JP6939182B2 - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP6939182B2
JP6939182B2 JP2017142764A JP2017142764A JP6939182B2 JP 6939182 B2 JP6939182 B2 JP 6939182B2 JP 2017142764 A JP2017142764 A JP 2017142764A JP 2017142764 A JP2017142764 A JP 2017142764A JP 6939182 B2 JP6939182 B2 JP 6939182B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
side seal
seal portion
adhesive
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017142764A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019022602A (ja
Inventor
竜祐 尾▲崎▼
竜祐 尾▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2017142764A priority Critical patent/JP6939182B2/ja
Publication of JP2019022602A publication Critical patent/JP2019022602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6939182B2 publication Critical patent/JP6939182B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、外装体と、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置される吸収体と、前記外装体の幅方向の端縁に設けられたサイドシール部とを有する吸収性物品に関する。
従来、排出された体液(以下、単に「体液」とも言う)を吸収体に誘導して吸収させる使い捨ておむつ等の吸収性物品が広く知られている。特に、パンツ型の使い捨ておむつでは、その外装体の左右両側縁部に左右一対のサイドシール部が形成されており、このサイドシール部の接着部分は、例えば、外装体を構成する複数のシートを重ね合わせた部分を超音波振動によって溶着することで形成される。従前、当該重ね合わせた部分では、シートの構成数や坪量が一定になっておらず、当該重ね合わせた部分全体で一様の模様で超音波溶着を施すと、シートの構成数が多い部分や坪量が大きい部分において、それ以外の部分よりも溶着の強度が相対的に高い部分が生じ、サイドシール部全体として、溶着強度のムラが発生するとの課題があった。使用済みのおむつについては、汚れることをできるだけ避けるため、サイドシール部を破って着用者から取り外し廃棄されることが広く行われるところ、上記課題の存在により、おむつのサイドシ−ル部を破ることに手間取り、使用済みのおむつの廃棄が面倒な作業となり、その廃棄に時間が掛かるおそれがあった。また、サイドシール部が予期せぬ破れ方をすることにより、着用者に無理な力がかかり、着用者を傷つけるおそれがあったり、着用者やその世話をする者を汚物で汚してしまったりするおそれもあった。
そこで、例えば、特許文献1には、当該重ね合わせた部分を構成するシートの構成数が多いほど、サイドシール部の溶着面積を小さくすることで、シートの構成数が多い部分における溶着強度がそれ以外の部分に比して高くならないようにし、サイドシール部の接着力を全体として一様とすることを試みた使い捨ておむつが開示されている。
特開2010−115424号公報
しかしながら、使い捨ておむつの技術分野においては、使用者等がこれに触れた際の触感(手触りなど)や外観を良くするという課題も存するところ、特許文献1に記載の吸収性物品では、単位面積当たりの溶着面積がサイドシール部分の中で変動しているため、使用者がその部分に触れた際の触感や外観が一様でなくなり、好ましい手触りや見た目を損なう、という新たな課題が生じることがわかった。
本発明の目的は、使用済みのおむつを廃棄する作業効率を向上し、且つ、サイドシール部の好ましい感触や外観も適切に維持できる吸収性物品を提供することにある。
本発明による吸収性物品は、外装体と、前記外装体の肌当接面側に接合される液不透過性の裏面シートと、前記裏面シートの肌当接面側に接合される液透過性の表面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体と、前記外装体の幅方向の端縁に設けられたサイドシール部と、を備える吸収性物品であって、前記サイドシール部には、その長手方向に区分された第1シート領域と前記第1シート領域よりも坪量が大きい第2シート領域とが少なくとも設けられ、前記第1シート領域には、細長の第1接着パターンの複数が、該パターンの長手方向を前記サイドシール部の長手方向に向けたかたちで設けられ、前記第2シート領域には、細長の第2接着パターンの複数が、該パターンの長手方向を前記サイドシール部の短手方向に向けたかたちで設けられることを特徴とするものである。
本発明によれば、サイドシール部を構成するシートの構成数が一様でないことなどに起因してサイドシール部の各所の坪量が一様でない吸収性物品において、サイドシール部の接着力を全体として一様に維持することができ、廃棄の際にはがしやすく、かつ、サイドシール部全体の触感も一様とすることができる。
本発明をパンツ型の使い捨ておむつに適用した一実施形態の外観を模式的に表す立体投影図である。 図1に示した実施形態のサイドシール部を破って展開した状態の一部破断平面図である。 図2に示した展開状態のおむつを分解した立体投影図である。 図2中のIV−IV矢視に沿った断面図である。 サイドシール部の構成例を示す図であり、(a)は図2中のVa−Va矢視に沿った断面図、(b)は図2中のVb−Vb矢視に沿った断面図を(a)に示すものと対向させるように180度回転させたもの、(c)は平面図をそれぞれ表す。 図5におけるサイドシール部の接着パターンの長手方向の向きについて説明するための図であり、(a)は第1接着パターン、(b)は第2接着パターン、の向きについてそれぞれ表す。 本発明の一実施形態の変形例に係るサイドシール部の構成例を示す図であり、(a)は菱形の接着パターンが配列されたもの、(b)は第3シート領域を含んだものであって、矩形の接着パターンが配列されたもの、(c)は第3シート領域を含んだものであって、菱形の接着パターンが配列されたもの、をそれぞれ表す。
本発明をパンツ型の使い捨ておむつに適用した一実施形態について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態に限らず、その特許請求の範囲、明細書または図面に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能である。なお、本明細書の記載および図2、図4から図7において、X方向はサイドシール部19の長手方向を表し、Y方向は当該X方向に直交する方向であってサイドシール部19の短手方向を表す。
<おむつの主な構成>
本実施形態によるパンツ型の使いすておむつの外観を図1に示し、そのサイドシール部を破って内側を表にして展開した状態の外観を図2に示し、これをさらに分解した状態の外観を図3に示し、図2中のIV−IV矢視に沿った断面構造を模式的に図4に示す。図2のおむつ10および図3の吸収体22については、説明の便宜上、部分的に破断した状態をそれぞれ示している。本実施形態におけるパンツ型の使いすておむつ(以下、単に「おむつ」とも言う)10は、ウエスト周り開口部11および左右一対の脚周り開口部12が形成された外装体13と、この外装体13の内側に配される吸収体22とで主要部が構成される。
また、本実施形態におけるおむつ10は、前身頃領域10Fと、後身頃領域10Rと、これら前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rをつなぐ股下領域10Cとを有する。ウエスト周り開口部11は、着用時に前身頃領域10Fと後身頃領域10Rとで着用者のウエストの部分を取り囲むように形成されている。同様に、左右一対の脚周り開口部12は、前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rの下端部と股下領域10Cとで着用者の両脚の太股部分を取り囲むようにそれぞれ形成されている。着用時に前身頃領域10Fは、着用者の腹側に位置し、後身頃領域10Rは着用者の背側に位置する。そして、着用時に股下領域10Cは、着用者の股下を覆い、左右一対の脚周り開口部12に、着用者の脚がそれぞれ通された形となる。したがって、脚周り開口部12は、着用者の両脚の付け根から太股あたりのいずれかに位置することとなる。
外装体13は、(例えば、液不透過性の)外側シート15と、着用者の肌に当接可能な内側シート16と、ウエスト周り弾性部材17と、左右一対の脚周り弾性部材18とで構成される。ウエスト周り弾性部材17および左右一対の脚周り弾性部材18は、外側シート15と、この外側シート15とほぼ同じ寸法形状を有する不織布にて形成された内側シート16との間に伸長状態で配される。ウエスト周り弾性部材17によって着用者のウエストの部分に対応するウエスト周り開口部11が絞られ、ここにウエストギャザー11gが形成される。同様に、左右一対の脚周り弾性部材18によって着用者の両脚の太股部分に対応する左右一対の脚周り開口部12がそれぞれ絞られ、ここにそれぞれレッグギャザー12gが形成される。
また、おむつ10の前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rにおける外装体13の幅方向の端縁には、ウエスト周り開口部11と脚周り開口部12とにつながる左右一対のサイドシール部19が形成されている。図2に示すような展開状態から外装体13の前後のサイドシール部19を相互に重ね合わせ、これらの当接部分を超音波溶融接着法を用いて接合する。これにより、ウエスト周り開口部11と左右一対の脚周り開口部12とが形成された図1に示すようなおむつ10を得ることができる。超音波溶融接着法は、公知のものが採用され、例えば、超音波振動子(超音波ホーン)をエンボスが彫刻されたアンビルロールに押し付けて高速振動させることで、サイドシール部19に接着パターン19Pが形成される。なお、本発明では、サイドシール部19の接着は、超音波溶融接着に限られない。
本実施形態では、詳細は後述するが、サイドシール部19には、その長手方向に区分された第1シート領域A1と第1シート領域A1よりも坪量が大きい第2シート領域A2とが設けられる(後述の図5(c)を参照)。そして、第1シート領域A1には、細長の第1接着パターン19P1の複数が、第1接着パターン19P1の長手方向をサイドシール部19の長手方向に向けたかたちで設けられ、第2シート領域A2には、細長の第2接着パターン19P2の複数が、第2接着パターン19P2の長手方向をサイドシール部19の短手方向に向けたかたちで設けられる(後述の図5(c)を参照)。
図1に戻り、細長い矩形のシート状をなす吸収性本体14は、おむつ10の前身頃領域10Fから左右の脚周り開口部12の間の股下領域10Cを通って後身頃領域10Rまで延在する。本実施形態における吸収性本体14は、液不透過性のバックシート(裏面シート)20と、このバックシート20よりも少し小さめの寸法形状を持つ液透過性のトップシート(表面シート)21と、細長いシート状をなす吸収体22と、左右一対の疎水性の側方シート(サイドシート)23とで主要部が構成されている。図3に示すように、本実施形態におけるおむつ10は、外側から順に、外装体13の外側シート15と、外装体13の内側シート16と、バックシート20と、吸収体22と、トップシート21と、一対の側方シート23と、を重ねた積層構造を有しているものである。バックシート20は、外装体13の肌当接面側(つまり内側シート16の肌当接面側)に接合され、吸収体22は、バックシート20とトップシート21との間に配置され、この吸収体22を介してトップシート21がバックシート20の肌当接面側に接合される。
吸収体22全体を覆うトップシート21の外周端縁は、バックシート20の外周縁部に接合されている。さらに、側方シート23の左右両側端縁部がバックシート20の側端縁部に接合され、側方シート23の長手方向両端縁部もバックシート20の長手方向両端縁部に接合されている。従って、トップシート21の左右両側に覆い重なる左右一対の側方シート23の内側部分(図2中、中央側)は、トップシート21に対して非接合状態となっている。この内側部分で立体ギャザー23gを形成するため、側方シート23の内側端縁部に糸ゴム24が伸張状態で接合されている。従って、このようなおむつ10を着用した状態では、尿や便は、吸収性本体14のトップシート21上に導かれ、水分がトップシート21を通過して吸収体22に吸収されることとなる。
トップシート21の下に位置する本実施形態の吸収体22は、主にパルプとSAPとからなる吸収性コア22aを、ティシュや不織布等の被覆部材(コアラップ)22bによって被覆したものである。吸収性コア22aを被覆部材22bにより包むことで形成される継ぎ目は、例えば、図3に示すように、吸収体22の上面であって長手方向に延びるように形成される。本実施形態の吸収体22は、前身頃、股下、後身頃に亘るように、細長い形状をしている。ここで、前身頃部分から後身頃部分に向かう方向を前後(上下)方向とし、それに直交する方向を左右方向とすると、本実施形態の吸収体22は、前後(上下)方向の長さと左右方向の長さとが異なる矩形のものである(図2および図3では、前後(上下)の長さが左右の長さより長くなっている)。なお、本実施形態の吸収体22の形状はこれに限らず、例えば、前後(上下)左右の長さが同程度の略正方形のもの、前後(上下)端の角が丸く落とされているもの、前後(上下)に延びる楕円形のもの、円形のもの等、さまざまな形状を含む。また、吸収体22の股下部分には、一対の脚周り開口部12に対応するように、円弧状または台形、矩形などの四角形状をなす左右一対の切欠き部が形成されても良い。なお、本実施形態に係るおむつ10では、被覆部材22bで包まれた吸収体22を用いているが、本発明に係る吸収性物品は、被覆部材22bで包まれていない吸収性コア22aを吸収体22として用いてもよい。
本実施形態では、吸収体22には複数の凹部25が形成され、複数の凹部25は全体として格子模様を形成している。具体的には、複数の凹部25は、図2および図3に示すように、吸収体22の表面に斜め格子状に延びて形成されている。図1から図4に示すように、凹部25が形成されることで、凹部25において折れ曲がりやすくなって、おむつ10のフィット感を向上させることが可能となる。また、凹部25が連続的に形成されることで、空気が腹側または背側に通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。さらに、排出された体液を、迅速に拡散させて、吸収体22を全体的に使用して効率よく吸収体22に吸収させることが可能となる。
トップシート21と吸収体22とが接する面には接着剤が塗布され、凹部25は、例えば、吸収体22とトップシート21の積層体(以下、「吸収部分」とも言う)を圧搾することで設けられる。この圧搾は、例えば、エンボスロールによって行われる。これにより、凹部25の底面(底壁)から壁面(側壁)にわたる凹部25全体において、トップシート21と吸収体22が咬み合い、一体的に接合される。凹部25の底部分におけるトップシート21と吸収体22とからなる厚み(吸収部分の厚み)は、圧搾しない箇所の吸収体22の厚みの約1/2〜1/7程度が好ましい。更に好ましくは約1/4〜1/7程度である。この構成により、トップシート21と吸収体22とを一体的に形成するので、トップシート21と吸収体22がしっかりと接合しトップシート21が剥がれにくく、排尿後で吸収体22が膨らんだ場合でも、トップシート21が溝に沿った状態になり、溝が維持される。なお、本発明では、勿論、吸収体22に凹部25を設けない形態も許容するものである。
<サイドシール部>
図5は、サイドシール部の構成例を示す図であり、図5(a)は図2中のVa−Va矢視に沿った断面図、図5(b)は図2中のVb−Vb矢視に沿った断面図を図5(a)に示すものと対向させるように180度回転させたもの、図5(c)は平面図、をそれぞれ表す。
外側シート15の端縁は、図5(a)および図5(b)に示すように、内側シート16およびウエスト周り弾性部材17を挟むよう折り返されている。図5(a)に示すサイドシール部19の一方と、図5(b)に示すサイドシール部19の他方とは、略左右対称となっている。なお、サイドシール部19の構成はこれに限られず、サイドシール部19の一方と他方との間にカバーシート(プレート)を含むような形態であってもよい。
サイドシール部19には、その長手方向に区分された第1シート領域A1と第1シート領域A1よりも坪量が大きい第2シート領域A2とが設けられている。第1シート領域A1および第2シート領域A2のそれぞれは複数層からなるシートで構成され、第1シート領域A1を構成するシートの層数は、第2シート領域A2を構成するシートの層数よりも少なくなっている。本実施形態では、図5(a)および図5(b)に示すように、第1シート領域A1を構成するシートの層数は合わせて4層となっており、第2シート領域A2を構成するシートの層数は合わせて6層となっている。なお、本発明の効果を発現する限り、本発明では、これらの層数に限られない。
サイドシール部19には、上述したように、複数の接着パターン19Pが設けられる。複数の接着パターン19Pは、細長の第1接着パターン19P1と細長の第2接着パターン19P2とを含む。本実施形態では、第1接着パターン19P1の形態と、第2接着パターン19P2の形態とは、矩形となっており、略同一となっている。この略同一となる構成により、肌触りが一様になるので、上記先行技術文献に記載のものよりも、おむつ10の着用感、手触りを向上させることができる。ここで、本発明において、ある形態と他の形態とが略同一であるとは、2つの形態を、重複する面積が最大になるように重ねた場合において、それぞれの形態において、他方の形態と重なっていない部分が、その形態の所定の割合以下であることをいう。この所定の割合は、10%が好ましい。より好ましくは、5%であり、さらに好ましくは、3%である。この割合であれば、本発明の効果が十分に得られることとなる。また、第1接着パターン19P1の第1シート領域A1における単位面積当たりの接着面積は、第2接着パターン19P2の第2シート領域A2における単位面積当たりの接着面積と略等しくなっている(略同一である)。この接着面積が略等しくなる構成により、肌触りや見た目が画一化されるので、おむつ10の着用感、手触り、外観を高めることができる。具体的にいうと、上記略等しいとは、シートの枚数や坪量が一様である各シート領域のそれぞれにおける全体としての単位面積当たりの接着面積の比率が、互いに所定の範囲内にあることをいう。この所定の範囲内は、プラスマイナス10%以内が好ましい。より好ましくは、プラスマイナス5%以内であり、さらに好ましくは、プラスマイナス3%以内である。この範囲内であれば、本発明の効果が十分に得られることとなる。
上述したように、第1シート領域A1には、第1接着パターン19P1の複数が、その長手方向をサイドシール部19の長手方向に向けたかたちで設けられ、第2シート領域A2には、第2接着パターン19P2の複数が、その長手方向をサイドシール部19の短手方向に向けたかたちで設けられる。つまり、接着パターン19Pの長手方向の長さを、サイドシール部19の坪量や層数の逆比に略比例するように、サイドシール部19の各領域における各接着パターン19Pの向きを変えている。ここで、一の方向を或る方向に「向けた」とは、当該一の方向と当該或る方向とが平行でなくてもよく、例えば、当該一の方向の向きと当該或る方向の向きとが成す2つの角度のうち小さいものが最大40度(この角度については後述する)となってもよい。
図6は、図5におけるサイドシール部19の接着パターン19Pの長手方向の向きについて説明するための図であり、図6(a)は第1接着パターン19P1、図6(b)は第2接着パターン19P2、の向きについてそれぞれ表す。第1接着パターン19P1の長手方向の向きB1と、サイドシール部19の長手方向の向きCとで成す2つの角度のうち小さいものをαとし、第2接着パターン19P2の長手方向の向きB2と、サイドシール部19の短手方向の向きDとで成す2つの角度のうち小さいものをβとする。
本発明の効果を有効に発揮する上で、角度αは0度以上40度以下であることが好ましく、角度βは0度以上40度以下であることが好ましい。さらに、第2接着パターン19P2の長手方向の向きB2は、第1接着パターン19P1の長手方向の向きB1に直交していることが好ましい。
従来、外装体の端縁にサイドシール部が形成されたパンツ型の使い捨ておむつでは、このサイドシール部の接着部分は、例えば、外装体を構成するシートを重ね合わせた部分を超音波振動によって溶着することで形成され、サイドシール部の接着力を全体として一様とするように、当該重ね合わせた部分を構成するシートの構成数が多いほど、サイドシール部の溶着面積を小さくする使い捨ておむつが特許文献1に開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の使い捨ておむつでは、単位面積当たりの溶着面積がサイドシール部分の中で変動しているため、使用者がその部分に触れた際の触感や外観が一様でなくなり、触感が低下したり見た目を損なったりするおそれがあるという前述の課題があった。
本実施形態によれば、サイドシール部の接着力を全体として一様に維持することができるため、サイドシール部をはがしやすくなり、使用済みのおむつを廃棄する作業効率を向上させることが可能となる。また、サイドシール部が予期できる破れ方をすることにより、着用者を傷つけたり、着用者やその世話をする者を汚物で汚してしまったりするおそれを低減させることが可能となる。
さらに、サイドシール部全体の触感も一様とすることができる結果、サイドシール部の好ましい感触や外観も適切に維持できる。
なお、上述した本発明の効果を有効に発揮しうる接着パターン19Pは、上記実施形態に限られず、様々なものが適用可能である。また、シート領域の種類も2種類に限られないものである。
図7は、本発明の一実施形態の変形例に係るサイドシール部19の構成例を示す図であり、図7(a)は菱形の接着パターン19Pが配列されたもの、図7(b)は第3シート領域A3を含んだものであって、矩形の接着パターン19Pが配列されたもの、図7(c)は第3シート領域A3を含んだものであって、菱形の接着パターン19Pが配列されたもの、をそれぞれ表す。
本発明では、図7(a)に示すように、上記実施形態に係る矩形の接着パターンに代えて菱形の接着パターンを採用してもよい。図7(a)に示すような構成においても、サイドシール部の接着力を全体として一様に維持することができ、且つ、サイドシール部全体の触感も一様とすることができるので、上述した効果を得ることが可能となる。
図7(b)および図7(c)に示す形態では、サイドシール部19に、第1シート領域A1より坪量が大きく、第2シート領域A2より坪量が小さい第3シート領域がさらに設けられ、その第3シート領域A3には第3接着パターン19P3が形成される。図7(b)では、同じ形状且つ同じ面積の矩形の接着パターン19Pが配列されている。上記実施形態と同様に、第1シート領域A1には、第1接着パターン19P1の複数が、その長手方向をサイドシール部19の長手方向に向けたかたちで設けられ、第2シート領域A2には、第2接着パターン19P2の複数が、その長手方向をサイドシール部19の短手方向に向けたかたちで設けられる。第3シート領域A3には、第3接着パターン19P3の複数が、その長手方向を、第2接着パターン19P2よりもサイドシール部19の長手方向寄りに、第1接着パターン19P1よりもサイドシール部19の短手方向寄りに向けたかたちで設けられる。つまり、上記実施形態と同様に、接着パターン19Pの長手方向の長さを、サイドシール部19の坪量や層数の逆比に略比例するように、サイドシール部19の各領域における各接着パターン19Pの向きを変えている。図7(b)に示す変形例では、第3接着パターン19P3は、左上がり右下がりの状態を呈している。
図7(c)では、図7(b)と異なり、異なる形状且つ同じ面積の菱形の接着パターンが配列されている。図7(c)に示す第1接着パターン19P1および第2接着パターン19P2の配列については、図7(b)において説明したものと同様である。複数の第3接着パターン19P3は、1つの内角が90度の菱形、つまり、45度傾けた正方形をそれぞれ呈している。図7(c)に示す変形例では、上記実施形態と同様に、接着パターン19Pの長手方向の長さを、サイドシール部19の坪量や層数の逆比に略比例するように、サイドシール部19の各領域における各接着パターン19Pの向きを変えていることに加えて、接着パターン19Pの接着面積を一定に保ちながらX方向に伸長/収縮(同時にY方向に収縮/伸長)させている。
図7(b)および図7(c)に示すような構成においても、サイドシール部の接着力を全体として一様に維持することができ、且つ、サイドシール部全体の触感も一様とすることができるので、上述した効果を得ることが可能となる。
<その他>
本発明は、上述した実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
例えば、上記実施形態またはその変形例に係るおむつの構造は、上述したようなパンツ型に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に規定された吸収性物品の構成を含むおむつ、つまり、サイドシール部が形成された吸収性物品でありさえすれば、どのような構成であってもよい。例えば、カバーシートが股下領域10C部分で二つに分離され、股下部分においてパッドカバーシートが露出するような3ピースのパンツ型の使い捨ておむつにも本発明を適用可能である。
加えて、上記実施形態またはその変形例は、乳幼児向けのおむつに限らず、成人向けのおむつなど、各種吸収性物品に適用可能である。
また、上記実施形態では、複数の凹部25が吸収体22の表面に連続して形成されることで、斜め格子状の配列パターンが出来上がっているが、これに限られない。例えば、複数の凹部25は、吸収体22の表面に間欠的に形成されてもよいし、凹部25の配列パターンは、例えば、三角形、六角形等の多角形の配列パターン、直線状、曲線状、または波状のものを並列したパターン等様々な配列パターンであってもよい。
10 おむつ
10F 前身頃領域
10R 後身頃領域
10C 股下領域
11 ウエスト周り開口部
12 脚周り開口部
13 外装体
14 吸収性本体
15 外側シート
16 内側シート
19 サイドシール部
19P 接着パターン
19P1 第1接着パターン
19P2 第2接着パターン
19P3 第3接着パターン
20 バックシート(裏面シート)
21 トップシート(表面シート)
22 吸収体
23 側方シート
23g 立体ギャザー
24 糸ゴム
25 凹部
A1 第1シート領域
A2 第2シート領域
A3 第3シート領域
B1 第1接着パターンの長手方向の向き
B2 第2接着パターンの長手方向の向き
C サイドシール部の長手方向の向き
D サイドシール部の短手方向の向き
α 第1接着パターンの長手方向の向きと、サイドシール部の長手方向の向きとで成す角度
β 第2接着パターンの長手方向の向きと、サイドシール部の短手方向の向きとで成す角度

Claims (6)

  1. 外装体と、前記外装体の肌当接面側に接合される液不透過性の裏面シートと、前記裏面シートの肌当接面側に接合される液透過性の表面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体と、前記外装体の幅方向の端縁に設けられたサイドシール部と、を備える吸収性物品であって、
    前記サイドシール部には、その長手方向に区分された第1シート領域と前記第1シート領域よりも坪量が大きい第2シート領域とが少なくとも設けられ、
    前記第1シート領域には、細長の第1接着パターンの複数がそれぞれ同一形状を有しており、該パターンの長手方向を前記サイドシール部の長手方向且つ同一方向に向けたかたちで設けられ、
    前記第2シート領域には、細長の第2接着パターンの複数がそれぞれ同一形状を有しており、該パターンの長手方向を前記サイドシール部の短手方向且つ同一方向に向けたかたちで設けられ
    前記第1接着パターンの前記サイドシール部の前記短手方向における寸法は、前記第2接着パターンの前記サイドシール部の前記短手方向における寸法よりも短いことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記第1接着パターンの長手方向の向きと、前記サイドシール部の長手方向の向きとで成す角度は、0度以上40度以下であり、
    前記第2接着パターンの長手方向の向きと、前記サイドシール部の短手方向の向きとで成す角度は、0度以上40度以下であり、
    前記第2接着パターンの長手方向の向きは、前記第1接着パターンの長手方向の向きに直交していることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1接着パターンの複数の、第1シート領域における単位面積当たりの接着面積は、前記第2接着パターンの複数の、第2シート領域における単位面積当たりの接着面積と略同一であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第1接着パターンの形態と、前記第2接着パターンの形態とは、略同一であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記第1シート領域および前記第2シート領域のそれぞれは複数層からなるシートで構成され、
    前記第1シート領域を構成するシートの層数は、前記第2シート領域を構成するシートの層数よりも少ないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収体に形成される複数の凹部をさらに備え、
    前記複数の凹部は、全体として格子模様を形成していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
JP2017142764A 2017-07-24 2017-07-24 吸収性物品 Active JP6939182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017142764A JP6939182B2 (ja) 2017-07-24 2017-07-24 吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017142764A JP6939182B2 (ja) 2017-07-24 2017-07-24 吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019022602A JP2019022602A (ja) 2019-02-14
JP6939182B2 true JP6939182B2 (ja) 2021-09-22

Family

ID=65368791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017142764A Active JP6939182B2 (ja) 2017-07-24 2017-07-24 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6939182B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4490405B2 (ja) * 2006-09-29 2010-06-23 大王製紙株式会社 パンツ型使い捨ておむつ
JP5973226B2 (ja) * 2012-05-11 2016-08-23 花王株式会社 パンツ型吸収性物品
JP2016112408A (ja) * 2014-12-10 2016-06-23 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019022602A (ja) 2019-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3916878B2 (ja) 使い捨てのパンツ型おむつ
JP5000551B2 (ja) 吸収性物品及び吸収性本体保持カバー
JP5984368B2 (ja) 使い捨て着用物品
JP6442224B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP6761707B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2002035029A (ja) 伸縮性シートの製造方法およびこれを用いた紙おむつ
JP2004141177A (ja) パンツ型の使い捨ておむつ
WO2007007457A1 (ja) 使い捨ておむつ及びその製造方法
KR101600656B1 (ko) 팬츠형 일회용 착용 물품
JP5828505B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP6431875B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5400556B2 (ja) パンツ型使い捨ておむつ
JP3908455B2 (ja) 使い捨てのパンツ型おむつ
JP6939182B2 (ja) 吸収性物品
JP2010012002A (ja) 使い捨ておむつ
JP7037428B2 (ja) パンツ型吸収性物品、及び、パンツ型吸収性物品の製造方法
JP6464079B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5142330B2 (ja) ウエストベルトの製造方法及び使い捨ておむつの製造方法
JP6415400B2 (ja) 着用物品
WO2020256144A1 (ja) 吸収性物品、吸収体の製造方法、及び吸収体の製造装置
JP6103366B2 (ja) 吸収性物品
JP7164370B2 (ja) 吸収性物品
CN105992577B (zh) 内裤型吸收性物品
JP6954252B2 (ja) 吸収性物品
JP6313633B2 (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6939182

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150