JP6946758B2 - 電動機制御装置 - Google Patents

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本開示は、電動機の制御に関する。
電動機は様々な用途で用いられ、例えば、過給機におけるコンプレッサの回転駆動に用いられる。交流電源により駆動される電動機は、直流電力を交流電力変換するインバータ回路を用いて制御される場合がある。かかる制御では、互いに位相のずれた交流電力の複数の相(例えば、U相、V相、W相の三相)毎に電流センサを配置し、かかる電流センサで検出された電流値に応じてインバータ回路に設けられた各相のスイッチング素子を動作させる。電流センサに異常が生じた場合にも電動機の制御を継続させるために、種々の方法が提案されている。特許文献1には、U相およびW相に設けられた電流センサのゲイン異常が生じた場合に、電動機を停止させた状態で電動機に無効電流を流し、このとき2つの電流センサで測定される電流の比率で基準の比率を除算して得られた値に基づき2つの電流センサで検出される電流値を補正して、制御を継続する方法が開示されている。特許文献2には、U相およびV相にそれぞれ2つずつ電流センサを配置し、また、W相に1つの電流センサを配置して、U相およびV相において2つの電流センサ間の電流値を比較することにより電流センサの異常を検出し、異常が検出された場合には、正常である電流センサを用いて電動機の制御を継続する方法が開示されている。
特開2016−13040号公報 特開2012−65380号公報
特許文献1の方法では、電流センサの異常が「ゲイン異常」である場合にのみ適用可能であり、例えば、故障により電流センサが電流を全く検出できないような場合や、電流センサとインバータ回路との間の配線が断線した場合等には適用できず、電動機の制御を継続できない。また、特許文献2の方法では、U相およびV相にそれぞれ2つずつ電流センサを配置するため、電動機の制御に要するコストやスペースが上昇するという問題がある。さらには、U相またはV相の2つの電流センサが同時に故障した場合には、電動機の制御を継続できないという問題もある。
なお、上述した問題は、過給機におけるコンプレッサを回転駆動に用いられる電動機の制御においてのみならず、他の任意の用途で用いられる電動機の制御において共通する。このため、電動機の制御に要するコストやスペースの上昇を抑えつつ、電流センサ自体の故障や電流センサに接続された配線の断線等の異常が生じた場合にも、電動機の制御を継続可能な技術が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一実施形態によれば、電動機(30)を制御する電動機制御装置(100)が提供される。この電動機制御装置は;前記電動機に1以上の相の交流電力を供給するインバータ回路(152)と;前記電動機の動作を制御する電動機制御部(110)であって、前記1以上の相の電流値とは異なる前記電動機の負荷状態に関連する関連値を検出する負荷状態検出センサ(71、72、73)により検出された前記関連値に応じて、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡と遮断とを切り替えて実行する電動機制御部と;を備える。前記電動機は、車両に搭載された内燃機関(20)に接続されて前記内燃機関に供給する空気の圧縮と前記内燃機関からの排気とを実行する電動過給機(10)に用いられる。前記電動機制御部は、前記負荷状態検出センサにより検出された前記関連値が、過給圧が予め定められた閾値よりも大きい状態に対応する値である場合に、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡を実行して前記電動機に負トルクを発生させる。
本発明の他の実施形態によれば、電動機(30)を制御する電動機制御装置(100)が提供される。この電動機制御装置は;前記電動機に1以上の相の交流電力を供給するインバータ回路(152)と;前記電動機の動作を制御する電動機制御部(110)であって、前記1以上の相の電流値とは異なる前記電動機の負荷状態に関連する関連値を検出する負荷状態検出センサ(71、72、73)により検出された前記関連値に応じて、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡と遮断とを切り替えて実行する電動機制御部と;を備える。前記関連値は、前記電動機の温度を含む。前記電動機制御部は、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡を実行中に、前記電動機の温度が予め定められた温度を超えた場合に、前記インバータ回路における前記1以上の相を遮断する。前記電動機は、車両に搭載された内燃機関に接続されて前記内燃機関に供給する空気の圧縮と前記内燃機関からの排気とを実行する電動過給機に用いられる。前記車両は、前記車両の運転モードを制御する運転制御装置(200)を有する。前記運転制御装置は、前記電動機の温度が予め定められた温度を超えて前記電動機制御部が前記インバータ回路における前記1以上の相を遮断した場合に、前記運転モードを、前記電動過給機による過給圧制御の実行を抑制した退避運転モードに切り替える。
この形態の電動機制御装置によれば、1以上の相の電流値とは異なる電動機の負荷状態を検出する負荷状態検出センサにより検出された負荷状態に応じて、インバータ回路における1以上の相の短絡と遮断とを切り替えて実行することにより電動機の動作を制御するので、電流センサ自体の故障や電流センサに接続された配線の断線等の異常が生じた場合にも、電動機の制御を継続でき、また、各相に電流センサを複数備えることを要しないため、電動機の制御に要するコストやスペースの上昇を抑えることができる。
本発明は、電動機制御装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、電動過給機や、電動機の制御方法、かかる方法を実現するためのコンピュータプログラム、かかるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての電動機制御装置を適用した電動過給機の構成を主として示すブロック図である。 電動機制御処理の手順を示すフローチャートである。 電動機制御処理を実行した場合の過給圧および負トルクの発生推移を示すタイミングチャート。 スロットル開度制限処理の手順を示すフローチャートである。 三相短絡時の電動機の回転数と負トルクとの関係を示す説明図である。 スロットル開度制限マップの設定内容を模式的に示す説明図である。 第3実施形態における電動機制御処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態における電動機制御処理を実行した場合の過給圧および負トルクの発生推移を示すタイミングチャート。 フェールセーフ処理の手順を示すフローチャートである。
A.第1実施形態:
A1.装置構成:
図1に示す電動過給機10は、内燃機関であるエンジン20に接続され、空気を取り込んで圧縮してエンジン20に供給すると共に、エンジン20からの排気を実行する。また、電動過給機10は、エンジン20の動作を制御するエンジン制御ECU(Electronic Control Unit)200に接続され、エンジン制御ECU200と通信を行って情報をやりとりする。なお、電動過給機10およびエンジン20は車両に搭載されている。
電動過給機10は、電動機30と、回転軸33と、コンプレッサ32と、タービン34と、第1回転数センサ71と、温度センサ72と、電動機制御装置100とを備える。
電動機30は、いわゆるモータジェネレータであり、電動機制御装置100から供給される三相交流電力(U相、V相、W相)により回転駆動(力行)し、また、エンジン20からの排気によりタービン34および回転軸33が回転することによって発電(回生)する。電動機30は、回転軸33を介してコンプレッサ32を回転させて、取り込んだ空気を圧縮してエンジン20に供給する。回転軸33の一端はコンプレッサ32に接続され、他端はタービン34に接続されている。回転軸33は、電動機30により回転駆動される。回転軸33は、エンジン20に接続された吸気通路41内に配置されている。タービン34は、エンジン20に接続された排気通路44内に配置され、エンジン20からの排気により回転可能に構成されている。
第1回転数センサ71は、電動機30に取り付けられ、電動機30の回転数を検出してかかる回転数を示す信号を電動機制御装置100に送信する。温度センサ72は、電動機30に取り付けられ、電動機30の温度を検出してかかる温度を示す信号を電動機制御装置100に送信する。
電動機制御装置100は、電動機30への供給電力を制御することにより、電動機30の動作を制御する。電動機制御装置100は、インテリジェントパワーモジュール150と、昇圧システム130と、平滑コンデンサ140と、電動機制御部110と、を備える。
インテリジェントパワーモジュール150は、昇圧システム130と電動機30とにそれぞれ電気的に接続され、昇圧システム130から供給される直流電力を三相交流電力に変換して電動機30に供給する。インテリジェントパワーモジュール150は、制御基板151と、インバータ回路152とを備える。制御基板151は、電動機制御部110からの制御信号に従ってインバータ回路152を駆動する。インバータ回路152は、3つの各相(U相、V相、W相)に応じて設けられた3つのレグ152u、152v、152wと、第1電流センサ161と、第2電流センサ162とを備える。レグ152uは、上アーム153と下アーム154とを有し、U相の電力供給の実行と停止とを切り替える。レグ152vは、上アーム155と下アーム156とを有し、V相の電力供給の実行と停止とを切り替える。レグ152wは、上アーム157と下アーム158とを有し、W相の電力供給の実行と停止とを切り替える。本実施形態において、上述の各アーム153〜158は、いずれもIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)により構成されている。第1電流センサ161は、U相の出力電流を検出してかかる電流値を示す信号を制御基板151に送信する。第2電流センサ162は、V相の出力電流を検出してかかる電流値を示す信号を制御基板151に送信する。なお、制御基板151は、2つの電流センサ161、162から電流値を示す信号を受信すると、かかる電流値を示す信号を電動機制御部110へと送信する。
昇圧システム130は、車両に搭載されたシステムメインリレー310を介して高圧バッテリ300と電気的に接続されている。また、昇圧システム130は、平滑コンデンサ140を介してインテリジェントパワーモジュール150に電気的に接続されている。昇圧システム130は、インダクタンスおよびスイッチング素子を有し、高圧バッテリ300から供給される電圧を昇圧してインテリジェントパワーモジュール150に供給する。昇圧システム130は、一般的な昇圧システム(昇圧コンバータ)と同様な構成を有するので、詳細な説明を省略する。なお、昇圧システム130および平滑コンデンサ140を省略してもよい。
電動機制御部110は、インテリジェントパワーモジュール150の動作を制御することによって電動機30への供給電力を制御し、これにより電動機30の動作を制御する。電動機制御部110は、昇圧システム130およびインテリジェントパワーモジュール150の制御基板151と電気的に接続され、昇圧システム130および制御基板151に制御信号を出力する。昇圧システム130は、電動機制御部110から受信する制御信号に応じてスイッチング素子のオンオフを実行して直流電圧の昇圧を実行する。制御基板151は、電動機制御部110から受信する制御信号に応じて各アーム153〜158のオンオフを実行して、直流電力を三相交流電力に変換する。また、電動機制御部110は、第1回転数センサ71および温度センサ72に電気的に接続されており、これらセンサ71、72からの信号を受信する。また、電動機制御部110は、エンジン制御用ECU200と電気的に接続されている。
エンジン20は、吸気通路41と、インタークーラ50と、スロットルバルブ60と、インテークマニホールド42と、シリンダ部21と、エキゾーストマニホールド43と、排気通路44とを備える。
吸気通路41には、図示しないエアクリーナおよび吸気管を介して空気が流入する。かかる空気は、吸気通路41に設けられたコンプレッサ32により圧縮されて下流側へと送られる。吸気通路41の下流側にはインタークーラ50が設けられ、圧縮されて昇温した空気が冷却されてインテークマニホールド42へと送られる。吸気通路41とインテークマニホールド42との間には、スロットルバルブ60が設けられている。スロットルバルブ60は、スロットルバルブアクチュエータ61により動作して開度が調整される。スロットルバルブ60の開度が大きくなると、吸気通路41からインテークマニホールド42へと送られる空気の流量が増大する。インテークマニホールド42は、シリンダ部21に接続され、シリンダ部21に圧縮空気を供給する。シリンダ部21には、図示しないインジェクタが配置され、かかるインジェクタにより燃料が噴射される。シリンダ部21は、圧縮空気と燃料との混合気を圧縮し、更に点火プラグで着火して爆発させて、ピストンを駆動する。エキゾーストマニホールド43は、シリンダ部21で生じた爆発後のガス(排ガス)を排出する。本実施形態において、シリンダ部21は、4つのシリンダを有する。但し、4つに限らず8つや16個など、任意の数のシリンダを有してもよい。排気通路44は、エキゾーストマニホールド43と連通し、排ガスをエンジン20の外部へと排出する。排気通路44には、上述のタービン34が配置されており、タービン34は、排ガスにより回転する。
吸気通路41には、過給圧センサ73が設けられている。過給圧センサ73は、吸気通路41におけるコンプレッサ32の下流側の圧力、つまり、コンプレッサ32により圧縮された空気の圧力(以下、「過給圧」と呼ぶ)を検出し、かかる過給圧を示す信号をエンジン制御ECU200に送信する。また、スロットルバルブ60の近傍には、スロットル開度センサ74が設けられている。スロットル開度センサ74は、スロットルバルブ60の開度を検出し、かかる開度を示す信号をエンジン制御ECU200に送信する。インテークマニホールド42には、圧力センサ75が設けられている。圧力センサ75は、インテークマニホールド42内の圧力を検出し、かかる圧力を示す信号をエンジン制御ECU200に送信する。
エンジン制御ECU200には、エンジン20に取り付けられた各センサ73〜75から送信された各信号に加えて、第2回転センサ78からの信号とアクセル開度センサ79からの信号とが入力される。第2回転センサ78は、エンジン回転数(クランクシャフトの回転数)を検出し、かかる回転数を示す信号をエンジン制御ECU200に送信する。アクセル開度センサ79は、アクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度として検出し、かかるアクセル開度を示す信号をエンジン制御ECU200に送信する。エンジン制御ECU200は、CPUおよびメモリを備え、CPUがメモリに予め記憶されている制御プログラムをCPUが実行することにより、開度調整部201として機能する。開度調整部201は、目標スロットル開度を設定すると共に、スロットルバルブアクチュエータ61を制御することにより、スロットルバルブ60の開度を目標スロット開度に近づくように制御する。
A2.平常時における電動機制御:
後述するように、第1電流センサ161と第2電流センサ162の両方が故障していない状況(平常時)においては、以下のようにして電動機30に供給する電力が制御されることにより、電動機30が制御される。
エンジン制御ECU200は、アクセル開度センサ79から受信したアクセル開度や第2回転センサ78から受信したエンジン回転数などから、電動機30におけるコンプレッサ32の回転数を決定し、目標回転数として電動機制御部110に通知する。電動機制御部110は、第1回転数センサ71で検出される電動機30の回転数の実測値と、通知された目標回転数とから、目標トルクを決定する。電動機制御部110には、目標トルクと各相の目標電流値とが対応付けられたマップが予め設定されており、電動機制御部110は、かかるマップを参照して、決定された目標トルクに基づき各相の目標電流値を決定する。電動機制御部110は、第1電流センサ161および第2電流センサ162で検出されるU相およびV相の電流値から各相の電流値の実測値を特定し、かかる実測値と、目標電流値との差分から、各レグ152u、152v、152wにおける各アームを駆動する信号のデューティ比(1周期当たりのオン期間の割合)を決定する。そして、電動機制御部110は、決定したデューティ比となるように、制御基板151に制御信号を供給する。制御基板151は、電動機制御部110の駆動信号に従って各アームをオンオフさせる。このようにしてコンプレッサ32の回転数が目標回転数となるように制御され、過給圧が適切な値に調整されることとなる。本実施形態では、このような平常時の電動機30の制御、すなわち、第1電流センサ161および第2電流センサ162で検出された電流値に基づくフィードバック制御を、「電流値フィードバック制御」と呼ぶ。
上述の電流値フィードバック制御は、第1電流センサ161および第2電流センサ162で検出されるU相およびV相の電流値(実測値)に基づき実行されるため、第1電流センサ161と第2電流センサ162とのうちの少なくとも一方が故障した場合や、第1電流センサ161と制御基板151との間の配線と、第2電流センサ162と制御基板151との間の配線とのうちの少なくとも一方が断線した場合などの異常時には、実行できなくなる。そして、この場合、電動機30が制御できずに適切な過給圧を実現できなくなるおそれがある。しかし、本実施形態の電動過給機10では、後述の電動機制御処理を実行することにより、上述の異常時においても適切に過給圧を制御することが可能となる。
A3.電動機制御処理:
車両のイグニッションがオンし、電動機制御装置100に電力が供給されると、電動機制御装置100において、図2に示す電動機制御処理が実行される。まず、電動機制御部110は、異常検出処理を実行する(ステップS105)。異常検出処理は、第1電流センサ161と第2電流センサ162とのうちの少なくとも一方の故障、第1電流センサ161と制御基板151との間の配線の断線、第2電流センサ162と制御基板151との間の配線の断線のうちのいずれかの異常を検出する処理を意味する。平常時には、第1電流センサ161および第2電流センサ162は、所定の電圧範囲内の信号を出力する。しかし、異常時には、第1電流センサ161および第2電流センサ162から受信する信号の電圧値は、かかる所定の電圧範囲から外れてしまう。そこで、電動機制御部110は、第1電流センサ161および第2電流センサ162から受信する信号の電圧値が所定の電圧範囲内であるか否かを判定することにより、異常発生を検出する。
電動機制御部110は、異常検出処理(ステップS105)の結果に基づき、異常が発生しているか否かを判定する(ステップS110)。このステップS110における「異常」は、ステップS105の「異常」と同じ意味である。
異常が発生していないと判定された場合(ステップS110:NO)、電流値フィードバック制御が実行され(ステップS115)、上述のステップS105に戻る。
異常が発生していると判定された場合(ステップS110:YES)、電動機制御部110は、過給圧が目標過給圧範囲よりも大きいか否かを判定する(ステップS120)。電動機制御部110には、過給圧センサ73で検出された過給圧を示す信号が、エンジン制御ECU200を介して入力される。また、電動機制御部110には、エンジン制御ECU200から、目標過給圧範囲が通知される。かかる目標過給圧範囲は、予めエンジン制御ECU200に設定されている。
過給圧が目標過給圧範囲よりも大きいと判定された場合(ステップS120:YES)、電動機制御部110は、U相、V相、W相のすべての相を短絡させる(ステップS125)。具体的には、電動機制御部110は、3つの上アーム153、155、157をすべて短絡する(オン状態を維持する)ように、制御基板151に制御信号を出力する。このように三相すべてを短絡させた場合、電動機30では負トルクが生じることとなる。このため、コンプレッサ32の回転は抑制され、過給圧の上昇は抑えられる。このとき、電動機30では回生電力が生じ、かかる回生電力は、熱として消費される。ステップS125の実行後、ステップS105に戻る。
上述のステップS120において、過給圧が目標過給圧範囲よりも大きくないと判定された場合(ステップS120:NO)、電動機制御部110は、過給圧が目標過給圧範囲よりも小さいか否かを判定する(ステップS130)。
過給圧が目標過給圧範囲よりも小さいと判定された場合(ステップS130:YES)、三相を遮断(OFF)する(ステップS135)。他方、過給圧が目標過給圧範囲よりも小さくないと判定された場合(ステップS130:NO)、すなわち、過給圧が目標過給圧範囲内であると判定された場合、現在の状態を維持する(ステップS140)。ステップS135またはステップS140の実行後、ステップS105に戻る。
図3において、上段は過給圧の推移の一例を示し、下段は負トルクの発生推移の一例を示す。図3上段において横軸は時刻を示し、縦軸は過給圧を示す。図3下段において、横軸は時刻を示し、縦軸は負トルクを示す。
時刻t0から過給圧が増加して時刻t1で目標過給圧範囲の上限を超えると、三相短絡(ステップS125)が実行され、電動機30に負トルクが生じる。このため、過給圧は、慣性による電動機30の回転により短時間だけ増加した後、減少に切り替わる。時刻t2において、過給圧が目標過給圧範囲の下限を下回ると、三相は遮断され(ステップS135)、負トルクの発生は停止される。なお、時刻t2と時刻t3との間において、過給圧は増加の後減少し、再び増加している。この過給圧の変化は、スロットル開度の変化に伴う変化の一例を示す。時刻t3において再び過給圧が目標過給圧範囲の上限を超えると、負トルクが発生し、その後、時刻t4において過給圧が目標過給圧範囲の下限を下回ると、負トルクの発生は停止される。このようにして、第1電流センサ161と第2電流センサ162とのうちの少なくとも一方が故障した場合や、第1電流センサ161と制御基板151との間の配線と、第2電流センサ162と制御基板151との間の配線とのうちの少なくとも一方が断線した場合などの異常時においても、過給圧が目標過給圧範囲内を可能な限り維持するように過給圧が制御されることとなる。
以上説明した第1実施形態の電動機制御装置100によれば、過給圧センサ73により検出された過給圧の値に応じて、インバータ回路152における三相の短絡と遮断とを切り替えて実行することによって電動機30の動作を制御するので、2つの電流センサ161、162のうちの少なくとも一方のセンサ自体の故障や各電流センサ161、162に接続された配線の断線等の異常が生じた場合にも、電動機30の制御を継続でき、また、各相に電流センサを複数備えることを要しないため、電動機30の制御に要するコストやスペースの上昇を抑えることができる。
また、過給圧が予め定められた閾値、すなわち、目標過給圧範囲の上限よりも大きい場合に、三相短絡を実行して電動機30に負トルクを発生させるので、過給圧を下げることができる。このため、2つの電流センサ161、162のうちの少なくとも一方のセンサ自体の故障や各電流センサ161、162に接続された配線の断線等の異常が生じた場合にも、電動機30を制御して過給圧の制御を継続できる。
また、図1に示すように、車両は、電動機制御装置100を除く他の過給圧を制御する装置、例えば、排気通路44に設けられたウェイストゲートバルブが無くとも、過給圧を制御できるので、車両の製造コストを抑えることができると共に、車両の小型化を図ることができる。
また、インバータ回路152が備える3つの上アーム153、155、157をすべて短絡させることで負トルクを発生させるので、電動機30の平均トルクの変動の発生を抑制でき、また、特定の相に電流が集中して電動機30が非常に高温となることを抑制できる。
B.第2実施形態:
第2実施形態の電動機制御装置の装置構成は、図1に示す第1実施形態の電動機制御装置100の装置構成と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。第2実施形態の電動機制御装置100は、上述の電動機制御処理と並行して、スロットル開度制限処理を実行する点において、第1実施形態の電動機制御装置100と異なる。
スロットル開度制御処理とは、スロットル開度を所定条件の下で制限する処理である。三相短絡により電動機30に発生する負トルクの大きさは、図5に示すように、電動機30の回転数に依存する。そして、或る程度高い回転数になると、回転数の増加と共に負トルクの大きさは減少する。このため、電動機30の回転数があまりに高い状態の場合、負トルクが低くなり過ぎて過給圧を目標時間内に所定の大きさだけ降下させることができない。そこで、本実施形態では、スロットル開度制御処理を実行して、三相短絡時にスロットル開度に制限を設け、過給圧が三相短絡で生じる負トルクで制御可能な程度の圧力となるように制御する。
上述の電動機制御処理と同様に、車両のイグニッションがオンし、電動機制御装置100に電力が供給されると、エンジン制御ECU200において、図4に示すスロットル開度制限処理が実行される。まず、開度調整部201は、通常の目標スロットル開度の算出を行う(ステップS305)。このステップS305は、従来における算出方法を利用してもよい。例えば、車速およびアクセル開度などに基づき予め用意されたマップを参照して目標スロットル開度を算出してもよい。
続いて、開度調整部201は、三相短絡による過給圧制限を実行中か否かを判定する(ステップS310)。具体的には、開度調整部201は、上述の電動機制御処理のステップS125を実行中であるか否かを判定する。三相短絡による過給圧制限を実行中であると判定された場合(ステップS310:YES)、開度調整部201は、スロットル開度制限値を決定する(ステップS320)。具体的には、開度調整部201は、電動機制御装置100を介して電動機30の回転数を取得し、かかる回転数から発生する負トルクを特定する。開度調整部201には、図5に示す電動機30の回転数と負トルクとの関係を示すマップが予め格納されており、かかるマップを参照して、電動機制御装置100から取得した回転数に基づき負トルクを特定する。続いて、開度調整部201は、第2回転センサ78から取得したエンジン回転数と、特定された負トルクとに基づき、図6に示すスロットル開度制限マップを参照してスロットル開度制限値を決定する。
図6に示すように、本実施形態のスロットル開度制限マップは、電動機の負トルクと、エンジン回転数と、スロットル開度制限値とが対応付けられた三次元マップである。図6では、或るエンジン回転数における負トルクとスロットル開度制限値との関係を実線で示し、他のエンジン回転数における負トルクとスロットル開度制限値との関係の例を破線で示している。かかるスロットル開度制限マップは、予め実験により設定することができる。例えば、負トルクとエンジン回転数との組み合わせ毎にスロットル開度を変化させて、過給圧を所定の大きさだけ降下させるのに掛かった時間を測定し、かかる時間が所定時間内となるスロットル開度の閾値を特定し、さらに特定された閾値間を公知の補間方法で補ってマップを作成してもよい。
図4に示すように、開度調整部201は、ステップS320においてスロットル開度制限値が決定されると、ステップS305で算出された目標スロットル開度がステップS320で決定されたスロットル開度制限値よりも大きいか否かを判定する(ステップS325)。目標スロットル開度がスロットル開度制限値よりも大きいと判定された場合(ステップS325:YES)、開度調整部201は、目標スロットル開度をステップS320で決定されたスロットル開度制限値と一致するように設定する(ステップS330)。ステップS330の実行後、上述のステップS305に戻る。したがって、この場合、スロット開度制限値となるように、スロットルバルブ60の開度が調整される。
三相短絡による過給圧制限を実行中でないと判定された場合(上述のステップS310:NO)、または、目標スロットル開度がスロットル開度制限値よりも大きくない(上述のステップS325:NO)、上述のステップS305に戻る。したがって、この場合、ステップS305で算出された目標スロットル開度となるように、スロットルバルブ60の開度が調整される。
以上説明した第2実施形態の電動機制御装置100は、第1実施形態の電動機制御装置100と同様な効果を有する。加えて、第2実施形態の電動機制御装置100は、電動機30の回転数とエンジン回転数とに基づきスロットルの開度の制限値(上限値)を設定するので、三相短絡時における過給圧が予定されている圧力よりも高くなることを抑制でき、エンジン20および電動機30の故障を抑制できると共に、ドライバビリティの低下を抑制できる。
C.第3実施形態:
第3実施形態の電動機制御装置の装置構成は、図1に示す第1実施形態の電動機制御装置100の装置構成と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。第3実施形態の電動機制御装置100は、実行する電動機制御処理の手順の一部が異なる点において、第1実施形態の電動機制御装置100と異なる。第1実施形態の電動機制御処理では、過給圧が目標過給圧範囲内を維持するように制御されていたが、第3実施形態の電動機制御処理では、電動機30の回転数が目標回転数の範囲(上限回転数以下であり、上限回転数からヒステリシス分の回転数を指し引いた下限回転数以上である範囲)を維持するように制御される。これは、三相短絡時に電動機30の回転数が非常に上昇し、かかる高回転に起因して電動機30が故障することを抑制するためである。
図7に示す第3実施形態の電動機制御処理は、ステップS120に代えてステップS120aを実行する点、およびステップS130に代えてステップS130aを実行する点において、図2に示す第1実施形態の電動機制御処理と異なる。第3実施形態の電動機制御処理のその他の手順は、第1実施形態の電動機制御処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS110において、異常が発生していると判定された場合(ステップS110:YES)、電動機制御部110は、第1回転数センサ71で検出される電動機30の回転数が目標回転数範囲よりも大きいか否かを判定する(ステップS120a)。電動機制御部110には、予め目標回転数範囲が設定されている。電動機30の回転数が目標回転数範囲よりも大きいと判定された場合(ステップS120a:YES)、上述のステップS125が実行される。
電動機30の回転数が目標回転数範囲よりも大きくないと判定された場合(ステップS120a:NO)、電動機制御部110は、電動機30の回転数が目標回転数範囲よりも小さいか否かを判定する(ステップS130a)。電動機30の回転数が目標回転数範囲よりも小さいと判定された場合(ステップS130a:YES)、上述のステップS135が実行される。これに対して、電動機30の回転数が目標回転数範囲よりも小さくないと判定された場合(ステップS130a:NO)、上述のステップS140が実行される。
図8を用いて、第3実施形態における電動機30の回転数および負トルクの推移の一例を説明する。図8において、上段は電動機30の回転数の推移の一例を示し、下段は負トルクの発生推移の一例を示す。図8上段において横軸は時刻を示し、縦軸は電動機30の回転数を示す。図8下段において、横軸は時刻を示し、縦軸は負トルクを示す。
時刻t0から回転数が増加して時刻t11で目標回転数範囲の上限を超えると、三相短絡(ステップS125)が実行されて電動機30に負トルクが生じる。このため、電動機30の回転数は、慣性より短時間だけ継続して増加した後、減少に切り替わる。時刻t12において電動機30の回転数が目標回転数範囲の下限を下回ると、三相は遮断され(ステップS135)、負トルクの発生は停止される。なお、時刻t12と時刻t13との間における電動機30の回転数の変化は、第1実施形態における図3に示す時刻t2と時刻t3との間における過給圧の変化と同様な理由で生じている。時刻t13において再び電動機30の回転数が目標回転数範囲の上限を超えると、負トルクが発生し、その後、時刻t14において電動機30の回転数が目標回転数範囲の下限を下回ると、負トルクの発生は停止される。上述の説明からも理解できるように、目標回転数範囲は、上限回転数と、かかる上限回転数に対して不感帯(ヒステリシスとも呼ぶ場合がある)を設けて設定された下限回転数と、の間の回転数範囲ということができる。
上述のようにして、第1電流センサ161と第2電流センサ162とのうちの少なくとも一方が故障した場合や、第1電流センサ161と制御基板151との間の配線と、第2電流センサ162と制御基板151との間の配線とのうちの少なくとも一方が断線した場合などの異常時においても、電動機30の回転数が目標回転数範囲内を可能な限り維持するように電動機30の回転数が制御されることとなる。
以上説明した第3実施形態の電動機制御装置100は、第1実施形態の電動機制御装置100と同様な効果を有する。加えて、電動機30の回転数が予め定められた目標回転数範囲(かかる範囲の上限回転数)を超えた場合に、三相短絡を実行するので、電動機30の過回転を抑制でき、電動機30の故障を抑制できる。
D.第4実施形態:
第4実施形態の電動機制御装置の装置構成は、図1に示す第1実施形態の電動機制御装置100の装置構成と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。第4実施形態の電動機制御装置100は、上述の電動機制御処理と並行して、図9に示すフェールセーフ処理を実行する点において、第1実施形態の電動機制御装置100と異なる。
フェールセーフ処理とは、三相短絡の実行により電動機30の温度が非常に高くなり電動機30が故障することを抑制するための処理である。三相短絡による負トルクによって生じた電力は熱として消費される。このため、三相短絡が長時間継続して実行されると、電動機30は非常に高温となる。
フェールセーフ処理では、先ず、電動機制御部110は、温度センサ72により検出される温度によって電動機30の温度を特定する(ステップS405)。電動機制御部110は、ステップS405で特定された電動機30の温度が予め定められた上限温度よりも高いかを判定する(ステップS410)。
電動機30の温度が予め定められた上限温度よりも高いと判定された場合(ステップS410:YES)、電動機制御部110は、三相短絡を実行中であるか否かを判定する(ステップS420)。三相短絡を実行中であると判定された場合(ステップS420:YES)、電動機制御部110は、三相を遮断する(ステップS425)。かかるステップS425は、電動機制御処理のステップS135と同様であるので、その詳細の説明を省略する。
ステップS425が実行された後、電動機制御部110は、エンジン制御ECU200に対して車両の運転モードを退避走行モードに移行させるように指示し、エンジン制御ECU200は、かかる指示に従い、車両の運転モードを退避走行モードに移行させる(ステップS430)。退避走行モードとは、電動機30による過給圧制御を出来るだけ行わせないような走行モードであり、本実施形態では、スロットル開度の制限値を低く設定し、且つ、車速が時速20km以下となるようなモードを意味する。なお、退避走行モードは、通常走行時に比べて電動機30による過給圧制御を行う頻度や合計時間が低くなるような任意のモードを採用してもよい。例えば、スロットル開度の制限値を低く設定するのみを行うモードや、車速のみを制限するモードであってもよい。また、車速の上限値は時速20kmに限らず、通常走行時に比べて電動機30による過給圧制御を行う頻度や合計時間が低くなるような任意の値に設定してもよい。上述のステップS430の実行後、ステップS405に戻る。
上述のステップS410において、電動機30の温度が予め定められた上限温度よりも高くないと判定された場合、上述のステップS405に戻る。したがって、この場合、図2に示す電動機制御処理に従った電動機30の制御が行われる。また、上述のステップS420において、三相短絡を実行中でないと判定された場合(ステップS420:NO)、ステップS425を省略してステップS430が実行される。
以上説明した第4実施形態の電動機制御装置100は、第1実施形態の電動機制御装置100と同様な効果を有する。加えて、第4実施形態の電動機制御装置100は、電動機30の温度が予め定められた上限温度を超えた場合に、三相を遮断するので、電動機30の温度の上昇を抑制して電動機30の故障を抑制できる。また、このとき、車両の運転モードを過給圧制御の実行を抑制した退避運転モードに切り替えるので、三相を遮断した後に、例えば、その直後に、再び三相短絡が実行されて電動機30の温度が上昇するといったことの発生を抑制できる。したがって、電動機30の故障を抑制できる。
E.他の実施形態:
(E1)上記各実施形態では、電動機制御装置100の制御対象は、電動過給機10に用いられている電動機30であったが、本発明はこれに限定されない。他の任意の装置に搭載される電動機30であってもよい。
(E2)上記各実施形態では、ステップS125では、3つの上アーム153、155、157をすべて短絡することにより三相短絡を実現していたが、3つの下アーム154、156、158をすべて短絡することにより三相短絡を実現してもよい。また、上記各実施形態では、電動機30に負トルクを発生させるために、すべての相(U相、V相、W相)を短絡させていたが、これら三相のうち、一または二相のみを短絡させてもよい。
(E3)上記各実施形態において、排気通路44にウェイストゲートバルブを設けてもよい。かかる構成により、過給圧を、より緻密に(精度良く)制御できる。
(E4)第4実施形態のフェールセーフ処理では、電動機30の温度が上限温度よりも高くなった場合、ステップS430を実行して車両を退避走行モードに移行させていたが、かかるステップS430を省略してもよい。かかる構成においても、三相を遮断するので、電動機30の温度上昇を抑制できる。
(E5)第4実施形態では、電動機30の温度が上限温度を超えた場合に三相の遮断を行っていたが、かかる三相の遮断のみならず、電動機30の温度に応じて、三相の短絡および遮断を選択的に実行してもよい。例えば、電動機30の温度が目標温度範囲の上限温度を超えた場合に三相を遮断し、目標温度範囲の下限温度を下回った場合に三相を短絡してもよい。かかる例における電動機30の温度に加え、第1、2、4実施形態における過給圧、および第3実施形態の電動機30の回転数から理解できるように、電動機30の負荷状態に関連する関連値を検出し、かかる関連値に応じて相の短絡と遮断とを切り替えて実行する電動機制御部を、本発明の電動機制御装置に適用してもよい。
(E6)各実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、開度調整部201を、集積回路、ディスクリート回路、またはそれらの回路を組み合わせたモジュールにより実現してもよい。また、本開示の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、データパケットを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する本実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100 電動機制御装置、30 電動機、152 インバータ回路、110 電動機制御部、71 第1回転センサ、72 温度センサ、73 過給圧センサ

Claims (7)

  1. 電動機(30)を制御する電動機制御装置(100)であって、
    前記電動機に1以上の相の交流電力を供給するインバータ回路(152)と、
    前記電動機の動作を制御する電動機制御部(110)であって、前記1以上の相の電流値とは異なる前記電動機の負荷状態に関連する関連値を検出する負荷状態検出センサ(71、72、73)により検出された前記関連値に応じて、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡と遮断とを切り替えて実行する電動機制御部と、
    を備え
    前記電動機は、車両に搭載された内燃機関(20)に接続されて前記内燃機関に供給する空気の圧縮と前記内燃機関からの排気とを実行する電動過給機(10)に用いられ、
    前記電動機制御部は、前記負荷状態検出センサにより検出された前記関連値が、過給圧が予め定められた閾値よりも大きい状態に対応する値である場合に、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡を実行して前記電動機に負トルクを発生させる、
    電動機制御装置。
  2. 請求項に記載の電動機制御装置において、
    前記車両は、前記電動過給機を除き、前記過給圧を制御するための装置を有しない、
    電動機制御装置。
  3. 請求項または請求項に記載の電動機制御装置において、
    前記車両は、前記内燃機関に供給する燃料および空気の量を調整するスロットル(60)の開度を調整する開度調整部(201)と、前記電動機の回転数を検出する第1回転数センサ(71)と、前記内燃機関の回転数を検出する第2回転数センサ(78)と、を有し、
    前記開度調整部は、前記電動機の回転数と、前記内燃機関の回転数と、に基づき前記スロットルの開度の上限値を設定する、
    電動機制御装置。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の電動機制御装置において、
    前記関連値は、前記電動機の回転数を含み、
    前記電動機制御部は、前記電動機の回転数が予め定められた閾値回転数を超えた場合に、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡を実行する、
    電動機制御装置。
  5. 電動機(30)を制御する電動機制御装置(100)であって、
    前記電動機に1以上の相の交流電力を供給するインバータ回路(152)と、
    前記電動機の動作を制御する電動機制御部(110)であって、前記1以上の相の電流値とは異なる前記電動機の負荷状態に関連する関連値を検出する負荷状態検出センサ(71、72、73)により検出された前記関連値に応じて、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡と遮断とを切り替えて実行する電動機制御部と、
    を備え
    前記関連値は、前記電動機の温度を含み、
    前記電動機制御部は、前記インバータ回路における前記1以上の相の短絡を実行中に、前記電動機の温度が予め定められた温度を超えた場合に、前記インバータ回路における前記1以上の相を遮断し、
    前記電動機は、車両に搭載された内燃機関に接続されて前記内燃機関に供給する空気の圧縮と前記内燃機関からの排気とを実行する電動過給機に用いられ、
    前記車両は、前記車両の運転モードを制御する運転制御装置(200)を有し、
    前記運転制御装置は、前記電動機の温度が予め定められた温度を超えて前記電動機制御部が前記インバータ回路における前記1以上の相を遮断した場合に、前記運転モードを、前記電動過給機による過給圧制御の実行を抑制した退避運転モードに切り替える、
    電動機制御装置。
  6. 請求項に記載の電動機制御装置において、
    前記退避運転モードは、前記車両の速度が予め定められた上限速度以下となるように運転を行なうモードと、前記内燃機関に供給する燃料および空気の量を調整するスロットルの開度を予め定められた上限開度以下となるように運転を行なうモードと、のうち、少なくとも一方である、
    電動機制御装置。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の電動機制御装置において、
    前記インバータ回路は、三相の交流電力を前記電動機に供給し、各相について上アーム(153、155、157)と下アーム(154、156、158)とからなるレグ(152u、152v、152W)を有し、
    前記電動機制御部は、各相の上アームをすべてオンすること、または、各相の下アームをすべてオンすることにより、前記三相のすべての短絡を実行する、
    電動機制御装置。
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