JP6947132B2 - ウエハ加工用仮接着剤、ウエハ積層体、ウエハ積層体の製造方法、及び薄型ウエハの製造方法 - Google Patents

ウエハ加工用仮接着剤、ウエハ積層体、ウエハ積層体の製造方法、及び薄型ウエハの製造方法 Download PDF

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本発明は、ウエハ加工用仮接着剤、ウエハ積層体、ウエハ積層体の製造方法、及び薄型ウエハの製造方法に関する。
3次元の半導体実装は、より一層の高密度、大容量化を実現するために必須となってきている。3次元実装技術とは、1つの半導体チップを薄型化し、更にこれをシリコン貫通電極(TSV:through silicon via)によって結線しながら多層に積層していく半導体作製技術である。これを実現するためには、半導体回路を形成した基板を回路非形成面(「裏面」ともいう)研削によって薄型化し、更に裏面にTSVを含む電極形成を行う工程が必要である。従来、シリコン基板の裏面研削工程では、研削面の反対側に裏面保護テープを貼り、研削時のウエハ破損を防いでいた。しかし、このテープは有機樹脂フィルムを基材に用いており、柔軟性がある反面、強度や耐熱性が不十分であり、TSV形成工程や裏面での配線層形成工程を行うには適しない。
そこで、半導体基板をシリコン、ガラス等の支持体に接着層を介して接合することによって、裏面研削、TSVや裏面電極形成の工程に十分耐え得るシステムが提案されている。この際に重要なのが、基板を支持体に接合する際の接着層である。これは基板を支持体に隙間なく接合でき、後の工程に耐えるだけの十分な耐久性が必要で、更に最後に薄型ウエハを支持体から簡便に剥離できることが必要である。このように、最後に剥離することから、本明細書では、この接着層を仮接着層と称する。
これまでに公知の仮接着層及びその剥離方法としては、非シリコーン系熱可塑性樹脂層、熱硬化性シロキサン重合体層、及びシロキサン変性重合体層からなる3層構造を有する複合仮接着剤層を備えたウエハ加工体、ウエハ加工用部材、ウエハ加工用仮接着剤、及びこれを使用する薄型ウエハの製造方法が提案されている(特許文献1)。この技術では、仮接着が容易であり、かつ、高段差基板の均一な膜厚での形成も可能であり、TSV形成、ウエハ裏面配線工程に対する工程適合性が高く、薄型ウエハの生産性を高めることができるウエハ加工体、ウエハ加工用部材、ウエハ加工用仮接着剤が報告されている。しかし、近年より高集積化を指向した積層段数の増加に伴い、更なる高耐熱性及び剥離性の良好な仮接着剤が求められている。また、耐熱性を高めるように熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂(特許文献2)も検討されているが、ウエハとの剥離性を高めることができなかった。
特許第6193813号公報 特開2017−122180号公報
本発明は、前記事情に鑑みなされたもので、仮接着が容易であり、かつ、高段差基板の均一な膜厚での形成も可能であり、TSV形成、ウエハ裏面配線工程に対する工程適合性、耐熱性が高く、剥離特性の良好なウエハ加工用仮接着剤、ウエハ積層体、ウエハ積層体の製造方法、及び薄型ウエハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)グリシジル基とアリル基又は2−メチルアリル基とを1分子内にそれぞれ3つ以上持つアリール化合物をモノマーとして用いて得られる熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を含む第1仮接着層及び(B)熱可塑性樹脂を含む第2仮接着層を備えるウエハ加工用仮接着剤、又は第1仮接着層、第2仮接着層、及び第1仮接着層と第2仮接着層との間に第1仮接着層とは異なるシリコーン樹脂を含む第3仮接着層を更に備えるウエハ加工用仮接着剤を用いることで、バンプ接続構造を有する薄型ウエハを簡単に製造する方法を見出し、本発明を完成させた。
したがって、本発明は、下記ウエハ加工用仮接着剤、ウエハ積層体、ウエハ積層体の製造方法、及び薄型ウエハの製造方法を提供する。
1.(A)下記式(1)で表される構成単位、下記式(2)で表される構成単位及び下記式(3)で表される構成単位を含む熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を含む第1仮接着層、並びに
(B)熱可塑性樹脂を含む第2仮接着層を備える、
ウエハを支持体に仮接着するためのウエハ加工用仮接着剤。
Figure 0006947132
[式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜20のn価炭化水素基である。R2は、水素原子又はメチル基である。nは、3又は4である。
p、q及びrは、0.05≦p≦0.7、0.3≦q≦0.95、0.4≦p+q≦1、0≦r≦0.6、及びp+q+r=1を満たす数である。
2−X1−L3は、下記式(2−1)、(2−2)又は(2−3)で表される有機基である。L4−X2−L5は、下記式(3−1)、(3−2)、(3−3)又は(3−4)で表される有機基である。
Figure 0006947132
Figure 0006947132
(式中、R11〜R22及びR31〜R42は、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基である。
23〜R26及びR43〜R46は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基である。
27及びR47は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価炭化水素基である。
48及びR49は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。
1及びm3は、それぞれ独立に、1〜1,000の整数である。
2及びm4は、それぞれ独立に、0〜998の整数である。
1は、単結合、又は炭素数1〜15の2価の有機基である。
a及びbは、それぞれ独立に、0、1又は2である。
1は、L2又はL3と結合する結合手である。L2は、L1と結合する結合手である。L3は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又はL1若しくはL4と結合する結合手である。L4は、−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。cは、2又は3である。L5は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又は−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。)]
2.前記熱可塑性樹脂が、非シリコーン系熱可塑性樹脂である1のウエハ加工用仮接着剤。
3.第1仮接着層及び第2仮接着層の間に、前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂を含む第3仮接着層を備える1のウエハ加工用仮接着剤。
4.前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂が、
(C1)1分子中に2個以上のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、
(C2)1分子中に2個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C3)白金系触媒、及び必要に応じて
(C4)反応制御剤
を含む組成物を硬化して得られるシリコーン樹脂である3のウエハ加工用仮接着剤。
5.支持体と、該支持体上に積層された1〜4のいずれかのウエハ加工用仮接着剤と、該ウエハ加工用仮接着剤上に裏面に回路非形成面を有するウエハとを備えるウエハ積層体であって、
前記支持体の表面に第1仮接着層が剥離可能に接着され、前記ウエハの表面に第2仮接着層が剥離可能に接着されたものであるウエハ積層体。
6.(a)支持体の表面に、式(1)で表される構成単位、式(2)で表される構成単位及び式(3)で表される構成単位を含む熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を含む第1仮接着層を形成し、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハの前記表面に、熱可塑性樹脂を含む第2仮接着層を形成する工程、
(a')必要に応じて、前記第1仮接着層上に前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂を含む第3仮接着層を形成する工程、
(b)第1仮接着層及び第2仮接着層を介して、又は第3仮接着層を形成した場合は第3仮接着層及び第2仮接着層を介して、前記支持体とウエハとを接合する工程、並びに
(c)前記第1仮接着層を熱硬化させる工程
を含む5のウエハ積層体の製造方法。
7.(d)5のウエハ積層体のウエハの裏面を研削又は研磨する工程、
(e)前記研削又は研磨したウエハの裏面に加工を施す工程、及び
(f)前記加工を施したウエハを前記支持体から剥離する工程
を含む薄型ウエハの製造方法。
8.工程(f)の後に、前記剥離したウエハの表面に残存する前記仮接着層を除去する工程を含む7の薄型ウエハの製造方法。
本発明のウエハ加工用仮接着剤は、前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を基板接合用支持層として積層体にて使用することで、樹脂の熱分解が生じないことはもとより、高温時での樹脂の流動も生じず、耐熱性が高いために、幅広い半導体成膜プロセスに適用でき、段差を有するウエハに対しても、膜厚均一性の高い仮接着層を形成できる。この膜厚均一性のため、容易に50μm以下の均一な薄型ウエハを得ることが可能となる。また、薄型ウエハ作製後、このウエハを支持体から室温で容易に剥離することができるため、割れやすい薄型ウエハを容易に製造することができ、更に高温雰囲気に暴露した際の接着性に優れるため、より高度に集積されたウエハの製造ができる。
ウエハ加工用仮接着剤が第1仮接着層及び第2仮接着層を含む場合の、本発明のウエハ積層体の一例を示す模式図である。 ウエハ加工用仮接着剤が第1仮接着層、第2仮接着層及び第3仮接着層を含む場合の、本発明のウエハ積層体の一例を示す模式図である。
[ウエハ加工用仮接着剤]
本発明のウエハ加工用仮接着剤は、(A)熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂である熱硬化性樹脂を含む第1仮接着層、及び(B)熱可塑性樹脂を含む第2仮接着層を備えるものであって、ウエハを支持体に仮接着するために使用されるものである。
[(A)第1仮接着層]
(A)第1仮接着層に含まれる熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂は、下記式(1)で表される構成単位、下記式(2)で表される構成単位及び下記式(3)で表される構成単位を含むものである。
Figure 0006947132
式(1)中、R1は、炭素数3〜20のn価炭化水素基であり、炭素数3〜15のn価炭化水素基が好ましい。R2は、水素原子又はメチル基である。nは、3又は4である。
前記n価炭化水素基は、炭化水素化合物から水素原子をn個脱離させて得られる基であり、鎖状構造、脂環構造及び芳香環から選ばれる少なくとも1種の構造を有する。
前記n価炭化水素基として具体的には、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ビシクロへキシル基、ジシクロへキシルメチル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基や、これらの基から選ばれる2種以上を組み合わせて得られる基から水素原子が2個又は3個脱離した基等が挙げられる。また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
1としては、その中でも、芳香環(芳香族基)又は脂環(脂環式基)を有する炭素数6以上の3価又は4価の炭化水素基が好ましく、以下に示す基がより好ましい。
Figure 0006947132
(式中、破線は結合手である。)
式(1)〜(3)中、p、q及びrは、それぞれ式(1)、(2)及び(3)で表される構成単位の含有比率(モル比)を表し、0.05≦p≦0.7、0.3≦q≦0.95、0.4≦p+q≦1、0≦r≦0.6、及びp+q+r=1を満たす数である。p、q及びrは、好ましくは0.1≦p≦0.4、0.4≦q≦0.9、0.5≦p+q≦1、0≦r≦0.5、及びp+q+r=1を満たす数である。
2−X1−L3は、下記式(2−1)、(2−2)又は(2−3)で表される有機基である。L4−X2−L5は、下記式(3−1)、(3−2)、(3−3)又は(3−4)で表される有機基である。
Figure 0006947132
Figure 0006947132
式(2−1)、(2−2)、(3−1)及び(3−2)中、R11〜R22及びR31〜R42は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基であるが、炭素数1〜6のものが好ましい。また、前記1価炭化水素基としては、脂肪族不飽和炭化水素基以外の1価炭化水素基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられる。また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、フッ素原子、臭素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよく、このような基としては、クロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基が挙げられる。これらの中でも、メチル基が特に好ましい。
式(2−3)及び(3−3)中、R23〜R26及びR43〜R46は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基であるが、炭素数1〜6のものが好ましい。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、原料の入手の容易さから、メチル基が特に好ましい。
式(2−3)及び(3−3)中、R27及びR47は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価炭化水素基であるが、炭素数1〜10のものが好ましい。その具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等のアルカンジイル基、フェニレン基等のアリーレン基等が挙げられる。これらの中でも、メチレン基、エチレン基、フェニレン基が原料の入手の容易さから好ましい。
式(3−4)中、R48及びR49は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。前記炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。a及びbは、それぞれ独立に、0、1又は2である。aが2以上の場合、各R48は、互いに同一であっても異なっていてもよく、bが2以上の場合、各R49は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
式(2−1)及び(3−1)中、m1及びm3は、それぞれ独立に、1〜1,000の整数であるが、1〜100の整数が好ましい。式(2−2)及び(3−2)中、m2及びm4は、それぞれ独立に、0〜998の整数であるが、0〜100の整数が好ましい。
式(3−4)中、Y1は、単結合、又は炭素数1〜15の2価の有機基である。前記2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基等のアルカンジイル基、フェニレン基、トリレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル等のアリーレン基等の2価炭化水素基が挙げられる。また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換されていてよい。前記有機基としては、特に、メチレン基、プロパン−2,2−ジイル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−2,2−ジイル基又はフルオレン−9,9−ジイル基が好ましい。
式(2−1)〜(2−3)及び(3−1)〜(3−4)中、L1は、L2又はL3と結合する結合手である。L2は、L1と結合する結合手である。L3は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又はL1若しくはL4と結合する結合手である。L4は、−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。cは、2又は3である。L5は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又は−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。
式(1)で表される構成単位、式(2)で表される構成単位及び式(3)で表される構成単位は、それぞれ1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。特に、式(2)で表される構成単位としては、式(2−1)又は(2−2)で表される構成単位を含むことが好ましく、式(2−1)又は(2−2)で表される構成単位及び式(2−3)で表される構成単位を含むことがより好ましい。
式(2−1)、(2−2)、(3−1)及び(3−2)において、シロキサン単位が2以上ある場合(すなわち、m1〜m4がそれぞれ2以上の整数のとき)、各シロキサン単位は、全て同一であってもよく、2種以上の異なるシロキサン単位を含んでいてもよい。2種以上の異なるシロキサン単位を含む場合、シロキサン単位がランダムに結合したものでも交互に結合したものでもよく、同種のシロキサン単位のブロックを複数含むものであってもよい。
前記エポキシ変性シリコーン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、3,000〜500,000が好ましく、10,000〜70,000がより好ましい。Mwが前記範囲であれば、機械的性質や溶剤に対する溶解性が良好である。なお、本発明においてMwは、テトラヒドロフラン(THF)を展開溶剤とした単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定値である。
また、前記エポキシ変性シリコーン樹脂中に含まれるシロキサン単位の含有量は、20〜80質量%であることが好ましく、25〜75質量%がより好ましい。シロキサン単位の含有量が前記範囲であれば、シリコーン樹脂の可とう性や耐熱性が良好であり、皮膜にした際にクラックを生じるおそれがない。
このようなエポキシ変性シリコーン樹脂であれば、耐熱性、高温暴露後の接着性が良好な、例えば半導体装置及び電子部品のための樹脂材料として好適に用いることができる。
前記エポキシ変性シリコーン樹脂は、例えば、下記式(1')で表される化合物と、下記式(2−1')〜(2−3')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じて下記式(3−1')〜(3−4')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種とを、金属触媒存在下、付加重合させることにより製造することができる。
Figure 0006947132
(式中、R1、R2及びnは、前記と同じ。)
Figure 0006947132
(式中、R11〜R27、m1及びm2は、前記と同じ。L11は、水素原子、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)
Figure 0006947132
(式中、R31〜R49、Y1、a、b、m3及びm4は、前記と同じ。L12は、ビニル基又はアリル基である。L13は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又はビニル基若しくはアリル基である。)
前記金属触媒としては、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体;H2PtCl4・xH2O、H2PtCl6・xH2O、NaHPtCl6・xH2O、KHPtCl6・xH2O、Na2PtCl6・xH2O、K2PtCl4・xH2O、PtCl4・xH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・xH2O(ここで、xは、0〜6の整数が好ましく、特に0又は6が好ましい。)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸(例えば、米国特許第3,220,972号明細書に記載のもの);塩化白金酸とオレフィンとの錯体(例えば、米国特許第3,159,601号明細書、米国特許第3,159,662号明細書、及び米国特許第3,775,452号明細書に記載のもの);白金黒やパラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジウム−オレフィン錯体;クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(いわゆるウィルキンソン触媒);塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン(特に、ビニル基含有環状シロキサン)との錯体等を使用することができる。
前記触媒の使用量は触媒量であり、通常、前記付加重合反応において使用する溶剤以外の化合物の総質量中、0.001〜0.1質量%であることが好ましく、0.01〜0.1質量%であることがより好ましい。
前記付加重合反応においては、必要に応じて溶剤を使用してもよい。溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤が好ましい。
重合温度は、触媒が失活せず、かつ短時間で重合の完結が可能という観点から、40〜150℃が好ましく、60〜120℃がより好ましい。重合時間は、得られる樹脂の種類及び量にもよるが、重合系中に湿気の介入を防ぐため、およそ0.5〜100時間が好ましく、0.5〜30時間がより好ましい。反応終了後、溶剤を使用した場合はこれを留去することにより、前記エポキシ変性シリコーン樹脂を得ることができる。
反応方法は、特に限定されないが、例えば、式(1')で表される化合物と、式(2−1')〜(2−3')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じて式(3−1')〜(3−4')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種とを反応させる場合、まず、式(1')で表される化合物と、必要に応じて式(3−1')〜(3−4')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種とを混合して加熱した後、前記混合液に金属触媒を添加し、次いで式(2−1')〜(2−3')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種を0.1〜5時間かけて滴下する方法が挙げられる。
各化合物は、式(1')で表される化合物と、必要に応じて式(3−1')〜(3−4')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種とが有するアルケニル基の合計に対し、式(2−1')〜(2−3')で表される化合物から選ばれる少なくとも1種が有するヒドロシリル基の合計が、モル比で、好ましくは0.67〜1.67、より好ましくは0.83〜1.25となるように配合するのがよい。
得られる樹脂のMwは、o−アリルフェノールのようなモノアリル化合物又はトリエチルヒドロシランのようなモノヒドロシランやモノヒドロシロキサンを分子量調整剤として使用することにより制御することが可能である。
第1仮接着層は、前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を含む組成物(以下、シリコーン樹脂組成物Aともいう。)から得られる。
シリコーン樹脂組成物Aは、その熱硬化のために、架橋剤を含むことが好ましい。前記架橋剤としては、1分子中に平均して2個以上のメチロール基及び/又はアルコキシメチル基を有する、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物、ウレア化合物等の含窒素化合物、ホルマリン又はホルマリン−アルコールにより変性されたアミノ縮合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチル基を有するフェノール化合物、1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物、1分子中に平均して2個以上のフェノール性ヒドロキシ基を有するフェノール化合物等が挙げられる。
前記エポキシ化合物やエポキシ樹脂としては、2官能、3官能、4官能以上の多官能エポキシ樹脂、例えば、日本化薬(株)製のEOCN-1020(下記式参照)、EOCN-102S、XD-1000、NC-2000-L、EPPN-201、GAN、NC6000や、下記式で表されるもの等が挙げられる。
Figure 0006947132
1分子中に平均して2個以上のフェノール性ヒドロキシ基を有するフェノール化合物としては、m−又はp−系クレゾールノボラック樹脂(例えば、旭有機材工業(株)製EP-6030G)、3官能フェノール化合物(例えば、本州化学工業(株)製Tris-P-PA)、4官能性フェノール化合物(例えば、旭有機材工業(株)製TEP-TPA)等が挙げられる。
架橋剤の含有量は、前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂100質量部に対し、0.1〜50質量部が好ましく、0.1〜30質量部がより好ましく、1〜20質量部が更に好ましい。前記架橋剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、シリコーン樹脂組成物Aは、酸無水物等の硬化触媒を含んでもよい。硬化触媒を含む場合、その含有量は、前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂100質量部に対し10質量部以下が好ましい。
シリコーン樹脂組成物Aは、溶剤を含んでもよい。前記溶剤としては、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類;3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類等が挙げられる。溶剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。シリコーン樹脂組成物Aが溶剤を含む溶液であれば、スピンコート、ロールコート、ダイコート等の方法によって支持体上に第1仮接着層を形成することができる。
前記溶剤の含有量は、前記エポキシ変性シリコーン樹脂100質量部に対し、25〜900質量部が好ましく、25〜400質量部がより好ましい。
なお、シリコーン樹脂組成物Aは、耐熱性を更に高めるため、公知の酸化防止剤やシリカ等のフィラーを含んでもよい。前記酸化防止剤としては、従来公知のものを使用することができるが、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、有機リン化合物及び有機硫黄化合物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらを含む場合、その含有量は、前記エポキシ変性シリコーン樹脂100質量部に対し0.1〜50質量部が好ましい。
シリコーン樹脂組成物Aは、塗布均一性を向上させるため、更に界面活性剤を含んでもよい。前記界面活性剤を含む場合、その含有量は、前記エポキシ変性シリコーン樹脂100質量部に対し、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。
また、シリコーン樹脂組成物Aは、溶剤を含まないフィルム状組成物として使用することもできる。
第1仮接着層の膜厚は、ウエハ側の段差に応じて、15〜150μmであることが好ましく、20〜120μmであることがより好ましい。膜厚が15μm以上であれば、ウエハ薄型化の研削工程に十分耐えることができ、150μm以下であれば、TSV形成工程などの熱処理工程で樹脂変形を生じるおそれがなく、実用に耐えることができるため好ましい。
[(B)第2仮接着層]
第2仮接着層は、熱可塑性樹脂を含むものである。段差を有するシリコンウエハ等への適用性から、良好なスピンコート性を有する熱可塑性樹脂が第2仮接着層を形成する材料として好適に使用される。
前記熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン共重合体等が挙げられるが、オルガノポリシロキサン構造を有しない、すなわち非シリコーン系熱可塑性樹脂が好ましい。
前記非シリコーン系熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン・オレフィン系熱可塑性エラストマー、これらの水素添加物等の非シリコーン系熱可塑性エラストマーが挙げられ、特に耐熱性に優れた水素添加ポリスチレン系エラストマーが好適である。具体的には、タフテック(登録商標)(旭化成ケミカルズ(株)製)、エスポレックス(登録商標)SBシリーズ(住友化学(株)製)、ラバロン(登録商標)(三菱化学(株)製)、セプトン(登録商標)((株)クラレ製)、DYNARON(登録商標)(JSR(株)製)等が挙げられる。また、前記非シリコーン系熱可塑性樹脂としては、ゼオネックス(登録商標)(日本ゼオン(株)製)に代表されるシクロオレフィンポリマー、TOPAS(登録商標)(トパスアドヴァンストポリマーズ社製)に代表される環状オレフィンコポリマー等も挙げられる。
前記熱可塑性樹脂のMwは、特に限定されないが、10,000〜200,000が好ましく、20,000〜180,000がより好ましい。
(B)第2仮接着層は、前記熱可塑性樹脂を含む組成物(以下、熱可塑性樹脂組成物Bともいう。)から得られる。熱可塑性樹脂組成物Bは、溶剤を含むことが好ましい。前記溶剤としては、炭化水素系溶剤、好ましくは、イソオクタン、ノナン、p−メンタン、ピネン、イソオクタン等が挙げられるが、コーティング性の観点から、ノナン、p−メンタン、イソオクタンがより好ましい。熱可塑性樹脂組成物Bが溶剤を含む溶液であれば、スピンコートやスプレーコート等の方法でウエハ上に第2仮接着層を形成することができる。
前記溶剤の含有量は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し、25〜900質量部が好ましく、25〜400質量部がより好ましい。前記溶剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
熱可塑性樹脂組成物Bは、耐熱性を向上させるために、酸化防止剤を含んでもよい。前記酸化防止剤としては、ジ−tert−ブチルフェノール等が好ましい。酸化防止剤を含む場合、その含有量は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.05〜5質量部が好ましい。
熱可塑性樹脂組成物Bは、塗布均一性を向上させるため、界面活性剤を含んでもよい。前記界面活性剤としては、フッ素シリコーン系界面活性剤X-70-1102(信越化学工業(株)製)等が好ましい。前記界面活性剤を含む場合、その含有量は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.05〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部がより好ましい。
また、熱可塑性樹脂組成物Bは、溶剤を含まないフィルム状組成物として使用することもできる。
(B)第2仮接着層の膜厚は、ウエハの段差に応じて、0.5〜50μmが好ましく、1〜30μmがより好ましい。
[(C)第3仮接着層]
本発明のウエハ加工用仮接着剤は、前記第1仮接着層と第2仮接着層との間に、更に前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂を含む第3仮接着層を有していてもよい。
前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂としては、
(C1)1分子中に2個以上のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、
(C2)1分子中に2個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C3)白金系触媒、及び必要に応じて
(C4)反応制御剤、
を含む組成物(以下、シリコーン樹脂組成物Cともいう。)を硬化して得られるシリコーン樹脂(以下、シリコーン樹脂Cともいう。)が好ましい。
(C1)成分は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンであり、直鎖状又は分岐状のものが好ましく、特に、1分子中のアルケニル基含有率が0.6〜9mol%であるものが好ましい。なお、本発明においてアルケニル基含有率とは、分子中のSi原子数に対するアルケニル基数の割合(mol%)である。
このようなオルガノポリシロキサンとしては、下記式(C1−1)又は(C1−2)で表されるものが好ましい。
Figure 0006947132
式(C1−1)及び(C1−2)中、R101〜R102は、それぞれ独立に、脂肪族不飽和炭化水素基以外の1価炭化水素基である。Z1〜Z4は、それぞれ独立に、アルケニル基を有する1価有機基である。a及びbは、それぞれ独立に、0〜3の整数であり、c1、c2、d1及びd2は、0≦c1≦10、2≦c2≦10、0≦d1≦100、及び0≦d2≦100を満たす数である。j、k、c1、c2、d1及びd2は、アルケニル基含有率が0.6〜9mol%となるような数の組み合わせであることが好ましい。
前記脂肪族不飽和炭化水素基以外の1価炭化水素基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基等が挙げられる。これらのうち、メチル基等のアルキル基、又はフェニル基が好ましい。
前記アルケニル基を有する1価有機基としては、炭素数2〜10のものが好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基;アクリロイルプロピル基、アクリロイルメチル基、メタクリロイルプロピル基等の(メタ)アクリロイルアルキル基;アクリロキシプロピル基、アクリロキシメチル基、メタクリロキシプロピル基、メタクリロキシメチル基等の(メタ)アクリロキシアルキル基;シクロヘキセニルエチル基、ビニルオキシプロピル基等のアルケニル基含有1価炭化水素基が挙げられる。これらのうち、工業的観点から、ビニル基が好ましい。
式(C1−1)中、j及びkは、それぞれ独立に、0〜3の整数であるが、j及びkが1〜3であれば、分子鎖末端がアルケニル基で封鎖されるため、反応性のよいこの分子鎖末端アルケニル基により、短時間で反応を完結することができ好ましい。更には、コスト面において、j=1及びk=1であることが工業的に好ましい。
(C1)成分のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンの性状は、オイル状又は生ゴム状であることが好ましい。前記アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは、直鎖状であっても分岐状であってもよい。前記アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(C2)成分は架橋剤であり、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を少なくとも2個、好ましくは3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは)、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。
(C2)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの25℃における粘度は、1〜5,000mPa・sが好ましく、5〜500mPa・sがより好ましい。前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(C2)成分の使用量は、(C1)成分中のアルケニル基の合計に対する(C2)成分中のSiH基の合計が、モル比(SiH基/アルケニル基)で、0.3〜10となる量が好ましく、1.0〜8.0となる量がより好ましい。前記モル比が0.3以上であれば、架橋密度が低くなることもなく、第3仮接着層が硬化しないといった問題も起こらない。前記モル比が10以下であれば、架橋密度が高くなりすぎることもなく、十分な接着力及びタックが得られる。また、前記モル比が10以下であれば、処理液の使用可能時間を長くすることができる。
(C3)成分は白金系触媒(すなわち、白金族金属触媒)であり、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とアルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン化合物との反応物、塩化白金酸とビニル基含有シロキサンとの反応物等が挙げられる。
(C3)成分の含有量は有効量であり、通常(C3)成分以外の成分の合計に対し、白金分(質量換算)として1〜5,000ppmであり、5〜2,000ppmであることが好ましい。前記含有量が1ppm以上であればシリコーン樹脂組成物Cの硬化性が低下することもなく、架橋密度が低くなることも、保持力が低下することもなく、5,000ppm以下であれば、処理浴の使用可能時間を長くすることができる。
(C4)成分は反応制御剤であり、シリコーン樹脂組成物Cを調合ないし塗布する際に、加熱硬化前に処理液が増粘やゲル化を起こさないようにするために必要に応じて任意に添加するものである。その具体例としては、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニルシクロヘキサノール、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ブチン、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ペンチン、3,5−ジメチル−3−トリメチルシロキシ−1−ヘキシン、1−エチニル−1−トリメチルシロキシシクロヘキサン、ビス(2,2−ジメチル−3−ブチノキシ)ジメチルシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン等が挙げられる。これらのうち、1−エチニルシクロヘキサノール及び3−メチル−1−ブチン−3−オールが好ましい。
シリコーン樹脂組成物Cが(C4)成分を含む場合、その含有量は、通常(C1)成分及び(C2)成分の合計100質量部に対し、0.01〜8質量部が好ましく、0.05〜2質量部がより好ましい。8質量部以下であればシリコーン樹脂組成物Cの硬化性が低下することがなく、0.01質量部以上であると反応制御の効果が十分発揮される。
前記シリコーン樹脂組成物Cには、更にRA 3SiO0.5単位(式中、RAは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基である。)及びSiO2単位を含み、SiO2単位に対するRA 3SiO0.5単位のモル比(RA 3SiO0.5/SiO2)が0.3〜1.8であるオルガノポリシロキサンを添加してもよい。その添加量は、(C1)成分100質量部に対し、0〜30質量部が好ましい。
シリコーン樹脂組成物Cは、更に溶剤を含んでもよい。前記溶剤として、ペンタン、へキサン、シクロヘキサン、イソオクタン、ノナン、デカン、p−メンタン、ピネン、イソドデカン、リモネン等の炭化水素系溶剤が好ましい。シリコーン樹脂組成物Cが溶剤を含む溶液であれば、スピンコートやロールコート等の方法で支持体上に形成された第1仮接着層上に第3仮接着層を形成することができる。
前記溶剤の含有量は、シリコーン樹脂C100質量部に対し、50〜900質量部が好ましく、200〜900質量部がより好ましい。前記溶剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
シリコーン樹脂組成物Cは、耐熱性を向上させるために、公知の酸化防止剤やシリカ等のフィラーを含んでもよい。前記酸化防止剤を含む場合、その含有量は、前記(C1)〜(C4)成分の合計100質量部に対し、1〜50質量部が好ましい。
また、シリコーン樹脂組成物Cは、溶剤を含まないフィルム状組成物として使用することもできる。
第3仮接着層の膜厚は、0.1〜30μmが好ましく、1〜20μmがより好ましい。膜厚が0.1μm以上であれば、第1仮接着層上に塗布する場合に、塗布しきれない部分を生じることなく全体に塗布することができ、膜厚が30μm以下であれば、薄型ウエハを形成する場合の研削工程に耐えることができるため好ましい。
また、第3仮接着層は、25mm幅のポリイミド試験片の180°ピール剥離力が、2〜50gfであることが好ましく、3〜30gfがより好ましく、5〜20gfが更に好ましい。前記ピール剥離力が、2gf以上であればウエハ研削時にウエハのズレが生じるおそれがなく、50gf以下であればウエハの剥離が容易となるため好ましい。
[ウエハ積層体]
本発明のウエハ積層体は、支持体と、その上に積層された前記ウエハ加工用仮接着剤と、表面に回路形成面を有し、裏面に回路非形成面を有するウエハとを
備えるウエハ積層体であって、前記支持体の表面に前記第1仮接着層が剥離可能に接着され、前記ウエハの表面に前記第2仮接着層が剥離可能に接着されたものである。
前記ウエハ加工用仮接着剤が第1仮接着層と第2仮接着層とを含む場合は、本発明のウエハ積層体は、図1に示すように、支持体1とウエハ3とが仮接着層2で接合されているものであって、仮接着層2は、支持体1に接して形成された第1仮接着層2aと、ウエハ3に接して形成された第1仮接着層2bとの2層を備えるものである。
また、前記ウエハ加工用仮接着剤が第1仮接着層、第2仮接着層及び第3仮接着層を含む場合は、本発明のウエハ積層体は、図2に示すように、支持体1とウエハ3とが仮接着層2で接合されているものであって、仮接着層2は、支持体1に接して形成された第1仮接着層2aと、ウエハ3に接して形成された第2仮接着層2bと、第1仮接着層2a及び第2仮接着層2bの間に形成された第3仮接着層2cとの3層を備えるものである。
前記ウエハ積層体の製造方法は、下記工程(a)〜(c)を含むものである。
[工程(a)]
工程(a)は、支持体の表面に、前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を含む第1仮接着層を形成し、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハの前記表面に、前記熱可塑性樹脂を含む第2仮接着層を形成する工程である。
前記支持体としては、シリコンウエハ、ガラス板、石英ウエハ等の基板が使用可能であるが、これらに限定されない。本発明においては、支持体を通して仮接着層に放射エネルギー線を照射する必要はなく、支持体の光線透過性は不要である。
前記ウエハは、一方の面が回路形成面であり、他方の面が回路非形成面である。前記ウエハは、通常、半導体ウエハである。前記半導体ウエハとしては、シリコンウエハ、ゲルマニウムウエハ、ガリウム−ヒ素ウエハ、ガリウム−リンウエハ、ガリウム−ヒ素−アルミニウムウエハ等が挙げられる。前記ウエハの厚さは、特に限定されないが、典型的には600〜800μmであり、より典型的には625〜775μmである。
第1仮接着層及び第2仮接着層は、それぞれシリコーン樹脂組成物A及び熱可塑性樹脂組成物Bを用いて形成することができる。このとき、組成物A及びBが溶液の場合は、各溶液をスピンコート等の塗布方法によって、ウエハや支持体上に塗布し、その後、溶剤の揮発条件に応じ、80〜200℃の温度で予めプリベークを行うことで、第1仮接着層及び第2仮接着層が形成される。また、組成物A及びBがフィルム状組成物である場合は、ラミネート法によって支持体及びウエハ上にそれぞれ第1仮接着層及び第2仮接着層を形成することができる。
[工程(a')]
前記ウエハ加工用仮接着剤が第3仮接着層を含む場合、工程(a')において、前記第1仮接着層上に前記エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂を含む第3仮接着層を形成する。
第3仮接着層は、シリコーン樹脂組成物Cを用いて形成することができる。このとき、組成物Cが溶液の場合は、各溶液をスピンコート等の塗布方法によって、第1仮接着層上に塗布し、その後、溶剤の揮発条件に応じ、80〜200℃の温度で予めプリベークを行うことで、第1仮接着層及び第2仮接着層が形成される。また、組成物Cがフィルム状組成物である場合は、ラミネート法によって第1仮接着層上に第3仮接着層を形成することができる。
[工程(b)]
工程(b)は、第1仮接着層及び第2仮接着層を介して、又は第3仮接着層を形成した場合は第3仮接着層及び第2仮接着層を介して、前記支持体とウエハとを接合する工程である。このとき、好ましくは40〜200℃、より好ましくは60〜180℃の温度範囲で、好ましくは1〜100Pa、より好ましくは3〜80Paの減圧下、前述した仮接着層どうしを貼り合わせ、これを均一に圧着させ、ウエハと支持体とを接合させる。貼り合わせは、市販のウエハ接合装置、例えばEVG社のEVG520IS、850TB、SUSS社のXBC300等を用いて行うことができる。
[工程(c)]
工程(c)は、前記第1仮接着層を熱硬化させる工程である。このとき、工程(a')において第3仮接着層を形成した場合は、第3仮接着層も熱硬化される。熱硬化は、好ましくは120〜220℃、10分〜4時間、より好ましくは150〜200℃、30分〜2時間加熱することで行うことができる。
以上の工程によって、本発明のウエハ積層体を製造することができる。
[薄型ウエハの製造方法]
本発明の薄型ウエハの製造方法は、下記工程(d)〜(f)を含むものである。
[工程(d)]
工程(d)は、支持体と接合したウエハ(ウエハ積層体)の裏面(回路非形成面)を研削又は研磨する工程である。すなわち、前記ウエハの裏面を研削又は研磨して、該ウエハを薄くする工程である。ウエハ裏面の研削加工の方式には特に制限はなく、公知の研削方式が採用される。研削又は研磨は、ウエハと砥石(ダイヤモンド等)に水をかけて冷却しながら行うことが好ましい。ウエハの裏面を研削又は研磨加工する装置としては、例えば(株)ディスコ製DAG810等が挙げられる。また、ウエハの裏面をCMP研磨してもよい。
[工程(e)]
工程(e)は、研削又は研磨したウエハ積層体の裏面に加工を施す工程である。すなわち、裏面研削又は研磨によって薄型化されたウエハ加工体の回路非形成面に加工を施す工程である。この工程には、ウエハレベルで用いられる様々なプロセスが含まれる。例としては、電極形成、金属配線形成、保護膜形成等が挙げられる。より具体的には、電極等の形成のための金属スパッタリング、金属スパッタリング層をエッチングするウェットエッチング、金属配線形成のマスクとするためのレジストの塗布、露光、及び現像によるパターンの形成、レジストの剥離、ドライエッチング、金属めっきの形成、TSV形成のためのシリコンエッチング、シリコン表面の酸化膜形成等、従来公知のプロセスが挙げられる。
[工程(f)]
工程(f)は、工程(e)で加工を施したウエハをウエハ積層体から剥離する工程である。この剥離工程は、一般に室温から60℃程度の比較的低温の条件で実施される。剥離方法としては、ウエハ積層体のウエハ又は支持体の一方を水平に固定しておき、他方を水平方向から一定の角度を付けて持ち上げる方法や、研削又は研磨されたウエハ面に保護フィルムを貼り、ウエハと保護フィルムとをピール方式でウエハ積層体から剥離する方法等が挙げられる。
本発明には、これらの剥離方法のいずれも適用可能であるが、ピール方式で剥離する方法等がより適している。これらの剥離方法は、通常、室温で実施される。
前記(f)加工を施したウエハをピール方式で支持体から剥離する方法としては、
(f1)加工を施したウエハのウエハ面にダイシングテープを接着する工程、
(f2)ダイシングテープ面を吸着面に真空吸着する工程、及び
(f3)吸着面の温度が10〜100℃の温度範囲で、前記支持体を、加工を施した前記ウエハからピールオフにて剥離する工程
を含むことが好ましい。このようにすることで、支持体を、加工を施したウエハから容易に剥離することができ、また、後のダイシング工程を容易に行うことができる。
また、前記(f)加工を施したウエハを前記支持体から剥離する工程後に、
(g)剥離したウエハの回路形成面に残存する仮接着剤層を除去する工程
を行うことが好ましい。前記工程(f)により支持体より剥離されたウエハの回路形成面には、第2仮接着層が一部残存している場合があり、該第2仮接着層の除去は、例えば、ウエハを洗浄することにより行うことができる。
工程(g)は、第2仮接着層中の熱可塑性樹脂を溶解できる洗浄液であればすべて使用可能である。このような洗浄液としては、例えば、ペンタン、へキサン、シクロヘキサン、デカン、イソノナン、p−メンタン、ピネン、イソドデカン、リモネン等の有機溶剤が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
第2仮接着層を除去しにくい場合は、前記洗浄液に塩基類や酸類を添加してもよい。塩基類としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、アンモニア等のアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアンモニウム塩類が使用できる。酸類としては、酢酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機酸が使用できる。これらの含有量は、洗浄液中、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。これらの塩基類や酸類は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、残存物の除去性を向上させるために界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。界面活性剤の含有量は、これらの含有量は、洗浄液中、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウエハの洗浄方法としては、前記洗浄液を用いてパドルで洗浄を行う方法、スプレー噴霧して洗浄する方法、洗浄液槽に浸漬する方法が挙げられる。洗浄する際の温度は、好ましくは10〜80℃、より好ましくは15〜65℃である。前記洗浄液で第2仮接着層を溶解したのち、最終的に水洗又はアルコールによるリンスを行い、乾燥処理を行ってもよい。
本発明の製造方法により得られる薄型ウエハの厚さは、典型的には5〜300μmであり、より典型的には10〜100μmであるが、本発明の製造方法は、特に50μm以下の厚さの薄型ウエハの製造に適している。
以下、合成例、比較合成例、調製例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されない。なお、Mwは、カラムとしてTSKgel Super HZM-H(東ソー(株)製)を用い、流量0.6mL/分、溶出溶剤THF、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするGPCにより測定した。
合成例及び比較合成例で使用した化合物は、以下のとおりである。
Figure 0006947132
[1]熱硬化性変性シリコーン樹脂の合成及びその溶液の調製
[合成例1]
窒素ガス導入管、温度計、ジムロート型コンデンサー、バキュームコントローラー及びアスピレーターを備えた2Lのセパラブルフラスコに、式(A−1)で表される化合物35.6g(0.05モル)(信越化学工業(株)製)及び式(A−2)で表される化合物37.2g(0.20モル)(信越化学工業(株)製)を入れた後、トルエン1,000gを加え、70℃まで加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)0.25gを投入し、式(A−3)で表される化合物(t=38、信越化学工業(株)製)88.4g(0.03モル)及び式(A−4)で表される化合物47.6g(0.245モル)(信越化学工業(株)製)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/アルケニル基の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱し、6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、エポキシ変性シリコーン樹脂A1を得た。エポキシ変性シリコーン樹脂A1のMwは、45,000であった。エポキシ変性シリコーン樹脂A1にシクロヘキサノンを加え、樹脂の濃度が50質量%シクロヘキサノン溶液とした後、得られた樹脂溶液50gに、架橋剤としてエポキシ架橋剤であるEOCN-1020(日本化薬(株)製)を7.5g、硬化触媒としてビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン(BSDM、富士フイルム和光純薬(株)製)を0.2g、及び酸化防止剤としてアデカスタブ(登録商標)AO-60((株)ADEKA製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を0.1g添加し、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、樹脂溶液A1を得た。
[合成例2]
窒素ガス導入管、温度計、ジムロート型コンデンサー、バキュームコントローラー及びアスピレーターを備えた2Lのセパラブルフラスコに、式(A−1)で表される化合物53.5g(0.075モル)(信越化学工業(株)製)を入れた後、トルエン700gを加え、70℃まで加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)0.25gを投入し、式(A−3)で表される化合物(t=100、信越化学工業(株)製)166.2g(0.023モル)及び式(A−4)で表される化合物17.5g(0.090モル)(信越化学工業(株)製)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/アルケニル基の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱し、3時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、エポキシ変性シリコーン樹脂A2を得た。エポキシ変性シリコーン樹脂A2のMwは、55,000であった。エポキシ変性シリコーン樹脂A2にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を加え、樹脂の濃度が50質量%のPGMEA溶液とした後、得られた樹脂溶液100gに、架橋剤として4官能フェノール化合物であるTEP-TPA(旭有機材工業(株)製)を9g、及び硬化触媒としてテトラヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)製リカシッドHH-A)を0.2g添加し、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、樹脂溶液A2を得た。
[比較合成例1]
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を備えた2Lフラスコに、式(A'−1)で表される化合物43.1g、式(A−3)で表される化合物(t=40、信越化学工業(株)製)29.5g、トルエン135g、及び塩化白金酸0.04gを仕込み、80℃まで加熱した。その後、式(A−4)で表される化合物17.5gを1時間かけてフラスコ内に滴下した。このとき、フラスコ内の温度は、85℃まで上昇した。滴下終了後、更に80℃で2時間熟成した後、トルエンを留去し、シクロヘキサノンを80g添加して、樹脂の濃度が50質量%のシクロヘキサノン溶液を得た。この溶液中の樹脂のMwは、45,000であった。更に、この樹脂溶液50gに、架橋剤としてエポキシ架橋剤であるEOCN-1020(日本化薬(株)製)を7.5g、硬化触媒としてBSDM(富士フイルム和光純薬(株)製)を0.2g、及び酸化防止剤としてアデカスタブAO-60を0.1g添加し、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、樹脂溶液R1を得た。
[比較合成例2]
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を備えた5Lフラスコに、式(A'−2)で表される化合物84.1gを入れ、更にトルエン600gを加え、溶解した後、式(A−3)で表される化合物(t=40、信越化学工業(株)製)294.6g、及び式(A−5)で表される化合物25.5gを加え、60℃まで加熱した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)1gを投入し、内部反応温度が65〜67℃に昇温するのを確認した後、更に、90℃まで加熱し、3時間熟成した。次いで、室温まで冷却した後、メチルイソブチルケトン(MIBK)600gを加え、これをフィルターを用いて加圧濾過することで白金触媒を取り除き、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液中の溶剤を減圧留去し、PGMEAを加え、樹脂の濃度が60質量%のPGMEA溶液を得た。この溶液中の樹脂のMwは、28,000であった。更に、この樹脂溶液100gに、架橋剤として4官能フェノール化合物であるTEP-TPA(旭有機材工業(株)製)を9g、及び硬化触媒としてテトラヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)製、リカシッドHH-A)を0.2g添加し、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、樹脂溶液R2を得た。
[2]熱可塑性樹脂溶液の調製
[調製例1]
水素添加ポリスチレン系熱可塑性樹脂であるセプトン4033((株)クラレ製、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン共重合体、スチレン含有量30質量%、水素添加率98%以上、Tg=102℃、Mw=95,000)24gをイソノナン176gに溶解し、12質量%のセプトン4033のイソノナン溶液を得た。得られた溶液を0.2μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂溶液B1を得た。
[3]熱硬化性シリコーン樹脂溶液の調製
[調製例2]
0.5モル%のビニル基を分子側鎖に有し、数平均分子量(Mn)が3万のポリジメチルシロキサン80質量部及びイソドデカン400質量部からなる溶液に、下記式(B−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを3.0質量部及びエチニルシクロヘキサノール0.7質量部を添加し、混合した。更に、白金触媒CAT-PL-5(信越化学工業(株)製)を0.5質量部添加し、0.2μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱硬化性シリコーン樹脂溶液C1を得た。
Figure 0006947132
[調製例3]
0.5モル%のビニル基を分子側鎖に有し、Mnが3万のポリジメチルシロキサン60質量部、及び0.15モル%のビニル基を両末端鎖に有し、Mnが6万のポリジメチルシロキサン20質量部及びイソドデカン400質量部からなる溶液に、式(B−1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを2.5質量部及びエチニルシクロヘキサノールを0.7質量部添加し、混合した。更に、白金触媒CAT-PL-5(信越化学工業(株)製)を0.5質量部添加し、0.2μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱硬化性シリコーン樹脂溶液C2を得た。
[4]薄型ウエハの作製及びその評価
[実施例1]
直径200mm(厚さ:500μm)のガラス板である支持体に、樹脂溶液A1をスピンコートした後、ホットプレート上で、150℃で3分間加熱することで、第1仮接着層を表1に記載された膜厚でガラス支持体上に形成した。また、表面に高さ10μm、直径40μmの銅ポストが全面に形成された直径200mのシリコンウエハ(厚さ:725μm)に熱硬化性シリコーン樹脂溶液C1溶液をスピンコートした後、ホットプレート上で、150℃で5分間加熱することで、第2仮接着層を、表1に示す膜厚でウエハバンプ形成面に成膜した。
その後、熱硬化性シリコーン樹脂溶液C1を、ガラス支持体上に形成された第1仮接着層上にスピンコートし、ホットプレート上で、150℃で3分間加熱することで、第3仮接着層を表1に記載された膜厚で形成した。第1仮接着層及びその上に第3仮接着層が形成されたガラス板と、第2仮接着層が形成されたシリコンウエハとを、第3仮接着層及び第2仮接着層が合わされるように、真空貼り合わせ装置内で表1に示す接着温度で貼り合わせ、ウエハ積層体を作製した。なお、ここで、基板接着後の異常を目視で判別するために支持体としてガラス板を使用したが、ウエハ等の光を透過しないシリコン基板等も使用可能である。
[実施例2〜3、比較例1〜2]
表1に記載された組成になるように、実施例1と同様にウエハ積層体を作製した。
[実施例4]
直径200mm(厚さ:500μm)のガラス板である支持体に、樹脂溶液A1をスピンコートした後、ホットプレート上で、150℃で3分間加熱することで、第1仮接着層を表1に記載された膜厚でガラス支持体上に形成した。また、表面に高さ10μm、直径40μmの銅ポストが全面に形成された直径200mのシリコンウエハ(厚さ:725μm)に熱硬化性シリコーン樹脂溶液C1溶液をスピンコートした後、ホットプレート上で、150℃で5分間加熱することで、第2仮接着層を、表1に示す膜厚でウエハバンプ形成面に成膜した。その後、第1仮接着層を有するガラス板と、第2仮接着層を有するシリコンウエハとを、第1仮接着層及び第2仮接着層が合わされるように、真空貼り合わせ装置内で表1に示す接着温度で貼り合わせ、ウエハ積層体を作製した。
[比較例3]
直径200mm(厚さ:500μm)のガラス板である支持体に、樹脂溶液A1をスピンコートした後、ホットプレート上で、150℃で3分間加熱することで、第1仮接着層を表1に記載された膜厚でガラス支持体上に形成した。次に、表面に高さ10μm、直径40μmの銅ポストが全面に形成された直径200mのシリコンウエハ(厚さ:725μm)と、第1仮接着層を有するガラス板とを、真空貼り合わせ装置内で表1に示す接着温度で貼り合わせ、ウエハ積層体を作製した。
これらのウエハ積層体を用いて、下記試験を行った。なお、以下の順で評価を実施した。結果を表1に示す。
(1)接着性試験
200mmのウエハ接着は、EVG社のウエハ接合装置EVG520ISを用いて行った。接合温度は表1に記載の値、接着時のチャンバー内圧力は1Pa以下、荷重は5kNで実施した。接合後、一旦、180℃で1時間オーブンを用いて基板を加熱し、第1仮接着層の硬化を実施したのち、室温まで冷却し、その後の界面の接着状況を目視で確認し、界面での気泡等の異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(2)裏面研削耐性試験
グラインダー((株)ディスコ製DAG810)でダイヤモンド砥石を用いてシリコンウエハの裏面研削を行った。最終基板厚50μmまでグラインドした後、光学顕微鏡(100倍)にてクラック、剥離等の異常の有無を調べた。異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(3)CVD耐性試験
シリコンウエハを裏面研削した後の積層体をCVD装置に導入し、2μmのSiO2膜の生成実験を行い、その際の外観異常の有無を調べた。外観異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、ボイド、ウエハ膨れ、ウエハ破損等の外観異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。CVD耐性試験の条件は、以下のとおりである。
装置名:プラズマCVD PD270STL(サムコ(株)製)
RF500W、内圧40Pa
TEOS(テトラエチルオルソシリケート):O2=20sccm:680sccm
(4)耐熱性試験
耐熱性は、CVD耐性試験を終えたウエハ積層体の50μmまで薄型化したウエハを窒素雰囲気下の250℃のオーブンに2時間入れた後、270℃のホットプレート上で10分加熱した後の外観異常の有無を調べた。ボイドや剥離などの外観異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、外観異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(5)剥離性試験
基板の剥離性は、まず、耐熱性試験を終えたウエハ積層体の50μmまで薄型化したウエハ側にダイシングフレームを用いてダイシングテープを貼り、このダイシングテープ面を真空吸着によって、吸着板にセットした。その後、室温にて、ガラス基板側にポリエステル粘着テープ((株)寺岡製作所製646S#25)を前面に貼り、接着層に対し垂直方向にテープを引張り、ガラス基板を剥離することで剥離性を確認した。50μmのウエハを割ることなく剥離できた場合を「○」で示し、ウエハの一部で剥離が発生しているものを「△」で示し、割れ等の異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(6)剥離後の基板表面
剥離性試験実施後、薄型化したウエハをペンタン槽に10分間浸漬し、イソプロピルアルコールでリンスした後、風乾により乾燥処理を行った。乾燥処理後のウエハの表面に残渣がない場合を良好と評価して「○」で示し、残渣が見られた場合を不良と評価して「×」で示した。
Figure 0006947132
1 支持体
2 仮接着層
2a 第1仮接着層
2b 第2仮接着層
2c 第3仮接着層
3 ウエハ

Claims (8)

  1. (A)下記式(1)で表される構成単位、下記式(2)で表される構成単位及び下記式(3)で表される構成単位を含む熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を含む第1仮接着層、並びに
    (B)熱可塑性樹脂を含む第2仮接着層を備える、
    ウエハを支持体に仮接着するためのウエハ加工用仮接着剤。
    Figure 0006947132
    [式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜20のn価炭化水素基である。R2は、水素原子又はメチル基である。nは、3又は4である。
    p、q及びrは、0.≦p≦0.、0.≦q≦0.、0.≦p+q≦1、0≦r≦0.、及びp+q+r=1を満たす数である。
    2−X1−L3は、下記式(2−1)、(2−2)又は(2−3)で表される有機基である。L4−X2−L5は、下記式(3−1)、(3−2)、(3−3)又は(3−4)で表される有機基である。
    Figure 0006947132
    Figure 0006947132
    (式中、R11〜R22及びR31〜R42は、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基である。
    23〜R26及びR43〜R46は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基である。
    27及びR47は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価炭化水素基である。
    48及びR49は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。
    1及びm3は、それぞれ独立に、1〜1,000の整数である。
    2及びm4は、それぞれ独立に、0〜998の整数である。
    1は、単結合、又は炭素数1〜15の2価の有機基である。
    a及びbは、それぞれ独立に、0、1又は2である。
    1は、L2又はL3と結合する結合手である。L2は、L1と結合する結合手である。L3は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又はL1若しくはL4と結合する結合手である。L4は、−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。cは、2又は3である。L5は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又は−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。
    ただし、前記エポキシ変性シリコーン樹脂中に含まれるシロキサン単位の含有量は、25〜75質量%である。)]
  2. 前記熱可塑性樹脂が、非シリコーン系熱可塑性樹脂である請求項1記載のウエハ加工用仮接着剤。
  3. 第1仮接着層及び第2仮接着層の間に、前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂を含む第3仮接着層を備える請求項1記載のウエハ加工用仮接着剤。
  4. 前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂が、
    (C1)1分子中に2個以上のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、
    (C2)1分子中に2個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (C3)白金系触媒、及び必要に応じて
    (C4)反応制御剤
    を含む組成物を硬化して得られるシリコーン樹脂である請求項3記載のウエハ加工用仮接着剤。
  5. 支持体と、該支持体上に積層された請求項1〜4のいずれか1項記載のウエハ加工用仮接着剤と、該ウエハ加工用仮接着剤上に裏面に回路非形成面を有するウエハとを備えるウエハ積層体であって、
    前記支持体の表面に第1仮接着層が剥離可能に接着され、前記ウエハの表面に第2仮接着層が剥離可能に接着されたものであるウエハ積層体。
  6. (a)支持体の表面に、下記式(1)で表される構成単位、下記式(2)で表される構成単位及び下記式(3)で表される構成単位を含む熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂を含む第1仮接着層を形成し、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハの前記表面に、熱可塑性樹脂を含む第2仮接着層を形成する工程、
    (a')必要に応じて、前記第1仮接着層上に前記熱硬化性エポキシ変性シリコーン樹脂とは異なる熱硬化性シリコーン樹脂を含む第3仮接着層を形成する工程、
    (b)第1仮接着層及び第2仮接着層を介して、又は第3仮接着層を形成した場合は第3仮接着層及び第2仮接着層を介して、前記支持体とウエハとを接合する工程、並びに
    (c)前記第1仮接着層を熱硬化させる工程
    を含む請求項5記載のウエハ積層体の製造方法。
    Figure 0006947132
    [式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3〜20のn価炭化水素基である。R2は、水素原子又はメチル基である。nは、3又は4である。
    p、q及びrは、0.≦p≦0.、0.≦q≦0.、0.≦p+q≦1、0≦r≦0.、及びp+q+r=1を満たす数である。
    2−X1−L3は、下記式(2−1)、(2−2)又は(2−3)で表される有機基である。L4−X2−L5は、下記式(3−1)、(3−2)、(3−3)又は(3−4)で表される有機基である。
    Figure 0006947132
    Figure 0006947132
    (式中、R11〜R22及びR31〜R42は、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基である。
    23〜R26及びR43〜R46は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基である。
    27及びR47は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価炭化水素基である。
    48及びR49は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。
    1及びm3は、それぞれ独立に、1〜1,000の整数である。
    2及びm4は、それぞれ独立に、0〜998の整数である。
    1は、単結合、又は炭素数1〜15の2価の有機基である。
    a及びbは、それぞれ独立に、0、1又は2である。
    1は、L2又はL3と結合する結合手である。L2は、L1と結合する結合手である。L3は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又はL1若しくはL4と結合する結合手である。L4は、−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。cは、2又は3である。L5は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の1価炭化水素基、又は−(CH2)c−を介してL3と結合する結合手である。
    ただし、前記エポキシ変性シリコーン樹脂中に含まれるシロキサン単位の含有量は、25〜75質量%である。)]
  7. (d)請求項5記載のウエハ積層体のウエハの裏面を研削又は研磨する工程、
    (e)前記研削又は研磨したウエハの裏面に加工を施す工程、及び
    (f)前記加工を施したウエハを前記支持体から剥離する工程
    を含む薄型ウエハの製造方法。
  8. 工程(f)の後に、前記剥離したウエハの表面に残存する前記仮接着層を除去する工程を含む請求項7記載の薄型ウエハの製造方法。
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