JP6948208B2 - 油冷式スクリュ圧縮機 - Google Patents

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本発明は油冷式スクリュ圧縮機に関し,より詳細には,油冷式スクリュ圧縮機のケーシング内外に亘って延設された駆動軸の軸周りよりケーシング内の流体が漏出することを防止するためのシール構造を備えた部分である軸封部の構造に特徴を有する油冷式スクリュ圧縮機に関する。
オス・メス一対のスクリュロータを,ケーシング内に形成したロータ室内に噛み合い回転可能に収容し,両スクリュロータの噛み合い回転に伴う圧縮作用によって潤滑油と共に気体を圧縮する油冷式スクリュ圧縮機にあっては,スクリュロータを噛み合い回転させるために,オス又はメスのスクリュロータに対して直接,又は増速装置等の動力伝達機構を介して間接的にケーシング外に配置された駆動源からの回転駆動力を伝達する必要がある。
そのため,このようなスクリュ圧縮機では,スクリュロータのロータ軸の一方,又は,前記一方のロータ軸にケーシング内で連結された動力伝達装置(例えば増速装置)の入力軸をケーシング外に突出させてエンジンやモータ等の駆動源に連結する「駆動軸」とすることでスクリュロータを噛み合い回転させることができるようにしている。
このように,スクリュ圧縮機にはケーシングを貫通して機外に突出する駆動軸が設けられていることから,この駆動軸の外周とケーシングに設けた軸孔間の隙間を介してケーシング内の流体が機外に漏出しないよう,この部分に,流体の漏出を防止する軸封装置を備えた軸封部を設けている。
このような軸封部に設ける軸封装置の一例として,メカニカルシール(特許文献1及び特許文献2参照)とオイルシール950(図8参照)を挙げることができる。
このうちのメカニカルシールは,軸とともに回転する回転リングと軸孔内に固定された固定リングを摺接させることにより漏れを防ぐ構造であり,摺接部を超硬合金やセラミックス等の耐摩耗性や耐熱性に優れた高強度の材質で形成することで,オイルシールに比較して寿命が長く,密封する流体の圧力が高い場合等,過酷な使用条件にも対応できるものとなっている。
しかし,メカニカルシールはオイルシールに比較して構造が複雑で,組み付けに手数がかかると共に,軸方向に比較的大きな取り付けスペースを必要とするという欠点を有する。
一方,オイルシール950は一例として図8に示すように軸孔932内に固定される環状のハウジング951と,このハウジング951の内周より突出する環状のシールリップ952を備え,このシールリップ952を,シールリップ952の持つ復元力により,又は,スプリング956の付勢力によって駆動軸933の外周面に摺接させることで流体の漏れを防止する構造であり,メカニカルシールに比較して構造が単純で,取り付け作業が容易であると共に,取り付けスペースも小さくて済むというメリットがある。
しかし,オイルシール950では,駆動軸933の外周に摺接させるシールリップ952はゴム等の弾性材料によって構成されているため,メカニカルシールに比較して耐久性が低く,過酷な使用条件下では使用することができず,用途が限定されるという欠点がある。
そのため,より過酷な使用条件下でも使用できるようにオイルシール950の耐久性を向上させる試みもされており,このような構成として「テフロン」(登録商標)として知られるポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)でシールリップを形成したオイルシールも提案されている。
特許第6066069号公報 特開2004−144177号公報
前掲のオイルシール950は,シールリップ952が駆動軸933の外周と摺接することによりシールを行う構造であることから,シールリップ952やこのシールリップ952と摺接する駆動軸933には,摩擦による摩耗と発熱が生じる。
そのため,給油による潤滑や冷却が適切に行われていない場合,摩擦熱によってオイルシール950に焼き付きが生じる。
そこで,シールリップ952と駆動軸933との摺接部を摩耗と熱から保護するために,シールリップ952に対して機内側より給油を行うことで,シールリップ952と駆動軸933との摺接部を潤滑すると共に冷却することが行われる。
ここで,このオイルシール950のシールリップ952は,駆動軸933との接触側の端縁を駆動軸933の軸線方向における機内側に向けた構造であることから,機内側の圧力が変化すると,シールリップ952を駆動軸933の外周面に押圧する力も変化し,シールリップ952と駆動軸933の外周間に生じる摩擦力や発熱量も変化する。
そのため,オイルシール950に対する給油量は,無負荷運転時に比較して機内側の圧力が高く,従って,駆動軸933の外周面に対するシールリップ952の押圧力が高くなる全負荷運転時の圧力を基準とし,この全負荷運転時においても摺接部の潤滑と冷却を十分に行うことができるよう,比較的多量の給油を行うことができるように設定されている。
駆動軸933は一般に油冷式スクリュ圧縮機の吸入側に設けるものであるため,軸封部に導入された潤滑油の大部分は,低圧となっているロータ室の吸入空間を介して吸気閉じ込み前の圧縮作用空間内に流入することとなる。
その結果,軸封部に対する給油量が多いと,吸気閉じ込み前の圧縮作用空間内に導入される潤滑油量が多くなり,その分,吸気量が減ることで,圧縮機の体積効率が低下する。
このことから,軸封部に対する給油量を減らしつつ,機内側の圧力変化によっても潤滑と冷却を十分に行うことができる構造の軸封部を備えた油冷式スクリュ圧縮機を提供することができれば,油冷式スクリュ圧縮機の体積効率を向上させることができ,油冷式スクリュ圧縮機の小型化や,駆動源であるエンジンやモータの消費燃料や消費電力の低減を図ることができることになる。
ここで,軸封部の潤滑と冷却のうち,潤滑については,シールリップ952と駆動軸933の外周間の摺接部を潤滑するために必要な給油量は比較的少なくて良い。
そのため,軸封部に対する多量の潤滑油の導入は,摩擦によって発熱した軸封部を冷却するために必要となるものであり,少量の潤滑油の導入によっても,摩擦に伴い発熱した軸封部を効率良く冷却することができれば,軸封部に対する給油量を減少させることができ,油冷式スクリュ圧縮機の体積効率を向上させることができることになる。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するために成されたもので,少量の潤滑油の給油によっても,摺接部の潤滑と冷却を行うことができる軸封部を備えた油冷式スクリュ圧縮機を提供することにより,吸入空間を介して圧縮作用空間に導入される潤滑油量を減少させて油冷式スクリュ圧縮機の体積効率を向上させることを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と,発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本願発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の油冷式スクリュ圧縮機1は,
吸入側においてケーシング(実施形態において吸入側ケーシング13の軸受室カバー135)に設けた軸孔132を介して駆動軸33がケーシング内外に延設されていると共に,前記軸孔132内に,前記駆動軸33の外周と前記軸孔132の内周間の間隔をシールする軸封装置を設けて軸封部14とした油冷式スクリュ圧縮機1において,
前記軸封装置が,前記軸孔132内に固定される環状のハウジング51と,前記ハウジング51の内周縁より突出して前記駆動軸33の外周面に摺接される,環状のシールリップ52を備えたオイルシール50であり,
前記シールリップ52の機内側の側部に対して潤滑油を導入すると共に,該導入された潤滑油をロータ室113側へ回収する給排油流路60を前記軸封部14に形成し,
前記給排油流路60の少なくとも一部を,前記シールリップ52が摺接する位置近傍の前記駆動軸33によって画成すると共に,
前記駆動軸33のうち,該給排油流路60を画成する部分の表面に,放熱用の凹凸(ただし,ポンピング作用を有するものを除く。)が形成された放熱部35を設けたことを特徴とする(請求項1)。
前記シールリップ52との摺接位置に対し機内側に位置する前記駆動軸33の外周面によって前記給排油流路60の少なくとも一部を画成すると共に,前記給排油流路60を画成する部分の前記駆動軸33の外周面に前記放熱部35を設けるものとしても良い(請求項2;図2及び図5参照)。
駆動軸33を,円柱状の駆動軸本体331と,該駆動軸本体331に外嵌される円筒状のカラー332によって構成し,前記シールリップ52を前記カラー332の外周面に摺接させると共に,
前記シールリップ52との摺接位置に対し機内側に位置する前記カラー332の外周面によって前記給排油流路60の少なくとも一部を画成すると共に,前記給排油流路60を画成する部分の前記カラー332の外周面に前記放熱部35を設けるものとしても良い(請求項3;図5参照)。
更に,駆動軸33を駆動軸本体331とカラー332によって構成し,前記シールリップ52を前記カラー332の外周面に摺接させる構成例では,
前記シールリップ52との摺接位置における前記カラー332の内周面と前記駆動軸本体331の外周面間で前記給排油流路60の少なくとも一部を画成すると共に,前記給排油流路60を画成する部分の前記カラー332の内周面に前記放熱部35を設けるものとしても良い(請求項4;図6参照)。
前記いずれの構成においても,前記放熱用の凹凸は,環状溝を多数平行に形成することにより,又はスパイラル溝を多巻数形成することにより形成するものとしても良い(請求項5)。
また,前記シールリップ52として,ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)製のものを使用することが好ましい(請求項6)。
以上で説明した本発明の構成により,上記構成の軸封部14を備えた本発明の油冷式スクリュ圧縮機1では,以下の顕著な効果を得ることができた。
オイルシール50のシールリップ52の機内側の側部に対して潤滑油を導入すると共に,該導入された潤滑油をロータ室113側へ回収する給排油流路60を前記軸封部14に形成し,
前記給排油流路60の少なくとも一部を,前記シールリップ52が摺接する位置近傍の前記駆動軸33によって画成すると共に,
前記駆動軸33のうち,該給排油流路60を画成する部分の表面に,放熱用の凹凸が形成された放熱部35を設けたことで,表面積が増大された放熱部35は,給排油流路60内の潤滑油との熱交換性が向上することで,摩擦熱が生じるシールリップ52の摺接位置近傍で駆動軸33を効率的に冷却することが可能となった。
その結果,軸封部の冷却性を低下させることなく従来の軸封部の構造に比較して軸封部14に対して導入する潤滑油量を減少させることができ,軸封部14を潤滑・冷却した後に吸入空間117を介して圧縮作用空間内に導入される潤滑油量が減少することで,油冷式スクリュ圧縮機1の体積効率を向上させることができた。
このような体積効率の向上によって油冷式スクリュ圧縮機1の比動力(気体量当たりの消費動力)が改善することから,油冷式スクリュ圧縮機1の小型化やこれを駆動するエンジンやモータの燃料消費量や消費電力を改善することができた。
駆動軸33のうち,前記シールリップ52との接触位置に対し機内側に位置する駆動軸33の外周面で前記給排油流路60の一部を画成すると共に,この位置の駆動軸33の外周面に放熱部35を設けた構成では,シールリップ52との接触位置に対する直近位置で駆動軸33を外周側から冷却することが可能であり,オイルシール50の焼き付きをより効果的に防止することができた。
前記駆動軸33を,駆動軸本体331と該駆動軸本体331に外嵌されたカラー332によって構成し,このカラー332の外周面にシールリップ52を摺接すると共に,シールリップ52の摺接位置に対し機内側のカラー332の外周面に放熱部35を設けた構成では,カラー332に対し放熱用の凹凸を形成した後に駆動軸本体331と組み合わせて駆動軸33を形成することができ,駆動軸33の全体を着脱して放熱用の凹凸を形成する場合に比較して,放熱用の凹凸の形成作業が容易である。
また,駆動軸33に必要な強度等は駆動軸本体331によって確保することで,カラー332の材質については選択の余地が広がることから,カラー332を放熱性の良い材質で形成することで,より一層の放熱性能の向上を図ることも可能である。
しかも,駆動軸33を駆動軸本体331と駆動軸本体331に外嵌されるカラー332によって構成し,カラー332の外周にシールリップ52を摺接させる構成では,仮にシールリップ52との摺接により駆動軸33側であるカラー332に摩耗が生じた場合であっても,駆動軸本体331を交換することなくカラー332のみの交換で対応可能となるため経済的である。
また,駆動軸33を駆動軸本体331と該駆動軸本体331に外嵌された環状のカラー332により構成し,カラー332の外周面に前記シールリップ52を摺接させた例では,カラー332の内周面と駆動軸本体331の外周面間で給排油流路60の一部を画成し,前記給排油流路60を画成する部分の前記カラー332の内周面に前記放熱部35を形成することで,シールリップ52との摺接位置の裏側からカラー332を効率的に冷却することができた。
前記放熱用の凹凸を,環状溝を多数平行に形成することで,又は,スパイラル溝を多巻数形成することで,凹凸の形成が容易であると共に,表面積を大幅に増大させて熱交換性能を向上させることができた。
また,シールリップ52を高い耐熱性と低摩擦性を有するポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)製とした構成では,更に給油量を減少させることができ,圧縮機の体積効率を更に向上させることができた。
本発明の油冷式スクリュ圧縮機の断面図。 図1中のA矢示部分(軸封部14)の拡大断面図。 オイルシール(ばねなし)の分解図。 オイルシールの要部断面図。 軸封部の変型例を示す要部断面図。 軸封部の別の変型例を示す要部断面図。 油冷式スクリュ圧縮機を備えたエンジン駆動型圧縮機の全体構成図。 オイルシール(ばね入り回転軸用)の説明図。
以下に,本発明の油冷式スクリュ圧縮機1の構成例を,添付図面を参照しながら説明する。
〔全体構成〕
図1に示す本発明の油冷式スクリュ圧縮機1は,外殻を成すケーシングが,ロータケーシング11と,このロータケーシング11の吸入側端部に取り付けられあるいはこれと一体に形成される吸入側ケーシング13と,前記ロータケーシング11の吐出側端部に取り付けられる吐出側ケーシング12により構成されており,このうちのロータケーシング11内に形成されたロータ室113内にオス・メス一対のスクリュロータ2,3が噛み合い回転可能に収容されている。
このロータケーシング11は,吐出側端部においてロータ室113を開放する筒状に形成されていると共に,吸入側端部にはスクリュロータ2,3の吸入側ロータ軸2b,3bを収容する軸孔が形成され,この軸孔内に形成された軸受室115a,115b内に軸受を収容し,この軸受にオス,メス各スクリュロータ2,3の吸入側ロータ軸2b,3bを支承する。
このロータケーシング11の吸入側端部には,ロータケーシング11側に向かって開口するギヤ室131を備えた吸入側ケーシング13が接合され,この吸入側ケーシング13内に形成されたギヤ室131内には,オス,メスいずれかのスクリュロータ2,3に対して,図示せざるモータやエンジン等の駆動源からの回転駆動力を増速して入力する増速装置30が収容されている。
この増速装置30は,一例としていずれか一方のスクリュロータ2又は3のロータ軸(本実施形態にあってはオスロータ2の吸入側ロータ軸2b)に固着された従動歯車31と,この従動歯車31に対して回転駆動力を伝達する駆動歯車32,及び前記駆動歯車32に駆動源で発生した回転駆動力を入力する駆動軸33を備え,前記駆動歯車32に対して従動歯車31を小径とすることにより,駆動軸33を介して入力された回転駆動力が増速されてオスロータ2の吸入側ロータ軸2bに伝達され,スクリュロータを増速回転させることができるように構成されている。
なお,本発明の油冷式スクリュ圧縮機1において,上記増速装置30及び上記ギヤ室131は必須の構成ではなく,油冷式スクリュ圧縮機1の外部に増速装置を設けたり,駆動源からの回転駆動力を増速することなくそのままの回転速度で入力したりする場合など,増速装置30及びギヤ室131を設けない場合には,オス・メスいずれか一方の吸入側ロータ軸,例えばオスロータ2の吸入側ロータ軸2bを,ケーシングを貫通させて機外に突設し,これを「駆動軸」としてエンジンやモータからの回転駆動力を入力するように構成しても良い。
ロータケーシング11の吐出側端部は,オスロータ2及びメスロータ3の吐出側ロータ軸2a,3aを収容する軸孔を備えた吐出側ケーシング12で覆われており,スクリュロータ2,3の吐出側ロータ軸2a,3aを,前記吐出側ケーシング12の軸孔内に形成された軸受室123a,123b内に収容された軸受で支承している。
なお,ロータケーシング11には吸気口116と,この吸気口116に連通する吸入空間117が形成されていると共に,この吸気口116には圧縮機に対する吸気を制御する吸入弁42を備えた吸入流路41が連通されており,吸入弁42の開弁時,吸入流路41及び吸気口116を介してロータ室113の吸入空間117内に導入された被圧縮気体が,オス・メス一対のスクリュロータ2,3とロータ室113の内壁によって画成される圧縮作用空間内に導入されて圧縮され,ロータケーシング11の吐出側端部に設けられた吐出口(図示せず)を介して機外に吐出されるように構成されている。
〔軸封部〕
以上のように構成された油冷式スクリュ圧縮機1の吸入側ケーシング13には,前述した駆動軸33によって貫通される軸孔132が形成されていると共に,この軸孔132の内壁と駆動軸33の外周間の間隔を介してケーシング内の流体が機外へ漏出することを防止するために,該間隔を軸封装置によってシールした軸封部14が形成されており(図1中のA矢示部分の破線内参照),本発明の油冷式スクリュ圧縮機1では前述の軸封装置としてオイルシール50を採用している。
本実施形態において前述の軸孔132には,図2に示すようにオイルシール50を収容するために他の部分に比較して大径に形成された嵌合部133が形成されており,この嵌合部133内にオイルシール50を嵌合して取り付けることで,軸孔132と駆動軸33の外周面間の間隔を介した流体の漏出を防止している。
図示の実施形態において,軸封部14に設けられる前述のオイルシール50は,図3及び図4に示すように金属製のアウターケース511と,このアウターケース511内に収容される金属製のインナーケース512によって構成されるハウジング51と,前記アウターケース511とインナーケース512間に挟持されたシールリップ52,ダストリップ53,及び前記シールリップ52とダストリップ53間に挟持されるガスケット54によって構成されている。
前述のアウターケース511とインナーケース512は,それぞれ一方の開口に内向きに突出するフランジ511a,512aが設けられた円筒形状に形成されており,前記フランジ511a,512aの中央に駆動軸33を遊嵌可能な大きさの開口が形成されている。
また,前述のシールリップ52,ダストリップ53及びガスケット54は,合成樹脂等の弾性材料によって形成された,環状の略板状体であり,アウターケース511内にダストリップ53,ガスケット54,シールリップ52の順で挿入した後に,アウターケース511内にインナーケース512を収容することで,アウターケース511のフランジ部511aとインナーケース512のフランジ部512a間で,シールリップ52,ガスケット54及び,ダストリップ53を挟持するように構成されている。
アウターケース511とインナーケース512は,シールリップ52,ガスケット54,及びダストリップ53を挟持した状態でかしめる等して分離不能に一体化して前述したオイルシール50のハウジング51が形成されている。
アウターケース511のフランジ部511aとインナーケース512のフランジ部512a間に挟持される前述のシールリップ52は,軸封部14を介してオイルや圧縮気体等の流体が機外へ漏出することを防止するためのもので,合成樹脂等の弾性材料,好ましくはポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)のように耐摩耗性や耐熱性に優れた弾性材料で形成された環状の略板状体であり,図4に示すように,シールリップ52の外周縁52b側の所定範囲が前述したアウターケース511とインナーケース512のフランジ部511a,512a間に挟持されると共に,オイルシール50を駆動軸33の外周に嵌合した際,内周縁52aを機内側に向けると共に,内周縁52a側の所定の範囲が駆動軸33の外周面に摺接されるように構成されている。
また,前述のダストリップ53は,軸封部14を介してダストが機内へ浸入することを防止するもので,合成樹脂等の弾性材料,好ましくはポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)のように耐摩耗性や耐熱性に優れた弾性材料で形成された環状の略板状体であり,オイルシール50を駆動軸33の外周に嵌合した際,ダストリップ53の外周縁53b側の所定範囲が前述したアウターケース511とインナーケース512のフランジ部511a,512a間に挟持されると共に,内周縁53a側の所定範囲が機外側に向かって傾斜した状態で駆動軸33の外周面に摺接されるように構成されている。
なお,このダストリップ53は,ダストの侵入のおそれがない場合等にはこれを省略しても良い。
更に,前述のガスケット54は,シールリップ52とダストリップ53間に挟持されてこの部分の間隔を封止するもので,合成樹脂等の可撓性を有する材料で形成された環状板により構成される。
図4に示す実施形態では,ガスケット54の内周縁54aを駆動軸33の外周面に摺接させて取り付けているが,ガスケット54の内周縁は,駆動軸33の外周に対し摺接させることなく,駆動軸33の表面から離間するように取り付けるものとしても良い。
ガスケット54についても,シールリップ52やダストリップ53同様,耐摩耗性や耐熱性に優れた材料で形成することが好ましく,前述したPTFE等を使用することが好ましいが,ガスケット54はシールリップ52に比較して駆動軸33の表面に対する接触圧が低く発熱も少ないことから,コスト面で有利なゴム等の材料によって形成するものとしても良い。
なお,図示の実施形態ではオイルシール50として図3及び図4に示したばねなしのオイルシールを使用したが,図8を参照して説明したようにばね入りのオイルシールを使用するものとしても良い。
また,オイルシール50のハウジング51は,その外周をゴムや合成樹脂等の弾性材料でコーティングする等して,ハウジング51の外周と軸孔132の嵌合部133内周間のシール性を向上させる等しても良く,図示の構成に限定されず,既知の各種構造のオイルシールを採用可能である。
以上のように構成されたオイルシール50は,図2及び図4に示すように,アウターケース511とインナーケース512に設けたフランジ部511a,512aが機外側に配置されるように軸孔132に設けた嵌合部133に嵌合して軸孔132内に取り付けると共に,このオイルシール50内に駆動軸33を挿入することで,駆動軸33の外周面に対し摺接されるシールリップ52によって,機内側から機外側に対する流体の漏出を防止することができるように構成されている。
このように,フランジ部511a,512a側が機外側の配置となるように取り付けることで,オイルシール50のハウジング51内に形成された給油空間55内に潤滑油を導入すると,シールリップ52の機内側の側部に潤滑油を導入することができるようになっている。
給油空間55に対する潤滑油の導入と回収を可能とするために,軸封部14には,給油空間55に対し潤滑油を導入すると共に,導入された潤滑油をロータ室113の吸入空間117側に回収可能と成す給排油流路60が形成されている。
この給排油流路60は,少なくともその一部分が,シールリップ52と摺接する位置の駆動軸33の外周面と近接した位置の駆動軸33によって画成されていると共に,駆動軸33のうち,この給排油流路60を画成する部分の表面に放熱用の凹凸を形成した放熱部35を設け,給排油流路60内の潤滑油との接触面積を増大させることにより熱交換を効率的に行わせることで少量の潤滑油によっても必要な冷却性能が得られるように構成している。
図1及び図2に示す実施形態では,吸入側ケーシング13に,機外側に向かって開口する軸受室134を設けると共に,この軸受室134を機外側より被蓋する軸受室カバー135に設けた軸孔132に,前述したオイルシール50を嵌合する嵌合部133を設けている。
そして,オイルシール50を嵌合する嵌合部133を,軸受室134に向かって開口する形状に形成し,この嵌合部133内にオイルシール50を取り付けることで,オイルシール50のハウジング51内に形成された給油空間55が軸受室134に向かって開口するように構成している。
図2に示す実施形態では,軸受室134内に取り付けた軸受70と軸受室カバー135間に間隔136を設けると共に,この間隔136の上方位置で軸受室134とギヤ室131を連通する連通孔137を設けることで,ギヤ室131内に供給された潤滑油の一部が連通孔137及び前述の間隔136を介して給油空間55に導入されると共に,給油空間55内に供給された潤滑油は,間隔136を介して軸受70を潤滑した後,軸受室134よりも圧力が低くなっているロータ室113の吸入空間117に向かって移動して,吸入気体と共に圧縮作用空間に回収されるようになっている。
従って,図2に示す例では,前述した連通孔137と,この連通孔137に連通する前述の間隔136,及び給油空間55によって,シールリップ52の機内側の側部に潤滑油を導入すると共に,この潤滑油を機内側に回収する給排油流路60が形成されている。
そして,図2に示す実施形態では,オイルシール50のシールリップ52の摺接位置に対し,機内側に位置する部分の駆動軸33の外周面に,複数本の環状の放熱溝を設けることで,シールリップ52との摺接位置近傍における駆動軸33の表面積を増大させて前述した放熱部35を形成している。
従って,図示の実施形態では,給排油流路60を構成する給油空間55の内周縁の一部と,間隔136の内周が,駆動軸33の外周面に形成された放熱部35によって画成されており,その結果,シールリップ52との摺接部近傍の放熱性を向上させている。
以上のように,図2を参照して説明した実施形態では,軸受室カバー135に設けた嵌合部133を,軸受室134に向かって開口する形状に構成し,給油空間55が直接,軸受室134内に形成した間隔136と連通するように構成した。
これに対し,図5に示す実施形態では,軸受室カバー135の軸孔132に設けた嵌合部133を,機外側に向かって開放する形状に形成すると共に,この嵌合部133内にオイルシール50を嵌合した後,機外側に向かって開口する嵌合部133の開放端をシール押さえ板138で塞ぐことでオイルシール50を軸孔132に取り付け可能とした例である。
この例では,オイルシール50のハウジング51内に形成された給油空間55に対する潤滑油の導入は,機外からの潤滑油が導入される軸受室カバー135の肉厚内に形成された給油流路139を介して行われる共に,給油空間55内に導入された潤滑油は,給油空間55及び該給油空間55に対し機内側にある軸孔132内面と駆動軸33の外周面間に形成された間隔21を介してロータ室113の吸入空間117側に回収することができるように構成した。
従って,図5に示す例では,給油流路139,給油空間55及び軸孔132の内周と駆動軸33の外周面間の間隔21によって,シールリップ52の機内側の側部に対する潤滑油の導入と導入された潤滑油の回収を行う給排油流路60が形成されている。
そして,オイルシール50のシールリップ52の摺接位置に対し機内側の駆動軸33の表面に,複数本の平行な放熱溝を駆動軸33の周方向に環状に形成した放熱部35を設けている。
従って,図5に示す構成では,給排油流路60の一部を構成する給油空間55の内周の一部と,間隔21の内周が放熱部35によって画成されることで,この部分を通過する潤滑油との熱交換性が向上されている。
なお,図5に示す構成では,駆動軸33を,円柱状の駆動軸本体331とこの駆動軸本体331に外嵌された円筒状のカラー332によって構成し,このカラー332の外周面にオイルシール50のシールリップ52を摺接させると共に,この摺接位置に対し機内側となるカラー332の外周面に前述した放熱部35を形成した。
このように,駆動軸33を駆動軸本体331とカラー332によって構成すると共に,シールリップ52の摺接と放熱部35の形成をカラー332の外周面に対し行うことで,放熱用の凹凸溝の形成加工を駆動軸本体331より分離したカラー332に対し行うことで作業性が向上すると共に,カラー332として放熱性の良い材質のものを使用することで冷却効率を更に向上させることができる。
また,駆動軸本体331にカラー332を外嵌し,カラー332に対しシールリップ52を摺接させる構成では,仮にシールリップ52との摺接により駆動軸33側であるカラー332に摩耗が生じた場合であっても,駆動軸本体331を交換することなくカラー332のみの交換によって対応することが可能であり,経済的である。
更に,図6に示す例は,軸受室カバー135の軸孔132に形成した前述の嵌合部133を,機外側に向かって開放する形状に形成すると共に,この嵌合部133内にオイルシール50を嵌合させた後,嵌合部133の開放端をシール押さえ板138で塞ぐことでオイルシール50を軸孔132に取り付け可能とした点,及び,駆動軸33を駆動軸本体331とこれに外嵌したカラー332で構成した点では図5を参照して説明した実施形態と同様である。
しかし,図6に示した実施形態では,カラー332の内周面に,カラー332の軸線方向に所定幅を有すると共に,周方向に連続する環状の溝であるスリット15を形成し,このスリット15内に給排油流路60の一部を形成している。
すなわち,図6に示す実施形態では,給排油流路60の一部が,スリット15の形成部分におけるカラー332の内周面と,駆動軸本体331の外周面とによって画成されている。
そして,このスリット15を介して給油空間55に潤滑油を供給可能とするために,図6に示す実施形態では,軸受室カバー135の肉厚内に機外からの潤滑油を導入する給油流路139を形成し,この給油流路139の端部を,軸孔132の内壁面において開口させると共に,この給油流路139の端部開口位置に対応する位置のカラー332の外周面に,環状の油受溝16を形成し,この油受溝16の底部とスリット15を連通する連通孔17をカラー332の周方向に所定間隔で形成し,スリット15内に導入された潤滑油を給油空間55に導入するための給油孔19を設けている。
そして,給油空間55に導入された潤滑油をロータ室113側に回収するために,軸受室カバー135の厚み方向に設けた回収孔18によって給油空間55と軸受室134を連通している。
従って,図6に示す実施形態では,給油流路139,油受溝16,連通孔17,スリット15,給油孔19,給油空間55,及び回収孔18によって前述の給排油流路60が形成されている。
この給排油流路60の一部を構成するスリット15の形成位置であって,シールリップ52との接触位置の内周に位置するカラー332の内周面表面に,環状の放熱溝を多数平行に形成し,この部分を放熱部35とした。
このように構成された図6に記載の軸封部14の構成では,シールリップ52と摺接する部分の内側から駆動軸33のカラー332を冷却することができ,シールリップ52との摺接部を効果的に冷却して,少ない給油量で焼き付きを防止することが可能である。
〔エンジン駆動型圧縮機の全体構成〕
以上のように構成された軸封部14を備えた本発明の油冷式スクリュ圧縮機1を,駆動源であるエンジン81や,レシーバタンク82,その他の必要な機器と組み合わせてエンジン駆動型圧縮機として構成した例を図7に示す。
図7に示すエンジン駆動型圧縮機は,前述した本発明の油冷式スクリュ圧縮機1を圧縮機本体とし,この圧縮機本体1を駆動するエンジン81,前記圧縮機本体1より吐出された圧縮気体を貯留するレシーバタンク82を備え,圧縮機本体1より吐出された圧縮気体を,レシーバタンク82内に貯留した後,逆止弁83を介して図示せざる空気作業機等が接続された消費側に対して供給することができるように構成されている。
このレシーバタンク82内には,吐出流路84を介して,圧縮機本体1が潤滑油との気液混合流体として吐出した圧縮気体が導入され,このレシーバタンク82内で潤滑油を分離することができるように構成されていると共に,レシーバタンク82内に回収された潤滑油を,オイルフィルタ85,オイルクーラ86を介して圧縮機本体1に再度導入する給油配管87を備えている。
この給油配管87は,その先端を分岐し,そのうちの1つを吸気閉じ込み後の圧縮作用空間に対して潤滑油を給油する主給油配管871,吐出側ケーシング12内に設けた軸受室115a,115bに対し潤滑油を給油する吐出側給油配管872,及び吸入側ケーシング13に設けたギヤ室131や軸受室134,及び図5及び図6を参照して説明した構成では軸受室カバー135に設けた給油流路139に潤滑油を導入する吸入側給油配管873を備え,レシーバタンク82内の圧力によってレシーバタンク82内より押し出された潤滑油が,給油配管87を介して前記各部に給油されるように構成されている。
図1及び図2を参照して説明した軸封部14を備えた油冷式スクリュ圧縮機1では,吸入側給油配管873を介してギヤ室131に導入された潤滑油は,連通孔137を介して軸受室134内に導入され,軸受室カバー135と軸受70間の間隔136を介して給油空間55に導入された際,及び,給油空間55から軸受70側に回収される際に駆動軸33の表面に形成された放熱部35で凹凸溝と接触することで駆動軸33を冷却し,シールリップ52の焼付を防止する。
また,図5に示す実施形態では,吸入側給油配管873を介して給油流路139及び給油空間55に導入された潤滑油は,軸孔132の内周面と駆動軸33の外周面(カラー332の外周面)間に形成された間隔21を通過する際に,駆動軸33の外周面(カラー332の外周面)に形成された放熱部35に設けた凹凸溝との接触によって駆動軸33を好適に冷却することでシールリップ52の焼付を防止する。
更に,図6に示す実施形態では,吸入側給油配管873を介して給油流路139,油受溝16,連通孔17,スリット15,給油孔19を介して給油空間55に導入された潤滑油は,前記スリット15の形成位置におけるカラー332の内周面に形成された放熱部35に設けた凹凸溝との接触によってシールリップ52との摺接部の内側よりカラー332を効果的に冷却することで,シールリップ52の焼付を防止する。
このように,本発明の軸封部14を備えた油冷式スクリュ圧縮機1では,軸封部14を好適に冷却することができることから,軸封部14に対する潤滑油の導入量を減少させた場合であっても焼き付き等の発生を防止することができ,その結果,吸気閉込前の圧縮作用空間に導入される潤滑油量を減らして吸気量を増大させ,体積効率が向上された油冷式スクリュ圧縮機を得ることができた。
1 油冷式スクリュ圧縮機(圧縮機本体)
2 オスロータ
2a ロータ軸(吐出側)
2b ロータ軸(吸入側)
3 メスロータ
3a ロータ軸(吐出側)
3b ロータ軸(吸入側)
11 ロータケーシング
113 ロータ室
115a 軸受室
115b 軸受室
116 吸気口
117 吸入空間
12 吐出側ケーシング
123a 軸受室(オスロータのロータ軸の)
123b 軸受室(メスロータのロータ軸の)
13 吸入側ケーシング
131 ギヤ室
132 軸孔
133 嵌合部
134 軸受室
135 軸受室カバー
136 間隔
137 連通孔
138 シール押さえ板
139 給油流路
14 軸封部
15 スリット
16 油受溝
17 連通孔
18 回収孔
19 給油孔
21 間隔
30 増速装置
31 従動歯車
32 駆動歯車
33 駆動軸
331 駆動軸本体
332 カラー
35 放熱部
41 吸入流路
42 吸入弁
50 オイルシール
51 ハウジング(オイルシールの)
511 アウターケース
512 インナーケース
511a,512a フランジ部
52 シールリップ
52a 内周縁(シールリップの)
52b 外周縁(シールリップの)
53 ダストリップ
53a 内周縁(ダストリップの)
53b 外周縁(ダストリップの)
54 ガスケット
54a 内周縁(ガスケットの)
54b 外周縁(ガスケットの)
55 給油空間
60 給排油流路
70 軸受
81 エンジン
82 レシーバタンク
83 逆止弁
84 吐出流路
85 オイルフィルタ
86 オイルクーラ
87 給油配管
871 主給油配管
872 吐出側給油配管
873 吸入側給油配管
932 軸孔
933 駆動軸
950 オイルシール
951 ハウジング(オイルシールの)
952 シールリップ
956 スプリング

Claims (6)

  1. 吸入側においてケーシングに設けた軸孔を介して駆動軸がケーシング内外に延設されていると共に,前記軸孔内に,前記駆動軸の外周と前記軸孔の内周間の間隔をシールする軸封装置を設けて軸封部とした油冷式スクリュ圧縮機において,
    前記軸封装置が,前記軸孔内に固定される環状のハウジングと,前記ハウジングの内周縁より突出して前記駆動軸の外周面に摺接される,環状のシールリップを備えたオイルシールであり,
    前記シールリップの機内側の側部に対して潤滑油を導入すると共に,該導入された潤滑油をロータ室側へ回収する給排油流路を前記軸封部に形成し,
    前記給排油流路の少なくとも一部を,前記シールリップが摺接する位置近傍の前記駆動軸によって画成すると共に,
    前記駆動軸のうち,該給排油流路を画成する部分の表面に,放熱用の凹凸(ただし,ポンピング作用を有するものを除く。)が形成された放熱部を設けたことを特徴とする油冷式スクリュ圧縮機。
  2. 前記シールリップとの摺接位置に対し機内側に位置する前記駆動軸の外周面によって前記給排油流路の少なくとも一部を画成すると共に,前記給排油流路を画成する部分の前記駆動軸の外周面に前記放熱部を設けたことを特徴とする請求項1記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  3. 前記駆動軸を,円柱状の駆動軸本体と,該駆動軸本体に外嵌される円筒状のカラーによって構成し,前記シールリップを前記カラーの外周面に摺接させると共に,
    前記シールリップとの摺接位置に対し機内側に位置する前記カラーの外周面によって前記給排油流路の少なくとも一部を画成すると共に,前記給排油流路を画成する部分の前記カラーの外周面に前記放熱部を設けたことを特徴とする請求項1記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  4. 前記駆動軸を,円柱状の駆動軸本体と,該駆動軸本体に外嵌される円筒状のカラーによって構成し,前記シールリップを前記カラーの外周面に摺接させると共に,
    前記シールリップとの摺接位置における前記カラーの内周面と前記駆動軸本体の外周面間で前記給排油流路の少なくとも一部を画成すると共に,前記給排油流路を画成する部分の前記カラーの内周面に前記放熱部を設けたことを特徴とする請求項1記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  5. 前記放熱用の凹凸を,環状溝を多数平行に形成することにより,又はスパイラル溝を多巻数形成することにより設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  6. 前記シールリップが,ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)製であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の油冷式スクリュ圧縮機。

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