持つ筐体と、
    前記筐体内に設けられ、前記カートリッジ収容部に収容された前記複数個の香りカートリッジから個別に香りを噴出させるための機構とを含み、
    前記カートリッジ収容部は、前記筐体の一部からなる外壁と、前記カートリッジ収容部に収容された前記香りカートリッジの底面に対向するよう形成された底部とを持ち、
    前記底部には開口が設けられ、
    さらに、前記筐体の、前記底部に関して前記カートリッジ収容部と反対側に設けられ、前記開口を通じて前記カートリッジ収容部に進退可能に挿入されたロッドと、当該ロッドを前記カートリッジ収容部に向けて弾性的に付勢する付勢手段とを持ち、前記ロッドの先端に対する押圧に応じて、前記付勢手段による付勢力により当該ロッドの先端が前記カートリッジ収容部内に第1の距離だけ進入した第1の位置と、前記第1の距離よりも小さな第2の距離だけ進入した第2の位置との間で交代的に前記ロッドの位置を固定するノック機構と、
    前記カートリッジ収容部に前記香りカートリッジが収容されたときに、当該香りカートリッジの前記第1の強磁性体に対向するように、前記外壁に設けられた第2の強磁性体を含み、
    前記第1の強磁性体及び前記第2の強磁性体の一方は磁石であり、他方は強磁性体からなる金属であり、
    少なくとも前記香りカートリッジの上端部がカートリッジ収容部からはずれて前記カートリッジ収容部から突き出た状態で、前記香りカートリッジの前記第1の強磁性体と、前記外壁の前記第2の強磁性体との間の磁力により前記香りカートリッジが保持される、香りディスプレイ。
  2. 前記ロッドの先端が前記第1の位置にあるときに、前記香りカートリッジの前記第1の強磁性体と前記香りディスプレイの前記第2の強磁性体との間に働く磁力によって前記香りカートリッジが保持される、請求項1に記載の香りディスプレイ。
  3. 前記ロッドの先端が前記第2の位置にあるときに、前記香りカートリッジの前記第1の強磁性体と前記香りディスプレイの前記第2の強磁性体との間に働く磁力によって前記香りカートリッジが保持される、請求項1又は請求項2に記載の香りディスプレイ。
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