JP6937207B2 - 同軸フラットケーブル - Google Patents
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Description
内部導体1は、図1及び図2に示すように、同軸ケーブル10の長手方向Yに延びる1本の素線で構成されるもの、又は複数本の素線を撚り合わせて構成されるものであり、同軸ケーブル10の中心導体を構成している。素線は、良導電性金属からなるものであればその種類は特に限定されないが、銅線、銅合金線、アルミニウム線、アルミニウム合金線、銅アルミニウム複合線等の良導電性の金属導体、又はそれらの表面にめっき層が施されたものを好ましく挙げることができる。高周波用の観点からは、銅線、銅合金線が特に好ましい。めっき層としては、はんだめっき層、錫めっき層、金めっき層、銀めっき層、ニッケルめっき層等が好ましい。素線の断面形状も特に限定されないが、断面形状が円形又は略円形であってもよいし、角形形状であってもよい。
誘電体層2は、図1〜図3に示すように、内部導体1の外周に設けられており、長手方向Yに連続する空隙部2Aを有している。空隙部2Aは、誘電体層2の中に連続して設けられているが、その形態は、丸形でも矩形でもよく特に限定されない。特に、内環状部2B、外環状部2C及びこれらを連結する連結部2Dで構成された中空構造体2(誘電体層と同じ符号2を用いることがある。)は、空隙部2Aが内環状部2B、外環状部2C及び連結部2Dで囲まれた断面形態になっており、側圧強度に優れるので好ましい。こうした中空構造体2は、同軸ケーブル10及び同軸フラットケーブル20の製造時や同軸フラットケーブル20の配線作業時等に潰れにくく、高周波特性を安定なものとすることができる。なお、中空構造体2は、押出ダイを走行する内部導体1の外周に、例えばPFA樹脂を押出しして成形することができる。なお、PFAは、テトラフルオロエチレンとペルフルオロエーテルの共重合体である。内環状部2B、外環状部2C及び連結部2Dのそれぞれの厚さは特に限定されないが、例えば0.01mm〜0.05mm程度の範囲内であり、形成された中空構造体2(誘電体層2)の外径は、例えば0.4mm〜1.0mm程度の範囲内である。
外部導体3は、誘電体層2の外周に設けられており、細線を編組としたものや横巻きしたものであってもよいし、金属層付絶縁テープ(例えば銅層付きのポリエチレンテレフタレートフィルム等)であってもよいし、それらの両方を組み合わせたものであってもよい。図2の例では、誘電体層2の外周に細線横巻3Aを設け、さらにそれを覆うように金属層付き絶縁テープ3Bを設けているが、こうした構成に限定されない。外部導体3の厚さは特に限定されないが、例えば0.01mm〜0.15mm程度の範囲内である。
絶縁層4は、外部導体3の外周に設けられており、絶縁性があればその材質は特に限定されない。好ましくは、図2に例示するように、片面に接着剤層4Bを設けた絶縁テープ4Aを螺旋巻きして構成することができるが、この形態に限定されない。接着剤層4Bとしては、同軸ケーブル10に適用されている種々のものを使用することができ、例えばポリエステル系の熱可塑性接着性樹脂等を好ましく挙げることができ、絶縁テープ4Aとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルムを好ましく挙げることができる。特に、後述する固定テープ11との接着性の良い材料を選択することが好ましく、例えば固定テープ11を構成する接着剤層がポリエステル系熱可塑性接着剤層である場合は、絶縁層4もポリエステルフィルムであることが好ましい。
同軸フラットケーブル20は、図1〜図3に示すように、一定の間隔Pで並列に配された複数本の同軸ケーブル10と、その同軸ケーブル10を片面又は両面から一体化する固定テープ11とを有するように構成されている。個々の同軸ケーブル10は、内部導体1の外径(例えば、0.1mm〜0.4mm)の2.5倍以上10倍以下の範囲内とすることが好ましい。この範囲内とすることにより、内部導体1を上記外径範囲で太くしても、個々の同軸ケーブル10の外径を上記範囲で制限することができる。その結果、所望のコネクタのピッチを超えてしまうことがなく、安定で優れた高周波特性を示す同軸フラットケーブル20を既存のコネクタを変更することなく利用することができる。なお、同軸ケーブル10については既に説明したとおりである。
相対伝送速度(V)=100/√ε(%)
特性インピーダンス(Zo)=60/√ε・LnD/d(Ω)
静電容量(C)=55.63ε/LnD/d(PF/m)
ただし、ε:絶縁体(誘電体層2)の比誘電率、D:絶縁体(誘電体層2)の外径(外部導体3の内径)、d:導体外径(内部導体1の外径)とする。
図4に例示した同軸フラットケーブル20を作製した。内部導体1として、直径0.08mmの銀めっき軟銅線を7本撚りしたAWG32(外径約0.24mm)を用いた。誘電体層2は、中空構造体用ダイスニップルにて350℃でPFA樹脂(デュポン社製)を押出しして、空隙部2Aが内環状部2B、外環状部2C及び連結部2Dで囲まれた断面形態の中空構造体を形成した。この中空構造体において、内環状部2Bの厚さは0.05mm、外環状部2Cの厚さは0.05mm、連結部2Dの厚さは0.05mmであり、中空構造体(誘電体層2)の外径は0.60mmであり、空隙部2Aの空隙率は誘電体層全体(中空構造体全体)の面積に対して30%であった。誘電率εは約1.6であった。
空隙率を55%にした他は、実施例1と同様にして同軸フラットケーブルを作製した。なお、空隙率55%の中空構造体は、内環状部2Bの厚さを0.03mmとし、外環状部2Cの厚さを0.03mmとし、連結部2Dの厚さを0.03mmとし、中空構造体(誘電体層2)の外径は実施例1と同じ0.60mmとしたものである。誘電率εは約1.39であった。
誘電体層2を微小な空気層を有する発泡層とした他は、実施例1と同様にして同軸フラットケーブルを作製した。なお、発泡層は、発泡剤入りポリエチレンコンパウンドを押出成形にて形成し、発泡層の空隙率は30%であり、誘電率εは約1.80であった。
誘電体層2を空隙部を有しない中実層とした他は、実施例1と同様にして同軸フラットケーブルを作製した。なお、中実層は、PFAを押出成形にて形成し、誘電率εは約2.05であった。
(加工作業時や配線時の潰れの有無と高周波特性)
加工作業時には、同軸ケーブル10を固定テープ11でヒートシールする際の加熱(約170℃)と圧力(約0.2MPa)が加わるが、こうした加工作業が同軸ケーブル10の断面形態を変形させて伝搬遅延時間を変動させるか否かを調べた。
2 誘電体層(中空構造体)
2A 空隙部
2B 内環状部
2C 外環状部
2D 連結部
3 外部導体
3A 細線横巻
3B 金属層付絶縁テープ
4 絶縁層
4A 絶縁テープ
4B 接着剤層
10 同軸ケーブル
11 固定テープ
11A 基材
11B 接着剤層
20 同軸フラットケーブル
21 端末部
22 中間部(端末部以外の部分)
P ピッチ(間隔)
Y 長手方向
Claims (3)
- 一定の間隔で並列に配された複数本の同軸ケーブルと、前記複数本の同軸ケーブルの少なくとも端末部を両面から一体化する固定テープとを有する同軸フラットケーブルにおいて、
前記同軸ケーブルは、内部導体と、該内部導体の外周に設けられた、長手方向に連続する空隙部を有する誘電体層と、該誘電体層の外周に設けられた外部導体と、該外部導体の外周に設けられた絶縁層とを少なくとも備え、
前記誘電体層が、内環状部、外環状部及びこれらを連結する連結部で構成された中空構造体であり、該中空構造体がフッ素系樹脂で構成されており、
前記絶縁層が、片面に接着剤層を設けたポリエステルテープの螺旋巻であり、
前記内部導体は、1本の素線又は2本以上の素線を撚り合わせたものであり、該内部導体の外径が0.1mm以上0.4mm以下の範囲内であり、前記個々の同軸ケーブルは、前記内部導体の外径の2.5倍以上10倍以下の範囲内である、ことを特徴とする同軸フラットケーブル。 - 前記固定テープが、片面に接着剤層を備えたポリエステルフィルムである、請求項1に記載の同軸フラットケーブル。
- 前記固定テープの厚さが、0.03mm以上0.1mm以下の範囲内である、請求項1又は2に記載の同軸フラットケーブル。
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