JP2016168336A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い消臭性能と着用者の肌への刺激の低減との両立を実現する吸収性物品を提供する。【解決手段】液透過性の表面シート、液難透過性の裏面シート、及び該表面シートと裏面シートとの間に介在配置された液保持性の吸収体を有し、着用者の腹側部から股下部を介して背側部に亘って配される方向を長手方向、該長手方向と直交する方向を横方向とする吸収性物品であって、前記吸収体の、厚み方向における少なくとも前記表面シート側の上部に生物学的消臭剤が配されており、該吸収体には、その平面方向における、少なくとも長手方向の前後端部及び両側端部に封止手段が配設されている吸収性物品。【選択図】図3

Description

本発明は、使い捨ておむつや尿とりパッドなどの吸収性物品に関する。
おむつや尿とりパッド等(以下、おむつ等という。)の吸収性物品において、排尿があると数時間で尿から腐敗臭が発生することがある。この腐敗臭は、例えば、交換時に周囲の空間に拡散する。使用済の尿取りパッド等は、汚物廃棄用のポリバケツやポリ袋に入れて密封されるまで、悪臭の発生源となり得る。そのため、おむつ交換時の周辺のみならず、居室や居間、おむつ廃棄用のゴミ箱周辺(ゴミ収集までの一定期間保管しておく)に腐敗臭が漂うため強い不快を感じることがある。
従って、おむつ等の着用者や周辺の家族、介護者の衛生面や介護施設や病院等における労働環境を快適にし、さらに来客等も気持ちよく迎えるためにも、悪臭に対する発生抑制性能は吸収性物品にとって欠くことができない。このような悪臭発生の抑制に関する技術がこれまでいくつか提案されてきた(例えば、特許文献1〜3など)。
尿による腐敗臭は多種多様な臭いの複合臭からなる。排泄間もない初期の尿臭自体は、体調や個人差はあるものの通常は不快な臭いを発するものでなく、菌の作用によって不快な腐敗臭を発するようになると考えられている。例えば、介護施設や病院、在宅の介護等において、おむつ等の着用者の入浴の機会が少ない場合や陰部の清拭が十分でない場合、肌常在菌や便由来の大腸菌などの腸内細菌が着用者の肌や表面シートに残っている場合などはこれらの細菌が尿に作用する。具体的には、菌と尿とが接触すると、菌由来の酵素が尿中に含有される尿素やタンパク質、グルクロン酸抱合体等の臭いの前駆体を分解し、p−クレゾール等の臭い成分が液中に発生することとなる。この臭い成分が揮発して尿の腐敗臭として感じる。このようなp−クレゾール等の臭い成分の抑制には、肌常在菌や腸内細菌の増殖を抑制する生物学的な対応が有効である。
特開平5−123358号公報 特表平11−501362号公報 特開2010−194254号公報
上記の生物学的な対応のために用いられる消臭剤は皮膚刺激性があり、皮膚上の菌叢に影響を与えて免疫力の低下につながる場合がある。そのため、生物学的消臭剤の肌への接触を避けることが、肌の良好な状態を保ちながら長時間の装着を可能にする観点から重要となってくる。
本発明は、上記の点に鑑み、高い消臭性能と着用者の肌への刺激の低減との両立を実現する吸収性物品に関する。
本発明は、液透過性の表面シート、液難透過性の裏面シート、及び該表面シートと裏面シートとの間に介在配置された液保持性の吸収体を有し、着用者の腹側部から股下部を介して背側部に亘って配される方向を長手方向、該長手方向と直交する方向を横方向とする吸収性物品であって、前記吸収体の、厚み方向における少なくとも前記表面シート側の上部に生物学的消臭剤が配されており、該吸収体には、その平面方向における、少なくとも長手方向の前後端部及び両側端部に封止手段が配設されている吸収性物品を提供する。
本発明の吸収性物品は、高い消臭性能と着用者の肌への刺激の低減との両立を実現する。
本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態としての尿とりパッドを模式的に示した平面図である。 図1のII−II線断面の断面図である。 (A)は、第1実施形態の尿とりパッドの吸収体の端部における、ホットメルト接着剤を用いてなる封止手段の一例を示す部分拡大断面図で、該端部以外を省略して示しており、(B)は第1実施形態の尿とりパッドの吸収体の端部における、該端部の繊維を圧縮し、固化してなる封止手段の一例を示す部分拡大断面図で、該端部以外を省略して示しており、(C)は前記吸収体の側端部におけるホットメルト接着剤を用いてなる封止手段を示す部分拡大断面図で、該側端部以外を省略して示している。 (A−1)は、尿とりパッドの表面シート及びサイドシートを取り除いた状態で、吸収体の端部における封止手段としてのホットメルト接着剤の塗布パターンを示す平面図であり、(A−2)は(A−1)に示す線状ホットメルト部のピッチを示す拡大図であり、(B−1)は、尿とりパッドの表面シート及びサイドシートを取り除いた状態で、吸収体の側端部における封止手段としてのホットメルト接着剤の塗布パターンを示す平面図であり、(B−2)は(B−1)に示す線状ホットメルト部のピッチを示す拡大図である。
なお、各断面図は模式的に示しており、構成要素がシート等の厚みが薄いものの場合は線で表し、構成要素を見分けやすくするため間隔を開けて示した。したがって、実際には、特に断らない限り、各構成要素間は接触もしくは接着している。
本発明に係る吸収性物品の好ましい一実施形態として、尿とりパッドについて図面を参照しながら以下に詳述する。
本発明においては、特に断らない限り、人体に接触する側を肌面側、肌当接面側または表面側といい、これと反対側を非肌面側、非肌当接面側または裏面側という。着用時に人体の前側に位置する方向を前方といいその端部を前端部とし、後側に位置する方向を後方といいその端部を後端部として説明する。この前端部と後端部とを結ぶ方向は、着用者の腹側部から股下部を介して背側部に配される方向であり、吸収性物品の長手方向ないし縦長方向(Y方向)という。この長手方向と直交する方向を幅方向ないし横方向(X方向)という。吸収性物品の平面視をした際に、前記の前後端部よりも物品内にある領域を内側といい、該内側から前後端部を越えた領域を外側という。また、吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み方向といいその量を厚みという。該厚み方向について、各部材の相対的に肌面側の部分を上部といい、該部材の最も肌面側にある面を最上面ともいう。
図1及び2には、本実施形態の尿とりパッド10が示されている。尿とりパッド10は、肌当接面側に配された液透過性の表面シート1、非肌当接面側に配された液難透過性の裏面シート2、及び前記両シートの間に介在配置された液保持性の吸収体3を備える。さらに、表面シート1の肌当接面側の両側に、撥水性のサイドシート4,4が長手方向に沿って配されている。各サイドシート4は、自由端部に弾性部材41を伸長状態で挟持して防漏性の立体ギャザー部42を形成している。尿とりパッド10には、吸収体の平面方向における、少なくとも長手方向の前後端部及び両側端部に封止手段8が配されている。封止手段8の詳細については、図3及び4を参照しながら後述する。
このような部材構成を有する尿とりパッド10は、着用者の下腹部から股下部を介して臀部方向へと沿わされる長手方向(Y方向)と、該長手方向と直交する横方向(X方向)とを有する、縦長形状である。尿とりパッド10は、その長手方向に、股下に配される股下部Cと、これより前方の下腹部側に配置される前方部Fと、後方の臀部側に配置される後方部Rとに区分して示すことができる。股下部Cは、排泄液を直接受けとめる排泄ポイントを含む領域であり、着用者の排泄部に対応する領域であり、典型的には吸収性物品である尿とりパッド10の長手方向の全長を3等分した中央の領域である。
上記の部材構成において、吸収体3には、厚み方向における少なくとも表面シート1側の上部に生物学的消臭剤が配されている。さらに、吸収体3の前後端部36及び両側端部37には封止手段8が配設されている。この構成の詳細は後述する。
表面シート1は、肌触りが良く液透過性の部材からなる。例えば、親水性のエアスルー不織布などが挙げられる。裏面シート2は、吸収体3の非肌当接面側で液漏れを防ぐ観点から、液難透過性の素材からなる。例えば、液不透過性の多孔性フィルム等を用いて形成されたものなどが挙げられる。また、ムレ防止の観点から透湿性を有することが好ましい。該液難透過性とは、液を透過させにくい性質を意味し、防水性、撥水性及び液不透過性を含む。
吸収体3は、親水性繊維5Aと吸水性ポリマー5Bとを含有した混合積繊体の吸収性コア5とこれを被覆する親水性のコアラップシート6とを有する。本実施形態では、吸収性コア5は、肌面側の上層吸収性コア51と非肌面側の下層吸収性コア52の2層からなる。上層吸収性コア51は、肌面側が上層コアラップシート61で覆われ、非肌面側が中間コアラップシート62で覆われている。この構成で上層吸収部31が形成されている。一方、下層吸収性コア52は、肌面、側面及び非肌面の全体を下層コアラップシート63で覆われている。この構成で下層吸収部32が形成されている。
このように本実施形態の吸収体3は、上層吸収部31と下層吸収部32との2層構造である。
本実施形態の吸収体3では、上層吸収部31は股下部Cで幅方向(X方向)内方に括れた形状である。下層吸収部32は、上層吸収部31の股下部Cで幅方向(X方向)内方に括れた形状の幅で矩形形状である。また、上層吸収性コア51及び下層吸収性コア52にはそれぞれ、股下部Cにおいて、厚み方向に貫通した2条の溝部(貫通孔)が長手方向(Y方向)に向けて配置されている。詳細には、上層吸収性コア51に貫通孔51Aがあり、下層吸収性コア52には貫通孔52Aがある。貫通孔51Aと貫通孔52Aとは厚み方向に重なり、双方の空間において液が連通するように配置されている。したがって、連通し得る状態であれば、各コアラップシートに貫通孔がなくてもよい。この重なる貫通孔により、尿とりパッド10を装着した際に、着用者の大腿部からの幅方向の圧力がかかっても、撚れが少なく着用者へのフィット性が保たれる。この貫通孔については、後述する。
本実施形態において、吸収体3の表面シート側の上部とは、上層吸収部31を意味する。すなわち、上層吸収性コア51、上層コアラップシート61及び中間コアラップシート62が、吸収体3の上部を構成する。この構成において、上層コアラップシート61が、吸収体3の最上面であり、表面シート1に当接している。
本発明においては、吸収体は、図2に示す実施形態の2層構造に限らず、1層からなるものでも、3層以上からなるものでもよい。1層からなる場合の吸収体の上部とは、該吸収体の厚みの上部側の半分を意味する。3層以上である場合は、最も肌面側にある吸収部が吸収体全体の上部となる。また、前述の貫通孔がないものであってもよく、貫通孔がある場合でも、その数や形状は物品の使用目的等により適宜変更できる。ここで、製品から分析する場合は、表面シートを除去し、表面シート下のコアラップシートまたは吸収性コアの上部側の半分を「上部」する。
吸収性物品において、生物学的消臭剤の有無の分析は、次の手順で行うことができる。
(1)HMパターン
溶剤、コールドスプレーなどにより各材料を分解し、カーボンシート、印刷用ブラックトナー粉をかけて、HMパターンを着色する。
(2)製品中の生物学的消臭剤(後述の各消臭・抗菌剤)が含まれている箇所の特定
X−Glucuronide試薬(β−グルクロニダーゼ活性検出反応試薬)200mmpを細菌に含ませた人尿を分解した各材料に入れる。
36℃環境下に保存し、6時間経過後、生物学的消臭剤が存在しないなら青く染色され、生物学的消臭剤があるところは染色されない。
(3)含まれている剤の特定
菌剤の種類にもよるが、蛍光X線による金属原子の分析、ESCA等の通常用いられる方法により元素の濃度や化学状態を分析する。
また、後述する化学的消臭剤については、前記(3)の剤の特定において、公知のイオンクロマトグラフィー分析法等を使って測定することができる。例えば、有機酸、リン酸等の陰イオン、アルカノールアミン等の分析には分析装置としてDionex ICS−2100(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、電気伝導度検出器、グラジエント溶出法)により定性分析と含有坪量を測定することができる。
加えて、後述する物理的消臭剤については、前記(3)の剤の特定において、各剤に合わせて、下記の方法により測定できる。
物理的消臭剤が活性炭である場合には、含有坪量はヨウ素吸着法を利用して測定する。薄葉紙を湿式分解し、既知量のヨウ素溶液中に浸し、活性炭にヨウ素を吸着させ、吸着しないで残ったヨウ素量をチオ硫酸ナトリウムで滴定して求めることで、活性炭が吸着したヨウ素量を求め、活性炭量とヨウ素吸着量との検量線から、薄葉紙中の活性炭の坪量を換算して求める。
また、物理的消臭剤が銀担持ポリマー粒子である場合には、含有坪量は予め粒子の金属とポリマー量の比率が分かっている場合には、薄葉紙に含まれる金属量から銀担持ポリマー粒子の坪量を換算して求める。尚、薄葉紙に含まれる金属の量は、薄葉紙を湿式分解し、ICP発光分析装置で金属の量を測定して求める。
また、物理的消臭剤がアルミノ珪酸塩のような無機物の場合は、薄葉紙を焼成し、灰分から換算して求める。
吸収体3の構成は、混合積繊体の吸収性コアとコアラップシートとからなるものに限らず、液保持性を有するものを種々採用することができる。例えば、シート状のものでもよい。シート状の吸収体として、親水性繊維を原料として製造された紙やパルプシートなどがある。また、二枚の吸収紙又は不織布の間に吸水性ポリマーの粒子を挟持固定した吸水性シートなどがある。
尿とりパッド10において、吸収体3の表面シート側の上部、すなわち上層吸収部31に生物学的消臭剤が配されている(図示せず)。これにより、尿等の排泄液の表面シート1からの透過・吸収経路において、排泄初期の段階で、肌に触れることなく、生物学的消臭剤を排泄液に接触させることができる。
生物学的消臭剤とは、臭いの発生源を絶つ作用をするものである。具体的には、臭気発生原因の肌常在菌や腸内細菌、これらの細菌由来の酵素の増殖を抑える作用を奏するものである。このような作用をするものを種々用いて吸収体3の上部に配している。例えば、尿臭の発生に関わる細菌の増殖、生育を抑制又は死滅させる無機系あるいは有機系の抗菌剤や、尿臭の発生に関わる酵素の発生等を阻害する酵素阻害剤などが挙げられる。この無機系あるいは有機系の抗菌剤や酵素阻害剤は、特に制限するものではないが、例えば特開2010−194254号公報の明細書の段落[0022]〜[0058]に記載の消臭剤及びβ―グルクロニダーゼ阻害剤、特開2006−191966号公報の明細書の段落[0034]〜[0049]に記載の抗菌剤、国際公開第2009/037861号の明細書の段落[0007]〜[0056]に記載のβ―グルクロニダーゼ阻害剤及び段落[0066]〜[0067]に記載の消臭基剤、特開2010−220641号公報の明細書の段落[0017]〜[0024]に記載のβ―グルクロニダーゼ阻害剤及び段落[0035]〜[0036]に記載の消臭基剤がある。これらの抗菌剤や酵素阻害剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機系抗菌剤の具体例としては、例えば、銀、亜鉛、銅、水銀、マグネシウム、ヒ素、カルシウム、アルミニウム、アンチモン、ビスマスの抗菌性金属イオン又は塩等を担体である、ゼオライト、シリカゲル、低分子ガラス、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、ケイ酸塩、酸化チタンに担持させた微粒子粉末または針状結晶が挙げられる。
有機系抗菌剤の具体例としては、ピロクトンオラミン[1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2(1H)−ピリドンモノエタノールアミン塩](商品名:オクトピロックス)、オレイン酸K、1-ペンタスルホン酸Na、1-デカンスルホン酸Na、ブチルナフタレンスルホン酸Na、ドデシル硫酸Na、ドデシルベンゼンスルホン酸Na、およびヘキサデシル硫酸Na等の陰イオン界面活性剤、セチルリン酸ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム等の陽イオン界面活性剤、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロカルバン、トリクロサン、ハロカルバン及びパラオキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
これらの抗菌性物質は単独で用いても、又は2種以上を混合して用いてもよい。特に、抗菌効果と吸収性能の観点から、ピロクトンオラミン、セチルリン酸ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムなどの第四級アンモニウム塩型の界面活性剤が好ましく、とりわけ、ピロクトンオラミン、セチルリン酸ベンザルコニウムが好ましい。
酵素阻害剤の具体例としては、例えば、β−グルクロニダーゼ、アリールサルファターゼによる尿成分分解作用を阻害するβ−グルクロニダーゼ阻害剤、アリールサルファターゼ阻害剤などである。
特に、大環状ケトン、グルクロン酸より誘導されるラクトン化合物であるD−グルカロ−1,4−ラクトンや、アセグラトン、D−グルクロン酸、D−ガラクツロン酸等のD−グルカロ−1,4−ラクトン類縁体;リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルグリセロール等のリゾリン脂質;バイカリン等の生薬成分より見出された天然のグルクロン酸抱合体;オウゴン、ゴバイシ、チョウジ、クチナシ、シコン、シャクヤク、エンメイソウ、カミツレ、ツボクサ、コンフリー、アマチャ、カンゾウ、センブリ、冬虫夏草、チンピ、イラクサ、ハマメリス等のβ−グルクロニダーゼ阻害作用を有する植物若しくは菌類又はその抽出物が挙げられる。とりわけ、8−シクロヘキサデセン−1−オン(Symrise社製品名;グロバノン)、D−グルクロン酸6,3−ラクトン(グルクロノラクトン)が好ましい。
生物学的消臭剤として、有機系抗菌剤及び酵素阻害剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が吸収体3の表面シート1側の上部にあることが好ましい。これにより、表面シートに付着した細菌または酵素が排尿された尿と共に吸収体に吸収される初期に生物学的消臭剤に接触するため、効果的に細菌の増殖抑制や酵素の尿成分分解作用を阻害させることができる。よって酵素の尿成分を分解する能力を低減するので腐敗臭の発生を抑えることができる。
このような生物学的消臭剤と尿等の排泄液との接触は、具体的には、例えば次のようにしてなされる。尿とりパッド10の股下部Cにおいて、尿等の排泄液を受けると、尿取りパッド中へ排泄された便など排泄物の清拭後に除去されずに残った皮膚表面上の排泄物中に含まれる細菌が表面シート上に移行して、表面シート1上に存在する細菌が尿等と共に吸収体3中へ移動する。同時に、尿等が吸収体3の上部を通過する際に尿中にある細菌は生物学的消臭剤と接触して細菌の増殖が抑制される。さらに生物学的消臭剤が尿に分散、溶解して細菌の近傍に存在することとなる。これにより、尿等が吸収体内(上層吸収性コア51、下層吸収性コア52)に吸収保持された後も、細菌の増殖が抑制され、尿成分を分解する酵素の増加も抑制されて、持続的な悪臭抑制がなされる。
生物学的消臭剤は、前述のように液が吸収される過程で接触する限り、吸収体3の上部である上層吸収部31の、上層吸収性コア51、上層コアラップシート61及び中間コアラップシート62のいずれに配されてもよい。上層吸収性コア51での液吸収保持を考慮すれば、上層吸収部31の、少なくとも上層コアラップシート61に配されることが好ましい。上層コアラップシート61が親水性の薄葉紙又は不織布からなる場合、生物学的消臭剤は、構成繊維によって形成される空間内で保持される。この状態で、尿等の排泄液が繊維間の空間を透過する際に確実に生物学的消臭剤に接触する。
上述のとおり、生物学的消臭剤の尿等への分散及び溶解の観点から、生物学的消臭剤は、吸収体3の表面シート1側の上部において構成繊維の空間に強固に保持されすぎないことが好ましい。生物学的消臭剤を吸収体3の上部への含有させる方法は、吸収体の上部を構成する吸水性ポリマー、親水性繊維、コアラップシートなどに生物学的消臭剤を付着、保持させることなどがある。
このようにして生物学的消臭剤が吸収体3の少なくとも上部に配されることが、初期段階での消臭効果を高め、さらに後述する生物学的消臭剤による肌への刺激軽減に寄与する。そのため、生物学的消臭剤の吸収体3の上部への含有量が吸収体3の下部への含有量に比べて多いことが好ましく、吸収体3上部のみに生物学的消臭剤が含有されていることがより好ましい。さらに、生物学的消臭剤が吸収体3の表面シート1側の上部であって、排泄ポイントの領域のみにあることが更に好ましい。
生物学的消臭剤の含有量は、上層コアラップシート61の質量に対して、抗菌作用の観点から、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましい。また、その上限は、尿等の透過性を阻害しない観点、生物学的消臭剤による肌への刺激を抑える観点から、5.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以下がより好ましい。
また、生物学的消臭剤の含有量は、使用する剤により、抗菌効果と肌へ刺激を与える強さは異なるため一概に決められないが、効果が高いピロクトンオラミン、セチルリン酸ベンザルコニウムを使用した場合、吸収体3の上部の質量に対して、殺菌作用の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.02質量%以上が更に好ましい。また、その上限は、尿等の透過性を阻害しない観点、生物学的消臭剤による肌への刺激を抑える観点から、5.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましい。
加えて、尿とりパッド10において、生物学的消臭剤の肌への接触を避けるために、吸収体3の少なくとも前後端部(縁)36及び両側端部(縁)37に封止手段8が配設されている。この封止手段8の構成が、生物学的消臭剤を吸収体3の表面シート1側の上部に配置する構成と協働して、高い消臭性能と肌への刺激の低減との両立に寄与する。
封止手段8は、吸収体3からの生物学的消臭剤を含む尿等の染み出しを抑える機能を有するものである。このような機能を有する手段を種々採用できる。
具体的には、吸収体3の前後端部(縁)36の封止手段8としては、例えば、図3(A)や(B)に示されるようなものが挙げられる。図3(A)の吸収体3の端部断面に示されるように、ホットメルト接着剤を吸収体3の前後端部(縁)36及びその近傍に塗工してなる封止手段81がある。また、図3(B)の吸収体3の端部断面に示されるように、吸収体3の前後端部(縁)36及びその近傍を強圧縮により、親水性繊維5A等の構成繊維を圧縮固化して樹脂化し、一体化してなる封止手段82などがある。
一方、吸収体3の両側端部(縁)37の封止手段8としては、例えば、図3(A)に示した封止手段81と同様のものを用いることができる(図3(C)参照)。またこれ以外に、両側端部(縁)37の封止手段8としては、図2に示すように撥水性のサイドシート4による封止手段がある。具体的には、サイドシート4が、吸収体3の側縁より幅方向内側で表面シート1と接合され、さらに吸収体3の側縁を覆って液難透過性の裏面シート2と接合されることで形成される封止手段である(なお、図2ではサイドシート4と吸収体側縁近傍の表面シート1と裏面シート2を接合するホットメルト接着剤は省略されて、記入していない。)。サイドシート4が吸収体3の側縁を覆うことで、後述するような、着用者の横向きに等の姿勢での体圧による液の染み出し及びそれによる生物学的消臭剤の肌への接触を防止できる。さらに、図3(A)の封止手段81と併用しても良い。撥水性シートは、スパンボンド法により作られた不織布やスパンボンド不織布間にメルトブローン層を積層したスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布が好ましい。特に、繊維密度が高いことによる液の滲み出し防止効果の大きいスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布が好ましい。
封止手段81では、図3(A)に示すように、吸収体3の前後端部(縁)36を塞ぐようにして、ホットメルト接着剤が塗布されている。同様に、吸収体3の両側端部37においても、図3(C)に示すように、両側端部(縁)37を塞ぐようにして、ホットメルト接着剤が塗布される。なお、上層吸収部31と下層吸収部32とで両側端部の外周形状が相違する場合、両吸収部の縁を塞ぐように接着剤を塗工し、封止手段81を配設することが好ましい。あるいは、それぞれの形状に合わせて、別々の塗工パターンをとってもよい。例えば図1に示すように両側端部37が直線形状でなく、吸収体3の幅方向(X方向)に凹凸を有する場合、その凹凸に沿って接着剤を塗工し、封止手段81を配設することが好ましい。これは前後端部31においても同様である。
この封止手段81により、上記のように、生物学的消臭剤を含む尿等が、吸収体3の前後端部36及び両側端部37から、表面シート1と裏面シート2との隙間に滲み出るのを防止できる。これにより、滲み出でる尿等に含まれる生物学的消臭剤の肌への接触を防止し、肌への刺激の低減が可能となる。具体的には、生物学的消臭剤を吸収体3の表面シート1側の上部に配置する構成との組み合わせにおいて、次のようにして肌への刺激の低減が実現される。
まず液の流れとして、矢印101のように排泄された尿等は、表面シート1から透過されて吸収体3に到着すると、前述のとおり吸収体3の上部にある生物学的消臭剤を取り込みながら、吸収保持される。その後、時間の経過とともに、排泄量や排泄回数などによって、生物学的消臭剤を含む尿等が矢印102のように吸収体3の前後端部36及び両側端部37へと拡散する。これは、特に、臥位になる機会の多い要介護者などに尿とりパッド10が使用される場合に顕著である。第1に、要介護者の場合、一般的には排尿速度が健常者に比べて早くないことが影響する。すなわち、排尿速度が遅いことで尿等が表面シート1上を流れ漏れるよりも、一旦吸収体3内部に入って生物学的消臭剤を取り込んでから吸収体3内部で拡散することが多い。第2に、身体的機能の低下等により横になる時間が長いと、仰向けや横向きの状態が長くなることが影響する。すなわち、仰向けの状態で背側Rの端部36に液が寄りやすく、横向きの状態で側部37に液が寄りやすい。そのため、なおさら液は前後端部36や両側端部37に集まりやすい。その結果、前後端部36や両側端部37において、該端部での容量を越えて液が集まると、吸収体3の外へと滲み出し、生物学的消臭剤の肌への接触となってしまう。
これに対しては、第1に、吸収体3内の下部(下層吸収性コア52)に集積する尿等は、新たな生物学的消臭剤との接触なしに、または該接触が抑えられて、親水性繊維5Aや吸水性ポリマー5Bをフィルターにして徐々に生物学的消臭剤の濃度を適度に低下させながら拡散する。この濃度低下は肌に触れたときの刺激低減にもつながり得るもので、前述した生物学的消臭剤の配置による作用と言える。第2に、前述の封止手段81が吸収体3の縁を封止しているので、前後端部36及び両側端部37に集まった尿等の外部への染み出しは封じられ、生物学的消臭剤の肌との接触を物理的に阻止する。
このように、生物学的消臭剤の前述の特定配置と封止手段81の配置とにより、尿とりパッド10においては、着用者の肌への刺激の低減が図られる。しかも、細菌を含む尿等は、表面シート1からの液透過経路で確実に生物学的消臭剤を取り込んでいるので、長時間の装着でも高い消臭能が発揮される。また、ホットメルト接着剤による封止手段81は、揮発する臭い成分の外部への拡散を抑制できる。
以上のとおり、生物学的消臭剤の前述の特定配置と封止手段81の特定配置とが、高い消臭性能と着用者の肌への刺激の低減化との両立に寄与する。
この両立についてさらに詳述すると、まず吸収体中を拡散する、細菌を含む尿等の排泄液には吸収体上部を通過時に生物学的消臭剤が取り込まれることにより細菌の増殖が抑制されて、悪臭発生抑制がなされる。さらに繰り返し排泄され、尿等の排泄液が拡散し、吸収体端部に到達する。この時、尿等の排泄液中には細菌と生物学的消臭剤とが共存する。複数回排泄をするほど長時間になり、尿等の排泄液の量が増えると、排泄液中の生物学的消臭剤の濃度が低下し、細菌の増殖しやすい環境となる。特に、吸収体端部で封止手段により吸収体端部より排泄液の滲み出しを防止すると吸収体端部で排泄液の量が吸水性ポリマーと親水性繊維による最大吸収量に到達しやすくなり、細菌の増殖増加しやすい環境になりやすい。
しかし、尿とりパッド10において、封止手段8、例えばストライプ状ホットメルト接着剤塗工や吸収体端部圧縮、スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布による被覆を用いると、該封止手段の配設部分において、通気性が抑制されることとなる。十分な、通気状態にない吸収体では、酸素の供給が不足するために好気性であり悪臭の主な原因である大腸菌等の細菌の増殖が抑制される。
すなわち、生物学的消臭剤の吸収体上部配置により排泄液が吸収体上部を通って吸収体を拡散し、吸収されるので、確実に排泄液に生物学的消臭剤が存在するようにでき、細菌の発生を抑制し、悪臭の発生を予防できる。これに、封止手段を吸収体端部及び両側端部に設けることにより、生物学的消臭剤を含む体液を吸収体端部から滲み出すことを防止して、肌への刺激を低減する。さらに、排泄液が吸収体端部に到達して吸収体端部が細菌が発生しやすい環境になっても、封止手段により細菌が増殖に必要な酸素供給を阻害することにより悪臭発生を防止できる。
封止手段81においては、図3(A)に示すように、ホットメルト接着剤は、吸収体3の平面視において、前後端部36近傍の肌面36Aから該前後端部36を越えて外側の裏面シート2まで延在して配置されていることが好ましい。これにより、上記の滲み出し防止に加え、前後端部36近傍の吸収体が飽和状態になっても表面シート1への液戻りを防止する。さらに、上層コアラップシート61を拡散する尿等の表面シート1への液戻りをも防ぐ。これにより、保前後端部36近傍での液戻りによる生物学的消臭剤の肌との接触を防ぐ。このようなホットメルト接着剤の塗工は、両側端部37においてもなされることが好ましい(図3(C)参照)。また、吸収体3の両側端部の封止手段としてサイドシートを用いる場合も、撥水性のサイドシートで吸収体側部を覆うとともに、さらに外側に延出する構成を封止手段として用いることが好ましい。これにより、横向き等の姿勢で体の圧力が加わった場合でも、尿等の表面シート1側への漏出が防止される。
なお、ホットメルト接着剤の裏面シート2に延在する部分では、ホットメルト接着剤を介して、表面シート1が裏面シート2に接合されていてもよく、接合されずに部分的に離間空間があってもよい。図3(A)及び(C)に示すように、部分的な離間空間11があると、ホットメルト接着剤による部材の剛性が表面シートに伝わらず、表面シート1の柔軟性が保持される。これにより、この部分での柔らかな肌触りと肌に対するフィット性が保持される。また、この部分での表面シート1の通気性が確保されて、蒸れ防止に効果的である。このように、図3(A)及び(C)の形態においては、生物学的消臭剤の肌との接触防止と、良好な装着感とを両立することができる。塗工パターンは、線状である必要は無く、肌方向に間欠的であればスパイラル等のパターン塗工であっても良い。
加えて、封止手段81は、図4に示すようなホットメルト接着剤の塗工パターンであることがより好ましい。図4(A−1)及び(A−2)は、前後端部36におけるエンド塗工パターン91を示している。図4(B−1)及び(B−2)は、両側端部37におけるサイド塗工パターン92を示している。なお、図4(A−1)のエンド塗工パターン91と図4(B−1)のサイド塗工パターン92とは、図面の煩雑さを避けるため別々の図として示している。しかし、実際は1つの尿とりパッドに対して、エンド塗工パターン91及びサイド塗工パターン92の両方が配置される。
エンド塗工パターン91では、吸収体3の平面視において、吸収体3の前後端部36より内側近傍の肌面36Aから該前後端部36を越えて外側まで延在する線状ホットメルト部96が幅方向(X方向)に複数、間欠的に配置されている。これにより、生物学的消臭剤を含む尿等は、上層コアラップシート61を拡散するとき、線状ホットメルト部96のある部分で前後端部36の手前で封止されて吸収体3内部へと透過される。一方、線状ホットメルト部96のないところでは、前後端部36まで到達して吸収体3内部へと透過される。このように拡散距離を分けることで、尿等の分散吸収がさらに促進され、滲み出しを招く局所的な限界容量への到達を回避または遅らせることができる。また、前記の間欠配置により完全に封止しないことで、前述した細菌の増殖抑制とのバランスを保ちつつ、通気口を適度に確保し、吸収体3全体の吸収性能を活用するための、尿等の適度な内部拡散を可能にする。
線状ホットメルト部96の幅方向における配置ピッチ(M1)は、各線状ホットメルト部96の幅中央位置の間の長さとしてみると(図4(A−2)参照)、生物学的消臭剤の滲み出し防止の観点から、7.0mm以下が好ましく、6.0mm以下がより好ましく、5.0mm以下が更に好ましい。その下限は、この部分での剛性の高まりを抑え柔らかさと通気性を確保する観点から、1.0mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましい。
また、配置される線状ホットメルト部96の合計幅の、吸収体3の幅に対する比は、生物学的消臭剤の滲み出し防止の観点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上が更に好ましい。その上限は、この部分での剛性の高まりを抑え柔らかさと通気性を確保する観点から、0.8以下が好ましく、0.7以下がより好ましく、0.6以下が更に好ましい。
さらに、線状ホットメルト部96の長さは、端部近傍の吸収体から表面材への尿等の滲み出し防止と吸収性コア端部からの滲み出し防止の観点から、20mm以上が好ましく、30mm以上がより好ましく、50mm以上が更に好ましい。その上限は、塗工部の硬化及び排尿部近傍になるほど表面シートを尿等の液が流れる可能性があるので吸収性能の観点から、200mm以下が好ましく、150mm以下がより好ましく、100mm以下が更に好ましい。
また、線状ホットメルト部96の肌面36A上にある部分96Aの長さは、端部近傍の吸収体から表面材への尿等の滲み出し防止の観点から、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、20mm以上が更に好ましい。その上限は、塗工部の硬化及び排尿部近傍になるほど表面シートを尿等の液が流れる可能性があるので吸収性能の観点から、150mm以下が好ましく、100mm以下がより好ましく、70mm以下が更に好ましい。
一方、塗工パターン92では、吸収体3の長手方向(Y方向)の全長に亘る線状ホットメルト部97が幅方向(X方向)に複数、間欠的に配置されている。この線状ホットメルト部97は、吸収体3の両側端部37である、下層吸収部32の直線状の両側端部39を含めた、上層吸収部31の幅方向に凹凸のある両側端部38全体に亘って配されている。具体的には、線状ホットメルト部97は、股下部Cの括れた部分の側端部(括れ側端部)38A(及び両側端部38)よりも内方の肌面から、突出する部分の側端部(突出側端部)38Bまでを複数本配することが好ましい。これにより、括れ側端部38Aと突出側端部38Bとを繋ぐ傾斜側端部38Cを複数本で封止することができ、滲み出し防止に効果的である。さらに、括れ側端部38A及び突出側端部38Bに対しては、線状ホットメルト部97は、近傍の肌面から幅方向外方まで覆うように配されることが前述の封止作用の観点から好ましい。加えて、突出側端部38Bの外方まで、線状ホットメルト部97が間欠的に配されることが、股下からの尿等の滲み出しの防止に効果的である。このとき吸収体3の両側端部37の封止手段として、線状ホットメルト部97による塗工パターン92と、前述したサイドシート4による被覆とを併用することがより好ましい。
このように線状ホットメルト部97が、幅方向に複数本、間欠的に配されることで、尿等及び該尿等に含まれる生物学的消臭剤を段階的に封止する。このとき、尿等の幅方向への拡散過程で、両側端部37近傍の形状の異なる上層吸収部31及び下層吸収部32の液吸収力を活用して尿等を段階的に吸収保持する。これにより、両側端部37及びその近傍での、液吸収容量の局所的な飽和状態を回避して、液戻りや滲み出し圧力を緩和することができる。また、前記の間欠配置により完全に封止しないことで、前述した細菌の増殖抑制とのバランスを保ちつつ、通気口を適度に確保し、吸収体3全体の吸収性能を活用するための、尿等の適度な内部拡散を可能にする。
線状ホットメルト部97の幅方向における配置ピッチ(M2)は、各線状ホットメルト部97の幅中央位置の間の長さとしてみると(図4(B−2)参照)、生物学的消臭剤の滲み出し防止の観点から、7.0mm以下が好ましく、6.0mm以下がより好ましく、5.0mm以下がさらに好ましい。その下限は、この部分での剛性の高まりを抑え柔らかさと通気性を確保する観点から、1.0mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましい。
また、配置される線状ホットメルト部97の幅は、生物学的消臭剤の滲み出し防止の観点から、0.2mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1.0mm以上がさらに好ましい。その上限は、この部分での剛性の高まりを抑え柔らかさと通気性を確保する観点から、4.0mm以下が好ましく、3.0mm以下がより好ましく、2.0mm以下がさらに好ましい。
上記のホットメルト接着剤としては、この種の物品に通常用いらえるものを特に制限なく採用できる。例えば、オレフィン系、スチレン-ブタジエンゴム系、スチレン-イソプレンゴム系、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系が挙げられ、塗布安定性、色相等の観点からスチレン-ブタジエンゴム系、EVA糸が好ましい。また、線状ホットメルト部96,97を形成するホットメルト接着剤の塗布方法としては、コーター塗布、スプレー塗布、ビード塗布等、この種の物品に用いられる各種の塗布方法を採用できる。特に、直線状パターンの正確な塗工、ホットメルト飛散予防の観点から、スロットコーター又はロールコーターが好ましい。また、ホットメルト接着剤が撥水性の高い種類であれば、スプレーでも良い。また、線状ホットメルト部96,97を形成するホットメルト接着剤の塗布パターンは、連続塗布でもよく、スパイラル状またはΩ字状など隙間のある塗工パターンでもよい。特に、塗工部分の密度の高い塗工の観点から、密度の高い微細なスパイラルが好ましい。
ホットメルト接着剤は、尿とりパッド10の使用時に非粘着性又は弱粘着性であることが、前述した離間空間11を残し、表面シート1を通して装着者の肌にべたつきや刺激を与えない点で好ましい。
ホットメルト接着剤の好ましい塗布坪量は、ホットメルトパターンが明瞭に均一に塗布され、かすれたり、途切れたりせず、また、ホットメルト接着剤塗工部分が十分に硬化することなく柔軟なものとなる範囲であれば、特に制限されない。例えば、1.0g/m以上50g/m以下が実施的である。
ホットメルト接着剤の塗布坪量は、以下のようにして測定する。
すなわち、被覆層におけるホットメルト接着剤が塗布された部分と塗布されていない部分とから、それぞれ同面積のサンプルを切り出し、両サンプルの質量差を測定し、その質量差をサンプル面積で除して算出する。
また、前述した封止手段のもう1つの具体例である図3(B)の封止手段82は、例えば次のようにして得られる。
吸収体3の前後端部36及びその近傍において、上層吸収部31及び下層吸収部32を合わせて上下方向から、一対のプレスロールで1Pa以上の圧力をかけて強圧縮する。これにより、この部分の繊維等が樹脂化、一体化され、繊維間の網目空間が塞がれる。その結果、この部分での尿等の浸透ができなくなり、端部からの生物学的消臭剤の滲み出しが防止される。この強圧縮は、吸収体3の前後端部36の全域を一律になされてもよく、幅方向に間欠的になされてもよい。ただし、吸収体3の前後端部36幅方向に間欠的に強圧縮を施すと、明確な凹凸形状が形成されるため、装着感が損なわれるため、全域を一律に加工するのが好ましい。
また、強圧縮部分の吸収体3の前後端部における長手方向長さは、前後端部からの生物学的消臭剤の滲み出し防止の観点から、5mm以上が好ましく、8mm以上がより好ましく、10mm以上が更に好ましい。その上限は、強圧縮の加工により吸収体が硬化し肌に沿わなくなったり、装着感の悪化及び排尿部近傍になるほど表面シートを尿等の液が流れる可能性があるので吸収性能の観点から、100mm以下が好ましく、80mm以下がより好ましく、50mm以下が更に好ましい。
尿とりパッド10においては、吸収体3の上部である上層吸収部31の吸水性ポリマー5Bの表面に、前述した生物学的消臭剤が付着していることが好ましい。これにより、尿等が吸水性ポリマー5Bに吸収されて固定化される際に、必ず生物学的消臭剤に接触する。また、尿等と共に細菌が吸収体内を拡散しても、その位置で吸水性ポリマー5Bに取り込まれる際に、必ず生物学的消臭剤に接触する。このようにして、尿等が吸収体3内部での移行経路上で生物学的消臭剤と接触し、尿中の細菌の増殖及びこれによる酵素の増殖が抑えられる。悪臭の発生抑制に効果的である。
吸水性ポリマー5B表面への生物学的消臭剤の付着は、上層コアラップシート61への含有配置に代えて、またはこれと組み合わせてなされてもよい。
この場合、液の拡散過程において、吸水性ポリマー5Bと尿等との接触で、付着している生物学的消臭剤の一部が尿等へ分散または溶解して尿等と共に拡散し、尿等に含まれる細菌近傍に必ず生物学的消臭剤が存在することとなる。一方、尿等と接触した吸水性ポリマー5B表面には尿等へ未分散、未溶解となって残る生物学的消臭剤が存在する。この状態で、吸収性ポリマー5Bが吸水、膨潤して表面が拡張されると、吸収体中で生物学的消臭剤が存在する面積が増えて、2回目以降の排尿でも生物学的消臭剤と尿等との接触機会が増える。すなわち、尿等と主に拡散する細菌に生物学的消臭剤が接触する確率が増えるので、より細菌の増殖抑制することにより腐敗臭を抑制することができる。
尿等へ分散または溶解した生物学的消臭剤は、吸収体上部に存在する生物学的消臭剤と接触して活性度を弱められた細菌に対して効果を発揮する程度であり、肌の刺激に対しては、低減する効果として働く。
吸水性ポリマー5Bの表面に生物学的消臭剤を付着させる方法は、溶媒に生物学的消臭剤を溶解させ、その溶液を吸水性ポリマーに滴下しながら吸水性ポリマーを撹拌して均一に生物学的消臭剤が吸水性ポリマーに付着するようにする。十分撹拌したら、減圧、加熱等により溶媒を蒸散させる。生物学的消臭剤が無機系抗菌剤の場合などの粒子状固体の場合は、1μm以下の粒径に加工した生物学的消臭剤を吸水性ポリマーと混合し、物理吸着により吸水性ポリマー表面に生物学的消臭剤を付着させる。
上記生物学的消臭剤の吸水性ポリマーへの付着量としては、吸水性ポリマーに対して0.01重量%以上1.5重量%以下が好ましく、1.0重量%以下がより好ましい。
尿とりパッド10においては、前述した生物学的消臭剤に加えて、化学的消臭剤及び物理的消臭剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が、上面コアラップシート61に含有されていてもよい。
化学的消臭剤とは、出てきた臭い成分を中和塩として液相に留まらせる剤である。直接中和反応させる剤と無臭の酸化物に変える酸化反応剤とがある。一方、物理的消臭剤は、気相に出てくる臭いガスを吸着または包摂する剤である。化学的消臭剤や物理的消臭剤としては、特に制限するものではないが、例えば特開2014−111551号公報の明細書の段落[0016]〜[0020]に記載の消臭剤、特開2014−70288号公報の明細書の段落[0014]〜[0068]に記載の活性炭及び金属担持多孔質粒子などが挙げられる。このような化学的消臭剤や物理的消臭剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
より具体的には、化学的消臭剤としては、シトレート緩衝剤などの酸性緩衝剤、カーボネート緩衝剤などのアルカリ性緩衝剤、悪臭成分に対して付加反応して働く剤などが挙げられる。特に、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンやクエン酸が、化学消臭、酸・アルカリ臭に対して緩衝作用として働き、さらに中性悪臭に対しては付加反応作用として働き消臭する点で好ましい。さらに、尿から酵素によりアミン類が多く生成されるのでクエン酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、及び塩酸からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の酸類を加えることも効果的である。物理的消臭剤としては、活性炭や無機多孔質粒子、有機多孔質粒子などが挙げられる。特に、銀坦持ジビニルベンゼン/2−ビニルピリジン共重合体や亜鉛担持アルミノケイ酸塩が、尿臭は窒素系化合物、硫黄系化合物、フェノール類、アルデヒド類、酸類、脂肪族ケトン類。ステロイド類等多種多様な臭いの複合臭となっているのでこれらを吸着できるように20Å以上2,000Å以下の幅広い細孔径分布を持つ点で好ましい。
化学的消臭剤や物理的消臭剤を吸収体3の上面コアラップシート61に含有させる方法は、コアラップシートに吸収紙を用いる場合は、物理的消臭剤は叩解後のパルプスラリーに添加して抄紙し、化学的消臭剤はドライヤー直前でスプレー法によりパルプに吹き付ける。
上記の化学的消臭剤や物理的消臭剤が生物学的消臭剤と併用されることで、3段階で臭いの発生を抑えることができる。すなわち、生物学的消臭剤で臭いの発生源を抑制しつつ、発生する臭い成分を中和等の化学的処理で液相に留まらせ、それでも生じる臭いガスを吸着するなど物理的に抑え込むのである。
この組み合わせにおいて、肌への刺激は、物理的消臭剤については、金属イオンの溶出を防止すれば問題ない。化学的消臭剤については、肌に刺激を与える可能性がある場合は、肌に影響のない範囲の添加量において使用するようにする。すなわち、上記の組み合わせにより、それぞれの消臭剤を単独で用いる場合よりも各添加量を抑えて優れた消臭効果を得ることができる。
尿とりパッド10の股下部Cには、前述のとおり、上層吸収性コア51に2条の貫通孔51A,51Aがあり、下層吸収性コア52に2条の貫通孔52A,52Aがある。上下の貫通孔51A、52Aは厚み方向に重なっている(図1参照)。これにより、尿等は、表面シート1上の細菌と共に、親水性繊維5A及び吸水性ポリマー5Bに接触することなく、下層吸収性コア52の非肌面側にある下層コアラップシート63に到達する。そのため、吸収体3の上部、例えば上層コアラップシート61にある生物学的消臭剤が尿中に溶解、分散されると、尿等の移動過程で、生物学的消臭剤は、親水性繊維5A及び吸水性ポリマー5Bに付着、浸透しない。上層コアラップシート61から、生物学的消臭剤が高濃度の状態で下層コアラップシート63に細菌と共に到達する。これにより、より効果的に消臭機能が発揮できる。
また、効果的に消臭された尿等は、吸収体3の最下層から徐々に吸収保持されていくので、前後端部36及び両側端部37への拡散速度を遅らせることができる。また、その拡散過程では、吸収体3の下層から移動して前後端部36及び両側端部37へ到着するまでの間に、親水性繊維5Aや吸水性ポリマー5Bによって尿中の生物学的消臭剤の濃度が低下する。このことが、前述のとおり、肌に触れたときの刺激低減にもつながる。
上記の作用をより効果的に発現させる観点から、貫通孔51A、52Aの形状は、矩形形状や体に沿うような曲線であっても良い。ただし、大きさは、横方向の幅5mm以上、長手方法の長さ10mm以上あることが、上述の効果を発揮する上で好ましい。
本発明の吸収性物品に用いられる構成部材の形成材料としては、この種の物品に採用されるものを特に制限なく用いることができる。
例えば、表面シート1は、排泄された体液を速やかに吸収し、吸収体に伝達する観点と肌触りのよさの観点とから親水性のサーマルボンド不織布が好ましく、特にエアスルー不織布が好ましい。表面層1は親水化処理された熱可塑性樹脂繊維であり、かつ、該繊維が2次クリンプ又は3次クリンプのような立体捲縮がなされた繊維であることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、及びこれらの複合繊維を作成し、所定の長さにカットしてステープルを形成する前の段階で、各種親水化剤を塗工する。親水化剤としては、αオレフィンスルホン酸塩に代表される各種アルキルスルホン酸塩、アクリル酸塩、アクリル酸塩/アクリルアミド共重合体、エステルアミド、エステルアミドの塩、ポリエチレングリコール及びその誘導物、水溶性ポリエステル樹脂、各種シリコーン誘導物、各種糖類誘導物、及びこれらの混合物など、当業者公知の親水化剤による親水化処理を用いることができる。
裏面シート2としては、防水性があり透湿性を有していれば特に限定されないが、例えば、疎水性の熱可塑性樹脂と、炭酸カルシウム等からなる微小な無機フィラー又は相溶性のない有機高分子等とを溶融混練してフィルムを形成し、該フィルムを一軸又は二軸延伸して得られる多孔性フィルムが挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが挙げられる。該ポリオレフィンとしては、高〜低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ、これらを単独で又は混合して用いることができる。
吸収体3の上層吸収性コア51及び下層吸収性コア52の積繊体を形成する親水性繊維5Aとしては、例えば、木材パルプ、コットン、麻などの天然繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオフィレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の合成樹脂からなる単繊維、これらの樹脂を2種以上含む複合繊維、アセテートやレーヨンなどの半合成繊維を用いることができる。合成繊維からなる繊維を用いる場合、該繊維は熱によって形状が変化する熱収縮繊維であってもよい。例えば、熱によって繊度は大きくなるが繊維長は短くなるものや、熱によって繊度はほとんど変化しないが、形状がコイル状に変化することでみかけの繊維の占有する長さが短くなるものであってもよい。
吸水性ポリマー5Bとしては、この種の物品に通常使用されている各種のポリマー材料を用いることがでる。吸水性ポリマーは、自重の20倍以上の水又は生理食塩水を吸収し保持し得る性能を有するような超吸収性高分子化合物であることが好ましい。
上層コアラップシート61、中間コアラップシート62及び下層コアラップシート63は、親水性の部材であり、例えば、親水性のティッシュペーパー等の薄手の紙(薄葉紙)、クレープ紙、コットンやレーヨンなどの親水性繊維からなる不織布、合成樹脂の繊維に親水化処理を施してなる不織布、例えばエアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布等からなるものを用いることができる。
サイドシート4としては、撥水性の不織布が好ましく、カード法により製造された不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、ヒートロール不織布、ニードルパンチ不織布等の中から撥水性の物、または撥水処理した種々の不織布を用いることができる。特に好ましくは、例えば、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン(SM)不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド(SMMS)、スパンボンド−スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SSMS)不織布等が用いられる。
また、サイドシート4に配される弾性部材41には、この種の物品に用いられる通常の弾性部材を用いることができ、例えば素材としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、もしくはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。具体的に糸ゴムについては前述したような繊度のものが用いられる。
本発明の吸収性物品は、上記の実施形態の尿とりパッドに制限されるものではなく、種々のものに適用できる。例えば幼児又は成人用の展開型又はパンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキンやパンティライナ等に適応することができる。なお吸収性物品の構成部材として他にも用途や機能に合わせ適宜部材を組み込んでもよい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の吸収性物品を開示する。
<1>
液透過性の表面シート、液難透過性の裏面シート、及び該表面シートと裏面シートとの間に介在配置された液保持性の吸収体を有し、着用者の腹側部から股下部を介して背側部に亘って配される方向を長手方向、該長手方向と直交する方向を横方向とする吸収性物品であって、前記吸収体の、厚み方向における少なくとも前記表面シート側の上部に生物学的消臭剤が配されており、該吸収体には、その平面方向における、少なくとも長手方向の前後端部及び両側端部に封止手段が配設されている吸収性物品。
<2>
前記封止手段は、前記吸収体の平面視において、前記吸収体の前後端部より内側の肌面側から該前後端部を越えて外側まで延在して配置されている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記封止手段は、前記吸収体の前後端部において、該吸収体の幅方向に複数を間欠的に配置されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記吸収体は吸収性コアと吸収体の最上面をなすコアラップシートとを有し、前記生物学的消臭剤が前記コアラップシートに含有されている前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記吸収体は吸水性ポリマーを含有しており、前記生物学的消臭剤が前記吸水性ポリマーの表面に付着している前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記吸収体は吸収性コアと吸収体の最上面をなすコアラップシートとを有し、該コアラップシートに、前記生物学的消臭剤に加えて、化学的消臭剤及び物理的消臭剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が含有されている前記<1>〜<5>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<7>
前記生物学的消臭剤は、有機系抗菌剤及び酵素阻害剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む前記<1>〜<6>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<8>
前記吸収体は吸収性コアと吸収体の最上面をなすコアラップシートとを有し、前記吸収性コアには、排尿部近傍に厚み方向に貫通する溝部が配設されている前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記生物学的消臭剤として、セチルリン酸ベンザルコニウムを含む前記<1>〜<8>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記吸収体が上層吸収部と下層吸収部とを有し、該上層吸収部が上層コアラップシートを備えており、前記生物学的消臭剤がピロクトンオラミン又はセチルリン酸ベンザルコニウムであり、
前記生物学的消臭剤の含有量は、前記上層コアラップシートの質量に対して、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.02質量%以上が更に好ましく、その上限は、5.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましい、前記<1>〜<9>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<11>
前記生物学的消臭剤がピロクトンオラミン又はセチルリン酸ベンザルコニウムであり、該生物学的消臭剤の含有量は、前記吸収体の上部の質量に対して、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.02質量%以上が更に好ましく、その上限は、5.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましい、前記<1>〜<10>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記吸収体が上層吸収部と下層吸収部とを有し、該上層吸収部と下層吸収部とで両側端部の外周形状が相違しており、該上層吸収部及び下層吸収部の縁を塞ぐように前記封止手段を配設する前記<1>〜<11>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記吸収体の両側端部が直線形状でなく、吸収体の幅方向に凹凸を有し、その凹凸に沿って封止手段81を配設する前記<1>〜<12>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記封止手段として、前記吸収体の平面視において、該吸収体の前後端部より内側近傍の肌面から該前後端部を越えて外側まで延在する線状ホットメルト部を幅方向に複数、間欠的に配置されている前記<1>〜<13>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記線状ホットメルト部の幅方向における配置ピッチ(M1)は、各線状ホットメルト部の幅中央位置の間の長さとしてみると、7.0mm以下が好ましく、6.0mm以下がより好ましく、5.0mm以下が更に好ましく、その下限は、この部分での剛性の高まりを抑え柔らかさと通気性を確保する観点から、1.0mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましい、前記<14>に記載の吸収性物品。
<16>
前記線状ホットメルト部の合計幅の、前記吸収体の幅に対する比は、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上が更に好ましく、その上限は、0.8以下が好ましく、0.7以下がより好ましく、0.6以下が更に好ましい、前記<14>又は<15>に記載の吸収性物品。
<17>
前記線状ホットメルト部の長さは、20mm以上が好ましく、30mm以上がより好ましく、50mm以上が更に好ましく、その上限は、200mm以下が好ましく、150mm以下がより好ましく、100mm以下が更に好ましい、前記<14>〜<16>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<18>
前記線状ホットメルト部の、前記吸収体の肌面上にある部分の長さは、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、20mm以上が更に好ましく、その上限は、150mm以下が好ましく、100mm以下がより好ましく、70mm以下が更に好ましい、前記<14>〜<17>のいずれか1に記載の吸収性物品。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳しく説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。なお、本実施例において組成を示す「部」および「%」とは特に断らない限りいずれも質量基準である。
(実施例1)
図1に示す2層構造の吸収体を有する吸収性物品の試料S1を次の方法により作製した。
(1)まず、有機系抗菌剤であるピロクトンオラミンをエタノールに対して10wt%溶解させた溶液を、パルプ坪量16g/mで抄き上げてプレスロールにより脱水された吸収紙に、スプレーにより吹き付け、ドライヤーで乾燥、クレープ加工を行って生物学的消臭剤を含ませた吸収紙(上層コアラップシート)を作製した。その際、ピロクトンオラミンの坪量0.32g/mとなるようにした。また、上記パルプ坪量の吸収紙でピロクトンオラミンを含有しないものを中間コアラップシート及び下層コアラップシートとして作製した。
(2)次いで、ラジアタパイン等比較的繊維系の大きいパルプを用いたパルプシートと、日本触媒株式会社製「アクアリックCA」(商品名)、SDPグローバル株式会社製「サンウェット」、「アクアパール」(商品名)等の吸水性ポリマーを用いて、パルプシートを粉砕機により粉砕して、メッシュ網上へ吸引した。パルプシートは粉砕され、解繊されたフラッフパルプとなり、メッシュ網上へ積繊された。フラッフパルプが吸引される途中に、ダクトを設けて、吸水性ポリマーを散布した。すると、フラッフパルプと吸水性ポリマーは絡まり、混合状態でメッシュ網上に積繊された。ただし、比重はフラッフパルプに対して吸水性ポリマーのほうが重いため、先に吸水性ポリマーが積繊される傾向にある。そのため、ダクト位置や形状により厚み方向に均一にフラッフパルプと吸水性ポリマーが混合されるように調節した。この方法で上層吸収性コアをパルプ165g/mと吸水性ポリマー70g/m、下層吸収性コアをパルプ230g/mと吸水性ポリマー70g/mを作製した。
(3)上層吸収性コア、下層吸収性コアをそれぞれ幅90mm、長さ125mmに切り取り、下層吸収部は15g/mの吸収紙(中間コアラップシート及び下層コアラップシート)で下層吸収性コアの上下面を包み、上層吸収部は、上層吸収性コア上面に上記生物学的消臭剤を含ませた吸収紙(上層コアラップシート)を重ね、下面には15g/mの吸収紙を重ねて作成した。各吸収紙の吸収性コアに重なる面には、スチレン系ホットメルトで幅20mmのスパイラルパターンで20g/mを25mmピッチで塗工しておいた。
(4)三菱樹脂株式会社製の透湿フィルム「KTF」(商品名)坪量37g/mの上にスチレン系ホットメルトを幅1mmに40g/mを10mm間隔で塗工し、下層吸収部を重ねた。下層吸収部の上面にスチレン系ホットメルトで幅20mmのスパイラルパターンで20g/mを25mmピッチで塗工して上層吸収部を重ねた。さらに上層吸収部の上面にスチレン系ホットメルトで幅20mmのスパイラルパターンで20g/mを25mmピッチで塗工して親水化処理したポリエステル/ポリエチレン芯鞘構成の繊維を用いてエアスルー法で作成した20g/mの表面シートを重ねて試料を作製した。サイズ幅90mm、長さ125mmに切り出して、評価用サンプル(試料S1)を作成した。
(実施例2)
有機系抗菌剤であるピロクトンオラミンを上層吸収部の吸水性ポリマーの表面に吸水性ポリマーに対して質量比0.1%付着させ、上層吸収性コアの上面に重ねる吸収紙(上層コアラップシート)に生物学的消臭剤を含まない吸収紙を使用した以外は、実施例1と同様にして試料S2を得た。付着は、ピロクトンオラミンをエタノールに10質量%溶解した溶液を吸水性ポリマーに添加して十分な撹拌後、真空乾燥してエタノールを乾燥させた。付着量は、吸水性ポリマーに対して0.1質量%とした。
(実施例3)
吸収体全体(上層吸収部及び下層吸収部)の吸水性ポリマーにピロクトンオラミンを付着させた以外は、実施例2と同様にして試料S3を得た。付着量は、吸水性ポリマーに対して0.1質量%とした。
(実施例4)
実施例2の有機系抗菌剤ピロクトンオラミンに代えて、セチルリン酸ベンザルコニウムを用い、吸水性ポリマーの表面への有機系抗菌剤の付着量を吸水性ポリマーに対して重量比0.36%とした以外は、実施例2と同様にして試料S4を得た。
(実施例5)
実施例2と同様の吸収体において、さらに上層吸収性コア上面に重ねる吸収紙(上層コアラップシート)に物理的消臭剤として無機多孔質粒子である亜鉛担持アルミノケイ酸塩を0.8g/m含ませた以外は、実施例2と同様にして試料S5を得た。
(実施例6)
実施例2の有機系抗菌剤ピロクトンオラミンのかわりに酵素阻害剤であるグロバノンを吸水性ポリマーに対して質量比1.5%含有させた以外は、実施例2と同様にして試料S6を得た。
(実施例7)
実施例3と同様の吸収体において、上層吸収性コアの上面に重ねる上層コアラップシートとして、パルプ坪量16g/mで抄き上げてプレスロールにより脱水された吸収紙に、さらに酵素阻害剤であるグロバノンをエタノールに2.0%溶解させた溶液を単位面積当たり(m)、4.0g(上層コアラップシートに対する酵素阻害剤濃度0.5wt%)で滴下して作製したものを用いた以外は、実施例3と同様にして試料S7を得た。
(比較例1)
実施例2と同様の吸収体において、上層吸収部ではなく、下層吸収部の吸水性ポリマーにピロクトンオラミンを付着させて試料C1を得た。付着量は、吸水性ポリマーに対して0.1質量%とした。
(比較例2)
実施例1の試料S1で、ピロクトンオラミンを含有させないものを試料C2とした。
(腐敗尿臭の評価方法)
上記の各試料について、次の方法により、使用済みのものと同程度の臭いとなるように調製した。
(1)表面シート(各試料で用いたものと同様のもので別途作製したもの。)を水で濡らし、硬く絞る。この表面シートで肛門部周辺を清拭して、腸内細菌を採取した。拭き取った後の表面シートを数mlの人尿と一緒に袋にいれ、36℃環境下で12時間保持して細菌の増殖をおこなった。
(2)(1)の表面シート入りの人尿と100mlの人尿とを併せてビーカに投入した。
(3)前記ビーカ内の尿を各試料の最上面から50ml投入し、密閉容器に入れて36℃環境下で1時間保存した。また、これとは別に、各試料について、上記(1)〜(3)の工程を経て6時間保存したものを用意した。
(4)1時間保存したものと6時間保存したものについて、各試料の有する吸収体をそれぞれ長手方向3分割した中央部分で幅方向2分の1の部分を切り出した。次いで、環境省が定めた6段階臭気強度表示法に準ずる次の6段階評価に沿って、5名のモニターに臭気評価させた。
評価基準は次のとおりであり、上記5人のモニターによる評価結果平均したものは表1に示す通りであった。
0:においが無い。
1:においが有る。
2:尿特有のにおいがわかる。
3:尿特有のにおいが楽にわかる。
4:尿特有のにおいが強くわかる。
5:尿特有のにおいが激しくわかる。
臭いの基準の3を超えると硫黄臭が混じり腐敗を感じさせる臭いとなる。
Figure 2016168336
表1の結果から分かるように、夜間の尿取りパッドの平均的な使用時間である6時間後の結果より、比較例1では、吸収体下部に生物学的消臭剤が含まれるだけでは、腐敗臭を抑制することはできなかった。生物学的消臭剤を含まない比較例2は、激しく尿の腐敗臭がわかり、現状の使用後の尿取りパッドは不快な悪臭を発生していた。これに対し、実施例1〜7では、吸収体上部に生物学的消臭剤が含まれることで、6時間後でも、腐敗臭が感知されることがなく、不快な悪臭を抑制できていた。
(実施例8〜14)
花王株式会社製の尿とりパッド「リリーフ モレ安心パッド 一晩中ぐっすり」(商品名)から吸収体と取り外し、実施例1の試料S1で用いた2層構造の吸収体を組み込んだ。その際、吸収体3の封止手段として、図4(A−1)及び(B−1)に示す、前後端部36に対する塗工パターン91と両側端部37に対する塗工パターン92でホットメルト接着剤を塗工した。これにより、実施例8〜14の試料S8〜S14を得た。
実施例8においては、ストライプ・コータを用い、エンド塗工パターン91及びサイド塗工パターン92について、コート幅2.5mm、ピッチ3mmで塗工を行った。
実施例9においては、コート幅2.0mmとした以外は、実施例8と同様に行った。
実施例10においては、コート幅1.5mmとした以外は、実施例8と同様に行った。
実施例11においては、コート幅1.0mmとした以外は、実施例8と同様に行った。
実施例12においては、エンド塗工パターン91及びサイド塗工パターン92についてスパイラル塗工とし、密度を35g/mとした。
実施例13においては、密度を40g/mとした以外は、実施例12と同様に行った。
実施例14においては、密度を45g/mとした以外は、実施例12と同様に行った。
(比較例3)
実施例8における試料S7について、封止手段を設けないものとし、試料C3を得た。
(比較例4)
実施例8における試料S7について、封止手段を間欠塗工ではなく、幅方向に連続して全面塗工したものとし、試料C4を得た。
(生物学的消臭剤の肌への接触評価方法)
各試料(評価用サンプル)の表面シートの中央に生理食塩水150mlを注入し、10分放置後直径10cmより大きいJIS P 3801に規定される5種Cのろ紙10枚の重量を測定してサンプル表面シート上に重ね、幅10cm、長さ5cmのアクリル板をさらに上に重ね、アクリル板のうえに2.25kgの重りを置き2分加圧した。アクリル板を置く位置は、アクリル板の長さ方向の端部が吸収体後端部近傍に重なるように置き、ろ紙はアクリル板の中心とほぼ重なる位置に置く。加圧2分後のろ紙重量と測定前のろ紙重量差を生物学的消臭剤の肌への接触量とする。
(通気性の評価方法)
JIS−P8117に準拠したガーレ式通気度測定器にて面積645mmを空気100mlが通過する時間を通気度として測定した。測定サンプルは、坪量16g/mの吸収紙を16枚重ね、さらにその上に表面シートと上面コアラップシートを重ねて作成した。
Figure 2016168336
表2の結果から分かるように、封止手段のない比較例3は吸収体端部より生物学的消臭剤を含む液が滲み出し肌への接触量が非常に多くなっているのに対し、実施例8〜14は接触量が非常に少なく、皮膚障害が極めて生じにくい。また、比較例4は、肌への接触量や臭いが抑制されるが通気性が殆ど無くなった。一方、実施例8〜14は、通気性が良く、さらに臭いの抑制も両立されていた。
1 表面シート
2 裏面シート
3 吸収体
31 上層吸収部
32 下層吸収部
5 吸収性コア
51 上層吸収性コア
52 下層吸収性コア
56 前後端部
57 両側端部
6 コアラップシート
61 上層コアラップシート
62 中間コアラップシート
63 下層コアラップシート
7 生物学的消臭剤
8 封止手段
81 (ホットメルトによる)封止手段
82 (強圧縮による)封止手段
91 エンド塗工パターン
92 サイド塗工パターン
96,97 線状ホットメルト部
10 尿とりパッド

Claims (8)

  1. 液透過性の表面シート、液難透過性の裏面シート、及び該表面シートと裏面シートとの間に介在配置された液保持性の吸収体を有し、着用者の腹側部から股下部を介して背側部に亘って配される方向を長手方向、該長手方向と直交する方向を横方向とする吸収性物品であって、前記吸収体の、厚み方向における少なくとも前記表面シート側の上部に生物学的消臭剤が配されており、該吸収体には、その平面方向における、少なくとも長手方向の前後端部及び両側端部に封止手段が配設されている吸収性物品。
  2. 前記封止手段は、前記吸収体の平面視において、前記吸収体の前後端部より内側の肌面側から該前後端部を越えて外側まで延在して配置されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記封止手段は、前記吸収体の前後端部において、該吸収体の幅方向に複数を間欠的に配置されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体は吸収性コアと吸収体の最上面をなすコアラップシートとを有し、前記生物学的消臭剤が前記コアラップシートに含有されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体は吸水性ポリマーを含有しており、前記生物学的消臭剤が前記吸水性ポリマーの表面に付着している請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収体は吸収性コアと吸収体の最上面をなすコアラップシートとを有し、該コアラップシートに、前記生物学的消臭剤に加えて、化学的消臭剤及び物理的消臭剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が含有されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記生物学的消臭剤は、有機系抗菌剤及び酵素阻害剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収体は吸収性コアと吸収体の最上面をなすコアラップシートとを有し、前記吸収性コアには、股下部に厚み方向に貫通する溝部が配設されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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