詳細な説明
添付の図面(ここでは、同様の番号が同様の要素を参照する)に関連して以下に述べられる詳細な説明は、開示されている発明の内容の様々な実施形態を説明することが意図されており、最適の実施形態を表すことを意図するものではない。本開示において記載されている各実施形態は、単に例又は実例として提供されており、他の実施形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。本明細書に提供される実例となる例は、網羅的であることを意図するものではなく、特許請求の範囲に記載される発明の内容を開示されている正確な形に限定することを意図するものでもない。
滑らかで均一な皮膚の外観は、多数の要因によって影響される。斑紋又は斑点は、表皮及び真皮内に時折生じる。これらの斑紋又は斑点は典型的には、任意の数の状態の空間的にはっきりと区別できる兆候である。これらの状態のいくつかの例には、吹き出物(開いた又は閉じた面皰)、色素沈着過剰(すなわち、黒皮症)、太陽に関連する年齢によるしみ(日光性黒子)、及びいくつかのタイプの良性角化症が含まれる。
従来、限局性の皮膚特徴の処置には、処置組成物の均一な塗布が関与してきた。限局性のしみ及び凸凹を減少させるために、様々なヒドロキシル化カルボン酸が関与する化学的ピーリングが、一般的に使用されている。ピーリングはまた、トリクロロ酢酸、ジェスナー液、フェノール、及びレチノイン酸で実施される。いくつかの処置は、色素沈着過剰、例えば、ヒドロキノン、トレチノイン、及びアゼライン酸などを特異的に目標とする。均一に塗布されると、このような化学的処置は、正常に色素沈着された皮膚のエリア又は特別な処置を必要としない領域にも作用する。これらの化学物質の多くはかなり強力であり、ある程度の毒性を有することがあるため、これらの化学物質の過剰使用は、過度の刺激、炎症、発疹、及び不快感を招く。それ故に、処置組成物の均一な塗布に関連する、正常皮膚領域における意図しない刺激の量を低減する必要がある。
以下の議論は、選択された皮膚の一部分に処置組成物を塗布するために、アプリケータを使用して、皮膚状態を検知及び処置するための、システム、装置、及び方法の例を提供する。様々な実施形態において、本明細書に記載される処置組成物は、化粧料組成物(例えば、メーキャップ、ファンデーション、ブロンザー、など)、医用軟膏(例えば、抗菌性軟膏、ヒドロコーチゾンクリーム、など)、クレンザー(例えば、せっけん、メーキャップリムーバー、など)、又は皮膚の一部分に塗布することができる任意の他の組成物のうち1又は複数である。様々な実施形態において、処置組成物は、液体、非ニュートン物質、ゲル、又は任意の他のタイプの組成物である。他の例において、処置組成物は、ローラーなどの物体の上に、又は皮膚の一部分の上に直接、選択的に付着させることができる。
以下の記載において、多数の具体的な詳細が、本開示の1又は複数の実施形態の完全な理解を提供する目的で記載されている。しかしながら、本開示の多くの実施形態を、具体的な詳細のうちいくつか又は全てがなくとも実施され得ることが、当業者には明らかであろう。いくつかの例において、本開示の様々な態様を不必要に不明瞭にしないために、周知のプロセスステップは詳細には説明されていない。さらに、本開示の実施形態が、本明細書に記載されている特徴の任意の組み合わせを用いてよいことが理解されるだろう。
<回転アプリケータ>
以下の議論は、ローラー及び皮膚測定コンポーネントを有する回転アプリケータを使用して、皮膚状態を検知及び処置するためのシステム、装置、及び方法の例を提供する。一つの例において、皮膚測定コンポーネントは、ローラーから離れて位置し、ローラーから、ローラーの外周の少なくとも2分の1だけ離れたところにある皮膚の一部分に関連する、1又は複数のパラメーターを生成する。1又は複数のパラメーターは、ローラー上への処置組成物の選択的付着を制御するために使用される。本明細書に記載されるいくつかの例において、回転アプリケータは、皮膚の一部分上の特定の関心領域を検知し、処置組成物を関心領域に選択的に塗布する。
図1は、皮膚の一部分102を処置するのに使用される回転アプリケータの一実施形態100を示す。回転アプリケータ100は、ローラー104、処置組成物コンポーネント106、皮膚測定コンポーネント108、及びコントローラ110を含む。回転アプリケータ100を皮膚の一部分102を横切って移動させると、ローラー104は軸112を中心に回転する。ローラー104は、接触位置114において皮膚の一部分102に接触する。ローラー104が軸112を中心に回転する際に、接触位置114は軸112に対して固定されたままである(すなわち、接触位置114は、ローラー104の表面上の特定の位置ではなく、ローラー104の回転に関わらず、ローラー104が皮膚の一部分102に接触する位置である)。ローラー104は外周を有する。一つの実施形態において、この外周は、軸112に対して垂直であり、接触位置114を通過する、ローラー104の断面の周りの距離として測定される。回転アプリケータ100においてローラー104として使用することのできるローラーのいくつかの実施形態が、図2A〜2Dに示される。
図2Aは、円筒形状を有するローラー200の一実施形態の正面図及び側部断面図を示す。ローラー200は、軸202を中心に回転し、接触位置204において皮膚の一部分に接触する。ローラー200のこの断面図は、軸202に対して垂直であり、接触位置204を通過する。ローラー200は外周206を有する。この外周206は、一つの実施形態において、接触位置204における軸202からの半径208の関数として計算される(すなわち、C=2πrであり、式中、Cは接触位置204における外周206であり、rは接触位置204における軸202からの半径208である)。円筒状ローラー200の場合、軸202に対して垂直であるローラー200の任意の断面は、接触位置204における軸202からの半径208と同じ長さの半径を有する。
図2Bは、球面形状を有するローラー210の一実施形態の正面図及び側部断面図を示す。ローラー210は軸212を中心に回転し、接触位置214において皮膚の一部分に接触する。ローラー210のこの断面図は、軸212に対して垂直であり、接触位置214を通過する。ローラー210は外周216を有する。この外周216は、一つの実施形態において、接触位置214における軸212からの半径218の関数として計算される(すなわち、C=2πrであり、式中、Cは接触位置214における外周216であり、rは接触位置214における軸212からの半径218である)。球状ローラー210の場合、軸212に対して垂直であるが接触位置214とは異なる位置にあるローラー210の断面は、接触位置214における軸212からの半径218とは異なる長さの半径を有することとなる。
図2Cは、エッジが丸い円筒形状を有するローラー220の一実施形態の正面図及び側部断面図を示す。ローラー220は軸222を中心に回転し、接触位置224において皮膚の一部分に接触する。ローラー220のこの断面図は、軸222に対して垂直であり、接触位置224を通過する。ローラー220は外周226を有する。この外周226は、一つの実施形態において、接触位置224における軸222からの半径228の関数として計算される(すなわち、C=2πrであり、式中、Cは接触位置224における外周226であり、rは接触位置224における軸222からの半径228である)。角が丸い円筒状ローラー220の場合、軸222に対して垂直であるが接触位置224とは異なる位置にあるローラー220の断面は、接触位置224における軸222からの半径228と同じ長さ又は異なる長さを有する可能性がある半径を有することとなる。
図2Dは、卵形形状を有するローラー230の一実施形態の正面図及び側部断面図を示す。ローラー230は軸232を中心に回転し、接触位置234において皮膚の一部分に接触する。ローラー230のこの断面図は、軸232に対して垂直であり、接触位置234を通過する。ローラー230は外周236を有する。この外周236は、一つの実施形態において、接触位置234における軸232からの半径238の関数として計算される(すなわち、C=2πrであり、式中、Cは接触位置234における外周236であり、rは接触位置234における軸232からの半径238である)。卵形ローラー230の場合、軸232に対して垂直であるが接触位置234とは異なる位置にあるローラー230の断面は、接触位置234における軸232からの半径238と異なる長さの半径を有することとなる。
図1を再び参照すると、処置組成物コンポーネント106は、処置組成物116を保持する。様々な実施形態において、処置組成物116は、ローラー104上に選択的に付着させることができる。一つの例において、処置組成物コンポーネントは少なくとも1つのノズル118を含み、このノズル118は、処置組成物を付着位置120に選択的に付着させる。ローラー104が軸112を中心に回転する際に、付着位置120は、軸112に対して固定されたままである(すなわち、付着位置120は、ローラー104の表面上の特定の位置ではなく、ローラー104の回転に関わらず、少なくとも1つのノズル118が処置組成物116を付着させる位置である)。処置組成物コンポーネント106は、接触位置114が軸112に対して固定されたままであるように、ローラー104の軸112に対して固定される。付着位置120は、接触位置114から円周距離128だけ離れたところにある。一つの例において、付着位置120は、接触位置114の実質的に反対側にある(すなわち、付着位置120及び接触位置114は、軸112を通過するローラー104の直径の2つの端のそれぞれにおおよそ位置する)。この例において、円周距離128は、ローラー104の全外周のおよそ2分の1である。
皮膚測定コンポーネント108は、目標位置122を含む皮膚の一部分102に関連する1又は複数のパラメーターを生成するように構成される。目標位置122は、接触位置114から目標距離124だけ離れたところにある。目標距離124は、円周距離128以上である。目標位置122は、接触位置114から所定の方向にあり、この方向は、皮膚の一部分102を横切る回転アプリケータ100の意図される移動方向である。図1に示される特定の実施形態において、所定の方向は接触位置114の左の方である。
一つの実施形態において、皮膚測定コンポーネント108はイメージャ126を含み、このイメージャ126は、皮膚の一部分102の画像データの形式で、1又は複数のパラメーターを生成する。代表的なパラメーターとしては、電磁エネルギーの吸収度、電磁エネルギーの反射率、電磁エネルギーの波長などについてのパラメーターが含まれる。一つの例において、1又は複数のパラメーターは、イメージャ126によって生成された1又は複数のピクセルの画像データから判定される。他の例において、パラメーターは、直接波長測定又はカラーモデル(例えば、RGB[赤、緑、青]カラーモデル、CMY[シアン、マゼンタ、イエロー]又はCMYK[シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック]色空間など)上の色の測定のうち、1又は複数から判定される。様々な例において、イメージャ126は、任意のタイプの画像センサー、例えば、電荷連結素子(CCD)カメラ又は相補型金属酸化物半導体(CMOS)カメラである。イメージャ126は、任意のタイプの電磁放射線、例えば、可視光、赤外電磁放射線、紫外電磁放射線などを検知する。画像センサーの様々な特徴が当業者に周知であり、ここでは詳細に論じない。イメージャ126は、選択的フィルタリング、複数の光検出層内の波長選択的吸収、又は任意の他の方法を使用して、色を識別する。
イメージャ126は、皮膚の一部分102の2次元エリアを表す画像データを生成する。図3は、イメージャ126によって生成された画像データ300の一例を示す。画像データ300は、背景302及び関心領域(ROI)304を含む。一般に、ROIは、斑紋、斑点、しみ、変色、又は表皮及び真皮内で生じる限局性の状態の領域である。ROIは、任意の数の状態の空間的にはっきりと区別できる兆候である。これらの状態の例としては、吹き出物(開いた又は閉じた面皰)、色素沈着過剰(すなわち、黒皮症)、太陽に関連する年齢によるしみ(日光性黒子)、及びいくつかのタイプの良性角化症が含まれる。
図3を再び参照すると、背景302は、皮膚の一部分102の正常な色素又は色を表し、ROI304は、処置組成物116を使用して処置される皮膚の一部分102のエリアを表す。ROI304は、選択的フィルタリングによって、複数の光検出層内の波長選択的吸収によって、又は任意の他の方法によって、背景302から判定される。いくつかの実施形態において、皮膚の所与の発色団についてのスペクトル吸収特徴は、画像上でダークスポットとして現れる。一つの例において、様々な皮膚状態の吸収度及び放出特性がライブラリーに含まれる。
図1を再び参照すると、コントローラ110は皮膚測定コンポーネント108に連結される。コントローラ110は皮膚測定コンポーネント108によって生成された画像データを受信する。図3の画像データ300の例を使用して、コントローラ110は、画像データ300の背景302からROI304を判定する。いくつかの実施形態において、コントローラ110は、上述の様々な皮膚状態の吸収度及び放出特性のライブラリーを使用して、ROI304のうち1又は複数に関連する特定の皮膚状態を判定する。コントローラ110は、少なくとも1つのノズル118にも連結される。コントローラ110は、制御信号を少なくとも1つのノズル118に送信して、少なくとも1つのノズル118による処置組成物116の付着位置120上での選択的付着を制御する。コントローラ110から少なくとも1つのノズル118に送信される制御信号は、画像データ300に少なくとも部分的に基づく。図1に示される実施形態において、コントローラ110は、皮膚測定コンポーネント108と少なくとも1つのノズル118の両方から分離している。1つの代わりの実施形態において、コントローラ110は皮膚測定コンポーネント108の一部であり、制御信号は、皮膚測定コンポーネント108から少なくとも1つのノズル118に送信される。別の代わりの実施形態において、コントローラ110は少なくとも1つのノズル118の一部であり、画像データは、皮膚測定コンポーネント108から少なくとも1つのノズル118に送信される。
上述したように、皮膚測定コンポーネント108は、目標位置122を含む皮膚の一部分102の1又は複数のパラメーターを生成するように構成され、目標位置122は、目標距離124のところにあり、目標距離124は、円周距離128以上である。目標距離124は、1又は複数のパラメーターがコントローラ110によって分析され、コントローラ110が制御信号を少なくとも1つのノズル118に送信し、少なくとも1つのノズル118が処置組成物116を付着位置120にあるローラー104上に付着させることを可能にする。これにより、ローラー104が目標位置122に回転されると、処置組成物116が皮膚の一部分102に適切な位置で塗布される。このような動作の一例を図4A〜4Dに示す。
図4A〜4Dは、本明細書に記載される他の回転アプリケータに係る、処置組成物を皮膚の一部分402に塗布するための回転アプリケータの一実施形態400を示す。回転アプリケータ400は、ローラー404、処置組成物コンポーネント406、皮膚測定コンポーネント408、及びコントローラ410を含む。回転アプリケータ400は右から左に移動され、これによりローラー404は、図4A〜4Dにおいて矢印により示されるように、皮膚の一部分402にわたって反時計回りの方向に回転する。皮膚測定コンポーネント408は、ローラー404と皮膚の一部分402との間の接触位置から目標距離だけ離れたところにある、皮膚の一部分402の目標位置の、1又は複数のパラメーターを生成するように配置される。目標距離は、ローラー404の表面の接触位置と付着位置との間の円周距離以上である。図4A〜4Dのそれぞれは、回転アプリケータ400を使用して、処置組成物を皮膚の一部分402に塗布する一連の段階における、1つの段階を示す。
図4Aに示される時点で、皮膚測定コンポーネント408は第1の目標位置412の上に位置している。皮膚測定コンポーネント408は、第1の目標位置412に関連する1又は複数のパラメーターを生成する。第1の目標位置412に関連する1又は複数のパラメーターは、皮膚測定コンポーネント408からコントローラ410に送信される。コントローラ410は、第1の目標位置412に関連する1又は複数のパラメーターに少なくとも部分的に基づく制御信号を生成し、制御信号を処置組成物コンポーネント406に送信する。図4Aに示される特定の段階において、制御信号は、処置組成物コンポーネント406からの処置組成物を、第1のローラー位置414でローラー404上に付着させるべきであることを示す。処置組成物コンポーネント406は、ローラー404上の第1のローラー位置414上への処置組成物の付着を開始する。
図4Bに示される時点では、皮膚測定コンポーネント408が第2の目標位置418の上に位置しており、ローラー404が第1の目標位置412により近く移動したところである。図4Aにおいて示される段階と図4Bにおいて示される段階との間の時間において、皮膚測定コンポーネント408は、第1の目標位置412と第2の目標位置418との間の皮膚の一部分402に関連する1又は複数のパラメーターを生成し続けた。そして、コントローラ410は、画像データに少なくとも部分的に基づく制御信号を生成し続け、制御信号を処置組成物コンポーネント406に送信する。図4A及び4Bに示される特定の例において、制御信号は、処置組成物コンポーネント406からの処置組成物を、第1のローラー位置414と第2のローラー位置420との間でローラー404上に付着させるべきであることを示した。一つの実施形態において、このような制御信号は、処置可能なROIが、第1の目標位置412と第2の目標位置418との間の皮膚の一部分402上に位置しているという、コントローラ410による判定に基づく。図4Bに示されるように、処置組成物416は、第1のローラー位置414と第2のローラー位置420との間のローラー404の表面上に位置する。図4Bに示される時点で、コントローラ410は、皮膚の一部分402の処置が、第2の目標位置418を超えると必要とされないことを判定し、ローラー404上の位置での付着処置を停止するための制御信号を、処置組成物コンポーネント406に送信する。
図4Cに示される時点では、回転アプリケータ400がさらに左に移動されて、ローラー404が、第1のローラー位置414が第1の目標位置412に接触するまで、皮膚の一部分402の上で回転されたところである。この時点で、ローラー404上にある処置組成物416は、皮膚の一部分402に移され始める。一つの実施形態において、ローラー404の表面は、処置組成物416が処置組成物コンポーネント406によって付着されるときには、処置組成物416がローラー404の表面上にとどまることを可能にするが、処置組成物416の付いたローラー404の一部分が皮膚の一部分402に接触するときには、処置組成物416の大部分又は全てが皮膚の一部分402に移されることを可能にする、材料で作られる。一つの実施形態において、ローラー404の表面は、清潔で健康な皮膚に似たテクスチャーを有する。この実施形態において、処置組成物416がローラー404の表面から皮膚の一部分402に移されるときに、移された処置組成物416は、ローラー404の表面のテクスチャーを維持し、その結果、移された処置組成物416は、清潔で健康な皮膚のように見える。
図4Dに示される時点で、回転アプリケータ400がなお一層左に移動されて、ローラー404が、第2のローラー位置420が第2の目標位置418に接触するまで、皮膚の一部分402の上で回転されたところである。(図4Bに示されるように)これまでローラー404の上にあった処置組成物416は、第1の目標位置412と第2の目標位置418との間の皮膚の一部分402に移されたところである。回転アプリケータ400のユーザにとっての1つの利益が、図4Dに示されている。ここでは、処置組成物416が、第1の目標位置412と第2の目標位置418との間の皮膚の一部分402に塗布されたところである。上述のように、処置可能なROIは、第1の目標位置412と第2の目標位置418との間の皮膚の一部分402に存在し得る。回転アプリケータ400は、ROIの外側の皮膚の一部分402のエリアに処置組成物を過剰に塗布することなく、処置組成物416を処置可能なROIに塗布したところである。加えて、回転アプリケータ400は、処置組成物416の塗布下において処置可能なROIの一部を見逃すことなく、処置組成物416を処置可能なROI全体に塗布した。他の実施態様において、回転アプリケータ400は、ローラー404が皮膚を横断する際に遭遇した皮膚状態に処置組成物416を塗布しながら、連続して動作される。
図4A〜4Dに示される段階において、回転アプリケータ400は、ローラー404と皮膚の一部分402との間の接触位置から目標距離だけ離れたところにある、皮膚の一部分上の目標位置の上に皮膚測定コンポーネント408がくるように配置される。目標距離は、ローラー404と皮膚の一部分402との間の接触位置から、付着位置(ここでは、処置組成物コンポーネント406が処置組成物416をローラー404上に付着させる)までの間の円周距離にほぼ等しい。この実施形態において、皮膚測定コンポーネント408による画像データの生成と、処置組成物コンポーネント406による処置組成物の付着との間の時間は、最小限である。回転アプリケータ400のユーザにとって、皮膚測定コンポーネント408が1又は複数のパラメーターを生成するのと同時に又はその後直ちに、処置組成物コンポーネント406が処置組成物を付着させるように見える可能性がある。別の実施形態において、目標距離は円周距離より大きい。このような配置は、皮膚測定コンポーネント408による1又は複数のパラメーターの生成と、処置組成物コンポーネント406による処置組成物の付着との間の時間を遅延させることができる。この遅延は、処置組成物コンポーネント406が処置組成物を付着させる前に、コントローラ410が画像データを処理する時間を与える。
本明細書中に開示される回転アプリケータの実施形態に係る、皮膚の一部分502上の回転アプリケータの移動が、図5Aに示される。皮膚の一部分502は、多数のROI504を含む。ROI504は、2つの特定のROI504a及び504bを含む。回転アプリケータは、本明細書中に開示される他の回転アプリケータに係る、ローラー及び皮膚測定コンポーネントを含む。皮膚測定コンポーネントは、ローラーの円周距離以上の距離にある皮膚の一部分502の画像データを生成するように配置される。この円周距離は、ローラーが皮膚の一部分502に接触する点と、処置組成物コンポーネントが処置組成物をローラー表面上に付着させる付着点との間の、ローラー表面に沿った距離である。
図5Aは、接触線506を示す。この接触線506は、矢印によって示されるように、皮膚の一部分502を、右から左の方向に横切る、回転アプリケータのローラーの接触位置の経路を表す。接触線506は、ROI504aと、点508から点510までで交差し、さらに接触線506は、ROI504bと、点512から点514までで交差する。回転アプリケータが接触線506に沿って回転されるとき、回転アプリケータの皮膚測定コンポーネントは、1又は複数のパラメーターを生成し、コントローラは、1又は複数のパラメーターに少なくとも部分的に基づく制御信号を生成することとなる。制御信号は、処置組成物コンポーネントに送信されて、処置組成物のローラー上への選択的付着を制御することとなる。
回転アプリケータが接触線506に沿って右から左に移動されるときに、皮膚測定コンポーネントによって生成された1又は複数のパラメーターに少なくとも基づく制御信号が、処置組成物コンポーネントに送信される。制御信号は、ローラーがROI504aの上を回転するときに、ROI504aの点508と点510との間に処置組成物が塗布されるように、処置組成物コンポーネントに、ローラーの付着位置上に処置組成物を分注させる。制御信号はまた、ローラーが皮膚の一部分502のROI504aとROI504bとの間の上を回転するときに、皮膚の一部分502の点510と点512との間に処置組成物が塗布されないように、処置組成物コンポーネントに、ローラー上への処置組成物の分注を停止させる。制御信号はまた、ローラーがROI504bの上を回転するときに、ROI504bの点512と点514との間に処置組成物が塗布されるように、処置組成物コンポーネントに、ローラー上に付着位置で処置組成物を分注させる。制御信号はまた、点514の後に皮膚の一部分502に処置組成物が塗布されないように、処置組成物コンポーネントに、ローラー上への処置組成物の分注を停止させる。
皮膚の一部分502上での回転アプリケータの使用の別の例が、図5Bに示される。図5Bに示される皮膚の一部分502は、ROI504c〜504fを含む。接触線516は、ROI504c及び504dを通過する。接触線516は、矢印によって示されるように、皮膚の一部分502を、右から左の方向に横切る、回転アプリケータのローラーの接触位置の経路を表す。図5Bはまた、ローラー幅線518及び測定幅線520を示す。ローラー幅線518は、ローラーが処置組成物を皮膚の一部分502に塗布することのできる幅の範囲を示すものである。測定幅線520は、皮膚測定コンポーネントが1又は複数のパラメーターを生成することのできる幅(例えば、1又は複数のパラメーターが画像データを含む場合に、画像取得デバイスが画像データを取得することができる幅)の範囲を示すものである。この特定の例において、測定幅線520はローラー幅線518よりも幅広い。このことは、1又は複数のパラメーターが、ローラーが接触線516に沿って進むときにローラーによって処置されることのできないROI(例えば、ROI504e及び504f)に関する情報を含み得ることを示している。
回転アプリケータが接触線516に沿って右から左に移動されるときに、皮膚測定コンポーネントによって生成された1又は複数のパラメーターに少なくとも基づく制御信号が、処置組成物コンポーネントに送信される。いくつかの実施形態において、1又は複数のパラメーターはコントローラによって分析されて、ローラー幅線518内に少なくとも部分的に位置するROI504c及び504dの幾何学的形状を判定する。制御信号は、制御信号を処置組成物コンポーネントに送信して、処置組成物がROI504c及び504dに塗布されるように、ローラー上への処置組成物の選択的付着を制御する。
ROI504cに関する1又は複数のパラメーターは、コントローラによって分析されて、ROI504cの幾何学的形状を判定する。一つの例において、コントローラは、ローラーがROI504cに接触する最初の点522、ローラーがROI504cに接触する最後の点524、ローラーがROI504cに接触する右端点526、及びローラーがROI504cに接触する左端点528を判定する。この例において、処置組成物コンポーネントに送信された制御信号は、皮膚の一部分502上の矩形の処置組成物(ここで、この矩形は最初の点522で開始する)が、右端点526から左端点528までの幅を有し、最後の点524で終わるように、処置組成物コンポーネントに、ローラー上に処置組成物を選択的に付着させる。別の例において、コントローラは、境界のあらゆる不規則的カーブを含む、ROI504cのおおよその境界を判定する。この例において、処置組成物コンポーネントに送信された制御信号は、処置組成物が、コントローラによって判定された同じおおよその境界を有するように、処置組成物コンポーネントに、ローラー上に処置組成物を選択的に付着させる。
ROI504dに関する1又は複数のパラメーターは、コントローラによって分析されて、ROI504dの幾何学的形状を判定する。例えば、コントローラは、ローラーがROI504dに接触する最初の点530、ローラーがROI504dに接触する最後の点532、ローラーがROI504cに接触する右端点534、及びローラーがROI504dに接触する左端点536を判定する。ROI504dがローラー幅線518を超えて延在するため、左端点536は、ローラー幅線518に期せずして横たわっている。この例において、処置組成物コンポーネントに送信された制御信号は、皮膚の一部分502上の矩形の処置組成物(ここで、この矩形は最初の点530で開始する)が、右端点534から左端点536までの幅を有し、最後の点532で終わるように、処置組成物コンポーネントに、ローラー上に処置組成物を選択的に付着させる。別の例において、コントローラは、境界のあらゆる不規則的カーブを含む、ROI504dのおおよその境界を判定する。この例において、処置組成物コンポーネントに送信された制御信号は、処置組成物が、コントローラによって判定された同じおおよその境界を有するように、処置組成物コンポーネントに、ローラー上に処置組成物を選択的に付着させるが、ただし、ローラー幅線518の外側に横たわるROI504dのエリアには、処置組成物は塗布され得ない。
上記の例は、処置組成物の塗布が、1点から始まり別の点で終わると説明しているが、回転アプリケータの実際の使用はこのように精密ではない可能性がある。特定の点が、処置組成物の塗布を開始するのに理想的な点である可能性があるが、処置組成物の実際の塗布は、この特定の点の近くで(特定の点の前又は後で)始まる可能性がある。同様に、特定の点が、処置組成物の塗布を停止するのに理想的な点である可能性があるが、処置組成物の実際の塗布は、この特定の点の近くで(特定の点の前又は後で)停止する可能性がある。一つの実施形態において、処置組成物の塗布を、ローラーがROIに接触する点の前に開始し、処置組成物の塗布を、ローラーがROIとの接触を停止する点の後に停止することによって、回転アプリケータは、ROIを実質的にカバーするように構成され得る。
図6A〜6Cは、処置組成物コンポーネント600の下面602に様々な配置のノズルを備える、処置組成物コンポーネント600を示す。下面602はローラーに面し、その結果、下面602の1又は複数のノズルからローラーに向かって処置組成物が分注される。図6A〜6Cのノズルの様々な配置が、本明細書で説明される処置組成物コンポーネントの実施形態で使用可能である。さらに、他の実施態様において、ノズルの任意の他の配置が、処置組成物コンポーネント600及び/又は本明細書に記載される処置組成物コンポーネントの他の実施形態のうち任意のもので使用される。
図6Aに示される実施形態において、下面はノズル604を含み、このノズル604は、処置組成物を処置組成物コンポーネント600から分注するように構成される。単一のノズル604は、処置組成物を、処置組成物コンポーネント600から、特定の位置に、ローラーに沿って分注するように位置する。図6Bに示される実施形態において、多数のノズル606が、2列に配置されている。ノズル606は、ローラーの特定の部分を横切って処置組成物を付着させるように配置される。一つの例において、ノズル606の列が、図2Aに示される円筒状ローラー200の上に配置され、その結果、ノズル606が円筒状ローラー200の上端に沿って処置組成物を付着させる。このような配置は、図5Bに関して上述した例のように、ローラー上に付着される処置組成物の幅が変化する場合に、有用である。図示された実施形態において、2列のノズル606は、オフセットにされており、その結果、横方向の間隔(すなわち、示される図における左から右への間隔)は、1つの単一の列だけであった場合よりも小さくなる。図6Cに示される実施形態において、多数のノズル608が円形パターンで配置されている。ノズル608は、ローラーの特定の部分を横切って処置組成物を付着させるように配置される。一つの例において、ノズル608の円が、図2Bに示される球状ローラー210の上に配置され、その結果、ノズル608が球状ローラー210の上端の部分に沿って処置組成物を付着させる。
様々な実施形態において、ノズル604、606、及び608は、多数の形態をとる。例えば、ノズル604、606、及び608のうち任意のものの直径は、約1マイクロメートル〜約1ミリメートルの範囲内である。ノズル604、606、及び608のうち任意のものの直径は、任意の数の要因に依存する。この要因としては、特定の塗布(例えば、処置される特定の関心領域)、分注される処置組成物などがある。ノズル604、606、及び608のそれぞれは、処置組成物をローラーに分注する推進デバイスを含む。推進デバイスの様々な実施形態が、図7及び8において説明される。
図7は、処置組成物702を出口704の外に推進するためのノズルにおいて使用可能な、熱推進デバイス700の一実施形態の断面図を示す。処置組成物702は、処置組成物コンポーネントに、例えば、本明細書に記載される処置組成物コンポーネントのうち任意のものに位置する。処置組成物702は、1又は複数の入口706を介して熱推進デバイス700に流入する。処置組成物702は、熱推進デバイス700に入り、1又は複数の入口706を経由して、出口704の外に、連続して流れ、その結果、処置組成物の連続的な流れが熱推進デバイス700によって供給される。熱推進デバイス700はまた、加熱基板710によって支持される加熱要素708を含む。
動作中、加熱要素708は、出口704の直上の処置組成物702に限局性の熱バーストを生成する。限局性の熱バーストは、動的な気泡712を生成する。動的な気泡712のバーストは、熱推進デバイス700内に、出口704を通して処置組成物702の小滴を推進する圧力を生成する。一つの例において、加熱要素708は電気パルスによって加熱され、高い電気抵抗を有する金属材料で形成される。加熱基板710は、熱推進デバイス700を駆動して処置組成物702の小滴を生成する、動力源及びアドレス回路などの、加熱要素708を支持する要素を含む。加熱基板710はコントローラと連絡しており、このコントローラは、熱推進デバイス700が処置組成物702の小滴を生成する際に、信号を熱推進デバイス700に送信して、制御する。例えば、コントローラは、熱推進デバイス700が処置組成物702の小滴を適切な時に生成して、特定のROIを処置するように、信号を熱推進デバイス700に送信する。
図8は、処置組成物802を出口804の外に推進するためのノズルにおいて使用可能な、トランスデューサ推進デバイス800の一実施形態の断面図を示す。処置組成物802は、処置組成物コンポーネントに、例えば、本明細書に記載される処置組成物コンポーネントのうち任意のものに位置する。処置組成物802は、1又は複数の入口806を介してトランスデューサ推進デバイス800に流入する。処置組成物802は、熱推進デバイス800に入り、1又は複数の入口806を経由して、出口804の外に、連続して流れ、その結果、処置組成物の連続的な流れがトランスデューサ推進デバイス800によって供給される。トランスデューサ推進デバイス800はまた、トランスデューサ基板810によって支持されるトランスデューサ808を含む。一つの実施形態において、このトランスデューサ808は圧電トランスデューサである。
動作中、トランスデューサ808は、トランスデューサ推進デバイス800内の処置組成物802の流体に、限局性のパルス機械的変位を生成する。トランスデューサ808によって生成された機械的変位は、トランスデューサ推進デバイス800内に圧力を生成し、この圧力が、出口804を通して処置組成物802の小滴を推進する。トランスデューサ808の機械的変位は、トランスデューサ808を横切る電気パルスによって生成される。トランスデューサ808が圧電トランスデューサである例において、圧電効果は、電気パルスに応答して、トランスデューサ808に歪みを引き起こす(すなわち、変位させる)。トランスデューサ808は、正味の電気分極を有する強誘電性材料で形成される。トランスデューサ基板810は、トランスデューサ推進デバイス800を駆動して処置組成物802の小滴を生成する、動力源及びアドレス回路などの、トランスデューサ808を支持する要素を含む。トランスデューサ基板810はコントローラと連絡しており、このコントローラは、トランスデューサ推進デバイス800が処置組成物802の小滴を生成する際に、信号をトランスデューサ推進デバイス800に送信して、制御する。例えば、コントローラは、トランスデューサ推進デバイス800が処置組成物802の小滴を適切な時に生成して、特定のROIを処置するように、信号をトランスデューサ推進デバイス800に送信する。
図7及び8に示されたものを超えて、他の推進デバイスが、本明細書に記載されるアプリケータのうち任意のものと共に使用可能である。例えば、米国公開特許公報第2010/0044460 A1号(これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)において説明されるような、超音波液体アトマイザは、本明細書に記載されるアプリケータの実施形態において使用可能な推進デバイスである。任意の他の適切な推進デバイスはまた、処置組成物を分注するための本明細書に記載されるアプリケータの実施形態と共に使用可能である。
本明細書に記載される回転アプリケータの実施形態のうち任意のものを、図9に示される方法900を実施するために使用することができる。ボックス902では、ローラーが皮膚の一部分を横切って回転されるときに、皮膚の一部分の目標位置に関連する1又は複数のパラメーターが生成される。1又は複数のパラメーターは、皮膚測定コンポーネントによって生成される。目標位置が、ローラーが皮膚の一部分に接触する接触位置から、目標距離のところにあるように、皮膚測定コンポーネントがローラーに関して配置される。ブロック904では、処置組成物が、処置組成物コンポーネントからローラー上に、付着位置で、1又は複数のパラメーターに少なくとも部分的に基づいて、選択的に付着される。付着位置は、ローラー上の接触位置から円周距離だけ離れたところに位置し、目標距離は円周距離以上である。
いくつかの実施形態において、方法900は、本明細書に記載される、図9には示されていない追加のステップを含む。例えば、ブロック906では、アプリケータのローラーが皮膚の一部分を横切って回転され、その結果、ローラー上に選択的に付着された処置組成物が、皮膚の一部分に塗布される。他の例において、方法900はまた、ROIを1又は複数のパラメーターから同定するステップ、ROIの幾何学的形状を判定するステップ、ローラーが皮膚の一部分を横切って回転し続ける際に、ローラーから皮膚の一部分上に処置組成物を塗布するステップ、又は本明細書に記載される任意の他のステップなどの、1又は複数のステップを含む。
<ポイントアプリケータ>
以下の議論は、ポイントアプリケータを使用して皮膚状態を検知及び処置するための、システム、装置、及び方法の例を提供し、このポイントアプリケータは、電磁エネルギー検出器及び少なくとも1つの処置組成物コンポーネントを有する。一つの例において、電磁エネルギー検出器は、皮膚の一部分からの電磁エネルギー質問刺激の反射に関連する1又は複数のパラメーターを生成するように構成される。別の例において、少なくとも1つの処置組成物コンポーネントは、処置組成物を皮膚の一部分上の付着位置で選択的に付着させるように構成される。1又は複数のパラメーターは、付着位置での皮膚の一部分からの電磁エネルギー質問刺激の反射の減少を示す、1又は複数のパラメーターのレベルの変化に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの処置組成物コンポーネントを制御して、処置組成物を皮膚の一部分上の付着位置に選択的に付着させるために、使用される。
ポイントアプリケータの一実施形態1000が図10に示される。ポイントアプリケータ1000はハウジング1002を含み、このハウジング1002は、皮膚の一部分1006上に付着させるための処置組成物1004を収容する。ポイントアプリケータ1000は電磁エネルギー検出器1008を含み、この電磁エネルギー検出器1008は、皮膚の一部分1006からの電磁エネルギー質問刺激の反射に関連する1又は複数のパラメーターを生成する。一つの実施形態において、電磁エネルギー質問刺激が、皮膚の一部分1006から反射される周囲光である。別の実施形態において、電磁エネルギー質問刺激が、皮膚の一部分1006から反射される周囲光である。さらに別の実施形態において、電磁エネルギー質問刺激が、皮膚の一部分1006から反射される、赤外線又は紫外線電磁エネルギーなどの非可視光である。電磁エネルギー検出器1008は、付着位置1010を含む皮膚の一部分1006のエリアに基いて、1又は複数のパラメーターを生成するように構成される。
ポイントアプリケータ1000はまた、処置組成物コンポーネント1012を含み、この処置組成物コンポーネント1012は、皮膚の一部分1006上の付着位置1010で、処置組成物を選択的に付着させるように構成される。図10に示される実施形態においては、ポイントアプリケータ1000は1つの処置組成物コンポーネント1012を含むが、任意の数の処置組成物コンポーネントをポイントアプリケータ1000に含めることができる。ポイントアプリケータ1000はまた、不連続性同定コンポーネント1014を含み、この不連続性同定コンポーネント1014は、電磁エネルギー検出器1008及び処置組成物コンポーネント1012に連結される。一つの実施形態において、不連続性同定コンポーネント1014はコントローラである。不連続性同定コンポーネント1014は、アプリケータ1000が皮膚の一部分1006を横断する際に、電磁エネルギー検出器1008によって生成された1又は複数のパラメーターのレベルをモニタリングする。不連続性同定コンポーネント1014はまた、処置組成物コンポーネント1012を制御して、処置組成物を皮膚の一部分1006上の付着位置1010に選択的に付着させる。具体的には、以下に詳細に説明するように、不連続性同定コンポーネント1014はまた、付着位置1010での皮膚の一部分1006からの電磁エネルギー質問刺激の反射の減少を示す、1又は複数の入力に基いて、処置組成物コンポーネント1012を制御して、処置組成物を付着位置1010に選択的に付着させる。
ポイントアプリケータの別の実施形態1100が図11Aに示される。ポイントアプリケータ1100はハウジング1102を含み、このハウジング1102は、皮膚の一部分1106上に付着させるための処置組成物1104を収容する。ポイントアプリケータ1100は、電磁エネルギー検出器1108を含み、この電磁エネルギー検出器1108は、皮膚の一部分1106からの電磁エネルギー質問刺激の反射に関連する1又は複数のパラメーターを生成する。ポイントアプリケータ1100はまた、処置組成物コンポーネント1112を含み、この処置組成物コンポーネント1112は、処置組成物を皮膚の一部分1106上の付着位置で選択的に付着させるように構成される。ポイントアプリケータ1100はまた、不連続性同定コンポーネント1114を含み、この不連続性同定コンポーネント1114は、電磁エネルギー検出器1108及び処置組成物コンポーネント1112に連結される。
図11Aに示される実施形態において、ポイントアプリケータ1100は、矢印によって示されるように、皮膚の一部分1106を左から右に横断する。ポイントアプリケータ1100が皮膚の一部分1106を横断する間、不連続性同定コンポーネント1114は、電磁エネルギー検出器1108によって生成された1又は複数のパラメーターのレベルをモニタリングする。皮膚の一部分1106は、関心領域1116を含む。ポイントアプリケータ1100が動く方向において、ポイントアプリケータは、関心領域1116の第1のエッジ1118に遭遇し、関心領域1116を通過し、次いで関心領域1116の第2のエッジ1120に遭遇することとなる。
図11Bは、ポイントアプリケータ1100が皮膚の一部分1106を横断する際に、不連続性同定コンポーネント1114によってモニタリングされる反射のレベルの1つの例を示すチャートを示す。チャートの左側と右側のそれぞれにおいて、モニタリングされる吸収度レベルはベースライン吸収度レベル1122にある。ベースラインレベル吸収度1122は、ポイントアプリケータ1100が、関心領域1116を含まない皮膚の一部分1106を横断する際に測定される。ポイントアプリケータ1100が関心領域1116の中央上にあるとき、モニタリングされる吸収度レベルは、より低い吸収度レベル1124にある。ポイントアプリケータ1100が、関心領域1116を含まない皮膚の一部分1106の上から、第1のエッジ1118の上に、次いで関心領域1116の上に移動される際に、モニタリングされる吸収度レベルは、ベースライン吸収度レベル1122から、減少する吸収度レベル1126に、次いでより低い吸収度レベル1124に移行する。減少する吸収度レベル1124は、ポイントアプリケータ1100が第1のエッジ1118の上にくる前、その時点、又はその後に開始し得る。ポイントアプリケータ1100が、関心領域1116の上から、第2のエッジ1120の上に、次いで関心領域1116を含まない皮膚の一部分1106の上に移動される際に、モニタリングされる吸収度レベルは、より低い吸収度レベル1124から、増加する吸収度レベル1128に、次いでベースライン吸収度レベル1122に移行する。増加する吸収度レベル1128は、ポイントアプリケータ1100が第2のエッジ1120の上にくる前、その時点、又はその後に開始し得る。
ポイントアプリケータ1100が皮膚の一部分1106を横断する間、不連続性同定コンポーネント1114は、電磁エネルギー検出器1108によって生成された1又は複数のパラメーターのレベルをモニタリングする。不連続性同定コンポーネント1114は、付着位置での皮膚の一部分からの電磁エネルギー質問刺激の反射の減少を示す、減少する吸収度レベル1124を同定する。同定に応答して、不連続性同定コンポーネント1114は、処置組成物コンポーネント1112を制御して、処置組成物1104を付着位置上に選択的に付着させる。例えば、不連続性同定コンポーネント1114は、信号を処置組成物コンポーネント1112に送信して、処置組成物1104の選択的付着を制御する。一つの実施形態において、処置組成物コンポーネント1112は、不連続性同定コンポーネント1114からの信号の受信に応答して、目標量の処置組成物1104を付着させる。別の実施形態において、処置組成物コンポーネント1112は、不連続性同定コンポーネント1114からの信号の受信に応答して、特定の時間量の間、処置組成物1104を付着させる。一つの例において、特定の時間量は、ポイントアプリケータ1100の移動のスピードに基づく。さらに別の実施形態において、不連続性同定コンポーネント1114は、モニタリングされる吸収度レベルがより低い吸収度レベル1124に達していることに応答して(すなわち、1又は複数のパラメーターが、皮膚の一部分1106からの光の反射がもはや減少していないことを示したことに応答して)、処置組成物コンポーネント1112を制御して、処置組成物1104の付着を停止させることができる。
一つの実施形態において、皮膚の一部分からの電磁エネルギー質問刺激の反射の減少を示す1又は複数のパラメーターに応答して、処置組成物を選択的に付着させるステップを使用して、皮膚の一部分上の関心領域の1又は複数のエッジ部を処置する。図12A〜12Cは、皮膚の一部分1202及び関心領域1204の例を示しており、ここでは、関心領域1204の1又は複数のエッジ部を処置するために、ポイントアプリケータが使用される。図12Aにおいて、ポイントアプリケータは、関心領域1204の上を単一の一方向1206に移動される。ポイントアプリケータが関心領域1204のエッジに近づくと、不連続性同定コンポーネントは、皮膚の一部分1202からの電磁エネルギー質問刺激の反射の減少を示す1又は複数の入力に基づいて、処置組成物コンポーネントを制御して、処置組成物を、皮膚の一部分1202の関心領域1204上のエッジ部1208に選択的に付着させる。処置組成物コンポーネントは、ある量の処置組成物を、エッジ部1208上に付着させる。ある実施形態において、処置組成物の量は、処置組成物の所定の量、所定の時間量の間に付着される処置組成物の量、又は処置組成物の任意の他の量に基づく。
図12Bは、関心領域1204の上を複数の双方向1210に動く、ポイントアプリケータの一例を示す。ポイントアプリケータは、関心領域1204に何回も遭遇し、ポイントアプリケータは、ポイントアプリケータが関心領域1204に遭遇するたびに、処置組成物をエッジ部1212上に付着させる。図12Bに示されるように、ポイントアプリケータが関心領域1204を横切る回数及び/又は方向の数が増加するにつれて、エッジ部1212は、関心領域1204の全エッジ部のより大きなパーセンテージをカバーする。図12Cは、ポイントアプリケータが関心領域1204を横切る回数が増加し続けた場合のように、処置されたエッジ部1212が関心領域1204のエッジ全体をカバーしている一例を示す。
本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態を使用して、様々な異なるタイプの処置組成物を使用することができる。一つの例において、処置組成物は漂白組成物であり、この漂白組成物は、皮膚の一部分の上皮角質層にある関心領域を漂白する。ポイントアプリケータが関心領域のエッジを処置する場合(例えば、図12Cに示されるように)、連続的処置による関心領域のエッジの漂白は、ポイントアプリケータのユーザに、処置組成物がどのように働いているのかを視覚的に示す。言い換えれば、関心領域のエッジ部が漂白組成物で処置されるたびに、関心領域の全体のサイズが減少し、このことがユーザに、処置が成功し続けているという感じを与える。別の例において、関心領域は皮膚の一部分の上皮角質層の下にあり、処置組成物は、関心領域を処置するように構成される組成物である。
本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態の処置組成物コンポーネントは、様々な形態をとることができる。一つの実施形態において、処置組成物コンポーネントは、少なくとも1つのノズル及び推進デバイスを含み、この推進デバイスは、処置組成物の小滴を、少なくとも1つのノズルの出口の外に推進するように構成される。いくつかの例において、推進デバイスは、図7及び8に示されるような熱推進デバイス又はトランスデューサ推進デバイスを含む。本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態において、処置組成物は、リザーバアセンブリに格納され、このリザーバアセンブリは、処置組成物のリザーバを含む。ポイントアプリケータで使用される場合、リザーバアセンブリは、処置組成物コンポーネントに処置組成物を提供する。
図13は、本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態において使用可能なパッシブ不連続性同定コンポーネントの一実施形態1300を示す。パッシブ不連続性同定コンポーネント1300は、機能するために外部電源によって電力供給される必要がないという意味で、パッシブである。パッシブ不連続性同定コンポーネント1300は、入力信号1302を電磁エネルギー検出器から受信する。入力信号1302は、位相遅延回路1304及びコンパレータ1306に並行して送られる。コンパレータ1306は、入力信号1302を位相遅延回路1304からの信号と比較する。コンパレータ1306は、入力1302が減少しているかどうかを判定するように機能する。このような比較は、付着位置での皮膚の一部分からの電磁エネルギー質問刺激の反射が減少しているかどうかを示す。コンパレータは、入力信号1302が減少しているかどうかを示す出力信号1308を生成する。出力信号1308は処置組成物コンポーネントに提供されて、処置組成物コンポーネントは、出力信号1308に基づいて、処置組成物を選択的に付着させる。
本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態において、パッシブ不連続性同定コンポーネントを有することの1つの利益は、ポイントアプリケータが比較的低い電力で動作可能であることである。電磁エネルギー検出器及び処置組成物コンポーネントは、動作のためにいくらかの電力を必要とする可能性があるが、ポイントアプリケータは、電力供給される不連続性同定コンポーネントで使用するのと同じ大きさの電力を、パッシブ不連続性同定コンポーネントでは使用しないだろう。したがって、パッシブ不連続性同定コンポーネントの1つの利益は、ポイントアプリケータの全体のコスト及び複雑さが低減されることである。さらに、ポイントアプリケータは、ポイントアプリケータに電力供給して、電源を再充電又は交換することなく、ポイントアプリケータ内の処置組成物を全て分注することのできる、電源(例えば、1又は複数の電池)を含んでよい。
本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態は、図14に示される方法1400を実施するために使用することができる。ボックス1402では、1又は複数のパラメーターが生成され、ここで、生成される1又は複数のパラメーターは、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際の、皮膚の一部分からの光の反射に関連する。一つの例において、1又は複数のパラメーターは、アプリケータの電磁エネルギー検出器によって生成される。ブロック1404では、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、1又は複数のパラメーターのレベルがモニタリングされる。一つの例において、1又は複数のパラメーターのレベルが、アプリケータの不連続性同定コンポーネントによってモニタリングされる。ブロック1406では、付着位置での皮膚の一部分からの光の反射の減少を示す、1又は複数の入力が同定される。一つの例において、1又は複数のパラメーターのレベルの変化が、不連続性同定コンポーネントによって同定される。ブロック1408では、不連続性同定コンポーネントが付着位置での皮膚の一部分からの光の反射の減少を同定することに応答して、処置組成物が付着位置で付着される。一つの例において、処置組成物が、アプリケータの少なくとも1つの処置組成物コンポーネントによって付着される。
いくつかの実施形態において、方法1400は、本明細書に記載される、図14には示されていない追加のステップを含む。他の例において、方法1400は、皮膚の一部分上の処置可能な関心領域のエッジ部上に、処置組成物を付着させるステップ、処置可能な関心領域上で複数の異なる方向にアプリケータを動かして処置可能な関心領域の複数の異なるエッジ部に遭遇させるステップ、アプリケータが、処置可能な関心領域の複数の異なるエッジ部のそれぞれに遭遇するときに、複数の異なるエッジ部のそれぞれでの皮膚の一部分からの光の反射の減少が示されることに基づいて、1又は複数のパラメーターのレベルの変化を同定するステップ、及び/又は複数の異なるエッジ部のそれぞれの上に処置組成物を付着させるステップなどの、1又は複数のステップを含む。
本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態は、他の方法を実施するために使用することができる。一つの実施形態において、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、1又は複数のスペクトルパラメーターのレベルがモニタリングされ、またアプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、1又は複数のパラメーターのレベルのモニタリングするステップが、付着位置での皮膚の一部分からの光の反射が減少していることを示すときに、付着位置で組成物の送達が作動される。一つの例において、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、1又は複数のパラメーターのレベルをモニタリングするステップは、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、皮膚の一部分からの光の反射に関連する1又は複数のパラメーターを生成するステップを含む。別の例において、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、1又は複数のパラメーターのレベルをモニタリングするステップは、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、皮膚の一部分からの光の反射に関連する1又は複数のパラメーターを生成するステップを含む。別の例において、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、1又は複数のパラメーターのレベルをモニタリングするステップは、皮膚の一部分の空間的に分解されたスペクトルに関連する1又は複数のパラメーターを生成するステップを含む。別の例において、アプリケータが皮膚の一部分を横断する際に、1又は複数のパラメーターのレベルをモニタリングするステップは、付着位置での皮膚の一部分からの光の反射の変化を同定するステップを含む。
<イメージングアプリケータ>
以下の議論は、イメージングアプリケータを使用して皮膚状態を検知及び処置するためのシステム、装置、及び方法の例を提供し、このイメージングアプリケータは、電磁エネルギー質問コンポーネント及び少なくとも1つの処置組成物コンポーネントを有する。一つの例において、電磁エネルギー質問コンポーネントは、電磁エネルギー刺激を皮膚の一部分に指向する照射源、及び照射源によって皮膚の一部分に指向される電磁エネルギー刺激に応答して、皮膚の一部分から電磁エネルギーを受容する検出器を含む。一つの例において、少なくとも1つの処置組成物コンポーネントは、処置組成物を皮膚の一部分上に選択的に付着させる。別の例において、電磁エネルギー質問コンポーネントによって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性が判定され、電磁エネルギー質問コンポーネントによって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性が、皮膚の一部分上の処置可能な関心領域に関連するものとして判定され、少なくとも1つの処置組成物コンポーネントが、処置組成物を皮膚の一部分上の処置可能な関心領域の少なくとも一部に選択的に付着させるように制御される。
アプリケータの一実施形態1500が図15A〜15Cに示される。アプリケータ1500は電磁エネルギー質問コンポーネント1502を含み、電磁エネルギー質問コンポーネント1502は照射源1504及び検出器1506を含む。図15Aに示される実施形態において、照射源1504は複数組の照射源を含み、各組は複数の個々の照射源を含む。照射源1504は、電磁エネルギー刺激を皮膚の一部分に指向する。一つの実施形態において、個々の照射源は、発光ダイオード(LED)などの光源である。一つの実施形態において、照射源1504は、複数の異なるピーク放出波長の電磁エネルギーを放出する。別の実施形態において、照射源1504は、第1の波長の電磁エネルギーを放出する第1の照射源(例えば、図15Aに示される照射源の組のうちの1つ)及び第2の波長の電磁エネルギーを放出する第2の照射源(例えば、図15Aに示される照射源の組のうちの別の1つ)を含む。いくつかの実施形態において、照射源1504は、(例えば、特定の色の)狭帯域照射、又は(例えば、模擬白色光を生成する多波長の)複数の組み合わせを生成するように作動される。照射源1504が、(個々の波長で又は幅広い範囲の多波長で)幅広い波長の電磁エネルギーを指向することができる場合、ある特定の表皮及び真皮の特徴は、特定の波長範囲又は混合物に暴露されると、吸収するか又は蛍光を発することとなる。
照射源1504は、多数の形態をとることができる。一つの例において、照射源1504は、緑色可視光から近赤外線に及ぶ範囲の波長の電磁放射線を放出することのできる、1又は複数のIII−V族(GaAs)系LEDを含む。別の例において、照射源1504は、紫外線から青色可視光に及ぶ範囲の波長の電磁放射線を放出することのできる、1又は複数のIII族窒化物青色LED固体エミッタを含む。一つの実施形態において、照射源1504は、約1〜3平方センチメートルの範囲のエリアを照射する。いくつかの例において、個々の照射源の数(例えば、LEDの数)は、1〜100の範囲にあり得る。
一つの実施形態において、照射源1504の波長出力は、特定の皮膚状態から所望される光学的応答に基づいて選択される。一つの例において、照射源1504の波長出力は、約360−370nmの波長出力を有する1又は複数のガリウム−インジウム−窒素(GaInN)LEDを含む。このような波長出力は、ウッドランプ検査用具の波長出力(約365nm)に近い。他の実施態様において、照射源1504は、約200nm〜約2000nmの波長の範囲で電磁エネルギーを放出する。この範囲は、紫外域(約350nm)及び近赤外域(約1200nm)の波長を含む。
検出器1506は、照射源1504によって皮膚の一部分に指向される電磁エネルギー刺激に応答して、皮膚の一部分から電磁エネルギーを受容する。検出器1506は、多数の形態をとることができる。一つの例において、検出器1506は、RGBカメラ、CMOSカメラ、又はCCDカメラなどのイメージャを含む。検出器1506は、皮膚の一部分上の関心領域を検出するのに十分な分解能を有し、イメージングアプリケータ1500に含まれることの可能なサイズを有する。いくつかの実施形態において、検出器1506は、選択的フィルタリング又は複数の光検出層内の波長選択的吸収によって、色を識別する。例えば、皮膚の所与の発色団についてのスペクトル吸収の特徴は、適切に設計された照射により画像上にダークスポットとして現すことができる。同様の例において、励起されたフルオロフォアは、波長帯域内ではっきりと異なる放出を示す。
イメージングアプリケータ1500はまた、ディスペンサープラットフォーム1508を含み、ディスペンサープラットフォーム1508は処置組成物コンポーネント1510を含む。図15Aに示される特定の実施形態は複数の処置組成物コンポーネント1510を含むが、ディスペンサープラットフォーム1508は、処置組成物コンポーネントを1つのみ含むことができる。処置組成物コンポーネント1510は、処置組成物を皮膚の一部分に選択的に付着させる。一つの実施形態において、処置組成物コンポーネント1510のそれぞれは、少なくとも1つのノズル及び推進デバイスを含み、推進デバイスは、処置組成物の小滴を、少なくとも1つのノズルの出口の外に推進するように構成される。いくつかの例において、推進デバイスは、図7及び8に示されるような熱推進デバイス又はトランスデューサ推進デバイスを含む。一つの実施形態において、処置組成物コンポーネント1510は、約±25μm〜約±200μmの範囲の精度で、処置組成物を皮膚の一部分上に付着させることができる。別の実施形態において、処置組成物コンポーネント1510は、中性でないpH又は有機溶媒系化学物質による腐食又は分解に耐える材料から作られる。
イメージングアプリケータ1500はまた、不連続性同定コンポーネント1512を含む。1つの例において、不連続性同定コンポーネント1512はコントローラである。不連続性同定コンポーネント1512は、電磁エネルギー刺激に対する質問応答に基づいて、処置状況を判定する。例えば、電磁エネルギー刺激に対する応答は、20%より大きい吸収差を示す。処置組成物コンポーネント1510は、目標処置状況を示す不連続性コンポーネント1512からの1又は複数の入力に応答して、処置組成物を皮膚の一部分上に選択的に付着させる。別の例において、電磁エネルギー刺激に対する応答は、40%より大きい吸収差を示す。別の例において、質問応答は、空間的に分解された画像情報又は時間的に分解された画像情報を含む。別の例において、不連続性同定コンポーネント1512は、1又は複数の電磁エネルギートランスデューサに動作可能に連結される。別の例において、不連続性同定コンポーネント1512は、回路を有する1又は複数のコンポーネントに動作可能に連結され、この回路は、皮膚の一部分の1又は複数の空間的に分解された画像を取得するように構成される。別の例において、不連続性同定コンポーネント1512は、回路を有する1又は複数のコンポーネントに動作可能に連結され、この回路は、皮膚の一部分の1又は複数の時間的に分解された画像を取得するように構成される。さらに別の例において、不連続性同定コンポーネント1512は、回路を有する1又は複数のコンポーネントを含み、この回路は、目標処置状況を示す不連続性同定コンポーネント1512からの1又は複数の入力に基づいて、イメージングされた物体を分類するように構成される。
別の実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、電磁エネルギー質問コンポーネント1502によって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性を同定し、電磁エネルギー質問コンポーネント1502によって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性が、皮膚の一部分上の処置可能な関心領域に関連するものであるかどうかを判定し、処置組成物を皮膚の一部分上の処置可能な関心領域の少なくとも一部に選択的に付着させるように処置組成物コンポーネント1510を制御する。一つの実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、一連の吸収度及び/又は放出特性に基づいて、電磁エネルギー質問コンポーネント1502によって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性が、皮膚の一部分上の処置可能な関心領域に関連するものであるかどうかを判定する。このような吸収度及び/又は放出特性の例としては、ヘモグロビンの吸収度スペクトル、トリプトファンの蛍光、ペプチド近赤外振動倍音吸収度、メラニン吸収度、水近赤外吸収度、ケラチン吸収度及び蛍光、又はポルフィリン蛍光のうち、1又は複数が含まれる。一つの例において、不連続性同定コンポーネント1512は、様々な皮膚状態の吸収度及び/又は放出特性のライブラリーを含むか、又はそれへのアクセスを有する。一つの実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、皮膚の一部分のエリアの皮膚特徴の組成を判定するアルゴリズムを実行する。いくつかの例において、このようなアルゴリズムには、CMOS信号レベル検出及びRGBカラー又はグレーレベル画像分析が含まれる。
一つの実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、電磁エネルギー質問コンポーネントによって受容される電磁エネルギーの特性が特定の波長であることを判定する。例えば、特定の波長は、(例えば、赤外域内、紫外域内、可視光の特定の色の範囲内、などの)電磁エネルギーの特定の範囲の波長であり得る。別の実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、電磁エネルギー質問コンポーネントによって受容される電磁エネルギーの特性がピーク受容波長であることを判定する。例えば、電磁エネルギー質問コンポーネントによって受容される電磁エネルギーは、複数のピーク波長を有する可能性があり、不連続性同定コンポーネント1512は、電磁エネルギー質問コンポーネントによって受容される電磁エネルギーが、特定の波長に又はその近傍にピーク受容波長を有することを判定することができる。一つの実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、ピーク受容波長と、照射源1504によって皮膚の一部分に指向される電磁エネルギーの伝達波長とが同じである(すなわち、照射源1504によって皮膚の一部分に向かって放出された波長がもとのまま反射されて検出器に戻される)ことを判定する。別の実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、ピーク受容波長と、照射源1504によって皮膚の一部分に指向される電磁エネルギーの伝達波長とが異なることを判定する。例えば、ある特定の関心領域は、照射源1504からの伝達波長の電磁エネルギーを受容することに応答して、電磁エネルギーの蛍光波長で蛍光を発する。
イメージングアプリケータ1500はまた、ディスプレイ1514を含む。図15A〜15Cに示される実施形態において、ディスプレイ1514は、アプリケータ1500上に、電磁エネルギーが照射源1504から指向される方向とは異なる方向に配置される。ディスプレイ1514はコントローラによって制御され、任意のタイプの情報又は画像を示すことができる。一つの実施形態において、ディスプレイ1514は、処置可能な関心領域のこれまでの処置の前の時点からの処置可能な関心領域のサイズの減少の表示を示す。一つの例において、ディスプレイ1514は、処置可能な関心領域の現在のサイズの画像及び最後の処置の前の関心領域のサイズの輪郭を示す。これまでの処置からの処置可能な関心領域の変化を見ることで、アプリケータ1500のユーザが本製品を使い続ける可能性が高まり得る。別の実施形態において、ディスプレイ1514は、電磁エネルギー質問コンポーネントによって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーに基づく処置可能な関心領域の表示を示す。例えば、ディスプレイ1514は、照射源1504によって取得された、処置可能な関心領域の画像を示す。一つの例において、処置可能な関心領域の表示は、処置可能な関心領域の実際のサイズより大きいスケールの処置可能な関心領域の画像である。この例において、アプリケータ1500は電子拡大鏡として機能する。そのため、照射源1504のユーザが検出器1506を処置可能な関心領域の上に置くと、ユーザは、処置可能な関心領域の実際のサイズより大きいスケールで、処置可能な関心領域をディスプレイ1514上で見ることができる。一つの実施形態において、ディスプレイ1514は、ベースラインデータに対して様々な状態をユーザに報告する。一つの例において、紅斑又はメラニン吸収度のレベルを判定するために使用された、ユーザが保存したこれまでのベースラインに対する吸収度データに基づく、色素沈着過剰及びヘモグロビンのレベルがユーザに報告される。
図15A〜15Cに示される実施形態において、アプリケータ1500はハンドル1516を含む。ハンドル1516は、ユーザがアプリケータ1500を使用するための利便性を高める。一つの実施形態において、ハンドル1516は、処置組成物リザーバアセンブリ1518を収容する。他の実施態様において、ハンドル1516は、アプリケータの追加のコンポーネントを収容する。アプリケータの追加のコンポーネントとしては、電源(例えば、再充電可能電池)、電源を再充電するのに使用可能な電気接続、ユーザ入力機構(例えば、電源ボタン、電磁エネルギー質問コンポーネント1502及び処置組成物コンポーネント1510を作動させるボタン、など)、インジケータ(例えば、アプリケータ1500が動作しているかどうかを示す光)などがある。
一つの実施形態において、アプリケータ1500の様々な処置組成物コンポーネント1510は、異なる処置組成物を付着させる。この実施形態において、不連続性同定コンポーネント1512は、異なる処置組成物のどれを皮膚の一部分上に付着させるかを制御する。一つの例において、不連続性同定コンポーネント1512は、電磁エネルギー質問コンポーネント1502によって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性に部分的に基いて、複数の処置組成物から、皮膚の一部分上に付着させるべき処置組成物を選択する。例えば、電磁エネルギー質問コンポーネント1502によって照射されると、第1のタイプの関心領域が異なる波長で蛍光を発することとなる一方で、第2のタイプの関心領域は、同じ波長を反射することとなる。不連続性同定コンポーネント1512は、戻され受容された波長に基づいて、どの処置組成物を付着させるかを判定する(例えば、蛍光波長が受容される場合は第1のタイプの関心領域のための処置、又は放出波長が受容される場合は第2のタイプの関心領域のための処置)。
イメージングアプリケータの一実施形態1600によって実施される機能の一例が、図16に示される。イメージングアプリケータ1600は、図15A〜15Cに示されるイメージングアプリケータ1500と同じであるか又は異なることができる。イメージングアプリケータ1600は、照射源1604、検出器1606、及び処置組成物コンポーネント1610を含む。イメージングアプリケータ1600は、皮膚の一部分1620の上に位置する。照射源1604は、電磁エネルギー刺激1622を皮膚の一部分1620に指向する。検出器1606は、照射源1604によって皮膚の一部分1620に指向される電磁エネルギー刺激1622に応答して、皮膚の一部分1620から電磁エネルギー1624を受容する。イメージングアプリケータ1600のコントローラ(示されず)は、受容される電磁エネルギー1624の特性が、皮膚の一部分1602上の処置可能な関心領域に関連するものであることを判定する。コントローラは、処置組成物コンポーネント1610のうち少なくとも1つによる、皮膚の一部分1620上の処置可能な関心領域の一部への処置組成物1626の選択的付着を制御する。
本明細書に記載されるイメージングアプリケータの実施形態は、ユーザには見えない可能性のある関心領域を同定することができるという利益を有する。滑らかで均一な皮膚の外観は、多数の要因によって影響され得る。斑紋又は斑点は、表皮及び真皮内で生じ得るものであり、任意の数の状態の空間的にはっきりと区別できる兆候である。日常の例としては、吹き出物(開いた又は閉じた面皰)、色素沈着過剰(すなわち、黒皮症)、太陽に関連する年齢によるしみ(日光性黒子)、いくつかのタイプの良性角化症、などが含まれる。日光性黒子及び色素沈着過剰は一般的に、直径が0.2mm〜3mmの範囲となり得るしみを形成する。完全に成長すると、それらは、広帯域の可視光照射下で明確に見え、約365nmの紫外線照射下で劇的にはっきりと分かる。これは、周囲のあまり色素沈着されていない皮膚とは対照的に、年齢によるしみ及び色素沈着過剰が、より高いメラニンの濃度を有するという事実に起因する。図17Aのチャートに示されるように、メラニンは、400nmより低いところで、単調に増加する吸収度を示す。波長バンドパスフィルタリング及び偏光が、皮膚の一部分上の色素過剰のエリアを検出するのを助けるために使用可能である。図17Bの画像に示されるように、あまり色素沈着されていない隣接する領域に対して高いコントラストでイメージングされた色素過剰のエリアは、関心領域を詳細に示す。さらに、初期段階又は初期のしみは、狭波長帯域の紫外線照射下で、通常の室内照明下よりもはるかによく識別できる。別の例は、面皰におけるポルフィリンの高い濃度である。紫外線励起下で、ポルフィリンは、可視スペクトルの緑色部分から赤色部分の強い蛍光を与える。一般に、このようなイメージングは、色素沈着過剰の早期検出のための方法を提供するだけでなく、多数の皮膚科学的状態及び美容状態の早期検出のための方法も提供する。
図18は、本明細書に記載されるイメージングアプリケータの実施形態において使用可能なディスペンサープラットフォームの一実施形態1808を示す。ディスペンサープラットフォーム1808は、処置組成物コンポーネント1810を含む。ディスペンサープラットフォーム1808はまた、外部部分1826を含み、この外部部分1826は、処置組成物を保持して、処置組成物コンポーネント1810のためのリザーバとして機能することができる。一つの実施形態において、異なる外部部分1826は異なる処置組成物を保持する。別の実施形態において、処置組成物コンポーネント1810のそれぞれは、コントローラによって別々に制御可能である。図18に示される実施形態において、ディスペンサープラットフォーム1808は、中央空隙1828及び外部空隙1830を含む。一つの実施形態において、中央空隙1828は検出器のための空間を与え、外部空隙1830は照射源のための空間を与える。
本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態は、図19に示される方法1900を実施するために使用することができる。ブロック1902では、電磁エネルギー刺激が皮膚の一部分に向かって放出される。一つの例において、電磁エネルギー刺激が、アプリケータの電磁エネルギー質問コンポーネントによって、皮膚の一部分に向かって放出される。ブロック1904では、照射源によって皮膚の一部分に指向される電磁エネルギー刺激に応答して、電磁エネルギーが皮膚の一部分から受容される。一つの例において、電磁エネルギーがアプリケータの電磁エネルギー質問コンポーネントによって受容される。ブロック1906では、電磁エネルギー質問コンポーネントによって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性が、皮膚の一部分上の処置可能な関心領域に関連するものとして判定される。一つの例において、アプリケータのコントローラは、電磁エネルギー質問コンポーネントによって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性が、皮膚の一部分上の処置可能な関心領域に関連するものであることを判定する。ブロック1908では、処置組成物が皮膚の一部分上の処置可能な関心領域の少なくとも一部に選択的に付着される。一つの例において、処置組成物は、アプリケータの少なくとも1つの処置組成物コンポーネントによって選択的に付着される。
いくつかの実施形態において、方法1900は、本明細書に記載される、図19には示されていない追加のステップを含む。一つの例において、方法1900は、電磁エネルギー質問コンポーネントによって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性と、皮膚の一部分に向かって放出される電磁エネルギー刺激の対応する特性との間の差を判定するステップを含む。別の例において、方法1900は、皮膚の一部分のベースライン特性を判定するステップを含む。皮膚の一部分のベースライン特性を判定するステップは、関心領域の外側に付着される処置組成物が最小限に保たれるように、関心領域を含まない皮膚の一部分を判定する際に役に立つ。別の例において、方法1900は、電磁エネルギー質問コンポーネントによって皮膚の一部分から受容される電磁エネルギーの特性と、皮膚の一部分のベースライン特性との間の差を判定するステップを含む。
本明細書に記載されるポイントアプリケータの実施形態は、他の方法を実施するために使用することができる。一つの実施形態において、電磁エネルギー応答が、電磁エネルギー刺激で質問された皮膚の一部分から受容される。そして皮膚の一部分からの電磁エネルギー応答の受容に応答して、不連続性同定情報が判定される。不連続性同定情報が目標処置状況を示していると判定すると、処置組成物が皮膚の一部分上の関心領域に選択的に付着される。
この開示の目的で、「上部の(upper)」、「下部の(lower)」、「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」、「内側へ(inwardly)」、「外側へ(outwardly)」、「内側の(inner)」、「外側の(outer)」、「前の(front)」、「後ろの(rear)」などの用語法は、説明するものあり、特許請求の範囲に記載の発明の内容の範囲を限定するものではないと解釈されるべきであることに注意されたい。さらに、「含む(including)」、「含む(comprising)」、又は「有する(having)」及びそれらの変形物の本明細書中の使用は、それらの後に列挙される項目及びそれらの等価物、並びに追加の項目を包含することが意図される。特に限定しない限り、明細書中の用語「接続された(connected)」、「連結された(coupled)」、及び「搭載された(mounted)」並びにそれらの変形物は、幅広く使用され、直接的な及び間接的な接続、連結、及び搭載を包含する。
本開示の原理、代表的な実施形態、及び動作のモードを、前述の説明部分において説明してきた。しかしながら、保護されることを意図する本開示の態様は、開示される特定の実施形態に限定されると解釈されるべきものではない。さらに、本明細書に記載される実施形態は、限定的ではなく例示的なものとみなされるべきものである。本開示の精神から逸脱することなく、他者が変形及び変更を行うことができること、及び等価物を用いることができることが理解されるだろう。したがって、そのような変形、変更、及び等価物の全てが、特許請求の範囲に記載されているような本開示の精神及び範囲内に含まれることが、明示的に意図される。
排他的な所有権又は特権が主張される本発明の実施形態は、特許請求の範囲のとおり定められる。