以下では、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置、及び、接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
また、「略**」との記載は実質的に**と認められるものを含む意図であり、例えば「略円形状」を例に挙げて説明すると、完全な円形状はもとより、実質的に円形状と認められるものを含む意図である。
また、以下の実施の形態で説明に用いられる図面においては座標軸が示される場合がある。Z軸のマイナス側が床面側、Z軸のプラス側が天井側を表している。また、X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に垂直な平面上において、互いに直交する方向である。X−Y平面は、照明器具が備える器具本体に平行な平面である。なお、説明の都合上、図2〜図4、図8及び図11〜13では、照明器具を通常の使用時の姿勢とは上下逆の姿勢で図示している。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態に係る照明器具について説明する。
[1−1.照明器具の構成]
本実施の形態に係る照明器具1の構成について、図1〜図7Bを参照しながら説明する。
[1−1−1.照明器具の全体構成]
まず、本実施の形態に係る照明器具1の全体構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明器具1の天井側の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る照明器具1の床面側の外観を示す斜視図である。図3は、本実施の形態に係る照明器具1を分解して示す分解斜視図である。
照明器具1は、例えば住宅等の建物の天井に設置され、建物の内部の空間を照明するためのシーリングライトである。図1〜図3に示すように、照明器具1は、器具本体10、発光モジュール20、レンズカバー30、側方カバー40、光拡散カバー50、枠体60、及び、クッション部材70を備える。なお、天井は、照明器具1が取り付けられる造営材の設置面の一例である。
以下、照明器具1の各構成要素について、図1〜図3を参照しながら、図4〜図7Bを用いて詳細に説明する。
[1−1−2.器具本体]
器具本体10について、図1及び図3を参照しながら説明する。
器具本体10は、発光モジュール20、側方カバー40及びクッション部材70を支持するための筐体である。器具本体10は、中央部に略円形状の開口11を有するリング状に形成されている。器具本体10は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって形成される。
開口11の周縁部には、器具本体10を器具取付部材(図5の(a)の器具取付部材90を参照)に装着するためのホルダ12が固定されている。ホルダ12の内部には、器具取付部材が着脱自在に嵌合される。なお、器具取付部材とは、天井に設置された引っ掛けシーリングボディ(図5の(a)の引っ掛けシーリングボディ91を参照)に器具本体10を着脱自在に取り付けるためのアダプタである。言い換えると、開口11は、引っ掛けシーリングボディに対応する位置に形成され、アダプタを配置するための孔である。
また、引っ掛けシーリングボディは、商用電源(図示しない)と電線(図示しない)を介して電気的に接続されている。照明器具1がアダプタを介して引っ掛けシーリングボディに取り付けられることで、アダプタを介して照明器具1が備える電源回路(図示しない)に電力が供給される。電源回路は、発光モジュール20を発光させるための電力を生成する回路であり、アダプタを介して供給された交流電力を直流電力に変換する。当該直流電力が発光モジュール20に供給されることにより、発光モジュール20(具体的には、発光素子22)が発光する。つまり、アダプタは、照明器具1と引っ掛けシーリングボディとを、機械的及び電気的に接続する。
なお、器具本体10は、発光モジュール20からの熱を放熱するためのヒートシンクとしても機能する。
さらに、図1に示すように、器具本体10の天井側の面には、例えば、ウレタン等で形成されたクッション部材70が複数取り付けられている。複数のクッション部材70は、器具本体10の周方向に沿って配置されている。照明器具1が天井に設置された際に、複数のクッション部材70が器具本体10と天井との間に挟み込まれることにより、器具本体10のぐらつき又は回転が抑制される。
[1−1−3.発光モジュール]
次に、発光モジュール20について、図3を参照しながら説明する。
発光モジュール20は、例えば白色光を発するための光源である。白色光とは、例えば、色温度(相関色温度)が2600K〜7100Kの光である。発光モジュール20は、複数の基板21と、複数の基板21の各々に実装された複数の発光素子22とを有している。発光モジュール20は、部屋全体を明るくする、室内照明用途の光源である。
基板21は、複数の発光素子22を実装するためのプリント配線基板であり、略円環状に形成されている。複数の基板21の各々は、器具本体10の開口11を囲むようにして、器具本体10の床面側の面にネジ(図示しない)により取り付けられている。なお、本実施の形態では、発光モジュール20は4つの基板21から構成されている例について説明しているが、基板21の数はこれに限定されない。また、基板21は略円環状に形成されることに限定されない。基板21は、開口11を囲む環状であればよい。
基板21としては、例えば、樹脂をベースとする樹脂基板、金属をベースとするメタルベース基板、セラミックからなるセラミック基板等を用いることができる。また、基板21は、リジッド基板に限定されず、フレキシブル基板であってもよい。
複数の発光素子22は、基板21の周方向に配置されている。本実施の形態では、複数の発光素子22は、基板21の周方向に6列配置されている。各列において、複数の発光素子22は、基板21の周方向に間隔を置いて配置されている。これにより、発光モジュール20全体としては、複数の発光素子22は略円環状に配置されるようになる。なお、基板21が環状である場合、複数の発光素子22は環状に配置される。
発光素子22の各々は、パッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型の白色LED素子である。
なお、照明器具1の光源は、特に限定されるものではない。例えば、発光モジュール20の代わりに、半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL素子(OLED)、無機EL素子、又は、その他の固体発光素子を用いて構成された発光モジュールが用いられてもよい。また、発光モジュール20の代わりに、蛍光管が用いられてもよい。また、発光モジュール20は白色光を発光する例について説明したが、発光色は特に限定されない。
[1−1−4.レンズカバー]
次に、レンズカバー30について、図3〜図6を参照しながら説明する。
図3に示すように、レンズカバー30は、発光素子22の各々からの光の配光を制御するための光学部材である。レンズカバー30は、リング状に形成されている。また、レンズカバー30は、透光性を有する材料(例えば、アクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)などの透明な樹脂等)で形成されている。レンズカバー30は、複数の基板21の各々を覆うようにして、器具本体10の床面側の面にネジ34(図4参照)により取り付けられる。
図4は、本実施の形態に係る照明器具1の光拡散カバー50を省略した状態を示す平面図である。
図4に示すように、レンズカバー30は、レンズカバー30における開口11側の内側領域(レンズカバー30のうちの仮想線VL1より内側の領域)である第1のレンズカバー31と、第1のレンズカバー31より外周側の外側領域(レンズカバー30のうちの仮想線VL2より外周側の領域)である第3のレンズカバー33と、第1のレンズカバー31と第3のレンズカバー33との間の領域(レンズカバー30のうちの仮想線VL1及びVL2で囲まれる領域)である第2のレンズカバー32とを有する。つまり、第1のレンズカバー31は、複数の発光素子22のうちの基板21の内周側(開口11側)に配置された発光素子22を覆う。また、第3のレンズカバー33は、複数の発光素子22のうちの基板21の外周側に配置された発光素子22を覆う。また、第2のレンズカバー32は、複数の発光素子22のうちの基板21の内周側と外周側との中間領域に配置された発光素子22を覆う。
さらに、第1のレンズカバー31には複数のレンズ31aが形成されており、第2のレンズカバー32には複数のレンズ32aが形成されており、第3のレンズカバー33には複数のレンズ33aが形成されている。複数のレンズ31a、32a及び33aは、複数の発光素子22の各々に対応するように設けられている。つまり、複数のレンズ31a、32a又は33aは、複数の発光素子22のそれぞれを覆う。複数の発光素子22の各々から発せられた光は、各々に対応するレンズ31a、32a又は33aを透過することで、配光制御される。なお、詳細は後述するが、本実施の形態に係るレンズカバー30は、レンズ31a〜33aのそれぞれで配光特性(例えば、配光曲線)が異なる点に特徴を有する。レンズ32aはレンズ31aに比べ広配光の配光特性を有する。また、レンズ33aはレンズ32aに比べ広配光の配光特性を有する。
複数のレンズ31aは、開口11を囲むように第1のレンズカバー31の周方向に沿って配置されている。本実施の形態では、複数のレンズ31aは、第1のレンズカバー31の周方向に沿って2列配置されている。各列において、複数のレンズ31aは、第1のレンズカバー31の周方向に所定の間隔を置いて配置されている。具体的には、複数のレンズ31aは、複数の発光素子22と一対一で対応するように、複数の発光素子22に対応する第1のレンズカバー31の位置に配置されている。これにより、第1のレンズカバー31において、複数の発光素子22に対応するように、複数のレンズ31aはリング状に形成される。
複数のレンズ32aは、第1のレンズカバー31を囲むように第2のレンズカバー32の周方向に沿って配置されている。本実施の形態では、複数のレンズ32aは、第2のレンズカバー32の周方向に沿って2列配置されている。各列において、複数のレンズ32aは、第2のレンズカバー32の周方向に所定の間隔を置いて配置されている。具体的には、複数のレンズ32aは、複数の発光素子22と一対一で対応するように、複数の発光素子22に対応する第2のレンズカバー32の位置に配置されている。これにより、第2のレンズカバー32において、複数の発光素子22に対応するように、複数のレンズ32aはリング状に形成される。
複数のレンズ33aは、第2のレンズカバー32を囲むように第3のレンズカバー33の周方向に沿って配置されている。本実施の形態では、複数のレンズ33aは、第3のレンズカバー33の周方向に沿って2列配置されている。各列において、複数のレンズ33aは、第3のレンズカバー33の周方向に所定の間隔を置いて配置されている。具体的には、複数のレンズ33aは、複数の発光素子22と一対一で対応するように、複数の発光素子22に対応する第3のレンズカバー33の位置に配置されている。これにより、第3のレンズカバー33において、複数の発光素子22に対応するように、複数のレンズ33aはリング状に形成される。
本実施の形態では、複数のレンズ31a〜33aは、それぞれ2列ずつ形成されている。複数のレンズ31a〜33aは、例えば、略同心円状に形成されている。例えば、複数のレンズ31a〜33aは、開口11の中心を基準に略同心円状に形成されている。なお、レンズカバー30に形成されるレンズ31a〜33aの列数は、上記に限定されない。レンズ31a〜33aは、それぞれ異なる列数形成されてもよい。例えば、開口11に近いレンズ31aの列数が多く形成されてもよい。
続いて、レンズカバー30の断面形状について、図5を参照しながら説明する。
図5は、図1のVa−Va線における本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。具体的には、図5の(a)は、図1のVa−Va線における本実施の形態に係る照明器具1の断面図であり、図5の(b)は、図5の(a)の破線領域の拡大断面図である。図5の(a)では、器具取付部材90及び引っ掛けシーリングボディ91を模式的に破線で示している。また、断面図とは、X軸とZ軸とで規定される平面で切断された照明器具1の断面のみを示しており、以降においても同様である。
図5の(a)に示すように、レンズカバー30は、断面視において、凹凸形状を有する。また、図5の(b)に示すように、レンズカバー30は、基板21の床面側の面に配置される。断面視において、第1のレンズカバー31には、X軸方向に2列でリング状に並ぶレンズ31aが形成されており、第2のレンズカバー32には、X軸方向に2列でリング状に並ぶレンズ32aが形成されており、第3のレンズカバー33には、X軸方向に2列でリング状に並ぶレンズ33aが形成されている。また、断面視において発光素子22はX軸方向に6列でリング状に並んで配置されており、発光素子22の各々は、レンズ31a、32a又は33aで覆われている。つまり、レンズ31a、32a及び33aは、発光素子22の各々に一対一で形成されている個別レンズである。これにより、複数の発光素子22の各々からの光に対して、所望の配光制御を行うことができる。
図5の(b)に示すように、レンズ31a〜33aは、断面視において形状が異なる。より詳しくは、レンズカバー30の天井80側の面には、発光素子22からの光の配光を制御するために、床面側に向けて凹みが形成されているが、その凹みの形状がレンズ31a〜33aで異なる。
レンズ31aに形成されている凹みは、断面視において、レンズ32aに形成されている凹みより浅い。レンズ31aに形成されている凹みは、断面視において、略台形状である。また、レンズ32aに形成されている凹みは、断面視において、レンズ33aに形成されている凹みより浅い。レンズ32a及び33aに形成されている凹みは、断面視において、略三角形状である。これにより、発光素子22からレンズカバー30に入射した光の配光のされ方が異なる。
なお、上記で説明したレンズ31a〜33aの断面視における形状は一例であり、上記に限定されない。
なお、図5の(b)において、一点鎖線は発光素子22の光軸Jを示している。光軸Jは、Z軸に平行な軸である。また、発光素子22の光軸Jと当該発光素子22を備える照明器具1の光軸とは、平行の関係にある。
続いて、上記で説明したレンズ31a〜33aの配光特性について、図6を参照しながら説明する。
図6は、本実施の形態に係るレンズ31a〜33aの配光特性を示す図である。より詳しくは、図6の(a)は、レンズ31a単体での光強度分布の一例を示す図であり、図6の(b)は、レンズ32a単体での光強度分布の一例を示す図であり、図6の(c)は、レンズ33a単体での光強度分布の一例を示す図である。つまり、図6は、照明器具1の配光特性ではなく、レンズのみでの配光特性を示している。また、図6では、円の中心から円の外周へ向かうほど光強度が高いことを示している。また、図6では、光軸Jと平行な方向(以降、光軸方向とも記載する)を基準(0°)とし、光軸Jと直交する方向を90°及び−90°として図示している。図6において、0°は照明器具1の直下方向(光軸方向)を示している。
なお、レンズの配光ピーク角度とは、発光素子22の光軸方向と、レンズの光強度分布の光強度が最大となる方向(図中の二点鎖線Dの方向)とがなす角度であり、光軸方向を基準とした角度である。つまり、レンズの配光ピーク角度が大きいほど、当該レンズを透過した光は、光軸Jに対して直交する方向と近い方向に、より多く出射される。本実施の形態に係る照明器具1は、設置面の一例である天井80に対して照明器具1の器具本体10が略平行に設置される。そのため、レンズの配光ピーク角度が大きいほど、当該レンズを透過した光は、天井80(天井面)に対して水平に近い方向により多く出射される。
図6の(a)〜(c)に示すように、レンズ31a〜33aはそれぞれ、配光ピーク角度を2つ有するレンズである。具体的には、光軸Jに対して互いに反対側に2つの配光ピーク角度を有する。つまり、レンズ31a〜33aはそれぞれ、いわゆるバットウィング状の配光特性を有するレンズである。言い換えると、レンズカバー30は、バットウィング状の配光特性のレンズ31a〜33aを有し、発光素子22から出射された光の配光角を広げる配光制御を行う。
さらに、レンズ31a〜33aはそれぞれ、配光ピーク角度が異なる。図6の(a)〜(c)に示すように、レンズ31aの配光ピーク角度は、一例として63°であり、レンズ32aの配光ピーク角度は、一例として65°であり、レンズ33aの配光ピーク角度は、一例として67°である。レンズ31a〜33aの配光ピーク角度はこれに限定さないが、配光ピーク角度の大小関係は、維持される。
なお、レンズ31a〜33aの配光ピーク角度は、例えば、発光モジュール20の配置位置及び光拡散カバー50の高さによって決定される。発光モジュール20は円環状に形成されている。発光モジュール20の中心と開口11の中心とは、発光モジュール20を天井80に対して垂直な方向から見たときに略一致する。発光モジュール20の配置位置とは、発光モジュール20の中心に対する発光素子22の位置であり、発光素子22のそれぞれと、発光モジュール20の中心との距離(例えば、図5の(a)におけるX軸方向の距離)である。また、光拡散カバー50の高さとは、中心部51(例えば、中心部51の中心)と発光モジュール20の中心との距離(例えば、図5の(a)におけるZ軸方向の距離)である。
例えば、レンズ31a(第1のレンズの一例)の配光ピーク角度は、レンズ32a(第2のレンズの一例)の配光ピーク角度より小さい。また、例えば、レンズ32a(第1のレンズの一例)の配光ピーク角度は、レンズ33a(第2のレンズの一例)の配光ピーク角度より小さい。なお、各レンズにおける配光ピーク角度の大小関係において、配光ピーク角度とは、中心部51(詳細は後述するが、光拡散カバー50を天井80に対して垂直な方向から見たときに開口11と重なる領域)へ向かう方向における配光ピーク角度を意味する。つまり、レンズカバー30のうち開口11に近い領域に配置されているレンズの中心部51へ向かう方向における配光ピーク角度は、開口11に遠い領域に配置されているレンズの中心部51へ向かう方向における配光ピーク角度より小さい。これにより、レンズカバー30から出射した光が、中心部51に入射しやすくなる。つまり、レンズカバー30は、光拡散カバー50の中心部51に向けて発光素子22からの光の配光を制御する。レンズ31a〜33aの配光ピーク角度は、発光素子22から入射した光を中心部51に向けて出射できる角度であればよい。また、レンズ31a〜33aの断面視における形状は、発光素子22から入射した光を中心部51に向けて出射できる形状であれば特に限定されない。
例えば、図5の(a)に示すように、レンズ31aから出射された光L1、レンズ32aから出射された光L2及びレンズ33aから出射された光L3は、それぞれ異なる出射角度で中心部51に向けて出射される。レンズカバーが配光特性の等しいレンズのみで構成されている場合、当該レンズと開口との位置に応じて、一部のレンズから出射された光が光拡散カバーの中心部に入射しないことがある。
一方、本実施の形態に係る照明器具1は、レンズと開口との位置に応じてレンズの配光特性を変更しているので、中心部51に向けて光を出射することができる。つまり、レンズカバーが配光特性の等しいレンズのみで構成されている場合に比べ、照明器具1は中心部51に入射する光の光量を増やすことができる。例えば、レンズ31a〜33aの全ての配光ピーク角度を中心部51に向かう方向とすることで、レンズ31a〜33aの全てのレンズにおいて中心部51に向けて光を出射することができる。
なお、図5の(a)では、中心部51に向かう光のみを図示しているが、レンズ31a〜33aからは側方カバー40に向けての光も出射されている。
なお、図4〜図6では、2列ずつ配光特性が同じレンズが配置されている例について説明したが、これに限定されない。開口11に向かうにつれ配光ピーク角度が小さくなるようにレンズが配置されていてもよい。例えば、レンズ31a(第1のレンズの一例)及びレンズ32a(第2のレンズの一例)のそれぞれは、開口11に近づくにつれ中心部51へ向かう方向における配光ピーク角度が次第に小さくなってもよい。また、例えば、レンズ32a(第1のレンズの一例)及びレンズ33a(第2のレンズの一例)のそれぞれは、開口11に近づくにつれ中心部51へ向かう方向における配光ピーク角度が次第に小さくなってもよい。つまり、列ごとに配光ピーク角度が異なっていてもよい。これにより、列ごとに適切な配光ピーク角度を設定することができるので、中心部51の中心(例えば、照明器具1を平面視した場合の照明器具1の中心)に向けて光を出射することができる。
なお、レンズ31a、32a及び33aの表面にシボ加工などにより、微細な凹凸(シボ)が形成されていてもよい。
[1−1−5.側方カバー]
次に、側方カバー40について、図3を参照しながら説明する。側方カバー40は、発光モジュール20を囲む枠状の部材であり、発光モジュール20から側方カバー40に入射した光を有効に活用するための光学部材である。言い換えると、側方カバー40は、発光モジュール20を側方から覆うように配置されている。
側方カバー40は、天井側の端部から床面側の端部に向けて外方に傾斜している。例えば、側方カバー40は、設置面である天井から遠ざかるにつれ、テーパ状に広がっている。側方カバー40は、器具本体10と光拡散カバー50との間に配置されており、器具本体10に側方カバー40の一端部が固定されることで、器具本体10に側方カバー40が取り付けられる。また、側方カバー40の他端部には、枠体60を介して光拡散カバー50が取り付けられる。
側方カバー40は、例えば、透光性を有する材料で形成されている。例えば、側方カバー40は、透光性を有するアクリル樹脂で形成されている。これにより、発光モジュール20から側方カバー40に入射した光は、側方カバー40を透過して外部に出射される。側方カバー40から出射された光により、主に天井面又は壁面が照らされる。これにより、照明器具1が照明する空間をより明るくすることができる。
また、側方カバー40には、例えば、光拡散材が内部に分散された乳白色の拡散パネルを用いることができる。これにより、発光モジュール20から側方カバーに入射した光は、側方カバー40を透過することで散乱されるので、側方カバー40から出射された光は、略均一の明るさで天井面又は壁面を照らすことができる。
なお、側方カバー40が透光性を有している例について説明したが、これに限定されない。側方カバー40は、透光性を有しておらず、反射性(光反射性)を有していてもよい。例えば、側方カバー40は、アルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって形成されてもよい。さらに、側方カバー40の内周面に反射性を高めて光取り出し効率を向上させるために、白色塗料が塗布、又は、反射性金属材料が蒸着されていてもよい。これにより、側方カバー40の内周面に入射した光は光拡散カバー50に向けて反射されるので、照明器具1の光拡散カバー50から出射する光の光量を増やすことができる。
[1−1−6.光拡散カバー]
次に、光拡散カバー50について、図2、図3及び図5の(a)を参照しながら説明する。
光拡散カバー50は、レンズカバー30を覆い、レンズカバー30から入射した光を床面側に向けて拡散して出射する光学部材である。
図5の(a)に示すように、光拡散カバー50は、光拡散カバー50を天井80に対して垂直な方向から見たときに開口11と重なる領域である中心部51(図中の二点鎖線で挟まれる領域)を有する。つまり、中心部51の直上には発光素子22が配置されていない。そのため、従来であれば、発光素子から中心部へ入射する光量が少なく、床面側から光拡散カバーを見ると、中心部が暗く見えていた。一方、本実施の形態では、上記で説明したように、レンズカバー30が有する複数のレンズの配光特性を開口11に対するレンズの位置に応じて変更している。これにより、複数のレンズのそれぞれから出射された光は中心部51に入射するので、中心部51へ入射する光量を従来よりも増やすことができる。本実施の形態では、光拡散カバー50を天井80に対して垂直な方向から見たときの中心部51の形状は略円形状である。なお、中心部51は、重複領域の一例である。
光拡散カバー50は、透光性を有する材料(例えば、透光性を有するアクリル樹脂)で形成されている。例えば、光拡散カバー50は、光拡散材が内部に分散された乳白色の拡散パネルを用いることができる。これにより、レンズカバー30から光拡散カバー50に入射した光は、光拡散カバー50を透過することで散乱される。これにより、床面から光拡散カバー50を見たときの光拡散カバー50に現れる輝度ムラを低減できる。
図5の(a)に示すように、光拡散カバー50は、側方カバー40の床面側の端部及び枠体60により側方カバー40に固定される。側方カバー40の床面側の端部に枠体60がネジ61により取り付けられている。光拡散カバー50の外周部が側方カバー40の床面側の端部と枠体60とに挟まれることで、光拡散カバー50は側方カバー40に固定される。
なお、光拡散カバー50の表面にシボ加工などにより、微細な凹凸(シボ)が形成されていてもよい。
[1−1−7.枠体]
次に、枠体60について、図1〜図3、及び図5の(a)を参照しながら説明する。枠体60は、光拡散カバー50を側方カバー40に固定するための部材である。
図5の(a)に示すように、枠体60の断面視形状は、略L字状である。枠体60の天井80側の面には、天井80側に突出したネジ穴(図示しない)が形成されている。側方カバー40及び光拡散カバー50には、枠体60のネジ穴に対応した貫通孔(例えば、切欠き状の開口)が形成されている。当該貫通孔に枠体60のネジ穴を挿入しネジがネジ穴にねじ込まれることにより、光拡散カバー50は側方カバー40に固定される。これにより、衝撃などで光拡散カバー50が周方向に回転することを抑制できる。
枠体60に形成されるネジ穴は、枠体60の天井80側の面から天井80側に突出して形成されているので、図2に示すように床面側から照明器具1を見てもネジを視認することはできない。言い換えると、枠体60を用いることで、照明器具1の美観を損ねることなく、光拡散カバー50を側方カバー40に固定することができる。
[1−2.均斉度]
続いて、本実施の形態に係るレンズカバー30を備える照明器具1の均斉度について、図7A及び図7Bを参照しながら説明する。なお、均斉度とは、発光面52(本実施の形態では、光拡散カバー50の床面側の面)の最大照度に対する発光面52の中心(言い換えると、照明器具1の中心)の照度の比で算出している。
図7Aは、本実施の形態に係る照明器具1の点灯時の明るさを示す図である。図7Bは、図7AのVIIb−VIIb線における本実施の形態に係る照明器具1の照度分布を示す図である。図7A及び図7Bでは、レンズカバーが全て配光特性の等しいレンズ(具体的には、レンズ31a)で構成されている場合を比較例として図示している。また、図7A及び図7Bでは、光拡散カバー50の表面にシボが形成されている場合の結果を示している。また、図7Aは、照明器具1を床面側から見た(言い換えると、発光面52を見た)場合の明るさを示している。また、図7Bの位置0mmは、照明器具1の中心(中心部51の中心)を意味している。
図7Aの(a)は比較例に係る照明器具の明るさを示す図であり、図7Aの(b)は本実施の形態に係る照明器具1の明るさを示す図である。また、白い部分は、明るさが明るいことを示している。
図7Aの(a)及び図7Aの(b)に示すように、照明器具1は比較例の照明器具に比べ中心部付近の明るさが明るくなっていることがわかる。また、比較例の照明器具の均斉度は0.60であるのに対し、照明器具1の均斉度は0.73と大幅に向上している。
図7Bに示すように、中心部51付近(位置0mm周辺)の照度は、比較例の照明器具より照明器具1の方が高く、かつ発光素子直下付近(位置±120mm周辺)の照度は、比較例の照明器具より照明器具1の方が低くなっている。つまり、照明器具1の均斉度は、発光面52の最大照度が低下し、かつ照明器具1の中心の照度が上昇したことにより向上している。
[1−3.効果]
次に、本実施の形態に係る照明器具1の効果について説明する。
本実施の形態に係る照明器具1は、造営材の天井80(設置面の一例)に設置された引っ掛けシーリングボディ91に接続される照明器具1であって、引っ掛けシーリングボディ91に対応する位置に開口11を有する器具本体10と、器具本体10に取り付けられ、開口11を囲む基板21及び基板21に配置された複数の発光素子22を有する発光モジュール20と、複数の発光素子22のそれぞれを覆い、複数の発光素子22から出射された光の配光を制御する複数のレンズ(例えば、レンズ31a〜33a)を有するレンズカバー30と、透光性を有し、レンズカバー30を覆う光拡散カバー50と、を備える。レンズカバー30は、光拡散カバー50を天井80に対して垂直な方向から見たときに光拡散カバー50の開口11と重なる領域である中心部51(重複領域の一例)に向けて複数の発光素子22からの光の配光を制御する。
これにより、レンズカバー30は発光素子22からの光を中心部51に向けて出射するので、中心部51に入射する光の光量を増やすことができる。つまり、床面から照明器具1を見たときに、中心部51が暗く見えることを抑制することができる。なお、レンズカバーから出射される光の方向が一定である場合(レンズの配光特性が等しい場合)、開口に対するレンズの位置によっては発光素子からの光を中心部に向けて出射できない場合がある。この場合、床面から照明器具を見ると、中心部が暗く見える。
よって、本実施の形態に係る照明器具1は、光拡散カバー50に現れる輝度ムラを従来よりも低減することができる。
また、複数のレンズは、開口11に近い領域に配置された複数のレンズ31a(第1のレンズの一例)と、開口11に対してレンズ31aより遠い領域に配置された複数のレンズ32a(第2のレンズの一例)とを有し、複数のレンズのそれぞれは、配光特性として、発光素子22の光軸Jと、光強度分布の光強度が最大となる方向とがなす配光ピーク角度を有し、複数のレンズ31aの中心部51(重複領域の一例)へ向かう方向における配光ピーク角度は、複数のレンズ32aの中心部51へ向かう方向における配光ピーク角度よりも小さい。
これにより、開口11に近い領域に配置されているレンズ(例えば、レンズ31a)及び開口11に遠い領域に配置されているレンズ(例えば、レンズ32a)とも光拡散カバー50の中心部51に向けて光を出射することができるので、光拡散カバー50に現れる輝度ムラをより低減することができる。
また、複数のレンズ31a(第1のレンズの一例)及び複数のレンズ32a(第2のレンズの一例)のそれぞれは、配光特性として、光軸Jに対して異なる方向にそれぞれ配光ピーク角度を有する。
これにより、バットウィング状の配光特性を有するレンズ(例えば、レンズ31a〜33a)を用いている場合であっても、光拡散カバー50に現れる輝度ムラを低減することができる。
また、レンズ31a(第1のレンズの一例)及びレンズ32a(第2のレンズの一例)のそれぞれは、開口11に近づくにつれ中心部51(重複領域の一例)へ向かう方向における配光ピーク角度が次第に小さくなる。
これにより、レンズのそれぞれは、より精度よく中心部51に向けて出射することができる。例えば、レンズごとに中心部51の中心に向けて光を出射するようにレンズの配光ピーク角度を設定することで、さらに均斉度を向上させることができる。つまり、光拡散カバー50に現れる輝度ムラをさらに低減することができる。
また、複数のレンズ(例えば、レンズ31a〜33a)のそれぞれは、シボを有する。
これにより、レンズがシボを有していない場合に比べ、光拡散カバー50に現れる輝度ムラを低減することができる。
(実施の形態1の変形例)
以下、本変形例に係る照明器具1aについて、図8及び図9を参照しながら説明する。なお、実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する場合がある。
図8は、本変形例に係る照明器具1aの光拡散カバー及びレンズカバーを省略した状態を示す平面図である。図8に示すように、本変形例では実施の形態1に比べ、基板21に実装されている発光素子22の数が異なる。言い換えると、隣り合う発光素子22間のピッチが異なる。
照明器具1aは、最内周に配置されている発光素子22間のピッチP1が、最内周以外に配置されている発光素子22間のピッチ(例えば、ピッチP2)より小さい点に特徴を有する。例えば、最内周以外に配置されている発光素子22間のピッチ(例えば、P2)は、ピッチP1の2倍以上である。照明器具1aの均斉度を効率的に向上させるには、中心部51(開口11)に近い発光素子22から中心部51に入射する光の割合を増やすとよい。そこで、本変形例では、中心部51に入射する光の光量を増やす観点から、最内周に配置されている発光素子22のピッチP1を最内周以外の発光素子22のピッチ(例えば、ピッチP2)より小さくしている。なお、ピッチP1は、所定の間隔の一例である。
図8に示すように、照明器具1aは、実施の形態1に係る照明器具1に対して、最内周以外の発光素子22を均等に間引くことで実現されてもよい。例えば、最内周以外の発光素子22を1つ置きに間引いてもよい。
図9は、本変形例に係る照明器具1aの点灯時の明るさを示す図である。具体的には、図9の(a)は、実施の形態1に係る照明器具1において最内周を含む発光素子22を等間隔に間引きを行った比較例における照明器具の明るさを示す図であり、図9の(b)は、本変形例に係る照明器具1aの明るさを示す図である。
図9の(a)及び図9の(b)より、発光素子22の間引き方により明るさの分布及び均斉度が異なることがわかる。具体的には、照明器具1aは、比較例の照明器具に比べ、中心部51付近の明るさが明るい。また、比較例の照明器具の均斉度は0.70であるのに対し、照明器具1aの均斉度は0.78と大幅に向上している。これは、中心部51付近(開口11付近)の発光素子22を間引かなかったため、比較例の照明器具に比べ中心部51に向けて出射する光の光量が多いためである。
なお、最内周以外の発光素子22の間引き方はこれに限定されない。例えば、最外周に向かうほど間引き率を高くしてもよい。または、周単位で間引いてもよい。例えば、周方向に6列配置されている場合、開口11側から2、4、6周を間引くなどとしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る照明器具1aが備える基板21の形状は、開口11を囲む円環状(環状の一例)であり、複数の発光素子22は、開口11を囲む複数の円環状に配置されており、複数の円環状のうちの最内周に配置された発光素子22は、ピッチP1(所定の間隔の一例)で配置されており、複数の円環状のうちの最内周以外に配置された発光素子22は、ピッチP1の2倍以上の間隔で配置される。
これにより、最内周以外に配置されている発光素子22のピッチ(例えば、ピッチP2)を最内周に配置されている発光素子22のピッチP1の2倍以上とすることで、最内周に配置されている発光素子22から中心部51に入射する光の光量の割合が高くなるので中心部51に入射する光の光量の減少を抑制しつつ、かつ発光素子22が実装されている直下の光拡散カバー50に入射する光の光量を減少させることができるので、より均斉度を向上させることができる。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態に係る照明器具2について説明する。なお、実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と実質的に同一の構成に対しては、説明を省略又は簡略化する場合がある。
[2−1.照明器具の構成]
本実施の形態に係る照明器具2の構成について、図10〜図15を参照しながら説明する。
[2−1−1.照明器具の全体構成]
まず、本実施の形態に係る照明器具2の全体構成について、図10〜図12を参照しながら説明する。
図10は、本実施の形態に係る照明器具2の天井側の外観を示す斜視図である。図11は、本実施の形態に係る照明器具2の床面側の外観を示す斜視図である。図12は、本実施の形態に係る照明器具2を分解して示す分解斜視図である。
照明器具2は、例えば住宅等の建物の天井に設置され、建物の内部の空間を照明するためのシーリングライトである。図10〜図12に示すように、照明器具2は、器具本体110、発光モジュール120、レンズカバー130、光反射部材140、光拡散カバー150、上方カバー160及び側方カバー170を備えている。なお、天井は、照明器具2が取り付けられる造営材の設置面の一例である。
以下、照明器具2の各構成要素について、図10〜図12を参照しながら、図13〜図15を用いて詳細に説明する。
[2―1−2.器具本体]
器具本体110について、図12を参照しながら説明する。
器具本体110は、発光モジュール120を固定する略板状の部材である。器具本体110の平面視における形状は略長尺状である。器具本体110は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって形成される。
図12に示すように、器具本体110は、開口111及びフランジ部113を有する。
器具本体110は、中央部に略円形状の開口111を有する。開口111の周縁部には、器具本体110を器具取付部材(図示しない)に装着するためのホルダ112が固定される。ホルダ112の内部には、器具取付部材が着脱自在に嵌合される。
また、器具本体110の長尺側の外周部には、上方カバー160(具体的には、上方カバー160のフランジ部162)と接続されるためのフランジ部113が形成されている。例えば、器具本体110のフランジ部113と上方カバー160のフランジ部162とをネジ(図示しない)などにより固定することで、器具本体110と上方カバー160とが接続固定される。
なお、器具本体110は、発光モジュール120からの熱を放熱するためのヒートシンクとしても機能する。
[2−1−3.発光モジュール]
次に、発光モジュール120について、図12を参照しながら説明する。
発光モジュール120は、例えば白色光を発するための光源である。発光モジュール120は、複数の基板121と、複数の基板121の各々に実装された複数の発光素子122とを有している。
基板121は、複数の発光素子122を実装するためのプリント配線基板であり、略長尺状に形成されている。基板121の開口111側の端部には、開口111の形状に応じた形状の切り欠きが形成されている。複数の基板121の各々は、器具本体110の開口111を挟むようにして、器具本体110の床面側の面にネジ(図示しない)により取り付けられている。なお、本実施の形態では、発光モジュール120は2つの基板121から構成されている例について説明しているが、基板121の数はこれに限定されない。
複数の発光素子122は、器具本体110の長尺方向(長手方向)に沿って配置されている。本実施の形態では、複数の発光素子122は、器具本体110の長尺方向に4行配置されている。各行において、複数の発光素子122は、器具本体110の長尺方向に間隔を置いて配置されている。これにより、発光モジュール120全体としては、複数の発光素子122は略長尺状に配置されるようになる。なお、隣り合う発光素子122間の距離(ピッチ)は、実施の形態1に係る照明器具1の隣り合う発光素子22間のピッチより小さい。
発光素子122の各々は、実施の形態1で説明した発光素子22と同様の構成であり、説明を省略する。
[2−1−4.レンズカバー]
次に、レンズカバー130について、図12〜図15を参照しながら説明する。図13は、本実施の形態に係る照明器具2の光拡散カバー150を省略した状態を示す平面図である。
図12に示すように、レンズカバー130は、発光素子122の各々からの光の配光を制御するための光学部材である。レンズカバー130は、開口111を挟むように略長尺状に形成されている。レンズカバー130の開口111側の端部には、開口111の形状に応じた形状の切り欠きが形成されている。また、レンズカバー130は、透光性を有する材料(例えば、アクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)などの透明な樹脂等)で形成されている。レンズカバー130は、複数の基板121の各々を覆うようにして、器具本体110の床面側の面にネジ(図示しない)により取り付けられる。また、レンズカバー130は、長尺方向側の端部に光反射部材140を固定するための取付部(図示しない)を有する。
図13に示すように、レンズカバー130は、レンズカバー130における開口111側の内側領域(レンズカバー130のうちの仮想線VL3により囲まれる領域)である第1のレンズカバー131と、第1のレンズカバー131より外側の外側領域(レンズカバー130のうちの仮想線VL4により囲まれる領域)である第2のレンズカバー132とを有する。つまり、第1のレンズカバー131は、複数の発光素子122のうちの開口111側に配置された発光素子122を覆う。また、第2のレンズカバー132は、複数の発光素子122のうちの開口111とは逆側に配置された発光素子122を覆う。
さらに、第1のレンズカバー131には、複数のレンズ131aが形成されており、第2のレンズカバー132には、複数のレンズ132aが形成されている。複数のレンズ131a及び132aは、複数の発光素子122の各々に対応するように設けられている。複数の発光素子122の各々から発せられた光は、複数の発光素子122の各々に対応するレンズ131a又は132aを透過することで、配光制御される。なお、詳細は後述するが、本実施の形態に係るレンズカバー130は、レンズ131a及び132aのそれぞれで配光特性が異なる点に特徴を有する。レンズ131aは、レンズ132aに比べ、より多くの光を中心部(図14の中心部151を参照)へ向けて出射する。
複数のレンズ131aは、開口111を挟むように器具本体110の長尺方向に沿って配置されている。本実施の形態では、複数のレンズ131aは、器具本体110の長尺方向に沿って4行配置されている。各行において、複数のレンズ131aは、器具本体110の長尺方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。具体的には、複数のレンズ131aは、複数の発光素子122と一対一で対応するように、複数の発光素子122に対応する第1のレンズカバー131内の位置に配置されている。
複数のレンズ132aは、第1のレンズカバー131を挟むように器具本体110の長尺方向に沿って配置されている。本実施の形態では、複数のレンズ132aは、器具本体110の長尺方向に沿って4行配置されている。各行において、複数のレンズ132aは、器具本体110の長尺方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。具体的には、複数のレンズ132aは、複数の発光素子122と一対一で対応するように、複数の発光素子122に対応する第2のレンズカバー132内の位置に配置されている。
複数のレンズ131a及び132aは、例えば、開口111を挟むように長尺状に配置されている。なお、レンズカバー130に形成されるレンズ131a及び132aの行数は、上記に限定されない。
続いて、レンズカバー130の断面形状について、図14を参照しながら説明する。
図14は、図10のXIV−XIV線における本実施の形態に係る照明器具2の断面図である。具体的には、図14の(a)は、図10のXIV−XIV線における本実施の形態に係る照明器具2の断面図であり、図14の(b)は、図14の(a)の破線領域の拡大断面図である。
図14の(a)に示すように、レンズカバー130は、断面視において、凹凸形状を有する。また、図14の(b)に示すように、レンズカバー130は、基板121の床面側の面に配置される。断面視において、第1のレンズカバー131には、X軸方向に2列で略直線状に並ぶレンズ131aが形成されており、第2のレンズカバー132には、X軸方向に9列で略直線状に並ぶレンズ132aが形成されている。また、断面視において発光素子122はX軸方向に11列で略直線状に並んで配置されており、発光素子122の各々は、レンズ131a又は132aで覆われている。つまり、レンズ131a及び132aは、発光素子122の各々に一対一で形成されている個別レンズである。これにより、複数の発光素子122の各々からの光に対して、所望の配光制御を行うことができる。
図14の(b)に示すように、レンズ131a及び132aは、断面視において形状が異なる。より詳しくは、レンズカバー130の天井80側の面には、発光素子122からの光の配光を制御するために、床面側に向けて凹みが形成されているが、その凹みの形状がレンズ131a及び132aで異なる。
レンズ131aに形成されている凹みは、断面視において、光軸Jに対して非対称であるが、レンズ132aに形成されている凹みは光軸Jに対して対称である。レンズ131aに形成されている凹みは、光軸Jに対して開口111に近い方は浅く、遠い方は深く形成されている。
また、レンズカバー130の床面側の面には、発光素子122からの光の配光を制御するために、床面側に向けて凸部が形成されているが、その凸部の形状がレンズ131a及び132aで異なる。
レンズ131aに形成されている凸部は、断面視において、光軸Jに対して非対称であるが、レンズ132aに形成されている凸部は光軸Jに対して対称である。レンズ131aに形成されている凸部は、光軸Jに対して開口111に近い方は大きく突出しており、遠い方は小さく突出して形成されている。これらにより、発光素子122からレンズカバー130に入射した光の配光のされ方が異なる。
なお、図14の(b)において、一点鎖線は発光素子122の光軸Jを示している。光軸Jは、Z軸に平行な軸である。また、発光素子122の光軸Jと発光素子122を備える照明器具2の光軸とは、平行の関係にある。
続いて、上記で説明したレンズ131a及び132aの配光特性について、図15を参照しながら説明する。
図15は、本実施の形態に係るレンズ131a及び132aの配光特性を示す図である。より詳しくは、図15の(a)は、レンズ131a単体での光強度分布の一例を示す図であり、図14の(a)の破線領域に配置されているレンズ131aにおける光強度分布を示している。図15の(b)は、レンズ132a単体での光強度分布の一例を示す図である。図15において、0°は、照明器具2の直下方向(光軸方向)を示しており、二点鎖線Dは、光強度分布において光強度が最大となる方向を示している。
図15の(a)及び(b)に示すように、レンズ131aはそれぞれ、配光ピーク角度を1つ有し、レンズ132aはそれぞれ、配光ピーク角度を2つ有するレンズである。レンズ131aは、具体的には、光軸Jに対して中心部151に向かう方向のみに配光ピーク角度を有する。つまり、レンズ131aは入射した光を集光して出射する特性を有するレンズである。例えば、レンズ131aは、入射した光をスポット状の光として出射する。レンズ132aは、具体的には、光軸Jに対して互いに異なる方向に配光ピーク角度を有する。つまり、レンズ132aは配光ピーク角度を2つ有する。言い換えると、レンズ132aは、いわゆるバットウィング状の配光特性を有するレンズである。なお、レンズ131aは、第1のレンズの一例であり、レンズ132aは第2のレンズの一例である。
レンズカバー130は、発光素子122から出射された光を集光して出射する機能を有するレンズ131aと、バットウィング状の配光特性を有し、発光素子122から出射された光の配光角を広げる機能を有するレンズ132aとから構成される。
本実施の形態に係るレンズ131aは、発光素子122からの光を集光して中心部151に向けて出射するので、例えば実施の形態1のようにバットウィング状の配光特性を有するレンズ31aに比べ、中心部151へ向かう光の光量は多くなる。言い換えると、本実施の形態では、主にレンズ131aから出射された光により中心部151に入射する光の光量を増やしている。これにより、例えば、隣り合う発光素子122間の距離(ピッチ)が短く配光ピーク角度を広げるとレンズから出射された光が隣り合うレンズに入射してしまうなど、バットウィング状の配光特性を有するレンズの配光ピーク角度を広げられない場合においても、中心部151に入射する光の光量を増やすことができる。
なお、レンズ131a及び132aはそれぞれ、中心部151へ向かう方向における配光ピーク角度が異なっていてもよい。図15の(a)及び(b)に示すように、レンズ131aの配光ピーク角度は、一例として57°であり、レンズ132aの配光ピーク角度は、一例として63°である。レンズ131a及び132aの配光ピーク角度はこれに限定さないが、配光ピーク角度の大小関係は、維持されてもよい。具体的には、レンズ131aの中心部151に向かう方向における配光ピーク角度は、レンズ132aの中心部151に向かう方向における配光ピーク角度より小さい。つまり、レンズカバー130のうち開口111から近い領域に配置されているレンズの配光ピーク角度は、開口111から遠い領域に配置されているレンズの配光ピーク角度に比べ小さい。これにより、レンズカバー130から出射した光が、中心部151に入射しやすくなる。具体的には、レンズ131aから出射された光が、中心部151に入射しやすくなる。なお、レンズ131a及び132aの配光ピーク角度は、発光素子122から入射した光を中心部151に向けて出射できる角度であればよい。
例えば、図14の(a)に示すように、レンズ131aから出射された光L11は中心部151に向けてスポット状に集光して出射されるので、発光素子122のピッチが小さく配光ピーク角度を広げられない場合であっても、均斉度を改善することができる。また、図14の(a)では、レンズ132aから出射された光L12は、レンズ131aに比べ光量は少ないが、中心部151に向けて出射されている例を示している。
なお、図14の(a)では、中心部151に向かう光のみを図示しているが、レンズ131a及び132aからは側方カバー170に向けての光も出射されている。側方カバー170に向けて出射される光の光量は、レンズ131aに比べレンズ132aの方が大きい。
なお、図13及び図14では、内側領域に配置されるレンズ131aのそれぞれは等しい配光ピーク角度を有し、外側領域に配置されるレンズ132aのそれぞれは等しい配光ピーク角度を有している例について説明したが、これに限定されない。例えば、開口111に向かうにつれ配光ピーク角度が小さくなるようにレンズ131a及び132aが配置されていてもよい。つまり、列ごとに配光ピーク角度が異なっていてもよい。これにより、列ごとに適切な配光ピーク角度を設定することができるので、中心部151の中心(例えば、照明器具2を平面視した場合の照明器具2の中心)に向けて光を出射することができる。
[2−1−5.光反射部材]
次に、光反射部材140について、図12を参照しながら説明する。
光反射部材140は、レンズ131a及び132aを囲む枠状の部材であり、発光素子122から出射された光に対して反射性を有する光学部材である。つまり、光反射部材140は、発光素子122から出射され光反射部材140に入射した光を光拡散カバー150側に反射する。
光反射部材140は、光反射部材140は、アルミニウムなどの金属材料を用いて形成されてもよく、PBT(ポリブチレンテレフタレート)など硬質の白色樹脂材料を用いて形成されてもよい。あるいは、光反射部材140は、硬質の樹脂材料を用いて形成され、光反射部材140の内周面に、銀又はアルミニウムなどの金属材料からなる金属蒸着膜(金属反射膜)が形成されてもよい。
光反射部材140は、器具本体110側の端部に凸部を有しており、当該凸部がレンズカバー130の取付部と嵌合することで、光反射部材140はレンズカバー130に固定される。
[2−1−6.光拡散カバー]
次に、光拡散カバー150について、図11、図12及び図14の(a)を参照しながら説明する。
図11及び図12に示すように、光拡散カバー150は、レンズカバー130を覆い、レンズカバー130から入射した光を床面側に向けて拡散して出射する光学部材である。本実施の形態では、光拡散カバー150の平面視形状は、略矩形状である。
光拡散カバー150は、透光性を有する材料(例えば、透光性を有するアクリル樹脂)で形成されている。例えば、光拡散カバー150は、光拡散材が内部に分散された乳白色の拡散パネルを用いることができる。これにより、発光モジュール120から出射されレンズカバー130を介して光拡散カバー150に入射した光は、光拡散カバー150を透過することで散乱される。また、光拡散カバー150は、例えば、側方カバー170の床面側の端部に固定される。
なお、光拡散カバー150の表面にシボ加工などにより、微細な凹凸(シボ)が形成されていてもよい。
図14の(a)に示すように、光拡散カバー150は、光拡散カバー150を天井80に対して垂直な方向から見たときに開口111と重なる領域である中心部151を有する。つまり、中心部151の直上には発光素子122が配置されていない。そのため、従来であれば、発光素子から中心部へ入射する光の光量が少なく、床面側から光拡散カバーを見ると、中心部が暗く見えていた(明るさが不均一であった)。一方、本実施の形態では、上記で説明したように、レンズカバー130が有する複数のレンズのうち開口111に近いレンズに発光素子122からの光を集光して中心部151に出射するレンズ(例えば、レンズ131a)を用いている。これにより、開口111に近いレンズ131aから中心部151に入射する光の光量を従来よりも増やすことができるので、床面側から光拡散カバー150を見たときの明るさの不均一を低減することができる。なお、中心部151は重複領域の一例である。また、光拡散カバー150を天井80に対して垂直な方向から見たときに、中心部151の形状は略円形状である。
[2−1−7.上方カバー]
次に、上方カバー160について、図10及び図12を参照しながら説明する。
図10及び図12に示すように、上方カバー160は、側方カバー170の天井側の開口173を覆うカバーである。本実施の形態では、上方カバー160の平面視形状は、略矩形状である。上方カバー160は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって成形される。
図12に示すように、上方カバー160は、カバー部161と、フランジ部162とを有する。
カバー部161は、側方カバー170の天井側の開口173を覆う略平板状の部材である。カバー部161の中央には器具取付部材(図示しない)に対応した大きさの開口163が形成されている。
フランジ部162は、カバー部161の外周に設けられ、上方カバー160を器具本体110に固定するための部材である。フランジ部162は、カバー部161を囲み、カバー部161の外縁から床面側に立設して設けられる。また、上方カバー160と器具本体110とが固定され、上方カバー160と器具本体110とで形成される空間にホルダ112が収容される。
[2−1−8.側方カバー]
次に、側方カバー170について、図10〜図12を参照しながら説明する。
図10〜図12に示すように、側方カバー170は、器具本体110、発光モジュール120、レンズカバー130、光反射部材140及び上方カバー160を囲む枠状のカバーである。また、側方カバー170は、例えば金属材料又は樹脂材料によって成形される。
図12に示すように、側方カバー170は、カバー部171とフランジ部172とを有する。
カバー部171は、器具本体110、発光モジュール120、レンズカバー130、光反射部材140及び上方カバー160を囲む枠状の部材である。カバー部171は、天井80側の開口173及び床面側の開口174を有する。開口173は、上方カバー160(具体的には、上方カバー160の天井側の面)により覆われる。また、開口174は、光拡散カバー150により覆われる。
フランジ部172は、カバー部171の天井側の内面から照明器具2の中心に向けて突出した突出部である。フランジ部172とカバー部161とがネジ(図10のネジ175を参照)により取り付けられることで、上方カバー160が側方カバー170に取り付けられる。
[2−2.均斉度]
続いて、本実施の形態に係るレンズカバー130を備える照明器具2の均斉度について、図16A及び図16Bを参照しながら説明する。
図16Aは、本実施の形態に係る照明器具2の点灯時の明るさを示す図である。図16Bは、図16AのXVIb−XVIb線における本実施の形態に係る照明器具2の照度分布を示す図である。図16A及び図16Bでは、レンズカバーが全て配光特性の等しいレンズ(具体的には、レンズ132a)で構成されている場合を比較例として図示している。また、図16A及び図16Bでは、光拡散カバー150の表面にシボが形成されている場合の結果を示している。また、図16Bの長手方向位置0mmは、照明器具2の中心(中心部151の中心)を意味している。
図16Aの(a)は比較例に係る照明器具の明るさを示す図であり、図16Aの(b)は本実施の形態に係る照明器具2の明るさを示す図である。
図16Aの(a)及び図16Aの(b)に示すように、照明器具2は比較例の照明器具に比べ中心部付近の明るさが明るくなっていることがわかる。また、比較例の照明器具の均斉度は0.35であるのに対し、照明器具2の均斉度は0.63と大幅に向上している。
図16Bに示すように、中心部151付近の照度は、比較例の照明器具より照明器具2の方が高く、かつ発光素子122直下付近の照度は、比較例の照明器具より照明器具2の方が低くなっている。つまり、照明器具2の均斉度は、発光面152の最大照度が低下し、かつ照明器具1の中心の照度が上昇したことにより向上している。
[2−3.効果]
以上説明したように、本実施の形態に係る照明器具2が備える複数のレンズ131a(第1のレンズの一例)のそれぞれは、配光特性として、中心部151(重複領域の一例)に向かう方向のみに配光ピーク角度を有し、複数のレンズ132a(第2のレンズの一例)のそれぞれは、配光特性として、光軸Jに対して異なる方向にそれぞれ配光ピーク角度を有する。
これにより、発光素子122が狭ピッチで基板121に実装されており、レンズの配光ピーク角度を広げることに制限がある場合であっても、光拡散カバー150に現れる輝度ムラを従来よりも低減できる。具体的には、開口111に近い領域に配置されているレンズを第1のレンズ(例えば、レンズ131a)により中心部151に向けて集光した光を出射できるので、中心部151に入射する光の光量を増やすことができる。よって、本実施の形態に係る照明器具2であれば、光拡散カバー150に現れる輝度ムラを低減することができる。
(その他の実施の形態)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態及び変形例では、照明器具が取り付けられる造営材の設置面が天井である場合について説明したが、設置面はこれに限定されない。例えば、造営材の設置面は、建物の壁等であってもよい。これにより、造営材の設置面が天井である場合と同様の効果を奏する。
また、上記実施の形態及び変形例では、光拡散カバーは平板状の部材である例について説明したが、光拡散カバーの形状は特に限定されない。例えば、光拡散カバーはドーム状であってもよいし、その他の形状であってもよい。これにより、光拡散カバーが平板状である場合と同様の効果を奏する。
また、上記実施の形態及び変形例では、側方カバーと光拡散カバーとが別体である例について説明したが、これに限定されない。例えば、側方カバーと光拡散カバーとは一体化されていてもよい。例えば、側方カバーと光拡散カバーとが一体形成されており、かつ光拡散性を有していてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、照明器具はアダプタを備えていない例について説明したがこれに限定されない。照明器具は、アダプタを備えていても(言い換えると、アダプタが取り付けられていても)よい。
また、上記実施の形態1及び変形例では、複数の基板をリング状に並べることにより発光モジュールを構成したが、これに限定されない。例えば、1つのリング状の基板で発光モジュールを構成してもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、各レンズカバー(例えば、第1のレンズカバー、第2のレンズカバー及び第3のレンズカバー)は一体で形成されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、各レンズカバーはそれぞれ、別体で形成されていてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、発光素子をSMD構造としたが、これに限定されない。例えば、LEDチップを基板に直接実装したCOB(Chip On Board)構造であってもよい。この場合、封止部材によって、基板上に実装された複数のLEDチップを一括に封止してもよく、あるいは、個別に封止してもよい。また、封止部材には、上述した黄色蛍光体等の波長変換材が含有されていてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、照明器具をシーリングライトとしたが、これに限定されない。
また、上記実施の形態1の変形例では、発光素子を間引く例について説明したが、これに限定されない。例えば、照明器具は、実施の形態1と同様の発光モジュールを備え、間引き点灯させることで均斉度を向上させてもよい。
その他、上記実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。