JP6936839B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本開示は、配線基板に関する。
半導体素子等の搭載部品の放熱性を高めるために、金属製の基材を枠体に取り付けた配線基板が公知である(特許文献1参照)。基材は、枠体に対し、ろう材等の接合材を介して接合される。
枠体と基材との接合時に、溶融した接合材が電子部品等の搭載部品の搭載を予定する搭載エリアに流れ込むと、搭載エリアで接合材が硬化し、段差が形成される。この段差によって、搭載部品の基材への接合が不十分となったり、傾いたりする搭載不良が発生する。搭載不良は、搭載部品の接合強度、放熱性、搭載位置精度等を低下させる。
そこで、特許文献1では、枠体に段差部を設けることによって、搭載エリアへの接合材の流れ込みを抑制している。
特開2015−204426号公報
上述のように枠体に段差部を設けることで接合材の流れを抑制する構成では、段差部によって基材と枠体との接合面積が減少する。その結果、接合部分の気密性が低下する可能性がある。
本開示の一局面は、基材と枠体との接合面積を維持しつつ、搭載エリアへの接合材の流れ込みを抑制できる配線基板を提供することを目的とする。
本開示の一態様は、表面及び裏面を有する金属製の基材と、基材の表面に接合材からなる接合層を介して接合された絶縁性の枠体と、を備える配線基板である。配線基板は、基材の表面に配置された溝、突起又はこれらの組み合わせによって構成される規制部をさらに備える。基材の表面には、搭載部品の搭載が予定されてなる搭載エリアを有する。規制部は、表面のうち平面視で搭載エリアと枠体との間の領域の少なくとも一部に配置される。
このような構成によれば、基材と枠体との接合時に、接合層を形成する接合材の流動が規制部によって規制される。そのため、基材と枠体との接合面積を減らすことなく、搭載エリアへの接合材の流れ込みを抑制できる。
本開示の一態様は、基材の表面のうち、枠体よりも内側の領域でかつ搭載エリアとは別の領域に設けられた台座をさらに備えてもよい。このような構成によれば、複数の搭載部品を高さの異なる位置に3次元的に配置することができる。また、基材の表面に台座を備える場合、台座が基材の表面に突起を形成する。基材の表面に突起を有する場合、流動する接合材が突起の外縁に沿って搭載エリアへ流れ込みやすい傾向にある。このような形態において、上述の規制部は、より一層効果的に機能する。
本開示の一態様では、台座及び規制部は、基材と一体に構成されてもよい。このような構成によれば、台座及び規制部を容易に形成することができる。また、台座から基材までの熱の流れが阻害されることを抑制できるので、台座に搭載される搭載部品の放熱性を高めることができる。
本開示の一態様では、規制部は、搭載エリアと枠体との間の領域のうち、搭載エリアと枠体との間に台座が存在しない領域に配置されてもよい。このような構成によれば、搭載エリアへの接合材の流れ込みを抑制できると共に、規制部の形成箇所を少なくすることができる。したがって、配線基板が不用意に大きくなることを抑制することができる。また、基材の表面への加工工数を少なくすることができる。
本開示の一態様では、規制部は、台座の基材との付け根部分に接してもよい。このような構成によれば、流動する接合材が流れ込みやすい突起の外縁である台座の付け根部分に接合材が流れ込むことを抑制することで、接合材によるフィレットが形成されることを抑制できる。そのため、搭載部品の搭載不良をより確実に抑制できる。
本開示の一態様では、搭載エリアは、台座と規制部とによって連続的に囲まれてもよい。このような構成によれば、より確実に搭載エリアへの接合材の流れ込みと、台座の付け根部分におけるフィレットの形成とを抑制できる。
本開示の一態様では、規制部は、少なくとも溝で構成され、溝の深さは、基材の厚みの1/2以下であってもよい。このような構成によれば、基材の放熱性の低下や基材の強度の低下を抑制できる。
本開示の一態様では、規制部は、少なくとも突起で構成されてもよい。このような構成によれば、接合材の流動量が多い場合でも接合材を搭載エリア外へ誘導することができる。
本開示の一態様は、枠体に設けられると共に、搭載部品と電気的に接続が予定されてなる接続パッドをさらに備えてもよい。突起の高さは、接続パッドの基材の表面からの高さ以下であってもよい。このような構成によれば、搭載部品と枠体に設けられた接続パッドとを接続する場合、接続手段(例えばワイヤーボンド等)が基材に触れてショートすることが抑制できると共に、当該接続の際の作業性の低下も抑制できる。
本開示の一態様では、枠体は、セラミックを主成分としてもよい。このような構成によれば、耐熱性の高い半導体パッケージを得ることができる。
本開示の一態様では、基材は、銅、銅合金及び銅複合体のうち少なくとも1つで構成されてもよい。このような構成によれば、基材の伝熱性を高めることができる。
本開示の一態様では、搭載エリアに搭載された搭載部品をさらに備えてもよい。このような構成によれば、信頼性の高い半導体パッケージが得られる。
図1Aは、実施形態の配線基板の模式的な平面図であり、図1Bは、図1A のIB−IB線での模式的な断面図である。 図2Aは、図1Aとは異なる実施形態の配線基板の模式的な平面図であり、 図2Bは、図2AのIIB−IIB線での模式的な断面図である。 図3Aは、図1A及び図2Aとは異なる実施形態の配線基板の模式的な平面 図であり、図3Bは、図3AのIIIB−IIIB線での模式的な断面図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1A,1Bに示す配線基板1は、基材2と、枠体3と、台座4と、規制部5と、第1搭載部品7と、第2搭載部品8とを備える。
<基材>
基材2は、表面2A及び裏面2Bを有する金属製の板材である。基材2は、第1搭載部品7及び第2搭載部品8の放熱部材として機能する。基材2は、伝熱性の観点から、銅、銅合金及び銅複合体のうち少なくとも1つで構成されるとよい。なお、銅合金としては、銅を主成分としつつ、ニッケル、リン、亜鉛、スズ、アルミニウム等が含有された合金が挙げられる。なお、「主成分」とは、90質量%以上含まれる成分を意味する。また、銅複合体としては、例えば、タングステンにより骨格を形成する多孔体中に銅が含侵された複合体や、銅とモリブデンが交互に積層された多層構造の複合体等が挙げられる。一方、基材2の裏面2Bには、放熱フィン等を有するヒートシンクが取り付けられてもよい。
基材2は、基材2の表面2Aのうち第2搭載部品8の搭載が予定されてなる搭載エリア2Cを有する。搭載エリア2Cは、平面視で(つまり、表面2Aが広がる面方向と垂直な方向から視て)第2搭載部品8の外縁と一致する領域である。
本実施形態では、搭載エリア2Cには第2搭載部品8が実際に搭載されているため、搭載エリア2Cは第2搭載部品8と完全に重なっている。第2搭載部品8は、例えば、ろう材、はんだ、樹脂接着剤等によって搭載エリア2Cに接合されている。
また、搭載エリア2Cは、平面視で、後述する枠体3と台座4とに挟まれた位置に設けられている。また、搭載エリア2Cは、枠体3と離間すると共に、台座4とも離間して配置されている。
<枠体>
枠体3は、基材2の表面2Aの周囲に接合層3Aを介して接合された絶縁性の部材である。枠体3は、平面視で搭載エリア2C及び台座4を囲むように、基材2に接合されている。
本実施形態では、枠体3は、複数の絶縁層を重ねた積層体である。また、枠体3には、配線(図示省略)が配置されている。この配線は、絶縁層の表面に配置された配線パターン、絶縁層を貫通する導体、搭載部品7,8に通電が必要な場合に搭載部品7,8と電気的に接続されるように構成された接続パッド9等を含んでいる。
枠体3の絶縁層の材質は特に限定されないが、耐熱性の観点から枠体3はセラミックを主成分とするとよい。このセラミックとしては、例えば、アルミナ、ベリリア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ガラス等が挙げられる。これらのセラミックは単体で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
接合層3Aは、流動性を有する接合材の凝固によって形成されている。接合層3Aの融点としては、300℃以上が好ましい。接合層3Aを形成する接合材としては、例えば、ろう材、はんだ、樹脂接着剤等が挙げられる。これらの中でも耐熱性の観点から、ろう材又ははんだが好ましい。ろう材としては、銀系ろう材が例示される。はんだとしては、金錫はんだが例示される。
<台座>
台座4は、基材2の表面2Aのうち、枠体3よりも内側の領域に設けられた金属製の部位である。
本実施形態では、台座4は、基材2と一体に構成されている。台座4は、基材2の表面2Aの一部が盛り上がることによって構成されている。換言すれば、台座4は、基材2のうち、他の部位よりも厚みの大きい部位である。
台座4には、第1搭載部品7が配置されている。第1搭載部品7は、例えば、ろう材、はんだ、樹脂接着剤等によって台座4の表面に接合されている。また、台座4は、枠体3と離間して配置されている。
<規制部>
規制部5は、基材2の表面2Aに配置された溝によって構成されている。この溝は、基材2において、他の部位よりも厚みが小さくされた部位である。
規制部5は、表面2Aのうち平面視で搭載エリア2Cと枠体3との間の領域の少なくとも一部に配置されている。具体的には、規制部5は、平面視で、台座4と搭載エリア2Cとを連続的に囲むように環状に配置されている。また、規制部5は、平面視における枠体3の内縁と平行に延伸している。つまり、規制部5は、枠体3の内縁から一定距離内側にオフセットした位置に配置されている。
規制部5は、搭載エリア2Cを挟んで台座4とは反対側の第1領域A1と、搭載エリア2Cと台座4との対向方向(図1A中左右方向)に対し垂直な方向(図1A中上下方向)において搭載エリア2Cを挟む第2領域A2及び第3領域A3とに跨って配置されている。つまり、規制部5は、搭載エリア2Cと枠体3との間に台座4が存在しない領域に配置されている。
規制部5を構成する溝の深さは、基材2の厚みの1/2以下が好ましい。溝が深すぎると、基材2の体積が低減し、放熱性が低下したり、強度が低下したりするおそれがある。なお、規制部5を構成する溝は、台座4又は搭載エリア2C(つまり第2搭載部品8)と平面視で一部が重なっていてもよい。
また、規制部5は、基材2の表面2Aから突出する突起によって構成されてもよい。規制部5を突起とすることで、接合材の流動量が多い場合でも接合材を搭載エリア2C外へ誘導することができる。さらに、規制部5は、溝と突起との組み合わせによって構成されてもよい。
規制部5を構成する突起の高さは、枠体3に配置された接続パッド9の基材2の表面2Aからの高さ以下が好ましい。突起が高すぎると、第1搭載部品7及び第2搭載部品8と枠体3に設けられた接続パッド9とを接続する場合に、接続手段(図示しないワイヤーボンド等)が基材に触れてショートするおそれがあると共に、当該接続の際の作業性が低下するおそれがある。
<搭載部品>
第1搭載部品7、及び第2搭載部品8は、それぞれ、稼働によって熱を発する部品である。
例えば、第1搭載部品7としてLED(発光ダイオード)やLD(レーザーダイオード)、第2搭載部品8として蛍光体を有する光波長変換部材を用いてもよい。この組み合わせにより、ヘッドランプ、各種照明機器、レーザープロジェクター等の光源用の配線基板が得られる。
第1搭載部品及び第2搭載部品8は、枠体3が接合層3Aによって基材2に接合された後に、台座4又は基材2に直接取り付けられる。なお、各搭載部品に通電が必要な場合は、上述した枠体3の接続パッド9に、例えばワイヤボンディングによって電気的に接続される。
[1−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)基材2と枠体3との接合時に、接合層3Aを形成する接合材の流動が規制部5によって規制される。そのため、基材2と枠体3との接合面積を減らすことなく、搭載エリア2Cへの接合材の流れ込みを抑制できる。
(1b)規制部5が、平面視で、台座4と搭載エリア2Cとを連続的に囲むように環状に配置されていることで、より確実に搭載エリア2Cへの接合材の流れ込みが抑制できる。また、台座4の付け根部分におけるフィレットの形成も抑制できる。そのため、第2搭載部品8の搭載不良をより確実に抑制できる。
(1c)台座4が基材2の表面に突起を形成しており、流動する接合材が突起の外縁に沿って搭載エリアへ流れ込みやすい傾向にあるので、規制部5が、より一層効果的に機能する。
(1d)台座4及び規制部5が基材2と一体に構成されていることで、台座4及び規制部5を容易に形成することができる。また、台座4から基材2までの熱の流れが阻害されることを抑制できるので、台座4に搭載される第1搭載部品7の放熱性を高めることができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.構成]
図2A,2Bに示す配線基板11は、基材2と、枠体3と、台座4と、規制部15と、第1搭載部品7と、第2搭載部品8とを備える。基材2と、枠体3と、台座4と、第1搭載部品7と、第2搭載部品8とは、図1Aの配線基板1と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
<規制部>
規制部15は、搭載エリア2Cを挟んで台座4とは反対側に配置された帯状の第1部15Aと、搭載エリア2Cと台座4との対向方向に対し垂直な方向において搭載エリア2Cを挟むように配置された帯状の第2部15Bと帯状の第3部15Cとを有する。
第1部15Aは、枠体3及び搭載エリア2Cと離間して配置されている。第1部15Aは、搭載エリア2Cと台座4との対向方向に対し垂直な方向に延伸している。図2Bでは、第1部15Aは、突起によって構成されているが、第1部15Aは、溝によって構成されてもよい。
第2部15B及び第3部15Cは、それぞれ、一方の端部が台座4の基材2との付け根部分4Aに接している。つまり、第2部15B及び第3部15Cは、台座4の付け根部分4Aから、台座4と離間する方向(つまり、図2Aにおいて搭載エリア2Cと台座4との対向方向に対し平行な方向)に延伸している。第2部15B及び第3部15Cは、それぞれ、溝によって構成されてもよいし、突起によって構成されてもよい。
第2部15B及び第3部15Cは、第1部15Aとは連結されていない。そのため、本実施形態では、搭載エリア2Cと枠体3との間に規制部15が設けられていない領域が存在する。つまり、搭載エリア2Cは、台座4と規制部15とによって非連続的に囲まれている。
[2−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)台座4の付け根部分4Aに接する第2部15B及び第3部15Cによって、流動する接合材が流れ込みやすい突起の外縁である台座4の付け根部分4Aに接合材が流れ込むことを抑制することで、接合材によるフィレットが形成されることを抑制できる。
(2b)搭載エリア2Cを挟んで台座4とは反対側に配置された第1部15Aによって、搭載エリア2Cにおける台座4とは反対側から、枠体3と基材2との接合を行う接合材が搭載エリア2Cへ流れ込むことが抑制できる。なお、本実施形態では、台座4によって、搭載エリア2Cにおける台座4側から、枠体3と基材2との接合を行う接合材が搭載エリア2Cへ流れ込むことが抑制される。
(2c)本実施形態では、規制部15は、搭載エリア2Cと枠体3との間の領域のうち、搭載エリア2Cと枠体3との間に台座が存在しない領域に配置されていることによって、搭載エリア2Cへの接合材の流れ込みを抑制すると共に、規制部15の形成箇所を少なくすることができる。したがって、配線基板11が不用意に大きくなることを抑制することができる。また、基材2の表面への加工工数を少なくすることができる。
[3.第3実施形態]
[3−1.構成]
図3A,3Bに示す配線基板21は、基材2と、枠体3と、台座4と、規制部25と、第1搭載部品7と、第2搭載部品8とを備える。基材2と、枠体3と、台座4と、第1搭載部品7と、第2搭載部品8とは、図1Aの配線基板1と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
<規制部>
規制部25は、搭載エリア2Cを挟んで台座4とは反対側の第1領域A1と、搭載エリア2Cと台座4との対向方向に対し垂直な方向において搭載エリア2Cを挟む第2領域A2及び第3領域A3とに跨って配置されている。
具体的には、規制部25は、両端部が台座4の基材2との付け根部分4Aに接するU字状に配置されている。したがって、搭載エリア2Cは、台座4と規制部25とによって連続的に囲まれている。また、規制部25は、枠体3から離間して配置されている。規制部25は、溝によって構成されてもよいし、突起によって構成されてもよい。
[3−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(3a)台座4と規制部25とを利用することによって搭載エリア2Cを囲うことで、搭載エリア2Cへの接合材の流れ込みが抑制できる。また、規制部25の両端部が台座4の基材2との付け根部分4Aに接することにより、台座4の付け根部分4Aにおけるフィレットの形成を抑制できる。
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(4a)上記実施形態の配線基板1,11,21は、複数の台座4を備えてもよい。逆に、配線基板1,11,21は、必ずしも台座4を備えなくてもよい。また、基材2は、複数の搭載エリア2Cを有してもよい。
(4b)上記実施形態の配線基板1,11,21において、台座4は、必ずしも基材2と一体に構成されなくてもよい。例えば、台座4は、接合材によって基材2に接合されていてもよい。同様に、規制部5,15,25を構成する突起は、必ずしも基材2と一体に構成されなくてもよい。また、台座4を基材2と別部材として準備し、台座4と基材2とを接合する場合、台座4の材料は、基材2と同一又は異なる材料で形成されていてもよい。台座4と基材2とを異なる材料で形成する場合、台座4の材料は、例えば、窒化アルミニウム、アルミナ、銅、銅合金、銅複合体、アルミニウム、鉄ニッケル合金等の放熱性に優れる材料が好ましい。
(4c)上記実施形態の配線基板1,11,21において、搭載エリア2Cは、必ずしも規制部5、又は台座4と規制部15,25との組み合わせによって囲まれなくてもよい。例えば、図2Aの配線基板11において、規制部15は、第1部15A、第2部15B及び第3部15Cのいずれか1つのみを有してもよい。
(4d)上記実施形態の配線基板1,11,21は、第1搭載部品7及び第2搭載部品8の少なくとも一方を備えていなくてもよい。つまり、本開示は、配線基板に搭載される複数の搭載部品のうち、一部又は全部の搭載部品が搭載される前の配線基板も含む概念である。
(4e)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
[5.実施例]
以下に、本開示の効果を確認するために行った試験の内容とその評価とについて説明する。
<実施例1>
図3Aの規制部25を突起として設けた基材2(突起部分を除いた部分の平均厚み500μm)に枠体3をろう付けした。ろう材により台座4の付け根部分に形成されたフィレットの厚みを計測したところ、20μmであった。また、搭載エリア2Cへのろう材(つまり接合材)の流れ込みは確認されなかった。
<比較例1>
図3Aの規制部25を設けていない基材2(厚みは実施例1と同じ)に枠体3をろう付けした。ろう材により台座4の付け根部分に形成されたフィレットの厚みを計測したところ、51μmであった。また、搭載エリア2Cにおいて、台座4とは反対側からろう材(つまり接合材)が流れ込み、搭載エリア2C内に10μmの段差が確認された。
<考察>
実施例1と比較例1との結果から、規制部25によって、台座4の付け根部分におけるフィレットの形成を抑制できることが示された。また、搭載エリア2Cへ接合材が流れ込むことを抑制できることが示された。
1…配線基板、2…基材、2A…表面、2B…裏面、2C…搭載エリア、3…枠体、
3A…接合層、4…台座、4A…付け根部分、5…規制部、7…第1搭載部品、
8…第2搭載部品、11…配線基板、15…規制部、15A…第1部、
15B…第2部、15C…第3部、21…配線基板、25…規制部。

Claims (12)

  1. 表面及び裏面を有する金属製の基材と、
    前記基材の前記表面に、接合材からなる接合層を介して接合された絶縁性の枠体と、
    を備える配線基板であって、
    前記基材の前記表面に配置された溝によって構成される規制部をさらに備え、
    前記基材の前記表面には、搭載部品の搭載が予定されてなる搭載エリアを有し、
    前記規制部は、前記表面のうち平面視で前記搭載エリアと前記枠体との間の領域の少なくとも一部に配置される、配線基板。
  2. 前記基材の前記表面のうち、前記枠体よりも内側の領域でかつ前記搭載エリアとは別の領域に設けられた台座をさらに備える、請求項1に記載の配線基板。
  3. 表面及び裏面を有する金属製の基材と、
    前記基材の前記表面に、接合材からなる接合層を介して接合された絶縁性の枠体と、
    を備える配線基板であって、
    前記基材の前記表面に配置された溝、突起又はこれらの組み合わせによって構成される規制部をさらに備え、
    前記基材の前記表面には、搭載部品の搭載が予定されてなる搭載エリアを有し、
    前記規制部は、前記表面のうち平面視で前記搭載エリアと前記枠体との間の領域の少なくとも一部に配置され、
    前記基材の前記表面のうち、前記枠体よりも内側の領域でかつ前記搭載エリアとは別の領域に設けられた台座をさらに備え
    前記規制部は、前記搭載エリアと前記枠体との間の領域のうち、前記搭載エリアと前記枠体との間に前記台座が存在しない領域に配置される、配線基板。
  4. 表面及び裏面を有する金属製の基材と、
    前記基材の前記表面に、接合材からなる接合層を介して接合された絶縁性の枠体と、
    を備える配線基板であって、
    前記基材の前記表面に配置された溝、突起又はこれらの組み合わせによって構成される規制部をさらに備え、
    前記基材の前記表面には、搭載部品の搭載が予定されてなる搭載エリアを有し、
    前記規制部は、前記表面のうち平面視で前記搭載エリアと前記枠体との間の領域の少なくとも一部に配置され、
    前記基材の前記表面のうち、前記枠体よりも内側の領域でかつ前記搭載エリアとは別の領域に設けられた台座をさらに備え、
    前記規制部は、前記台座の前記基材との付け根部分に接する、配線基板。
  5. 前記搭載エリアは、前記台座と前記規制部とによって連続的に囲まれる、請求項に記載の配線基板。
  6. 表面及び裏面を有する金属製の基材と、
    前記基材の前記表面に、接合材からなる接合層を介して接合された絶縁性の枠体と、
    を備える配線基板であって、
    前記基材の前記表面に配置された溝、突起又はこれらの組み合わせによって構成される規制部をさらに備え、
    前記基材の前記表面には、搭載部品の搭載が予定されてなる搭載エリアを有し、
    前記規制部は、前記表面のうち平面視で前記搭載エリアと前記枠体との間の領域の少なくとも一部に配置され、
    前記基材の前記表面のうち、前記枠体よりも内側の領域でかつ前記搭載エリアとは別の領域に設けられた台座をさらに備え、
    前記規制部は、少なくとも前記溝で構成され、
    前記溝の深さは、前記基材の厚みの1/2以下である、配線基板。
  7. 前記台座及び前記規制部は、前記基材と一体に構成される、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の配線基板。
  8. 前記規制部は、少なくとも前記突起で構成される、請求項3から請求項のいずれか1項に記載の配線基板。
  9. 前記枠体に設けられると共に、前記搭載部品と電気的に接続が予定されてなる接続パッドをさらに備え、
    前記突起の高さは、前記接続パッドの前記基材の前記表面からの高さ以下である、請求項に記載の配線基板。
  10. 前記枠体は、セラミックを主成分とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の配線基板。
  11. 前記基材は、銅、銅合金及び銅複合体のうち少なくとも1つで構成される、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の配線基板。
  12. 前記搭載エリアに搭載された前記搭載部品をさらに備える、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の配線基板。
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