JP2018179807A - ヒートサーモ式流量計、ヒートサーモ式流量計の補正システム、ヒートサーモ式流量計の補正プログラム、及びヒートサーモ式流量計測方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ヒートサーモ式流量計は、比較的高流量域での測定に適しており、高流速、大流量測定用途が主体になる。
被測定液の流量が多い場合により多く被測定液に熱が奪われこの温度上昇は抑制される原理に基づいて、被測定液の流量を算出することができる。
図1は、第1実施形態に係るヒートサーモ式流量計10(以下、単に「流量計10」という)の概略構成図である。
熱電対11の接合点の一端は熱接点16(16a〜16d)として被測定液17に浸漬され、他端は冷接点18として冷接点温度管理部19で基準温度T0に維持される。
熱電対11(11a〜11d)の熱接点16(16a〜16d)は、被測定液17に互いに異なる水深で複数が配置される。
被測定液17は、例えば配管21を流れる温水や薬液などである。
各熱接点16の水深差は、熱電対11が被測定液17の流通を阻害する抵抗にならないように決定される。
図示は省略するが、熱接点16及びヒータ12は、通常、絶縁材としての酸化マグネシウムが充填された一つのシース管に収容される。
この熱起電力(又は熱電流)は、検出部13で熱接点16の温度Tの情報として検出される。
なお、各熱電対11に対応して複数の検出部13(13a〜13d)を設けてもよいし、1つの検出部13で検出時間をずらして各熱電対11の温度Tを取得してもよい。
ここで、温度変化ΔTを変数に有する流量に関する多変数関数は、例えば流量の平均値Qavrである。ただし、算出される流量は、加重平均等、検出された温度変化ΔTをパラメータとするものであれば他の関数形式であってもよい。
図2は、ヒータ12をONにしてから約1分後の検出温度を流量を変更しながら計測したグラフである。
図2に表されるように、被測定液17の流量が大きくなると、熱接点16は熱をより多く奪われるので、加熱開始後の温度の上昇が小さくなる。
なお、温度変化ΔTに代えて、加熱開始から所定時間経過後の温度Tそのものを流量に変換してもよい。
流量算出部14は、例えば、データ保持部23、温度平均部24及び平均値流量変換部25で構成される。
ここで、図3は、熱接点16の加熱時間tと検出された温度Tとの関係を示す図である。
被測定液17の温度は、配管21内の位置によって複雑な分布になることが考えられる。
温度の高い地点では、ヒータ温度Thとの差異が小さくなるので、温度変化ΔTが小さくなり、流量が実際よりも小さくなってしまう。
つまり、ヒータ温度Thとの差異が小さくなると、図2のように流量と温度変化との相関関数がシフトする。
ここで、壁面付近の被測定液17がヒータ温度Thにまで上昇した場合を考える。
被測定液17が壁面付近から中心に向けて一定の割合αで温度が低くなる例では、T1=Th、T2=Th−α、T3=Th−2α、T4=Th−3αとおける。
熱接点16の温度変化ΔTの平均値ΔTavrは、次式(1)になる。
よって、最大誤差と平均値ΔTavrの誤差とを比較すると、次式(2)になる。
(3α)/2/(3α)×100=50% (2)
つまり、第1実施形態に係る流量計10によれば、平均を取らない場合と比較して、誤差を50%に半減させることができる。
データ保持部23は、図2で例示される熱接点16で検出される複数の温度変化ΔTの平均値ΔTavrと被測定液17との相関データを保持する。
熱接点16で検出された温度変化ΔTは、流量以外にも、例えば、乱流の発生の有無、被測定液17の組成又は配管21の形状などの諸条件に依存する。
そこで、例えばこれらの諸条件で区分された複数の相関データを事前の測定などによって取得してデータ保持部23に保持させる。
具体的には、被測定液17の組成などの入力されたパラメータに合致した相関データを用いて温度変化ΔTの平均値ΔTavrを流量に変換する。
このようにして算出された精度の高い流量値は、表示部29に表示されて作業員に確認される。
流量算出部14は、検出された温度変化ΔTを平均する機能と、温度変化ΔTを流量に変換する機能と、の実施順序を逆にして有していてもよい。
つまり、流量算出部14は、温度平均部24及び平均値流量変換部25に代えて、相関データに基づいて各温度変化ΔTの検出値をそれぞれ被測定液17の流量に変換する各点流量変換部26と、複数の流量の平均値Qavrを算出する流量平均部27と、を備えていてもよい。
この場合、データ保持部23が保持する相関データは、検出された温度変化ΔTと被測定液17との相関に変わる。
実際は、熱接点16とヒータ12との距離は極めて近いので、熱電対11の各々に対してそれぞれヒータ12を設けなくてもよい。
例えば、図5に示されるように、1つの十分な長さのヒータ12で各熱接点16を加熱してもよい。
ヒータ12の数を少なくすることで、ヒータ12による被測定液17の流通の阻害を軽減することができる。
つまり、予め実測試験等を行い相関データを取得し、データ保持部23に記憶させる(S11)。
そして、被測定液17に各熱接点16(16a〜16d)が互いに異なる水深に配置されるように熱電対11(11a〜11d)を設置する(S12)。
そして、補正プログラムのインストールなどによって流量算出部14を構築する(S14)。
ヒータ12による加熱で熱接点16は、ヒータ温度Th程度にまで昇温する。
次に、検出部13(13a〜13d)が被測定液17の温度変化ΔTを検出する(S17)。
次に、温度平均部24が複数の検出された温度変化ΔTを平均する(S18)。
流量計測を継続する場合は、例えばヒータ12をONにし直してから同様の手順を繰り返して(S20:YES:S16へ)、作業を終了する(S20:NO:END)。
なお、前述の通り、平均工程と流量変換工程との順序を逆にしてもよい。
つまり、補正システム30は、CPU等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、或いはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、を具備するコンピュータとして構成することができる。
また、このようなソフトウェア処理に換えて、ASIC(Application Specific Integration Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアで補正システム30を実現することもできる。
また、図1に示す構成のうち、データ保持部23は、ROM又はRAM等の記憶装置によって実現される。
図7は、第2実施形態に係る流量計10の概略構成図である。
しかし、この増加の割合は検出地点の温度に依存するため、被測定液17に温度勾配がある場合、各ヒータ温度Th(Th1〜Th4)を全て一定にすると、所定温度までの到達時間に差異が出る。
そこで、第2実施形態では、温度調整指令部28の指令信号によって温度調整部22による温度調整を適宜独立させる。
T=T1=T2=T3=T4にするためには、熱接点16への加熱温度、すなわちヒータ12の温度を、Th1=T、Th2=T+α、Th3=T+2α、Th4=T+3αにする必要がある。
つまり、各熱接点16が到達するべき目標温度を揃える必要がある。
熱的条件を揃えることで、例えば加熱から所定時間経過後の熱接点16の温度の差異が被測定液17の流量の差異のみによるものにすることができる。
図面においても、共通の構成又は機能を有する部分は同一符号で示し、重複する説明を省略する。
これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Claims (8)
- 被測定液に互いに異なる水深で配置された熱接点を有する複数の熱電対と、
前記被測定液に差し込まれて前記熱接点の加熱をするヒータと、
前記熱電対に接続されて各水深における前記加熱による前記被測定液の温度を検出する検出部と、
検出された複数の前記温度又はその温度変化を前記温度又は前記温度変化の多変数関数で表される流量に代入して前記流量を特定する流量算出部と、を備えることを特徴とするヒートサーモ式流量計。 - 前記ヒータは、各前記熱接点についてそれぞれ設けられる請求項1に記載のヒートサーモ式流量計。
- 各々の前記ヒータの温度を別個に調整する温度調整指令部を備える請求項1又は請求項2に記載のヒートサーモ式流量計。
- 前記流量算出部は、
前記熱接点で検出される複数の前記温度の平均値又は前記温度変化の平均値と前記被測定液との相関データを保持するデータ保持部と、
検出された複数の前記温度の平均値又は前記温度変化の平均値を算出する温度平均部と、
前記データ保持部の前記相関データに基づいて前記平均値を前記被測定液の流量に変換する平均値流量変換部と、を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヒートサーモ式流量計。 - 前記流量算出部は、
前記熱電対で検出される温度の平均値又は前記温度変化の平均値と前記被測定液との相関データを保持するデータ保持部と、
前記データ保持部の前記相関データに基づいて各前記温度の平均値又は前記温度変化の検出値をそれぞれ前記被測定液の流量に変換する各点流量変換部と、
複数の前記流量の平均値を算出する流量平均部と、を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヒートサーモ式流量計。 - 被測定液に互いに異なる水深で配置された複数の熱電対の熱接点で前記被測定液の流量を測定するヒートサーモ式流量計の補正システムにおいて、
異なる水深で検出された全ての前記温度又は前記温度変化に基づき流量の平均を算出する流量算出部を備えることを特徴とするヒートサーモ式流量計の補正システム。 - 被測定液に互いに異なる水深で配置された熱接点を有する複数の熱電対で前記被測定液の流量を測定するヒートサーモ式流量計の補正プログラムにおいて、
コンピュータに、
異なる水深で検出された全ての前記温度又は前記温度変化を前記温度又は前記温度変化の多変数関数で表される流量に代入して前記流量を特定する流量算出ステップを実行させることを特徴とするヒートサーモ式流量計の補正プログラム。 - 被測定液に互いに異なる水深で熱接点を複数配置するステップと、
前記被測定液に差し込まれたヒータで前記熱接点の加熱をするステップと、
各水深における前記加熱による前記被測定液の温度又は温度変化を検出するステップと、
検出された複数の前記温度又は前記温度変化を前記温度又は前記温度変化の多変数関数で表される流量に代入して前記流量を特定するステップと、を含むことを特徴とするヒートサーモ式流量計測方法。
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JP2017080739A JP2018179807A (ja) | 2017-04-14 | 2017-04-14 | ヒートサーモ式流量計、ヒートサーモ式流量計の補正システム、ヒートサーモ式流量計の補正プログラム、及びヒートサーモ式流量計測方法 |
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