JP6937605B2 - 光電センサ - Google Patents
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Description
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る光電センサ1の構成例を示す図である。
光電センサ1は、例えば半導体装置等の製造ライン上を流れる物体(部品又は製品等)の有無を検出する。以下では、光電センサ1が透過形である場合を示す。この光電センサ1は、図1に示すように、複数の発光素子101、複数の受光素子102、複数の信号伝送ケーブル(第1信号伝送ケーブル)103、複数の信号伝送ケーブル(第2信号伝送ケーブル)104及び本体部105を備えている。また、本体部105には、切替え部106、アンプ部107、制御部108、通信部109及び表示部110が搭載されている。図1では、N系統の発光素子101(101−1〜101−N)、受光素子102(102−1〜102−N)、信号伝送ケーブル103(103−1〜103−N)及び信号伝送ケーブル104(104−1〜104−N)を備えた場合を示している。
調整モードは、発光素子101及び受光素子102の位置決めを行うためのモードである。この調整モードでは、制御部108は、ある特定の発光素子101及び当該発光素子101と対となる受光素子102の位置決めが完了するまでは、当該発光素子101に接続された信号伝送ケーブル103のみに送信信号を出力し続け、且つ、全ての受光素子102による受光結果が観測可能となるように切替え部106を制御する。
通常モードは、検出領域における物体の有無を検出するためのモードである。この通常モードでは、制御部108は、予め設定されたタイミング及び順序で、対象とする信号伝送ケーブル103を1つずつ選択して当該信号伝送ケーブル103に送信信号を出力し、且つ、当該信号伝送ケーブル103に接続された発光素子101と対である受光素子102による受光結果が観測可能となるように切替え部106を制御する。
光電センサ1が調整モードの場合には、選択部1083は、ある特定の信号伝送ケーブル103及び全ての信号伝送ケーブル104を選択する。また、上記信号伝送ケーブル103に接続された発光素子101及び当該発光素子101と対となる受光素子102の位置決めが完了した場合には、選択部1083は、次の信号伝送ケーブル103に切替える。
また、光電センサ1が通常モードの場合には、選択部1083は、予め設定された時間間隔及び順序で、一対の信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104を切替えながら選択する。N対の信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104の切替えは、例えば一対の信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104に対して1msの選択時間を設け、信号伝送ケーブル103を介して発光素子101を発光させる時間を0.3ms程度とすること等が考えられる。信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104のケーブル長さが数mである場合、ケーブル長さ1mに対して数nsの伝搬遅延時間が発生する程度であるため、発光時間に対して選択時間に余裕を持たせることができる。
なお上記では、選択部1083は、予め設定された時間間隔及び順序で、一対の信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104を切替えるものとした。しかしながら、これに限らず、選択部1083は、選択した一対の信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104を用いて物体の検知ができた時点で次の信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104を選択するようにしてもよい。
この選択部1083により選択された信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104を示す信号は、信号生成部1084、切替え部106及びアンプ部107に出力される。
また、受光素子102が外乱光の存在する場所に設置される場合や、受光素子102により受光された光の発光元である発光素子101を特定する必要がある場合には、送信信号を信号伝送ケーブル103毎に固有な信号としてもよい。すなわち、信号生成部1084は、選択部1083により選択された信号伝送ケーブル103に基づいて、送信信号として、当該信号伝送ケーブル103に固有な周期を有する信号を生成する。この際、例えば、制御部108に記憶部1081が設けられている場合には、信号生成部1084は、当該記憶部1081に格納された情報から得られた周期で変調を掛けることで、上記送信信号を生成可能である。
電流源10842は、既定周波数の電流を出力する。この電流源10842により出力される電流は、発光素子101による発光量に周期的な変化を与えるための電流である。 なお、電流源10842の周波数は、想定されるいくつかの外来ノイズの周波数から外れたものであることが望ましい。また、電流源10841についても、電流源10842の周波数よりも十分に低いある特定の周波数(矩形波)で出力する。
ダイオード10844は、アノードが加算部10843の出力端子に接続され、カソードが信号生成部1084の出力端子に接続される。このダイオード10844は、加算部10843により加算された電流の逆流を防ぐ。
なお、制御部108は、光電センサ1が調整モードの場合には、検波部1086により出力された検波信号をそのまま表示部110に出力する。
発光素子101と信号伝送ケーブル103は、図4に示すように、配線が成された回路基板111を介して導通されている。すなわち、発光素子101は回路基板111上にはんだ付け又は接合により接続され、信号伝送ケーブル103は信号ライン1031及びグランドライン1032の一端が回路基板111上にはんだ付け又は接合により接続されている。また、発光素子101の上部には、光学レンズ112が装着される。また、発光素子101、信号伝送ケーブル103の一端及び回路基板111は、被膜部113により覆われる。
切替え部106では、基板上に、切替え部106を実現するマルチプレクサIC1061と、複数のコネクタのオス側1062とが接続されている。マルチプレクサIC1061は制御部108によって制御される。一方、信号伝送ケーブル103の信号ライン1031及びグランドライン1032の他端には、上記コネクタのメス側1034が接続されている。そして、メス側1034がオス側1062に接続されることで、マルチプレクサIC1061と信号伝送ケーブル103とが導通される。このような構成により、信号伝送ケーブル103を切替え部106(本体部105)に対して容易に着脱可能となる。
実施の形態1に係る光電センサ1では、まず、発光素子101が、信号生成部1084により生成された送信信号に応じ、発光量が周期的に変化する光を発光する。この発光素子101により発光された光の一例を図6Aに示す。
なお図6C、図6Dに示すように、検波部1086は、フィルタ部1085により抽出された信号のうち、両端部分を除く信号のみを用いて検波を行う。これにより、フィルタ部1085により抽出された信号のうち、有効な成分の信号のみを用いて検波を行うことができる。
時間T2が経過した後、信号伝送ケーブル103−3に対しても同様の処理を行う。
なお、信号生成部1084では、信号伝送ケーブル103毎に時分割に送信信号を出力している。そのため、受光素子102により光が受光されたタイミングから、当該受光された光がどの発光素子101により発光された光であるかを特定することもできる。
なお、複数の信号伝送ケーブル104の間隔が十分離れているか、又は信号生成部1084が生成する送信信号を信号伝送ケーブル103毎に固有の信号にしておけば、選択部1083は切替え部106に対して複数の信号伝送ケーブル103を同時に選択しても、相互干渉を起こすことが無くなる。その場合、検波部1086は複数の信号を検波できる機能を有することとなる。
それに対し、実施の形態1に係る光電センサ1では、単一の本体部105に複数対のセンサ素子(発光素子101及び受光素子102)を信号伝送ケーブル103及び信号伝送ケーブル104を介して接続する構成としている。その結果、各センサ素子でのセンシングに対する処理の高速化を図ることができ、また、配線の引き回しも容易となる。
図8では、発光素子101−1と受光素子102−1との間の距離L1に対し、発光素子101−2と受光素子102−2との間の距離L2が長い。そのため、発光素子101−1に出力する送信信号の強度は、発光素子101−2に出力する送信信号の強度に対して弱くても、受光素子102−1は十分に受光が可能である。しかしながら、図8のように、発光素子101−1と発光素子101−2との間の距離W1が近い場合には、相互干渉を生じる可能性があるため、非常に強い送信信号を発光素子101−2に出力するのは望ましくない。一方で、図8では、発光素子101−3と発光素子101−2との間の距離W2は離れており、且つ、発光素子101−3と受光素子102−3との間の距離L3は非常に離れている。そのため、発光素子101−3に出力する送信信号の強度は強くすることが望ましい。
図9に示す表示部110では、切替え部106における切替え数と同数の表示窓1101(1101−1〜1101−N)が設けられ、各受光素子102での受光レベルをゲージで表示している。
また上記では、光電センサ1が透過形である場合を示した。しかしながら、これに限らず、光電センサ1は反射型でもよい。
101 発光素子
102 受光素子
103 信号伝送ケーブル(第1信号伝送ケーブル)
104 信号伝送ケーブル(第2信号伝送ケーブル)
105 本体部
106 切替え部
107 アンプ部
108 制御部
109 通信部
110 表示部
111 回路基板
112 光学レンズ
113 被膜部
1031 信号ライン
1032 グランドライン
1033 絶縁体
1034 コネクタのメス側
1041 信号ライン
1042 グランドライン
1043 絶縁体
1061 マルチプレクサIC
1062 コネクタのオス側
1081 記憶部
1082 モード設定部
1083 選択部
1084 信号生成部(発光量制御部)
1085 フィルタ部
1086 検波部
1087 物体検出部
1101 表示窓
10841 電流源(第1電流源)
10842 電流源(第2電流源)
10843 加算部
10844 ダイオード
Claims (2)
- 第1の周期で光を発光する発光素子と、
前記発光素子による発光量を0より大きな値且つ第1の周期より高い第2の周期で変化させる発光量制御部と、
光を受光する受光素子と、
前記受光素子により受光された信号から、前記第2の周期を含む周期範囲の信号を抽出するフィルタ部と、
前記フィルタ部により抽出された信号に対して検波を行う検波部と
を備えた光電センサ。 - 前記発光量制御部は、
一定の電流を出力する第1電流源と、
既定周波数の電流を出力する第2電流源と、
前記第1電流源により出力された電流と前記第2電流源により出力された電流を加算する加算部とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の光電センサ。
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