以下に、本願に係る通知装置、通知方法及び通知プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る通知装置、通知方法及び通知プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.通知処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る通知処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る通知処理の一例を示す図である。図1では、本願に係る通知装置100によって、配送品の配送に関する情報である配送情報を所定の対象に通知する処理が行われる例を示す。
図1に示す通知装置100は、配送業者によって行われる配送に関する情報を所定の対象に通知する処理を行うサーバ装置である。実施形態において、所定の対象とは、例えば、配送先のユーザが所有する情報処理端末である。また、実施形態において、ユーザは、所定のサービスにおいて注文した商品を配送品として受け取るものとする。なお、実施形態では、所定のサービスとして、例えば、インターネット等のネットワークを介して提供される種々のEコマースサービスを例として挙げる。
図1に示すサービスサーバ301、302及び303は、所定のサービスをユーザに提供するサーバ装置である。例えば、サービスサーバ301、302及び303は、Eコマースサイト等のウェブサービスを提供するウェブサーバである。図1の例では、サービスサーバ301、302及び303は、各々が異なる事業者によって管理されており、各々が異なるEコマースサイトをユーザに提供しているものとする。以下では、サービスサーバ301、302及び303を区別する必要のないときは、「サービスサーバ30」と表記する。なお、サービスサーバ30の数は、図1に図示した数に限られない。例えば、サービスサーバ30は、運営するサイトにおいてユーザから商品の購入要求を受け付けた場合に、当該商品の配送を配送業者に依頼する。
配送業者装置50は、配送業者によって利用されるサーバ装置である。図1の例では、配送業者装置50は、配送業者の一例である配送業者40によって利用される。配送業者装置50は、サービスサーバ30から配送の依頼を受け付けた場合に、配送先の宛名や、住所や、氏名や、電話番号や、配送品の内容等をサービスサーバ30から取得する。そして、配送業者装置50は、配送品を配送する予定の日時や配送先等が登録された情報である配送情報を生成する。配送業者40は、配送業者装置50によって生成された配送情報に基づいて、配送先への配送を行う。なお、図1での図示は省略しているが、配送業者40は複数存在してもよい。すなわち、サービスサーバ30は、複数の配送業者40のいずれかを選択して商品の発送を依頼してもよい。なお、以下では、配送業者を配送業者装置50と読み替える場合がある。例えば、「配送業者40が情報を送信する」という記載は、実際には、「配送業者40が利用する配送業者装置50が情報を送信する」という状況を示す場合がある。
図1に示すユーザ端末10は、ユーザに利用されるスマートフォン等の情報処理端末である。また、図1に示すユーザU01は、サービスサーバ30から提供されるサービスを利用するユーザの一例である。図1に示す例では、ユーザ端末10は、ユーザU01によって利用されるものとする。なお、図1での図示は省略しているが、実施形態に係るユーザ端末10は1台に限らず、複数台存在していてもよい。すなわち、ユーザU01は、複数台のユーザ端末10を所持していてもよい。なお、以下では、ユーザをユーザ端末10と読み替える場合がある。例えば、「ユーザU01がサービスサーバ30にアクセスする」という記載は、実際には、「ユーザU01が利用するユーザ端末10がサービスサーバ30にアクセスする」という状況を示す場合がある。
図1に示す例において、通知装置100は、配送業者装置50から、配送情報及び配送先を識別するための識別情報を取得する。また、通知装置100は、取得した識別情報と所定の対象とを対応付けるための情報である対応付け情報を参照する。なお、詳細は後述するが、対応付け情報は、配送業者40が有しない情報であるものとする。そして、通知装置100は、取得した識別情報に対応する対象を特定し、特定された対象に、取得された配送情報を通知する。なお、図1の例では、通知装置100は、識別情報としてユーザU01の電話番号(すなわち、ユーザ端末10の電話番号)を利用する。これにより、通知装置100は、ユーザU01が利用したサービスに関わらず、また、配送品を配送する配送業者に関わらず、ユーザU01に対して配送に関する情報を通知することができる。以下、図1を用いて、通知装置100による実施形態に係る通知処理の流れについて説明する。
まず、ユーザU01は、ユーザ端末10を介して、サービスサーバ30から提供される各種サービスを利用する(ステップS11)。例えば、ユーザU01は、サービスサーバ301が提供するショッピングサイトを利用する。あるいは、ユーザU01は、サービスサーバ302が提供するオークションサイトを利用してもよい。あるいは、ユーザU01は、サービスサーバ303が提供するフリーマーケットサイトを利用してもよい。
そして、ユーザU01が、いずれかのサービスサーバ30から提供されるサービスを利用し、当該サービスにおいて商品を注文したものとする。この場合、ユーザU01は、サービスに対して注文情報60を送信する(ステップS11)。
図1の例において、注文情報60とは、ユーザU01がサービスにおいて商品を購入した際にサービスサーバ30に送信する情報であり、例えば、商品の配送先となるユーザU01を特定するための情報を含む。具体的には、注文情報60は、ユーザU01の住所や、ユーザU01の氏名や、ユーザU01の電話番号や、注文品を特定するための情報(例えば、注文品の名称等)等を含む。なお、注文情報60は、商品の配送日時に関する指定や、商品の配送先の指定に関する情報等を含んでもよい。
サービスサーバ30は、ユーザU01から商品の購入要求を受け付けた際に、ユーザU01から注文情報60を取得する。そして、サービスサーバ30は、注文情報60に基づいて、配送業者40に商品の発送を依頼する(ステップS12)。具体的には、サービスサーバ30は、配送業者装置50に注文情報60を送信し、注文情報60に沿った内容での商品の発送を依頼する。なお、サービスサーバ30は、注文情報60に含まれる全ての情報を送信することは要さず、商品の発送の依頼に要する情報のみを配送業者装置50に送信してもよい。
配送業者装置50は、発送の依頼を受け付けた場合、依頼された内容に基づいて、配送に関する情報である配送情報を生成する(ステップS13)。実施形態において、配送情報とは、配送に関する種々の情報を含むものであり、例えば、配送先の住所や氏名や電話番号、配送品の内容、配送予定の日時、配送を依頼した依頼先の名称(例えば、サービスサーバ30が提供するサービスに対応するサイト名)等を含む。また、配送情報は、配送業者装置50が発行する識別番号であって、配送ごとに生成される識別番号(一般に、追跡番号等と称される)を含んでもよい。
ここで、配送業者装置50は、実施形態に係る通知装置100に対して、配送先の電話番号を含む配送情報を送信する(ステップS14)。通知装置100は、配送情報を受信することにより、配送先の電話番号を含む配送情報を取得する。
通知装置100は、取得した電話番号から、通知の対象を特定する(ステップS15)。具体的には、通知装置100は、予め電話番号情報記憶部121内に保持する電話番号情報を参照する。実施形態において、電話番号情報は、識別情報と対象とを対応付けるための対応付け情報の一例であり、電話番号と、各ユーザとの対応付けが記憶されている。具体的には、電話番号情報は、各ユーザと、各ユーザが通信事業者と契約することによって発行された電話番号とを対応付けた情報である。実施形態では、通知装置100は、通信事業者から予め電話番号情報を取得し、電話番号情報記憶部121内に格納しているものとする。なお、通知装置100は、通信事業者が保持する電話番号情報を参照する権限を有している場合には、電話番号情報記憶部121に電話番号情報を保持しなくてもよい。この場合、通知装置100は、適宜、通信事業者が保持するサーバ装置にアクセスし、電話番号情報を参照してもよい。
通知装置100は、電話番号情報を参照して、配送業者装置50から取得した電話番号に対応付けられたユーザであるユーザU01を特定する。より具体的には、通知装置100は、ユーザU01が所有する端末装置であって、通信事業者から発行された電話番号が割り当てられている端末装置であるユーザ端末10を特定する。
続けて、通知装置100は、特定したユーザ端末10に通知するメッセージを生成する(ステップS16)。例えば、通知装置100は、配送情報に基づいて、ユーザU01宛の配送品が届く日時や、配送品の発送元の名称等を含むメッセージを生成する。通知装置100は、生成したメッセージを、特定したユーザ端末10に通知する(ステップS17)。例えば、通知装置100は、通信事業者が提供するサービスであるSMS(Short Message Service)を利用して、ユーザ端末10にメッセージを通知する。
ユーザ端末10は、メッセージの通知を受けた場合、表示画面にメッセージを表示する。図1に示すように、ユーザ端末10は、「AAAサービスの荷物が今日到着予定です。時間指定ができます」といったメッセージ71を表示する。また、ユーザ端末10は、「BBBサービスの荷物が4月6日に届きます。受取日時や場所変更ができます」といったメッセージ72を表示する。なお、AAAサービスとは、サービスサーバ301が提供するサービスの名称であり、BBBサービスとは、サービスサーバ302が提供するサービスの名称であるものとする。
例えば、メッセージ71やメッセージ72は、発送元となるサービスの名称や、配送情報に含まれる配送予定日時に基づいて、通知装置100によって生成されるものとする。また、図1に示すように、メッセージ71やメッセージ72は、時間指定や、受取日時や場所の変更などのユーザU01の要望を受け付ける内容を含む。
例えば、ユーザU01は、メッセージ71やメッセージ72を選択する(例えば、タッチする)ことにより、当該メッセージと対応付けられている配送情報に関する変更要求を行うことができる。具体的には、ユーザ端末10は、メッセージ71がユーザU01から選択された場合に、通知装置100にアクセスし、ユーザU01の操作に従って、メッセージ71に対応付けられた配送情報に関する変更要求を行う。通知装置100は、配送情報の変更が行われた場合、かかる情報を配送業者装置50に送信する。
なお、詳細は後述するが、通知装置100は、配送情報を通知したユーザU01に関して、配送に関する履歴情報を取得してもよい。例えば、通知装置100は、通知が行われた回数や、通知したメッセージを介して配送日時の変更が送信された回数等の履歴を取得する。また、通知装置100は、配送情報を通知されたユーザU01が実際に配送品を受領した回数や、通知した配送日時に配送品を受領する確率等の情報を取得してもよい。
また、通知装置100は、ユーザ端末10から送信される情報であって、配送を円滑に行うための情報を取得してもよい。例えば、通知装置100は、ユーザ端末10の位置情報を取得する。そして、通知装置100は、取得した位置情報に基づいて、ユーザ端末10が所在する位置を推定する。そして、通知装置100は、推定した位置に基づいて、配送業者装置50にユーザU01の在宅可能性を通知する。なお、通知装置100は、通信回線を介して位置情報を定期的に取得する通信事業者を介して、位置情報を取得してもよい。
また、通知装置100は、ユーザU01本人のみならず、ユーザU01と同居する同居人(家族等)が所有する端末装置に通知を行ってもよい。例えば、ユーザU01本人でなくても受け取ることのできる配送品であれば、ユーザU01本人でなくとも、同居人が配送品を受け取るための手続きを行ってもよい。このことから、通知装置100は、同居人が所有する端末装置にメッセージ71やメッセージ72を通知し、配送情報に関する通知を行ってもよい。
このように、通知装置100は、配送情報の通知を受けたユーザU01からの反応や、ユーザU01が所有するユーザ端末10から取得される情報を、配送業者装置50に通知するようにしてもよい。配送業者40は、通知装置100から通知される情報に基づいて、配送に係るサービスをより円滑に行うことができる。なお、通知装置100は、かかる通知処理に基づいて、配送業者40へ請求する対価の額を算出してもよい。
以上、図1を用いて説明してきたように、実施形態に係る通知装置100は、配送品を配送する配送業者から、当該配送品の配送に関する配送情報、及び、配送先を識別するための識別情報(図1の例では電話番号)を取得する。また、通知装置100は、配送業者以外の者が保持する識別情報と所定の対象との対応付け情報(図1の例では電話番号情報)を参照して、取得された識別情報に対応する対象を特定する。そして、通知装置100は、特定された対象に、取得した配送情報を通知する。
このように、通知装置100は、ユーザU01がサービスサーバ30に対して注文する際に送信する注文情報60に含まれる情報のうち、ユーザU01を特定することが可能な情報である電話番号を取得する。そして、通知装置100は、電話番号とユーザU01とを対応付ける情報を参照することで、ユーザU01を特定する。図1の例では、通知装置100は、ユーザU01が所有するユーザ端末10を特定する。なお、通知装置100は、ユーザ端末10を特定するとともに、SMSを利用するための情報ともなりうる電話番号を取得していることから、ユーザ端末10へメッセージを通知することが可能となる。そして、通知装置100は、配送情報に基づいて生成されるメッセージをユーザ端末10に通知する。
上記の処理手順により、通知装置100は、ユーザU01が利用するサービスに関わらず、ユーザU01を特定することができる。そして、通知装置100は、配送業者装置50から配送に関する情報を取得することで、ユーザU01に対する配送に関する情報をサービスに関わらず一元化してユーザU01に通知することができる。また、通知装置100によれば、もともとユーザ端末10に一意に割り当てられた情報である電話番号が利用されるため、ユーザU01は、手間を掛けて、配送業者40や通知装置100に連絡先の登録等を行うことを要さない。以上のように、通知装置100は、ユーザに手間を掛けさせることなく配送情報の通知を行うことができる。以下、このような処理を行う通知装置100、及び、通知装置100を含む通知システム1の構成等について、詳細に説明する。
〔2.通知システムの構成〕
図2を用いて、実施形態に係る通知装置100が含まれる通知システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る通知システム1の構成例を示す図である。図2に例示するように、実施形態に係る通知システム1には、ユーザ端末10と、サービスサーバ30と、配送業者装置50と、通知装置100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した通知システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台のサービスサーバ30や、複数台の配送業者装置50が含まれてもよい。
ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンや、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)等の情報処理装置である。さらに、ユーザ端末10には、情報処理機能を有する種々のスマート機器が含まれてもよい。例えば、ユーザ端末10には、TV(Television)や設置型スピーカなどのスマート家電や、自動車などのスマートビークル(Smart vehicle)や、ドローン(drone)、家庭用ロボットなどが含まれてもよい。
ユーザ端末10は、ユーザによる操作に従って、サービスサーバ30にアクセスすることで、サービスサーバ30から提供されるサービス(例えばウェブサイト)のウェブページを取得する。そして、ユーザ端末10は、取得したウェブページを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。そして、ユーザ端末10は、ウェブページを介して、サービスサーバ30に商品の購入要求を送信したり、注文情報を送信したりする。なお、ユーザ端末10は、ユーザがサービスを利用する場合には、当該サービスから要求された情報を検知し、検知した情報をサービス側に送信する場合がある。例えば、ユーザ端末10は、ユーザが所定のサービスを利用するタイミングで、検知したユーザ端末10の位置情報をサービスサーバ30に送信する場合がある。
サービスサーバ30は、ユーザ端末10からアクセスされた場合に、各種サービスを提供するサーバ装置である。サービスサーバ30は、例えば、ポータルサイト、ニュースサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、オークションサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行情報サイト、飲食店紹介サイト、飲食店等の予約サイト、ウェブブログ、SNS(Social Networking Service)などに関する各種ウェブページを介して、各種サービスを提供する。
また、サービスサーバ30は、サービスにおいて注文を受けた場合に、ユーザ端末10から注文情報を取得する。サービスサーバ30は、注文情報に基づいて、ユーザから注文された商品の発送を配送業者装置50に依頼する。
配送業者装置50は、配送業者によって利用される情報処理装置である。なお、配送業者装置50は、配送業者が所定の場所に設置するサーバであってもよいし、配送業者の各々が利用する端末であってもよい。また、配送業者装置50は、1台の装置として構成されるのではなく、サーバと端末の組合せ等であってもよい。
配送業者装置50は、サービスサーバ30から取得した注文情報に基づいて、配送情報を生成する。また、配送業者装置50は、配送情報及び注文情報に含まれる識別情報を通知装置100に送信する。また、配送業者装置50は、通知装置100を介して、ユーザ端末10から送信される配送情報の変更要求を受け付ける。例えば、配送業者装置50は、配送日時の変更要求や、配送先の場所の変更要求を受け付ける。
通知装置100は、対応付け情報を参照して、識別情報に対応する対象を特定し、特定された対象に配送情報を通知するサーバ装置である。なお、通知装置100は、通信事業者から提供される電話番号情報(対応付け情報の一例)を保持するか、あるいは、通信事業者が有する電話番号情報を参照する権限を有する。あるいは、通知装置100は、通知事業者によって管理されるサーバ装置であってもよい。
〔3.通知装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る通知装置100の構成について説明する。図3は、実施形態に係る通知装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、通知装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、通知装置100は、通知装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末10や、サービスサーバ30や、配送業者装置50との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、電話番号情報記憶部121と、配送情報記憶部122と、配送履歴記憶部123とを有する。
(電話番号情報記憶部121について)
電話番号情報記憶部121は、通信事業者からユーザに付与される電話番号に関する情報を記憶する。ここで、図4に、実施形態に係る電話番号情報記憶部121の一例を示す。図4は、実施形態に係る電話番号情報記憶部121の一例を示す図である。図4に示した例では、電話番号情報記憶部121は、「電話番号」、「契約通信事業者」、「端末ID」、「ユーザID」、「属性情報」、「契約情報」といった項目を有する。
「電話番号」は、通信事業者から各ユーザ端末10に付与される電話番号を示す。図4では、電話番号を「X01」のように概念的に表記しているが、実際には、電話番号の項目には、電話番号を示す数値が記憶される。「契約通信事業者」は、ユーザと契約し、電話番号を発行している通信事業者(いわゆる通信キャリア会社等)を示す。
「端末ID」は、ユーザが利用するユーザ端末10を識別する識別情報である。端末IDは、例えば、ユーザ端末10の固有の識別情報(デバイスID等)である。通信事業者や通知装置100は、端末IDを用いて、ユーザ端末10を一意に識別することが可能である。なお、端末IDとして登録される情報には、端末の機種情報等が含まれてもよい。
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。なお、本明細書中では、図4に示したような識別情報を参照符号として用いる場合がある。例えば、ユーザID「U01」によって識別されるユーザを「ユーザU01」と表記する場合がある。
「属性情報」は、ユーザの属性情報を示す。属性情報とは、例えば、ユーザの性別や年齢、居住地の住所等である。図4では、属性情報を「B01」のように概念的に表記しているが、実際には、属性情報の項目には、具体的なユーザの属性情報が記憶される。なお、通知装置100は、ユーザの属性情報をサービスサーバ30や配送業者装置50から取得してもよいし、通信事業者から取得してもよい。また、ユーザの属性情報には、ユーザの職業や勤務先、年収等の情報が含まれてもよい。
「契約情報」は、ユーザと通信事業者との契約に関する情報を示す。契約情報には、例えば、ユーザの契約期間(すなわち、電話番号が有効である期間)や、ユーザとともに家族契約しているユーザである家族ユーザを識別する識別情報や、ユーザと家族ユーザとが同居しているか否かといった情報が含まれる。図4では、契約情報を「C01」のように概念的に表記しているが、実際には、契約情報の項目には、上記した具体的な契約の内容が記憶される。なお、通知装置100は、契約情報を各通信事業者から取得してもよい。
すなわち、図4に示したデータの一例は、電話番号「X01」は、契約通信事業者「Y社」から発行されたことを示している。また、電話番号X01に対応付けられたユーザ端末10は、端末ID「A01」で識別され、その端末の所有者は、ユーザID「U01」で識別されるユーザU01であること示している。また、ユーザU01の属性情報は「B01」であり、ユーザU01の契約情報は「C01」であることを示している。
(配送情報記憶部122について)
続いて、図5に、実施形態に係る配送情報記憶部122の一例を示す。図5は、実施形態に係る配送情報記憶部122の一例を示す図である。配送情報記憶部122は、個々の配送に関する情報である配送情報を記憶する。図5に示した例では、配送情報記憶部122は、「配送情報ID」、「配送業者ID」、「発送元ID」、「サービス名」、「配送先の電話番号」、「配送情報」、「変更締め切り日時」といった項目を有する。
「配送情報ID」は、個々の配送を識別する識別情報を示す。なお、配送情報は、例えば、発送の依頼が行われ、配送が発生する度に配送業者によって生成される。「配送業者ID」は、配送業者を識別する識別情報を示す。
「発送元ID」は、発送を依頼する発送元を識別する識別情報を示す。「サービス名」は、発送元に対応するサービス名を示す。例えば、サービス名は、Eコマースサイト等の名称である。
「配送先の電話番号」は、配送先の電話番号を示す。「配送先情報」は、配送先の情報や、配送先に配送品を配送する予定日時等を示す。「変更締め切り日時」は、配送先から配送予定日時や配送予定場所の変更を受け付けることのできる期限となる日時を示す。変更締め切り日時は、例えば、配送情報を生成した配送業者が指定を行うことにより設定される。
すなわち、図5に示したデータの一例では、配送情報ID「F01」で識別される配送情報F01は、配送業者ID「G01」で識別される配送業者から発行されたものであることを示している。また、配送情報F01は、発送元ID「H01」で識別される発送元H01から依頼された配送に関するものであり、発送元H01の提供するサービスのサービス名は「AAA」であることを示している。また、配送情報F01における、配送先の電話番号は「X01」であり、配送先情報として、配送先の「住所」や「氏名」や「配送予定日時」が登録されていることを示している。また、配送情報F01において、配送日時や配送場所の変更を受け付ける期限となる変更締め切り日時は「2017年4月5日 10:00」であることを示している。
(配送履歴記憶部123について)
続いて、図6に、実施形態に係る配送履歴記憶部123の一例を示す。図6は、実施形態に係る配送履歴記憶部123の一例を示す図である。配送履歴記憶部123は、配送が行われた際の配送に関する履歴をユーザごとに記憶する。また、配送履歴記憶部123は、配送における、ユーザに対する評価に関する情報を記憶する。図6に示した例では、配送履歴記憶部123は、「ユーザID」、「集計期間」、「配送履歴ログID」、「配送履歴情報」、「通知回数」、「変更回数」、「変更日時情報」、「在宅情報」、「評価情報」といった項目を有する。
「ユーザID」は、図4に示した同一の項目に対応する。「集計期間」は、配送履歴を集計した期間を示す。「配送履歴ログID」は、ユーザに対して配送が行われた際の個々の配送履歴のログを識別する識別情報を示す。
「配送履歴情報」は、ユーザに対する配送履歴に関する情報を示す。図6では、配送履歴情報を「L01」のように概念的に表記しているが、実際には、配送履歴情報の項目には、ユーザに配送が行われた回数や、ユーザが配送品を受け取った回数や、ユーザが予定された配送日時とおりに配送品を受け取った確率等の、配送履歴に関する種々の情報が記憶される。
「通知回数」は、集計期間において、ユーザに対して通知が行われた回数を示す。「変更回数」は、集計期間において、ユーザによって配送日時や配送場所の変更が要求された回数を示す。
「変更日時情報」は、ユーザから要求された配送日時や配送場所の変更に関する情報を示す。図6では、変更日時情報を「M01」のように概念的に表記しているが、実際には、変更日時情報の項目には、ユーザが新たに配送を希望した日時や、場所や、曜日に関する情報が記憶される。すなわち、変更日時情報は、ユーザが所望した配送日時等の履歴を示す情報である。通知装置100は、変更日時情報に基づいて、例えば、配送業者に対して、予定配送日時をレコメンドしてもよい。すなわち、通知装置100は、頻繁にユーザから配送を要求される日時に関する情報を記憶することにより、ユーザが在宅している可能性の高い日時を推定し、かかる情報を配送業者に提供する。
「在宅情報」は、ユーザの在宅に関する情報を示す。図6では、在宅情報を「N01」のように概念的に表記しているが、実際には、在宅情報の項目には、ユーザが在宅していた日時や曜日に関する情報が記憶される。在宅情報は、例えば、定期的に取得されるユーザ端末10の位置情報に基づいて、ユーザが配送先(例えばユーザの自宅)に所在すると推定された時間帯や曜日が記憶される。あるいは、在宅情報は、実際に配送業者が配送を行った際に、ユーザが自宅に所在していた時間や曜日が記憶される。
「評価情報」は、ユーザの評価に関する情報を示す。図6では、評価情報を「P01」のように概念的に表記しているが、実際には、評価情報の項目には、通知装置100によって評価された具体的なユーザの評価情報(例えば、ユーザの評価を示す指標値等)が記憶される。詳細は後述するが、評価情報は、例えば、配送情報が通知されたユーザから変更要求が行われる回数の多寡や、配送予定日時にユーザが配送品を受け取った回数の多寡や、ユーザから指定された配送日時に実際にユーザが所在していた回数の多寡等に基づき、通知装置100によって導出される。
すなわち、図6に示したデータの一例は、ユーザU01に関する配送履歴であり、「2017年3月1日〜2017年3月31日」に集計された配送履歴であって、配送履歴ログID「K01」や、「K02」や、「K03」や、「K04」で識別される配送履歴ログを含むものであることを示している。また、ユーザU01の配送履歴情報は「L01」であり、集計期間においてユーザU01に通知が行われた回数が「30」回であり、ユーザU01から配送情報の変更が行われた回数が「8」回であることを示している。また、ユーザU01の変更日時情報は「M01」であり、ユーザU01の在宅情報は「N01」であり、ユーザU01の評価情報は「P01」であることを示している。
(制御部130について)
図3に戻って説明を続ける。制御部130は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、通知装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(通知プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、特定部132と、通知部133と、受信部134と、送信部135と、算出部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、配送品を配送する配送業者から、当該配送品の配送に関する配送情報、及び、配送先を識別するための識別情報を取得する。
例えば、取得部131は、識別情報として、ユーザから発送元に対して送信される注文情報に含まれる情報であって、各発送元(すなわち、各サービス)に対して共通して送信される識別情報を取得する。具体的には、取得部131は、識別情報として、配送先であるユーザの電話番号を取得する。
また、取得部131は、通信事業者から、電話番号とユーザとを対応付ける情報である電話番号情報を取得可能な場合には、かかる情報を取得する。
また、取得部131は、配送情報として、配送品の発送元、配送品が配送される予定日時、及び配送品が配送される場所に関する情報の少なくともいずれか一つを取得する。例えば、取得部131は、配送業者装置50から取得した配送情報に含まれる情報に基づいて、配送品の発送元等の情報を取得する。
また、取得部131は、配送先となるユーザが所有するユーザ端末10に関する各種情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、実施形態に係る通知処理の対象であるユーザ端末10の所在する位置を示す位置情報を取得する。
例えば、取得部131は、通信事業者を介して、ユーザ端末10が自装置で検知する位置情報を取得する。具体的には、取得部131は、ユーザの自宅の位置を示す位置情報や、勤務先の位置を示す位置情報等を取得する。例えば、取得部131は、配送情報に記載されたユーザの配送先の住所や勤務先を参照して、ユーザの自宅の位置を示す位置情報や、ユーザの勤務先の位置を示す位置情報等を取得する。かかる位置情報は、後述するように、ユーザの在宅可能性を判定するため等に用いられる。
なお、取得部131は、位置情報の取得を継続することにより、ユーザの拠点となる箇所の位置情報を推定してもよい。例えば、取得部131は、ユーザ端末10から取得された位置情報のうち、深夜から早朝にかけて日常的に取得される位置情報を、ユーザの自宅を示す位置情報と推定してもよい。あるいは、取得部131は、ユーザ端末10から取得された位置情報のうち、平日の日中にかけて日常的に取得される位置情報を、ユーザの勤務先を示す位置情報と推定してもよい。
また、取得部131は、位置情報に基づいて、配送品の配送先となるユーザが当該配送品を受け取ることが可能か否かを推定してもよい。言い換えれば、取得部131は、位置情報に基づいて、ユーザの在宅可能性を推定する。例えば、取得部131は、配送業者が配送品をユーザの自宅に配送している間に、当該ユーザが利用するユーザ端末10の位置情報を取得する。そして、取得部131は、ユーザ端末10の位置情報の示す位置がユーザの自宅の近傍である場合に、ユーザが在宅している可能性が比較的高いと推定する。例えば、取得部131は、ユーザ端末10の位置情報の示す位置が、配送先の郵便番号によって特定される地域の範囲内である場合に、ユーザが在宅している可能性が比較的高いと推定する。また、取得部131は、ユーザ端末10の位置情報の示す位置がユーザの自宅から所定距離を超えて離れた位置(例えば、配送先の郵便番号によって特定される地域の範囲外)を示す場合に、ユーザが在宅している可能性が比較的低いと推定する。後述する送信部135は、かかる推定結果を配送業者にリアルタイムに送信することによって、ユーザが在宅であるか否かを配送業者に通知してもよい。
また、取得部131は、ユーザに配送品が配送された履歴や、通知部133がユーザ端末10に通知を行なった履歴や、ユーザ端末10から配送に関する変更要求が送信された回数等、記憶部120内に記憶される各種情報を取得してもよい。取得部131は、取得した情報を、適宜、記憶部120内に格納する。
(特定部132について)
特定部132は、配送業者以外の者が保持する情報であって、識別情報と所定の対象とを対応付ける情報である対応付け情報を参照して、取得部131によって取得された識別情報に対応する対象を特定する。
例えば、特定部132は、識別情報として配送先であるユーザの電話番号が取得された場合には、対象として、電話番号に対応するユーザ端末10を特定する。
より具体的には、特定部132は、ユーザが契約する通信事業者が保持する対応付け情報を参照して、電話番号に対応するユーザ端末10を特定する。なお、特定部132は、電話番号情報記憶部121に格納された対応付け情報(電話番号情報)を参照してもよいし、特定処理の度に通信事業者にアクセスして、対応付け情報を参照してもよい。取得部131は、ユーザが契約する通信事業者が保持する対応付け情報を取得して電話番号情報記憶部121に格納しているため、いずれの場合も、特定部132は、ユーザが契約する通信事業者が保持する対応付け情報を参照することになる。
なお、特定部132は、対応付け情報を参照して、配送先と関連する対象である関連対象を特定してもよい。具体的には、特定部132は、関連対象として、配送先であるユーザの家族、又は、当該ユーザと同居する関係者(友人やパートナー等)が利用するユーザ端末10を特定する。例えば、特定部132は、電話番号情報記憶部121内を参照し、ユーザと通信事業者との契約情報に基づいて、ユーザの関連対象を特定する。また、関連対象は、ユーザ本人が利用する複数のユーザ端末10であってもよい。例えば、ユーザが異なる電話番号が設定された複数のユーザ端末10を利用している場合、特定部132は、一のユーザ端末10の関連対象として、他のユーザ端末10を特定してもよい。また、特定部132は、関連対象として、ユーザが自宅に設置している固定電話や情報処理端末を特定してもよい。この場合、後述する通知部133は、ユーザに携帯されたユーザ端末10とともに、ユーザの自宅の固定電話や情報処理端末に対して通知を行ってもよい。
(通知部133について)
通知部133は、特定部132によって特定された対象に、取得部131によって取得された配送情報を通知する。例えば、通知部133は、対象として、電話番号に対応するユーザ端末10が特定された場合には、特定されたユーザ端末10に配送情報を通知する。
なお、通知部133は、取得部131が取得した配送情報の全てを通知することを要しない。例えば、通知部133は、配送品の発送元、配送品が配送される予定日時、及び配送品が配送される場所に関する情報の少なくともいずれか一つを通知する。具体的には、通知部133は、所定の定型文ファイル等に、上記の発送元等の情報を埋め込むことにより、配送情報を記載したメッセージを生成する。そして、通知部133は、生成したメッセージを送信可能な態様でユーザ端末10に通知を行う。具体的には、通知部133は、SMSを利用してメッセージを送信することにより、ユーザ端末10に配送情報を通知する。
また、通知部133は、通知を受信したユーザ端末10において、ユーザが種々の要求を返信可能な態様で通知を行ってもよい。例えば、通知部133は、配送予定日時や、配送先となる場所等の変更要求をユーザが返信できるような態様で通知を行う。図1の例では、通知部133は、メッセージ71に含まれる「時間指定」や、メッセージ72に含まれる「受取日時や場所変更」といった文字をユーザが選択した場合に、選択した内容に対応する変更要求を通知装置100側に返信できるような態様で通知を行う。
また、通知部133は、配送先と関連する対象である関連対象が特定された場合には、特定部132によって特定された関連対象に、取得部131によって取得された配送情報を通知してもよい。具体的には、通知部133は、配送先であるユーザの家族、又は、ユーザと同居する関係者が利用するユーザ端末10に配送情報を通知してもよい。
(受信部134について)
受信部134は、通知部133によって通知された配送情報に対する要求を対象から受信する。例えば、受信部134は、通知部133によって通知されたメッセージを受信したユーザ端末10から、当該メッセージに記載された配送予定日時や配送場所についての変更要求を受信する。
また、受信部134は、通知部133によって対象に対して通知が行われた回数、及び、対象から受信する配送の変更の要求の回数を計数する。受信部134は、計数した情報を、適宜、記憶部120内に格納する。例えば、受信部134は、計数した情報を配送履歴記憶部123に格納する。また、受信部134は、計数した情報に基づいて、ユーザに対する評価情報を生成し、生成した評価情報を配送履歴記憶部123に格納してもよい。例えば、受信部134は、他のユーザと比較して、配送に関する変更要求を頻繁に行うユーザや、予定していた配送日時において配送品を受領せずに再配達を発生させたユーザを低く評価する評価情報を生成する。あるいは、受信部134は、他のユーザと比較して、変更要求を行う回数の少ないユーザや、予定していた配送日時において配送品を受領する確率が高いユーザを高く評価する評価情報を生成する。なお、受信部134は、ユーザが変更後に指定した日時や曜日に関する情報を受信してもよい。言い換えれば、受信部134は、ユーザが配送に関して所望する日時等を受信してもよい。
また、受信部134は、取得部131がユーザ端末10の位置情報を取得した場合、取得された位置情報が示す位置に対して、配送品を配送する旨の要求を受信してもよい。例えば、通知部133は、取得部131がユーザ端末10の位置情報を取得した場合、配送先の場所の変更先として「現在位置」を指定可能なメッセージを通知する。具体的には、通知部133は、ユーザが要求を送信するための通知ボタンであって、「ここで配送品を受け取る」といった表示を含む通知を行い、かかる通知をユーザ端末10に表示させる。そして、ユーザは、通知されたメッセージに返信して、現在位置に配送を希望する旨の要求を送信する。受信部134は、このような、位置情報に基づいた配送先の変更の要求を受信する。
(送信部135について)
送信部135は、受信部134によって受信された要求に関する情報を配送業者に送信する。例えば、送信部135は、受信部134によって配送日時や配送場所の変更の要求が受信された場合に、要求された配送日時や配送場所(すなわち、ユーザが所望する、変更後の配送日時や配送場所)に関する情報を配送業者に送信する。
また、送信部135は、対象に対して通知が行われた回数、及び、対象から受信する配送の変更の要求の回数の計数結果を配送業者に送信してもよい。配送業者は、かかる情報を取得することにより、例えば、配送を頻繁に利用するユーザや、配送の変更要求を頻繁に送信するユーザ等を把握することができる。
また、送信部135は、取得部131によってユーザ端末10の位置情報が取得される場合、当該位置情報を配送業者に送信してもよい。例えば、配送業者は、ユーザ端末10の位置情報に基づいてユーザが自宅に所在しているか否かを推定できるので、ユーザが自宅に所在している可能性が高いタイミングを見計らって、当該ユーザへの配送を行うことができる。
また、送信部135は、位置情報が示す位置に対して配送品を配送する旨の要求が受信された場合には、要求に関する情報とともに、取得された位置情報を配送業者に送信する。これにより、配送業者は、ユーザ端末10から急な配送場所の変更要求を受けた場合であっても、配送する場所を正確に把握することができる。
なお、送信部135は、取得された位置情報に基づいて、配送品の配送先となるユーザが配送品を受け取ることが可能か否かを取得部131が推定していた場合には、推定した結果情報を配送業者に送信してもよい。これにより、配送業者は、在宅可能性の高いユーザに優先的に配送を行ったり、在宅可能性の低いユーザの配送を後日に回したりといった、円滑な配送サービスを実現することができる。
(算出部136について)
算出部136は、通知部133によって行われた通知に基づいて、配送業者が対応付け情報を保持する者に対して支払う報酬を算出する。例えば、対応付け情報が電話番号情報である場合、算出部136は、配送業者が通信事業者(もしくは、通知装置100)に支払う報酬を算出する。
例えば、算出部136は、電話番号情報を利用してユーザ端末10に対して通知を行った回数に基づいて報酬を算出する。あるいは、算出部136は、ユーザ端末10から変更要求を受信し、要求に関する情報を配送業者に送信した回数に基づいて報酬を算出してもよい。
また、算出部136は、ユーザ端末10の位置情報を配送業者に送信した数や、ユーザ端末10の在宅可能性を推定した情報を配送業者に提供した回数等に基づいて、報酬を算出してもよい。言い換えれば、算出部136は、通知装置100による処理が配送業者が行う配送に関してもたらす利益に応じた対価として、対応付け情報を保持する者に対して支払う報酬を算出する。
〔4.ユーザ端末の構成〕
次に、図7を用いて、実施形態に係るユーザ端末10の構成について説明する。図7は、実施形態に係るユーザ端末10の構成例を示す図である。図7に示すように、ユーザ端末10は、通信部11と、入力部12と、表示部13と、検知部14と、記憶部15と、制御部16とを有する。なお、ユーザ端末10が有する各処理部の接続関係は、図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、サービスサーバ30や通知装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC等によって実現される。
入力部12は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部12は、ユーザ端末10に備えられた操作キー等によって実現される。また、入力部12には、画像を撮影するための撮像装置(カメラ等)や、音声を集音する集音機器(マイク等)が含まれてもよい。
表示部13は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、表示部13は、液晶ディスプレイ等によって実現される。表示部13は、例えば、通知装置100から送信される通知(メッセージ)を表示する。なお、ユーザ端末10にタッチパネルが採用される場合には、入力部12の一部と表示部13とは一体化される。
検知部14は、ユーザ端末10に対する各種操作や、ユーザ端末10の周囲の環境情報等を検知する。例えば、検知部14は、各種情報を検知するセンサやアンテナにより実現される。具体的には、検知部14は、ユーザ端末10と接続されている機器に関する通信状況や、ユーザ端末10の周囲の照度や騒音、ユーザ端末10の物理的な動き、ユーザ端末10の位置情報等を検知する。
例えば、検知部14は、入力部12に入力された情報に基づいて、ユーザの操作を検知する。すなわち、検知部14は、入力部12に画面をタッチする操作の入力があったことや、音声の入力があったこと等を検知する。また、検知部14は、ユーザによって所定のアプリが起動されたことを検知してもよい。かかるアプリがユーザ端末10内の撮像機能(例えば、カメラ)を動作させるアプリである場合、検知部14は、ユーザによって撮像機能が利用されていることを検知する。また、検知部14は、ユーザ端末10内に備えられた加速度センサやジャイロセンサ等で検知されたデータに基づき、ユーザ端末10自体が動かされているといった操作を検知してもよい。例えば、検知部14は、ジャイロセンサ等で検知されたデータに基づき、ユーザ端末10がユーザの手の中にあることや、ユーザが片手でユーザ端末10を取り扱っていること等を検知する。
また、検知部14は、ユーザ端末10の現在位置を検知する。具体的には、検知部14は、GPS(Global Positioning System)衛星から送出される電波を受信し、受信した電波に基づいてユーザ端末10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。
なお、検知部14は、GPS以外の種々の手法により位置情報を取得してもよい。例えば、ユーザ端末10が駅改札や商店等で使用される非接触型ICカードと同等の機能を備えている場合(もしくは、ユーザ端末10が非接触型ICカードの履歴を読み取る機能を備えている場合)、ユーザ端末10によって駅での乗車料金の決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。検知部14は、かかる情報を検知し、位置情報として取得する。また、検知部14は、ユーザ端末10が特定のアクセスポイントと通信を行う際には、アクセスポイントから取得可能な位置情報を検知してもよい。また、位置情報は、ユーザ端末10が備える光学式センサや、赤外線センサや、磁気センサ等によって取得されてもよい。
また、検知部14は、ユーザ端末10に接続される外部装置を検知する。例えば、検知部14は、外部装置との相互の通信パケットのやり取りや、外部装置が発する信号等に基づいて、外部装置を検知する。具体的には、検知部14は、外部装置が利用しているWi‐Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の電波を検知する。また、検知部14は、外部装置と通信が確立する場合に、外部装置との接続の種類を検知してもよい。例えば、検知部14は、外部装置と有線で接続されているか、無線通信で接続されているかを検知する。また、検知部14は、無線通信で用いられている通信方式等を検知してもよい。また、検知部14は、外部装置が発する電波を検知する電波センサや、電磁波を検知する電磁波センサ等によって取得される情報に基づいて、外部装置を検知してもよい。外部装置の一例は、ユーザ端末10を利用するユーザが利用する他のデバイス(他のユーザ端末10)であり、例えば、ウェアラブルデバイスや、設置型のIoT(Internet of Things)機器等である。
また、検知部14は、ユーザ端末10における環境を検知する。検知部14は、ユーザ端末10に備えられた各種センサや機能を利用し、環境に関する情報を検知する。例えば、検知部14は、ユーザ端末10の周囲の音を収集するマイクロフォンや、ユーザ端末10の周囲の照度を検知する照度センサや、ユーザ端末10の物理的な動きを検知する加速度センサ(又は、ジャイロセンサなど)や、ユーザ端末10の周囲の湿度を検知する湿度センサや、ユーザ端末10の所在位置における磁場を検知する地磁気センサ等を利用する。そして、検知部14は、各種センサを用いて、種々の情報を検知する。例えば、検知部14は、ユーザ端末10の周囲における騒音レベルや、ユーザ端末10の周囲がユーザの虹彩を撮像に適する照度であるか等を検知する。さらに、検知部14は、カメラで撮影された写真や映像に基づいて周囲の環境情報を検知してもよい。
また、ユーザ端末10は、検知部14によって検知された情報に基づいて、ユーザ端末10のコンテキストを示すコンテキスト情報を取得するようにしてもよい。上述のように、ユーザ端末10は、内蔵された各種センサ(検知部14)により、位置、加速度、温度、重力、回転(角速度)、照度、地磁気、圧力、近接、湿度、回転ベクトルといった、種々の物理量をコンテキスト情報として取得する。また、ユーザ端末10は、内蔵する通信機能を利用して、各種装置との接続状況(例えば、通信の確立に関する情報や、利用している通信規格)などを、コンテキスト情報として取得してもよい。
(記憶部15について)
記憶部15は、各種情報を記憶する。記憶部15は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部15には、サービス情報記憶部151が含まれる。
サービス情報記憶部151は、例えば、ユーザが利用したサービスに関する情報を記憶する。具体的には、サービス情報記憶部151は、ユーザが利用したサービスにおける行動履歴(ログ)を記憶する。例えば、サービス情報記憶部151は、サービスサーバ30から提供されるショッピングサイトに購入要求を送信したログ等を記憶する。また、サービス情報記憶部151は、サービスサーバ30に送信した注文情報等の内容を記憶してもよい。
制御部16は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、ユーザ端末10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部16は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
制御部16は、ユーザ端末10において行われる各種処理を制御する。図7に示すように、制御部16は、受信部161と、取得部162と、送信部163とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
受信部161は、各種情報を受信する。例えば、受信部161は、サービスサーバ30や通知装置100から送信される情報を受信する。また、受信部161は、検知部14が検知する各種情報を受信する。また、受信部161は、通知装置100から通知される配送情報を受信する。
取得部162は、各種情報やデータを取得する。例えば、取得部162は、サービスサーバ30にアクセスすることで、ユーザが閲覧を所望するウェブページを取得する。また、取得部162は、アプリのダウンロードサイト等を介して、サービスサーバ30が提供するサービスの利用に用いる所定のアプリを取得してもよい。
送信部163は、各種情報を送信する。例えば、送信部163は、サービスにおいてユーザが商品等を注文した場合、サービスサーバ30に注文情報を送信する。また、送信部163は、通知装置100から通知された配送情報に対してユーザが変更を所望する場合には、ユーザの操作に従って、変更要求を通知装置100に送信する。また、送信部163は、検知部14によって検知された情報を通知装置100や通信事業者に送信してもよい。例えば、送信部163は、通知装置100の要求や、通信事業者による設定に基づいて、定期的(例えば10分毎)にユーザ端末10の位置情報を通知装置100や通信事業者に送信する。
〔5.処理手順〕
次に、図8、図9及び図10を用いて、実施形態に係る通知装置100による処理の手順について説明する。まず、図8を用いて、実施形態に係る通知処理の処理手順を説明する。図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャート(1)である。
図8に示すように、通知装置100は、配送業者装置50から、配送先となるユーザの電話番号と配送情報とを取得したか否かを判定する(ステップS101)。電話番号と配送情報とを取得していない場合(ステップS101;No)、通知装置100は、取得するまで待機する。
一方、電話番号と配送情報とを取得した場合(ステップS101;Yes)、通知装置100は、電話番号情報に基づいて、電話番号に対応する対象(実施形態では、ユーザ端末10)を特定する(ステップS102)。
そして、通知装置100は、配送情報に基づいて、特定した対象へのメッセージを生成する(ステップS103)。続けて、通知装置100は、生成したメッセージを対象に通知する(ステップS104)。なお、通知装置100は、メッセージの生成に続けてメッセージを通知するのではなく、所定のタイミング(例えば、配送予定日時の2日前など)を待って、メッセージを通知してもよい。
次に、図9を用いて、実施形態に受信処理及び送信処理に関する処理手順を説明する。図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャート(2)である。
図9に示すように、通知装置100は、通知した配送情報に関して、変更可能な締め切り時間を経過したか否かを判定する(ステップS201)。変更可能な締め切り時間を経過していない場合(ステップS201;No)、通知装置100は、ユーザから変更の要求を受信したか否かを判定する(ステップS202)。変更の要求を受信していない場合(ステップS202;No)、通知装置100は、変更可能な締め切り時間を経過するまで待機する。
一方、変更の要求を受信した場合(ステップS202;Yes)、通知装置100は、変更の要求に関する情報を配送業者に送信する(ステップS203)。その後、通知装置100は、変更の要求に対して、配送業者から回答を得たか否かを判定する(ステップS204)。なお、ステップS204における回答とは、例えば、ユーザから要求された変更について対応することが可能か否かを示した配送業者からの回答をいう。
配送業者から回答を得ていない場合(ステップS204;No)、通知装置100は、回答を得るまで待機する。一方、配送業者から回答を得た場合(ステップS204;Yes)、通知装置100は、回答された内容をユーザに通知する。例えば、通知装置100は、要求した配送日時で配送を行うことが可能な旨をユーザに通知する。
その後、通知した配送情報に関して変更可能な締め切り時間を経過した場合(ステップS201;Yes)、通知装置100は、ユーザとの連絡の状況を配送業者に送信する(ステップS206)。具体的には、通知装置100は、通知した配送に関して、配送日時や配送場所が確定された旨を配送業者に送信する。なお、通知装置100は、ステップS206の後に、所定のタイミングで、配送業者が対応付け情報を保持する者に対して支払う報酬を算出する処理を行ってもよい。
次に、図10を用いて、位置情報を用いてユーザの在宅可能性を推定する処理の処理手順を説明する。図10は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャート(3)である。なお、図10では、配送業者が配送品をユーザに配送している途中において、通知装置100がユーザの在宅可能性を推定する場合を例として挙げる。
通知装置100は、配送業者から、配送を行う旨の連絡を受信する(ステップS301)。その後、通知装置100は、現時点における、ユーザ端末10の位置情報を取得したか否かを判定する(ステップS302)。位置情報を取得していない場合(ステップS302;No)、通知装置100は、位置情報を取得するまで待機する。
一方、位置情報を取得した場合(ステップS302;Yes)、通知装置100は、位置情報に基づいて、ユーザが配送品を受け取ることができるか否かを推定する(ステップS303)。そして、通知装置100は、推定した結果を配送業者に連絡する(ステップS304)。
〔6.変形例〕
上述した通知装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、通知装置100の他の実施形態について説明する。
〔6−1.識別情報の種別〕
上記実施形態では、通知装置100が、電話番号とユーザ端末10との対応付け情報に基づいてユーザ端末10を特定する例を説明した。ここで、識別情報は、電話番号に限られない。すなわち、識別情報は、注文情報に含まれる情報であって、商品等の注文において各サービスに対して共通して送信される情報であり、かつ、対象を特定することが可能な情報であれば、電話番号以外の情報であってもよい。
例えば、通知装置100は、ユーザ端末10のデバイスIDや、メールアドレス等を識別情報として用いてもよい。例えば、通信事業者は、ユーザ端末10のデバイスIDや、ユーザ端末10に付与されるメールアドレスと、ユーザとの対応付け情報を保持する。このため、通知装置100は、通信事業者に保持された対応付け情報を参照することにより、デバイスIDやメールアドレスによって、ユーザ端末10を一意に特定することができる。この場合、ユーザ端末10から各サービスサーバ30に送信される注文情報には、ユーザ端末10のデバイスIDや、メールアドレスが含まれる。
あるいは、通知装置100は、所定の通信アプリ等で用いられるアカウント等を識別情報として用いてもよい。この場合、アカウントとユーザ端末10との対応付け情報は、例えば、当該所定の通信アプリを提供するサービス事業者によって保持される。通知装置100は、かかるサービス事業者が管理するサーバ等にアクセスするか、あるいは、かかるサービス事業者からの提供を受けて、対応付け情報を参照する。
このように、通知装置100は、電話番号以外の識別情報を用いても、上記実施形態で説明した通知処理を行うことができる。すなわち、通知装置100は、ユーザ端末10からサービスサーバ30に送信される種々の情報を用いて通知処理を行うことができるため、処理に柔軟性を持たせることができる。
〔6−2.ユーザの在宅可能性の推定〕
上記実施形態では、通知装置100が、ユーザ端末10の位置情報に基づいてユーザの在宅可能性を推定する例を説明した。ここで、通知装置100は、位置情報以外の情報を用いて、ユーザの在宅可能性を推定してもよい。
例えば、通知装置100は、ユーザがスケジュールに係るサービスを利用している場合に、かかるサービスの情報(以下、「スケジュール情報」と表記する)を取得する。
例えば、通知装置100は、スケジュールサービスにおいて、所定の外出先におけるイベント情報と日時とをユーザが登録しているというスケジュール情報を取得する。この場合、通知装置100は、例えば、当該日時において、ユーザが在宅している可能性が比較的低いと推定する。
あるいは、通知装置100は、スケジュールサービスにおいて、自宅におけるイベント情報と日時とをユーザが登録しているというスケジュール情報を取得する。この場合、通知装置100は、例えば、当該日時において、ユーザが在宅しているという可能性が比較的高いと推定する。
また、通知装置100は、交通機関、旅行、飲食施設、もしくは宿泊施設の少なくともいずれか一つの予約に係るサービスの利用において、ユーザが予約した予約日程に関する情報を取得してもよい。かかる情報が取得された場合、通知装置100は、例えば、ユーザが予約した予約日程に対応する日時はユーザが在宅しているという可能性が比較的低いと推定する。
また、通知装置100は、サービスの利用に用いられる情報機器であって、ユーザの自宅に設置された情報機器における通信状況に関する情報を取得してもよい。例えば、通知装置100は、ユーザが携帯するユーザ端末10と、ユーザの自宅に設置されたIoT機器との間で近距離通信が行われているといった通信状況に関する情報を取得する。この場合、通知装置100は、通信状況が取得された時点においては、ユーザが在宅しているという可能性が比較的高いと推定する。
また、通知装置100は、配送履歴情報に基づいて、ユーザの在宅可能性を推定してもよい。例えば、通知装置100は、過去のユーザの在宅履歴を参照し、ユーザが在宅している可能性の高い時間帯や曜日に関する情報を取得する。そして、通知装置100は、配送業者が配送しようとする日時において、過去のユーザの在宅傾向と照らして、ユーザが在宅しているか否かを推定してもよい。
〔6−3.サービスの享受〕
実施形態では、ユーザの在宅可能性を推定する処理について説明した。しかし、配送品によっては、必ずしもユーザが在宅していなくても配送を行うことができる場合がある。通知装置100は、このように、ユーザが配送を享受できる状況であるか否かを示す情報を配送業者に送信してもよい。
具体的には、ユーザが宅配ボックスを設置していたり、配送先において配送品を受領する管理人等が常駐していたりする場合、配送業者は、ユーザ自身が在宅でなくとも配送を行うことができる。通知装置100は、例えば、一の配送業者によって配送が行われた場合に、当該一の配送業者から、ユーザが宅配ボックスを設置していることや、配送先に管理人が常駐しているという情報のフィードバックを受信する。そして、通知装置100は、他の配送業者が当該ユーザに配送を行おうとする際に、ユーザが宅配ボックスを設置していることや、配送先に管理人が常駐しているという情報を、当該他の配送業者に通知する。これにより、他の配送業者は、配送を円滑に行うことができる。
〔6−4.ユーザ端末〕
上記実施形態では、図7を用いてユーザ端末10の構成例を示したが、ユーザ端末10は、図7で示した構成を必ずしも全て有していなくてもよい。ユーザ端末10には、上述のように、スマートフォンやタブレット端末のようなスマートデバイスのみならず、通信機能を有する眼鏡型端末や、あるいは、ユーザの心拍を記憶する心拍測定器など、種々のウェアラブルデバイスが含まれる。この場合、ユーザ端末10は、必ずしも表示画面に通知を表示するのではなく、例えば、音声によって通知装置100から通知されたメッセージを再生したり、振動によって通知装置100からメッセージが通知されたことをユーザに伝えたりしてもよい。すなわち、ユーザ端末10は、所定の通信機能を有するデバイスであれば、必ずしも図7で示した構成を有していなくてもよい。
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る通知装置100やユーザ端末10等は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、通知装置100を例に挙げて説明する。図11は、通知装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(図2に示したネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網500を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る通知装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図3に示した取得部131と、受信部134とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部120に記憶される情報は、ネットワークNを介して、外部に備えられた所定の記憶装置に記憶されてもよい。
また、上記実施形態では、通知装置100が、例えば、識別情報と配送情報とを取得する取得処理と、対象を特定する特定処理と、配送情報を通知する通知処理とを行う例を示した。しかし、上述した通知装置100は、取得処理を行う取得装置と、特定処理を行う特定装置と、通知処理を行う通知装置とに分離されてもよい。この場合、取得装置は、少なくとも取得部131を有する。特定装置は、少なくとも特定部132を有する。通知装置は、少なくとも通知部133を有する。そして、上記の通知装置100による処理は、取得装置と、特定装置と、通知装置との各装置を有する通知システム1によって実現される。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る通知装置100は、取得部131と、特定部132と、通知部133とを有する。取得部131は、配送品を配送する配送業者から、当該配送品の配送に関する配送情報、及び、配送先を識別するための識別情報を取得する。特定部132は、配送業者以外の者が保持する情報であって、識別情報と所定の対象とを対応付ける情報である対応付け情報を参照して、取得部131によって取得された識別情報に対応する対象を特定する。通知部133は、特定部132によって特定された対象に、取得部131によって取得された配送情報を通知する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、配送情報とともに識別情報を取得し、識別情報と対象との対応付け情報を参照して特定された対象(ユーザ)に対して、配送情報を通知する。これにより、通知装置100は、ユーザが注文を行った注文先であるサービスに関わらず(すなわち、配送品の発送元に関わらず)、また、配送品を配送する配送業者に関わらず、特定した対象に対して、配送に関する情報を通知することができる。これにより、通知装置100は、注文を行うサービスや配送業者に対してユーザに特段の手間をとらせることなく、配送に関する通知を行うことができる。
また、取得部131は、識別情報として、ユーザから発送元に対して送信される注文情報に含まれる情報であって、各発送元に対して共通して送信される識別情報を取得する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、ユーザが注文を行う際の注文情報に含まれる情報を識別情報として用いる。このため、ユーザは、何ら意識することなく、通知装置100が行う通知処理を享受することができる。すなわち、通知装置100は、ユーザに手間を掛けさせることなく配送情報の通知を行うことができる。
また、取得部131は、識別情報として、配送先であるユーザの電話番号を取得する。特定部132は、対象として、電話番号に対応する端末装置を特定する。通知部133は、特定部132によって特定された端末装置に対して配送情報を通知する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、電話番号に基づいてユーザを特定する。すなわち、ユーザは、特別な識別情報を用意せずとも、日常的に利用する電話番号という情報をサービス側に伝えて注文を行うだけで、通知装置100が行う通知処理を享受することができる。これにより、通知装置100は、ユーザに抵抗感を与えることなく、配送情報の通知を行うことができる。
また、特定部132は、ユーザが契約する通信事業者が保持する対応付け情報を参照して、電話番号に対応する端末装置を特定する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、通信事業者と連携してユーザの特定を行う。このため、通知装置100は、極めて高い精度でユーザを特定することができる。
また、取得部131は、配送情報として、配送品の発送元、当該配送品が配送される予定日時、及び当該配送品が配送される場所に関する情報の少なくともいずれか一つを取得する。通知部133は、配送品の発送元、当該配送品が配送される予定日時、及び当該配送品が配送される場所に関する情報の少なくともいずれか一つを通知する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、配送に関する詳細な情報をユーザに通知する。すなわち、通知装置100は、事前にユーザに配送日時等の通知することで、ユーザが配送品を受領する可能性を高めることができるので、配送事業を円滑に進めさせることができる。
また、実施形態に係る通知装置100は、通知部133によって通知された配送情報に対する要求を対象から受信する受信部134と、受信部134によって受信された要求に関する情報を配送業者に送信する送信部135と、をさらに備える。
このように、実施形態に係る通知装置100は、ユーザからの変更要求を受け付けてもよい。かかる通知装置100の構成によれば、ユーザは、配送業者に関わらず、通知装置100からの通知に返信を行うのみで配送予定等の変更を行うことができる。すなわち、通知装置100は、変更要求におけるユーザの利便性を向上させることができる。
また、受信部134は、通知部133によって対象に対して通知が行われた回数、及び、対象から受信する配送の変更の要求の回数を計数する。送信部135は、対象に対して通知が行われた回数、及び、対象から受信する配送の変更の要求の回数の計数結果を配送業者に送信する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、変更に関するユーザの行動情報を配送業者に送信してもよい。これにより、配送業者は、ユーザが変更を行いやすいユーザであるか否か等の情報を、配送業者の枠を超えて知得することができる。すなわち、通知装置100は、配送に関する有用な情報を配送業者に提供することができる。
また、取得部131は、対象の所在する位置を示す位置情報を取得する。送信部135は、取得部131によって取得された位置情報を配送業者に送信する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、ユーザの位置情報を配送業者に送信することで、配送を行う配送業者の便宜を図ることができる。
また、受信部134は、取得部131によって取得された位置情報が示す位置に対して、配送品を配送する旨の要求を受信する。送信部135は、受信部134によって要求が受信された場合に、当該要求に関する情報とともに、取得部131によって取得された位置情報を配送業者に送信する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、位置情報を取得することで、当該位置情報が示す位置への配送の要求を受信することが可能となる。また、通知装置100は、位置情報を配送業者に送信することで、ユーザが確実に所在すると判明している位置に配送業者を導くことができる。結果として、通知装置100は、ユーザが望む位置に配送品を届けるという質の高い配送サービスの一助を担うことができる。
また、取得部131は、位置情報に基づいて、配送品の配送先となるユーザが当該配送品を受け取ることが可能か否かを推定する。送信部135は、ユーザが配送品を受け取ることが可能か否かを推定した結果情報を配送業者に送信する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、ユーザの在宅可能性や、ユーザが配送品を受領することができるか否かを推定して、推定した情報を配送業者に送信してもよい。これにより、通知装置100は、配送を円滑に進めさせることができる。
また、特定部132は、対応付け情報を参照して、配送先と関連する対象である関連対象を特定する。通知部133は、特定部132によって特定された関連対象に、取得部131によって取得された配送情報を通知する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、ユーザのみを特定するのみならず、ユーザと関連する対象を特定してもよい。これにより、通知装置100は、通知を行う対象を拡大することができるので、配送業者が配送を成功させる可能性(例えば、再配達を発生させずに配送を完了させることができる可能性)を高めることができる。
また、特定部132は、関連対象として、配送先であるユーザの家族、又は、当該ユーザと同居する関係者が利用する端末装置を特定する。通知部133は、特定部132によって特定された端末装置に配送情報を通知する。
このように、実施形態に係る通知装置100は、ユーザの家族等に通知を行ってもよい。これにより、通知装置100は、通知を行う対象を拡大することができるので、例えば家族から配送の変更を受け付けるなど、柔軟な対応を行うことができる。
また、実施形態に係る通知装置100は、通知部133によって行われた通知に基づいて、配送業者が対応付け情報を保持する者に対して支払う報酬を算出する算出部136をさらに備える。
このように、実施形態に係る通知装置100は、対応付け情報を保持する(又は提供する)者への対価を算出する構成を有していてもよい。これにより、通知装置100は、対応付け情報を提供する者へのインセンティブを与えることができる。
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。