JP6939191B2 - 流量計および流量計測方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、流量計および流量計測方法に関する。
従来、流管に巻回されたヒータを有する熱式流量センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された熱式流量センサでは、液体がU字形流管を流通し、U字形流管の腕部区間のそれぞれが加熱される。
また、1本の熱線を有する単線型流量センサが知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載された単線型流量センサでは、熱線が流体によって冷却される効果を熱線の抵抗値の低下として検出する。
また、流体の流量を検出するための流量検出回路を備えた熱線式流量計が知られている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に記載された熱線式流量計は、流量検出回路の異常時における流量検出回路の発熱抵抗体の過剰加熱を防止する。
また、膜式抵抗(電熱ヒータ)を有する流量センサが知られている(例えば、特許文献4参照)。特許文献4に記載された流量センサは、膜式抵抗が過熱されることを未然に防止する。
特開平2−141621号公報 特開平9−89620号公報 特開2004−144617号公報 特開昭62−813号公報
ところで、特許文献1に記載された熱式流量センサでは、複数のヒータを流管に巻き付ける必要がある。そのため、ヒータの設置作業が煩雑になってしまう。
また、特許文献2に記載された単線型流量センサでは、熱線が1本のみであるため、熱線の設置作業が容易であるものの、この単線型流量センサによっては、流体の流速を検出することができない。
また、特許文献3に記載された熱線式流量計では、発熱抵抗体を配管の壁部の内側に配置する必要がある。そのため、発熱抵抗体の設置作業が煩雑になってしまう。
また、特許文献4に記載された流量センサでは、電熱ヒータを配管の壁部の内側に配置する必要がある。そのため、電熱ヒータの設置作業が煩雑になってしまう。
また、線状のヒータが配管の壁部の外側表面に巻き付けられる一般的な流量計では、線状のヒータの他に、線状のセンサ(熱電対)をヒータの上流側および下流側に巻き付ける必要がある。そのため、流量計の設置作業が煩雑になってしまう。特に、配管内を流れる流体が蒸気である場合には、蒸気が配管内を流れている時に、配管の壁部が高温になるため、線状のヒータなどを配管の壁部の外側表面に巻き付ける設置作業が困難である。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたものであり、その目的は、配管に対する電気抵抗部の設置作業を容易にしつつ、配管内を流れる流体の流速を得ることができる流量計および流量計測方法を提供することである。
本発明の一態様は、流体が流れる配管の壁部の外側表面に巻き付けられた線状の電気抵抗部と、前記電気抵抗部に対する通電を行い、前記電気抵抗部を発熱させる電源部と、前記電気抵抗部の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、前記抵抗値検出部によって検出された前記電気抵抗部の抵抗値に基づいて、前記電気抵抗部の温度を算出する温度算出部と、前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う流速解析部とを備え、前記流速解析部は、前記電気抵抗部の温度の理論値を算出する温度理論値算出部を備える、流量計である。
本発明の一態様の流量計では、前記流速解析部は、前記温度算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度と、前記温度理論値算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とを比較する温度比較部と、前記温度算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度と、前記温度理論値算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とが異なる場合に、前記配管内を流れる流体の流速を変更する流速変更部と、前記温度算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度と、前記温度理論値算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とが一致する場合における前記配管内を流れる流体の流速を決定する流速決定部とを更に備えてもよい。
本発明の一態様の流量計では、前記温度理論値算出部は、事前に行われた数値解析によって得られた、前記電気抵抗部の温度と、前記配管内を流れる流体の流速との関係を示す情報を格納するデータベース部を備え、前記流速解析部は、前記データベース部に格納されている前記関係と、前記温度算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度とに基づいて、前記配管内を流れる流体の流速を決定してもよい。
本発明の一態様の流量計では、前記抵抗値検出部は、前記電気抵抗部にかかる電圧を検出する電圧検出部と、前記電気抵抗部を流れる電流を検出する電流検出部と、前記電圧検出部によって検出された電圧と、前記電流検出部によって検出された電流とに基づいて、前記電気抵抗部の抵抗値を算出する第1抵抗値算出部とを備えてもよい。
本発明の一態様の流量計では、前記抵抗値検出部は、前記電気抵抗部に直列接続された第1抵抗と、前記電気抵抗部および前記第1抵抗に対して並列に接続された可変抵抗および第2抵抗と、前記電気抵抗部と前記第1抵抗との第1接続点と、前記可変抵抗と前記第2抵抗との第2接続点との間を流れる電流値がゼロになるように、前記可変抵抗の抵抗値を制御する可変抵抗値制御部と、前記第1接続点と前記第2接続点との間を流れる電流値がゼロになる場合の前記可変抵抗の抵抗値に基づいて、前記電気抵抗部の抵抗値を算出する第2抵抗値算出部とを備えてもよい。
本発明の一態様の流量計は、電源部を制御する電源制御部を更に備え、前記電源制御部は、前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合に、前記電源部から前記電気抵抗部に供給される電力を一定に制御してもよい。
本発明の一態様の流量計は、電源部を制御する電源制御部を更に備え、前記電源制御部は、前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合に、前記電気抵抗部にかかる電圧を一定に制御してもよい。
本発明の一態様の流量計は、電源部を制御する電源制御部を更に備え、前記電源制御部は、前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合、かつ、前記配管内を流れる流体の流量の変動量が閾値より小さい場合に、前記電気抵抗部にかかる電圧を一定に制御し、前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合、かつ、前記配管内を流れる流体の流量の変動量が前記閾値以上の場合、かつ、前記電気抵抗部の温度上昇が前記流速解析部による解析に適切である場合に、前記電源部から前記電気抵抗部に供給される電力を一定に制御し、前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合、かつ、前記配管内を流れる流体の流量の変動量が前記閾値以上の場合、かつ、前記電気抵抗部の温度上昇が前記流速解析部による解析に適切ではない場合に、前記電源部から前記電気抵抗部に供給される電力を、前記配管内を流れる流体の流速に応じて段階的に異ならせてもよい。
本発明の一態様の流量計では、前記電気抵抗部は、白金と白金ロジウムとを直列に接続したものであってもよい。
本発明の一態様は、流体が流れる配管の壁部の外側表面に線状の電気抵抗部を巻き付ける巻き付け工程と、前記電気抵抗部に対する通電を行い、前記電気抵抗部を発熱させる発熱工程と、前記電気抵抗部の抵抗値を検出する検出工程と、前記電気抵抗部の抵抗値に基づいて、前記電気抵抗部の温度を算出する第1算出工程と、前記電気抵抗部の温度の理論値を算出する第2算出工程とを備える、流量計測方法である。
本発明の実施形態によれば、配管に対する電気抵抗部の設置作業を容易にしつつ、配管内を流れる流体の流速を得ることができる流量計および流量計測方法を提供することができる。
第1実施形態の流量計の構成の一例を示す図である。 電気抵抗部の抵抗値と温度との関係の一例を示す図である。 電気抵抗部の温度と配管内の流体の流速との関係を説明する図である。 流速解析部による理論式のフィッティング処理を説明するためのフローチャートである。 図4に示す理論式のフィッティング処理を含む第1実施形態の流量計による流量計測処理を説明するためのフローチャートである。 図4に示す理論式のフィッティング処理中の電源制御部による電源部の制御を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の流量計の構成の一例を示す図である。 第3実施形態の流量計の構成の一例を示す図である。 第4実施形態の流量計の構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の流量計および流量計測方法の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態の流量計1の構成の一例を示す図である。
図1に示す例では、流量計1が、配管11内を流れる流体(例えば蒸気、気体など)の速度を測定する。流量計1は、例えば、抵抗値検出部12と、温度算出部13と、流速解析部14と、電源制御部15とを備えている。抵抗値検出部12は、例えば、電気抵抗部12Aと、電源部12Bと、電圧検出部12Cと、電流検出部12Dと、第1抵抗値算出部12Eとを備えている。抵抗値検出部12は、電気抵抗部12Aの抵抗値を検出する。
電気抵抗部12Aは、線状に形成されており、例えば、白金と白金ロジウムとを直列に接続したものである。電気抵抗部12Aは、例えば特許第5095349号公報に記載されているように、白金、白金ロジウムなどによって形成された発熱線が金属シース内で往復する構成を有するシースヒータである。例えば2本の発熱線を端部で溶着することによって、発熱線が金属シース内で往復する構成にすることができる。電気抵抗部12Aは、流量計1の設置時に配管11の壁部11Aの外側表面11A1に巻き付けられる。
電源部12Bは、電気抵抗部12Aに接続されている。電源部12Bは、電気抵抗部12Aに対する通電を行い、電気抵抗部12Aを発熱させる。
電圧検出部12Cは、電気抵抗部12Aにかかる電圧を検出する。電流検出部12Dは、電気抵抗部12Aを流れる電流を検出する。第1抵抗値算出部12Eは、電圧検出部12Cによって検出された電圧と、電流検出部12Dによって検出された電流と、オームの法則とに基づいて、電気抵抗部12Aの抵抗値RXを算出する。
図1に示す例では、温度算出部13が、データベース部13Aを備えている。データベース部13Aには、例えば、電気抵抗部12Aの抵抗値RXと温度との関係を示す情報が格納されている。
図2は電気抵抗部12Aの抵抗値RXと温度との関係の一例を示す図である。図2において、縦軸は電気抵抗部12Aの抵抗値RXを示しており、横軸は電気抵抗部12Aの温度を示している。図2に示す例では、電気抵抗部12Aの温度が高いほど、電気抵抗部12Aの抵抗値RXが大きくなる。つまり、抵抗値RXの温度依存性が高いものが、電気抵抗部12Aとして用いられる。
温度算出部13は、抵抗値検出部12によって検出された電気抵抗部12Aの抵抗値RX(詳細には、第1抵抗値算出部12Eによって算出された電気抵抗部12Aの抵抗値RX)と、例えば図2に示す関係のような、データベース部13Aに格納されている電気抵抗部12Aの抵抗値RXと温度との関係とに基づいて、電気抵抗部12Aの温度を算出する。
図1に示す例では、流速解析部14が、配管11内を流れる流体の流速の解析(理論式のフィッティング)を行う。流速解析部14は、例えば、温度理論値算出部14Aと、温度比較部14Bと、流速変更部14Cと、流速決定部14Dとを備えている。
図3は電気抵抗部12Aの温度と配管11内の流体の流速との関係を説明する図である。詳細には、図3(A)は配管11内の流体の流速が大きい場合における電気抵抗部12Aから配管11内の流体への熱の流れなどを示す図である。図3(B)は配管11内の流体の流速が大きい場合における配管11の壁部11Aの外側表面11A1の温度分布を示す図である。図3(C)は配管11内の流体の流速が小さい場合における電気抵抗部12Aから配管11内の流体への熱の流れなどを示す図である。図3(D)は配管11内の流体の流速が小さい場合における配管11の壁部11Aの外側表面11A1の温度分布を示す図である。
図3(B)および図3(D)の横軸は、配管11の管軸方向の位置を示している。つまり、図3(A)の左右方向の位置と、図3(B)の横軸上の位置とが対応している。また、図3(C)の左右方向の位置と、図3(D)の横軸上の位置とが対応している。すなわち、図3(B)の極大値は、配管11内の流体の流速が大きい場合の電気抵抗部12Aの温度を示している。図3(D)の極大値は、配管11内の流体の流速が小さい場合の電気抵抗部12Aの温度を示している。
図3(A)に示すように、配管11内の流体の流速が大きい場合、管内熱伝達が増加し、配管11の壁部11Aの管軸方向へ伝導する熱量が減少する。一方、図3(C)に示すように、配管11内の流体の流速が小さい場合、管内熱伝達が減少し、配管11の壁部11Aの管軸方向へ伝導する熱量が増加する。そのため、図3(B)および図3(D)に示すように、配管11内の流体の流速が大きい場合の電気抵抗部12Aの温度(図3(B)の極大値)は、配管11内の流体の流速が小さい場合の電気抵抗部12Aの温度(図3(D)の極大値)よりも低くなる。詳細には、配管11内の流体の流速が大きい場合、図3(B)に示すように、配管11の壁部11Aの外側表面11A1に極大値温度が低く、幅が小さい温度分布が生じる。一方、配管11内の流体の流速が小さい場合、図3(D)に示すように、配管11の壁部11Aの外側表面11A1に極大値温度が高く、幅が大きい温度分布が生じる。
図1に示す例では、流量計1が、図3(B)および図3(D)に示す温度分布の極大値温度(つまり、電気抵抗部12Aの温度)を計測する。また、流速解析部14は、後述するように、電気抵抗部12Aの温度と配管11内を流れる流体の流速との関係、あるいは、電気抵抗部12Aの抵抗値RXと配管11内を流れる流体の流速との関係を示す理論式のフィッティングを行う。また、流量計1は、電気抵抗部12Aの温度または抵抗値RXと、フィッティング終了後の理論式とを用いることによって、配管11内を流れる流体の流速を求める。
図1に示す例では、温度理論値算出部14Aが、電気抵抗部12Aの温度の理論値を算出する場合(詳細には、理論式のフィッティングを行う場合)に、伝熱管(配管11)を差分割し、各接点での熱バランス式をNewton−Raphson法により連立計算して定常状態での各部温度を算出する。例えば50A配管の場合、配管内の流体(例えば、空気)の流れ方向に加熱点(つまり、電気抵抗部12A)を中心に全長1,011mmの長さを3mm幅で337分割し、管壁厚(つまり、壁部11Aの厚さ)5.5mmを半径方向1.83mm幅で3等分割と断熱材(100mm)を1分割した計1348のメッシュに分割する。例えば65A配管の場合は、50A配管と同じ分割メッシュ数で計算する。保温材はロックウールを想定し、その熱伝導率λは下記の式1を用いる。そして、保温材外表面からの放熱は8.0W/m・℃とする。式1において、Tは温度[℃]である。
Figure 0006939191
気体流に対してはColburnの式の係数を0.023から0.021とプラントル数の乗数1/3から0.4に見直すことが望ましいとされている。本装置の場合、大きな特徴として管表面温度(つまり、配管11の壁部11Aの外側表面11A1の温度)が加熱部(つまり、電気抵抗部12A)を中心に凸型に大きく変化しており、温度境界層の発達が一様でなくなることによる熱伝達率の変化を考慮する必要がある。そこで、温度理論値算出部14Aは、解析に際して加熱部近傍での熱伝達率修正係数XWTを加えた下記の式2を採用する。前提条件として、加熱部の上流には十分な直管長つまり助走区間があり、管内流は十分に発達、安定しているものとし、その上でリング状ヒータ(つまり、電気抵抗部12A)近傍における局所の熱伝達率の変化をXWTで表す。式2において、Nはヌッセルト数[−]であり、Rはレイノルズ数[−]であり、Pはプラントル数[−]であり、添え字dは配管11内であることを示している。
Figure 0006939191
次に、ヒータ(つまり、電気抵抗部12A)による加熱量と流体の温度上昇の関係について考える。流れ方向(図3(A)および図3(C)の左右方向)、すなわち管軸方向位置をxで表し、温度境界層の形成が開始される位置をx=0とし、その位置における流体温度をT(0,y)=Tとすると、ここまでは壁面(つまり、配管11の壁部11Aの内側表面)−流体間で伝熱は無いので管断面内全域で温度はTで一様となる。そして、管内壁(つまり、配管11の壁部11Aの内側表面)から垂直方向(つまり、配管11の径方向)への位置yにおける流体の速度をu(y)、温度をT(x,y)、温度境界層厚さをδt、管半径をRとして、管軸方向位置xまでの伝熱量Wは下記の式3のように表せる。式3において、ρは密度[kg/m]であり、Cは比熱[J/kg・℃]、Rは配管の半径である。
Figure 0006939191
式3から、温度境界層内でy方向の速度と温度はともに一様と仮定し、壁面−流体間伝熱による温度境界層外側の流体温度からの管軸方向位置xにおける流体温度上昇量をΔT、その位置の温度境界層内流量をYHT・Gとすると、管軸方向位置xまでの流体加熱量は下記の式4のように表せる。ここで、温度境界層係数YHTを下記の式5のように、温度境界層内流量の全管内流量に対する比率として定義し導入する。式4および式5において、Gは配管11内の流体の流量[kg/s]である。
Figure 0006939191
Figure 0006939191
温度境界層係数YHTについては、レイノルズ数やプラントル数に対する依存性を考慮して整理しているが、温度境界層が比較的薄いため、管軸方向で一定とする。例えば、加熱量が100W程度と比較的小さく、境界層の温度上昇は数℃程度、そして、解析する管軸方向距離も0.3m程度と比較的短い場合には、温度境界層とその外側の流体の間で、熱の移動は無い。
図4は流速解析部14による理論式のフィッティング処理を説明するためのフローチャートである。
図4に示す例では、ステップS11において、例えば流量計1の使用者が、抵抗値検出部12によって検出された電気抵抗部12Aの抵抗値RXに基づいて、温度算出部13によって算出された電気抵抗部12Aの温度を流速解析部14に入力する。他の例では、温度算出部13が、算出した電気抵抗部12Aの温度を流速解析部14に入力してもよい。
次いで、ステップS12では、例えば流量計1の使用者が、例えば配管11の外径、配管11の壁部11Aの厚さ、配管11の材料、電気抵抗部12Aの出力(ワット数)、配管11内を流れる流体の特性などを入力する。
次いで、ステップS13では、例えば流量計1の使用者が、配管11内を流れる流体の初期流速(例えば20[m/s])を入力する。
次いで、ステップS14では、温度理論値算出部14Aが、フィッティング終了前の理論式を用いることによって、電気抵抗部12Aの温度の理論値を算出する。
次いで、ステップS15では、温度比較部14Bが、ステップS11において入力された電気抵抗部12Aの温度(測定温度)と、ステップS14において算出された電気抵抗部12Aの温度(分析温度)とを比較する。電気抵抗部12Aの測定温度が電気抵抗部12Aの分析温度よりも高い場合には、ステップS16に進む。電気抵抗部12Aの測定温度が電気抵抗部12Aの分析温度よりも低い場合には、ステップS17に進む。電気抵抗部12Aの測定温度と電気抵抗部12Aの分析温度とが一致する場合には、ステップS18に進む。
ステップS16では、流速変更部14Cが、配管11内を流れる流体の流速を減少させ、ステップS14に戻る。ステップS14では、温度理論値算出部14Aが、配管11内を流れる流体の減少後の流速と、理論式を用いることによって、電気抵抗部12Aの温度の理論値を算出する。
ステップS17では、流速変更部14Cが、配管11内を流れる流体の流速を増加させ、ステップS14に戻る。ステップS14では、温度理論値算出部14Aが、配管11内を流れる流体の増加後の流速と、理論式を用いることによって、電気抵抗部12Aの温度の理論値を算出する。
つまり、ステップS14では、理論式のフィッティング(調整)が行われる。
ステップS18では、流速決定部14Dが、流速変更部14Cによって設定された流速を、配管11内を流れる流体の流速として決定する。つまり、流速決定部14Dは、電気抵抗部12Aの測定温度と電気抵抗部12Aの分析温度とが一致する場合における配管11内を流れる流体の流速を決定する。
つまり、ステップS18において、流速決定部14Dが、流速変更部14Cによって設定された流速を、配管11内を流れる流体の流速として決定することにより、理論式のフィッティングが終了する。
図5は図4に示す理論式のフィッティング処理を含む第1実施形態の流量計1による流量計測処理を説明するためのフローチャートである。
図5に示す例では、ステップS1において、例えば流量計1の使用者が、電気抵抗部12Aを配管11の壁部11Aの外側表面11A1に巻き付ける。
次いで、ステップS2では、図4のステップS11において流速解析部14に入力される電気抵抗部12Aの温度を得るために、電源制御部15が電源部12Bを制御し、電源部12Bが電気抵抗部12Aに対する通電を行う。その結果、電気抵抗部12Aが発熱し、電気抵抗部12Aの温度が増加する。
次いで、ステップS3では、抵抗値検出部12が、電気抵抗部12Aの抵抗値RXを検出する。詳細には、抵抗値検出部12の電圧検出部12Cが、電気抵抗部12Aにかかる電圧を検出し、電流検出部12Dが、電気抵抗部12Aを流れる電流を検出し、第1抵抗値算出部12Eが、電気抵抗部12Aにかかる電圧と、電気抵抗部12Aを流れる電流とに基づいて、電気抵抗部12Aの抵抗値RXを算出する。
次いで、ステップS4では、温度算出部13が、電気抵抗部12Aの抵抗値RXと、例えば図2に示す関係とに基づいて、電気抵抗部12Aの温度を算出する。
次いで、ステップS5では、流速解析部14が、図4に示す理論式のフィッティング処理を実行する。
理論式のフィッティングが終了すると、ステップS6において、流量計1が、流量計測を開始する。詳細には、流量計1が、温度算出部13によって算出される電気抵抗部12Aの温度と、フィッティング終了後の理論式とに基づいて、配管11内を流れる流体の流速を算出する。
図6は図4に示す理論式のフィッティング処理中の電源制御部15による電源部12Bの制御を説明するためのフローチャートである。
図6に示す例では、ステップS100において、電源制御部15は、図4のステップS16またはステップS17における配管11内を流れる流体の流速の変更に伴う流体の流量変動量が閾値thより小さいか否かを判定する。流体の流量変動量が閾値thより小さい場合には、ステップS101に進む。一方、流体の流量変動量が閾値th以上である場合には、ステップS102に進む。
ステップS101では、電源制御部15が、電気抵抗部12Aにかかる電圧を一定に制御する。このように電源制御部15が電圧を一定に制御する場合には、電圧が一定に制御されない場合よりも、流速解析部14による解析精度を向上させることができる。
電源制御部15が、電気抵抗部12Aにかかる電圧を一定に制御すれば、配管11内を流れる流体の流量が小さいとき、電気抵抗部12Aの温度が大きく上昇し、電気抵抗部12Aの抵抗値RXが増加し、ワット数が小さくなる(つまり、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力が小さくなる)。一方、配管11内を流れる流体の流量が大きいとき、電気抵抗部12Aの温度が比較的小さく上昇し、電気抵抗部12Aの抵抗値RXの増加量が減少し、ワット数が比較的大きくなる(つまり、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力が比較的大きくなる)。そのため、流速解析部14による解析精度上有利になる。
ステップS102では、電源制御部15は、電気抵抗部12Aの温度上昇が流速解析部14による解析に適切であるか否かを判定する。
流体の種類等の条件によっては、流速が大きいとき、ワット数が小さい(つまり、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力が小さい)と、電気抵抗部12Aの温度上昇が小さくなり解析しにくくなる。また、配管11内を流れる流体の流速が小さいとき、ワット数が大きい(つまり、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力が大きい)と、温度解析の理論範囲から外れてしまうおそれがある。そこで、電源制御部15は、上述したように、電気抵抗部12Aの温度上昇が流速解析部14による解析に適切であるか否かを判定する。
電気抵抗部12Aの温度上昇が流速解析部14による解析に適切である場合には、ステップS103に進む。一方、電気抵抗部12Aの温度上昇が流速解析部14による解析に適切ではない場合には、ステップS103に進む。
ステップS103では、電源制御部15が、ワット数を一定(例えば、100[W])に制御する。つまり、ステップS103では、電源制御部15が、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力を一定に制御する。このように電源制御部15が電力を一定に制御する場合には、電力が一定に制御されない場合よりも、流速解析部14による計算時間を短縮することができ、省エネルギー効果を向上させることができる。
すなわち、電源制御部15がワット数を一定に制御すれば、その都度、流速解析部14への入力が不要になり、流速解析部14による計算時間を短縮することができる。電気抵抗部12Aの抵抗値RXは電気抵抗部12Aの温度に応じて変化するため、電源制御部15は、ワット数が一定になるように、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電圧を制御する。
ステップS104では、電源制御部15が、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力を、配管11内を流れる流体の流速に応じて段階的に異ならせる。電源制御部15は、流速が例えば10[m/s]未満の場合に電力を例えば60[W]に制御し、流速が例えば10[m/s]以上20[m/s]未満の場合に電力を例えば100[W]に制御し、流速が例えば20[m/s]以上30[m/s]未満の場合に電力を例えば140[W]に制御し、流速が例えば30[m/s]以上40[m/s]未満の場合に電力を例えば180[W]に制御する。
図6に示す例では、電気抵抗部12Aにかかる電圧を一定にする制御と、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力を一定にする制御とが切り替えられるため、流速解析部14による計算時間を短縮しつつ、流速解析部14による解析精度を向上させることができる。
上述したように、図6に示す例では、電源制御部15が、電気抵抗部12Aにかかる電圧を一定にする制御(ステップS101)、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力を一定にする制御(ステップS103)などを切り替えて実行する。他の例では、図4に示す理論式のフィッティング処理中に、電源制御部15が、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力を一定に制御し続けてもよい。あるいは、更に他の例では、図4に示す理論式のフィッティング処理中に、電源制御部15が、電源部12Bから電気抵抗部12Aに供給される電力を一定に制御し続けてもよい。
上述したように、第1実施形態の流量計1は、ヒータ用の電気抵抗部12Aを有するものの、ヒータ用の電気抵抗部12Aの上流側に一般的に配置される温度検出用電気抵抗部と、ヒータ用の電気抵抗部12Aの下流側に一般的に配置される温度検出用電気抵抗部とを有さない。そのため、第1実施形態の流量計1によれば、ヒータ用電気抵抗部と、ヒータ用電気抵抗部の上流側の温度検出用電気抵抗部と、ヒータ用電気抵抗部の下流側の温度検出用電気抵抗部とを備える一般的な流量計よりも、電気抵抗部の数を低減することができる。すなわち、第1実施形態の流量計1によれば、電気抵抗部の数を低減しつつ、配管11内を流れる流体の流速を得ることができる。つまり、第1実施形態の流量計1によれば、簡易な構成によって配管11内を流れる流体の流速を得ることができ、配管11に対する流量計1の設置作業を容易にすることができる。
図1に示す例では、電気抵抗部12Aにかかる電圧、および、電気抵抗部12Aを流れる電流が大きいため、電源制御部15が電気抵抗部12Aにかかる電圧を一定に制御し、電圧検出部12Cが電気抵抗部12Aにかかる電圧を検出し、電流検出部12Dが電気抵抗部12Aを流れる電流を検出すれば、配管11内を流れる流体の流速を得ることができる。つまり、流量計1が、ブリッジ回路を備えなくてもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態の流量計1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の流量計1と同様に構成されている。従って、第2実施形態の流量計1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の流量計1と同様の効果を奏することができる。
図7は第2実施形態の流量計1の構成の一例を示す図である。
上述したように、図1に示す例では、流速解析部14が、温度理論値算出部14Aと、温度比較部14Bと、流速変更部14Cと、流速決定部14Dとを備えている。
一方、図7に示す例では、流速解析部14が、温度理論値算出部14Aを備えており、温度比較部14B、流速変更部14C、および、流速決定部14Dを備えていない。温度理論値算出部14Aは、事前に行われた数値解析によって得られた、電気抵抗部12Aの温度と、配管11内を流れる流体の流速との関係を示す情報を格納するデータベース部14A1を備えている。
図7に示す例では、流速解析部14は、データベース部14A1に格納されている、電気抵抗部12Aの温度と配管11内を流れる流体の流速との関係と、温度算出部13によって算出された電気抵抗部12Aの温度とに基づいて、配管11内を流れる流体の流速を決定する。
電気抵抗部12Aの温度は、流速、流体(温度、圧力)、配管径、肉厚、配管材料、ワット数、保温材厚さ・種類によって変わる。そのため、図7に示す例では、上述したように、事前に数値解析を行い、電気抵抗部12Aの温度と配管11内を流れる流体の流速との関係をデータベース部14A1に格納しておく。その結果、図7に示す例では、解析時間を短縮することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態の流量計1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の流量計1と同様に構成されている。従って、第3実施形態の流量計1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の流量計1と同様の効果を奏することができる。
図8は第3実施形態の流量計1の構成の一例を示す図である。
上述したように、図1に示す例では、抵抗値検出部12が、電気抵抗部12Aと、電源部12Bと、電圧検出部12Cと、電流検出部12Dと、第1抵抗値算出部12Eとを備えている。
一方、図8に示す例では、抵抗値検出部12が、例えば、電気抵抗部12Aと、電源部12Bと、第1抵抗12Fと、第2抵抗12Gと、可変抵抗12Hと、可変抵抗値制御部12Iと、第2抵抗値算出部12Jとを備えている。第1抵抗12Fは、電気抵抗部12Aに対して直列接続されている。直列接続された可変抵抗12Hおよび第2抵抗12Gは、電気抵抗部12Aおよび第1抵抗12Fに対して並列に、かつ、電源部12Bに対して並列に接続されている。
可変抵抗値制御部12Iは、電気抵抗部12Aと第1抵抗12Fとの第1接続点12Kと、可変抵抗12Hと第2抵抗12Gとの第2接続点12Lとの間を流れる電流値がゼロになるように、可変抵抗12Hの抵抗値を制御する。
第2抵抗値算出部12Jは、第1接続点12Kと第2接続点12Lとの間を流れる電流値がゼロになる場合の可変抵抗12Hの抵抗値に基づいて、電気抵抗部12Aの抵抗値RXを算出する。
温度算出部13は、抵抗値検出部12によって検出された電気抵抗部12Aの抵抗値RX(詳細には、第2抵抗値算出部12Jによって算出された電気抵抗部12Aの抵抗値RX)と、例えば図2に示す関係のような、データベース部13Aに格納されている電気抵抗部12Aの抵抗値RXと温度との関係とに基づいて、電気抵抗部12Aの温度を算出する。
第3実施形態の流量計1では、図5のステップS3において、抵抗値検出部12が、電気抵抗部12Aの抵抗値RXを検出する。詳細には、可変抵抗値制御部12Iが、電気抵抗部12Aと第1抵抗12Fとの第1接続点12Kと、可変抵抗12Hと第2抵抗12Gとの第2接続点12Lとの間を流れる電流値がゼロになるように、可変抵抗12Hの抵抗値を制御する。また、第2抵抗値算出部12Jは、第1接続点12Kと第2接続点12Lとの間を流れる電流値がゼロになる場合の可変抵抗12Hの抵抗値に基づいて、電気抵抗部12Aの抵抗値RXを算出する。
図8に示す例では、配管11内を流れる流体の流速が小さい場合、管内熱伝達が少なくなり、電気抵抗部12Aの温度が高くなり、電気抵抗部12Aの抵抗値RXが大きくなり、ブリッジ出力が上昇する。一方、配管11内を流れる流体の流速が大きい場合、管内熱伝達が多くなり、電気抵抗部12Aの温度が低くなり、電気抵抗部12Aの抵抗値RXが小さくなり、ブリッジ出力が低下する。
[第4実施形態]
第4実施形態の流量計1は、後述する点を除き、上述した第3実施形態の流量計1と同様に構成されている。従って、第4実施形態の流量計1は、後述する点を除き、上述した第3実施形態の流量計1と同様の効果を奏することができる。
図9は第4実施形態の流量計1の構成の一例を示す図である。
上述したように、図8に示す例では、流速解析部14が、温度理論値算出部14Aと、温度比較部14Bと、流速変更部14Cと、流速決定部14Dとを備えている。
一方、図9に示す例では、流速解析部14が、温度理論値算出部14Aを備えており、温度比較部14B、流速変更部14C、および、流速決定部14Dを備えていない。温度理論値算出部14Aは、事前に行われた数値解析によって得られた、電気抵抗部12Aの温度と、配管11内を流れる流体の流速との関係を示す情報を格納するデータベース部14A1を備えている。
図9に示す例では、流速解析部14は、データベース部14A1に格納されている、電気抵抗部12Aの温度と配管11内を流れる流体の流速との関係と、温度算出部13によって算出された電気抵抗部12Aの温度とに基づいて、配管11内を流れる流体の流速を決定する。
電気抵抗部12Aの温度は、流速、流体(温度、圧力)、配管径、肉厚、配管材料、ワット数、保温材厚さ・種類によって変わる。そのため、図9に示す例では、上述したように、事前に数値解析を行い、電気抵抗部12Aの温度と配管11内を流れる流体の流速との関係をデータベース部14A1に格納しておく。その結果、図9に示す例では、解析時間を短縮することができる。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
1…流量計、11…配管、11A…壁部、11A1…外側表面、12…抵抗値検出部、12A…電気抵抗部、12B…電源部、12C…電圧検出部、12D…電流検出部、12E…第1抵抗値算出部、12F…第1抵抗、12G…第2抵抗、12H…可変抵抗、12I…可変抵抗値制御部、12J…第2抵抗値算出部、12K…第1接続点、12L…第2接続点、13…温度算出部、13A…データベース部、14…流速解析部、14A…温度理論値算出部、14B…温度比較部、14C…流速変更部、14D…流速決定部、15…電源制御部

Claims (8)

  1. 流体が流れる配管の壁部の外側表面に巻き付けられた線状の電気抵抗部と、
    前記電気抵抗部に対する通電を行い、前記電気抵抗部を発熱させる電源部と、
    前記電気抵抗部の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部によって検出された前記電気抵抗部の抵抗値に基づいて、前記電気抵抗部の温度を算出する温度算出部と、
    前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う流速解析部とを備え、
    前記流速解析部は、
    前記電気抵抗部の温度の理論値を算出する温度理論値算出部と、
    前記温度算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度と、前記温度理論値算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とを比較する温度比較部と、
    前記温度算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度と、前記温度理論値算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とが異なる場合に、前記配管内を流れる流体の流速を変更する流速変更部と、
    前記温度算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度と、前記温度理論値算出部によって算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とが一致する場合における前記配管内を流れる流体の流速を決定する流速決定部とを備える、
    流量計。
  2. 前記抵抗値検出部は、
    前記電気抵抗部にかかる電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電気抵抗部を流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧検出部によって検出された電圧と、前記電流検出部によって検出された電流とに基づいて、前記電気抵抗部の抵抗値を算出する第1抵抗値算出部とを備える、
    請求項1に記載の流量計。
  3. 前記抵抗値検出部は、
    前記電気抵抗部に直列接続された第1抵抗と、
    前記電気抵抗部および前記第1抵抗に対して並列に接続された可変抵抗および第2抵抗と、
    前記電気抵抗部と前記第1抵抗との第1接続点と、前記可変抵抗と前記第2抵抗との第2接続点との間を流れる電流値がゼロになるように、前記可変抵抗の抵抗値を制御する可変抵抗値制御部と、
    前記第1接続点と前記第2接続点との間を流れる電流値がゼロになる場合の前記可変抵抗の抵抗値に基づいて、前記電気抵抗部の抵抗値を算出する第2抵抗値算出部とを備える、
    請求項に記載の流量計。
  4. 電源部を制御する電源制御部を更に備え、
    前記電源制御部は、
    前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合に、前記電源部から前記電気抵抗部に供給される電力を一定に制御する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流量計。
  5. 電源部を制御する電源制御部を更に備え、
    前記電源制御部は、
    前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合に、前記電気抵抗部にかかる電圧を一定に制御する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流量計。
  6. 電源部を制御する電源制御部を更に備え、
    前記電源制御部は、
    前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合、かつ、前記配管内を流れる流体の流量の変動量が閾値より小さい場合に、前記電気抵抗部にかかる電圧を一定に制御し、
    前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合、かつ、前記配管内を流れる流体の流量の変動量が前記閾値以上の場合、かつ、前記電気抵抗部の温度上昇が前記流速解析部による解析に適切である場合に、前記電源部から前記電気抵抗部に供給される電力を一定に制御し、
    前記流速解析部が前記配管内を流れる流体の流速の解析を行う場合、かつ、前記配管内を流れる流体の流量の変動量が前記閾値以上の場合、かつ、前記電気抵抗部の温度上昇が前記流速解析部による解析に適切ではない場合に、前記電源部から前記電気抵抗部に供給される電力を、前記配管内を流れる流体の流速に応じて段階的に異ならせる、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流量計。
  7. 前記電気抵抗部は、白金と白金ロジウムとを直列に接続したものである、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の流量計。
  8. 流体が流れる配管の壁部の外側表面に線状の電気抵抗部を巻き付ける巻き付け工程と、
    前記電気抵抗部に対する通電を行い、前記電気抵抗部を発熱させる発熱工程と、
    前記電気抵抗部の抵抗値を検出する検出工程と、
    前記電気抵抗部の抵抗値に基づいて、前記電気抵抗部の温度を算出する第1算出工程と、
    前記電気抵抗部の温度の理論値を算出する第2算出工程とを備え、
    前記第1算出工程において算出された前記電気抵抗部の温度と、前記第2算出工程において算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とを比較し、
    前記第1算出工程において算出された前記電気抵抗部の温度と、前記第2算出工程において算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とが異なる場合に、前記配管内を流れる流体の流速を変更し、
    前記第1算出工程において算出された前記電気抵抗部の温度と、前記第2算出工程において算出された前記電気抵抗部の温度の理論値とが一致する場合における前記配管内を流れる流体の流速を決定する、
    流量計測方法。
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