JP6936464B1 - ボトル保温装置、及びボトル保温方法 - Google Patents

ボトル保温装置、及びボトル保温方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボトルの表面が結露等で濡れることを防止したボトル保温装置、及びボトル保温方法を実現することを課題とする。【解決手段】ボトル30に巻き付けることで常温に対して低温に前記ボトルを保温可能としたボトル保温装置20であって、当該ボトル保温装置は、断面視で前記ボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部24、吸水性シート10、アルミ蒸着膜25、樹脂フィルム50、外装材26の順に配置され、前記吸水性シートは、透水性を有した2枚の不織布11a、11bの間に配置され、前記2枚の不織布における少なくとも端部同士が熱圧着された不織布シール部13a〜13hを有したことを特徴とするボトル保温装置20とした。【選択図】 図4

Description

本発明は、ワインや日本酒等のボトルに外装して、ボトルの温度を常温に対して低温に保温するボトル保温装置、及びボトル保温方法に関するものである。
レストラン等において、ワインをボトルで供するときに、常温より低温に保持するために氷が入ったワインクーラーに入れて保温することがよく行われている。
しかしながら、ワインボトルを氷が入ったワインクーラーに入れておくと、ワインボトルが水に濡れて水滴が滴り落ちることがあり、高級なレストランのイメージにそぐわない。また、水滴が滴り落ちることを防ぐために、リネン等でワインボトルを拭うことは手間がかかるとともに、スマートでない。
特許文献1には、吸水ポリマーを封入してかまぼこ型にしたものを波状形に整列して、冷凍した状態で瓶に巻き付けて保冷する装置が記載されている。
特許文献1:特開2006−273420号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、瓶が最初から冷えている場合、常温の環境に戻すとボトル表面が結露により濡れてしまうという問題がある。
本発明は上記問題点を解決して、ボトルの表面が結露等で濡れることを防止したボトル保温装置、及びボトル保温方法を実現することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、ボトルに巻き付けることで常温に対して低温に前記ボトルを保温可能としたボトル保温装置であって、
当該ボトル保温装置は、断面視で前記ボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部、吸水性シート、保冷シート、アルミ蒸着膜、樹脂フィルム、外装材の順に配置され、
前記吸水性シートは、透水性を有した2枚の不織布の間に配置され、前記2枚の不織布における少なくとも端部同士が熱圧着された不織布シール部を有し、
前記樹脂フィルムは、巻きつける方向にバネ力を有する長尺の巻付バネを備え、前記巻付バネは特殊鋼からなり長手方向にまっすぐに伸びた状態で凸面を軽く押すことでボトルに巻き付くことを特徴とするボトル保温装置を提供するものである。
この構成により、ボトル表面が結露しやすい状況である場合に水分を吸水性シートで吸水することができ、ボトルの表面が結露等で濡れることを防止するとともに、樹脂フィルムによって、張りのあるしっかりとしたボトル保温装置を実現することができる。
また、ボトル保温装置をしっかりとボトルに巻き付けることができる。
ボトル保温装置であって、中央部が山型を有し、端部にかけてなだらかに下方へ傾斜した形状を有したことで、前記ボトルに巻いたときに前記ボトルのラベルを視認できる構成としてもよい。
この構成により、ボトルのラベルを視認することができる。
ボトル保温装置であって、前記ボトルに巻いたときに前記ボトルの底面に前記ボトルの落下を防止する落下防止装置を備えた構成としてもよい。
この構成により、ボトル保温装置からボトルが落下することを防止できる。
また、上記課題を解決するために本発明は、ボトルに巻き付けることで常温に対して低温に前記ボトルを保温可能としたボトル保温方法であって、
保冷シートを冷蔵又は冷凍させる冷却工程と、
断面視で前記ボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部、アルミ蒸着膜、樹脂フィルム、外装材の順に配置されたボトル保温装置における前記透水性を有したポリエステル部と前記アルミ蒸着膜との間に前記保冷シートを収納する保冷シート収納工程と、
前記ボトル保温装置における前記透水性を有したポリエステル部と前記保冷シートとの間に透水性を有した吸水性シートを収納する吸水性シート収納工程と、
を備え、
前記吸水性シートは、透水性を有した2枚の不織布の間に配置され、前記2枚の不織布における少なくとも端部同士が熱圧着された不織布シール部を有し、
前記樹脂フィルムは、巻きつける方向にバネ力を有する長尺の巻付バネを備え、前記巻付バネは特殊鋼からなり長手方向にまっすぐに伸びた状態で凸面を軽く押すことでボトルに巻き付くことを特徴とするボトル保温方法を提供するものである。
この構成により、ボトル表面が結露しやすい状況である場合に水分を吸水性シートで吸水することができ、ボトルの表面が結露等で濡れることを防止するとともに、樹脂フィルムによって、張りのあるしっかりとしたボトル保温装置を実現することができる。
本発明のボトル保温装置、及びボトル保温方法により、ボトル表面が結露等で濡れることを防止して常温より低温に保温することができる。
本発明の実施例1におけるボトル保温装置を説明する図。 本発明の実施例1における吸水性シートを説明する図。 本発明の実施例1における樹脂フィルムを説明する図。 本発明の実施例1におけるボトル保温装置をボトルに巻いた図。 本発明の実施例2におけるボトル保温装置を説明する図。 本発明の実施例2における保冷シートを説明する図。 本発明のボトル保温装置における保温試験データを示す図。
(ボトル保温装置)
本発明の実施例1におけるボトル保温装置について、図1―図4を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1におけるボトル保温装置を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は断面図を示す。図2は、本発明の実施例1における吸水性シートを説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図3は、本発明の実施例1における樹脂フィルムを説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図4は、本発明の実施例1におけるボトル保温装置をボトルに巻いた図であり、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は上面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)背面図を示す。
実施例1は、断面視でボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部24、アルミ蒸着膜25、樹脂フィルム50、外装材26の順に配置されたボトル保温装置20における透水性を有したポリエステル部24とアルミ蒸着膜25の間に、吸水性シート10を収納し、ワイン等のボトルに巻き付けてボトルの保温を行なうものである。
ボトル保温装置20は、中央部が高さ約250mmの山型を有し、端部にかけてなだらかに下方へ傾斜した形状を有し、最大幅は約290mmである(図1参照)。このため、ボトル保温装置20を巻くと、正面視で上部が切り取られたような立体形状とすることができる(図4参照)。そのため、ボトル保温装置20をボトル30に巻いたときに、ボトル30のラベル31を視認することができる(図4(a)参照)。
ボトル保温装置20の内側(ボトルに接する側)の中央部には、縦方向(図2におけるy方向)に切り欠きを有して、後述する吸水性シート10を内部に挿入可能な挿入口21が形成されている。ボトル保温装置20の内部は、吸水性シート10を収納するのに十分な広さを有している(図1参照)。
ボトル保温装置20の内側(ボトルに接する側)は透水性を有したポリエステル部24で全面が覆われ、その外側(ボトル保温装置20の内部)に吸水性シート10を収納する。また、収納された吸水性シートの外側にはアルミ蒸着膜25が全面に設けられている。さらに、アルミ蒸着膜25の外側には、PETからなり山型形状を有した樹脂フィルム50が収納されており、さらにその外側に織物からなる外装材26で覆われている(図1(c)参照)。すなわち、実施例1におけるボトル保温装置20は、断面視でボトル30側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部24、吸水性シート10、アルミ蒸着膜25、樹脂フィルム50、外装材26の順に配置されている。
ボトル保温装置20の内側(ボトルに接する側)が、水分を通すことができるポリエステル部24で全面が覆われていることで、冷えたボトル30に巻いた場合でも結露等の水分がポリエステル部24を通して吸水性シート10の吸水ポリマー12a〜12hに吸水される。そのため、ボトル30やボトル保温装置20の内面が結露で濡れることがない。その結果、高級レストランでワインを供するときに、水が滴り落ちたりすることがなく高級感を損なうことがない。
また、吸水性シート10の外側がアルミ蒸着膜25で覆われているため、ボトル30の温度を常温より低い低温に保温する効果が得られる。
また、外装材26の内側に外装材26より一回り小さい相似形のPETからなる樹脂フィルム50が収納されているため、張りのあるしっかりとしたボトル保温装置20を実現することができる。
さらに、ボトル保温装置20の最も外側が織物からなる外装材26で全面が覆われているため、高級感を演出することができる。図4(b)に示すように、ボトル保温装置20の底面にボトル落下防止装置27が設けられている(図1
ではボトル落下防止装置27の記載を省略している。)。実施例1におけるボトル落下防止装置27は弾性を有したゴム材で構成され、ボトル保温装置20を巻いた状態で底面を交差するようにボトル保温装置20に縫い付けられている。ボトル落下防止装置27が弾性を有したゴム材で構成されているため、ボトル保温装置20を開くことも可能である。
なお、実施例1においては、ゴム材からなるボトル落下防止装置27がボトル保温装置20を巻いた状態で底面を交差するようにボトル保温装置20に縫い付けられている構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、布片からなるボトル落下防止装置27をボタン等でボトル保温装置20に固定してもよい。また、ボトル保温装置20の底面全体を布からなるボトル落下防止装置27で覆ってもよい。また、ボトル落下防止装置27を布以外の材質で構成してもよい。
また、ボトル保温装置20の内側(ボトル30に接する側)の右端部(x方向端部)に面ファスナーを取り付け、ボトル保温装置20をボトル30に巻いた際に対応する位置(左端部外側)に設けられた面ファスナーと組み合わせて固定するようにしてもよい。または、例えば、ゴムや紐の一方端をボトル保温装置20の右端部に縫い付け、他方端にボタンを取付けて、ボトル保温装置20左端部に設けたボタンに篏合させて固定してもよい。また、ボトル保温装置20の右端部と左端部とをマネークリップのようなクリップで固定してもよい。これらにより、ボトル保温装置20をボトル30に巻いたときに、ばらけることを防止できる。
(吸水性シート)
実施例1における吸水性シート10は、ボトル保温装置20の内部に収納して水分を吸収するものであり、高さ方向(図1におけるy方向)の長さは約160mm、幅方向(図1におけるx方向)の長さは約210mm、厚さ方向(図2におけるz方向)の長さは約1mmの略台形状を有している。吸水性シート10は、ほぼ同形状の2枚の透水性を有した不織布11a、11bと、8枚のシート状の吸水ポリマー12a〜12hと、を備えている。吸水性ポリマー12a〜12hは、複数の粒状からなり、2枚の不織布11a、11bの間にそれぞれ間隔を開けて配置され、2枚の不織布11a、11bにおける各吸水ポリマー間、及び2枚の不織布11a、11bにおける端部同士が熱圧着された不織布シール部13(13a〜13h)を有している。
吸水ポリマーが水分を吸収すると1mm程度の粒状となる。そうすると、仮に不織布11a、11bがミシン目でシールされていれば、ミシン目の隙間から水分を含んだ粒状の吸水ポリマーが不織布11a、11bの外部に漏れ出る可能性がある。実施例1においては、熱圧着された不織布シール部13(13a〜13h)により、吸水ポリマー12a〜12hが水分を吸収しても不織布11a、11bの外部に漏れ出ることはない。また、各吸水ポリマー12a〜12h間における2枚の不織布11a、11bが熱圧着されていることで、各吸水ポリマー12a〜12h同士が接触したり乗り上げたりすることがないため、吸水性シート10を巻いても各吸水ポリマー12a〜12hが均等に配置される。また、シート状であるため、吸水性シート10を薄く構成でき、手で持つときに持ちやすくできる。
吸水ポリマー12a〜12hは、おむつに使われるものであり、自重の数百倍から1,000倍の水を吸収し、多少の圧力をかけても吸った水を離さない高分子材料である。吸水ポリマー12a〜12hの幅方向(図1におけるx方向)は短く、高さ方向(図1におけるy方向)は長い長方形であり、それぞれ略台形状からなる不織布11a、11bの形状に合うように、高さ方向(図1におけるy方向)の長さが揃えられて配置されている。実施例1における吸水ポリマー12a〜12hの幅方向(図1におけるx方向)の長さは約13mm、厚み方向(図1におけるz方向)の長さは約0.8mmである。吸水ポリマー12a、12hにおける高さ方向(図1におけるy方向)の長さは約10mm、吸水ポリマー12b、12gにおける高さ方向(図1におけるy方向)の長さは約12mm、吸水ポリマー12c、12d、12e、12fにおける高さ方向(図1におけるy方向)の長さは約14mmである。
不織布11a、11bは、ポーラス(多孔質)構造であることが特長で、通気性があり、また水分を透過させることができる(透水性を有している。)。このため、ボトル30の結露を吸水ポリマー12a〜12hが十分に吸水することができる。
なお、実施例1においては、8枚の吸水ポリマー12a〜12hを用いることとしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、7枚以下でもよいし、9枚以上であってもよく、柱状体の直径等の都合により任意の枚数の吸水ポリマーで構成できる。
また、実施例1においては、不織布11a、11bを台形状としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、長方形としてもよい(その際、1枚の長方形の吸水ポリマー12としてもよい。)し、正方形としてもよく、任意の形状を選択できる。また、吸水ポリマーが1枚で構成される場合は、吸水ポリマー間の不織布シール部は不要であり、少なくとも端部同士が熱圧着された不織布シール部を有していればよい。
(樹脂フィルム)
図3に示すように、樹脂フィルム50は、中央部が山型を有し、端部にかけてなだらかに下方へ傾斜した形状を有している。そして、全体として、ボトル保温装置20より一回り小さい相似形を有し、ボトル保温装置120の形状に沿って内部にぴったりと収納されている。この樹脂フィルム50は厚さが約0.3mmのPETからなり、ボトル保温装置20内に収納することで、ボトル保温装置20自体をしっかりとボトルに巻き付けることができる。
また、実施例1においては、樹脂フィルム50は巻きつける方向にバネ力を有する巻付バネ52を、樹脂フィルム50に複数の切込みを入れて互い違いに挿入することで保持している。また、巻付バネ52の長手方向両端部を接着テープ等で樹脂フィルム50に固定してもよい。巻付バネ52は、特殊鋼からなるバネ材から構成され、厚みが約1mm、長さ約270mm、幅約25mmの端部が丸みを持った略長方形状を有している。そして、巻付バネ52が長手方向にまっすぐに伸びた状態では、短手方向は外側に湾曲している。そして湾曲した凸面を軽く押圧することで、湾曲が解消して短手方向はまっすぐになり、長手方向は巻き付く方向にバネ力が働き、ボトル30に巻き付くように丸まる。
これにより、ボトル保温装置20を面ファスナーや紐で固定することなく、ボトル保温装置20をしっかりとボトル30に巻き付けることができ、そのままの状態を保持することができる。
なお、実施例1においては、樹脂フィルム50が巻付バネ52を備える構成としたが、必ずしもこれに限定するものではなく適宜変更することが可能である。例えば、巻付バネ52を備えない樹脂フィルムとしてもよい。巻付バネ52を備えなくても樹脂フィルムにより、張りのあるしっかりとしたボトル保温装置とすることができる。
また、実施例1においては、樹脂フィルム50をPETで構成することとしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、塩化ビニール等の張りのある樹脂素材であれば、任意に選択可能である。
このように、実施例1においては、ボトルに巻き付けることで常温に対して低温に前記ボトルを保温可能としたボトル保温装置であって、
当該ボトル保温装置は、断面視で前記ボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部、吸水性シート、アルミ蒸着膜、樹脂フィルム、外装材の順に配置され、
前記吸水性シートは、透水性を有した2枚の不織布の間に配置され、前記2枚の不織布における少なくとも端部同士が熱圧着された不織布シール部を有したことを特徴とするボトル保温装置により、ボトルの表面が水で濡れることがないボトルを常温より低温に保温することができる。
本発明の実施例2は、ボトル保温装置の内部に保冷シートを収納した点で実施例1と異なっている。実施例2について、図5、図6を参照して説明する。図5は、本発明の実施例2におけるボトル保温装置を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は断面図を示す。図6は、本発明の実施例2における保冷シートを説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
実施例2におけるボトル保温装置120は、内部に保冷シート40が収納されている。すなわち、ボトル保温装置120は、断面視でボトル30側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部24、吸水性シート10、保冷シート40、アルミ蒸着膜25、樹脂フィルム50、外装材26の順に配置されている。
(保冷シート)
実施例2における保冷シート40は、ボトル保温装置120の内部に収納してボトル30を低温に保温する保温効果を向上させたものであり、高さ方向(図1におけるy方向)の長さは約160mm、幅方向(図1におけるx方向)の長さは約210mm、厚さ方向(図2におけるz方向)の長さは約1〜2mmの略台形状を有している。保冷シート40は、ほぼ同形状の2枚のポリエチレンからなる樹脂シート41a、41bの間における5か所に流動性の保冷剤42(42a〜42e)を収容している。保冷剤42(42a〜42e)は、ポリマーからなり、2枚の樹脂シート41a、41bの間にそれぞれ間隔を開けて配置され、2枚の樹脂シート41a、41bにおける各保冷剤42a〜42e間、及び2枚の樹脂シート41a、41bにおける端部同士が熱圧着された保冷シートシール部43(43a〜43e)を有している。
保冷シート40は、冷蔵庫に入れて冷蔵又は冷凍することで保冷剤42(42a〜42e)を冷やすことができる。そして冷蔵又は冷凍された保冷剤42a〜42eを有した保冷シート40をボトル保温装置20の内部に収納してボトル30に巻くことで、保温効果を高めてボトル30を常温よりも低温に保温することができる。
また、実施例2においては、保冷シート40の外側がアルミ蒸着膜25で覆われているため、保冷シート40の温度を外側に逃さず、ボトル30の温度を常温より低い低温に保温する効果が得られる。
なお、実施例2においては、5カ所に保冷剤42a〜42eを配置するようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、4カ所以下でもよいし、6カ所以上であってもよく、ボトル30の直径等の都合により任意の箇所に保冷剤を配置して巻きつけ易くすることができる。
また、実施例2においては、保冷シート42を台形形状としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、長方形としてもよいし、正方形としてもよく、任意の形状を選択できる。
(ボトル保温方法)
ボトル保温装置20でボトル30を常温に対して低温で保温する場合、保冷シート40を冷蔵庫や冷凍庫に入れて冷やす冷却工程を実施する。そして、冷えた保冷シート40を挿入口21からボトル保温装置20に挿入して収納する保冷シート収納工程を実施する。次に、吸水性シート10を挿入口21からボトル保温装置20に挿入して収納する吸水性シート収納工程を実施する。そして、保冷シート40及び吸水性シート10が収納されたボトル保温装置20をワイン等のボトル30に巻いて保温すればよい。
ワイン等を供する場合は、ボトル保温装置20を巻いたワインのボトル30を持ち上げてグラスに注げばよい。この際、吸水性シート10内にシート状の薄い吸水ポリマー12a〜12hがボトル30の結露した水分を吸収するので、ボトル30が水で濡れることを防止できる。また、薄い保冷シート40で冷却し、薄い吸水性シート10で吸水するので、ボトル保温装置20をボトル30に巻いても太くならず、ボトルでワインを供するときと同じ感覚でボトル保温装置20を持ってワインを供することができる。また、ボトル保温装置20の底面にボトル落下防止装置27を備えているため、ボトル30が落下することがない。
このように、実施例2においては、ボトル保温装置であって、前記吸水性シートと前記アルミ蒸着膜との間に、保冷シートを配置したことにより、より保温効果が向上したボトル保温装置とすることができる。
また、実施例2においては、ボトルに巻き付けることで常温に対して低温に前記ボトルを保温可能としたボトル保温方法であって、
保冷シートを冷蔵又は冷凍させる冷却工程と、
断面視で前記ボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部、アルミ蒸着膜、樹脂フィルム、外装材の順に配置されたボトル保温装置における前記透水性を有したポリエステル部と前記アルミ蒸着膜との間に前記保冷シートを収納する保冷シート収納工程と、
前記ボトル保温装置における前記透水性を有したポリエステル部と前記保冷シートとの間に吸水性シートを収納する吸水性シート収納工程と、
を備えたことを特徴とするボトル保温方法により、ボトルの表面が水で濡れることがないボトルを常温より低温に保温することができる。
(保温試験データ)
最後に、実施例1におけるボトル保温装置20、及び実施例2におけるボトル保温装置120の保温試験(室温24℃)の結果について図7を参照して説明する。図7は、本発明のボトル保温装置における保温試験データを示す図であり、Aはワインボトルのみの場合、Bは実施例1におけるボトル保温装置20をワインボトルに巻いた場合、Cは実施例2におけるボトル保温装置120をワインボトルに巻いた場合のボトル表面の温度変化を示している。
なお、図7のグラフの縦軸は、温度(℃)を示し、横軸は、時間軸(分)を示している。図7のAで示すように、ボトル保温装置を巻かないワインボトルの場合は、当初5℃の表面温度であったものが、30分経過後には11℃と上昇し、60分後には14℃に達している。
これに対して、図7のBに示すように、実施例1におけるボトル保温装置20をワインボトルに巻いた場合は、当初5℃の表面温度であったものが、30分経過後には8℃に上昇し、60分後には10℃に達しているが、適温が8℃〜12℃くらいとされている白ワイン辛口でも十分な効果が得られている。
図7のCに示すように、実施例2におけるボトル保温装置120をワインボトルに巻いた場合は、当初5℃の表面温度であったものが、30分経過後には6℃に上昇したが、その後は60分経過しても6℃を維持していて、実施例2における保冷シート40を収納したボトル保温装置120の保温効果が向上していることがわかる。
このように、実施例1におけるボトル保温装置20においても実施例2におけるボトル保温装置120においてもボトルを常温より低い低温に保温することができる。
本発明のボトル保温装置、及びボトル保温方法により、ワイン等のボトルを常温より低温に保温する分野に広く利用することができる。
10:吸水性シート 11(11a、11b):不織布
12(12a〜12h):吸水ポリマー
13(13a〜13h):不織布シール部
20:ボトル保温装置 21:挿入口
24:ポリエステル部 25:アルミ蒸着膜 26:外装材
27:ボトル落下防止装置
30:ボトル
40:保冷シート 41(41a、41b):樹脂シート
42(42a〜42e):保冷剤
43(43a〜43e):保冷シートシール部
50:樹脂フィルム 51:樹脂板 52:巻付バネ
120:ボトル保温装置

Claims (4)

  1. ボトルに巻き付けることで常温に対して低温に前記ボトルを保温可能としたボトル保温装置であって、
    当該ボトル保温装置は、断面視で前記ボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部、吸水性シート、保冷シート、アルミ蒸着膜、樹脂フィルム、外装材の順に配置され、
    前記吸水性シートは、透水性を有した2枚の不織布の間に配置され、前記2枚の不織布における少なくとも端部同士が熱圧着された不織布シール部を有し、
    前記樹脂フィルムは、巻きつける方向にバネ力を有する長尺の巻付バネを備え、前記巻付バネは特殊鋼からなり長手方向にまっすぐに伸びた状態で凸面を軽く押すことでボトルに巻き付くことを特徴とするボトル保温装置。
  2. 中央部が山型を有し、端部にかけてなだらかに下方へ傾斜した形状を有したことで、前記ボトルに巻いたときに前記ボトルのラベルを視認できることを特徴とする請求項1に記載のボトル保温装置。
  3. 前記ボトルに巻いたときに前記ボトルの底面に前記ボトルの落下を防止する落下防止装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のボトル保温装置。
  4. ボトルに巻き付けることで常温に対して低温に前記ボトルを保温可能としたボトル保温方法であって、
    保冷シートを冷蔵又は冷凍させる冷却工程と、
    断面視で前記ボトル側から外側に向かって、透水性を有したポリエステル部、アルミ蒸着膜、樹脂フィルム、外装材の順に配置されたボトル保温装置における前記透水性を有したポリエステル部と前記アルミ蒸着膜との間に前記保冷シートを収納する保冷シート収納工程と、
    前記ボトル保温装置における前記透水性を有したポリエステル部と前記保冷シートとの間に透水性を有した吸水性シートを収納する吸水性シート収納工程と、
    を備え、
    前記吸水性シートは、透水性を有した2枚の不織布の間に配置され、前記2枚の不織布における少なくとも端部同士が熱圧着された不織布シール部を有し、
    前記樹脂フィルムは、巻きつける方向にバネ力を有する長尺の巻付バネを備え、前記巻付バネは特殊鋼からなり長手方向にまっすぐに伸びた状態で凸面を軽く押すことでボトルに巻き付くことを特徴とするボトル保温方法。
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