JP6945796B2 - 内接歯車ポンプ - Google Patents
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Description
複数の外歯を有するインナーロータと、
前記外歯に噛み合う複数の内歯を有するアウターロータと、
前記インナーロータ及び前記アウターロータを収納するポンプケースとを備える内接歯車ポンプであって、
前記インナーロータの前記外歯と前記アウターロータの前記内歯との間に、前記インナーロータ及び前記アウターロータの回転に伴って容積が増減する複数のチャンバーが形成され、
前記ポンプケースには、前記チャンバーの容積が増加する吸入領域に開口する吸入ポートと、前記チャンバーの容積が減少する吐出領域に開口し、ロータ回転方向に互いに間隔をあけて形成された少なくとも2つの吐出ポートと、両吐出ポート間に設けられる仕切り部とを備え、
前記吐出ポートは、ロータ回転方向の後方側に位置する低圧ポートと、ロータ回転方向の前方側に位置する高圧ポートとを有し、
1つの前記チャンバーが前記仕切り部上に位置する状態で、当該チャンバーが前記低圧ポート及び前記高圧ポートの両方に連通するように、両吐出ポートが形成されている。
以下、本発明の実施態様を列記して説明する。
複数の外歯を有するインナーロータと、
前記外歯に噛み合う複数の内歯を有するアウターロータと、
前記インナーロータ及び前記アウターロータを収納するポンプケースとを備える内接歯車ポンプであって、
前記インナーロータの前記外歯と前記アウターロータの前記内歯との間に、前記インナーロータ及び前記アウターロータの回転に伴って容積が増減する複数のチャンバーが形成され、
前記ポンプケースには、前記チャンバーの容積が増加する吸入領域に開口する吸入ポートと、前記チャンバーの容積が減少する吐出領域に開口し、ロータ回転方向に互いに間隔をあけて形成された少なくとも2つの吐出ポートと、両吐出ポート間に設けられる仕切り部とを備え、
前記吐出ポートは、ロータ回転方向の後方側に位置する低圧ポートと、ロータ回転方向の前方側に位置する高圧ポートとを有し、
1つの前記チャンバーが前記仕切り部上に位置する状態で、当該チャンバーが前記低圧ポート及び前記高圧ポートの両方に連通するように、両吐出ポートが形成されている。
本発明の実施形態に係る内接歯車ポンプの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一又は相当部分を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<内接歯車ポンプの全体構成>
図1〜図3を参照して、実施形態1に係る内接歯車ポンプについて説明する。実施形態1の内接歯車ポンプ1は、図1に示すように、インナーロータ11と、アウターロータ12と、両ロータ11、12を収納するポンプケース30とを備える。インナーロータ11とアウターロータ12との間には、両ロータ11、12の回転(図中の矢印Rは回転方向を示す)に伴って容積が増減する複数のチャンバー20が形成されている。ポンプケース30には、図3に示すように、吸入ポート41と吐出ポート42とを備える。内接歯車ポンプ1の特徴の1つは、2つの吐出ポート42を有し、ロータ回転方向(矢印R方向)の後方側に位置する低圧ポート43と、ロータ回転方向の前方側に位置する高圧ポート44とを有する点にある。また、内接歯車ポンプ1の別の特徴の1つは、図2に示すように、両吐出ポート43、44間に設けられた仕切り部45上に位置するチャンバー25が低圧ポート43及び高圧ポート44の両方に連通した状態になる点にある。以下、内接歯車ポンプ1の構成を詳しく説明する。
インナーロータ11は、図1に示すように、複数の外歯110を有する。インナーロータ11の内側には、駆動軸(図示せず)が嵌合される軸孔11oが形成されており、駆動軸が回転駆動することによりインナーロータ11が回転する(図中の矢印Rは回転方向を示し、点O1はインナーロータ11の回転中心を示す)。この例では、インナーロータ11(内接歯車ポンプ1)の駆動軸は、図示しないエンジンのクランク軸とは別軸に配置され、エンジンの回転力がクランク軸からチェーンやベルトなどの伝達部材を介して伝達されることによって回転駆動する。
アウターロータ12は、図1に示すように、インナーロータ11の外歯110に噛み合う複数の内歯120を有する。アウターロータ12は、インナーロータ11に対して偏心して配置され、インナーロータ11に従動して回転する(図中の点O2はアウターロータ12の回転中心を示す)。
チャンバー20は、図1、図2に示すように、インナーロータ11の外歯110とアウターロータ12の内歯120との間に形成され、両ロータ11、12の回転に伴って容積が増減する。内接歯車ポンプ1では、チャンバー20の容積が増加する吸入領域(図中、右側の領域)と、チャンバー20の容積が減少する吐出領域(図中、左側の領域)とがある。吸入領域から吐出領域に移行するとき、1つのチャンバー20(図2に示すチャンバー22)の容積が最大となり、吐出領域から吸入領域に移行するとき、1つのチャンバー20(図1に示すチャンバー21)の容積が最小となる。容積が最小となるチャンバー21では、図1に示すように、外歯110と内歯120とが互いに噛み合う状態になり、容積が最大となるチャンバー22では、図2に示すように、外歯110と内歯120の歯先頂点同士が突き合わされた状態になる。容積が最小となるチャンバー21では、隣り合う内歯120の間に外歯110が噛み合うことになるため、容積が最大となるチャンバー22側よりもシール性が高い。そのため、吐出領域側のチャンバー20から吸入領域側のチャンバー20へ油が漏出し難い。
ポンプケース30は、図3に示すように、内部に両ロータ11、12を収納するロータ室31を有する。ポンプケース30(ロータ室31)の底面には、チャンバー20の容積が増加する吸入領域に開口する吸入ポート41と、チャンバー20の容積が減少する吐出領域に開口する吐出ポート42とが設けられている(図1、図2も併せて参照)。吐出ポート42は、ロータ回転方向に互いに間隔をあけて2つ形成され、ロータ回転方向の後方側に位置する低圧ポート43と、ロータ回転方向の前方側に位置する高圧ポート44とを有する。両吐出ポート43、44間には、仕切り部45が設けられている。
実施形態1の内接歯車ポンプ1は、次の作用効果を奏する。
図4、図5を参照して、実施形態2に係る内接歯車ポンプについて説明する。実施形態2の内接歯車ポンプ2は、図4、図5に示すように、吸入ポート41の始端41sの位置が、図1〜図3を参照して説明した実施形態1の内接歯車ポンプ1と異なる。以下では、実施形態1との相違点を中心に説明し、同様の構成については説明を省略する。
図4、図5を参照して説明した実施形態2の内接歯車ポンプ2では、吸入ポート41の始端41sがインナーロータ11の径方向に沿って形成されている場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば図6Aや図6Bに示すように、実施形態2の内接歯車ポンプ2において、吸入ポート41の始端41sがインナーロータ11の径方向に沿って形成されていなくてもよい。
実施形態1及び実施形態2と同じ構成の内接歯車ポンプを作製し、ポンプ性能を評価した。
実施形態1の内接歯車ポンプ1と同じ構成の試験体1を作製した。試験体1の内接歯車ポンプは、2つの吐出ポートのうち、低圧ポートがロータ回転方向後方側に位置し、高圧ポートがロータ回転方向前方側に位置する。また、試験体1の内接歯車ポンプでは、仕切り部上に位置するチャンバーが低圧ポート及び高圧ポートの両方に連通する状態となるように、両吐出ポートが設けられている。ここでは、仕切り部上にチャンバーが位置するとき、低圧ポート及び高圧ポートの両方に連通する範囲が0.5°となるように、低圧ポートの終端位置及び高圧ポートの始端位置を設定した。
アウターロータの歯底径:φ57.5mm
アウターロータの歯先径:φ41.43mm
インナーロータの歯先径:φ46.35mm
インナーロータの歯底径:φ36.36mm
偏心量:2.5mm
実施形態2の内接歯車ポンプ2と同じ構成の試験体2を作製した。試験体2の内接歯車ポンプは、容積が最小となるチャンバーにおけるロータ回転方向前方側の閉じ込み位置から進角した位置に吸入ポートの始端が設けられている点が、試験体1と異なる。ここでは、吸入ポートの始端が5°進角した位置に設定されている。
比較として、低圧ポートの位置をロータ回転方向前方側、高圧ポートの位置をロータ回転方向後方側に変更すると共に、仕切り部上に位置するチャンバーが低圧ポート及び高圧ポートのいずれにも連通しない閉じ込み状態になるように設計した以外は、試験体1と同様の構成とした試験体10の内接歯車ポンプを作製した。
〈評価条件〉
油種:ATF(Automatic Transmission Fluid)
油温:120℃
回転数:2000rpm
吐出圧:(高圧ポート)1.0MPa、(低圧ポート)0.3MPa
ポンプ全体としての容積効率を評価した。ポンプ全体の容積効率は、実吐出量を測定して、[実吐出量/理論吐出量]により求めた。その結果を表1に示す。
高圧ポートの圧力脈動を評価した。圧力脈動は、圧力センサーを取り付けて、高圧ポートの吐出圧脈動値(P−P値)を測定することにより評価した。その結果を表1に示す。
本発明の実施形態に係る内接歯車ポンプは、自動車用オイルポンプに好適に利用可能である。
11 インナーロータ
110 外歯
11o 軸孔
12 アウターロータ
120 内歯
20、21、22、25 チャンバー
30 ポンプケース
31 ロータ室
41 吸入ポート
41s 始端
41e 終端
42 吐出ポート
43 低圧ポート
43s 始端
43e 終端
44 高圧ポート
44s 始端
44e 終端
45 仕切り部
46 第1ポート間シール部
47 第2ポート間シール部
51b、51f、52b、52f、55b、55f 閉じ込み位置
Claims (4)
- 複数の外歯を有するインナーロータと、
前記外歯に噛み合う複数の内歯を有するアウターロータと、
前記インナーロータ及び前記アウターロータを収納するポンプケースとを備える内接歯車ポンプであって、
前記インナーロータの前記外歯と前記アウターロータの前記内歯との間に、前記インナーロータ及び前記アウターロータの回転に伴って容積が増減する複数のチャンバーが形成され、
前記ポンプケースには、前記チャンバーの容積が増加する吸入領域に開口する吸入ポートと、前記チャンバーの容積が減少する吐出領域に開口し、ロータ回転方向に互いに間隔をあけて形成された少なくとも2つの吐出ポートと、両吐出ポート間に設けられる仕切り部とを備え、
前記吐出ポートは、ロータ回転方向の後方側に位置する低圧ポートと、ロータ回転方向の前方側に位置する高圧ポートとを有し、
1つの前記チャンバーが前記仕切り部上に位置する状態で、当該チャンバーが前記低圧ポート及び前記高圧ポートの両方に連通するように、両吐出ポートが形成されており、
前記仕切り部上に位置する前記チャンバーが前記低圧ポート及び前記高圧ポートの両方に連通する範囲が、前記インナーロータの中心角で0.3°以上3°以下の範囲である、
内接歯車ポンプ。 - 1つの前記チャンバーの容積が最小となる位置にあるとき、当該チャンバーにおける前記外歯と前記内歯によるロータ回転方向前方側の閉じ込み位置から進角した位置に前記吸入ポートの始端が設けられている請求項1に記載の内接歯車ポンプ。
- 前記吸入ポートの始端が、前記閉じ込み位置から前記インナーロータの中心角で5°以上進角した位置に設けられている請求項2に記載の内接歯車ポンプ。
- 前記アウターロータの外径が65mm以下で、前記インナーロータの歯数が10枚以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の内接歯車ポンプ。
Priority Applications (1)
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JP2017153559A JP6945796B2 (ja) | 2017-08-08 | 2017-08-08 | 内接歯車ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017153559A JP6945796B2 (ja) | 2017-08-08 | 2017-08-08 | 内接歯車ポンプ |
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JP2019031943A JP2019031943A (ja) | 2019-02-28 |
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2017
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