JP6944383B2 - 電線束と端子との接続構造及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

電線束と端子との接続構造及び接続構造体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6944383B2
JP6944383B2 JP2018001407A JP2018001407A JP6944383B2 JP 6944383 B2 JP6944383 B2 JP 6944383B2 JP 2018001407 A JP2018001407 A JP 2018001407A JP 2018001407 A JP2018001407 A JP 2018001407A JP 6944383 B2 JP6944383 B2 JP 6944383B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wire
wire bundle
twisted
terminal
connection structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018001407A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019121535A (ja
Inventor
淳史 川畑
淳史 川畑
明正 田村
明正 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tabuchi Electric Co Ltd
Original Assignee
Tabuchi Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tabuchi Electric Co Ltd filed Critical Tabuchi Electric Co Ltd
Priority to JP2018001407A priority Critical patent/JP6944383B2/ja
Publication of JP2019121535A publication Critical patent/JP2019121535A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6944383B2 publication Critical patent/JP6944383B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Description

本発明は、互いに材質の異なる電線と接続端子との接続構造及びその接続構造体の製造方法に関する。
従来より、互いに異なる金属で構成された電線と端子とを接続する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、第1のかしめ片に保持された電線を外力が加わった応力下でかしめ固定することにより端子と電線を電気的に接合するとともに、第2のかしめ片に保持された電線を加熱電極への通電により外力が加わらない無応力下で加熱した状態で端子に半田付けして、端子と電線を機械的に接合する技術が示されている。
また、特許文献2には、端子に電線を半田付けする際に、端子の電線接続部から外部接続用のコネクタ部に半田が流れ出さないようにするために、コネクタ部と電線接続部(かしめ部)との間に、端子の接続面から突出する段差部を設ける技術が示されている。
特開2014−157716号公報 特開2016−219108号公報
ところで、電線の軽量化及び電線の電力伝送効率を上昇させるために、電線の交流抵抗値を小さくする観点から、アルミニウム製またはアルミニウム合金製(以下、総称してアルミニウム材製という)の素線を有する極細の電線が束ねられた電線束を使用すること、及び、その電線束を銅または銅合金製の端子に接続することが望まれている。
しかしながら、電線の素線径が細くなるのにしたがって、半田が電線束の内部まで浸透せずに不完全な接合になる虞がある。そうすると、電気接触抵抗に影響が出る場合がある。さらに、接合部等でストレスに対する電線強度が弱くなる虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、端子と電線とが異なる材質でありかつ電線束を構成する電線が細い場合においても、電線束と端子とが機械的及び電気的にしっかりと接続された接続構造を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、互いに材質の異なる電線束と端子とが接続された接続構造であって、前記端子は、前記電線束を支持する支持部を有し、該支持部には、かしめ片と、前記電線束を構成する素線間に半田が流れ込む空隙ができるように該電線束の外側を覆う導電性の接続部と、が前記電線束の長手方向に並設され、前記電線束は、それぞれに撚り合わされた対をなす撚り電線束を相互に螺旋状に捻り合わせた捻り電線束を複数束並べて配置した構造を有し、前記かしめ片によって前記端子にかしめ固定され、かつ、前記空隙に入り込んだ半田により前記接続部に電気的に接続されていることを特徴とする。
ここで、「撚り(より)合わせる」とは、全体を掴んで一方向に回すことで一体化させることを指すものとする。また、「捻り(ねじり)合わせる」とは、対をなす束の両端を掴んで、螺旋状になるように(例えば、互いに反対方向に)回すことで一体化させることを指すものとする。
本態様によると、捻り電線束を用いることで、接続部の内壁と捻り電線束との間に十分な半田流入のための空隙を確保でき、電食を防ぎやすくすることができる。さらに、端子と電線束との電気接触抵抗を安定化させることができる。
本発明によると、端子と電線とが異なる材質でありかつ電線束を構成する電線が細い場合においても、電線束と端子とが機械的及び電気的にしっかりと接続された接続構造を提供することができる。
実施形態に係る接続構造体の斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 実施形態に係る接続構造体の平面図である。 電線束と端子の接続前の状態を示す斜視図である。 接続工程を説明するための斜視図である。 変形例に係る接続構造体の斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
<接続構造体の構成>
図1は本実施形態に係る電線束3と端子4との接続構造体1の斜視図である。図2は、図1のII−II線断面図であり、図3は、接続構造体1の平面図である。なお、図1及び図3では、図面を見やすくするために半田の図示を省略している。
図1に示すように、接続構造体1は、並べて配置された複数の捻り電線束31(例えば、2個〜4個)で構成された電線束3が金属製の端子4にかしめ固定された構成を有している。
なお、本実施形態において、長手方向とは、電線束3に沿う方向を指すものとし、後述する端子本体40の支持面40a(図3参照)と平行な面内において長手方向と直交する方向を幅方向と呼び、長手方向及び幅方向に直交する方向を上下方向と呼ぶものとする。そして、電線束3の先端側(長手方向の一方側)を「前」、基端側(長手方向の他方側)を「後」と呼ぶものとする。また、端子本体40の支持面40a側を「上」、その反対側を「下」と呼び、前側から見た上下方向に基づいて「左」及び「右」を定義する。
端子4は、例えば、銅または黄銅のような銅合金の板材(以下、銅板材という)からなる支持部としての端子本体40を有し、少なくとも端子本体40の接続面(例えば、電線束3を載置して支持する支持面40a)には、電蝕回避の表面処理が施されている。この表面処理として、例えば、端子4の表面全体に錫めっき処理が施されていてもよい。
本実施形態では、2束の捻り電線束31が端子本体40の支持面40a上に、幅方向に並べて配置された状態でかしめ固定され、接続構造体1を構成している例を示している。捻り電線束31は、対をなす撚り電線束32(32a,32b)のそれぞれを撚り合わせて束ねた後、相互に螺旋状に捻り合わせた構成である。本実施形態では、2束の捻り電線束31を有する例を示しているので、4つの撚り電線束32のそれぞれを撚り合わせて束ね、2つずつの撚り電線束32に分けて、それぞれに、相互に螺旋状に捻り合わせている。なお、電線束3は、極細電線の集合体(例えば、200本から2000本程度)であり、その極細電線から撚り電線束32や捻り電線束31が形成される。
なお、捻り電線束31の数や配置は、図1の構成に限定されない。例えば、捻り電線束31が3個、4個と増えてもよく、その場合には、幅方向に並べて配置してもよいし、幅方向に加えて上下に重なるように並べて配置するようにしてもよい。すなわち、本実施形態で「並べて配置」とは、捻り電線束31が幅方向に沿って並ぶ形態に加えて、上下方向に重ねる形態、及び上記並ぶ形態と重ねる形態とを組み合わせた複合形態を含む概念である。
また、本実施形態では詳細な説明を省略するが、電線束3の基端側の構成は、特に限定されない。例えば、図1や図3に示すように、電線束3の全体を絶縁フィルムやチューブ7等で覆ってもよいし、図示は省略するが電線束3を分割して分割束毎に絶縁フィルムやチューブ等で覆ってもよい。
各極細電線は、電線毎に被覆された被覆電線であってもよいし、被覆されていない素線33からなる電線であってもよい。極細電線が被覆電線である場合には、ヤスリや剥離剤等を用いて、先端から所定の長さの絶縁被覆(図示省略)が剥がされ、素線33が露出されている。素線33は、例えば、アルミニウム材製であり、その線径が、例えば、0.1mmから0.3mm程度である。なお、本実施形態(図1〜図5)では、素線33が露出しているものとして説明する。
なお、ここに記載した素線33の材質及び線径は、あくまで例示であり、他のものであってもよい。例えば、素線33が他の導電性の素材で構成されたものであってもよく、素線33の線径が0.1mm未満、または0.3mmを超えていてもよい。また、束ねられる極細電線の本数が、200本未満、または2000本を超えていてもよい。以下に説明する端子4の材質についても同様であり、端子4が本実施形態で例示された以外の素材で形成されていてもよい。
端子本体40には、接続部41、かしめ部42、及び外部導体(図示省略)との接続に用いるコネクタ部44が設けられており、記載順に後から前に向かって互いに離間して配置されている。
接続部41は、一対の接続片41aで構成され、接続片41aは、端子本体40の後寄りの位置において、端子本体40の左右方向の両端部から上側に向かって折り起こされた板状体である。図4に示すように、接続片41aの接続前における上下方向の高さは、電線束3の上下方向の高さよりも高くなるように設定されている。そして、後述するかしめ工程において、接続片41aの先端部を対向方向の内側に向かって折り曲げられることで、捻り電線束31(図1では2束)の外側が覆われるようになっている。
具体的に、図2に示すように、一対の接続片41aは、接続片41aの内壁面と素線33との間及び素線33同士の間に半田6が流れ込む空隙G(以下、半田流入用空隙Gという)ができるように折り曲げられている。すなわち、一対の接続片41aは、半田流入空隙Gを設けた状態の素線33を収容できる空間(以下、収容空間Rという)が確保されるように折り曲げられている。これにより、接続部41(一対の接続片41a)は、無応力状態で捻り電線束31(素線33)を保持することができる。すなわち、素線33に対して接続部41からの機械的な応力負担が掛からないため、極細電線(素線33)が細い場合においても断線等が生じ難い。なお、半田流入用空隙Gとは、半田6のみに限定されず、半田6と共に使用されるフラックス等(図示省略)が流れ込むための空隙を含む。
一対の接続片41aは、例えば、後述するかしめ工程後の収容空間Rの断面積に対する、収容空間Rに収容された素線33の断面積和(すべての素線33の断面積の和)の面積比率SRが、80%程度になるように折り曲げられている。ただし、上記面積比率SRは目安であり、80%を超えてもよく、80%未満であってもよい。例えば、上記面積比率SRの設定方法として、半田流入用空隙Gとして十分な半田量を流し込める空隙を確保できるようにする観点に基づいてその上限値を設定することができ、後述する接続工程における半田溶解のための熱量を十分に確保する観点に基づいてその下限値を設定することができる。
図3に進み、一対の接続片41aは、後述する接続工程において、アルミニウム材製の素線33に半田付けが可能になるような温度まで発熱し、かつ、溶融した半田6を半田流入用空隙Gに流し込んだ際にも所定の熱量を保持する必要がある。したがって一対の接続片41aの前後方向の幅W41は、後述する上部電極51の幅W51及び上記熱量を確保する観点に基づいて設定されるのが好ましい。
かしめ部42は、一対のかしめ片42aで構成され、かしめ片42aは、接続片41aより前側に所定の間隔D1(図3参照)を空けて設けられ、端子本体40の左右方向の両端部から上側に向かって折り起こされた板状体である。図4に示すように、後述するかしめ工程において折り曲げ加工する前の状態における、かしめ片42aの上下方向の高さは、電線束3の上下方向の高さよりも高くなるように設定されている。そして、電線束3(捻り電線束31)が、一対のかしめ片42aでかしめ固定されることにより、かしめ片42aの内壁面と素線33との間の空隙、及び、素線33間の空隙がほとんどない状態になっている。すなわち、かしめ片42aは、素線33を外力が加わった応力下で保持しており、かしめ片42aと素線33とが互いに強く押圧され、圧接されている。なお、かしめ固定の強度は任意に設定することができるが、例えば、かしめ固定に長手方向の中間位置を切断した場合における切断面において、素線33の断面積和が、かしめ固定前と比べて90%程度になるような値に設定されている。
なお、かしめ片42aの前後方向の幅W42は、かしめ固定後における端子4と電線束3との保持力を十分に確保できる大きさに設定されていればよく、特に限定されるものではない。
ここで、接続部41の前端とかしめ部42の後端との間隔D1は、任意に設定することができる。例えば、後述する接続工程において、素線33にも電流を流して発熱させ、素線33間への半田6の流れ込みを促進する観点に基づくと、上記間隔D1は、後述するヒュージング溶接機(図示省略)の前側の上部電極52の前後方向の幅W52よりも広い範囲で素線33が露出するように設定するのがよい。さらに、捻り電線束31を構成する2つの撚り電線束32a,32bが、ともに、接続部41の前端とかしめ部42の後端との間において、上側から見て(平面視で)露出しているのが好ましい。そうすることで、上部電極52を両方の撚り電線束32a,32bに直接当接させることができるので、両方の撚り電線束32a,32bに流れる電流を揃えることができる。そうすると、両撚り電線束32a,32bを構成する素線33の発熱を促すことができるとともに、その発熱状態(温度等)を揃えることができ、半田流入用空隙Gへの半田の浸透性を高めることができる。また、図5に示すように、接続部41の前側から半田6を流し込む場合には、上記間隔D1を広げて、接続部41と上部電極52との間に半田6を流し込むためのスペースを設けるようにするとよい。
コネクタ部44は、端子本体40の前端に設けられており、前寄りの中間位置でかつ左右方向の中央には、外部導体(例えば、端子台)にねじ止めするための取付孔44aが上下方向に貫通形成されている。
なお、端子4の接続部41、かしめ部42及びコネクタ部44は、平板から切り出された端子本体40に折り曲げ加工を施すことにより形成される構成としてもよい。すなわち、接続部41、かしめ部42及びコネクタ部44が端子本体40と一体形成されていてもよい。また、端子本体40とは別部品として用意した接続部41、かしめ部42及びコネクタ部44を端子本体40に溶接や接着等により接続するようにしてもかまわない。また、上記の一体形成と、別部品を用意した接続とを組み合わせるようにしてもよい。ただし、一体形成した方が強度、作業性、コスト等の観点からメリットがある。
<接続構造体の製造方法>
以下において、電線束3と端子4との接続構造体1の製造方法について、図4及び図5を参照しつつ詳細に説明する。接続構造体1は、捻り電線束31を作成する電線束作成工程と、捻り電線束31を端子4にかしめ固定するかしめ工程と、半田流入用空隙Gに半田を流し込んで捻り電線束31を接続部41に半田づけする接続工程からなる。
−電線束作成工程−
電線束作成工程では、先端から所定の長さの絶縁被覆を剥がして素線33を露出させた極細電線の電線束3を2対以上の電線群に分割し、各電線群を撚り合わせて撚り電線束32を作成する。図4に示す例では、電線束3を4つの電線群に分割し、それぞれの電線群を撚り合わせて束ねることで4つの撚り電線束32を作成している。次に、撚り電線束32の2束を1対とする複数対に分割する。図4の例では、4つの撚り電線束32を2対に分割する。そして、各対の撚り電線束32の両先端部を掴んで、互いに反対方向に回すことで螺旋状に捻り合わせて捻り電線束31を作成する。図4では、2つの捻り電線束31を作成した例を示している。
−かしめ工程−
かしめ工程では、電線束作成工程で作成された捻り電線束31をひとまとめにして端子本体40の支持面40a上に並べて配置し、その外側から一対のかしめ片42aの先端部を対向方向の内側に向かって折り曲げることにより、捻り電線束31を端子4にかしめ固定する。前述のとおり、本実施形態では、2束の捻り電線束31を端子本体40の支持面40a上に、幅方向に並べて配置し、かしめ固定する。このとき、図3に示すように、捻り電線束31の先端が、かしめ部42の先端よりも前側に突出するようにしてもよいし、図1に示すように、捻り電線束31の先端と、かしめ部42の先端とを揃えるようにしてもよい。さらに、かしめ工程では、前述の半田流入用空隙Gができるように接続部41の両接続片41aの先端部を対向方向の内側に向かって折り曲げる。なお、かしめ片42aの折り曲げるタイミングと、接続片41aの折り曲げるタイミングとは、同時でもよいし、タイミングをずらすようにしてもよい。
−接続工程−
接続工程では、例えば、ヒュージング溶接機の電極5(2つの上部電極51,52と下部電極53)を利用し、上下の電極51,52,53間に電流を流して電線束3及び端子4を発熱させ、端子4と電線束3とを電気的に接続する。具体的には、一方の上部電極(後側の上部電極51)を折り曲げ加工後の接続部41の上面に当接させ、他方の上部電極(前側の上部電極52)を接続部41とかしめ部42と間に露出している素線33に押し付ける。また、下部電極53を、端子本体40の下面(支持面40aと対向する面)に当接させる。この状態において、2つの上部電極51,52と下部電極53との間に電流を流して端子4(特に接続部41)及び電線束の素線33を加熱させ、接続部41の前側から、半田流入用空隙Gに対してフラックス及び半田6を流し込む。半田6は、温度の高い方に向かって流れる性質があるため、半田流入用空隙Gに対して接続部41の前側から内側(後側)に向かって流れ込み、半田流入用空隙Gが半田6で充填される。これにより、電線束3を構成する素線33の相互間の接続及び素線33と接続部41との間の電気的な接続が確保される。なお、図3は理想的な状態を概念的に示したものであり、「半田流入用空隙Gが半田6で充填される」とは、必ずしも、半田流入用空隙Gのすべてが半田6で充填される必要があるわけではなく、半田流入用空隙Gの一部に対して半田6が流れ込んでいないものも含む概念である。なお、仮に、半田流入用空隙Gの一部に対して半田6が流れ込んでいない場合においても、本願の効果は十分に発揮される。
ここで、2つの上部電極51,52と下部電極53との間に流す電流量及び通電時間は、アルミニウム材製の素線33と銅材製の端子4との半田づけができ、かつ、半田流入用空隙Gに流しこまれた半田6が接続部41の内側(後側)に向かって溶解したままの状態で流れ込むだけの発熱量が確保されるように設定される。
以上のように、本実施形態によると、撚り電線束32を捻り合わせて捻り電線束31を作成し、その捻り電線束31を端子4の支持面40aに並べて配置し、端子4にかしめ固定するようにしたので、従来技術と比較して、素線33間の隙間をより小さくすることができる。これにより、接続部41の内壁と捻り電線束31との間に十分な半田流入用空隙Gを確保することができる。すなわち、収容空間Rにおいて、電線束31と接続部41との間を半田6でしっかり分断することができるため、電食を防ぎやすくすることができる。
また、本実施形態によると、電線群を撚り合わせた後にさらに捻り合わせるようにしているので、接続部41とかしめ部42との間において、平面視において(上側から見て)露出する素線33の数を増やすことができる。すなわち、上面側に露出する素線33の数を増やすことができる。これにより、表面に直接半田6をなじませることができる素線33の数を増やすことができるので、抵抗値を安定させることができる。すなわち、素線33の表面に酸化被膜が生成されることを抑制し、端子4と電線束3との電気接触抵抗を安定化させることができる。
さらに、本実施形態によると、捻り電線束31を用いているので、素線33同士が密接し螺旋状に並ぶことになる。これにより、素線33に与えたストレスは素線33同士で分散されやすくなり、素線33が螺旋状によりストレスによる引張りに強くなるため、断線を起こし難くすることができる。
<変形例>
上記実施形態に係る構成は、以下のようにしてもよい。
例えば、上記実施形態では、端子本体40に、接続部41、かしめ部42、コネクタ部44が記載順に後から前に向かって配置されている例を示したが、これに限定されない。例えば、図6に示すように、接続部41とかしめ部42とが反対になっていてもよい。接続部41とかしめ部42とを反対にする場合、かしめ部42の内側では素線33がエナメル等で被覆され、かしめ部42の前端近傍で被覆が剥がれるようにするのが好ましい。これにより、かしめ部42近傍における接続構造体1の強度を高めることができる。そして、電流の印加領域の確保及び電気的な接続の確保をするために、かしめ部42と接続部41との間及び接続部41の内側において、素線33を露出させるようにするとよい。
さらに、図6に示すように、接続部41及びかしめ部42と、コネクタ部44との間に、段差部43を設けるようにしてもよい。このとき、段差部43と接続部41との間から半田を流し込むようにしてもよい。これにより、端子本体40の支持面40aと素線33との間にも半田6が浸透し、半田6の接合面積を増やすことができる。さらに、半田6の一部は、段差部43にも固着するため、素線33と端子4との機械的な接合強度を高めるとともに、接合面積を増やすことができる。さらに、段差部43により半田6がコネクタ部44の取付孔44aに向かって流れ出ることを防ぐことができる。
本発明は、材質の異なる電線束と端子と電気的及び機械的にしっかりと固定することができるので、自動車等の車内配線や、電源等の電気機器内の配線における電線束と端子との接続構造及び接続方法として有用である。
3 電線束
31 捻り電線束
32 撚り電線束
33 素線
4 端子
40 端子本体(支持部)
41 かしめ部
42 接続部

Claims (5)

  1. 互いに材質の異なる電線束と端子とが接続された接続構造であって、
    前記端子は、前記電線束を支持する支持部を有し、該支持部には、かしめ部と、前記電線束を構成する素線間に半田が流れ込む空隙ができるように該電線束の外側を覆う導電性の接続部と、が前記電線束の長手方向に並べて設けられ、
    前記電線束は、それぞれに撚り合わされた対をなす撚り電線束を相互に螺旋状に捻り合わせた捻り電線束が複数束並んだ配置構造を有し、前記かしめ部によって前記端子にかしめ固定され、かつ、前記空隙に入り込んだ半田により前記接続部に電気的に接続されている
    ことを特徴とする電線束と端子との接続構造。
  2. 請求項1記載の接続構造において、
    前記かしめ部は、前記接続部よりも前記電線束の先端側に設けられている
    ことを特徴とする電線束と端子との接続構造。
  3. 請求項1記載の接続構造において、
    前記電線束を構成する電線は、先端部において素線が露出され、かつ、基端部において該素線が被覆された被覆電線であり、
    前記かしめ部は、前記接続部よりも前記電線束の基端側に設けられていて、
    前記電線の被覆部分がかしめ固定され、かつ、前記電線の露出部分が前記接続部に接続されている
    ことを特徴とする電線束と端子との接続構造。
  4. 請求項1記載の接続構造において、
    前記対をなす撚り電線束は、前記接続部と前記かしめ部との間において、前記支持部の支持面と直交する上方から見て、ともに露出している
    ことを特徴とする電線束と端子との接続構造。
  5. 互いに材質の異なる電線束と端子との接続構造体を製造する方法であって、
    前記端子は、前記電線束を支持する支持部を有し、該支持部には、かしめ部と導電性の接続部とが長手方向に沿って互いに離間して並べて設けられ、
    前記電線束を2対以上の電線群に分割し、該電線群をそれぞれに撚り合わせて撚り電線束を作成した後に、対をなす該撚り電線束を相互に螺旋状に捻り合わせて捻り電線束を作成する電線束作成工程と、
    前記電線束作成工程で作成された捻り電線束をまとめて、前記かしめ部により前記端子にかしめ固定するとともに、前記接続部により前記捻り電線束を構成する電線間及び/または該電線と接続部の内壁との間に半田が流れ込む空隙が形成されるように覆う、かしめ工程と、
    前記空隙に半田を流し込んで前記捻り電線束と前記接続部とを電気的に接続させる接続工程とを備えている
    ことを特徴とする接続構造体の製造方法。
JP2018001407A 2018-01-09 2018-01-09 電線束と端子との接続構造及び接続構造体の製造方法 Active JP6944383B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018001407A JP6944383B2 (ja) 2018-01-09 2018-01-09 電線束と端子との接続構造及び接続構造体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018001407A JP6944383B2 (ja) 2018-01-09 2018-01-09 電線束と端子との接続構造及び接続構造体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019121535A JP2019121535A (ja) 2019-07-22
JP6944383B2 true JP6944383B2 (ja) 2021-10-06

Family

ID=67307304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018001407A Active JP6944383B2 (ja) 2018-01-09 2018-01-09 電線束と端子との接続構造及び接続構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6944383B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55104269U (ja) * 1979-01-16 1980-07-21
JPH0338766Y2 (ja) * 1988-01-22 1991-08-15
JP2010020980A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Autonetworks Technologies Ltd 端子金具付き電線及びその製造方法
JP6074285B2 (ja) * 2013-02-15 2017-02-01 田淵電機株式会社 端子と電線の接合方法および電線接続用の端子
JP6316229B2 (ja) * 2015-03-19 2018-04-25 矢崎総業株式会社 接続端子付き電線及びその電線の製造方法
JP2017084605A (ja) * 2015-10-28 2017-05-18 日本特殊陶業株式会社 センサの端子金具の接続構造、及びセンサの端子金具の接続方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019121535A (ja) 2019-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3668661B2 (ja) 車両用交流発電機
JP5078572B2 (ja) 銅電線とアルミニウム電線とのジョイント構造およびジョイント方法
JP5190306B2 (ja) 端子と電線の接合方法およびこれに用いられる電極
WO2006106971A1 (ja) 導電体及びワイヤーハーネス
JP6670282B2 (ja) 端子付き電線および端子付き電線の製造方法
JP5237143B2 (ja) 電線接続用の端子、電線接続構造および電線と端子の接続方法
KR102586402B1 (ko) 전선접속용 단자 및 전선접속용 단자와 전선의 접합방법
CN106537691B (zh) 端子连接结构及其制造方法
WO2016017013A1 (ja) 端子と電線の接合方法および電線接続用の端子
JP6074285B2 (ja) 端子と電線の接合方法および電線接続用の端子
JP5219494B2 (ja) メッキ端子圧着方法
JP2010153069A (ja) リッツ線アセンブリ
JP6944383B2 (ja) 電線束と端子との接続構造及び接続構造体の製造方法
JP7048308B2 (ja) 導電性金属端子、導電性金属端子付きアルミニウム電線、及び導電性金属端子付きアルミニウム電線の製造方法
JP2014154443A (ja) 端子接続構造およびその製造方法
WO2011007825A1 (ja) 電線及びその製造方法
JP2012209017A (ja) 接続部付き電線、接続部付き電線形成方法
JP2011124178A (ja) 端子金具付き電線及びその製造方法
JP2010176880A (ja) 端子金具付き電線
JP5987399B2 (ja) モータ
JP2019003869A (ja) 電線束と端子との接続構造及び接続方法
CN107004962B (zh) 导线和制备导线以接收接触元件的方法
JP6266545B2 (ja) 誘導加熱用の加熱コイル、および、それを用いた誘導加熱調理器
JP2017152094A (ja) 端子部材
JP5039619B2 (ja) 電線に対する端子の圧着方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201109

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210827

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6944383

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350