JP6933165B2 - 切削工具用カートリッジの調整機構および切削工具 - Google Patents

切削工具用カートリッジの調整機構および切削工具 Download PDF

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Description

本発明は、例えば4サイクルエンジンのシリンダーヘッドにおけるバルブシートを仕上げ加工する切削工具に取り付けられるカートリッジの先端部に設けられた切刃の角度を微調整する切削工具用カートリッジの調整機構、およびこのような調整機構を備えた切削工具に関するものである。
このような切削工具として、例えば特許文献1には、軸線回りに回転される工具本体の先端部外周に、バルブシート(バルブ穴の開口部)を切削加工する切刃を備えたカートリッジが周方向に間隔をあけて複数(例えば3つ)取り付けられ、これら複数のカートリッジに備えられた切刃は、工具本体の後端側に向かうに従い外周側に向かうように軸線に対して傾斜しており、ただしその軸線に対する傾斜角度は互いに異なる大きさとされ、傾斜角度が小さいものから大きなものの順に工具本体の先端内周側から後端外周側に位置するとともに、軸線回りの回転軌跡が重なり合うように配設されたものが記載されている。従って、このような切削工具によって切削加工することにより、バルブシートには内周側から外周側に向かうに従い軸線に対する傾斜角度が大きくなる多段(例えば3段)のテーパ面が形成される。
特開2015−213968号公報
ところで、このようなバルブシートでは、上記テーパ面の傾斜角度が重要となり、特にバルブヘッドの裏面に当接する中段のテーパ面の傾斜角度がバルブヘッドの裏面の傾斜角度と正確に一致していないと、エンジンで発生した燃焼ガスの吹き抜けを生じるおそれがある。従って、このようなバルブシートを仕上げ加工する上記切削工具では、このようなテーパ面の傾斜角度を決定する切刃の軸線に対する上記傾斜角度が重要となる。
しかしながら、特許文献1には、カートリッジを介して切刃の軸線方向の位置を微調整する調整機構については記載されているものの、このような切刃の軸線に対する傾斜角度を微調整する調整機構については記載が無く、切刃が形成された切削インサートの成形精度やカートリッジの成形精度、取付精度によって正確な切刃の傾斜角度を確保せざるを得なかった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のような切削工具において切刃の軸線に対する傾斜角度を微調整することが可能な切削工具用カートリッジの調整機構、およびこのような調整機構を備えた切削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の切削工具用カートリッジの調整機構は、軸線回りに回転される工具本体の先端部外周に形成されたカートリッジ取付部に着脱可能に取り付けられて先端部に切刃が設けられたカートリッジの上記切刃の上記軸線に対する傾斜角度を微調整する切削工具用カートリッジの調整機構であって、上記カートリッジは、後端部に形成された取付孔に挿通された取付ボルトが上記カートリッジ取付部に開口するカートリッジ取付ネジ孔にねじ込まれることにより上記工具本体に取り付けられるとともに、上記取付孔よりも先端側の上記カートリッジの工具本体内周側を向く側面には工具回転方向から見て工具本体外周側に凹む溝部が形成され、さらにこの溝部よりも後端側の上記カートリッジの工具本体内周側を向く側面と工具回転方向を向く側面との交差稜線部には面取り部が形成され、上記カートリッジ取付部の工具本体外周側を向く壁面には、上記溝部に挿入されて突端部が該溝部の溝底に当接する突部が形成されるとともに、この突部よりも後端側の上記工具本体には、先端部が上記面取り部に当接する角度調整ネジが工具回転方向からねじ込まれることを特徴とする。
また、本発明の切削工具は、このような構成の切削工具用カートリッジの調整機構を備えて、軸線回りに回転される上記工具本体の先端部外周に形成された上記カートリッジ取付部に、先端部に上記切刃が設けられた上記カートリッジ着脱可能に取り付けられていることを特徴とする。
このように構成された調整機構および切削工具では、カートリッジを取付ボルトによって仮固定した状態で、角度調整ネジを工具回転方向からねじ込んでゆくと、この角度調整ネジの先端部が当接したカートリッジの溝部よりも後端側の面取り部が押圧されることにより、カートリッジは、工具回転方向から見て突部の突端が当接した溝部の溝底の位置を中心として後端部が工具本体外周側に向かうように回転する。
従って、これに伴い、カートリッジに設けられた切刃の工具本体の軸線に対する傾斜角度も微調整されるので、この傾斜角度が所定の角度となったところで、取付ボルトをさらにねじ込んでカートリッジを完全に固定することにより、バルブシート等のテーパ面を正確な傾斜角度で形成することが可能となる。
ここで、上記突部の突端部を工具回転方向から見て凸曲線状に形成されるとともに、上記溝部の溝底は工具回転方向から見て上記突端部がなす凸曲線よりも曲率半径の大きな凹曲線状に形成することにより、突部の突端部と溝部の溝底とは面当たりに近い当接状態となり、カートリッジを安定して回転させることができるとともに、突部の摩耗を抑えることができる。
また、上記面取り部は、上記交差稜線部における上記カートリッジの後端に形成することにより、カートリッジの回転の中心となる溝部の溝底から離れた位置で面取り部を押圧してカートリッジを回転させることができるので、より微妙な切刃の傾斜角度の調整を行うことができる。
さらに、上記角度調整ネジを上記カートリッジの工具回転方向を向く側面に垂直な方向にねじ込むとともに、この角度調整ネジの先端部を、該角度調整ネジの中心線に垂直な平面に対する傾斜角が上記カートリッジの工具回転方向を向く側面に対する上記面取り部の傾斜角と等しい凸円錐面状に形成することにより、角度調整ネジの先端部と面取り部も面当たりに近い当接状態となるので、安定した角度の微調整を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、切刃の工具本体の軸線に対する傾斜角度を微調整することができ、この切刃によって形成されるテーパ面を正確な傾斜角度で形成することが可能となる。
本発明の切削工具の一実施形態を示す一部破断平面図である。 本発明の切削工具用カートリッジの調整機構の一実施形態を備えた図1に示す実施形態の先端部に取り付けられるヘッド部材の平面図である。 図2に示すヘッド部材の正面図である。 図2に示すヘッド部材の側面図である。 図2における(a)XX断面図、(b)YY断面図、(c)ZZ断面図である。 図2に示すヘッド部材の切削工具用カートリッジの調整機構が取り付けられていない状態を示す平面図である。 図6に示すヘッド部材の一部破断正面図である。 図6に示すヘッド部材の側面図である。 本発明の切削工具用カートリッジの調整機構の一実施形態を示す平面図である。 図9に示す実施形態の背面図である。 図9に示す実施形態の正面図である。 図9に示す実施形態の右側面図である。 図9に示す実施形態の左側面図である。 図9に示す実施形態において角度調整ネジをねじ込んで切刃の角度を調整した状態を示す平面図である。 図9に示す実施形態において角度調整ネジをねじ込んで切刃の角度を調整した状態を示す背面図である。
図1は、本発明の切削工具の一実施形態を示すものであり、図2ないし図5は、本発明の切削工具用カートリッジの調整機構の一実施形態を備えた図1に示す実施形態の先端部に取り付けられるヘッド部材を示すものであり、図6ないし図8は、このヘッド部材の切削工具用カートリッジの調整機構が取り付けられていない状態を示すものであり、図6ないし図12は、本発明の切削工具用カートリッジの調整機構の一実施形態を示すものである。
本実施形態の切削工具は、その工具本体1が鋼材等の金属材料により軸線Oを中心とした外形が多段の略円柱状に形成されており、この工具本体1の後端部は工作機械の主軸に取り付けられるシャンク部2とされるとともに、先端部中央には軸線Oを中心とする小径の円筒壁状の装着部3が形成されている。
この装着部3の内周部には超硬合金等の硬質材料よりなるリーマ4が挿入されるとともに、装着部3の外周部には本発明の切削工具用カートリッジの調整機構の一実施形態を備えた鋼材等からなる円筒状のヘッド部材5の内周部が嵌め入れられる。これらリーマ4とヘッド部材5は、装着部3の円筒壁内に形成された図示されない油圧室内の作動油を加圧して該油圧室を膨らませ、装着部3の内周面を縮径させるとともに外周面を拡径させることにより、軸線Oと同軸にチャッキングされて工具本体1に装着される。
このような切削工具は、上記工作機械によって軸線O回りに工具回転方向Tに回転されつつ該軸線O方向先端側に送り出され、上記リーマ4によってシリンダーヘッドのバルブステムガイド穴等の内周面を軸線Oを中心に所定の内径に仕上げ加工するとともに、上記ヘッド部材5にカートリッジ6に着脱可能に取り付けられた切削インサート7の切刃7aにより、このバルブステムガイド穴の開口部に配設されるバルブシート等の内周面に軸線Oを中心としてバルブステムガイド穴側に向かうに従い縮径するテーパ面をバルブステムガイド穴と同軸に形成して仕上げ加工する。
円筒状のヘッド部材5は、図2、図4、図6、および図8に示すように先端面と外周面との交差稜線部が面取りされるとともに、後端部には工具本体1の装着部3の周りの先端面に形成された図示されないキーが嵌まり込むキー溝5aが形成されている。また、ヘッド部材5の先端外周部は軸線Oに垂直な断面においてL字状に切り欠かれており、この切り欠かれた部分の工具回転方向T側はチップポケット5bとされるとともに、工具回転方向Tとは反対側はカートリッジ取付部8とされる。
このカートリッジ取付部8の工具回転方向Tを向く底面8aには、図6ないし図8に示すようにヘッド部材5の後端側に大径の主カートリッジ取付ネジ孔(カートリッジ取付ネジ孔)8bが、また先端側には主カートリッジ取付ネジ孔8bよりも小径の副カートリッジ取付ネジ孔8cが、いずれも底面8aに垂直に形成されている。
また、ヘッド部材5の後端部には、カートリッジ取付部8の後端部に連通するとともにヘッド部材5の外周に開口する凹所5cが形成されており、この凹所5cの底面からヘッド部材5の後端面にかけては軸方向調整ネジ孔5dが軸線Oに平行に形成されていて、この軸方向調整ネジ孔5dには軸方向調整ネジ9が頭部9aを凹所5c内に位置させてねじ込まれている。
さらに、チップポケット5bの後端側の部分は、ヘッド部材5の外周側に突出してカートリッジ取付部8の底面8aの上に張り出すように形成されており、この突出した部分には底面8aに垂直にヘッド部材5の外周側から角度調整ネジ孔5eが形成されてヘッド部材5の後端内周側の底面8aの上に開口している。さらにまた、ヘッド部材5の外周側を向くカートリッジ取付部8の壁面8dには、底面8aと間隔をあけるとともに副カートリッジ取付ネジ孔8cよりも先端側に突部8e形成されており、この突部8eは本実施形態では工具回転方向T側から見て図6に示すように突端部が半円弧等の凸曲線状に形成されている。
このカートリッジ取付部8に取り付けられるカートリッジ6は、鋼材等により形成されて図9ないし図15に示すように軸線O方向に延びる概略直方体形で軸線Oに垂直な断面が方形のブロック状をなしている。このカートリッジ6の後端部には、図5(b)に示すように主カートリッジ取付ネジ孔8bにねじ込まれる取付ボルト10が挿通される大径の主取付孔(取付孔)6aがカートリッジ6の工具回転方向Tを向く側面(上面)から反対側の側面(下面)に貫通するように形成されている。
また、カートリッジ6の上記上面の先端部には切削インサート7が取り付けられる凹状のインサート取付座6bが形成されている。さらに、このインサート取付座6bの工具回転方向Tを向く底面から上記下面にかけては、図5(a)に示すように副カートリッジ取付ネジ孔8cにねじ込まれる取付ネジ11が挿通される副取付孔6cが貫通するように形成されている。
このようなカートリッジ6は、上述のように上面を工具回転方向Tに向けるとともに上面とは反対側の下面をカートリッジ取付部8の底面8aに密着させ、主取付孔6aに挿通された取付ボルト10と副取付孔6cに挿通された取付ネジ11とが主カートリッジ取付ネジ孔8bと副カートリッジ取付ネジ孔8cとにそれぞれねじ込まれることにより、カートリッジ取付部8に取り付けられる。従って、カートリッジ6の上記上面はカートリッジ取付部8の底面8aと平行となる。
そして、この取付状態においてカートリッジ取付部8の外周側を向く上記壁面8dに対向する工具本体1の内周側を向くカートリッジ6の側面には、上記突部8eの突端部が収容されて当接する溝部6dが形成されている。本実施形態では、この溝部6dはインサート取付座6bの内周側に形成されて、工具回転方向Tから見て溝部6dの溝底は突部8eの突端部がなす凸曲線よりも曲率半径の大きな凹曲線状に形成され、軸線O方向において突部8eの幅よりも幅広とされている。
また、この溝部6dよりも後端側において、工具本体1の内周側を向くカートリッジ6の上記側面と工具回転方向Tを向く上面との交差稜線部には、面取り部6eが形成されている。この面取り部6eは、例えば工具本体1の内周側を向くカートリッジ6の上記側面と工具回転方向Tを向く上記上面との交差角が互いに等しくなるように形成されたものであって、本実施形態では、上記交差稜線部におけるカートリッジ6の後端に形成されている。
そして、この角度調整ネジ孔5eには、先端部が上記面取り部6eに当接する本実施形態の調整機構における角度調整ネジ12が工具回転方向Tからねじ込まれている。なお、この角度調整ネジの先端部は、該角度調整ネジ12の中心線に垂直な平面に対する傾斜角が上記カートリッジ6の工具回転方向Tを向く側面(上面)に対する面取り部6eの傾斜角と等しい凸円錐面状に形成されている。
また、このカートリッジ6の上記インサート取付座6bに着脱可能に取り付けられる切削インサート7は、本実施形態では正三角形板状のポジティブタイプのものであって、工具回転方向Tに向けられてすくい面とされる上面側はCBN(立方晶窒化ホウ素)とされるとともにインサート取付座6bの底面に密着する下面側は超硬合金とされた層状焼結体により形成されている。このうち上面がなす正三角形の3つの辺に上記切刃7aが形成されている。
このような切削インサート7は、図1に示すようにすくい面に対向する平面視において1つの切刃7aを工具本体1の後端側に向かうに従い外周側に向かうように傾斜させてインサート取付座6bに着座させられる。そして、図5(b)に示したようにインサート取付座6bの後端側に配設されてインサート取付座6b上に延びるクランプ駒13に挿通されたクランプネジ13aがカートリッジ6にねじ込まれることにより、このクランプ駒13によって上面が押圧されてインサート取付座6bに固定される。
このように構成された切削工具用カートリッジ6の調整機構および切削工具において、カートリッジ6および切削インサート7を工具本体1のヘッド部材5に取り付け、さらに切削インサート7の切刃7aの角度調整を行うには、まず上述のようにリーマ4とともにチャッキングされたヘッド部材5のカートリッジ取付部8に切削インサート7が取り付けられていないカートリッジ6を着座させ、突部8eの突端部に溝部6dの溝底を当接させるとともに、取付ボルト10と取付ネジ11を主カートリッジ取付ネジ孔8bと副カートリッジ取付ネジ孔8cにそれぞれ緩くねじ込んでカートリッジ6が微動可能なように仮固定する。
次いで、切削インサート7をインサート取付座6bに着座させ、上記クランプ駒13によって固定する。このときの切削インサート7の上記1つの切刃7aが平面視において軸線Oに対してなす傾斜角度は、仕上げ加工するテーパ面を形成する所定の傾斜角度の許容範囲の下限値とされる。
次に、図14および図15に示すように角度調整ネジ12をねじ込んで、カートリッジ6の上記面取り部6eに当接した先端部により該面取り部6eを押圧する。すると、カートリッジ6は、工具回転方向Tから見て突部8eの突端部がカートリッジ6の溝部6dの溝底と当接しているので、この当接した位置を中心としてカートリッジ6の後端部が工具本体1の外周側に向かうように角度θで回転し、これに伴い切削インサート7の上記1つの切刃7aの平面視における軸線Oに対する傾斜角度が大きくなる。
そこで、この傾斜角度が仕上げ加工するテーパ面を形成する所定の傾斜角度に微調整されたところで角度調整ネジ12のねじ込みを止め、次いで軸方向調整ネジ9を回転させて頭部9aによってカートリッジ6を先端側に押圧してカートリッジ6を工具本体1の先端側に移動させることにより、上記1つの切刃7aの軸線O方向の位置を所定の位置になるように微調整する。こうして1つの切刃7aの傾斜角度と軸線O方向の位置が微調整されたなら、取付ボルト10を完全にねじ込んでカートリッジ6をカートリッジ取付部8に固定する。
このように、上記構成の切削工具用カートリッジ6の調整機構および該調整機構を備えた切削工具では、工具本体1の軸線Oに対する切刃7aの傾斜角度を、仕上げ加工するテーパ面に従った傾斜角度に正確に微調整することができる。このため、上記テーパ面が4サイクルエンジンのシリンダーヘッドにおけるバルブシートに形成されるものである場合に、確実にバルブヘッドに密着させることが可能となり、燃焼ガスの吹き抜けが生じるのを防止することができる。
また、本実施形態では、突部8eの突端部が工具回転方向Tから見て凸曲線状に形成されるとともに、溝部6dの溝底は工具回転方向から見て上記突端部がなす凸曲線よりも曲率半径の大きな凹曲線状に形成されており、これによって突部8eの突端部と溝部6dの溝底とを面当たりに近い状態で当接させることができる。このため、カートリッジ6を安定して回転させることができるとともに、微調整を繰り返しても突部8eの摩耗を抑えることが可能となる。
さらに、本実施形態では、上記面取り部6eがカートリッジ6の工具回転方向Tを向く側面(上面)と工具本体1の内周側を向く側面との交差稜線部の後端に形成されており、角度調整ネジ12は、カートリッジ6の回転の中心となる溝部6dの溝底から離れた位置で面取り部6eを押圧してカートリッジ6を回転させることになる。従って、角度調整ネジ12のねじ込み量に対するカートリッジ6の回転量を小さくすることができて、より微妙な切刃7aの傾斜角度の調整を行うことが可能となる。
さらにまた、本実施形態では、上記角度調整ネジ12がカートリッジ6の工具回転方向Tを向く側面(上面)に垂直な方向にねじ込まれるとともに、この角度調整ネジ12の先端部は、該角度調整ネジ12の中心線に垂直な平面に対する傾斜角がカートリッジ6の工具回転方向Tを向く側面(上面)に対する面取り部6eの傾斜角と等しい凸円錐面状に形成されている。このため、角度調整ネジ12の先端部と面取り部6eも面当たりに近い状態で当接するので、一層安定した角度の微調整を行うことが可能となる。
なお、本実施形態の切削工具では、バルブシートにテーパ面を形成する場合に、上記1つの切刃7aによって仕上げ加工されるテーパ面の内周側と外周側のテーパ面を形成する切刃は備えられていないが、上記1つの切刃7aを設けたカートリッジ6と周方向に間隔をあけてヘッド部材5にこれらの切刃を備えてもよく、またこれら内周側と外周側のテーパ面を形成する切刃は、別の切削工具に備えて2工程でバルブシートを仕上げ加工するようにしてもよい。
1 工具本体
3 装着部
4 リーマ
5 ヘッド部材
5e 角度調整ネジ孔
6 カートリッジ主
6a 取付孔(主取付孔)
6b インサート取付座
6d 溝部
6e 面取り部
7 切削インサート
7a 切刃
8 カートリッジ取付部
8b 主カートリッジ取付ネジ孔(カートリッジ取付ネジ孔)
8e 突部
9 軸方向調整ネジ
10 取付ボルト
12 角度調整ネジ
O 工具本体1の軸線
T 工具回転方向

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転される工具本体の先端部外周に形成されたカートリッジ取付部に着脱可能に取り付けられて先端部に切刃が設けられたカートリッジの上記切刃の上記軸線に対する傾斜角度を微調整する切削工具用カートリッジの調整機構であって、
    上記カートリッジは、後端部に形成された取付孔に挿通された取付ボルトが上記カートリッジ取付部に開口するカートリッジ取付ネジ孔にねじ込まれることにより上記工具本体に取り付けられるとともに、上記取付孔よりも先端側の上記カートリッジの工具本体内周側を向く側面には工具回転方向から見て工具本体外周側に凹む溝部が形成され、さらにこの溝部よりも後端側の上記カートリッジの工具本体内周側を向く側面と工具回転方向を向く側面との交差稜線部には面取り部が形成され、
    上記カートリッジ取付部の工具本体外周側を向く壁面には、上記溝部に挿入されて突端部が該溝部の溝底に当接する突部が形成されるとともに、この突部よりも後端側の上記工具本体には、先端部が上記面取り部に当接する角度調整ネジが工具回転方向からねじ込まれることを特徴とする切削工具用カートリッジの調整機構。
  2. 上記突部の突端部は工具回転方向から見て凸曲線状に形成されるとともに、上記溝部の溝底は工具回転方向から見て上記突端部がなす凸曲線よりも曲率半径の大きな凹曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の切削工具用カートリッジの調整機構。
  3. 上記面取り部は、上記交差稜線部における上記カートリッジの後端に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の切削工具用カートリッジの調整機構。
  4. 上記角度調整ネジは上記カートリッジの工具回転方向を向く側面に垂直な方向にねじ込まれ、
    この角度調整ネジの先端部は、該角度調整ネジの中心線に垂直な平面に対する傾斜角が上記カートリッジの工具回転方向を向く側面に対する上記面取り部の傾斜角と等しい凸円錐面状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の切削工具用カートリッジの調整機構。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の切削工具用カートリッジの調整機構を備えて、
    軸線回りに回転される上記工具本体の先端部外周に形成された上記カートリッジ取付部に、先端部に上記切刃が設けられた上記カートリッジが着脱可能に取り付けられていることを特徴とする切削工具。
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