JP6944030B1 - ラックと支持杭の接続構造体、トラフ線路、固定式接続金具、角度可変接続金具及び支持杭 - Google Patents

ラックと支持杭の接続構造体、トラフ線路、固定式接続金具、角度可変接続金具及び支持杭 Download PDF

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Abstract

【課題】 ラック同士を接続した直線状接続部または傾斜接続部の少なくともいずれかを有し、支持部材の支持面を斜面に合わせて所定角度に設定可能なラックと支持杭の接続構造体、これを用いたトラフ線路、これに用いられる固定式接続金具及び角度可変接続金具を提供する。【解決手段】 支持部材1は、主に、二本の略平行な支柱3と、支柱3同士を連結する連結部5とからなるH字状骨格部7及び、断面L字状の回転可能支持部9等から構成される。回転可能支持部9の折り曲げ部19は、支柱3に対して回転可能にボルトで固定される。ラック21は、支持杭1の回転可能支持部9に固定される。トラフ線路90において、ラック21同士が、固定式接続金具43で直線状に接続された直線状接続部55と、角度可変接続金具59(59a)で異なる角度に接続された傾斜接続部95の少なくともいずれかが形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、傾斜面にもトラフを設置することが可能な支持杭を用いた、ラックと支持杭の接続構造体、トラフ線路、ラック同士を接続可能な固定式接続金具、角度可変接続金具及び支持杭に関するものである。
近年、太陽光発電や風力発電などの普及に伴い、その立地条件も多様化しつつある。例えば、低コストで利用できる土地に限りがあることから、急峻な傾斜地あるいはその頂部などにこれらの施設を設ける場合も増加しつつある。
このように、急傾斜地における電力の輸送に使用されるケーブルの敷設に関しては、種々の構造が提案あるいは市販されている。例えば、コンクリートトラフを用いた方法がある。しかし、コンクリートトラフは重量が重く作業性が悪く工事が困難な上、敷設する傾斜地の地盤が安定しないと、敷設したトラフの地盤への負担が大きいという問題がある。
また、金属ダクトを用いた方法もある。しかし、金属ダクトは金属製であるため、重量が重い上に耐食性に問題がある。このほか、地中に埋設される合成樹脂製の波付け硬質管があるが、この場合には傾斜地に地中埋設するため、安定して埋設することが難しく、さらに、メンテナンスやケーブルの増設等を行うことが難しいという問題ある。
これに対し、例えば樹脂製のトラフを地上に支持部材で支持する方法がある。このような支持部材としては、例えば、所定長さの少なくとも2本の支柱が略平行に所定間隔をあけて配置され、支柱の頭部近傍で固定部材にて固定されたトラフ支持部材が提案されている(特許文献1)。特許文献1のトラフ支持部材は、固定部材の上面がトラフ受け具設置面となり、固定部材の下面が沈下防止面となる。特許文献1によれば、作業が容易であり、トラフ支持部材の沈下や転倒を防止することが可能となる。
また、簡易な構造であり、異なる角度の壁面に対しても適用可能であるとともに、細かな角度調整が可能なトラフの壁面設置部材が提案されている(特許文献2)。特許文献2の発明は、接続部の穴位置を調整することで異なる角度の壁面に設置することが可能である。
また、一対の支持杭の間に保持杆を取り付け、保持杆上にケーブルトラフ固定具を取り付け、
取り付けられたケーブルトラフ固定具間にケーブルトラフを敷設したケーブルトラフ橋が提案されている(特許文献3)。特許文献3では、まず、支持杭を、間隔を定めてケーブルトラフ橋施工箇所に打ち込み、打ち込んだ支持杭の上部に保持杆を配置する。この際、保持杆は、両端に一対のリング状の嵌め込み輪を有し、嵌め込み輪を支持杭の上端から挿通することで、保持杆が配置される。また、保持杆上に配置されるケーブルトラフ固定具は、ケーブルトラフ橋の幅方向に伸縮調整可能である。
特開2018−033195号公報 特開2014−003883号公報 特開2015−142387号公報
しかし、従来のトラフ支持部材の固定部材は、主に支柱と溶接により固定されているため、支持部材の支持面を斜面に合わせて所定角度に設定することができない。
また、特許文献3は、一対の支持杭を所定の間隔で、しかも所定の間隔を保ったまま打ち込み、さらに支持杭に嵌め込み輪を嵌め込むか、嵌め込み輪を支持杭に嵌め込んだ後に支持杭を打ち込む必要がある。このように、特許文献3の場合には、支持杭打ち込み完了後、さらに一対のリング状の嵌め込み輪と、これを接続する略丸棒状の接続部材を有する保持杆を支持杭に挿入して取り付けるなどの複雑な作業を必要とする。また、傾斜面の斜面に略平行な傾斜角度の設置することが困難である。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、ラック同士を接続した直線状接続部または傾斜接続部の少なくともいずれかを有し、支持部材の支持面を斜面に合わせて所定角度に設定可能なラックと支持杭の接続構造体、これを用いたトラフ線路、これに用いられる固定式接続金具、角度可変接続金具及び支持杭を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、支持杭と、少なくとも2本の前記支持杭上に載置されるラックとの接続構造であって、前記支持杭は、二本の略平行な支柱と、前記支柱を繋ぐ連結部とからなるH字状骨格部と、断面L字状の回転可能支持部と、を有し、前記回転可能支持部は、前記H字状骨格部の前記連結部の上部に、前記連結部に略平行に配置され、前記回転可能支持部は前記支柱に対して回転可能に固定され、前記支持杭は、前記ラックの両端からそれぞれ所定距離内側に、地面に対して所定深さ埋め込まれるように配置され、前記ラックは、前記支持杭の前記回転可能支持部に固定され、前記ラック同士が、固定式接続金具で直線状に接続された直線状接続部と、角度可変接続金具で異なる角度に接続された傾斜接続部の少なくともいずれかが形成されることを特徴とするとラックと支持杭の接続構造体である。
前記回転可能支持部は、L字状断面を形成する一方の面の両端が折り曲げられて形成される折り曲げ部を有し、前記折り曲げ部が前記支柱にボルト固定されたものであってもよい。回転可能支持部は、ラックを回転可能に支持することができれば、その形状はL字状断面に限らず、その他の四角形等の断面形状であってもよい。
前記ラックは、略平行に対向配置されたL字状部材が、複数の平板状接続部材によって接続され、前記ラックの両側に配置された前記L字状部材と前記平板状接続部材とは、ボルトまたは溶接にて固定され、前記ラックは、前記平板状接続部材、又は、別体に設けられるラック固定板により、前記支持杭の前記回転可能支持部に固定されるものであってもよい。
前記固定式接続金具は、略L字状の相互に略直交する断面を形成する一方の平面の長手方向の略中央部に突出した所定長さの係止部を有し、前記略L字状の相互に略直交する断面を形成するいずれかの平面の、前記係止部を挟んで長手方向に略対称に、複数個の取付け孔が形成され、前記ラックの底部の長手方向の端部には、前記固定式接続金具の取付け孔と対応する位置に、前記固定式接続金具を取り付けるためのボルト孔が形成され、前記直線状接続部は、前記固定式接続金具で前記ラックの両端部近傍を外方から囲い、前記ラックの底部のボルト孔と、前記固定式接続金具の取付け孔位置を合わせて、前記ラックと前記固定式接続金具とをボルト固定することにより、相互に対向するラックの端部同士が接続されてもよい。
前記固定式接続金具と、対向する前記ラックの端部の両側は、それぞれ複数のボルトで固定されてもよい。このように、複数のボルトで固定することで、ラックの端部を保護すると同時に、より確実にラック同士を直線状に接続することができる。
前記角度可変接続金具は、所定長さの一対の断面L字状部材が対向して配置された半部材を有し、2つの前記半部材が、相互に回転可能に接続され、前記2つの半部材は、それぞれ、前記ラックを保持する保持部と、金具接続部からなり、前記金具接続部は、前記2つの半部材の前記保持部の端部の一方の平面が延出して形成され、前記金具接続部の形成面に、それぞれ異なる形状の固定孔を有し、前記金具接続部において、前記2つの半部材を相互に略直線状の配置から上下にそれぞれ45°以下の所定の範囲で回転可能に組み合わせられる構造を有し、前記2つの半部材の前記保持部の、前記金具接続部の形成面とは別の面に、前記金具接続部から所定距離離間して前記ラックに固定するための複数の取付け孔が設けられ、隣接して対向配置された前記ラックの端部近傍には、それぞれ複数のボルト孔が形成され、両方の前記ラックに前記角度可変接続金具が取り付けられ、前記角度可変接続金具の前記保持部に形成された複数の取付け孔と、前記ラックに形成された複数のボルト孔とを、ボルトを挿通して両者を固定することで、隣接する前記ラック同士が所定角度で接続されてもよい。
前記半部材の、一方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、回転中心となる固定孔と、前記回転中心となる固定孔の直下の位置から前方に向けて90°以下の所定の回転角を有する円弧状の固定孔とが形成され、他方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、前記回転中心に対応する位置と、さらに前記回転中心から略45°後方下向きの位置にそれぞれ固定孔が形成され、前記一方の断面L字状部材の固定孔の中心同士を結ぶ半径に相当する距離と、前記他方の断面L字状部材の固定孔の中心同士の距離は等しく設定され、前記一方の断面L字状部材の回転中心と前記他方の断面L字状部材の回転中心に対応する位置に形成された固定孔同士と、前記一方の断面L字状部材の円弧状の固定孔と前記他方の断面L字状部材の略45°後方下向きに形成された固定孔とが所定角度で相互にボルト固定されてもよい。
前記角度可変接続金具は、一対の一方の前記断面L字状部材及び一対の他方の前記断面L字状部材が、平面視で180°回転対称な配置に配置され、それぞれの前記半部材が、前記一方の断面L字状部材と前記他方の断面L字状部材によって形成されているか、あるいは、左右対称形状を有する一方の前記断面L字状部材及び左右対称形状を有する他方の前記断面L字状部材をそれぞれ用意することで、一方の前記半部材が、前記一方の断面L字状部材で形成され、他方の半部材が、前記他方の断面L字状部材によって形成されていてもよい。
前記ラックに対する前記支持杭の配置位置は、少なくとも前記固定式接続金具又は前記角度可変接続金具の接続を阻害しない位置であってもよい。
前記ラック上には、複数のトラフが嵌合部で接続されて設置され、1本の前記ラックの全長は、前記嵌合部同士を接続後における1本の前記トラフの長さの2倍または3倍に形成されてもよい。
前記ラックの前記傾斜接続部において、前記ラック上に設置されるトラフ同士は、トラフの少なくとも一方が所定角度で切断され、切断後のトラフ同士が相互に直接接触されるか、あるいは、トラフ同士の傾斜接続部近傍において、隙間がパテや切断されたトラフ、あるいはパテと切断されたトラフの両者で埋められてもよい。
第1の発明によれば、H字状骨格部に対して回転可能な回転可能支持部が設けられ、固定式接続金具で直線状に接続された直線状接続部と、角度可変接続金具で異なる角度に接続された傾斜接続部のいずれかを有するため、斜面に対しても、斜面角度に応じて、確実にラック及びトラフを設置して支持することができる。
また、固定式接続金具を用いて、隣接するラックの端部近傍の両側を相互に接続することで、ラック同士の角度を一定のまま、ラック長さを延長することができる。さらに、ラック同士を固定式接続金具で接続することで、ラック同士を同一角度で一直線状につなぐことが可能になるため、連結部に載置されるトラフのレベルを同一平面上に配置されるように保持することができる。これにより、トラフにケーブルを載置した場合に、隣接するトラフの同士が異なる角度に接続されることで、接続部に応力集中して、トラフ本体やケーブルが破損することを防止することができる。
また、固定式接続金具は、長手方向の略中央部に突出した係止部を有するため、ラックの上部に載置したトラフの位置決め機能と、ラック面に略平行に載置されたトラフの荷重を受ける受圧機能とを発揮することができる。このため、傾斜面にトラフを設置した際に、トラフの傾斜方向に対する自重を、トラフ端部近傍において、トラフ端部近傍の断面縮小部に係止部を当接させることで、係止部でトラフを支持することができる。
また、係止部を挟んで長手方向に略対称に、複数個の取付け孔が形成され、ラックの底部のボルト孔と、固定式接続金具の取付け孔とを複数本のボルト固定することができるため、固定式接続金具とラックとをより強固に固定することができる。
また、角度可変接続金具を用いれば、ラック同士を直線状に接続して、ラック長さを直線状に延長する場合のみでなく、斜面の傾斜角に応じて、ラック同士の接続角度を変えることができる。例えば、直線状の状態から、角度可変接続金具の角度の調整範囲を±45°以下とすれば、略水平に配置されたラックから、上下に45°の範囲内での任意の角度に調整することができる。
また、一方の半部材の金具接続部に、回転中心となる固定孔と、回転中心に対して90°以下の所定の回転角を有する円弧状の固定孔とを形成し、他方の半部材の金具接続部に、回転中心と、回転中心から所定距離離間した位置にそれぞれ固定孔を形成することで、±45°の任意の位置で、半部材同士を固定することができる。このため、ラックを敷設する傾斜面の傾き角度が、45°以内であれば、角度可変接続金具によって、平坦面から登り斜面、平坦面から下り斜面など、ラック同士の接続角度が変わる場合でもラック同士を接続することができる。
また、角度可変接続金具を構成する一方の断面L字状部材と他方の断面L字状部材が、平面視で180°回転対称な配置に配置されていれば、2種類の断面L字状部材のみで角度可変接続金具を構成することができる。また、左右対称形状を有する一方の断面L字状部材及び他方の断面L字状部材をそれぞれ用いても、同様の機能を発揮させることができる。
また、ラックに対する支持杭の配置位置が、固定式接続金具又は角度可変接続金具によるラック同士の接続を阻害しない位置とすることで、支持杭と固定式接続金具又は角度可変接続金具とが干渉することを抑制することができる。
また、ラックの全長が、トラフの嵌合部同士を接続後のトラフ長さの2倍または3倍に形成されていれば、一つのラック上に、2又は3本のトラフを設置することができる。このため、設置作業が簡易となる。
また、ラックの傾斜接続部においては、少なくとも一方のトラフが所定角度で切断され、切断後のトラフ同士を相互に直接接触させるか、あるいは、トラフ同士の傾斜接続部近傍において、隙間をパテや切断されたトラフ、あるいはパテと切断されたトラフの両者で埋めることで、トラフ同士の間に隙間が形成されることを抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明にかかるラックと支持杭の接続構造を用いたトラフ線路であって、前記トラフ線路の少なくとも一部は、複数の前記固定式接続金具または複数の前記角度可変接続金具のいずれかで前記ラック同士が接続され、前記ラック上に、複数のトラフが設置されていることを特徴とするトラフ線路である。
前記トラフ線路の一部に、90°曲がりラック、又はS字状若しくは逆S字状の曲がりラックと、他のラックが接続部で接続されたラック接続部を含んでもよい。
略水平に配置された前記ラック上に配置されたトラフが、ハンドホールに接続されてもよい。
前記ハンドホールが組立式のハンドホールであってもよい。
前記支持杭の埋設深さは、少なくとも700mm以上であってもよい。
第2の発明によれば、トラフ線路を構成する一部のラック同士が、複数の固定式接続金具または角度可変接続金具で接続されているため、直線状接続部又は傾斜接続部を形成することができる。このため、傾斜地にもトラフ線路を形成することができる。
また、トラフ線路の一部に、90°曲がりラック、又はS字状若しくは逆S字状の曲がりラックと、他のラックとの接続部を含むようにすることで、同一平面内において、曲がり線路を形成することができる。
また、略水平に配置されたトラフが、ハンドホールに接続されれば、必要に応じてハンドホールとトラフ線路とを接続することができる。
この際、ハンドホールが組立式のハンドホールであれば、構造が簡易であり、傾斜部においても作業設置が容易である。
また、支持杭の埋設深さが、少なくとも700mm以上であれば、確実にトラフ線路を支持することができる。
第3の発明は、断面略L字状の略直交するいずれかの平面の長手方向の略中央に突出する係止部を有し、前記係止部を挟んで略対称に、いずれかの平面に複数個の取付け孔が形成されていることを特徴とする固定式接続金具である。
第3の発明によれば、ラック同士の角度を一定のまま、ラック長さを延長することができる。また、長手方向の略中央部に突出した係止部によって、ラックの上部に載置したトラフの位置決めができるとともに、トラフの荷重を受けることができる。
第4の発明は、所定長さの一対の断面L字状部材が対向して配置された半部材を有し、2つの前記半部材が、相互に回転可能に接続され、前記2つの半部材は、それぞれ、ックを保持する保持部と、金具接続部からなる角度可変接続金具であって、前記金具接続部は前記2つの半部材の前記保持部の端部の一方の平面が延出して形成され、前記金具接続部にて、前記2つの半部材を相互に略直線状の配置から上下に45°以下の所定の範囲で回転可能に組み合わせられる構造を有し、前記2つの半部材の前記保持部において、前記金具接続部の形成面とは別の面に、前記金具接続部から所定距離離間してラックに固定するための複数の固定孔が形成されることを特徴とする角度可変接続金具である。
前記半部材の、一方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、回転中心となる固定孔と、前記回転中心となる固定孔の直下の位置から前方に向けて90°以下の所定の回転角を有する円弧状の固定孔とが形成され、他方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、前記回転中心に対応する位置に形成された固定孔と、さらに前記回転中心から略45°後方下向きに形成された固定孔が形成され、前記一方の断面L字状部材の固定孔の中心同士を結ぶ半径に相当する距離と、前記他方の断面L字状部材の固定孔の中心同士の距離は等しく設定され、前記一方の断面L字状部材の回転中心と前記他方の断面L字状部材の回転中心に対応する位置に形成された固定孔同士と、前記一方の断面L字状部材の円弧状の固定孔と前記他方の断面L字状部材の略45°後方下向きに形成された固定孔とが所定角度で相互にボルト固定されてもよい。
第4の発明によれば、ラック同士の接続角度を変えることができるため、例えば、角度可変接続金具の角度の調整範囲を、直線状の状態から±45°以下とすれば、略水平に配置されたラックから、上下に45°の範囲内での任意の角度に調整することができる。
また、一方の半部材の金具接続部に、回転中心となる固定孔と、回転中心に対して90°以下の所定の回転角を有する円弧状の固定孔とを形成し、他方の半部材の金具接続部に、回転中心と、回転中心から所定距離離間した位置にそれぞれ固定孔を形成することで、±45°の任意の位置で、半部材同士を固定することができる。このため、ラックを敷設する傾斜面の傾き角度が、45°以内であれば、角度可変接続金具によって、平坦面から登り斜面、平坦面から下り斜面など、ラック同士の接続角度が変わる場合に接続することができる。
第5の発明は、二本の略平行な支柱と、前記支柱を繋ぐ連結部とからなるH字状骨格部と、回転可能支持部とから構成され、前記回転可能支持部は、前記H字状骨格部の前記連結部の上部に、前記連結部に略平行に、二本の前記支柱を直線状に繋ぐように前記支柱に対して回転可能に固定されることを特徴とする支持杭である。前記回転可能支持部は、L字状断面または四角形の断面の部材の一方の面の長手方向の両端が折り曲げられて形成される折り曲げ部を有し、前記折り曲げ部が前記支柱にボルト固定されてもよい。
本発明によれば、ラック同士を接続した直線状接続部または傾斜接続部の少なくともいずれかを有し、支持部材の支持面を斜面に合わせて所定角度に設定可能なラックと支持杭の接続構造体、これを用いたトラフ線路、これに用いられる固定式接続金具、角度可変接続金具及び支持杭を提供することができる。
支持杭1を示す斜視図。 回転可能支持部9を示す図。 (a)〜(c)は、回転可能支持部9の動作を示す図。 支持杭1にラック21を固定した状態を示す図。 (a)、(b)は、ラック21を回転可能支持部9へ固定する構造を示す断面図。 沈下防止板39を示す図。 支持杭1を地面41に設置した状態を示す図。 固定式接続金具43を示す斜視図。 (a)は、固定式接続金具43によりラック21同士を接続した状態を示す図、(b)は、(a)のC−C線断面図。 (a)は、角度可変接続金具59を示す図、(b)は、角度可変接続金具59aを示す図。 (a)は、半部材63a、63bのそれぞれの固定孔位置を示す図、(b)は、半部材63a、63bを接合した状態を示す図。 (a)、(b)は、角度可変接続金具59aの動作を示す図。 固定金具77を示す図。 トラフ本体89をラック21に固定した状態を示す図。 トラフ線路90の一部を示す図。 (a)はトラフ86同士の嵌合部近傍の拡大図、(b)は係止部47近傍の拡大図。 トラフ線路90の一部を示す図。 (a)、(b)は、トラフ86同士の接続部近傍の拡大図。 ハンドホール99とトラフ線路90との接続部を示す図で、(a)は、正面図、(b)は、平面図。 (a)は、S字状のラック21aを示す図、(b)は逆S字状のラック21bを示す図。 (a)は、90°曲がりのあるラック21cを示す図、(b)は逆方向に90°曲がりのあるラック21dを示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、支持杭1を示す斜視図である。支持杭1は、主に、二本の略平行な支柱3と、支柱3同士を連結する連結部5とからなるH字状骨格部7及び、断面L字状の回転可能支持部9等から構成される。
一対の支柱3は、所定間隔をあけてほぼ平行に配置される。支柱3は、例えばL字状の断面形状の部材である。なお、支柱3の断面形状はL字状には限られない。また、支柱3を、地面により打ちこみやすくするため、支柱3の下端部は、鋭角に形成されている。なお、支柱3の所定の位置には、後述する沈下防止板を固定するための孔15が形成される。
支柱3の上端部近傍において、二本の略平行な支柱3同士は、支柱3に対して略直交するように連結部5で連結される。支柱3と連結部5とは、例えば溶接やボルトによって固定される。支柱3同士が連結部5で連結されたものをH字状骨格部7とする。
H字状骨格部7の連結部5の上部には、連結部5に略平行に、回転可能支持部9が配置される。図2は、回転可能支持部の端部近傍の拡大図であり、支柱3の透視図である。回転可能支持部9は、L字状の断面形状を有する。回転可能支持部9の上面には、後述するラックとの固定部となる孔11が形成される。また、L字状断面部材の一方の面(図では上面側の面)が延長されて、当該面に対して略垂直に折り曲げられる。すなわち、回転可能支持部9は、L字状断面を形成する一方の面の両端が折り曲げられて折り曲げ部19が形成される。
折り曲げ部19には、回転中心となる孔17aと、孔17aの下方から45°の角度の所定の位置に孔17bが形成される。孔17aと孔17bは所定の間隔で配置される。
支柱3の、回転可能支持部9の両端面に形成された孔17a、17bに対応する部位には、孔13a、13bが形成される。孔13aは回転中心であり、孔13bは、孔13aの下方から側方にかけて略90°の範囲に対して円弧状に形成される。回転可能支持部9は、支柱3に対して回転可能であり、折り曲げ部19が支柱に対して所定の角度でボルト固定される。
図3は、回転可能支持部9の動作を示す断面図である。前述したように、回転可能支持部9の孔17aと支柱3の孔13aが対応する位置に配置され、ボルト31bによって固定される。また、回転可能支持部9の孔17bと支柱3の孔13bが対応する位置に配置され、ボルト31bによって固定される。ボルト31a、31bを緩めることで、回転可能支持部9は、孔17a(孔13a)を中心として、支柱3に対して回転可能である。
例えば、図3(b)は、回転可能支持部9を図中時計回り(図中矢印A方向)に回転させた状態を示す図であり、図3(c)は、回転可能支持部9を図中反時計回り(図中矢印B方向)に回転させた状態を示す図である。孔13aは、約90°の範囲に形成された円弧状の長孔であり、回転可能支持部9を回転させない状態(図3(a))では、孔17aは、孔13aの略中央部に位置する。一方、孔17aと孔13aとが重なる範囲内で回転可能支持部9を回転させることができるため、回転可能支持部9は、両方向に45°の範囲で回転可能である。なお、支柱3に対して、所定の角度に回転可能支持部9を回転させた後、ボルト31a、31bを締めこむことで、当該角度で回転可能支持部9を支柱3に固定することができる。
回転可能支持部9は、円弧状長孔の形成角度を、必ずしも両方向に45°でなく、45°以上の角度、例えば、両方向に90°とすることが可能である。しかしながら、45°以上の急傾斜面に支持杭1を用いた本発明の構造体の施工を行う場合には、場合により斜面や地盤の補強工事が必要になることから、通常施工の場合は、回転可能支持部9の円弧状長孔の形成角度を両方向にそれぞれ45°に設定すればよい。
なお、支持杭1の寸法は、後述するラック等に応じて適宜設定されるが、例えば、高さ約1000mm×内寸520mm程度に設定される。また、支持杭1の下端から連結部5までの高さは約800mmに設定される。
次に、支持杭1とラックとの接続構造について説明する。図4は、支持杭1にラック21を固定した状態を示す図である。支持杭1とラック21との接続構造では、少なくとも2本の支持杭1上にラック21が載置されて固定される。
この際、例えば、図4は、所定距離離間した2本の支持杭1の2つの回転可能支持部9上に、ラック21が略水平に支持される場合を示すが、支持杭が傾斜面に設置される場合のように、2本の支持杭1の2つの回転可能支持部9が相互に異なる高さに配置される場合には、2本の支持杭1の2つの回転可能支持部9に配置されたラック21は、ラック21の自重により、支持杭1の回転可能支持部9をラック21の裏面を支持することで、所定角度で直線状に結ぶ安定な配置となる。
このように、回転可能支持部9は、支持杭1を2本組み合わせて使用する場合には、ラック21を所定角度に位置決めする機能を果たし、その結果、所定角度でラックを支柱にボルト固定することが可能になる。
ラック21は、略平行に対向配置されたL字状部材23が、複数の平板状接続部材25によって接続されたものである。例えば、平板状接続部材25は、L字状部材23の両端部から所定距離内側と、ラック21の長手方向の略中心の3カ所に形成される。
ラック21の両側に配置されたL字状部材23と平板状接続部材25とは、例えばボルトまたは溶接にて固定される。また、ラック21の底部53の長手方向の両端部において、後述する接続金具との接続部となるボルト孔51が形成される。なお、ラック21の寸法は、例えば、長さは約2000mmであり、幅は約300mm又は約500mmである。また、L字状部材23は、ラック21のサイズによるが、例えば50mm又は60mmのアングル材である。
図5(a)は、支持杭1とラック21とをボルトで固定した際の、接続部の断面図である。前述したように、回転可能支持部9の上面には、孔11(図1、図2参照)が形成される。ラック21の平板状接続部材25には、孔11に対応する部位に孔が形成され、ボルト27によって固定される。
なお、支持杭1と平板状接続部材25の位置が重ならない場合もある。このような場合には、図5(b)に示すように、ラック固定板29を用いてもよい。ラック固定板29は、ラック21の両側のL字状部材23の底部53同士にまたがるように配置される。すなわち、ラック固定板29の両端部がL字状部材23の底部53に重なるように配置される。また、ラック固定板29には、回転可能支持部9の孔11に対応する位置に孔が形成される。このため、支持杭1に対して、平板状接続部材25以外の部分においても、ラック21を固定することができる。このように、ラック21は、平板状接続部材25、又は、別体に設けられるラック固定板29により、支持杭1の回転可能支持部9に固定される。
次に、沈下防止板39について説明する。図6は、沈下防止板39を示す斜視図である。沈下防止板39は、正面視において略U字状であり、側面視において略L字状の部材である。沈下防止板39の下面は平坦な設置面35となる。沈下防止板39の幅方向の両側には、設置面35に対してほぼ垂直に、取付部37が設けられる。取付部37には、複数の孔33が設けられる。
図7は、沈下防止板39を支持杭1に取り付け、支持杭1を地面に打設した状態を示す図である。支持杭1の支柱3には、所定の位置に孔15(図1参照)が形成される。支柱3の孔15と沈下防止板39の孔33との位置を合わせてボルトで固定することで、支持杭1に沈下防止板39を固定することができる。この際、複数の孔33によって、沈下防止板39の高さを調整することができる。
沈下防止板39を固定した状態で支持杭1を地面41に打ち込むことで、支持杭1を地面41に設置することができる。この際、沈下防止板39の設置面35が地面41に接触することで、支持杭1が地面41に対して沈下することが抑制され、所望の高さを維持することができる。なお、沈下防止板39は、必ずしも必須ではない。
本発明のラックと支持杭の接続構造体は、傾斜地への敷設を前提としていることから、傾斜地への敷設に際して、平坦面や所定角度の傾斜面におけるラックの直線状接続構造、平坦地盤から傾斜面への立ち上がる上り勾配、平坦地盤から傾斜面への立下る下り勾配等の種々の角度可変接続構造等が必要とされる。これらの接続部には、基本的なラック同士の接続固定部材として、固定式接続金具や角度可変接続金具を用いた接続構造が必要になる。
次に、ラック21同士の接続方法について説明する。図8は、固定式接続金具43を示す斜視図である。固定式接続金具43は、固定式接続金具43に合わせて隣接するラックを直線状に接続すると同時にラック上に載置するトラフの位置決めをするための金具で、平面45a、45bが相互に略直交する略L字状の断面を有する。L字状の断面形成する一方の平面45aの長手方向の略中央部には、所定長さに突出した係止部47が形成される。また、係止部47は、後述するトラフの位置決め機能を有している。
また、略L字状の相互に略直交する断面を形成するいずれかの平面45a、45bの、係止部47を挟んで長手方向に略対称に、それぞれ複数個の取付け孔49が形成される。前述したように、ラック21の底部53又は側部の長手方向の端部には、固定式接続金具43の取付け孔49と対応する位置に、固定式接続金具43を取り付けるための複数のボルト孔51が形成される(図4参照)。
図9(a)は、固定式接続金具43によってラック21同士が直線状に接続された直線状接続部55を有するラックと支持杭の接続構造50の平面図であり、図9(b)は、図9(a)のC−C線断面図である。直線状接続部55においては、固定式接続金具43でラック21の両端部近傍を外方から囲うようにして、固定式接続金具43が配置される。この状態で、ラック21の底部53のボルト孔51と、固定式接続金具43の取付け孔49の位置を合わせて、ラック21と固定式接続金具43とをボルト57によって固定することにより、相互に対向するラック21の端部同士が接続される。
この際、固定式接続金具43と、対向するラック21の端部の両側は、それぞれ複数のボルト57で固定される。このようにすることで、隣接するラック21同士を直線状により確実に固定することを可能にし、固定式接続金具43とラック21の固定をより強固にすることができる。なお、固定式接続金具43の寸法は、ラック21のサイズに応じて、例えば、長さ約270〜300mm×幅50〜60mm×高さ55〜70mmで形成することができる。
次に、角度可変接続金具について説明する。図10(a)は、角度可変接続金具59を示す図である。角度可変接続金具59は、一対の半部材63が連結されて構成される。二つの半部材63は、それぞれ、ラック21を保持する保持部65と、金具接続部67からなり、二つの半部材63同士は、金具接続部67において相互に回転可能に接続される。
それぞれの半部材63は、所定長さの一対の断面L字状部材61a、61bが対向して配置されて形成される。断面L字状部材61a、61bは、互いに略直交する平面69a、69bを有する。なお、詳細は後述するが、一方の断面L字状部材61aと他方の断面L字状部材61bとは、金具接続部67に形成される孔の形態が互いに異なる。
角度可変接続金具59は、断面L字状部材61a、61bからなる、同一形状の二つの半部材63が、平面視で180°回転対称な配置に配置される。すなわち、角度可変接続金具59は、一対の一方の断面L字状部材61aと一対の他方の断面L字状部材61bが、それぞれ、平面視で180°回転対称な配置に配置されている。このようにすることで、それぞれの半部材63が、いずれも一方の断面L字状部材61a他方の断面L字状部材61bによって形成され、2種類の断面L字状部材61a、61bのみで、角度可変接続金具59を形成することができる。
なお、角度可変接続金具としては、このような構成には限られない。例えば、図10(b)は、角度可変接続金具59aを示す図である。角度可変接続金具59aは、一方の半部材63aが断面L字状部材61a、61cからなり、他方の半部材63bが断面L字状部材61b、61dからなる。
ここで、一方の断面L字状部材61a、61cは、金具接続部67における孔の形態は同じであるが、互いに対称な形状であり、他方の断面L字状部材61b、61dは、金具接続部67における孔の形態は同じであるが、互いに対称な形状である
すなわち、左右対称形状を有する一方の断面L字状部材61a、61c及び左右対称形状を有する他方の断面L字状部材61b、61dをそれぞれ用意することで、一方の半部材63aが、一方の断面L字状部材61a、61cで形成され、他方の半部材63bが、他方の断面L字状部材61b、61dによって形成される。なお、以下の説明では、角度可変接続金具59aを用いて説明するが、角度可変接続金具59も同様の機能を有する。
前述したように、それぞれの断面L字状部材61a〜61dは、保持部65と金具接続部67からなる。金具接続部67は、二つの半部材63a、63bのそれぞれの保持部65の端部の一方の平面69aが延出して形成される。また、二つの半部材63a、63bのそれぞれの保持部65において、金具接続部67の形成される平面69aとは別の平面69bには、金具接続部67から所定距離離間して複数の取付け孔71が形成される。取付け孔71は、ラック21に固定するための孔であり、固定式接続金具43の取付け孔49と同様である。
次に、半部材63aと半部材63bとの接続構造について、より詳細に説明する。図11(a)は、半部材63a、63bを、金具接続部67が互いに対向するように配置した状態を示す図である。前述したように、一方の断面L字状部材61aと他方の断面L字状部材61bとは、金具接続部67の形成面に、それぞれ異なる形状の固定孔を有する。なお、一方の断面L字状部材61cと他方の断面L字状部材61dも、対称形状で同様の構造であるため、重複する説明を省略する。
半部材63aの、一方の断面L字状部材61aの金具接続部67には、回転中心となる固定孔73aと、回転中心となる固定孔73aの直下の位置から前方(半部材63bとの対向方向)に向けて90°以下(図中θ1)の所定の回転角を有する円弧状の固定孔73bとが形成される。また、他方の断面L字状部材61bの金具接続部67には、回転中心に対応する位置に固定孔73cが形成され、回転中心から略45°後方下向き(半部材63aとの対向方向と逆側の下方であって図中θ2)の位置に固定孔73dが形成される。
ここで、断面L字状部材61aの固定孔73aの中心と、固定孔73bの円弧形状の中心(円弧方向の中心線)同士を結ぶ半径に相当する距離R1と、断面L字状部材61bの固定孔73c、73dの中心同士の距離R2は等しく設定される。したがって、図11(b)に示すように、断面L字状部材61aの金具接続部67と断面L字状部材61bの金具接続部67とを重ねた際に、断面L字状部材61aの固定孔73aと断面L字状部材61bの固定孔73cとが対応する位置に配置され、断面L字状部材61aの固定孔73bと断面L字状部材61bの固定孔73dとが対応する位置に配置される。
この状態で、断面L字状部材61aの回転中心と断面L字状部材61bの回転中心に対応する位置に形成された固定孔73a、73c同士と、断面L字状部材61aの円弧状の固定孔73bと断面L字状部材61bの略45°後方下向きに形成された固定孔73dとが所定角度で相互にボルト固定される。
図12(a)、図12(b)は、角度可変接続金具59aで異なる角度に接続された傾斜接続部95を示す図である。固定孔73aと固定孔73cは、ボルト75aで固定され、固定孔73bと固定孔73dは、ボルト75bで固定される。ここで、前述したように、隣接して対向配置されたラック21の端部近傍には、それぞれ複数のボルト孔51(図4参照)が形成される。固定式接続金具43と同様に、角度可変接続金具59aの保持部65に形成された複数の取付け孔71と、ラック21に形成された複数のボルト孔51とを、ボルト57を挿通して両者を固定することで(図示省略)、両方のラック21の端部に角度可変接続金具59aが取り付けられる。
この際、傾斜接続部95においては、金具接続部67で連結された2つの半部材63a、63bが、相互に略直線状の配置から上下にそれぞれ45°以下の所定の範囲(図中θ3、θ4)で回転可能に組み合わせられる構造を有する。すなわち、角度可変接続金具59aによって、隣接するラック21同士が所定角度で接続される。
ここで、角度可変金具の半部材を略直線状の配置から、円弧状の固定孔73bの形成範囲に対するボルト75a、75bの固定位置を上限の水平位置から下限の垂直位置の間の任意の位置に設定することで、一組の角度可変金具を用いても、平坦部から上り勾配斜面や平坦部から下り勾配斜面のいずれの場合にも適用できる。
次に、トラフの固定構造について説明する。図13は、トラフをラック21へ固定するための固定金具77を示す図である。固定金具77は、ばね性を有する金属で構成され、上部が略U字状に折り曲げられた板状部材である。
折り曲げられた板状部材の間の隙間が、挿入部83となる。また、U字状に折り曲げられた板状部材の両端部は、同一方向に向けて略垂直にL字状に折り曲げられる。外側(折り曲げ方向とは逆側)のL字状折り曲げ部は、固定部79となり、内側のL字状折り曲げ部が押圧部81となる。押圧部81は、固定部79とは高さが異なり、押圧部81が固定部79より高い位置(U字状の折り曲げ部に近い位置)に配置される。
図14は、トラフ86の固定構造を示す図である。前述したように、支持杭1の回転可能支持部9上にはラック21が固定される。また、ラック21上には、トラフ86が設置される。トラフ86は、トラフ本体89の上方にトラフ蓋85が配置されて構成される。
トラフ本体89をラック21上に配置した状態で、ラック21の上部から、固定金具77の挿入部83へラックの21の側部を挿入する。さらに、固定金具77を押し込むことで、押圧部81で、トラフ本体89の横リブ87を上方から押圧するとともに、固定部79がラック21の底部に係止される。以上により、固定金具77によって、トラフ本体89をラック21へ固定することができる。
ラック21にトラフ本体89を固定した後に、トラフ本体89内にケーブルを敷設した後に、トラフ蓋85が固定される。トラフ本体89にトラフ蓋85を固定する方法は、周知の方法が適用可能である。固定方法としては、例えば、トラフ本体89の側面にナットが固定されたコの字型部材を設け、トラフ蓋85をコの字型部材にボルト固定する方法がある。また、トラフ本体89の側面に固定されたバックルを、トラフ蓋85に被せる方法や、断面略コの字型のSUS製の部材を、トラフ蓋85をまたいでトラフ本体89の側面に固定する方法などであってもよい。
次に、ラック21と支持杭1の接続構造を用いたトラフ線路について説明する。図15は、トラフ線路90の一部を示す図であり、固定式接続金具43によってラック21が接続された直線状接続部55を示す図である。また、図示した例では、トラフ線路90は、斜面に設置された状態を示す図である。図示したように、支持杭1は、斜面である地面41に対して垂直ではなく、略鉛直方向に設置される。ここで、固定式接続金具43は隣接するラック21同士を直線状に接続して、ラック端部が露出しないように保護すると同時に補強するとともに、ラックに載置されるトラフを位置決めする金具である。
なお、前述したように、ラック21が固定される回転可能支持部9は、支柱3に対して回転可能であるため、支柱3の設置方向(鉛直方向)に対して、ラック21の固定面を変化させることができる。このため、斜面の角度に応じて、回転可能支持部9を回転させることで、ラック21の敷設方向と回転可能支持部9の上面の方向とを斜面角度に応じてほぼ平行にすることができ、確実にラック21を斜面に略平行に固定することができる。
なお、支持杭1は、ラック21の両端からそれぞれ所定距離内側に配置される。例えば、約2000mmのラック21に対して、支持杭1は、1400mm程度の間隔で配置される。また、ラック21に対して支持杭1が配置される位置は、少なくとも固定式接続金具43によるラック21同士の接続を阻害しない位置に設定される。
また、支持杭1は、地面41に対して所定深さ埋め込まれるように配置される。支持杭1の埋設深さは、例えば、ラック21とトラフ86の自重、トラフ86の上に人が乗った場合の荷重、2.5m分の積雪などを考慮し、さらに余裕を見て決定される。例えば、支持杭1は、支柱3が、地面41に約700mm以上埋め込まれるように設置される。
なお、ラック21上に配置される複数のトラフ86同士は、嵌合部で接続されて設置される。この際、1本のラック21の全長は、嵌合部同士を接続した後における1本のトラフ86の長さの2倍または3倍に形成されていることが望ましい。このようにすることで、施工が容易である。
図16(a)は、図15のE部近傍の平面図(トラフ蓋の透視図)である。トラフ本体89の両端部には、それぞれ雄型嵌合部91と雌型嵌合部93とが形成され、雄型嵌合部91と雌型嵌合部93とが嵌合して、トラフ本体89同士が接続される。なお、斜面においては、雄型嵌合部91が斜面の上流側に位置するように配置される。
図16(b)は、図16(a)のF部拡大図である。トラフ線路90が斜面に配置されると、トラフ86には、自重によって、斜面の上方から下方に向けて力が加わる(図中矢印D)。一方、トラフ本体89の外面において、雄型嵌合部91の基部側には縦リブが形成される。本実施例では、この雄型嵌合部との境界部に位置する縦リブの端面に、固定式接続金具43の係止部47が当接する。ここで、一般的には、雄型嵌合部91とトラフ本体89の境界部に必ずしも縦リブが存在するとは限らないため、雄型嵌合部91とトラフ本体89の境界部における断面縮小部の端面に係止部47が当接する。このため、係止部47によって、トラフ本体89の位置決めができるだけでなく、トラフ本体89にかかる斜面下流側への力(図中矢印D)を係止部47で受けることができる。
ここで、固定式接続金具43を設けなくても、ラックの端部同士を当接するなどして接続することは可能である。固定式接続金具43がないと隣接するラック同士が直線状に安定して配置されるとは限らない。隣接するラックが異なる角度に配置された場合に、ラックに載置されるトラフ接続部に応力集中が生じ、これによりトラフが破損するのを防止できる。つまり、ラック接続部を直線状に接続することで、トラフの接続部の破損防止効果も有することになる。固定式接続金具43は、上記の係止部47によるトラフ本体の位置決め効果、トラフの荷重負担効果に加えて、トラフ接続部の破損防止効果、ラック端部の保護・補強効果を有することになる。
次に、トラフ線路90において、角度が変わる場合について説明する。図17は、トラフ線路90の一部を示す図であり、角度可変接続金具59(59a)によってラック21が接続された傾斜接続部95を示す図である。なお、傾斜接続部95においても、ラック21に対して支持杭1が配置される位置は、角度可変接続金具59(59a)の接続を阻害しない位置とする。
前述したように、角度可変接続金具59(59a)は、隣接するラック21同士を、略直線状の配置から上下にそれぞれ45°以下の所定の範囲で接続可能である。このため、例えば図示したように、略水平に配置されたラック21に対して、傾斜面の角度に応じてラック21を配置し、両者を角度可変接続金具59(59a)で接続可能である。
図18(a)は、図17のG部拡大図である。ラック21の傾斜接続部95においては、ラック21上に設置されるトラフ86同士は、少なくとも一方のトラフ86が所定角度で切断される。このように切断後のトラフ86同士が相互に直接接触されることで、トラフ86同士の間に隙間が形成されることを抑制することができる。また、図18(b)に示すように、トラフ86同士の傾斜接続部95近傍において、トラフ86同士の隙間がパテ97や切断されたトラフ、あるいはパテ97と切断されたトラフの両者によって埋められてもよい。
以上のように、本発明では、トラフ線路90の少なくとも一部において、複数の固定式接続金具43または複数の角度可変接続金具59(59a)のいずれかでラック21同士が接続される。すなわち、トラフ線路90には、ラック21同士が、固定式接続金具43で直線状に接続された直線状接続部55と、角度可変接続金具59(59a)で異なる角度に接続された傾斜接続部95の少なくともいずれかが形成される。また、トラフ線路90は、このように設置されたラック21上に、複数のトラフ86が設置されて構成される。
次に、トラフ線路とハンドホールとの接続構造について説明する。図19(a)は、トラフ線路90とハンドホール99との接続部を示す正面図であり、図19(b)は平面図である。図示したように、トラフ線路90の一部には、ハンドホール99が設置され、トラフ線路90をハンドホール99に接続することができる。この際、ハンドホール99に接続されるトラフ86は、略水平に配置されたラック21上に配置される。
なお、トラフ線路90と接続されるハンドホール99としては、例えば、複数の板状部材同士を接続し、略矩形状に組み立てられた、組立式のハンドホールであることが望ましい。
また、トラフ線路90に用いられるラックとしては、直線状のものには限られない。例えば、図20(a)は、S字状の曲がりを有するラック21aと他のラック21との直線状接続部55を示す図であり、図20(b)は、逆S字状の曲がりを有するラック21bと他のラック21との直線状接続部55を示す図である。同様に、図21(a)は、90°の曲がりを有するラック21cと他のラック21との直線状接続部55を示す図であり、図21(b)は、逆側へ90°の曲がりを有するラック21bと他のラック21との直線状接続部55を示す図である。
なお、各図において、ラック同士は固定式接続金具43で接続された例を示すが、角度可変接続金具59(59a)を用いて、傾斜接続部としてもよい。また、それぞれのラック上に配置されるトラフは、ラック形状に対応した形状のトラフを設置すればよい。
このように、トラフ線路90の一部に、90°曲がりラック、又はS字状若しくは逆S字状の曲がりラックと、他のラックが接続部で接続されたラック接続部を含めることができる。
以上、本実施の形態によれば、支持杭1の上部に、回転可能支持部9を設けることで、斜面に支持杭1を設置した際にも、ラック21の設置角度に応じて回転可能支持部9を回転させて、ラック21を固定することができる。このため、確実に回転可能支持部9にラック21を固定することができる。
また、沈下防止板39を用いることで、支柱3が、所定以上地中に沈下することが防止される。このため、トラフ線路90を所定の高さで確実に支持することができる。
また、固定式接続金具43を用いることで、トラフ線路90が曲がることなく、まっすぐにラック21同士を接続することができる。このため、直線状接続部55上のラック21に載置されるトラフ86のレベルを同一直線上に保持することができる。これにより、隣接するトラフ86同士が異なる角度に接続されて、段差等が生じることを抑制し、トラフ86にケーブル等を載置した際に、接続部において、ケーブルやトラフへの応力集中による破損を防止することができる。
また、固定式接続金具43の略中央に、係止部47を設けることで、ラック21上部に載置したトラフ86の位置決めができるとともに、斜面に設置した際には、トラフ86の荷重を受けて支持することができる。
また、角度可変接続金具59(59a)を用いることで、ラック21同士を所定の角度で接続することができる。この際、角度可変接続金具59(59a)は、隣接するラック21間を、略直線状の状態から、調整範囲を±45°以下の範囲で調整可能であるため、傾斜接続部95では、略直線状に配置されたトラフを、上下に45°の範囲内での任意の角度に調整することができる。このように、角度可変接続金具59(59a)を用いることで、上り勾配、下り勾配の任意の斜面の勾配に対応できる。
また、角度可変接続金具59(59a)は、半部材同士の接続が金具接続部67で行われ、ラック21との固定は、保持部65で行われる。このように、金具接続部67と保持部65の部位を分けることで、角度可変接続金具59(59a)の角度調整がスムーズにできる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………支持杭
3………支柱
5………連結部
7………H字状骨格部
9………回転可能支持部
11………孔
13a、13b、15、17a、17b………孔
19………折り曲げ部
21、21a、21b、21c、21d………ラック
23………L字状部材
25………平板状接続部材
27………ボルト
29………ラック固定板
31a、31b………ボルト
33………孔
35………設置面
37………取付部
39………沈下防止板
41………地面
43………固定式接続金具
45a、45b………平面
47………係止部
49………取付け孔
50………ラックと支持杭との接続構造
51………ボルト孔
53………底部
55………直線状接続部
57………ボルト
59………角度可変接続金具
61a、61b、61c、61d………断面L字状部材
63、63a、63b………半部材
65………保持部
67………金具接続部
69a、69b………平面
71………取付け孔
73a、73b、73c、73d………固定孔
75a、75b………ボルト
77………固定金具
79………固定部
81………押圧部
83………挿入部
85………トラフ蓋
86………トラフ
87………横リブ
89………トラフ本体
90………トラフ線路
91………雄型嵌合部
93………雌型嵌合部
95………傾斜接続部
97………パテ
99………ハンドホール

Claims (21)

  1. 支持杭と、少なくとも2本の前記支持杭上に載置されるラックとの接続構造であって、
    前記支持杭は、二本の略平行な支柱と、前記支柱を繋ぐ連結部とからなるH字状骨格部と、断面L字状の回転可能支持部と、を有し、
    前記回転可能支持部は、前記H字状骨格部の前記連結部の上部に、前記連結部に略平行に配置され、
    前記回転可能支持部は前記支柱に対して回転可能に固定され
    前記支持杭は、前記ラックの両端からそれぞれ所定距離内側に、地面に対して所定深さ埋め込まれるように配置され、
    前記ラックは、前記支持杭の前記回転可能支持部に固定され、
    前記ラック同士が、固定式接続金具で直線状に接続された直線状接続部と、角度可変接続金具で異なる角度に接続された傾斜接続部の少なくともいずれかが形成されることを特徴とするとラックと支持杭の接続構造体。
  2. 前記回転可能支持部は、L字状断面を形成する一方の面の両端が折り曲げられて形成される折り曲げ部を有し、前記折り曲げ部が前記支柱にボルト固定されたものであることを特徴とする請求項1に記載のラックと支持杭の接続構造体。
  3. 前記ラックは、略平行に対向配置されたL字状部材が、複数の平板状接続部材によって接続され、前記ラックの両側に配置された前記L字状部材と前記平板状接続部材とは、ボルトまたは溶接にて固定され、前記ラックは、前記平板状接続部材、又は、別体に設けられるラック固定板により、前記支持杭の前記回転可能支持部に固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラックと支持杭の接続構造体。
  4. 前記固定式接続金具は、略L字状の相互に略直交する断面を形成する一方の平面の長手方向の略中央部に突出した所定長さの係止部を有し、前記略L字状の相互に略直交する断面を形成するいずれかの平面の、前記係止部を挟んで長手方向に略対称に、複数個の取付け孔が形成され、前記ラックの底部の長手方向の端部には、前記固定式接続金具の取付け孔と対応する位置に、前記固定式接続金具を取り付けるためのボルト孔が形成され、
    前記直線状接続部は、前記固定式接続金具で前記ラックの両端部近傍を外方から囲い、前記ラックの底部のボルト孔と、前記固定式接続金具の取付け孔位置を合わせて、前記ラックと前記固定式接続金具とをボルト固定することにより、相互に対向するラックの端部同士が接続されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のラックと支持杭の接続構造体。
  5. 前記固定式接続金具と、対向する前記ラックの端部の両側は、それぞれ複数のボルトで固定されることを特徴とする請求項4に記載のラックと支持杭の接続構造体。
  6. 前記角度可変接続金具は、
    所定長さの一対の断面L字状部材が対向して配置された半部材を有し、2つの前記半部材が、相互に回転可能に接続され、前記2つの半部材は、それぞれ、前記ラックを保持する保持部と、金具接続部からなり、
    前記金具接続部は、前記2つの半部材の前記保持部の端部の一方の平面が延出して形成され、
    前記金具接続部の形成面に、それぞれ異なる形状の固定孔を有し、
    前記金具接続部において、前記2つの半部材を相互に略直線状の配置から上下にそれぞれ45°以下の所定の範囲で回転可能に組み合わせられる構造を有し、
    前記2つの半部材の前記保持部の、前記金具接続部の形成面とは別の面に、前記金具接続部から所定距離離間して前記ラックに固定するための複数の取付け孔が設けられ、
    隣接して対向配置された前記ラックの端部近傍には、それぞれ複数のボルト孔が形成され、
    両方の前記ラックに前記角度可変接続金具が取り付けられ、
    前記角度可変接続金具の前記保持部に形成された複数の取付け孔と、前記ラックに形成された複数のボルト孔とを、ボルトを挿通して両者を固定することで、隣接する前記ラック同士が所定角度で接続されることを特徴する請求項1から請求項5のいずれかに記載のラックと支持杭の接続構造体。
  7. 前記半部材の、一方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、回転中心となる固定孔と、前記回転中心となる固定孔の直下の位置から前方に向けて90°以下の所定の回転角を有する円弧状の固定孔とが形成され、
    他方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、前記回転中心に対応する位置と、さらに前記回転中心から略45°後方下向きの位置にそれぞれ固定孔が形成され、
    前記一方の断面L字状部材の固定孔の中心同士を結ぶ半径に相当する距離と、前記他方の断面L字状部材の固定孔の中心同士の距離は等しく設定され、
    前記一方の断面L字状部材の回転中心と前記他方の断面L字状部材の回転中心に対応する位置に形成された固定孔同士と、前記一方の断面L字状部材の円弧状の固定孔と前記他方の断面L字状部材の略45°後方下向きに形成された固定孔とが所定角度で相互にボルト固定されることを特徴とする請求項6に記載のラックと支持杭の接続構造体。
  8. 前記角度可変接続金具は、一対の一方の前記断面L字状部材及び一対の他方の前記断面L字状部材が、平面視で180°回転対称な配置に配置され、それぞれの前記半部材が、前記一方の断面L字状部材と前記他方の断面L字状部材によって形成されているか、あるいは、左右対称形状を有する一方の前記断面L字状部材及び左右対称形状を有する他方の前記断面L字状部材をそれぞれ用意することで、一方の前記半部材が、前記一方の断面L字状部材で形成され、他方の半部材が、前記他方の断面L字状部材によって形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のラックと支持杭の接続構造体。
  9. 前記ラックに対する前記支持杭の配置位置は、少なくとも前記固定式接続金具又は前記角度可変接続金具の接続を阻害しない位置であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のラックと支持杭の接続構造体。
  10. 前記ラック上には、複数のトラフが嵌合部で接続されて設置され、
    1本の前記ラックの全長は、前記嵌合部同士を接続後における1本の前記トラフの長さの2倍または3倍に形成されていることを特徴する請求項1から請求項9のいずれかに記載のラックと支持杭の接続構造体。
  11. 前記ラックの前記傾斜接続部において、前記ラック上に設置されるトラフ同士は、トラフの少なくとも一方が所定角度で切断され、切断後のトラフ同士が相互に直接接触されるか、又は、トラフ同士の傾斜接続部近傍において、隙間がパテ、切断されたトラフ、あるいはパテと切断されたトラフの両者で埋められていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載のラックと支持杭の接続構造体。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載のラックと支持杭の接続構造を用いたトラフ線路であって、前記トラフ線路の少なくとも一部は、複数の前記固定式接続金具または複数の前記角度可変接続金具のいずれかで前記ラック同士が接続され、前記ラック上に、複数のトラフが設置されていることを特徴とするトラフ線路。
  13. 前記トラフ線路の一部に、90°曲がりラック、又はS字状若しくは逆S字状の曲がりラックと、他のラックが接続部で接続されたラック接続部を含むことを特徴とする請求項12に記載のトラフ線路。
  14. 略水平に配置された前記ラック上に配置されたトラフが、ハンドホールに接続されることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のトラフ線路。
  15. 前記ハンドホールが組立式のハンドホールであることを特徴とする請求項14に記載のトラフ線路。
  16. 前記支持杭の埋設深さは、少なくとも700mm以上であることを特徴とする請求項12から請求項15のいずれかに記載のトラフ線路。
  17. 断面略L字状の略直交するいずれかの平面の長手方向の略中央に突出する係止部を有し、前記係止部を挟んで略対称に、いずれかの平面に複数個の取付け孔が形成されていることを特徴とする固定式接続金具。
  18. 所定長さの一対の断面L字状部材が対向して配置された半部材を有し、2つの前記半部材が、相互に回転可能に接続され、前記2つの半部材は、それぞれ、ックを保持する保持部と、金具接続部からなる角度可変接続金具であって、
    前記金具接続部は前記2つの半部材の前記保持部の端部の一方の平面が延出して形成され、
    前記金具接続部にて、前記2つの半部材を相互に略直線状の配置から上下に45°以下の所定の範囲で回転可能に組み合わせられる構造を有し、
    前記2つの半部材の前記保持部において、前記金具接続部の形成面とは別の面に、前記金具接続部から所定距離離間してラックに固定するための複数の固定孔が形成されることを特徴とする角度可変接続金具。
  19. 前記半部材の、一方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、回転中心となる固定孔と、前記回転中心となる固定孔の直下の位置から前方に向けて90°以下の所定の回転角を有する円弧状の固定孔とが形成され、
    他方の前記断面L字状部材の前記金具接続部には、前記回転中心に対応する位置に形成された固定孔と、さらに前記回転中心から略45°後方下向きに形成された固定孔が形成され、
    前記一方の断面L字状部材の固定孔の中心同士を結ぶ半径に相当する距離と、前記他方の断面L字状部材の固定孔の中心同士の距離は等しく設定され、
    前記一方の断面L字状部材の回転中心と前記他方の断面L字状部材の回転中心に対応する位置に形成された固定孔同士と、前記一方の断面L字状部材の円弧状の固定孔と前記他方の断面L字状部材の略45°後方下向きに形成された固定孔とが所定角度で相互にボルト固定されることを特徴とする請求項18記載の角度可変接続金具。
  20. 二本の略平行な支柱と、前記支柱を繋ぐ連結部とからなるH字状骨格部と、回転可能支持部とから構成され、前記回転可能支持部は、前記H字状骨格部の前記連結部の上部に、前記連結部に略平行に、二本の前記支柱を直線状に繋ぐように前記支柱に対して回転可能に固定されることを特徴とする支持杭。
  21. 前記回転可能支持部は、L字状断面または四角形の断面の部材の一方の面の長手方向の両端が折り曲げられて形成される折り曲げ部を有し、前記折り曲げ部が前記支柱にボルト固定されたものであることを特徴とする請求項20記載の支持杭。
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