JP6931602B2 - 車両用リッドロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用リッドロック装置に関する。
下記特許文献1に記載の車両用リッドロック装置では、ロックシャフトをフューエルリッド側へ突出させて、ロックシャフトの先端部をフューエルリッドに係合させることで、フューエルリッドを開放不能にロックしている。また、この車両用リッドロック装置では、モータによってウォームホイールを駆動して、ウォームホイールと係合したロックシャフトを引き戻すことで、ロックシャフトとフューエルリッドとの係合を解除するようになっている。
さらに、上記車両用リッドロック装置は、モータの故障時等の緊急時において、ロックシャフトを手動で引き戻すための牽引部材を有している。この牽引部材の一端部はロックシャフトに連結されており、牽引部材の他端部が車両のトランクルーム内に配置されている。そして、牽引部材の他端部を引っ張ることで、ロックシャフトが牽引部材によって引き戻されて、ロックシャフトとフューエルリッドとの係合が解除される。
ところで、車両用リッドロック装置として、下記特許文献2に記載された装置もある。この車両用リッドロック装置では、プッシュロッド(ロックシャフト)が車幅方向を軸方向として配置されており、プッシュロッド(ロックシャフト)が軸回りに回転することで、フューエルリッドに対するロック又はアンロックを行うように構成されている。すなわち、この車両用リッドロック装置は、回転式のロック装置として構成されている。
特開2012−215055号公報 特開2014−173422号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載された回転式の車両用リッドロック装置では、上記のような緊急時においてフューエルリッドのロックを解除する機構については記載されていない。このため、回転式のロック装置においても、フューエルリッドのロックを解除できる構成にすることが望ましい。
本発明は、上記事実を考慮して、回転式のロック装置において緊急時にフューエルリッドのロックを解除することができる車両用リッドロック装置を提供することを目的とする。
形態1:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、ケースと、一端部が前記ケースから突出した状態で軸回りに回転可能に前記ケース内に配置されると共に、当該一端部にフューエルリッドを係止する係止部を有し、回転することで前記係止部を前記フューエルリッドに係止可能なロック姿勢と係止不能なアンロック姿勢との間を遷移するロックシャフトと、前記ロックシャフトに設けられ、径方向外側へ突出された連結部と、長尺状に形成され、長手方向一端部を構成するエンド部が前記ロックシャフトの径方向外側に配置され、前記連結部に連結可能に構成された被連結部を前記エンド部に有すると共に、前記ロック姿勢において長手方向他方側へ牽引されることで、前記被連結部が前記連結部に連結して前記ロックシャフトを前記ロック姿勢から前記アンロック姿勢に遷移させる牽引部材と、を備えた車両用リッドロック装置である。
形態2:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ケースは、前記ケースの内部と外部とを連通し、且つ前記ロックシャフトの周方向に沿って延在され、少なくとも前記連結部又は前記被連結部のいずれか一方が配置される作動溝と、前記エンド部を前記作動溝の長手方向に沿って移動可能に保持する保持部と、を有することを特徴とする車両用リッドロック装置である。
形態3:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ケースは、前記エンド部の先端部を前記ケースの内部へ挿入するための挿入孔と、前記ケースの内部に挿入された前記エンド部を収容する収容部と、を有することを特徴とする車両用リッドロック装置である。
形態4:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ロックシャフトは、一端部に前記係止部を有し、軸回りに回転可能に前記ケースに保持されると共に、押込位置から軸方向一方側へ移動した突出位置に配置されることで閉状態の前記フューエルリッドを押出して開状態にするプッシュロッドと、前記連結部を有すると共に、前記プッシュロッドの軸方向において相対移動可能に、且つ前記プッシュロッドの軸回りに相対回転不能に、前記プッシュロッドに連結されたロータと、を含んで構成されており、前記プッシュロッドと相対回転可能に連結され且つ前記プッシュロッドと共に前記突出位置と前記押込位置との間を移動するカムフォロアを有し、前記プッシュロッドが前記突出位置から軸方向他方側へ押込まれたときに前記カムフォロアを前記押込位置に維持させると共に、前記プッシュロッドが再度押込まれることで前記カムフォロアの維持を解除して、前記カムフォロアによって前記プッシュロッドを前記突出位置へ押出すプッシュプッシュ機構を備えた車両用リッドロック装置である。
形態5:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ロータを前記プッシュロッドの軸回りに回転させる駆動機構を備えた車両用リッドロック装置である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態によれば、回転式のロック装置において緊急時にフューエルリッドのロックを解除することができる。
図1(A)は、本実施の形態の車両用リッドロック装置の全体を示す斜視図であり、図1(B)は、車両用リッドロック装置のカバーを取外した状態を示す車両後側から見た側面図である。 図2は、図1(A)に示される車両用リッドロック装置の分解斜視図である。 図3(A)は、押込位置においてプッシュロッドがホルダに挿入された状態を示す一部破断した側面図であり、図3(B)は、プッシュロッドとプッシュプッシュ機構との連結状態を、ホルダを取外した状態で示す側面図である。 図4(A)は、図2に示されるロータを軸方向一方側から見た正面図であり、図4(B)は、ロータの軸方向一方側端部を示す斜視図である。図4(C)は、ロータを軸方向他方側から見た裏面図であり、図4(D)は、ロータの軸方向他方側端部を示す斜視図である。 図5(A)は、図2に示されるホルダを軸方向一方側から見た正面図であり、図5(B)は、ホルダを軸方向一方側端部を示す斜視図である。 図6(A)は、ホルダの軸方向一方側端部を示す斜視図であり、図6(B)は、ホルダの軸方向他方側端部を示す斜視図である。 図7(A)は、ホルダのホルダ側カム面を示す一部破断した断面図であり、図7(B)は、図7(A)に示される第1傾斜カム面をホルダの周方向から見た拡大した断面図(図7(A)の7B−7B線拡大断面図)である。 図8(A)は、図2に示されるスライダを示す軸方向一方側端部を示す斜視図であり、図8(B)は、スライダの軸方向他方側端部を示す斜視図である。 図9は、突出位置におけるプッシュロッドとプッシュプッシュ機構との連結状態を示す側断面図である。 図10(A)は、図2に示されるカムフォロアを示す軸方向一方側から見た正面図であり、図10(B)は、カムフォロアの斜視図である。 図11は、図2に示されるエマージェンシー機構を示す車幅方向外側から見た断面図(図14(B)の11-11線断面図)である。 図12(A)は、図11に示される作動溝周辺を、エマージェンシーケーブルを取外した状態で示す斜視図であり、図12(B)は、図12(A)に示される作動溝周辺にエマージェンシーケーブルを配策した状態を示す斜視図である。 図13(A)は、図1に示されるプッシュロッドのアンロック姿勢を示す正面図であり、図13(B)は、プッシュロッドのロック姿勢を示す正面図である。 図14(A)は、図1に示される車両用リッドロック装置のプッシュロッドが突出位置に配置された状態を示す側面図であり、図14(B)は、図14(A)の状態からプッシュロッドが押込方向に押込まれて押込位置に配置された状態を示す側面図である。 図15(A)は、アンロック姿勢におけるプッシュロッドとホルダとの連結状を示す斜視図であり、図15(B)は、ロック姿勢におけるプッシュロッドとホルダとの連結状態を示す斜視図である。 図16は、プッシュプッシュ機構の作動を説明するための説明図である。図16(A)は、押込位置においてカムフォロアの摺動子がホルダの保持カム面に係止された状態を示し、図16(B)は、摺動子の保持カム面との係止状態が解除された状態を示し、図16(C)は、摺動子がカム溝に到達した状態を示し、図16(D)は、図16(C)の状態からスライダ及びカムフォロアが突出位置に移動した状態を示している。図16(E)は、突出位置から押込方向へ押込まれて、摺動子がカム溝を離脱した状態を示し、図16(F)は、押込位置に再度配置されたときのカムフォロアの摺動子がホルダの保持カム面に係止した状態を示す。
以下、図面を用いて、本実施の形態に係る車両用リッドロック装置10について説明する。図14(A)及び(B)に示されるように、車両用リッドロック装置10は、車両(自動車)の給油口を開閉するフューエルリッド70の開閉装置として構成されている。そして、図面において適宜示される矢印UP、矢印FR、矢印OUTは、それぞれ車両の車両上側、車両前側、車幅方向外側(車両左側)を示している。以下の説明において、上下、前後の方向を示して説明するときには、特に断りのない限り、車両上下、車両前後の方向を示すものとする。
図1(A)及び(B)に示されるように、車両用リッドロック装置10は、後側から見て、全体として前後方向を厚み方向とした略C字形ブロック状に形成されている。この車両用リッドロック装置10は、車両用リッドロック装置10の外郭を構成するケース12と、ケース12内に収容されたプッシュロッド20、「駆動機構」としての電動駆動機構30、及びプッシュプッシュ機構40と、を含んで構成されている。また、車両用リッドロック装置10は、緊急時にフューエルリッド70の開閉を可能にするエマージェンシー機構60を有している。以下、車両用リッドロック装置10の各構成について説明する。
(ケース12について)
図2にも示されるように、ケース12は、前後方向に2分割されている。具体的には、ケース12は、ケース12の前側部分を構成するハウジング14と、ケース12の後側部分を構成するカバー16と、によって構成されている。
ハウジング14は、後側へ開放された略凹状を成すと共に、後側から見て、略C字形箱状に形成されている。ハウジング14の下部には、後述する電動駆動機構30のロータ34及びプッシュプッシュ機構40等を収容するための第1収容部14Aが形成されている。この第1収容部14Aは、車幅方向に延在されており、第1収容部14Aの底壁14A1が、後側へ開放された略半円状に湾曲されている。さらに、第1収容部14Aの車幅方向内側の端部は開放されている。
また、ハウジング14の上部には、後述する電動駆動機構30のモータ32を収容するための第2収容部14Bが形成されており、第2収容部14Bは、上下方向に延在されている。第1収容部14Aと第2収容部14Bとの間には、両者を連通するための連通溝14Cが形成されている。さらに、第1収容部14Aの車幅方向外側の側壁には、ケース12の内部と外部とを連通するための円形状の連通孔14Eが貫通形成されている。この連通孔14Eには、略円形リング状の防水キャップ18が装着されている。
カバー16は、前後方向を板厚方向とした蓋状に形成されて、後側から見て、ハウジング14の開口部に対応した略C字形状に形成されている。そして、カバー16が、ハウジング14の開口部を閉塞するように、ハウジング14にネジSCによって締結固定されている。
(プッシュロッド20について)
図1〜図3、及び図9に示されるように、プッシュロッド20は、車幅方向を軸方向とした略有底円筒状に形成されて、車幅方向内側へ開放されている。プッシュロッド20の軸方向一方側(車幅方向外側)の部分は、ハウジング14の連通孔14E(防水キャップ18)内を挿通しており、プッシュロッド20は、軸方向に移動可能に、且つ、周方向に回転可能に、防水キャップ18を介して連通孔14Eに支持されている。そして、詳細については後述するが、図14(B)に示されるプッシュロッド20の位置を「押込位置」(広義には、「初期位置」と把握される位置である)と称し、押込位置では、プッシュロッド20の先端部(軸方向一端部)が、ハウジング14から車幅方向外側へ突出されている。また、図14(A)に示されるように、プッシュロッド20が、押込位置から「突出方向」としての軸方向一方側へ移動したプッシュロッド20の位置を「突出位置」と称し、突出位置では、プッシュロッド20の大半がハウジング14から車幅方向外側へ突出されている。
また、以下の説明では、図13(B)の矢印A方向側をプッシュロッド20の周方向(軸回り)一方側とし、図13(A)の矢印B方向をプッシュロッド20の周方向(軸回り)他方側とする。なお、ハウジング14の第1収容部14Aにおける底壁14A1は、プッシュロッド20の外周面と同心円状を成す円弧状に湾曲されている。
図13及び図14に示されるように、プッシュロッド20の先端部には、係止部20Aが形成されており、係止部20Aはプッシュロッド20の軸方向を板厚方向とした略トラック形プレート状に形成されている。また、係止部20Aの車幅方向内側には、プッシュロッド20よりも小径のくびれ部20Bが形成されている。
ここで、図14に示されるように、プッシュロッド20の車幅方向外側には、車両の給油口を開閉するためのフューエルリッド70が設けられている。なお、本実施の形態では、フューエルリッド70が車両の後部における車幅方向外側面(車両左側面)に配置されている。フューエルリッド70の内側(プッシュロッド20側)には、インナパネル72が設けられており、インナパネル72には、係止孔72Aが形成されている。この係止孔72Aは、車幅方向から見て、プッシュロッド20の係止部20Aと相似形を成す略トラック形状に形成されており、係止部20Aが係止孔72A内に挿通可能に構成されている。
そして、詳細については後述するが、プッシュロッド20の押込位置において、プッシュロッド20の係止部20Aがフューエルリッド70の係止孔72A内を挿通し且つくびれ部20Bが係止孔72A内を挿入するときのプッシュロッド20の姿勢(図13(A)に示される姿勢)をアンロック姿勢と称する。この状態では、係止部20Aと係止孔72Aの周縁部とが非係合状態になっており、フューエルリッド70の突出方向側への移動が可能になっている。
また、アンロック姿勢からプッシュロッド20が周方向他方側へ回転した姿勢(本実施の形態では、略90度回転した姿勢)をロック姿勢(図13(B)に示される姿勢)と称する。そして、ロック姿勢では、係止部20Aが係止孔72Aの周縁部と係合して、フューエルリッド70を閉じた状態に係止する構成になっている。すなわち、車両用リッドロック装置10が、回転式のロック装置として構成されている。以下、便宜上、プッシュロッド20が押込位置に配置され且つアンロック姿勢となる状態として説明する。
図2及び図3に示されるように、プッシュロッド20の軸方向他方側の部分における外周部には、径方向外側へ突出された複数(本実施の形態では、3箇所)のロッド用ガイド突起20Cが一体に形成されている。ロッド用ガイド突起20Cは、プッシュロッド20の周方向に等間隔(120度毎)に配置されている。ロッド用ガイド突起20Cは、プッシュロッド20の径方向から見て、略矩形ブロック状に形成されている。また、ロッド用ガイド突起20Cにおけるプッシュロッド20の軸方向他方側の両角部には、傾斜部20C1がそれぞれ形成されており、傾斜部20C1は、プッシュロッド20の径方向から見て、プッシュロッド20の軸方向他方側へ向かうに従い互いに接近する方向に傾斜されている。
また、プッシュロッド20の軸方向他方側の端部における外周部には、径方向外側へ突出された規制突起20Dが一体に形成されている。規制突起20Dは、プッシュロッド20の軸方向から見て、プッシュロッド20の周方向に隣り合うロッド用ガイド突起20Cの間に配置されている。規制突起20Dは、プッシュロッド20の径方向から見て、略矩形ブロック状に形成されている。また、規制突起20Dにおけるプッシュロッド20の軸方向他方側の角部には、傾斜部20D1が形成されており、傾斜部20D1は、プッシュロッド20の径方向から見て、プッシュロッド20の軸方向他方側へ向かうに従い規制突起20Dの幅方向内側へ傾斜されている。
(電動駆動機構30について)
図1(B)及び図2に示されるように、電動駆動機構30は、モータ32と、ロータ34と、を含んで構成されている。
<モータ32について>
モータ32は、上下方向を軸方向として配置されており、モータ32のモータ本体32Aが、ハウジング14の第2収容部14Bの内部に収容されている。モータ32の出力軸32Bは、モータ本体32Aから下側へ延出されて、ハウジング14の連通溝14C内に配置されると共に、第1収容部14Aにおいてプッシュロッド20に対して後側に配置されている。すなわち、モータ32の出力軸32Bが、後側から見て、プッシュロッド20と直交して配置されている。出力軸32Bの外周部には、ウォームギヤ32Cが形成されている。また、モータ32は、車両の制御部80に電気的に接続されており、制御部80によってモータ32が駆動する構成になっている。
<ロータ34について>
ロータ34は、車幅方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、ハウジング14における第1収容部14Aの車幅方向外側部分に回転可能に収容されている。具体的には、ロータ34は、プッシュロッド20と同軸上に配置されて、モータ32の出力軸32Bの前側に隣接して配置されている。また、ロータ34内には、プッシュロッド20が挿入されており、プッシュロッド20の他端部がロータ34から車幅方向内側へ突出されている。
図4にも示されるように、ロータ34の内周部には、前述したプッシュロッド20のロッド用ガイド突起20Cに対応する位置において、3箇所のガイド溝34Aが形成されており、ガイド溝34Aは、ロータ34の径方向内側へ開放されると共に、ロータ34の軸方向に貫通している。そして、プッシュロッド20のロッド用ガイド突起20Cが、ガイド溝34A内に、軸方向に相対移動可能に且つ周方向に相対移動不能に挿入されている。これにより、ロータ34が、軸方向に相対移動可能に、周方向に相対移動不能(一体移動可能)に、プッシュロッド20に連結されて、プッシュロッド20及びロータ34が、「ロックシャフト」としてのロッドユニット22としてユニット化されている。
ロータ34の車幅方向内側の端部における内周部には、プッシュロッド20の規制突起20Dに対応する位置において、規制溝34Bが形成されている。規制溝34Bは、ロータ34の軸方向に延在される共に、ロータ34の径方向内側及び車幅方向内側へ開放されている。そして、プッシュロッド20が押込位置から突出位置へ移動すると、規制突起20Dが規制溝34B内に侵入するようになっている。また、規制突起20Dが規制溝34Bの一端部に当接することで、突出位置におけるプッシュロッド20の軸方向一方側への移動が制限される構成になっている。
ロータ34の軸方向中間部は、ウォームホイール部34Cとされており、ウォームホイール部34Cの外周部には、モータ32のウォームギヤ32Cと螺合するギヤが形成されている。これにより、モータ32が駆動して、ロータ34が軸回りに回転することで、プッシュロッド20が、ロータ34と一体に回転して、ロック姿勢とアンロック姿勢との間を遷移するようになっている。
また、ロータ34の車幅方向外側端部(軸方向一端部)の外周部には、後述するエマージェンシー機構60を構成する「連結部」としての連結突起34Eが形成されており、連結突起34Eはロータ34から径方向外側へ突出されている。また、ロータ34の車幅方向外側端部の外周部には、当接片34Fが一体に形成されている。当接片34Fは、ロータ34の軸方向から見て、略扇形状に形成されて、ロータ34から径方向外側へ突出されている。この当接片34Fは、連結突起34Eに対してロータ34の周方向に略180度離間して配置されている。
そして、図11に示されるように、プッシュロッド20のロック姿勢では、当接片34Fが、ハウジング14に設けられた第1ストッパ36に当接して、ロータ34の周方向他方側(図11の矢印B方向側)の回転が制限される構成になっている。一方、プッシュロッド20のアンロック姿勢では、当接片34Fが、ハウジング14に設けられた第2ストッパ38に当接して、ロータ34の周方向一方側(図11の矢印A方向側)の回転が制限される構成になっている。
(プッシュプッシュ機構40について)
図2に示されるように、プッシュプッシュ機構40は、ホルダ42と、スライダ44と、カムフォロア46と、スプリング50と、を含んで構成されて、ハウジング14の第1収容部14A内に収容されている。そして、突出位置において、プッシュロッド20が、「押込方向」としての軸方向他方側(車幅方向内側)へ押込まれることで、プッシュロッド20がプッシュプッシュ機構40によって押込位置に維持されるようになっている。一方、押込位置において、プッシュロッド20が、押込方向へ再度押込まれることで、プッシュロッド20がプッシュプッシュ機構40によって突出方向へ押出されて突出位置に移動するようになっている。以下、プッシュプッシュ機構40の各構成について説明する。
<ホルダ42について>
図3(A)、及び図5〜図7に示されるように、ホルダ42は、車幅方向外側へ開放された略有底円筒状に形成されている。ホルダ42は、ハウジング14における第1収容部14Aの車幅方向内側部分に収容されて、ロータ34に対して車幅方向内側に隣接して配置されている(図1(B)参照)。そして、ホルダ42が、プッシュロッド20と同軸上に配置されて、ネジSCによってカバー16と共にハウジング14に固定されている。
ホルダ42では、軸方向中間部から開口側(突出方向側)の部分を第1ホルダ部42Aとしており、軸方向中間部から底壁側(押込方向側)の部分を第2ホルダ部42Bとしている。そして、第1ホルダ部42Aの内径が第2ホルダ部42Bの内径に比べて小さく設定されている。すなわち、第1ホルダ部42Aの内周部が、第2ホルダ部42Bの内周面に対して径方向内側へ張り出されており、この張り出された部分をホルダインナ部42Cとしている。ホルダインナ部42Cには、後述するスライダ44及びカムフォロア46をガイドするための複数(本実施の形態では、3箇所)のカム溝42Dが形成されており、カム溝42Dは、ホルダ42の軸方向に延在されてホルダインナ部42Cを貫通している。また、カム溝42Dは、ホルダ42の周方向において等間隔(120度毎)に配置されている。そして、ホルダ42の周方向において、ロータ34のガイド溝34Aと、カム溝42Dとが、一致した位置に配置されている。
図7(A)に示されるように、ホルダインナ部42Cにおける周方向に隣り合うカム溝42Dの間の部分を、ホルダ側カム部42Eとしている。このホルダ側カム部42Eの車幅方向内側(押込方向側)の端面には、ホルダ側カム面42Fが形成されている。すなわち、ホルダ側カム面42Fが、ホルダ42の軸方向中間部に形成されるとともに、周方向に隣り合うカム溝42Dの内側面を連結している。このホルダ側カム面42Fは、第1傾斜カム面42F1と、第1傾斜カム面42F1に対してホルダ42の周方向一方側に配置された第2傾斜カム面42F2と、第1傾斜カム面42F1及び第2傾斜カム面42F2を接続する保持カム面42F3と、を含んで構成されている。具体的には、第1傾斜カム面42F1は、ホルダ42の径方向から見て、カム溝42Dの車幅方向内側端を起点として当該起点からホルダ42の周方向一方側へ向かうに従い突出方向(車幅方向外側)へ傾斜している。保持カム面42F3は、ホルダ42の径方向から見て、第1傾斜カム面42F1の終端からホルダ42の押込方向(車幅方向内側)へ延出している。すなわち、保持カム面42F3はホルダ42の周方向に直交する面に沿って形成されている。第2傾斜カム面42F2は、ホルダ42の径方向から見て、保持カム面42F3の車幅方向内側端(終端)からホルダ42の周方向一方側へ向かうに従い突出方向(車幅方向外側)へ傾斜して、カム溝42Dの端部に接続されている。これにより、ホルダ側カム面42Fが、ホルダ42の径方向から見て、ジグザグ状に形成されている。
また、図7(B)に示されるように、第1傾斜カム面42F1及び第2傾斜カム面42F2は、ホルダ42の周方向から見た断面視で、ホルダ42の径方向内側へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜されている。すなわち、第1傾斜カム面42F1及び第2傾斜カム面42F2では、径方向内側の端部42Jが径方向外側の端部42Kに対して、押込方向(車幅方向内側)に配置されている。そして、ホルダ42の周方向から見た第1傾斜カム面42F1及び第2傾斜カム面42F2の傾斜角度θ(ホルダ42の軸方向に対して直交する面に対する第1傾斜カム面42F1及び第2傾斜カム面42F2の傾斜角度)が略5度に設定されている。
図5及び図6に示されるように、第1ホルダ部42Aの開口端部には、ホルダ側カム面42Fに対して車幅方向外側の位置において、ホルダ42の周方向に延在された阻止溝42Gが貫通形成されている。さらに、ホルダインナ部42Cの開口端部の内周部には、ホルダ42の軸方向に延在された挿入溝42Hが形成されている。挿入溝42Hは、ホルダ42の開口側に開放されており、ホルダ42の軸方向から見て、ロータ34の規制溝34Bと一致した位置に配置されている。また、図3(A)に示されるように、挿入溝42Hは、その中間部において阻止溝42Gの一端部と交差して、阻止溝42Gと連通されている。すなわち、阻止溝42Gは、挿入溝42Hの中間部からホルダ42の周方向他方側へ延出されている。
そして、プッシュロッド20が押込位置にあり、かつ、アンロック姿勢の状態では、プッシュロッド20の基端部(車幅方向内側の端部)が、ホルダ42の開口端部内に挿入されている。具体的には、プッシュロッド20の規制突起20Dが、挿入溝42Hの開口部から挿入されて、阻止溝42Gの一端部(挿入溝42Hの中間部)に配置されている。これにより、この状態では、プッシュロッド20の軸方向の移動が挿入溝42Hによって許容されるようになっている。
また、規制突起20Dは、ホルダ42の周方向に相対移動可能に、軸方向に係合可能に、阻止溝42G内に挿入可能に構成されている。そして、プッシュロッド20のロック姿勢では、プッシュロッド20及びロータ34がアンロック姿勢から軸回り他方側へ回転して、規制突起20Dが阻止溝42Gの他端部に配置されるようになっている(図15(B)参照)。これにより、ホルダ42の軸方向において、規制突起20Dが阻止溝42Gの他端部に係合して、ロック姿勢におけるプッシュロッド20の軸方向の移動がホルダ42(阻止溝42G)によって阻止される構成になっている。そして、阻止溝42Gにおける他端部を阻止部42G1としている。
また、挿入溝42Hにおける底部(阻止溝42Gよりも押込方向側の部分)は、押込許容部42H1とされており、押込許容部42H1は、ホルダ42の径方向から見て、阻止溝42G側へ開放された凹状に形成されている。そして、プッシュロッド20のアンロック姿勢において、プッシュロッド20が押込方向へ移動すると、規制突起20Dが押込許容部42H1内に収容されて、プッシュロッド20の押込位置から押込方向への押込み(移動)が許容される構成になっている。一方、規制突起20Dが押込許容部42H1の底面に当接することで、プッシュロッド20の押込方向への押込み(移動)が制限される構成になっている。また、押込許容部42H1の阻止溝42Gとの境界部分には、一対の傾斜部42H2が形成されており、一対の傾斜部42H2は、ホルダ42の径方向から見て、押込方向へ向かうに従い互いに接近する方向に傾斜されている。
<スライダ44について>
図2、図3(B)、図8、及び図9に示されるように、スライダ44は、車幅方向を軸方向とした略円筒状に形成されている。また、スライダ44は、プッシュロッド20と同軸上に配置されると共に、ホルダ42の第1ホルダ部42A(開口端部)内に収容されている。具体的には、スライダ44の軸方向一方側(突出方向側)の端部が、プッシュロッド20の基端部に隣接して配置されている。
スライダ44の外周部には、前述したガイド溝34A及びカム溝42Dに対応する3箇所のスライダ用ガイド突起44Aが一体に形成されている。そして、スライダ用ガイド突起44Aが、ホルダ42のカム溝42D内に、軸方向に相対移動可能に且つ周方向に相対移動不能に挿入されている。これにより、スライダ44がホルダ42に対して、軸方向に相対移動可能に連結されている。そして、プッシュロッド20の突出位置では、スライダ用ガイド突起44Aが、ホルダ42のカム溝42Dとロータ34のガイド溝34Aとの間に跨って配置されて、ロータ34(すなわち、プッシュロッド20)の回転をスライダ44及びホルダ42によって規制する構成になっている(図9参照)。
スライダ44の軸方向他方側(押込方向側)の端部には、スライダ側カム部44Bが形成されている。このスライダ側カム部44Bは、スライダ44の端面を構成する複数(本実施の形態では6箇所)のスライダ側カム面44Cを有している。スライダ側カム面44Cは、スライダ44の周方向に所定間隔(60度毎)に並んで配置されている。また、スライダ側カム面44Cは、スライダ44の径方向から見て、押込方向側へ突出した略V字形状に形成されている。具体的には、スライダ側カム面44Cは、第1傾斜面44C1と、第1傾斜面44C1に対してスライダ44の周方向一方側に配置された第2傾斜面44C2と、を含んで構成されている。また、スライダ44がホルダ42に収容された状態では、ホルダ42の径方向から見て、スライダ側カム面44Cの頂部が、ホルダ42のカム溝42Dの幅方向の略中央部に配置されている。
<カムフォロア46について>
図2、図9、及び図10に示されるように、カムフォロア46は、全体として車幅方向を軸方向とした略有底円筒状に形成されて、軸方向一方側(突出方向側)へ開放されている。カムフォロア46は、プッシュロッド20と同軸上に配置されて、ホルダ42の内部に相対移動可能に収容されている。また、カムフォロア46がホルダ42内に収容された状態では、カムフォロア46の軸方向一方側の部分がスライダ44の内部に相対移動可能に挿入されており、カムフォロア46の軸方向一端部がプッシュロッド20の内部に相対回転可能に挿入されるようになっている。これにより、カムフォロア46がプッシュロッド20に相対回転可能に連結されている。
カムフォロア46の軸方向中間部における外周部には、前述したホルダ42のカム溝42Dに対応する3箇所の摺動子46Aが一体に形成されており、摺動子46Aは、カムフォロア46から径方向外側へ突出されている。そして、摺動子46Aの先端部が、カム溝42Dの内部に、軸方向に相対移動可能に且つ周方向に相対移動不能に、挿入可能に構成されている。摺動子46Aの突出方向側の面には、摺動面46A1が形成されており、摺動面46A1は、カムフォロア46の周方向一方側へ向かうに従い突出方向へ傾斜されている。
そして、カムフォロア46の軸方向において、摺動面46A1が、前述したスライダ44のスライダ側カム面44Cと対向して配置されると共に、ホルダ42の第1傾斜カム面42F1に当接している。さらに、摺動子46Aが、ホルダ42の保持カム面42F3に対して周方向他方側に隣接して配置されて、当該保持カム面42F3に当接されている。これにより、プッシュロッド20の押込位置では、カムフォロア46の突出方向側への移動及び周方向一方側への回転が制限されている。また、前述したように、第1傾斜カム面42F1及び第2傾斜カム面42F2では、径方向内側の端部42Jが径方向外側の端部42Kに対して、押込方向(車幅方向内側)に配置されている。このため、摺動面46A1が第1傾斜カム面42F1及び第2傾斜カム面42F2に当接するときには、摺動面46A1が端部42Jに当接する設定になっている(図7(B)参照)。
また、カムフォロア46の軸方向中間部には、径方向外側へ張り出されたフランジ部46Bが形成されている。このフランジ部46Bは、周方向に隣り合う摺動子46Aを、その先端部を除いて、連結している。そして、カムフォロア46の右端からワッシャ48が挿入されて、ワッシャ48が、フランジ部46Bの車幅方向内側に隣接して配置されている。
<スプリング50について>
図2、図3(B)、及び図9に示されるように、スプリング50は、圧縮コイルスプリングとして構成されて、カムフォロア46の車幅方向内側の端部に装着されている。このスプリング50の一端部(車幅方向外側端部)は、ワッシャ48を介してカムフォロア46のフランジ部46Bに係止され、スプリング50の他端部(車幅方向内側の端部)が、ホルダ42の底壁に係止されており、スプリング50が自然状態から圧縮変形している。これにより、プッシュロッド20が、カムフォロア46及びスライダ44を介してスプリング50の付勢力によって車幅方向外側(突出方向)に付勢されている。
(エマージェンシー機構60について)
図2、図11、及び図12に示されるように、エマージェンシー機構60は、「牽引部材」としてのエマージェンシーケーブル64と、エマージェンシーケーブル64をケース12に配策するためのケーブル配策機構部62と、を含んで構成されている。
ケーブル配策機構部62は、ハウジング14に形成された作動溝14Fを有している。この作動溝14Fは、第1収容部14Aの底壁14A1に貫通形成され、ロータ34の径方向外側に配置されると共に、プッシュロッド20の周方向に延在されて、前方向側へ開口している。これにより、ケース12の内部と外部とが作動溝14Fによって連通されている。この作動溝14Fには、ロータ34の連結突起34Eが相対移動可能に挿入されている。具体的には、プッシュロッド20のアンロック姿勢において、連結突起34Eが作動溝14Fの一端部に配置されており、プッシュロッド20のロック姿勢において、連結突起34Eが作動溝14Fの他端側の部分に配置されるようになっている。すなわち、プッシュロッド20のロック姿勢とアンロック姿勢との間の回転を許容するように、作動溝14Fの長手方向の長さが設定されている。
また、ケーブル配策機構部62は、エマージェンシーケーブル64を保持するための一対の「保持部」としての保持爪14Gを有している。保持爪14Gは、ハウジング14における作動溝14Fの幅方向両側の縁部に一体に形成されている。この保持爪14Gは、作動溝14Fの長手方向から見て、対称に構成されている。具体的には、保持爪14Gが、作動溝14Fの長手方向から見て、略逆L字形状に形成されて、ハウジング14からハウジング14の外部へ突出されており、保持爪14Gの先端部が、作動溝14Fの幅方向内側へ突出されている。また、一対の保持爪14Gは作動溝14Fの長手方向に離間して配置されている。
また、ハウジング14には、作動溝14Fに対してプッシュロッド20の周方向他方側(詳しくは、後側)において、「挿入孔」としてのケーブル挿入孔14H(広義には、「保持部」として把握される要素である)が形成されており、ケーブル挿入孔14Hによってケース12の内部と外部とが連通されている。一方、カバー16には、ロータ34の径方向外側(詳しくは、後側)において、後側へ突出された「収容部」としてのケーブル収容部16Aが形成されている。ケーブル収容部16Aは、前側へ開放された凹状に形成されると共に、プッシュロッド20の軸方向から見て、ロータ34と同心円状を成す略半円弧状に湾曲されている。また、ケーブル収容部16Aの上端部が、ケーブル挿入孔14Hの後側に配置されるように、ケーブル収容部16Aの上下位置が設定されている。
また、ケーブル配策機構部62は、エマージェンシーケーブル64をガイドするためのケーブルガイド14J(広義には、「保持部」として把握される要素である)を有しており、ケーブルガイド14Jは、ハウジング14の下部に形成されている。具体的には、ケーブルガイド14Jが、作動溝14Fの一端部に対して下側に配置されている。ケーブルガイド14Jは、車幅方向外側へ開放された溝状に形成されており、車幅方向外側から見て、前斜め下方を凸とする略四分円弧状に湾曲している。
エマージェンシーケーブル64は、樹脂製とされると共に、可撓性を有する略長尺状に形成されている。エマージェンシーケーブル64は、ケーブル本体64Aと、エマージェンシーケーブル64の先端側の部分(長手方向一端部)を構成する「エンド部」としてのケーブルエンド部64Bと、を含んで構成されている。ケーブル本体64Aは、断面円形を成すケーブル状に形成されており、ケーブルエンド部64Bは、長尺帯状に形成されている。そして、エマージェンシーケーブル64の長手方向一方側の部分が、ケーブル配策機構部62によってケース12(ハウジング14)の外周部に沿って配策されると共に、ケーブルエンド部64Bの先端部が、ハウジング14のケーブル挿入孔14Hからケース12の内部に挿入されて、ケーブル収容部16Aの底壁に沿って湾曲して配策されている。
また、ケーブルエンド部64Bの長手方向中間部には、幅方向両側の縁部において、前述した保持爪14Gに対応する切欠部64Cが形成されており、切欠部64Cは、ケーブルエンド部64Bの板厚方向から見て、ケーブルエンド部64Bの幅方向外側へ開放された略台形状に形成されている。そして、ハウジング14の外側から切欠部64Cを保持爪14Gに対応した位置に配置して、ケーブルエンド部64Bを先端側へずらすことで、ケーブルエンド部64Bが保持爪14Gとハウジング14との間に配置されて、保持爪14Gによって保持されている。また、ケーブルエンド部64Bの先端部は、ケーブル挿入孔14Hによって、作動溝14Fの他端部の上側の位置に保持されている。これにより、ケーブルエンド部64Bの基端側の部分が、ハウジング14の外側において、ハウジング14の底壁14A1に沿って(具体的には、作動溝14Fに沿って)円弧状に湾曲された状態で配策されている。よって、車幅方向外側から見て、ケーブルエンド部64Bが、下側へ開放された略C字形状に湾曲されて、ケース12に配策されている。
また、ケーブルエンド部64Bの基端部から長手方向他方側へ延出されたケーブル本体64Aは、ケーブルガイド14J内に配策されて、後側へ屈曲されている。そして、図示は省略するが、エマージェンシーケーブル64の基端部(長手方向他端部)を構成する把持部64D(広義には、「操作部」として把握される要素である)が、車両のトランクルームと車両のボディーとの間に操作可能に配置されている。
また、ケーブルエンド部64Bの長手方向中間部の内側面には、「被連結部」としてのケーブル突起64Eが一体に形成されており、ケーブル突起64Eは、ケーブルエンド部64Bからケース12側へ突出されて作動溝14F内に配置されている。そして、図11に示されるように、エマージェンシーケーブル64の非作動位置及びプッシュロッド20のロック姿勢では、ケーブル突起64Eが、作動溝14Fの他端部において、ロータ34の連結突起34Eと作動溝14Fの他端との間に配置されている。すなわち、この状態では、ロータ34の連結突起34Eが、ケーブル突起64Eに対してロータ34の周方向一方側(図11の矢印A方向側)に隣接して配置されている。
さらに、ケーブルエンド部64Bの長手方向中間部の外側面には、取手部64Fが一体に形成されており、取手部64Fは、ケーブルエンド部64Bから外側へ突出されている。この取手部64Fは、エマージェンシーケーブル64をケース12に配策するときの作業用の取手として構成されている。
(作用及び効果について)
次に、車両用リッドロック装置10によるフューエルリッド70の開閉動作、及び緊急時における車両用リッドロック装置10の動作を説明しつつ、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
(車両用リッドロック装置10におけるプッシュロッド20のロック姿勢とアンロック姿勢との間の遷移について)
図13(B)に示される状態が、車両用リッドロック装置10におけるプッシュロッド20のロック姿勢になっている。この姿勢では、プッシュロッド20の先端部がフューエルリッド70の係止孔72A内に挿入されて、プッシュロッド20の係止部20Aが係止孔72Aの周縁部に係合している。これにより、フューエルリッド70が、車両の給油口を閉じた状態に係止されている。この状態では、図15(B)に示されるように、プッシュロッド20の規制突起20Dが、ホルダ42における阻止溝42Gの阻止部42G1に配置されている。このため、プッシュロッド20の軸方向一方側及び他方側への移動が阻止されて、フューエルリッド70に対する押込操作及び引張操作が制限されている。すなわち、フューエルリッド70を開くことができない状態になっている。
この状態で、車両のサイドドアをロックするロック装置のロック状態が解除されると、車両用リッドロック装置10が作動して、プッシュロッド20がロック姿勢からアンロック姿勢へ遷移する。具体的には、制御部80によってモータ32が駆動して、ロータ34が周方向一方側(図13(B)の矢印A方向側)へ回転する。このとき、プッシュロッド20はロータ34と相対回転不能に連結されているため、プッシュロッド20が、ロータ34と一体に周方向一方側へ回転して、ロック姿勢からアンロック姿勢に遷移する(図13(A)参照)。これにより、プッシュロッド20の係止部20Aと、フューエルリッド70の係止孔72Aの周縁部と、の係合状態が解除される。その結果、フューエルリッド70のプッシュロッド20に対する突出方向への相対移動が許可された状態になると共に、プッシュロッド20の軸方向の移動が許可された状態になる。
一方、プッシュロッド20が、アンロック姿勢に遷移した状態において、車両のサイドドアにおけるロック装置がロック状態になると、車両用リッドロック装置10が作動して、プッシュロッド20がアンロック姿勢からロック姿勢へ遷移する。具体的には、制御部80によってモータ32が駆動して、ロータ34が周方向他方側(図13(A)の矢印B方向側)へ回転する。これにより、プッシュロッド20が、ロータ34と一体に周方向他方側へ回転して、アンロック姿勢からロック姿勢に遷移する。このため、プッシュロッド20の係止部20Aと、フューエルリッド70の係止孔72Aの周縁部と、が係合状態なる。その結果、フューエルリッド70が、車両の給油口を閉じた状態に係止される。また、このときには、上述のように、プッシュロッド20の規制突起20Dが、ホルダ42における阻止溝42Gの阻止部42G1に配置されて、プッシュロッド20の軸方向の移動が制限される。これにより、フューエルリッド70に対する押込み操作も制限される。
なお、プッシュロッド20がロック姿勢とアンロック姿勢との間を遷移するときには、ロータ34の連結突起34Eが作動溝14F内を移動する。ここで、図11に示されるように、プッシュロッド20のロック姿勢では、エマージェンシーケーブル64のケーブル突起64Eが、ロータ34の連結突起34Eに対してロータ34の周方向他方側(図11の矢印B方向側)に配置されている。このため、プッシュロッド20がロック姿勢とアンロック姿勢との間を遷移するときには、連結突起34Eがケーブル突起64Eに当接することなく、ロータ34が回転する。よって、エマージェンシーケーブル64のケーブル突起64Eによってロータ34の回転を阻害することなく、プッシュロッド20がロック姿勢とアンロック姿勢との間を遷移する。
(プッシュロッド20の押込位置から突出位置への動作について)
図15(A)に示されるように、プッシュロッド20のアンロック姿勢では、プッシュロッド20の規制突起20Dが、ホルダ42の阻止溝42Gの一端部(すなわち、ホルダ42の挿入溝42Hの中間部)内に配置されている。これにより、プッシュロッド20の軸方向の移動が許可された状態になっている。また、この状態では、ロータ34の軸方向から見て、ロータ34のガイド溝34Aが、ホルダ42のカム溝42Dと一致した位置に配置される。
この状態で、フューエルリッド70が車幅方向内側へ押込まれると、フューエルリッド70を介してプッシュロッド20が押込方向へ押込まれる。これにより、プッシュプッシュ機構40が作動して、プッシュロッド20が押込位置から突出位置に配置されて、フューエルリッド70が給油口を開く状態になる。
以下、図16を用いて、プッシュプッシュ機構40の作動について説明する。なお、図16では、プッシュプッシュ機構40のホルダ側カム面42F及びスライダ側カム面44Cをホルダ42(スライダ44)の径方向外側から見た展開図として記載している。また、図16では、矢印aを押込方向、矢印cを突出方向、矢印bをホルダ42(スライダ44)の周方向一方側として示している。
図16(A)に示されるように、プッシュロッド20のアンロック姿勢では、プッシュプッシュ機構40におけるカムフォロア46の摺動子46Aが、ホルダ42のホルダ側カム面42Fにおける第1傾斜カム面42F1及び保持カム面42F3に当接している。このため、カムフォロア46の突出方向及び周方向一方側の移動が、ホルダ42によって制限されている。よって、プッシュロッド20、スライダ44、及びカムフォロア46が、押込位置に維持されている。
この状態で、プッシュロッド20がスプリング50の付勢力に抗して押込方向へ押込まれると、プッシュロッド20の規制突起20Dがホルダ42の挿入溝42Hにおける押込許容部42H1内に挿入する。
このとき、スライダ44がプッシュロッド20と共に、ホルダ42に対して押込方向へ相対変位する。これにより、カムフォロア46の摺動面46A1がスライダ44のスライダ側カム面44C(第2傾斜面44C2)によって押圧されて、押込方向へ相対変位する。すなわち、カムフォロア46の摺動面46A1がホルダ42のホルダ側カム面42F(第1傾斜カム面42F1)に当接する状態が解除される。なお、この状態では、カムフォロア46の摺動子46Aがホルダ42の保持カム面42F3に当接している状態が維持されている。
ここで、スライダ44のスライダ側カム面44C(第2傾斜面44C2)及びカムフォロア46の摺動面46A1は、スライダ44の径方向から見て、周方向一方側へ向かうに従い突出方向へ傾斜している。このため、スライダ44のスライダ側カム面44C(第2傾斜面44C2)がカムフォロア46の摺動面46A1を押込方向へ押圧することで、スライダ44からカムフォロア46に周方向一方側への回転力が作用する。しかしながら、上述のように、カムフォロア46の摺動子46Aがホルダ42の保持カム面42F3に当接している状態が維持されているため、カムフォロア46の周方向一方側への回転が制限された状態で、カムフォロア46が押込方向へ変位する。
そして、プッシュロッド20の規制突起20Dが押込許容部42H1の底部に当接すると、プッシュロッド20の押込方向への押込みが制限される。このときには、カムフォロア46の摺動子46Aとホルダ42の保持カム面42F3との当接状態が解除される。これにより、スライダ44からカムフォロア46に作用する回転力によって、摺動子46Aがスライダ側カム面44Cの第2傾斜面44C2上を摺動しながら、カムフォロア46がスライダ44に対して周方向一方側へ相対回転する(図16(B)参照)。
そして、この状態でフューエルリッド70に対する押込操作を終了すると、プッシュロッド20、スライダ44、及びカムフォロア46が、スプリング50の付勢力によって突出方向へ押出される。すなわち、プッシュロッド20、スライダ44、及びカムフォロア46が、反転して、突出方向へ変位する。このとき、カムフォロア46の摺動面46A1がホルダ42の第2傾斜カム面42F2に当接する。
ここで、ホルダ42の第2傾斜カム面42F2及びカムフォロア46の摺動面46A1は、スライダ44の径方向から見て、周方向一方側へ向かうに従い突出方向へ傾斜している。このため、カムフォロア46の摺動面46A1がホルダ42の第2傾斜カム面42F2に当接すると、第2傾斜カム面42F2から摺動面46A1に周方向一方側への回転力が作用する。よって、この状態でカムフォロア46が突出方向へさらに変位すると、カムフォロア46の摺動面46A1が第2傾斜カム面42F2上を摺動しながら、カムフォロア46が周方向一方側へさらに回転する。そして、図16(C)及び(D)に示されるように、カムフォロア46の摺動子46Aがホルダ42のカム溝42Dに到達すると、摺動子46Aがカム溝42D内を突出方向へ移動する。
なお、このときには、スライダ44及びプッシュロッド20もカムフォロア46によって押圧されて突出方向へ移動する。これにより、プッシュロッド20が、押込位置から突出位置へ移動される。具体的には、プッシュロッド20の規制突起20Dが、ホルダ42の挿入溝42H内を突出方向へ移動すると共に、挿入溝42Hから離脱して、ロータ34の規制溝34B内に挿入する。そして、規制突起20Dがロータ34の規制溝34Bの底部に当接することで、プッシュロッド20の突出方向への移動が制限されて、突出位置に配置される。また、このときには、スライダ44のスライダ用ガイド突起44Aが、ロータ34のガイド溝34A及びホルダ42のカム溝42Dを跨るように配置されて、ロータ34(すなわち、プッシュロッド20)のホルダ42に対する相対回転が制限される(図9参照)。これにより、フューエルリッド70がプッシュロッド20によって車幅方向外側(車幅方向外側)へ押出されて、プッシュロッド20の係止部20Aがフューエルリッド70の係止孔72Aから離脱する。その結果、フューエルリッド70が給油孔を開いた状態になる。
(プッシュロッド20の突出位置から押込位置への動作について)
フューエルリッド70が給油口を開いている状態で、フューエルリッド70を閉じると、プッシュロッド20がスプリング50の付勢力に抗して突出位置から押込方向へ押込まれる。なお、この状態では、フューエルリッド70の係止孔72A内に、プッシュロッド20の係止部20Aが挿入した状態で、プッシュロッド20が押込方向へ押込まれる。これにより、プッシュプッシュ機構40が作動して、プッシュロッド20が押込位置に維持される。以下、このときのプッシュプッシュ機構40について説明する。
プッシュロッド20が突出位置から押込方向へ移動すると、プッシュロッド20の規制突起20Dが、ロータ34の規制溝34Bから離脱して、ホルダ42の挿入溝42H内に挿入される。そして、規制突起20Dが挿入溝42Hの押込許容部42H1内に配置される。
また、プッシュロッド20が押込方向へ移動するときには、スライダ44及びカムフォロア46が、プッシュロッド20に押圧されて、押込方向へ移動する。具体的には、スライダ44のスライダ用ガイド突起44A及びカムフォロア46の摺動子46Aが、ホルダ42のカム溝42D内を押込方向へ移動する。また、このときには、カムフォロア46の摺動面46A1がスライダ44のスライダ側カム面44Cにおける第2傾斜面44C2によって押圧されて、カムフォロア46が押込方向へ変位する。
そして、プッシュロッド20の規制突起20Dが押込許容部42H1の底部に到達するときには、図16(E)に示されるように、カムフォロア46の摺動子46Aがホルダ42のカム溝42Dから押込方向へ離脱する。このため、摺動子46Aがスライダ44のスライダ側カム面44Cの第2傾斜面44C2上を摺動しながら、カムフォロア46がスライダ44に対して周方向一方側へ相対回転する。
そして、この状態でフューエルリッド70に対する押込操作を終了すると、プッシュロッド20、スライダ44、及びカムフォロア46が、スプリング50の付勢力によって突出方向へ押出される。すなわち、プッシュロッド20、スライダ44、及びカムフォロア46が、反転して、突出方向へ変位する。このとき、カムフォロア46の摺動面46A1がホルダ42の第1傾斜カム面42F1に当接する。そして、プッシュロッド20が押込位置へ到達するときには、図16(F)に示されるように、カムフォロア46の摺動面46A1がホルダ42の第1傾斜カム面42F1上を摺動しながら、スライダ44に対して周方向一方側へさらに回転する。また、このときには、カムフォロア46の摺動子46Aがホルダ42の保持カム面42F3に当接して、カムフォロア46の周方向一方側への回転が停止する。これにより、カムフォロア46の軸方向一方側及び周方向一方側への移動が阻止されて、プッシュロッド20が押込位置に維持される。
(緊急時における車両用リッドロック装置10の動作について)
プッシュロッド20がロック姿勢に遷移している状態で、車両用リッドロック装置10のモータ32が仮に故障したときや、車両のバッテリーの充電が不十分な状態のとき等の緊急時では、制御部80よってモータ32が駆動しない。すなわち、このような緊急時では、フューエルリッド70を開くことができない状態になる。このため、このような場合には、使用者によってエマージェンシーケーブル64を操作して、エマージェンシー機構60を作動させることで、プッシュロッド20をロック姿勢からアンロック姿勢に遷移させる。これにより、車両用リッドロック装置10のプッシュロッド20に対する押込操作が可能な状態になり、緊急時においてもフューエルリッド70が開く状態になる。以下、エマージェンシー機構60の動作について説明する。
図11に示されるように、エマージェンシー機構60を作動させるときには、使用者がエマージェンシーケーブル64の把持部64Dを把持して、エマージェンシーケーブル64を後側へ引っ張る。これにより、エマージェンシーケーブル64のケーブルエンド部64Bの先端部がハウジング14のケーブル挿入孔14Hからケース12の外部へ引出されて、ケーブルエンド部64Bがハウジング14に対して相対移動する。
また、ケーブルエンド部64Bは、ハウジング14の保持爪14Gによって保持されて、作動溝14Fに沿って配策されている。このため、ケーブルエンド部64Bがハウジング14に対して相対移動するときには、ケーブルエンド部64Bが作動溝14Fの長手方向に沿って変位する。これにより、ケーブルエンド部64Bのケーブル突起64Eが、ロータ34の連結突起34Eに当接(連結)して、連結突起34Eをロータ34の周方向一方側(図11の矢印A方向側)へ押圧する。その結果、ロータ34及びプッシュロッド20が、ロック姿勢から周方向一方側へ回転してアンロック姿勢に遷移する。したがって、プッシュロッド20の軸方向の移動が許可された状態(プッシュプッシュ機構40の作動が許可された状態)になる。よって、この状態で、使用者がフューエルリッド70を押込操作することで、プッシュプッシュ機構40が作動して、プッシュロッド20が押込位置から突出位置へ移動する。以上により、緊急時において、フューエルリッド70を開くことができる。
以上説明したように、本実施の形態の車両用リッドロック装置10では、エマージェンシー機構60のエマージェンシーケーブル64がケース12に配策されており、エマージェンシーケーブル64のケーブルエンド部64Bがロータ34の径方向外側に配置されている。また、ケーブルエンド部64Bには、ケーブル突起64Eが形成されており、ケーブル突起64Eが、ロック姿勢におけるロータ34の連結突起34Eに対してロータ34の周方向他方側に隣接して配置されている。そして、使用者がエマージェンシーケーブル64を長手方向他方側へ引っ張ることで、ケーブル突起64Eがロータ34の連結突起34Eに連結して、ロータ34(すなわち、プッシュロッド20)がロック姿勢からアンロック姿勢に遷移する。これにより、車両用リッドロック装置10のような回転式のロック装置において、フューエルリッド70に対するロックを解除することができる。
また、ハウジング14には、作動溝14Fの幅方向両端部において、保持爪14Gが設けられており、ケーブルエンド部64Bが、保持爪14Gによって、作動溝14Fの長手方向に沿って移動可能に保持されている。このため、使用者がエマージェンシーケーブル64を長手方向他方側へ引っ張るときに、ケーブルエンド部64Bを作動溝14Fの長手方向に沿って移動させることができる。これにより、エマージェンシーケーブル64が長手方向他方側へ移動するときの、エマージェンシーケーブル64のケーブル突起64Eとロータ34の連結突起34Eとの当接状態(連結状態)を良好に維持することができる。したがって、プッシュロッド20によるフューエルリッド70に対するロック解除を良好に行うことができる。
また、ハウジング14には、ケーブル挿入孔14Hが形成されており、ケーブルエンド部64Bの先端部が、ケーブル挿入孔14Hからケース12の内部に挿入されて、ケーブル収容部16Aの底壁に沿って湾曲して配策されている。このため、ケーブルエンド部64Bの先端部がケース12の外部に露出することを防止できる。これにより、例えば、ケーブルエンド部64Bの先端部が、車両の他の部品に引っ掛かることで生じるエマージェンシーケーブル64の操作不良等を防止することができる。また、例えば、車両用リッドロック装置10を車両に組付けるときに、ケーブルエンド部64Bの先端部が、車両の他の部品に干渉することも防止できる。これにより、車両用リッドロック装置10の組付性を向上することができる。
また、プッシュロッド20は、プッシュロッド20を突出方向へ押出すプッシュプッシュ機構40のカムフォロア46に相対回転可能に連結されている。このため、ロック姿勢において、ロータ34(すなわち、プッシュロッド20)が、エマージェンシーケーブル64によって回転するときには、ロータ34の回転力がプッシュプッシュ機構40に伝達されない。これにより、車両用リッドロック装置10にプッシュプッシュ機構40を備えた構成にしても、ロータ34(プッシュロッド20)のみをエマージェンシーケーブル64によって回転させて、フューエルリッド70に対するロック解除を行うことができる。
また、ロッドユニット22では、連結突起34Eを有するロータ34が、軸方向に相対回転可能に且つ周方向に相対回転不能に、プッシュロッド20に連結されている。このため、プッシュロッド20が押込位置と突出位置との間を移動するときには、プッシュロッド20がロータ34に対して軸方向に相対移動する。すなわち、プッシュロッド20が押込位置と突出位置との間を移動するときに、ロータ34(すなわち、連結突起34E)の位置を維持することができる。これにより、ロータ34の連結突起34Eに連結されるエマージェンシーケーブル64の位置も維持することができる。したがって、エマージェンシーケーブル64の配策状態を良好に維持することができる。
また、ロータ34は、電動駆動機構30のモータ32によって周方向に回転する。これにより、プッシュロッド20をロータ34の回転によって回転させることができる。
なお、本実施形態では、ロータ34の「連結部」としての連結突起34Eと、エマージェンシーケーブル64の「被連結部」としてのケーブル突起64Eとを、それぞれケース12の作動溝14F内に突出させて連結するように構成している。
これに代えて、例えば、エマージェンシーケーブル64のケーブルエンド部64Bに長手方向に延びて作動溝14Fに対応する長さの被連結孔を設けるとともに、ロータ34の連結突起34Eを作動溝14Fに貫通させてケース12の外側まで突出させて被連結孔を貫通するように構成し、被連結孔の他端側縁部と連結突起34Eとを当接させることで連結するようにしてもよい。この場合、通常作動時には、ロータ34がロック姿勢とアンロック姿勢との間を回転した場合でも連結突起34Eが被連結孔内を移動するのみであり、エマージェンシーケーブル64が移動することはない。一方、緊急時に、エマージェンシーケーブル64を引っ張ると、エマージェンシーケーブル64のケーブルエンド部64Bが移動して被連結孔の他端側縁部が連結突起34Eと当接することでロータ34がロック姿勢からアンロック姿勢に移動される。
また、例えば、エマージェンシーケーブル64のケーブル突起64Eを作動溝14Fに貫通してケース12の内側まで伸ばし、ケース12内にあるロータ34の連結突起34Eと連結するように構成してもよい。
また、本実施形態では、ケース12の「保持部」を、一対の保持爪14Gによって構成しているが、保持爪14Gの数はこれに限られるものではなく、1、または、3以上の保持爪によって構成してもよい。さらに、保持部の形状は上述した保持爪14Gの形状に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
10 車両用リッドロック装置
12 ケース
14 ハウジング
14A 第1収容部
14A1 底壁
14B 第2収容部
14C 連通溝
14E 連通孔
14F 作動溝
14G 保持爪(保持部)
14H ケーブル挿入孔(挿入孔)
14J ケーブルガイド
16 カバー
16A ケーブル収容部(収容部)
18 防水キャップ
20 プッシュロッド
20A 係止部
20B くびれ部
20C ロッド用ガイド突起
20C1 傾斜部
20D 規制突起
20D1 傾斜部
22 ロッドユニット(ロックシャフト)
30 電動駆動機構(駆動機構)
32 モータ
32A モータ本体
32B 出力軸
32C ウォームギヤ
34 ロータ
34A ガイド溝
34B 規制溝
34C ウォームホイール部
34E 連結突起(連結部)
34F 当接片
36 第1ストッパ
38 第2ストッパ
40 プッシュプッシュ機構
42 ホルダ
42A 第1ホルダ部
42B 第2ホルダ部
42C ホルダインナ部
42D カム溝
42E ホルダ側カム部
42F ホルダ側カム面
42F1 第1傾斜カム面
42F2 第2傾斜カム面
42F3 保持カム面
42G 阻止溝
42G1 阻止部
42H 挿入溝
42H1 押込許容部
42H2 傾斜部
42J 端部
42K 端部
44 スライダ
44A スライダ用ガイド突起
44B スライダ側カム部
44C スライダ側カム面
44C1 第1傾斜面
44C2 第2傾斜面
46 カムフォロア
46A 摺動子
46A1 摺動面
46B フランジ部
48 ワッシャ
50 スプリング
60 エマージェンシー機構
62 ケーブル配策機構部
64 エマージェンシーケーブル(牽引部材)
64A ケーブル本体
64B ケーブルエンド部(エンド部)
64C 切欠部
64D 把持部
64E ケーブル突起(被連結部)
64F 取手部
70 フューエルリッド
72 インナパネル
72A 係止孔
80 制御部

Claims (5)

  1. ケースと、
    一端部が前記ケースから突出した状態で軸回りに回転可能に前記ケース内に配置されると共に、当該一端部にフューエルリッドを係止する係止部を有し、回転することで前記係止部を前記フューエルリッドに係止可能なロック姿勢と係止不能なアンロック姿勢との間を遷移するロックシャフトと、
    前記ロックシャフトに設けられ、径方向外側へ突出された連結部と、
    長尺状に形成され、長手方向一端部を構成するエンド部が前記ロックシャフトの径方向外側に配置され、前記連結部に連結可能に構成された被連結部を前記エンド部に有すると共に、前記ロック姿勢において長手方向他方側へ牽引されることで、前記被連結部が前記連結部に連結して前記ロックシャフトを前記ロック姿勢から前記アンロック姿勢に遷移させる牽引部材と、
    を備えた車両用リッドロック装置。
  2. 前記ケースは、
    前記ケースの内部と外部とを連通し、且つ前記ロックシャフトの周方向に沿って延在され、少なくとも前記連結部又は前記被連結部のいずれか一方が配置される作動溝と、
    前記エンド部を前記作動溝の長手方向に沿って移動可能に保持する保持部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用リッドロック装置。
  3. 前記ケースは、
    前記エンド部の先端部を前記ケースの内部へ挿入するための挿入孔と、
    前記ケースの内部に挿入された前記エンド部を収容する収容部と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の車両用リッドロック装置。
  4. 前記ロックシャフトは、
    一端部に前記係止部を有し、軸回りに回転可能に前記ケースに保持されると共に、押込位置から軸方向一方側へ移動した突出位置に配置されることで閉状態の前記フューエルリッドを押出して開状態にするプッシュロッドと、
    前記連結部を有すると共に、前記プッシュロッドの軸方向において相対移動可能に、且つ前記プッシュロッドの軸回りに相対回転不能に、前記プッシュロッドに連結されたロータと、
    を含んで構成されており、
    前記プッシュロッドと相対回転可能に連結され且つ前記プッシュロッドと共に前記突出位置と前記押込位置との間を移動するカムフォロアを有し、前記プッシュロッドが前記突出位置から軸方向他方側へ押込まれたときに前記カムフォロアを前記押込位置に維持させると共に、前記プッシュロッドが再度押込まれることで前記カムフォロアの維持を解除して、前記カムフォロアによって前記プッシュロッドを前記突出位置へ押出すプッシュプッシュ機構を備えた請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用リッドロック装置。
  5. 前記ロータを前記プッシュロッドの軸回りに回転させる駆動機構を備えた請求項4に記載の車両用リッドロック装置。
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