JP6947513B2 - 吸収性物品、及びこれを用いた消臭方法 - Google Patents

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本発明は吸収性物品に関する。また本発明は、この吸収性物品を用いた消臭方法に関する。
人体から分泌又は排泄される体液を消臭するための技術が種々提案されている。例えば使い捨ておむつや生理用ナプキンは、尿や経血等の吸収保持に用いられる吸収性物品として広く普及している。
一方、尿や経血以外の体液としては、がん、皮膚病等に起因する体液が挙げられる。これら体液は一般に病臭を伴う。これらの病臭対策として、例えば特許文献1においては、ポリフェノールを含む植物抽出物から作られた消臭成分を含む消臭剤含浸不織布を有する医療用病臭抑制シートが提案されている。このシートは、乳がん、大腸がん及び子宮がんなど細胞の壊死並びに抗がん剤治療に起因して発生する臭いや、皮膚病による膿などの悪臭を抑制するために用いられる。同様の目的に用いられる物品として、特許文献2においては、消臭剤として疎水性ゼオライトを含有する医療用病臭吸収シートが提案されている。
更に、特許文献3には乳がん手術によって乳房を切除した女性の術後の生活の質(QOL)の向上を目的としたバストパッドが提案されており、当該バストパッドは汗をかいた時の汗臭を取ることも開示されている。
特開2014−113289号公報 特開2016−120027号公報 特開2009−254813号公報
人体に適用される上述の医療用シート及びバストパッドは、人体から分泌又は排泄される体液や、それら体液から発生する臭いの吸収のために身体とのフィット性が必要である。更に、その臭いは、多種多様の化学物質の複合臭であることから、各化学物質に適した消臭効果が必要である。しかしながら、特に術後や損傷のある皮膚からは体液の分泌量が多く、且つそのような状態の皮膚は敏感になっているため、上述の各文献に記載の技術では、フィット性、吸収性、消臭効果のバランスの観点から、未だ十分に満足し得るレベルには達しているとは言えない。
したがって本発明の課題は、体液の吸収保持に用いられる吸収性物品の改良にあり、更に詳しくはフィット性が良好であり、且つ体液から発生する臭いの消臭効果に優れた吸収性物品を提供することにある。
本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性ないし液難透過性の裏面シート、及び両シート間に配置された液保持性の吸収体を有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、主吸収部と、該主吸収部の一端から一方向に延出する補助吸収部とを有し、
前記主吸収部は、前記一方向と直交する方向での幅が、前記補助吸収部の幅よりも大きくなっており、
前記吸収性物品のいずれかの部位に、化学的消臭剤及び物理的消臭剤を含有させた、吸収性物品を提供するものである。
また本発明は、前記の吸収性物品を、体表面における滲出液の分泌部位に適用し、該分泌部位に生じる滲出液の臭いを消臭する消臭方法を提供するものである。
本発明によれば、フィット性が良好であり、且つ体液から発生する臭いの消臭効果に優れた吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態を示す一部破断平面図である。 図2(a)は、図1におけるa−a線断面図であり、図2(b)は、図1におけるb−b線断面図である。 図3は、図1に示す吸収性物品を装着者に装着させた状態を正面から見た説明図である。 図4は、図1に示す吸収性物品を装着者に装着させた状態を左側面から見た説明図である。 図5(a)は臭いの捕集具の一実施形態であり、図5(b)は、図5(a)の捕集具を装着者に装着させた状態を正面から見た説明図である。 図6(a)は臭いの捕集具の別の実施形態であり、図6(b)は、図6(a)の捕集具を装着者に装着させた状態を左側面から見た説明図である。 図7(a)は臭いの捕集具の更に別の実施形態であり、図7(b)は、図7(a)の捕集具を装着者に装着させた状態を正面から見た説明図である。 図8は、実施例1及び比較例1における、臭いの原因物質であるジメチルトリスルフィドの検出値の相対値を示す棒グラフである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の吸収性物品の一実施形態を示す一部破断平面図が示されている。同図に示す吸収性物品1は、液透過性の表面シート2と、これに対向する位置に配されている液不透過性ないし液難透過性の裏面シート3とを有している。表面シート2と裏面シート3とは同形をしている。両シート2,3の間には、液保持性の吸収体4が配置されている。表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の周縁から外方に延出しており、両者の延出部どうしが接合されて周縁接合部5を形成している。周縁接合部5は、吸収体4の周縁を連続的に囲むように形成されている。
図1の断面図である図2(a)及び図2(b)に示すとおり、吸収体4は、吸収性コア4aを有している。また吸収体4は、吸収性コアにおける表面シート2との対向面を被覆する液透過性の被覆シート4bを有している。被覆シート4bは、吸収性コア4aにおける裏面シート3との対向面も被覆しており、更に吸収性コア4aにおける側面を被覆している。被覆シート4bは、吸収性コアにおける表面シート2との対向面の全域を被覆している。同様に、被覆シート4bは、吸収性コアにおける裏面シート3との対向面の全域も被覆している。このように、吸収体4は、吸収性コア4aと被覆シート4bとを具備して構成されている。
吸収性物品1に用いられる表面シート2としては、液透過性を有する繊維シートや穿孔フィルムなどが用いられる。繊維シートとしては、例えば不織布が好適に用いられるが、これに限られない。繊維シートとして不織布が用いられる場合、該不織布としては例えばエアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、レジンボンド不織布、及びニードルパンチ不織布などが挙げられる。また、これらの不織布の2種以上を積層した積層体を用いることもできる。不織布の液透過性を高める目的で、該不織布に親水化処理を施してもよい。親水化処理としては、例えば繊維油剤として知られている各種の界面活性剤等を用いることができる。
吸収性物品1に用いられる裏面シート3としては、熱可塑性樹脂製のフィルムや、該フィルムに不織布などの繊維シートを貼り合わせたものを用いることができる。このフィルムは、液不透過性であり、且つ水蒸気透過性であってもよい。また、複数種類の不織布を積層してなる多層構造の不織布を、液難透過性の裏面シート3として用いることもできる。そのような多層構造の不織布としては、例えばスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド(SMS)不織布や、スパンボンド・メルトブローン(SM)不織布などが挙げられる。
吸収性物品1に用いられる吸収体4における吸収性コア4aとしては、吸水性繊維材料の積繊体や、吸水性繊維材料と吸水性ポリマーとを含む積繊体などが挙げられる。あるいは吸収性コアとして、吸水性ポリマーのみからなる層や、吸水性ポリマーを繊維シートに固定化した形態の吸水性シートを用いることもできる。どのような形態の吸収性コア4aを用いるかは、吸収性物品1の具体的な用途に応じて適切に選択すればよい。
前記の吸水性ポリマーとしては、各種のヒドロゲル材料を用いることができる。例えばアクリル酸若しくはアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体の架橋物、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体の架橋物、デンプン又はカルボキシメチル化セルロースの架橋物、デンプン-アクリル酸塩グラフト共重合体の加水分解生成物の架橋物、ビニルアルコール-アクリル酸塩共重合体の架橋物、無水マレイン酸グラフトポリビニルアルコールの架橋物、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物等を用いることができる。
吸収性コア4aを被覆する被覆シート4bとしては、液透過性のシートが用いられる。そのようなシートとしては、例えば不織布やティッシュペーパー(薄葉紙)などが挙げられる。図2(a)及び図2(b)においては、一枚の被覆シート4bを用いて吸収性コア4aを被覆している状態が示されているので、吸収性コア4aにおける表面シート2との対向面及び裏面シート3との対向面は、いずれも同種の被覆シート4bで被覆されている、尤も、これに限られず、複数種類の被覆シート4bを用い、表面シート2との対向面を被覆する被覆シート4bと、裏面シート3との対向面を被覆する被覆シート4bとの種類を異ならせてもよい。
図1に示すとおり、本実施形態の吸収性物品1は、大別して2つの部位から構成されている。詳細には、吸収性物品1は、主吸収部10と補助吸収部20との2つの部位から構成されている。主吸収部10は、吸収性物品1の装着状態において、装着者から分泌される体液の分泌部位に対向するように配置される部位のことである。補助吸収部20は、吸収性物品1の装着状態において、装着者から分泌される体液の分泌部位から離れた位置に配置される部位であって、且つ主吸収部10において吸収しきれない体液を補助的に吸収する部位である。
吸収性物品1は、長手方向Xとそれに直交する幅方向Yを有している。前記の主吸収部10及び補助吸収部20は、長手方向Xに沿って直列配置されている。詳細には、補助吸収部20は、主吸収部10の一端である端縁11から一方向、すなわち長手方向Xに沿って延出している。主吸収部10と補助吸収部20とは、直接に隣接しており、両者間に別の部位は存在していない。また、図1に示す実施形態の吸収性物品1は、その長手方向Xに関して、主吸収部10の側縁13Xよりも先の位置に何らの部位も存在していないが、吸収性物品1を、図3及び図4に示す使用形態で装着する場合には、例えば粘着テープ(図示せず)を主吸収部10の側縁13Xから外方に延出させることによって吸収性物品1を身体に固定してもよい。同様に、図1に示す実施形態の吸収性物品1は、その長手方向Xに関して、補助吸収部20の側縁23Xよりも先の位置に、何らの部位も存在していないが、吸収性物品1を、図3及び図4に示す使用形態で装着する場合には、例えば粘着テープ(図示せず)を補助吸収部20の側縁23Xから外方に延出させることによって吸収性物品1を身体に固定してもよい。また、長手方向Xに沿って見たとき、吸収性物品1は略対称形をしている。
図1に示すとおり、主吸収部10は、平面視して、角のとれた略矩形をしている。主吸収部10は、長手方向Xに沿う長さX10よりも、主吸収部10の側縁13Y,13Y間における幅方向Yに沿う長さY10の方が長くなっている。長手方向Xに沿う長さX10とは、主吸収部10の一部をなす段差部12の始点の位置と主吸収部10の側縁13Xとの間の距離のことである。主吸収部10の寸法は、吸収性物品1の具体的な用途に応じて適切に設定すればよいが、例えば後述する図3及び図4に示すとおりの装着形態を採用する場合には、長手方向Xに沿う長さX10は、15cm以上であることが好ましく、18cm以上であることが更に好ましく、20cm以上であることが一層好ましい。また、40cm以下であることが好ましく、35cm以下であることが更に好ましく、30cm以下であることが一層好ましい。具体的には、長手方向Xに沿う長さX10は、15cm以上40cm以下であることが好ましく、18cm以上35cm以下であることが更に好ましく、20cm以上30cm以下であることが一層好ましい。一方、幅方向Yに沿う長さY10は、20cm以上であることが好ましく、22cm以上であることが更に好ましく、25cm以上であることが一層好ましい。また、40cm以下であることが好ましく、35cm以下であることが更に好ましく、33cm以下であることが一層好ましい。具体的には、幅方向Yに沿う長さY10は、20cm以上40cm以下であることが好ましく、22cm以上35cm以下であることが更に好ましく、25cm以上33cm以下であることが一層好ましい。
補助吸収部20は、主吸収部10の端縁11における幅方向に沿う略中央域から長手方向Xに沿って延出している。補助吸収部20はその平面視において略矩形をしている。先に説明した主吸収部10と異なり、補助吸収部20は、補助吸収部20の側縁23Y,23Y間における幅方向Yに沿う長さY20よりも、段差部12と補助吸収部20の側縁23Xとの間の長手方向Xに沿う長さX20の方が長くなっている。補助吸収部20の寸法は、吸収性物品1の具体的な用途に応じて適切に設定すればよいが、例えば後述する図3及び図4に示すとおりの装着形態を採用する場合には、長手方向Xに沿う長さX20は、10cm以上であることが好ましく、15cm以上であることが更に好ましく、20cm以上であることが一層好ましい。また、35cm以下であることが好ましく、30cm以下であることが更に好ましく、25cm以下であることが一層好ましい。具体的には、長手方向Xに沿う長さX20は、10cm以上35cm以下であることが好ましく、15cm以上30cm以下であることが更に好ましく、20cm以上25cm以下であることが一層好ましい。一方、幅方向Yに沿う長さY20は、5cm以上であることが好ましく、10cm以上であることが更に好ましく、15cm以上であることが一層好ましい。また、25cm以下であることが好ましく、23cm以下であることが更に好ましく、20cm以下であることが一層好ましい。具体的には、幅方向Yに沿う長さY20は、5cm以上25cm以下であることが好ましく、10cm以上23cm以下であることが更に好ましく、15cm以上20cm以下であることが一層好ましい。
主吸収部10と補助吸収部20とで、長手方向Xと直交する方向での幅、すなわち幅方向Yに沿う長さを比較すると、主吸収部10の幅Y10は、補助吸収部20の幅Y20よりも大きくなっている。したがって、主吸収部10と補助吸収部20とが連接している部位は、幅の広い主吸収部10から幅の狭い補助吸収部へと幅が変化する段差部12が形成されている。図1に示すとおり、段差部12は一対形成されている。
主吸収部10における側縁13Yと、補助吸収部20における側縁23Yとの間の距離Gは、吸収性物品1の具体的な用途に応じて適切に設定すればよいが、例えば後述する図3及び図4に示すとおりの装着形態を採用する場合には、2cm以上であることが好ましく、3cm以上であることが更に好ましく、4cm以上であることが一層好ましい。また、12cm以下であることが好ましく、10cm以下であることが更に好ましく、8cm以下であることが一層好ましい。具体的には、距離Gは、2cm以上12cm以下であることが好ましく、3cm以上10cm以下であることが更に好ましく、4cm以上8cm以下であることが一層好ましい。
また、段差部12に関し、主吸収部10における端縁のうち、補助吸収部20側の端縁11と、補助吸収部20の側縁23Yとがなす角度は、吸収性物品1の具体的な用途に応じて適切に設定すればよいが、例えば後述する図3及び図4に示すとおりの装着形態を採用する場合には、90度以上であることが好ましく、95度以上であることが更に好ましく、100度以上であることが一層好ましい。また、160度以下であることが好ましく、150度以下であることが更に好ましく、120度以下であることが一層好ましい。具体的には、端縁11と側縁23Yとがなす角度は、90度以上160度以下であることが好ましく、95度以上150度以下であることが更に好ましく、100度以上120度以下であることが一層好ましい。
主吸収部10と補助吸収部20とは、単一の表面シート2及び裏面シート3で連なっている。同様に、単一の吸収体4で連なっている。すなわち主吸収部10と補助吸収部20とは一体成形されている。尤も、吸収性物品1の具体的な用途によっては、主吸収部10と補助吸収部20とを別体に構成してもよい。
以上の構成を有する吸収性物品1は、その表面シート2が、装着者の身体に対向するように装着される。この場合、表面シート2は、装着者の身体に直接対向するように装着されてもよく、あるいは間接的に対向するように装着されてもよい。「直接対向する」とは、装着者の身体と表面シート2との間に何らの部材も介在しない状態下に両者が対向することをいう。「間接的に対向する」とは、装着者の身体と表面シート2との間に、例えば吸液性又は液透過性の部材等の何らかの部材が介在した状態下に両者が対向することをいう。吸液性又は液透過性の部材としては例えばガーゼ等のセルロース系繊維からなる布帛などが挙げられる。装着者の身体における吸収性物品1の適用部位としては、創部や患部から体液(滲出液)が体表面に出てくる部位が挙げられる。例えばがん、裂傷、熱傷等による皮膚上の自壊創、及びそれら治療中の部位が一例として挙げられる。「滲出液」とは、ヒトの体表面から滲み出る液体のことである。したがって、尿や経血などの正常に機能している排泄器官から排泄される体液は滲出液に含まれない。吸収性物品1の他の適用部位として、人工肛門や人工膀胱を装着する部位周辺が挙げられる。これらの適用部位のうち、特に体表面における滲出液の分泌部位に吸収性物品1を適用することが有利である。体表面における滲出液の分泌部位としては、例えば胸部、頸部、下腹部、上肢、下肢などが挙げられるが、これらの部位に限られない。例えば乳がん、皮膚がん及び頸部がん等の皮膚に浸潤した進行がんからは、がん由来の滲出液が分泌されるところ、そのような分泌液の吸収に本実施形態の吸収性物品1は好適に用いられる。
図3及び図4には、本実施形態の吸収性物品1の使用形態の一例として、乳房に吸収性物品1を装着した状態が示されている。これらの図に示すとおり、吸収性物品1は、その長手方向が正中線と略直交するように体表に配置される。そして、吸収性物品1における主吸収部10が乳房を覆い、且つ補助吸収部20が腋窩を通り、その先端が背中側に達するように、吸収性物品1は配置される。特に、図4に示すとおり、吸収性物品1における段差部12が、乳房と腋窩との間に位置するように吸収性物品1を装着することで、そのフィット性が良好になり、乳房や腋窩から分泌された滲出液を首尾よく吸収することができる。
特に補助吸収部20は、主吸収部10の吸収能力を補助するだけでなく、吸収性物品1と装着者の身体との接触面積を増大させて、吸収性物品1を装着者の身体に長時間にわたり安定的に装着させることにも寄与している。更に補助吸収部20は、横臥状態になった吸収性物品1の装着者の乳房の皮膚から分泌された滲出液が体表を伝って流下した場合に、滲出液を吸収して、背中側に達することを阻止することにも寄与している。
しかも吸収性物品1は、長手方向Xに沿って見たときに略対称形をしており、一対の段差部12を有していることから、該吸収性物品1は、右の乳房及び左の乳房のいずれにも同様に装着できるという利点がある。
吸収性物品1を、図3及び図4に示す使用形態で装着する場合には、例えば粘着テープ(図示せず)によって吸収性物品1を身体に固定することができる。あるいは、吸収性物品1を覆うように胸帯(図示せず)を装着して、吸収性物品1を固定してもよい。
以上のとおり、本実施形態の吸収性物品1は、主吸収部10及び補助吸収部20を有し、両者の間に段差部12を有していることに起因して、胸部における滲出液の分泌部位に適用するために好適なものとなる。更に、人体から分泌される各種の体液は、それ自体が特有の臭いを有することがあり、また皮膚常在菌の作用によって臭いを生じることがある。そこで吸収性物品1は体液の吸収保持だけでなく、体液から生じる臭いを抑制する観点から、消臭剤を含有していることが好ましい。特に、吸収性物品1のいずれかの部位に、化学的消臭剤と物理的消臭剤とを組み合わせて含有させることが、体液(滲出液)に由来する種々の臭い物質の消臭に有利であることが、本発明者の検討の結果判明した。
化学的消臭剤及び物理的消臭剤が含有される部位として、表面シート2と吸収性コア4aとの間に位置する被覆シート4bを選択すると、被覆シート4bは、吸収性コア4aに吸収保持された体液から生じる臭いが外部に揮散されることを遮断するので消臭効果が一層高くなるので有利である。被覆シート4bに化学的消臭剤及び物理的消臭剤を含有させるためには、例えば被覆シート4bに化学的消臭剤及び物理的消臭剤を散布や噴霧等の方法で外添する方法を採用することができる。あるいは、被覆シート4bが薄葉紙である場合には、抄造時に化学的消臭剤及び物理的消臭剤を抄紙スラリー中に内添してもよい。
被覆シート4bが、図2(a)及び図2(b)に示すとおり、吸収性コア4aの上下面及び側面を被覆している場合には、被覆シート4bの全域に化学的消臭剤及び物理的消臭剤を含有させることで、消臭効果を一層顕著なものとすることができる。
化学的消臭剤は、化学反応によって臭い物質の消臭を図るものである。化学反応の例としては、中和反応が典型的なものとして挙げられるが、これに限られない。例えば、弱酸やその共役塩基、あるいはそれらの混合物、弱塩基やその共役酸、あるいはそれらの混合物などが挙げられる。具体的には、弱酸としては、クエン酸等が挙げられる。その塩としては、Na、K、Ca等のアルカリ金属塩が挙げられる。弱塩基としてはポリヒドロキシアミン等が挙げられる。化学的消臭剤は、必ずしも酸及びアルカリ臭をすべて同時に中和する必要はない。例えば弱酸としてのクエン酸が単独であれば、臭い物質の一つであるアミンやアンモニア等のアルカリ臭を中和消臭できる。更に、中和により、クエン酸の塩が生成し、副次的に緩衝作用が生じる。またクエン酸ナトリウムの単体だけであっても、クエン酸とその塩との混合物であっても、緩衝作用が生じる。化学的消臭剤を用いることで、酸性又はアルカリ性の臭い物質、例えば酢酸等の酸性の臭い物質やトリメチルアミン等のアルカリ性の臭い物質を中和して消臭することができる。
化学的消臭剤の他の例としては、少なくとも一つの酸解離指数pKa(25℃)が5.0以上の有機酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「A剤」ともいう。)を含むことが好ましい。有機酸の塩とは、Na、K、Ca等の金属塩である。このA剤を含有させることにより、脂肪酸類などの酸性の臭い物質やアミン類などのアルカリ性の臭い物質の中和消臭を首尾よく行うことができる。
酸解離指数は、例えば、(a)The Journal of Physical Chemistry vol.68, number 6, page 1560(1964)記載の方法、(b)平沼産業株式会社製の電位差自動滴定装置(COM−980Win(商品名)等)を用いる方法等により測定することができ、また、(c)日本化学会編の化学便覧(改訂3版、昭和59年6月25日、丸善株式会社発行)に記載の酸解離指数、(d)コンピュドラッグ(CompuDrug)社製のpKaBASE(商品名)等のデータベース等を利用することができる。
少なくとも一つの酸解離指数pKa(25℃)が5.0以上の有機酸としては、例えば有機二塩基酸として、マレイン酸(2段目pKa値:5.83。以下の( )内の数値は2段目pKa値を表す。)、マロン酸(5.28)、2−メチルマロン酸(5.76)、2−エチルマロン酸(5.81)、2−イソプロピルマロン酸(5.88)、2,2−ジメチルマロン酸(5.73)、2−エチル−2−メチルマロン酸(6.55)、2,2−ジエチルマロン酸(7.42)、2,2−ジイソプロピルマロン酸(8.85)、m−ヒドロキシ安息香酸(9.96)、p−ヒドロキシ安息香酸(9.46)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸(トランス体:6.06、シス体:6.74)、1,2−シクロペンタンジカルボン酸(トランス体:5.99、シス体:6.57)、1,2−シクロオクタンジカルボン酸(トランス体:6.24、シス体:7.34)、1,2−シクロヘプタンジカルボン酸(トランス体:6.18、シス体:7.6)、コハク酸(5.24)、フェニルコハク酸(5.55)、2,3−ジメチルコハク酸(6.0)、2,3−ジエチルコハク酸(6.46)、2−エチル−3−メチルコハク酸(6.1)、テトラメチルコハク酸(7.41)、2,3−ジ−t−ブチルコハク酸(10.26)、3,3−ジメチルグルタル酸(6.45)、3,3−ジエチルグルタル酸(7.42)、3−イソプロピル−3−メチルグルタル酸(6.92)、3−t−ブチル−3−メチルグルタル酸(7.49)、3,3−ジイソプロピルグルタル酸(7.68)、3−メチル−3−エチルグルタル酸(6.70)、3,3−ジプロピルグルタル酸(7.48)、2−エチル−2−(1−エチルプロピル)グルタル酸(7.31)、シクロヘキシル−1,1−ジ酢酸(7.08)、2−メチルシクロヘキシル−1,1−ジ酢酸(6.89)、シクロペンチル−1,1−ジ酢酸(6.77)、3−メチル−3−フェニルグルタル酸(6.17)、3−エチル−3−フェニルグルタル酸(6.95)等が挙げられる。
また有機多塩基酸として、クエン酸(3段目pKa値:5.69)等が挙げられる。これらの中では、入手が容易で、ガス発生による内圧の増加等保存安定性の点から、少なくとも一つの解離段における酸解離指数(pKa)が5.2以上の、リン酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸、マロン酸等からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、特にクエン酸が好ましい。
また、化学的消臭剤として、ポリヒドロキシアミン化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「B剤」ともいう。)を含むことが好ましい。B剤のポリヒドロキシアミン化合物は下記式(1)で表される化合物である
Figure 0006947513
式(1)中、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。また、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。Rは、消臭性能及び入手性の観点から、前記の中では水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、前記のものが挙げられる。Rは、消臭性能及び入手性の観点から、前記の中では水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
及びRは、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R及びRは、同一でも異なっていてもよい。炭素数1〜5のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等が好ましく、特にメチレン基が好ましい。
B剤のポリヒドロキシアミン化合物の具体例としては、例えば、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−4−ヒドロキシプロピル−1,7−ヘプタンジオール、2−(N−エチル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。これらの中では、消臭性能等の観点から、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる1種以上が特に好ましい。特に、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、すなわち、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが、酸性の臭い物質に対する優れた中和作用を有し、また揮発性が低いためにそれ自体の臭いが少ないので、好ましい。
前記のポリヒドロキシアミン化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。ポリヒドロキシアミン化合物は通常の方法により製造することができる。
化学的消臭剤として、前述したA剤及びB剤の両方を含む場合には、幅広い臭い物質を中和できる点でより好ましい。特に、A剤の有機酸としてクエン酸を含有し、B剤のポリヒドロキシアミン化合物としてトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含有することが好ましい。A剤とB剤との含有質量の比は、pHの中和作用の観点と消臭性能の観点から、A剤/B剤=5/95〜95/5が好ましく、更に20/80〜55/45が好ましい。
更に、酸性の臭い物質に対し中和的な作用を示すものとして、分子内に窒素原子を含む化合物を使用することもできる。窒素原子を含む代表的な構造としては、前記ポリヒドロキシアミンの他に、アミド、イミド、アミンオキシド等が挙げられる。窒素原子を含む好ましい化合物としては、アミンオキシド系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤、第四級アンモニウム塩系界面活性剤、アルカノールアミン類、尿素、アンスラニル酸エステル類、アミノ酸又はアミノ糖からなる高分子化合物、ポリアルキレンポリアミン類が挙げられる。
吸収性物品1m当たりの化学的消臭剤の含有量は、0.01g/m以上が好ましく、0.05g/m以上がより好ましく、その上限は、2.0g/m以下が好ましく、1.0g/m以下がより好ましい。特に、酸性の臭い物質に対する優れた中和作用を発現する観点から、化学的消臭剤は被覆シート4bに含有させることが好ましい。
以上の説明は化学的消臭剤に関するものであったところ、該化学的消臭剤と併用される物理的消臭剤は、物理現象によって臭い物質の消臭を図るものである。物理現象の例としては、吸着が典型的なものとして挙げられるが、これに限られない。物理的消臭剤としては、例えば、吸着能を有する多孔質粒子が好適なものとして挙げられる。物理的消臭剤を用いることで、酸性及びアルカリ性以外の臭い物質を効果的に消臭することができる。そのような物質としては、例えばジメチルトリスルフィド等の硫黄含有化合物などが挙げられる。
前記の多孔質粒子としては、揮発する臭い物質をその孔に吸着又は包摂できるものを特に制限なく用いることができる。例えば、多孔メタクリル酸ポリマー、多孔アクリル酸ポリマー等のアクリル酸系ポリマー、多孔ジビニルベンゼンポリマー、多孔ピリジン共重合体等の芳香族系ポリマー、及びそれらの共重合体等の合成の多孔質ポリマー;キチン及びキトサン等の天然の多孔質ポリマー;酸化亜鉛、活性炭、シリカ、二酸化ケイ素(シリカゲル)、ケイ酸カルシウム、アルミノ珪酸塩化合物、ハイシリカゼオライト(疎水性ゼオライト)、セピオライト、カンクリナイト、ゼオライト、及び水和酸化ジルコニウム等の無機多孔質物質;銀担持ゼオライト、銀担持カンクリナイト、並びに、銀担持多孔スチレン−ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー及び銀担持多孔ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー等のビニルピリジン共重合体、などの金属担持多孔質などが挙げられ、これからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。特に、活性炭、アルミノ珪酸塩化合物及びビニルピリジン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが、消臭性能の観点から好ましい。これらの多孔質粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。多孔ビニルピリジン共重合体としては、多孔スチレン−ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー、多孔ジビニルベンゼン−ビニルピリジンポリマー等が挙げられる。なお、銀担持カンクリナイトとは、特開2005−336363号公報の段落[0029]〜[0045]に記載のカンクリナイト様鉱物のことである。
前記の作用をより効率的に発現させる観点から、多孔質粒子は、BET比表面積が50m/g以上であることが好ましく、100m/g以上であることがより好ましく、200m/g以上であることが更に好ましい。また、その上限は特に制限されるものではないが、2000m/g以下とすることが実際的である。加えて、多孔質粒子は、平均細孔径が2nm以上であることが好ましく、そして、50nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがより好ましい。例えば、前述した活性炭、アルミノ珪酸塩化合物及びビニルピリジン共重合体のBET比表面積はそれぞれ、1750m/g程度、250m/g程度、350m/g程度、平均細孔径はそれぞれ4.5nm程度、20nm程度、10nm程度のものを用いることができる。このようにBET比表面積の値が大きいものほど臭い物質の吸着性能が高い。また、消臭の対象となる体液の臭い物質はアンモニア、アミン類、脂肪酸類、硫化水素やメルカプタン類など様々であるが、その多くは分子サイズが1nmを超えるため、多孔質粒子の細孔径は2nm以上であると、多種の臭い物質を吸着できる。そのため、前記のBET比表面積又は平均細孔径を有する多孔質粒子を用いると、消臭性能を高く維持したまま、更に多孔質粒子の含有量を低減化でき好ましい。更に、前記のBET比表面積及び平均細孔径の両方を有する多孔質粒子を用いると、前記の作用がより高まり好ましい。前記のBET比表面積は、株式会社島津製作所製の比表面積・細孔分布測定装置「ASAP2020」を用いて、液体窒素を用いた多点法で測定し、パラメータCが正になる範囲で値を導出できる。細孔分布の測定は水銀圧入法を用いることができる。
前記の多孔質粒子とは、多数の細孔をもつ微粒子のことである。その材質は無機系材料、有機系材料及びポリマー材料等が挙げられ、特に制限されない。また、細孔径は0.1nm以上の細孔径を有すればよい。また微粒子の形状は球形、アスペクト比をもつ棒状や針状、粉砕形状等の不定形状、いずれでもよい。なお、前記の細孔径は、株式会社島津製作所製の比表面積・細孔分布測定装置「ASAP2020」を用いて測定することができる。また、微粒子の形状は、日本電子株式会社製の走査型電子顕微鏡「JCM−5100」により観察される。
上述した、活性炭、アルミノ珪酸塩化合物及びビニルピリジン共重合体はそれぞれ、表面処理により更なる消臭機能を付加することもできる。例えば、活性炭は、塩化亜鉛(ZnCl)賦活により硫黄系ガスに対する化学吸着による消臭機能を具備することができる。また、アルミノ珪酸塩化合物は亜鉛担持により、ビニルピリジン共重合体は銀担持により、抗菌作用を具備することができる。吸収性物品1m当たりの物理的消臭剤の含有量は、0.05g/m以上が好ましく、0.1g/m以上がより好ましく、またその上限は、5g/m以下が好ましく、3g/m以下がより好ましい。特に、臭い物質の吸着性能を高める観点から、物理的消臭剤は被覆シート4bに含有させることが好ましい。
本実施形態の吸収性物品1は、上述した化学的消臭剤及び物理的消臭剤に加えて抗菌剤を含有していることが好ましい。抗菌剤、化学的消臭剤及び物理的消臭剤の組み合わせを採用することで、幅広い消臭スペクトルを示し、体液が由来の種々の臭い原因物質の産生抑制と消臭が可能となる。これにより吸収性物品1は、持続的且つ効果的な抗菌と消臭の作用により腐敗臭を強力に抑制できる。
抗菌剤としては、無機系抗菌剤や有機系抗菌剤を使用することができる。無機系抗菌剤としては、例えば、銀、亜鉛、銅、水銀、マグネシウム、ヒ素、カルシウム、アルミニウム、アンチモン、ビスマスの抗菌性金属イオン又は塩等を、担体であるゼオライト、シリカゲル、低分子ガラス、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、ケイ酸塩又は酸化チタンに担持させた微粒子粉末又は針状結晶が挙げられる。
有機系抗菌剤としては、例えば、ピロクトンオラミン[1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2(H)−ピリドンモノエタノールアミン塩](オクトピロックス:登録商標)、オレイン酸カリウム、1−ペンタスルホン酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸ナトリウム、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム等の陰イオン性の抗菌剤、セチルリン酸ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム等の陽イオン性の抗菌剤、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロカルバン、トリクロサン、ハロカルバン又はパラオキシ安息香酸エステル等が挙げられる。これらの抗菌剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
特に、抗菌効果及び吸収性能を両立させる観点から、抗菌剤としては、ピロクトンオラミン、セチルリン酸ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムなどの第四級アンモニウム塩型の界面活性剤を用いることが好ましく、この中でも、ピロクトンオラミン、セチルリン酸ベンザルコニウムを用いることがより好ましい。セチルリン酸ベンザルコニウムは、有機系のカチオン性抗菌剤のなかで、抗菌性と皮膚への低刺激性(水溶解性が低い)とのバランスがよく、比較的安全性が高いため、吸収性物品1に用いるのに好ましい剤である。
抗菌剤は、吸収性物品1のいずれかの部位に含有されていればよい。吸収性物品1m当たりの抗菌剤の含有量は、0.1g/m以上が好ましく、0.2g/m以上がより好ましく、またその上限は、1.0g/m以下が好ましく、0.5g/m以下がより好ましい。特に、吸収性コア4aが吸水性ポリマーを含有している場合には、該吸水性ポリマーはその表面に抗菌剤を有していることが好ましい。これによって、吸水性ポリマーに吸収保持された体液が腐敗しづらくなり、消臭効果が一層高くなる。吸水性ポリマーに抗菌剤を含有させる場合は、抗菌剤の含有量は吸水性ポリマー中に0.01質量%以上であることが好ましく、0.02質量%以上であることがより好ましく、またその上限は、2重量%以下であることが好ましく、1.5質量%以下であることがより好ましい。
先に述べた化学的消臭剤及び物理的消臭剤が被覆シート4bに含有されている場合には、抗菌剤を吸水性ポリマーの表面に含有させることに代えて、又はそれに加えて、該化学的消臭剤及び該物理的消臭剤が被覆シート4bに抗菌剤を更に含有させることも有利である。一枚の被覆シート4b中に、抗菌剤、化学的消臭剤及び物理的消臭剤の三者を共存させることで、一層幅広い消臭スペクトルを示し、体液が由来の種々の臭い物質の産生抑制と消臭が一層可能となる。
吸収性物品1に含まれる化学的消臭剤及び物理的消臭剤は、滲出する体液から揮散する臭い物質の種類により選択すればよい。臭い物質の特定は、例えば、滲出液を分析したり、体液が滲み出す体表面周辺に捕集具を設置して揮散する臭い物質を捕集し、それを分析したりすることにより特定すればよい。身体、例えばヒトの胴体周辺の臭いを捕集するための捕集具としては、臭いを吸着可能なシリコーンエラストマー等の吸着体を用いることができる。通常、患部である滲出液の発生部位の体表面は、裂傷等の損傷があるため、患部の保護の観点から、捕集具を患部に直接貼り付けることが困難である。そのため、捕集具を患部周辺に吊下げ可能な状態で装着することにより、捕集具を患部に直接貼り付けることなく揮散する臭い物質を捕集することができる。本発明で用いられる捕集具の形態としては、捕集具が吊下げ可能な状態で患部周辺に装着できていれば特に制限されず、例えば図5ないし図7に示すとおり、中央が空洞のチューブ状の吸着体7をひも又は糸に通して環状とし、患者の首や耳などから患部周辺に吊下げるようにした捕集具6が挙げられる。
特に、揮散する臭い物質を精度よく特定する観点から、患者の生活の質を妨げない程度において、より患部に近い位置で捕集具6を吊下げて装着できることが望ましい。例えば、胸部に患部を有する場合は、図5(a)に示す形態の捕集具を図5(b)に示すように首に吊下げる方法が挙げられる。また頸部に患部を有する場合は、図6(a)に示すような形態の捕集具を図6(b)に示すように耳に吊下げる方法が挙げられる。また、腹部に患部を有する場合は、図7(a)に示す形態の捕集具を図7(b)に示すように首に吊下げる方法が挙げられる。
捕集具6に使用される吸着体7は、揮散物質の分析の際に高温に加熱されるため、高温条件下にあっても熱分解したり、取り扱いに支障を来したりするような著しい変形を生じる材質でなく、且つ吸着した揮発性物質と化学反応したり、分析の妨害となるような揮発性物質(アウトガス)を発生したりしない材質であることが好ましい。吸着体7の材質として、例えば、アルキルポリシロキサン、アリールアルキルポリシロキサン、ポリエーテル変性アルキルポリシロキサン等のアルキル基及びアリール基のうち少なくとも一つ以上の官能基を導入したポリシロキサンのいずれか1種以上を重合構造に含むシリコーンエラストマーのチューブ又はシートが挙げられる。このうち、メチルポリシロキサン、フェニルメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性メチルポリシロキサンから選ばれるいずれか1種以上を重合構造として含むシリコーンエラストマーが好ましく、耐熱性、耐薬品性や裁断加工のし易さの観点から、特に、ポリジメチルシロキサンを主要な重合構造として高分子鎖に含むシリコーンエラストマーが好ましい。更に、上記チューブやシートは事前に加熱処理して低分子成分を除去しておくことが好ましい。
以上、説明したとおり、本発明によれば、吸収性物品1に消臭作用を付与することで、該吸収性物品1を体表面における滲出液の分泌部位に適用し、該分泌部位に生じる滲出液の臭いを消臭する消臭方法が提供される。吸収性物品1の適用部位としては、上述した図3及び図4に示すとおり胸部とすることができる。滲出液としては例えばがん由来の滲出液を対象とすることができる。皮膚に浸潤した進行がんには特有の臭い、例えば腐敗した酸臭のような臭いがあるが、本実施形態の吸収性物品1を適用することで、滲出液の吸収のみならず消臭作用も発揮されるので、装着者本人だけでなく、看護者や介護者の、肉体的及び精神的な負担を大きく軽減することが可能となる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態の吸収性物品1は、胸部における滲出液の分泌部位に適用するために特に好適なものであるが、それ以外の体表部位、例えば頸部等からの滲出液の吸収及び消臭にも用いることができる。
また前記実施形態の吸収性物品1は、長手方向Xに沿って見たとき略対称形をしており、一対の段差部12を有するものであったが、これに代えて吸収性物品1を非対称の形として、段差部12を一つのみ設けてもよい。
また前記実施形態においては、主吸収部10と補助吸収部20とは一体で形成されていたので、これらの部位における吸収性コア4aの坪量は同一であったが、これに代えて、主吸収部10と補助吸収部20とで吸収性コア4aの坪量を異ならせてもよい。例えば、補助吸収部20における吸収性コア4aの坪量を、主吸収部10における吸収性コア4aの坪量よりも低くして、腋窩付近における補助吸収部20のフィット性を高めてもよい。
また前記実施形態においては、主吸収部10及び補助吸収部20における吸収性コア4aは一段の構造であったが、これに代えて、主吸収部10及び/又は補助吸収部20における吸収性コア4aを多段構造とすることもできる。多段構造の吸収性コアにおける各段の吸収性コアは、表面シート2側に向かうに連れてその長さ及び/又は幅が次第に小さくなることが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔臭いの官能評価〕
<実施例>
乳がん患者が12時間装着し滲出液が吸収されたパッドを回収した後、3cm四方に切断(滲出液4g)して人体模型に貼り付け、その上に実施例品(9cm四方)を重ねて貼り、その上に更にメリヤス綿布(20cm四方)を1枚重ねて貼り、臭いの官能評価を行った。官能評価は、以下の6段階の評価基準にて行った。消臭剤としては、化学的消臭剤としてトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン及びクエン酸、物理的消臭剤として亜鉛担持アルミノ珪酸塩、抗菌剤としてセチルリン酸ベンザルコニウム及びピロクトンオラミンを使用した。
〔吸収性物品の作製〕
(1)通常の湿式抄紙製造装置を用い、亜鉛担持アルミノ珪酸塩を含むセルロース繊維の懸濁液を、抄紙ワイヤーを使って脱水することによって亜鉛担持アルミノ珪酸塩含有湿紙を作製し。次に、上述の化学的消臭剤及び抗菌剤を含有する水溶液をその湿紙に塗布して被覆シートを作成した。被覆シート1m当たりの消臭剤及び抗菌剤の添加量は、化学的消臭剤としてトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン0.056g/m及びクエン酸0.024g/m(化学的消臭剤の合計添加量0.08g/m)、物理的消臭剤として亜鉛担持アルミノ珪酸塩0.5g/m、抗菌剤としてセチルリン酸ベンザルコニウム0.1g/mである。
(2)吸収性コアに含まれる吸水性ポリマーとして、アクリル酸系吸水性ポリマーを用いた。抗菌剤としてピロクトンオラミンを吸水性ポリマーの表面に0.1質量%付着させた。
(3)パルプ及び吸水性ポリマー4gを混合積織した吸収性コアを、上記消臭剤及び抗菌剤含有被覆シートで被覆し、表面シートは親水化処理されたポリエステル/ポリエチレンの複合繊維よりなる不織布、裏面シートは微小無機フィラーを含有したポリエチレン延伸フィルムを用いて図1の吸収性物品を作成した。吸収性物品1m当たりの消臭剤及び抗菌剤の含有量は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン0.014g/m、クエン酸0.006g/m、亜鉛担持アルミノ珪酸塩0.123g/m、セチルリン酸ベンザルコニウム0.024g/m、ピロクトンオラミンは0.004g/mであった。
<比較例>
実施例品の代わりに消臭剤及び抗菌剤を含まない吸収性物品を用いたことを除いて、実施例1と同様に臭いの官能評価を行った。
<臭い強度の評価基準>
0:臭わない
1:かすかに臭う
2:弱く臭う
3:臭う
4:やや強く臭う
5:かなり強く臭う
実施例1及び比較例1について官能評価を行ったところ、比較例1の臭い強度は4であったのに対し、実施例1の臭い強度は1に低下した。本発明品により、揮散による臭い強度が抑制されていることが判る。
〔臭いの分析評価〕
図5(a)に示すように、ポリエステル製の長さ50cmのミシン糸に、長さ5cmのシリコーンエラストマー(株式会社イマムラ製)を4連、4重に有するネックレス型捕集具を作成し、揮散した臭いの原因物質の捕集を行った。更に捕集した臭いの物質を、以下の測定条件にて検出した。なお、捕集にあたっては前記シリコーンエラストマーを事前に加熱し低分子成分を除去した。臭い物質の捕集時間は30分で行った。
<測定条件>
加熱脱着装置(TDS)−GC/MSシステム
加熱脱着装置:GERSTEL ThermoDesorption System
GC/MS:Agilent Technologies 6890N
分析カラム:DB-WAX(60m×0.25mmID)
MS:Agilent Technologies 5975B inert XL MSD
揮散する臭い物質について分析したところ、実施例及び比較例ともに、がん由来の既知の悪臭成分が検出された。乳がん臭い成分として主要なノルマル酪酸、イソ吉草酸の合計検出値を確認したところ、図8に示すとおり、比較例での検出値と比べて、実施例では検出値が低かった。
以上の結果より、本発明品を用いることにより、官能評価だけでなく、分析評価によっても揮散する臭いの抑制効果が認められたことが判る。
1 吸収性物品
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
4a 吸収性コア
4b 被覆シート
5 周縁接合部
6 捕集具
7 吸着体
10 主吸収部
11 主吸収部の端縁
12 段差部
13X,13Y 主吸収部の側縁
20 補助吸収部
23X,23Y 補助吸収部の側縁

Claims (7)

  1. 液透過性の表面シート、液不透過性ないし液難透過性の裏面シート、及び両シート間に配置された液保持性の吸収体を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、主吸収部と、該主吸収部の一端から一方向に延出する補助吸収部とを有し、
    前記主吸収部は、前記一方向と直交する方向での幅が、前記補助吸収部の幅よりも大きくなっており、
    前記吸収体が、吸収性コアと、該吸収性コアにおける前記表面シートとの対向面を被覆する液透過性の被覆シートとを有し、
    前記被覆シートが、化学的消臭剤及び物理的消臭剤並びに抗菌剤を含有する、吸収性物品。
  2. 前記主吸収部と前記補助吸収部とが連接している部位に段差部が形成されており、
    前記主吸収部は、前記一方向に沿う長さよりも、前記一方向と直交する方向に沿う長さの方が長くなっており、
    前記補助吸収部は、前記一方向と直交する方向に沿う長さよりも、前記段差部と前記補助吸収部の側縁との間の前記一方向に沿う長さの方が長くなっている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性コアが、吸水性ポリマーを含有しており、該吸水性ポリマーはその表面に抗菌剤を有している、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記主吸収部が乳房を覆い且つ前記補助吸収部が腋窩を通り、その先端が背中側に達するように配置されて使用される、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 体表面における滲出液の分泌部位に適用される請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吸収性物品を、体表面における滲出液の分泌部位に適用し、該分泌部位に生じる滲出液の臭いを消臭する消臭方法。
  7. 前記滲出液ががん由来の滲出液である請求項6に記載の消臭方法。
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