JP6939715B2 - 船舶用電力制御装置 - Google Patents

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本発明は、船舶用電力制御装置に関し、詳しくは、推進用の電動機と、発電機を含む船内配電系統と、船内配電系統から供給される電力を電動機の駆動用の電力に変換する電力変換装置とを備える船舶であって、電源回生が可能な整流装置と回生抵抗器とが電力変換装置に具備されている船舶に用いて好適な船舶用電力制御装置に関する。
従来、電動機により推進する船舶では、減速時に電動機で生じる回生電力を回生抵抗器により熱に返還して消費することが一般的であった。また、近年では、電源回生が可能な整流装置を備えた電力変換装置によって、回生電力を船内配電系統に返還することも行われている。
さらに、特許文献1に開示されているように、回生電力を回生抵抗器で消費する方式と、電源回生により回生電力を船内配電系統に返還する方式とを併用することも提案されている。特許文献1に開示された方法によれば、電動機が減速運転されるとともに、コンバータ(電源回生可能な整流装置)は回生モード運転に切り替えられ、そして同時に、スイッチの投入によって制動抵抗(回生抵抗器)が接続される。これにより、電動機の減速により発生した回生電力は、一部がコンバータを介して電源(船内配電系統)に回生(返還)されるとともに、残りは制動抵抗で制動電力として消費される。
特許文献1には、このように2つの方式を併用することの利点として、「電源への回生容量分だけ制動抵抗の容量を減らすことができるので、制動抵抗をより小型にできる効果が得られる」と記載されている。しかし、船内電源装置側にある程度の回生容量があったとしても、単にコンバータのモード切り替えと同時に制動抵抗を接続しただけでは、電源に回生される電力は大きくはならず、結果、制動抵抗で消費される電力は小さくはならない。つまり、特許文献1に開示された技術は、制動抵抗の小型化、つまり、回生抵抗器の物量の低減という目的においては不十分と言わざるを得ない。
また、特許文献2では、電動機で発生する回生電力を電力貯蔵装置に吸収させることによって、バックパワー吸収器(回生抵抗器)を省略することが提案されている。しかしながら、回生電力の時間的変化に対する考察はなされておらず、また、電力制御装置及び電力貯蔵装置に応答遅れが存在することへの言及もなされていない。バックパワー吸収器を単純に電力貯蔵装置に置き換えるだけでは、システム全体を最適化することはできない。このため、特許文献1に開示された技術では、電動機で発生する回生電力を十分に吸収できず、電動機を減速させることができないおそれがある。
特開2007−125909号公報 特開2013−35297号公報
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、推進用の電動機を備える船舶において、電動機の減速時に発生する回生電力を有効活用することにより、回生電力を熱に変換して消費する回生抵抗器の物量を低減することを目的とする。
本発明に係る船舶用電力制御装置は、推進用の電動機と、発電機と、発電機に接続された船内配電系統と、船内配電系統から供給される電力を電動機の駆動用の電力に変換する電力変換装置とを備える船舶であって、電源回生が可能な整流装置と回生抵抗器とが電力変換装置に具備されている船舶に用いられる電力制御装置において、以下の処理を行うことを特徴とする。
すなわち、本発明に係る船舶用電力制御装置は、電動機で回生電力が発生する場合、回生電力を回生抵抗器に消費させる抵抗回生を開始し、抵抗回生の開始後、整流装置から船内配電系統に回生電力を返還する電源回生を開始し、電源回生の開始後、回生電力の負担先を回生抵抗器から船内配電系統へ徐々に移行していく移行処理を行う。
移行処理では、回生電力と電源回生によって船内配電系統へ返還可能な電力との差分の電力を、抵抗回生によって回生抵抗器に消費させるようにしてもよい。
また、電動機で回生電力が発生する場合、発電機の出力を一時的に低下させる発電機出力低下処理を行うようにしてもよい。
また、電動機で回生電力が発生する場合、発電機を駆動する原動機の出力を一時的に低下させる原動機出力低下処理を行うようにしてもよい。
さらに、船内配電系統は電力貯蔵装置が接続されていてもよい。
減速時に電動機で発生する回生電力は時間とともに増減する。そして、回生初期の回生電力が急峻に立ち上がるのに対し、整流装置の応答遅れによって電源回生が可能になるまでには時間遅れがある。本発明に係る船舶用電力制御装置によれば、電動機で回生電力が発生する場合、先ずは、回生抵抗器による即応動作で対応し、その後の整流装置の応答によって電源回生を開始してからは、回生電力の負担先を回生抵抗器から船内配電系統へ徐々に移行していく。このような処理を行うことによって、回生電力を船内配電系統で有効活用することができるとともに、回生抵抗器の物量の低減を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る回生電力分配制御の制御例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る回生電力分配制御の制御例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数にこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。本実施の形態の船舶用電気推進システムでは、発電機1が発電した電力は船内配電系統2を介して推進用電力変換装置3および船内負荷16に供給される。船内負荷16には、例えば、航海機器、電動ポンプ、船内で使用する照明機器や空調機器等、推進用以外の用途で電力を消費する機器が含まれる。
推進用電力変換装置3は、船内配電系統2から供給される電力を推進電動機4の駆動用の電力に変換する装置である。推進用電力変換装置3は、交流電源を整流する整流装置5と、平滑化コンデンサを含む直流リンク8と、逆変換装置(インバータ)9とを備える。逆変換装置9は、平滑化された直流電圧を可変電圧・可変周波数の交流電圧に変換し、推進電動機4に交流電圧を出力する。推進電動機4は、図示しないプロペラ軸を介して、或いはプロペラ軸と図示しない減速ギヤとを介して、図示しない推進プロペラに連結されている。船舶の通常の推進状態においては、整流装置5は直流リンク8を介して逆変換装置9に電力を供給し、逆変換装置9の出力により推進電動機4が駆動される。
整流装置5は、回生可能なコンバータである。整流装置5は、逆変換装置9と同じ回路構成を有していてもよいし、異なる回路構成を有していてもよい。減速時に推進電動機4で回生電力が発生する場合、整流装置5から船内配電系統2の側へ回生電力を返還することができる。また、推進用電力変換装置3は、回生抵抗器7と、回生抵抗器7の通電状態を制御する回生抵抗器用スイッチ6とを備える。回生抵抗器用スイッチ6としては、例えば、IGBTを用いることができる。船舶の通常の推進状態においては、回生抵抗器用スイッチ6はオフに保持され、回生抵抗器7は無通電状態に維持されている。推進電動機4で回生電力が発生する場合、回生抵抗器用スイッチ6をオンにして回生抵抗器7を通電状態にすることで、回生電力を回生抵抗器7で熱に変換して消費することができる。以下、整流装置5から船内配電系統2に回生電力を返還する行為を電源回生と称し、回生電力を回生抵抗器7に消費させる行為を抵抗回生と称する。
推進用電力変換装置3は、推進用電力変換装置制御装置10を備える。整流装置5、回生抵抗器用スイッチ6、逆変換装置9の動作は、推進用電力変換装置制御装置10から発出される整流装置制御信号11、回生抵抗器用スイッチ制御信号12、逆変換装置制御信号14によってそれぞれ制御される。また、図示しない電圧計によって直流リンク8に印加されている電圧が検出され、その電圧値を示す直流リンク電圧検出信号13が推進用電力変換装置制御装置10に入力される。また、図示しない電流計によって推進電動機4に流れる電流或いは推進電動機4から流れる電流が検出され、その電流値を示す電動機電流検出信号15が推進用電力変換装置制御装置10に入力される。減速時、推進用電力変換装置制御装置10は、直流リンク電圧検出信号13と電動機電流検出信号15とに基づいて推進電動機4で得られた電力回生量を算出する。
船舶用電力制御装置17は、推進用電力変換装置制御装置10から送信される推進電動機4の電力回生量20を常時監視している。船舶が減速を開始して回生電力が発生すると、船舶用電力制御装置17は、回生電力を船内配電系統2と回生抵抗器7とに分配するための回生電力分配制御を実施する。
船舶用電力制御装置17による回生電力分配制御では、先ず、電力回生量20に基づいて、電源回生が負担する回生電力と抵抗回生が負担する回生電力とをそれぞれ算出する。そして、推進用電力変換装置制御装置10に対して、電源回生が負担する回生電力に基づいて回生電力量指令18を発出するとともに、抵抗回生が負担する回生電力に基づいて電力消費量指令19を発出する。推進用電力変換装置制御装置10は、指令値通りの電力分担となるように、整流装置制御信号11を回生電力量指令18に基づいて調整するとともに、回生抵抗器用スイッチ制御信号12を電力消費量指令19に基づいて調整する。
図2は、本実施の形態に係る回生電力分配制御の制御例を示す図である。図2の上段のグラフには、推進電動機4が発生させた総回生電力と、回生抵抗器7の負担電力と、船内配電系統2への返還電力との時間的推移が示されている。また、図2の下段のグラフには、船内負荷16の消費電力と、発電機1の出力電力との時間的推移が示されている。本実施の形態に係る回生電力分配制御では、発電機1の出力制御の遅れを考慮して回生初期は回生抵抗器7に電力負担を傾斜配分し、その後、船内配電系統2に電力負担を移行させることが行われる。
図2に示す回生電力分配制御の制御例について具体的に説明する。この例では、時刻0を回生電力の発生開始時刻とする。回生電力が発生すると、推進用電力変換装置制御装置10から送信される電力回生量20を常時監視している船舶用電力制御装置17は、推進用電力変換装置制御装置10を介して回生抵抗器用スイッチ6に回生抵抗器用スイッチ制御信号12を発出する。回生抵抗器用スイッチ制御信号12により回生抵抗器用スイッチ6はオンになり、回生抵抗器7は通電状態になる。そして、回生抵抗器7が通電状態になることで、回生電力は回生抵抗器7で消費され始める。また、電力供給に余剰が発生し、船内配電系統2の電圧が上昇し始める。
回生電力の発生開始時刻から少し遅れた時刻t1では、船内配電系統2の電圧の上昇によって発電機1の出力が低下し始める。発電機1の出力の低下は、後述する発電機電圧制御装置(AVR)や原動機出力制御装置(ガバナ)による自動電圧調整機能によって達成される。
発電機1の出力低下からさらに少し遅れた時刻t2では、船舶用電力制御装置17は、推進用電力変換装置制御装置10を介して整流装置5に整流装置制御信号11を発出し、整流装置5に対して電源回生の開始を指令する。電源回生の開始により、船内配電系統2への返還電力が増大し始める。なお、回生電力の発生から推進用電力変換装置3において電源回生の準備が整うまでには応答遅れがある。時刻0から時刻t2までの時間は、推進用電力変換装置3における応答遅れ時間に相当する。
電源回生の開始時刻t2以降は、船舶用電力制御装置17は、整流装置制御信号11と回生抵抗器用スイッチ制御信号12とをそれぞれ調整することにより、電力負担を回生抵抗器7から船内配電系統2へ徐々に移行していく移行処理を行う。具体例として、整流装置制御信号11は整流装置5が内蔵する電力用半導体素子に加えるPWM信号であり、回生抵抗器用スイッチ制御信号12は回生抵抗器用スイッチ6が内蔵する電力用半導体素子に加えるPWM信号である。船舶用電力制御装置17は、回生抵抗器用スイッチ制御信号12のデューティ比を一旦最大まで増大させた後で徐々に最小まで低下させていくとともに、整流装置制御信号11のデューティ比を徐々に最大まで増大させていく。これにより、回生抵抗器7の負担電力を低下させつつ、船内配電系統2への返還電力を増大させていくことができる。
整流装置制御信号11と回生抵抗器用スイッチ制御信号12の調整は、例えば、船舶用電力制御装置17のメモリに記憶されたマップデータに従って行われる。電力負担の移行処理は、回生抵抗器7の負担電力がゼロになるまで継続される。この例では、時刻t3を電力負担先の移行完了時刻とする。時刻t3において、回生抵抗器用スイッチ制御信号12のデューティ比は最小にされ、整流装置制御信号11のデューティ比は最大にされる。
移行処理の間は、回生電力と電源回生によって船内配電系統2へ返還可能な電力との差分の電力は、抵抗回生によって回生抵抗器7によって消費される。これに対して、電力負担先の移行完了時刻t3以降は、全ての回生電力が船内配電系統2に返還される。回生電力の船内配電系統2への返還は、回生電力の発生が終了する時刻t4まで継続される。回生電力の発生が終了した場合、船舶用電力制御装置17は、推進用電力変換装置制御装置10から整流装置5への整流装置制御信号11の発出を停止する。
図2の上段のグラフに示すように、減速時に推進電動機4で発生する総回生電力は時間とともに増減する。そして、回生初期の回生電力が急峻に立ち上がるのに対し、整流装置5の応答遅れによって電源回生が可能になるまでには時間遅れがある。上記の回生電力分配制御によれば、推進電動機4で回生電力が発生する場合、先ずは、回生抵抗器7による即応動作で対応し、その後の整流装置5の応答によって電源回生を開始してからは、回生電力の負担先を回生抵抗器7から船内配電系統2へ徐々に移行していく。このような処理を行うことによって、回生電力を船内配電系統2で有効活用することができるとともに、回生抵抗器7の物量の低減を実現することができる。
なお、上記の回生電力分配制御では、回生抵抗器用スイッチ制御信号12のデューティ比と整流装置制御信号11のデューティ比をともに徐変させているが、どちらか一方の信号のデューティ比のみを徐変させることでもよい。例えば、回生抵抗器用スイッチ制御信号12のデューティ比は最大に維持したまま、時刻t2から整流装置制御信号11のデューティ比を徐々に最小から最大まで増大させていくことでもよい。この場合、整流装置制御信号11のデューティ比の増大とともに船内配電系統2への返還電力が増大するにつれて、回生抵抗器7の負担電力は徐々に低下していくことになる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。この図において、実施の形態1のものと共通する要素には、同一の符号が振られている。以下の説明では、実施の形態1で既に説明した構成については省略し、本実施の形態に特有の構成について説明する。
発電機1には、その電圧を制御するための発電機電圧制御装置(AVR)23が設けられている。船舶用電力制御装置17は、推進電動機4で回生電力が発生した際、実施の形態1の動作に加えて、発電機電圧制御装置23に対して発電機出力低下指令24を発出する。発電機出力低下指令24を受信した発電機電圧制御装置23は、発電機1の出力を能動的に一時的に低下させる。このような発電機出力低下処理を回生電力分配制御において行うことにより、発電機1の出力制御の遅れが改善され、回生抵抗器7から船内配電系統2への負荷移行をより短時間で実現することができる。つまり、本実施の形態によれば、一層の回生電力の有効活用と回生抵抗器7の物量低減とを図ることができる。
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。この図において、実施の形態2のものと共通する要素には、同一の符号が振られている。以下の説明では、実施の形態1又は2で既に説明した構成については省略し、本実施の形態に特有の構成について説明する。
発電機1は、原動機(例えば、ディーゼルエンジン)25で駆動され、原動機25には、その出力を制御するための原動機出力制御装置(ガバナ)26が設けられている。船舶用電力制御装置17は、推進電動機4で回生電力が発生した際、実施の形態2の動作に加えて、原動機出力制御装置26に対して原動機出力低下指令27を発出する。原動機出力低下指令27を受信した原動機出力制御装置26は、原動機25の出力を能動的に一時的に低下させる。このような原動機出力低下処理を回生電力分配制御において行うことにより、発電機1の出力制御の遅れはさらに改善され、回生抵抗器7から船内配電系統2への負荷移行をより短時間で実現することができる。つまり、本実施の形態によれば、実施の形態2に比べてより一層の回生電力の有効活用と回生抵抗器7の物量低減とを図ることができる。
図5は、本実施の形態に係る回生電力分配制御の制御例を示す図である。図5の上段のグラフには、推進電動機4が発生させた総回生電力と、回生抵抗器7の負担電力と、船内配電系統2への返還電力との時間的推移が示されている。また、図5の下段のグラフには、船内負荷16の消費電力と、発電機1の出力電力と、発電機1の出力電力の低下量に占める発電機電圧制御の寄与分と、発電機1の出力電力の低下量に占める原動機出力制御の寄与分との時間的推移が示されている。
図5に示す回生電力分配制御の制御例について具体的に説明する。この例では、時刻0を回生電力の発生開始時刻とする。船舶用電力制御装置17は、推進用電力変換装置制御装置10から送信される電力回生量20によって回生電力の発生を検知する。回生電力の発生を検知した場合、船舶用電力制御装置17は、推進用電力変換装置制御装置10を介して回生抵抗器用スイッチ6に回生抵抗器用スイッチ制御信号12を発出するとともに、発電機電圧制御装置23に対して発電機出力低下指令24を発出し、また、原動機出力制御装置26に対して原動機出力低下指令27を発出する。
時刻0において、回生抵抗器用スイッチ6は回生抵抗器用スイッチ制御信号12によりオンになる。これにより、回生抵抗器7は通電状態になって回生抵抗器7で電力が消費され始める。また、時刻0において、発電機出力低下指令24による発電機1の電圧制御と原動機出力低下指令27による原動機25の出力制御とが開始されることで、発電機1の出力は回生電力の発生に遅れること無く低下し始める。
回生電力の発生から推進用電力変換装置3の準備が完了するまでの応答遅れ時間の経過後の時刻t2では、船舶用電力制御装置17は、推進用電力変換装置制御装置10を介して整流装置5に整流装置制御信号11を発出し、整流装置5に対して電源回生の開始を指令する。電源回生の開始により、船内配電系統2への返還電力が増大し始める。
電源回生の開始時刻t2以降は、船舶用電力制御装置17は、整流装置制御信号11と回生抵抗器用スイッチ制御信号12とをそれぞれ調整することにより、電力負担を回生抵抗器7から船内配電系統2へ徐々に移行していく。本実施の形態に係る回生電力分配制御によれば、原動機25の出力制御と発電機1の電圧制御とが回生電力の発生と同時に開始されるので、発電機1の出力を回生電力の発生に遅れることなく低下させることができ、回生抵抗器7から船内配電系統2への負荷移行を短時間で実現することができる。本実施の形態に係る回生電力分配制御の時刻t2以降の動作は、実施の形態1のそれと同じであるので説明を省略する。
なお、上記の回生電力分配制御では、回生電力の発生時、発電機出力低下処理と原動機出力低下処理とを行っているが、原動機出力低下処理のみを行ってもよい。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係る船舶用電気推進システムの構成を示す図である。この図において、実施の形態1のものと共通する要素には、同一の符号が振られている。以下の説明では、実施の形態1で既に説明した構成については省略し、本実施の形態に特有の構成について説明する。
本実施の形態に係る船舶用電気推進システムでは、船内配電系統2に電力貯蔵装置28が接続されている。電力貯蔵装置28は、パルス状の電力負荷に対応した電力貯蔵装置であることが好ましい。船舶用電力制御装置17は、電力貯蔵装置28から送信される電力貯蔵量信号29を常時監視している。推進電動機4で回生電力が発生した際、船舶用電力制御装置17は、電力貯蔵量信号29から電力貯蔵装置28に電力の受け入れ余裕があるかどうか判断する。そして、電力貯蔵装置28に電力の受け入れ余裕がある場合には、回生電力を船内配電系統2に傾斜配分するとともに電力貯蔵装置28に対して電力貯蔵指令30を発出し、回生電力を可能な限り電力貯蔵装置28に移送する。このような動作を回生電力分配制御において行うことにより、一層の回生電力の有効活用と回生抵抗器7の物量低減とを図ることができる。本実施の形態の電力貯蔵装置28は、実施の形態2又は実施の形態3に係る船舶用電気推進システムにも適用することができる。
1 発電機
2 船内配電系統
3 推進用電力変換装置
4 推進電動機
5 回生可能な整流装置
6 回生抵抗器用スイッチ
7 回生抵抗器
8 直流リンク
9 逆変換装置
10 推進用電力変換装置制御装置
11 整流装置制御信号
12 回生抵抗器用スイッチ制御信号
13 直流リンク電圧検出信号
14 逆変換装置制御信号
15 電動機電流検出信号
16 船内負荷
17 船舶用電力制御装置
18 船内配電系統への回生電力量指令
19 回生抵抗器での電力消費量指令
20 推進電動機からの電力回生量
21 船内負荷の電力消費量
22 発電機の出力電力
23 発電機電圧制御装置(AVR)
24 発電機出力低下指令
25 原動機
26 原動機出力制御装置(ガバナ)
27 原動機出力低下指令
28 電力貯蔵装置
29 電力貯蔵量信号
30 電力貯蔵指令

Claims (4)

  1. 推進用の電動機と、発電機と、前記発電機に接続された船内配電系統と、前記船内配電系統から供給される電力を前記電動機の駆動用の電力に変換する電力変換装置とを備える船舶であって、電源回生が可能な整流装置と回生抵抗器とが前記電力変換装置に具備されている船舶に用いられる電力制御装置において、
    前記電動機で回生電力が発生する場合、前記回生電力を前記回生抵抗器に消費させる抵抗回生を開始し、
    前記抵抗回生の開始後、前記整流装置から前記船内配電系統に前記回生電力を返還する電源回生を開始し、
    前記電源回生の開始後、前記回生電力と前記電源回生によって前記船内配電系統へ返還可能な電力との差分の電力を、前記抵抗回生によって前記回生抵抗器に消費させて、前記回生電力の負担先を前記回生抵抗器から前記船内配電系統へ徐々に移行していく移行処理を行う
    ことを特徴とする船舶用電力制御装置。
  2. 前記回生電力が発生する場合、前記発電機の出力を一時的に低下させる発電機出力低下処理を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の船舶用電力制御装置。
  3. 前記回生電力が発生する場合、前記発電機を駆動する原動機の出力を一時的に低下させる原動機出力低下処理を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の船舶用電力制御装置。
  4. 前記船内配電系統には電力貯蔵装置が接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の船舶用電力制御装置。
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