JP6937674B2 - 彫刻のための3dプリンタ用データを提供するサーバ - Google Patents

彫刻のための3dプリンタ用データを提供するサーバ Download PDF

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本発明は彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するサーバに関する。
3Dプリンタの高性能化、小型化、低価格化が進み、従来の業務用3Dプリンタだけでなく、民生用の3Dプリンタも急速に普及している。
このような3Dプリンタを利用する技術として、たとえば、特許文献1には、折り紙の折り方等、軟弱材の手作業加工法を効果的に学習するための教材が開示されている。この教材は、学習のための動画や音声、テキストと併せて、完成品に至る途中の複数個の半成品の3Dプリンタ用データが含まれる。学習者は、インターネット経由で入手した3Dプリンタ用データを3Dプリンタで出力することにより、半成型品の立体物を入手できる。
特開2015−225093号公報
ここで、3Dプリンタを用いて造形した立体物を彫刻作業に用いることが考えられる。たとえば、3Dプリンタは、完成状態の立体物を内包し、彫刻を開始するのに適した大きさ、形状である初期状態の立体物(素材)を示す3Dプリンタ用データを用いて初期状態の立体物を造形する。利用者は、完成写真やマニュアルを見ながら初期状態の立体物を彫刻することができる。この様な利用者として、たとえば、自然の木材などを使った彫刻を始める前に、まず彫刻の練習をしたいと考える初心者、入門者などがいる。
しかし、仏像のような複雑な立体物を彫刻する場合、完成状態の立体物の具体的な形状を完成写真やマニュアルのみから把握することは困難である。その結果、本来彫刻すべきではない部分まで削ってしまう可能性(彫り過ぎの可能性)がある。
本発明が解決しようとする課題は、3Dプリンタで造形された立体物に対して彫刻作業する際の彫り過ぎを防止することである。
上記目的を達成するための主たる発明は、異なる色のフィラメントが装着される第1のノズル及び第2のノズルを備える3Dプリンタを含む利用者端末と通信可能に接続され、ネットワークを介して立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するサーバであって、完成状態の前記立体物を示す第1の3Dプリンタ用データ、及び完成状態の前記立体物を内包し、彫刻を開始する前の初期状態の立体物を示す第2の3Dプリンタ用データを記憶する記憶部と、前記初期状態の立体物の造形において、前記完成状態の立体物の表面を基準とした所定領域を前記第1のノズルを用いて造形し、前記所定領域の内側及び外側の領域を前記第2のノズルを用いて造形するよう前記第2の3Dプリンタ用データを編集する編集部と、彫刻を行う利用者の前記利用者端末に対し、編集した前記第2の3Dプリンタ用データを送信するデータ送信部と、を有する、立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するサーバである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、3Dプリンタで造形された立体物に対して彫刻作業する際の彫り過ぎを防止することができる。
実施形態に係る彫刻システムの概略を示す図である。 実施形態に係るサーバの構成例を示す図である。 完成状態の立体物を示す図である。 初期状態の立体物を示す図である。 初期状態及び完成状態の立体物を示す図である。 図5に示すXY平面を示す図である。 図6Aに示したXY平面を編集した図である。 図5に示すXZ平面を示す図である。 図7Aに示したXZ平面を編集した図である。 実施形態に係るサーバの処理を示すフローチャートである。 変形例において、図6Aに示したXY平面を編集した図である。
==彫刻システム==
図1に示すように、彫刻システム1は、複数の利用者端末M、及びサーバSを備える。各利用者端末とサーバSとは、ネットワークNを介して通信可能に接続されている。ネットワークNは、たとえば公衆電話回線網やインターネット回線等の伝送路である。
==利用者端末==
利用者端末Mは、彫刻作業を行う利用者が所有する機器である。利用者端末Mは、コンピュータm1及び3Dプリンタm2を含む。
コンピュータm1は、家庭用のパーソナルコンピュータ等である。コンピュータm1は、画像や文字を表示するためのディスプレイが付属されている。また、コンピュータm1は、3Dプリンタm2を制御するためのソフトウェア、3Dプリンタ用データが示す立体物の画像やサーバSから送信される各種情報を表示するためのソフトウェア等がインストールされている。
3Dプリンタm2は、3Dプリンタ用データに基づいて、彫刻用の立体物を造形する装置である。3Dプリンタm2は、少なくとも2つのノズル(第1のノズルN1、第2のノズルN2)を有する。各ノズルには、異なる色のフィラメント(立体物の素材)が装着される。以下の例では、第1のノズルN1に赤色のフィラメントが装着され、第2のノズルN2に白色のフィラメントが装着されているとして説明する。なお、一の色のフィラメントが装着されるノズルが複数設けられていてもよい。たとえば、赤色のフィラメントが装着される第1のノズルN1が2以上設けられていてもよい。
3Dプリンタm2で使用する3Dプリンタ用データは、様々な方法で入手できる。たとえば、利用者は、コンピュータm1を使用して、ネットワークN経由でサーバSが提供する3Dプリンタ用データ提供サイトにアクセスする。利用者は、ユーザー登録を行った後、希望する3Dプリンタ用データを選択する。最後に、利用者は、オンラインで料金支払いを行うことで、サーバSから選択した3Dプリンタ用データの提供を受けることが可能となる。
ここで、サーバSから提供される3Dプリンタ用データは、彫刻を開始する前の初期状態の立体物を示す3Dプリンタ用データ(第2の3Dプリンタ用データ。詳細は後述)である。コンピュータm1は、利用者からの指示入力に応じて当該データを3Dプリンタm2に入力する。3Dプリンタm2は、当該データに基づいて初期状態の立体物を造形する。利用者は、初期状態の立体物に対して彫刻作業を行い、完成状態の立体物を作成する。
==サーバ==
サーバSは、ネットワークNを介して立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するコンピュータである。図2はサーバSの構成例を示す図である。サーバSは、記憶部10、通信部20及び制御部30を備える。
[記憶部]
記憶部10は、各種データを記憶する大容量の記憶装置である。本実施形態に係る記憶部10は、第1の3Dプリンタ用データ、及び第2の3Dプリンタ用データを記憶する。
第1の3Dプリンタ用データは、完成状態の立体物を示すデータである。図3は、完成状態の立体物の一例である仏像Bを正面から見た図である。図3において、仏像Bの前後方向をX軸方向とし、左右方向をY軸方向とし、高さ方向(X軸及びY軸に直交する方向)をZ軸方向とする。
第2の3Dプリンタ用データは、完成状態の立体物を内包し、彫刻を開始する前の初期状態の立体物を示すデータである。図4は、仏像Bを内包する、初期状態の立体物Lの斜視図である。図4において、立体物Lの前後方向をX軸方向とし、左右方向をY軸方向とし、高さ方向(X軸及びY軸に直交する方向)をZ軸方向とする。利用者は、立体物Lを彫刻することで仏像Bを作成する。
ここで、第2の3Dプリンタ用データは、3Dプリンタm2で初期状態の立体物を造形する際に用いるノズル情報を含む。ノズル情報は、初期状態の立体物を造形する際にどの位置(XYZの座標値)にどの色のフィラメントを吐出するか(どのノズルを使用するか)を示す情報である。3Dプリンタm2は、ノズル情報が示す位置に所定のノズルから所定の色のフィラメントを吐出することで立体物を造形する。通常、第2の3Dプリンタ用データは、全ての位置(初期状態の立体物を示す全ての座標値)に対して単色のフィラメントを吐出する(単一のノズルを使用する)というノズル情報を有する。
[通信部]
通信部20は、サーバSと利用者端末Mとを接続するためのインターフェースを提供する。
[制御部]
制御部30は、サーバSにおける各種の制御を行う。制御部30はCPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。本実施形態においては、CPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御部30は、編集部30a及びデータ送信部30bとして機能する。
(編集部)
編集部30aは、初期状態の立体物の造形において、完成状態の立体物の表面を基準とした所定領域を第1のノズルN1を用いて造形し、所定領域の内側及び外側の領域を第2のノズルN2を用いて造形するよう第2の3Dプリンタ用データを編集する。
所定領域は、完成状態の立体物の表面を基準とし、所定の厚みを持った領域である。所定値の厚みは完成状態の立体物の大きさや複雑さに応じて任意の値を設定することができる。所定の厚みは、たとえば1mmである。所定領域は、少なくとも初期状態の立体物の表面よりも内側(初期状態の立体物内部)、且つ完成状態の立体物の中心部よりも外側に設けられる。
第2の3Dプリンタ用データの編集は、たとえば以下の手法により行われる。この例では、図3に示した仏像Bを内包する初期状態の立体物Lを示す第2の3Dプリンタ用データを編集する例について述べる。
まず、編集部30aは、記憶部10から仏像Bを示す第1の3Dプリンタ用データ、及び初期状態の立体物Lを示す第2の3Dプリンタ用データを読み出す。図5は、初期状態の立体物L、及び立体物Lを彫刻することにより作成される仏像Bを示した斜視図である。図5において、立体物L(仏像B)の前後方向をX軸方向とし、左右方向をY軸方向とし、高さ方向(X軸及びY軸に直交する方向)をZ軸方向とする。
次に、編集部30aは、第2の3Dプリンタデータが示す初期状態の立体物Lに対し、Z軸に沿ったXY平面の編集作業を行う。
図6Aは、図5に示したXY平面を示す断面図である。図6Aに示すように、一のXY平面には、初期状態の立体物Lの表面に相当する閉曲線ZCi、仏像B(完成状態の立体物)の表面に相当する閉曲線ZCfが存在する。各閉曲線は、XYZの座標値によりその位置が特定される。なお、図6Aは閉曲線ZCfが1つのみの例を示しているが、Z軸方向の位置によっては、一のXY平面において複数の閉曲線ZCfが存在する場合もありうる。
ここで、編集部30aは、閉曲線ZCfを基準とし、所定の厚み(たとえば1mm)だけ外側(立体物Lの表面側)に新たな閉曲線ZCoを設定する(図6B参照)。この場合、所定領域Ezは、閉曲線ZCfから外側に1mmの範囲(閉曲線ZCfは含まない)に相当する。また、所定領域Ezの内側の領域は、仏像Bの内部(閉曲線ZCfを含み、且つ閉曲線ZCfより内側)に相当し、所定領域Ezの外側の領域は、閉曲線ZCoから閉曲線ZCiまでの領域(閉曲線ZCoは含まない)に相当する。
そして、編集部30aは、閉曲線ZCoから閉曲線ZCfまで(閉曲線ZCfは含まない)を第1のノズルN1で造形し、閉曲線ZCoから閉曲線ZCiまで(閉曲線ZCoは含まない)、及び閉曲線ZCfより内側(閉曲線ZCfを含む)を第2のノズルN2で造形するよう、ノズル情報を設定することで、第2の3Dプリンタ用データの編集を行う。具体的には、編集部30aは、閉曲線ZCoから閉曲線ZCfまで(閉曲線ZCfは含まない)の領域(所定領域Ez)に対しては、赤色のフィラメントを用いて造形し、閉曲線ZCoから閉曲線ZCiまで(閉曲線ZCoは含まない)の領域、及び閉曲線ZCfより内側(閉曲線ZCfを含む)の領域に対しては、白色のフィラメントを用いて造形するよう、ノズル情報を編集する。編集部30aは、ノズル情報の編集処理をZ軸に沿ったXY平面全てに対して行う。
なお、一のXY平面において複数の閉曲線ZCf、たとえば2つの閉曲線ZCf1、ZCf2(図示しない)が存在する場合には、閉曲線ZCo1、ZCo2(図示しない)をそれぞれ設定する。そして、閉曲線ZCo1から閉曲線ZCiまでを第2のノズルN2で造形するようノズル情報を設定する際には、閉曲線ZCo2よりも内側は除外するよう設定し、閉曲線ZCo2から閉曲線ZCiまでを第2のノズルN2で造形するようノズル情報を設定する際には、閉曲線ZCo1よりも内側は除外するよう設定することで第2の3Dプリンタ用データの編集を行う。また、2つの閉曲線ZCf1、ZCf2の距離が2mm未満の場合には、それぞれの所定領域Ez1、Ez2(図示しない)は互いに重なることになる。ここで、閉曲線ZCf1、ZCf2の距離が1mm未満の場合には、領域Ez1が閉曲線ZCf2の外側となり、且つ領域Ez2が閉曲線ZCf1の外側となるよう第2の3Dプリンタ用データの編集を行う。
更に、編集部30aは、第2の3Dプリンタデータが示す初期状態の立体物Lに対し、Y軸に沿ったXZ平面の編集作業を行う。
図7Aは、図5に示したXZ平面を示す断面図である。図7Aに示すように、一のXZ平面には、初期状態の立体物Lの表面に相当する閉曲線YCi、仏像B(完成状態の立体物)の表面に相当する閉曲線YCfが存在する。各閉曲線は、XYZの座標値によりその位置が特定される。なお、図7Aは閉曲線YCfが1つのみの例を示しているが、Y軸方向の位置によっては、一のXZ平面において複数の閉曲線YCfが存在する場合もありうる。
編集部30aは、閉曲線YCfを基準とし、所定の厚み(たとえば1mm)だけ外側(立体物Lの表面側)に新たな閉曲線YCoを設定する(図7B参照)。この場合、所定領域Eyは、閉曲線YCfから外側に1mmの範囲(閉曲線YCfは含まない)に相当する。また、所定領域Eyの内側の領域は、仏像Bの内部(閉曲線YCfを含み、且つ閉曲線YCfより内側)に相当し、所定領域Eyの外側の領域は、閉曲線YCoから閉曲線YCiまでの領域(閉曲線YCoは含まない)に相当する。
そして、編集部30aは、閉曲線YCoから閉曲線YCfまで(閉曲線YCfは含まない)を第1のノズルN1で造形し、閉曲線YCoから閉曲線YCiまで(閉曲線YCoは含まない)、及び閉曲線YCfより内側(閉曲線YCfを含む)を第2のノズルN2で造形するよう、ノズル情報を設定することで、第2の3Dプリンタ用データの編集を行う。具体的には、編集部30aは、閉曲線YCoから閉曲線YCfまで(閉曲線YCfは含まない)の領域(所定領域Ey)に対しては、赤色のフィラメントを用いて造形し、閉曲線YCoから閉曲線YCiまで(閉曲線YCoは含まない)の領域、及び閉曲線YCfより内側(閉曲線YCfを含む)の領域に対しては、白色のフィラメントを用いて造形するよう、ノズル情報を編集する。編集部30aは、ノズル情報の編集処理をY軸に沿ったXZ平面全てに対して行う。なお、一のXZ平面において複数の閉曲線YCfが存在する場合には、一のXY平面において複数の閉曲線ZCfが存在した場合と同様の処理を行う。
以上のように、編集部30aは、XY平面及びXZ平面全てに対して編集処理を行うことで、第2の3Dプリンタ用データの編集作業を完了する。なお、上述の編集処理は、直交する二つの平面に対して行えばよく、XY平面及びXZ平面に限定されるものではない。たとえば、編集部30aは、XY平面及びYZ平面に対して処理を行うことで第2の3Dプリンタ用データを編集してもよい。
(データ送信部)
データ送信部30bは、彫刻を行う利用者の利用者端末Mに対し、編集した第2の3Dプリンタ用データを送信する。
編集した第2の3Dプリンタ用データを受信した利用者端末Mは、3Dプリンタm2により、編集した第2の3Dプリンタ用データに基づく立体物(初期状態の立体物)を造形する。利用者は、造形された初期状態の立体物に対して彫刻作業を行うことで完成状態の立体物を作成することができる。
ここで、3Dプリンタm2は、第1のノズルN1に赤色のフィラメントが装着され、第2のノズルN2に白色のフィラメントが装着されている。3Dプリンタm2は、サーバSから上述の編集作業が完了した第2の3Dプリンタ用データを受信した場合、当該データに基づいて初期状態の立体物Lを造形する。この際、仏像Bの表面を覆う所定の厚みの領域を造形する際には、第1のノズルN1により赤色のフィラメントが吐出される。一方、それ以外の領域を造形する際には、第2のノズルN2により白色のフィラメントが吐出される。つまり、造形された初期状態の立体物Lの内部には、完成状態の立体物の表面(完成状態の立体物の表面に相当する位置)を覆う厚さ1mmの赤色の領域が造形される。
このような初期状態の立体物Lに対して彫刻作業を行った場合、ある程度彫刻を行うと赤色の領域が現れる。利用者は、この赤色の領域を視認できた段階で残り1mm程度彫れば完成状態の立体物の表面が現れる(白色の領域が現れる)ことを認識できるので、彫刻作業をより慎重に進めることができる。
==サーバの動作について==
次に、図8を参照して本実施形態におけるサーバSの動作の具体例について述べる。図8は、サーバSにおける処理を示すフローチャートである。以下の例では、利用者が利用者端末Mを介して仏像Bの彫刻用の3Dプリンタ用データの送信を要求した際に、予め彫り過ぎ防止用の編集を行うよう指示したとする。具体的には、サーバSの制御部30が、コンピュータm1から送信された編集指示を取得する編集指示取得部(図示しない)として機能する。なお、本実施形態においては所定領域の厚みを1mm、所定領域のフィラメント色を赤色としたが、利用者がコンピュータm1から所定領域の厚みやフィラメント色の設定指示を編集指示とともにサーバSに送信し、上述の編集指示取得部がそれらを取得するような構成としてもよい。
編集部30aは、記憶部10から仏像Bを示す第1の3Dプリンタ用データ、及び初期状態の立体物Lを示す第2の3Dプリンタ用データを読み出す(第1及び第2の3Dプリンタ用データの読み出し。ステップ10)。
編集部30aは、第2の3Dプリンタデータが示す初期状態の立体物Lに対し、Z軸に沿ったXY平面の編集作業を行う(XY平面の編集作業。ステップ11)。編集作業の詳細は上述の通りである。編集部30aは、編集作業をZ軸に沿ったXY平面全てに対して行う。
編集部30aは、第2の3Dプリンタデータが示す初期状態の立体物Lに対し、Y軸に沿ったXZ平面の編集作業を行う(XZ平面の編集作業。ステップ12)。編集作業の詳細は上述の通りである。編集部30aは、編集作業をY軸に沿ったXZ平面全てに対して行う。
ステップ11及びステップ12により、編集部30aは、初期状態の立体物Lの造形において、仏像Bの表面を基準とした所定領域(所定領域EzまたはEy)を第1のノズルN1を用いて造形し、それ以外の領域を第2のノズルN2を用いて造形するよう、ステップ10で読み出した第2の3Dプリンタ用データを編集する(第2の3Dプリンタ用データの編集完了。ステップ13)。
データ送信部30bは、彫刻を行う利用者の利用者端末Mに対し、ステップ13で編集が完了した第2の3Dプリンタ用データを送信する(編集した第2の3Dプリンタ用データの送信。ステップ14)。
以上の通り、本実施形態に係るサーバSは、異なる色のフィラメントが装着される第1のノズルN1及び第2のノズルN2を備える3Dプリンタm2を含む利用者端末Mと通信可能に接続され、ネットワークNを介して立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供する。サーバSは、完成状態の立体物を示す第1の3Dプリンタ用データ、及び完成状態の立体物を内包し、彫刻を開始する前の初期状態の立体物を示す第2の3Dプリンタ用データを記憶する記憶部10と、初期状態の立体物の造形において、完成状態の立体物の表面を基準とした所定領域を第1のノズルを用いて造形し、所定領域の内側及び外側の領域を第2のノズルを用いて造形するよう第2の3Dプリンタ用データを編集する編集部30aと、彫刻を行う利用者の利用者端末Mに対し、編集した第2の3Dプリンタ用データを送信するデータ送信部30bと、を有する。
このようなサーバSによれば、完成状態の立体物の表面近傍の領域の色を他の領域の色と異ならせた初期状態の立体物を示す3Dプリンタ用データを提供できる。このような3Dプリンタ用データを使用して初期状態の立体物を造形した場合、完成状態の立体物の表面近傍の領域の色は、他の領域の色とは異なる。従って、利用者がこのような初期状態の立体物を彫刻した場合、完成状態の立体物の表面近傍まで掘り進むと、それまでと色の異なる領域が出現する。このような色の変化を視認した利用者は、彫刻作業を慎重に進めることができる。すなわち、本実施形態に係るサーバSによれば、3Dプリンタで造形された立体物に対して彫刻作業する際の彫り過ぎを防止することができる。
また、本実施形態に係る所定領域は、完成状態の立体物の表面を覆う所定の厚みの領域である。このような所定領域を設定することにより、色の変化を視認した利用者は、完成状態の立体物の表面が近いことを認識できるので彫刻作業をより慎重に進めることができる。
<その他>
所定領域の設定は、上記実施形態の例に限られない。たとえば、所定領域は、完成状態の立体物の表面、及びその内側に所定の厚みを有する領域であってもよい。
たとえば、図6Aの例において、編集部30aは、閉曲線ZCfを基準とし、所定の厚み(たとえば1mm)だけ内側(仏像Bの内部)に新たな閉曲線ZCo´を設定する(図9参照)。この場合、所定領域Ez´は、閉曲線ZCfから内側に1mmの範囲(閉曲線ZCfを含む)に相当する。また、所定領域Ez´の内側の領域は、仏像Bの内部(閉曲線ZCo´を含まず、且つ閉曲線ZCo´より内側)に相当し、所定領域Ez´の外側の領域は、閉曲線ZCfから閉曲線ZCiまでの領域(閉曲線ZCfは含まない)に相当する。
そして、編集部30aは、閉曲線ZCfから閉曲線ZCo´まで(閉曲線ZCfを含む)を第1のノズルN1で造形し、閉曲線ZCfから閉曲線ZCiまで(閉曲線ZCfは含まない)、及び閉曲線ZCo´より内側(閉曲線ZCo´を含まない)を第2のノズルN2で造形するよう、ノズル情報を設定することで、第2の3Dプリンタ用データの編集を行う。具体的には、編集部30aは、閉曲線ZCfから閉曲線ZCo´まで(閉曲線ZCfを含む)の領域(所定領域Ez´)に対しては、赤色のフィラメントを用いて造形し、閉曲線ZCfから閉曲線ZCiまで(閉曲線ZCfは含まない)の領域、及び閉曲線ZCo´より内側(閉曲線ZCo´を含まない)の領域に対しては、白色のフィラメントを用いて造形するよう、ノズル情報を編集する。編集部30aは、ノズル情報の編集処理をZ軸に沿ったXY平面全てに対して行う。また、編集部30aは、Y軸に沿ったXZ平面全てに対しても同様の処理を行うことにより、第2の3Dプリンタ用データの編集作業を完了する。
このような所定領域が設定された3Dプリンタ用データを受信した利用者端末Mは、3Dプリンタm2により、編集した第2の3Dプリンタ用データに基づく立体物(初期状態の立体物)を造形する。利用者は、造形された初期状態の立体物に対して彫刻作業を行うことで完成状態の立体物を作成することができる。この際、利用者が彫刻作業を進めると赤色の領域が現れる。利用者は、この赤色の領域を視認できた段階で完成状態の立体物の表面に到達したことを認識できるため、それ以上掘り進むことが無い。すなわちこのような所定領域を設定した場合であっても、利用者による彫り過ぎを防止できる。
また、上記実施形態では2種類のフィラメントを用いる例について述べたが、初期状態の立体物を構成する色は2色に限られない。すなわち、彫り過ぎ防止のためには、完成状態の立体物の表面近傍の領域を他の領域の色と異なるフィラメントで形成することができればよい。たとえば、上記実施形態の例において、編集部30aは、閉曲線ZCiから閉曲線ZCoまで(閉曲線ZCoは含まない)の領域に対しては白色のフィラメントを用いて造形し、閉曲線ZCfより内側(閉曲線ZCfを含む)の領域に対しては、黒色のフィラメントを用いて造形し、閉曲線ZCoから閉曲線ZCfまで(閉曲線ZCfは含まない)の領域(所定領域Ez)に対しては、赤色のフィラメントを用いて造形するよう、ノズル情報を編集することでもよい。なお、この場合には、3Dプリンタm2に黒色のフィラメントが装着される第3のノズルN3(第1のノズルN1及び第2のノズルN2と異なる色のフィラメントが装着されるノズル)を設ける必要がある。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 記憶部
30a 編集部
30b データ送信部
M 利用者端末
m2 3Dプリンタ
N1 第1のノズル
N2 第2のノズル
S サーバ

Claims (3)

  1. 異なる色のフィラメントが装着される第1のノズル及び第2のノズルを備える3Dプリンタを含む利用者端末と通信可能に接続され、ネットワークを介して立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するサーバであって、
    完成状態の前記立体物を示す第1の3Dプリンタ用データ、及び完成状態の前記立体物を内包し、彫刻を開始する前の初期状態の立体物を示す第2の3Dプリンタ用データを記憶する記憶部と、
    前記初期状態の立体物の造形において、前記完成状態の立体物の表面を基準とした所定領域を前記第1のノズルを用いて造形し、前記所定領域の内側及び外側の領域を前記第2のノズルを用いて造形するよう前記第2の3Dプリンタ用データを編集する編集部と、
    彫刻を行う利用者の前記利用者端末に対し、編集した前記第2の3Dプリンタ用データを送信するデータ送信部と、
    を有する、立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するサーバ。
  2. 前記所定領域は、前記完成状態の立体物の表面を覆う所定の厚みの領域であることを特徴とする請求項1記載の立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するサーバ。
  3. 前記所定領域は、前記完成状態の立体物の表面、及びその内側に所定の厚みを有する領域であることを特徴とする請求項1記載の立体物の彫刻のための3Dプリンタ用データを提供するサーバ。
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