JP6931483B2 - シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、シートに搬送力を付与する搬送部材と、搬送されるシートが接触して回転移動する可動部材と、可動部材の位置を検知する位置検知手段と、を備えるシート搬送装置が知られている。この種のシート搬送装置では、位置検知手段の検知結果に基づいて、可動部材を配置した検知位置におけるシートの有無を検知する。
特許文献1には、位置検知手段として、発光部と受光部とを含む光透過型のフォトセンサを備え、可動部材であるアクチュエータによって発光部から照射された光が遮断されるか否かによって、検知位置におけるシートの有無を検知する構成が記載されている。
従来のシート搬送装置では、位置検知手段に異物が付着して、シートの有無についての誤検知が生じることがあった。
上述した課題を解決するために、本発明は、シートに搬送力を付与する搬送部材と、搬送される前記シートが接触して動く可動部材と、前記可動部材の位置を検知する位置検知手段とを備えるシート搬送装置において、前記可動部材を清掃する清掃手段を備え、前記清掃手段は、前記可動部材における前記シートが接触する部分を清掃することを特徴とするものである。
本発明によれば、位置検知手段に異物が付着することに起因する誤検知を抑制することができる、という優れた効果がある。
自動原稿搬送装置における原稿検知機構近傍の拡大断面図。 本実施形態に係る複写機の概略構成図。 画像読取装置の断面図。 自動原稿搬送装置の上部の断面図。 自動原稿搬送装置における原稿検知機構近傍の斜視断面図。 フィラーが回転した状態の自動原稿搬送装置の上部の断面図。 原稿がセットされる前の状態の画像読取装置の概略説明図。 原稿がセットされ、ピックアップされる前の状態の画像読取装置の概略説明図。 フィラーを有する原稿検知機構の拡大説明図。 開閉カバーを開放方向に回転させた画像読取装置の概略説明図。 開閉カバーを開放方向に回転させたときのフィラーの挙動を示す説明図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置の一構成例である複写機100を示す概略構成図である。複写機100は、電子写真方式の画像形成装置であり、画像形成部であるプリンタ部200と、画像読取装置300とを備えている。本実施形態では、電子写真方式のプリンタ部200を備える構成について説明するが、複写機100等の画像形成装置における画像形成方式はインクジェット方式などの他の方式であってもよい。
プリンタ部200は、画像読取装置300で読み取られた画像の画像データや外部装置から送られてきた画像データに基づいて、シート供給部としての給紙装置210から供給された記録媒体としてのシートである用紙(記録シート)Pにトナー画像を形成する。
画像読取装置300は、シート搬送装置としての自動原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)310と、スキャナ部320とを備える。自動原稿搬送装置310は、利用者がセットした画像読取対象としてのシートである原稿MSを送り出し、スキャナ部320は、自動原稿搬送装置310から送り出された原稿MSの画像を読み取る。
搬送対象の用紙Pや原稿MSなどのシートの厚さは、例えば50[μm]〜500[μm]である。一般に上質紙と呼ばれる厚さが100[μm]程度(例えば100[μm]±10[μm])の用紙Pや原稿MSなどのシートも搬送対象とされる。
プリンタ部200は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を作像するための四つの作像ユニット6(Y,M,C,K)を備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。作像ユニット6(Y,M,C,K)はそれぞれ、潜像担持体としてのドラム状の感光体1(Y,M,C,K)、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置、除電装置、帯電装置、現像装置等を備えている。これらの作像ユニット6は、プリンタ部200に対して脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
図2において作像ユニット6(Y,M,C,K)の下方には光書込ユニット7が配設されている。潜像形成手段としての光書込ユニット7は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lを、作像ユニット6(Y,M,C,K)におけるそれぞれの感光体1(Y,M,C,K)に照射して露光する。この露光により、それぞれの感光体1(Y,M,C,K)の表面上にY、M、C、K用の静電潜像が形成される。なお光書込ユニット7は、光源から発したレーザー光を、モータによって回転駆動しているポリゴンミラーで主走査方向(感光体軸線方向)に偏向させながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。
光書込ユニット7の下方には、シート収容カセット26や、これに組み込まれた給紙分離機構27などを有するシート供給装置としての給紙装置210が配設されている。シート収容カセット26は、用紙Pを複数枚重ねたシート束の状態で収納している。また、給紙分離機構27は、回転駆動可能な給紙フィードローラ27aと、これに当接する給紙分離パッド27bとによって給紙分離ニップを形成している。
シート収容カセット26内のシート束における一番上の用紙Pには、給紙分離機構27の給紙フィードローラ27aが接触している。給紙フィードローラ27aは、自らの回転駆動により、用紙Pを給紙分離ニップ内に送り込む。給紙分離ニップ内に対して複数枚の用紙Pが重なった状態で送り込まれると、それらの用紙のうち、最上位の用紙Pだけに給紙フィードローラ27aが接触する。最上位の用紙Pは、給紙フィードローラ27aの表面移動に追従して給紙分離ニップ内を給送方向に移動する。これに対し、最上位の用紙Pを除く下位側の用紙Pには、表面移動しない給紙分離パッド27bによる負荷抵抗が付与される。これにより、下位側の用紙Pは、最上位の用紙Pに追従して給送方向に移動することができず、給紙分離ニップ内に留まる。このようにして、給紙分離機構27は、シート収容カセット26内から送り出された複数枚の用紙Pのうち、最上位の用紙Pだけを一枚に分離して給紙分離ニップから第一シート搬送経路である給紙路251に向けて送り出す。
給紙路251の長さ方向における中間点付近には、搬送手段としての搬送ローラ対28が配設されている。この搬送ローラ対28は、二つのローラを当接させて搬送ニップを形成し、一方のローラが駆動手段によって回転駆動されるようになっている。
また、給紙路251の長さ方向における末端付近には、突き当て搬送手段としてのレジストローラ対29が配設されている。このレジストローラ対29は、二つのレジストローラを当接させて突き当て搬送ニップとしてのレジストニップを形成する。二つのレジストローラのうち、一方のレジストローラが駆動手段によって回転駆動されるようになっている。
搬送ローラ対28の回転駆動されるローラである搬送駆動ローラは、給紙分離機構27の給紙フィードローラ27aの回転駆動が開始されるのとほぼ同時、あるいは、僅かなタイムラグをおいて、回転駆動が開始される。給紙分離機構27の給紙分離ニップから給紙路251に送り出された用紙Pの先端部は、やがて搬送ローラ対28の搬送ニップに挟み込まれる。搬送駆動ローラは、給紙フィードローラ27aよりも速い線速で回転駆動されるので、このとき、用紙Pは給紙分離ニップと搬送ニップとの間において強いテンションで張られる。そして、給紙フィードローラ27aに対して強いトルクがかかることで、トルクリミッターが作動して給紙フィードローラ27aが用紙Pに連れ回る。
その後、用紙Pは、搬送駆動ローラの回転駆動によって搬送ニップ内からレジストローラ対29に向けて送り出された後、先端をレジストローラ対29のレジストニップに突き当てる。このとき、レジストローラ対29の回転駆動は停止されているため、用紙Pはレジストニップ内に進入することができず、徐々に撓んでいく。この撓みにより、用紙Pのスキューが補正される。
搬送ローラ対28の搬送ニップから用紙Pが送り出され始めた後、所定のタイミングが到来した時点で、給紙分離機構27の給紙フィードローラ27aの回転駆動、及び搬送ローラ対28の回転駆動が停止される。これにより、用紙Pは、先端部を撓ませた状態で搬送が一時停止される。
作像ユニット6(Y,M,C,K)の図2中の上方には、中間転写体としての中間転写ベルト8を張架しながら無端移動させる中間転写ユニット15が配設されている。この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8の他、四つの一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)、ベルトクリーニング装置10などを備えている。また二次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13及びテンションローラ14なども備えている。
中間転写ベルト8は、ループ内側の三つのローラに張架されながら、少なくとも何れか一つのローラの回転駆動によって図2中の反時計回りに無端移動させられる。一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)は、このように無端移動させた中間転写ベルト8を感光体(Y,M,C,K)との間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する方式のものである。一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)を除くローラは、全て電気的に接地されている。中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1(Y,M,C,K)上のY、M、C、Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に四色重ね合わせトナー像(以下、四色トナー像という)が形成される。
ベルトループ内側に配設された二次転写バックアップローラ12は、ベルトループ外側に配設された二次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで二次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された四色トナー像は、この二次転写ニップで用紙Pに転写される。二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、用紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニング装置10によってクリーニングされる。
給紙フィードローラ27aや搬送ローラ対28の回転駆動を一時停止された後、用紙Pを二次転写ニップ内で中間転写ベルト8上の四色トナー像と同期させ得るタイミングが到来すると、給紙フィードローラ27aや搬送ローラ対28の回転駆動が再開される。また、レジストローラ対29の回転駆動が開始する。これにより、用紙Pがレジストローラ対29のレジストニップに挟み込まれた後、レジストニップから二次転写ニップに向けて送り出される。そして、二次転写ニップにおいて、中間転写ベルト8上の四色トナー像に重ね合わされる。
二次転写ニップの上方には定着装置20が配置されており、二次転写ニップから送り出された用紙Pは、定着装置20の定着ローラ対230の間を通過するときに熱と圧力とにより、表面に転写された四色トナー像が定着される。その後、用紙Pは、排紙ローラ対30のローラ間を経て機外へと排出される。プリンタ部200の上面には、スタック部31が形成されており、排紙ローラ対30によって機外に排出された用紙Pは、このスタック部31上に順次スタックされる。
中間転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部31との間には、ボトル収容器33が配設されている。このボトル収容器33は、Y、M、C、Kトナーを収容する補給用トナー収容部としてのトナーボトル32(Y,M,C,K)を収容している。トナーボトル32(Y,M,C,K)は、ボトル収容器33上にトナー各色毎に上から置くようにして設置する。トナーボトル32(Y,M,C,K)内のY、M、C、Kトナーは、それぞれトナー搬送手段としてのトナー補給装置により、作像ユニット6(Y,M,C,K)の現像装置に適宜補給される。これらのトナーボトル32(Y,M,C,K)は、作像ユニット6(Y,M,C,K)とは独立してプリンタ部200に脱着可能である。
定着装置20の近傍には、スイッチバック装置が配設されている。用紙Pの両面に画像を形成する両面プリントモードにおいて、一方の面だけにトナー像が形成された後に定着装置20を通過した用紙Pは、このスイッチバック装置により、上下反転される。上下反転された用紙Pは第四用紙搬送経路254及び反転路255を経由してレジストローラ対29のレジストニップに向けて再送される。そして、レジストニップから二次転写ニップに送られて、他方の面にもトナー像が形成された後、定着装置20で他方の面のトナー像の定着処理が施された後、排紙ローラ対30を経由してスタック部31上にスタックされる。
図2に示すように、プリンタ部200の上には、自動原稿搬送装置310とスキャナ部320とを具備する画像読取装置300が配設されている。この画像読取装置300は、プリンタ部200の背面に固定された二本の脚部で支えられる架台の上に固定されており、プリンタ部200のスタック部31と、架台との間には大きな空間が介在している。スタック部31の上にスタックされる用紙Pはその空間に位置することになる。
画像読取装置300のスキャナ部320は、固定読取部321及び移動読取部322を有している。移動読取部322は、原稿MSに接触するようにスキャナ部320のケーシング上壁に固定された第二コンタクトガラスの直下に配設されており、光源や、反射ミラーなどからなる光学系を図2中の左右方向に移動させることができる。そして、光学系を図2中の左側から右側に移動させていく過程で、光源から発した光を第二コンタクトガラス上に載置された原稿の表面で反射させた後、複数の反射ミラーを経由させて、スキャナ本体に固定された画像読取センサ323で受光する。
一方、固定読取部321は、光源、反射ミラー、CCD等の画像読取センサなどを有しており、原稿MSに接触するようにスキャナ部320のケーシング上壁に固定された第一コンタクトガラスの直下に配設されている。そして、自動原稿搬送装置310によって搬送される原稿MSが第一コンタクトガラス上を通過するときに、光源から発した光を原稿面で順次反射させながら、複数の反射ミラーを経由させて画像読取センサで受光する。これにより、光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、原稿MSの第一面を光走査する。自動原稿搬送装置310は、原稿MSの第二面を光走査する第二面固定読取部を具備している。
自動原稿搬送装置310に複数の原稿MSを積み重ねた原稿束がセットされている場合、その原稿MSを一枚ずつ自動搬送できる。そして、一枚ずつ自動搬送された原稿MSの画像を、スキャナ部320内の固定読取部321や、自動原稿搬送装置310内の第二面固定読取部に順次読み取らせていくことができる。この場合、原稿束を原稿載置台311上にセットした後、コピースタートボタンを押す。すると、自動原稿搬送装置310が、原稿載置台311上に載置された原稿束の原稿MSを上から順に搬送する。この搬送の過程で、原稿MSを反転させた直後にスキャナ部320の固定読取部321の真上に通す。このとき、原稿MSの第一面の画像がスキャナ部320の固定読取部321によって読み取られる。
上述した構成の複写機100のプリンタ部200は、用紙Pを搬送するためのシート搬送経路としての第一〜第五の用紙搬送経路(符号「251」〜「255」)を有する。
給紙路251では、給紙装置210から一枚ずつ供給された用紙Pが搬送される。シート収容カセット26に収容された用紙Pは、給紙フィードローラ27aにより送出され、搬送ローラ対28及びレジストローラ対29を介して、二次転写バックアップローラ12と二次転写ローラ19とが対向している二次転写ニップに搬送される。二次転写ニップでは、中間転写ベルト8上に形成されたトナー画像が、用紙Pに転写される。給紙路251における搬送対象の用紙Pを収容するシート収容カセット26上の用紙Pの有無は、シート検知装置としてのカセット用紙センサ220で検知される。
第二用紙搬送経路252では、二次転写ニップでトナー画像が転写された用紙Pが、定着装置20の定着ローラ対230のニップ部を通過した後、排紙ローラ対30に向けて搬送される。
第三用紙搬送経路253では、片面画像形成動作時において、定着後の用紙Pが排紙ローラ対30を介してスタック部31上に排紙されるように搬送される。また、第三用紙搬送経路253では、両面画像形成動作時において、画像形成位置でトナー画像がおもて面に形成された用紙Pが、排紙ローラ対30に向けて搬送される。そして、用紙Pの後端が排紙ローラ対30に近づいた所定のタイミングで排紙ローラ対30が逆回転することにより、用紙Pが第四用紙搬送経路254に向けて搬送される。第三用紙搬送経路253における用紙Pの後端は、シート検知装置としての出口用紙センサ280で検知される。
第四用紙搬送経路254では、両面画像形成動作時において、用紙Pの裏面に画像を形成するために、第三用紙搬送経路253から搬送されてきた用紙Pが、更に第五用紙搬送経路である反転路255に向けて搬送される。
反転路255では、第四用紙搬送経路254から搬送されてきた用紙Pが、レジストローラ対29を介して、二次転写バックアップローラ12と二次転写ローラ19とが対向している二次転写ニップに搬送される。二次転写ニップでは、中間転写ベルト8上に形成されたトナー画像が、用紙Pの裏面に転写される。反転路255における用紙Pは、シート検知装置としての反転用紙センサ290で検知される。
画像読取装置300は、原稿MSを搬送するためのシート搬送経路としての原稿搬送経路330を有する。原稿搬送経路330は、搬送される原稿MSが接触する湾曲したガイド面を有する搬送ガイド部材340等で形成されている。原稿搬送経路330では、自動原稿搬送装置310によって搬送される原稿MSが、固定読取部321の画像読取位置に搬送される。自動原稿搬送装置310の原稿載置台311上の原稿MSの有無は、シート検知装置としての原稿検知機構350で検知される。
図3は、画像読取装置300の断面図である。自動原稿搬送装置310の装置内部での原稿MSの搬送経路を図3中の一点鎖線の矢印「A」で示す。
自動原稿搬送装置310は、ピックアップローラ301と、原稿分離機構40とを備える。ピックアップローラ301は、原稿載置台311にセットされた原稿MSを装置内部に取り込むため搬送ローラである。原稿分離機構40は、ピックアップローラ301で取り込まれた原稿MSの最上の一枚を原稿フィードローラ302で原稿搬送路306の下流側に向けて搬送する。さらに、複数枚の原稿MSが取り込まれた場合に最上の一枚の原稿MSと他の原稿MSとを分離する。
原稿MSをピックアップするときはピックアップローラ301が図3中の破線で示す位置から図3中の矢印「B」で示すように下方に移動し、実線で示す位置まで下降すると、ピックアップローラ301が原稿MSの束の最上面に当接する。原稿MSに当接したピックアップローラ301を図3中の時計回り方向に回転させることで、ピックアップローラ301が接触した原稿MSを装置内部に引き込む。原稿MSの束の読取動作が終了すると、ピックアップローラ301を上方に移動させて原稿載置台311から所定の距離だけ離間させる待機状態となる。これにより、使用者が次の原稿MSの束を原稿載置台311にセットできるようになる。
ピックアップローラ301は、ピックアップホルダ301aに回転可能に保持され、ピックアップホルダ301aは原稿フィードローラ302の回転軸上に設けられた両方向トルクリミッターを介して上下に揺動するようになっている。
ピックアップローラ301及び原稿フィードローラ302を駆動する駆動源である原稿搬送モータが正転しているときは、ピックアップホルダ301aが、ピックアップローラ301を保持する側の端部が下降する方向(図3中の矢印「B」方向)に回転する。そして、ピックアップローラ301が原稿MSの上面に突き当たると、両方向トルクリミッターの作用によってピックアップホルダ301aの回転が停止する。
一方、原稿搬送モータを逆転するとピックアップローラ301を保持する側の端部が上昇する方向(図3中の矢印「B」方向の逆方向)にピックアップホルダ301aが回転する。そして、開閉カバー360にピックアップホルダ301aが突き当たり、両方向トルクリミッターの作用によってピックアップホルダ301aの回転が停止する。
原稿分離機構40で一枚に分離された原稿MSは、第一原稿搬送ローラ対303及び第二原稿搬送ローラ対304によって読取部331に向けて搬送される。そして、原稿レジストセンサ332の検知結果に基づいて、固定読取部321による読取のタイミングを原稿MSの先端と合わせて原稿の読取を行う。読取部331で画像が読み取られた原稿MSは、原稿排紙ローラ305によって原稿排紙トレイ313に排紙される。
図4は、自動原稿搬送装置310の上部の断面図であり、図1は、図4に示す自動原稿搬送装置310における原稿検知機構350近傍の拡大断面図である。図5は、自動原稿搬送装置310における原稿検知機構350近傍の斜視断面図である。
本実施形態の自動原稿搬送装置310は、シートである原稿MSに搬送力を付与する搬送部材として、ピックアップローラ301を備える。また、原稿検知機構350は、搬送される原稿MSが接触してフィラー回動軸2aを中心に回動する回動部材であるフィラー2と、フィラー2の回動位置を検知する位置検知手段である光透過センサ4を備える。光透過センサ4は、フィラー2における遮光部2bを挟んで図1中の手前側と奥側とに、発光部と受光部とを備え、発光部が発光したときの受光部の受光信号に基づいて、発光部と受光部との間の検知領域に遮光部2bが在るかどうかを検知する。この検知結果に基づいて、ピックアップローラ301によって搬送力を付与される位置における原稿の有無を検知する。
フィラー2は、その一端に保持軸であるフィラー回動軸2aを有し、フィラー回動軸2aを中心に回動のみできる状態で開閉カバー360に保持される。フィラー2の他端には遮光部2bを備え、遮光部2bよりもフィラー回動軸2aの側には原稿接触面2dを有し、所定の検知位置に原稿MSがない場合、搬送フレーム5の側に取り付けられた光透過センサ4の検知領域を遮蔽する。
原稿搬送路306に原稿MSが挿入されることで原稿MSの先端がフィラー2の原稿接触面2dに当接し、フィラー2の姿勢を変位させることで、フィラー2は光透過センサ4の検知領域を遮蔽しない状態となる。原稿MSが更に下流側に搬送され、フィラー2と接触する範囲を通過すると、フィラー2は自重により再び光透過センサ4の検知領域を遮蔽する位置に移動する。また、フィラー2と接触する範囲に原稿MSが無い場合は、フィラー2は原稿接触面2dの一部が搬送フレーム5に配置されたクッション11に当接して静止する。そして、開閉カバー360を開閉することにより、フィラー2の遮光部下面2cと原稿接触面2dとがクッション11と摺動する。
フィラー2は、フィラー回動軸2aから直線状に延在する部分の先端に屈曲部を有し、遮光部2bは屈曲部よりも先端側に位置する。フィラー2における屈曲部よりも根元側の部分の下面は、原稿MSがセットされたときに原稿MSの先端が接触し得る原稿接触面2dである。
図6は、図1、図4及び図5に示す状態からフィラー2がフィラー回動軸2aを中心に図1及び図4中の時計回り方向に回転した状態の自動原稿搬送装置310の上部の断面図である。図1、図4及び図5に示す状態のフィラー2に対して、ピックアップローラ301によって搬送力を付与される位置にセットされた原稿MSが、フィラー2の原稿接触面2dに接触してフィラー2を押し上げることによって、図6に示す状態となる。
図7は、図1、図4及び図5に示す状態の画像読取装置300を模式的に示した概略説明図であり、原稿載置台311に原稿MSがセットされる前の状態を示している。図8は、図6に示す状態の画像読取装置300を模式的に示した概略説明図であり、原稿載置台311に原稿MSがセットされ、ピックアップされる前の状態を示している。
画像読取装置300における自動原稿搬送装置310は、装置本体を構成する搬送フレーム5に対してカバー回動軸360aを中心に回動可能に取り付けられた開閉カバー360を備える。開閉カバー360と搬送フレーム5との間に搬送される原稿MSが通過する原稿搬送路306が形成されている。
図7に示す自動原稿搬送装置310は、開閉カバー360を閉鎖した状態であり、この状態からカバー回動軸360aを中心に開閉カバー360を図7中の矢印「D」方向に回転させることで、原稿搬送路306の一部が露出する。
原稿MSがセットされる前の状態で、搬送フレーム5におけるフィラー2が突き当たる部分には弾性部材であるクッション11を備える。
図7に示す原稿MSがセットされる前の状態では、フィラー2は、クッション11に当接し、遮光部2bが光透過センサ4の光を遮光する位置にある。図8に示す原稿MSがセットされ、ピックアップされる前の状態では、フィラー2は、原稿MSの先端により押し上げられ、光透過センサ4の光がフィラー2によって遮光されなくなり、光透過センサ4が原稿MS有り、と検知する。
図9は、フィラー2を有する原稿検知機構350の拡大説明図である。
フィラー2は開閉カバー360に対して、図9中の矢印「E」で示すように、フィラー回動軸2aを中心に回動可能に組み付けられている。フィラー2は、原稿MSがセットされる前の状態で通紙経路である原稿搬送路306を跨ぐように配置されている。さらに、原稿搬送路306を挟んで開閉カバー360の反対側に位置する搬送フレーム5に配置されたクッション11に原稿接触面2dの一部が当接するように配置されている。このように配置されることで、フィラー2の遮光部2bが光透過センサ4の発光部と受光部との間に位置する状態となる。
原稿MSがセットされることで、フィラー2の原稿接触面2dに原稿MSの先端が接触し、フィラー2を押し上げて変位させる。セットされた原稿MSがピックアップローラ301に搬送され、フィラー2と原稿MSとの接触がなくなると、フィラー2は再び自重によりクッション11に当接する位置に戻る。
図10は、図7に示す状態からカバー回動軸360aを中心に開閉カバー360を図7中の反時計回り方向(図10中の矢印「D」方向)に回転させた状態の画像読取装置300を模式的に示した概略説明図である。図11は、開閉カバー360が図7に示す状態から図10に示す状態に回転したときの、フィラー2の挙動を示す説明図である。
図10に示すように、開閉カバー360がカバー回動軸360aを中心に回転すると、図11に示すように、フィラー2は自重によって、開閉カバー360に対してフィラー回動軸2aを中心に回転する。
このとき、フィラー2の重心がフィラー回動軸2aの鉛直下方に到達するか、フィラー回動軸2aからクッション11までの距離がフィラー回動軸2aからフィラー2までの長さよりも長くなるまでは、フィラー2とクッション11との接触し続ける。このように接触し続けながらも、開閉カバー360の回転に伴ってフィラー回動軸2aからクッション11までの距離が変化するため、フィラー2におけるクッション11と接触する位置が変位し、フィラー2がクッション11に摺動する。この摺動によってフィラー2の付着物がクッション11に移動し、クッション11がフィラー2の清掃手段として機能する。これにより、部品点数の削減を図ることができる。
開閉カバー360を閉鎖した状態でのフィラー2は、図11中の破線で示す位置にあり、原稿接触面2dの先端側がクッション11に接触する。この状態から開閉カバー360が解放する方向(図11中の矢印「D」方向)に回転し、フィラー2が図11中の実線で示す位置に到達するまでの間に、フィラー2における原稿接触面2dの先端側がクッション11と摺擦する。図11ではフィラー2の屈曲部の角がクッション11に接触しており、この状態から開閉カバー360が解放する方向に更に回転すると、遮光部2bの下面である遮光部下面2cがクッション11と摺擦する。すなわち、開閉カバー360の開閉動作に連動してフィラー2における原稿接触面2dと遮光部下面2cとがクッション11と摺擦する。
フィラー2における原稿接触面2dは、原稿MSが摺擦するため、紙粉が付着し易いが、開閉カバー360の開閉動作に連動して原稿接触面2dがクッション11と摺擦して、清掃されるため、原稿接触面2dに付着した紙粉等の異物を除去することができる。
フィラー2における遮光部下面2cは、原稿MSのセット時の押し上げと、原稿MSが無くなったときのフィラー2の自重による移動とによるフィラー2の回動動作によって、光透過センサ4の検知領域である発光部と受光部との間を移動する。このような遮光部下面2cに異物が付着していると、フィラー2の回動動作で遮光部下面2cが発光部と受光部との間を移動したときに、発光部の表面や受光部の表面といった光透過センサ4の検知面に異物が移動するおそれがある。検知面に異物が移動して付着すると異物に光が遮蔽され、フィラー2が原稿MSによって押し上げられて検知領域から外れているにもかかわらず、フィラー2が検知領域内に位置しているものと誤検知されるおそれがある。
これに対して、開閉カバー360の開閉動作に連動して遮光部下面2cがクッション11と摺擦して清掃されるため、遮光部下面2cに付着した異物を除去することができ、遮光部下面2cから光透過センサ4の検知面に異物が移動することを防止できる。これにより、異物が光透過センサ4の検知面等の検知領域内に留まることに起因する誤検知を防止できる。
開閉カバー360の開閉動作に連動してフィラー2がクッション11と摺擦する構成とすることで、フィラー2を清掃するためだけの操作を行うことなく、開閉カバー360の開閉動作を行う度にフィラー2の清掃を行うことができる。
本実施形態のシート搬送装置である自動原稿搬送装置310は、原稿MSの有無を判別する方法として回動部材であるフィラー2と回動位置検知手段である光透過センサ4とを用いている。
この種のシート搬送装置では、回動部材の誤作動によって、回動位置検知手段で誤検知が発生したり、回動部材が回動するときの動作音が発生したり、シートを搬送することにより、回動部材に紙粉やごみなどが集積してしまうという問題があった。
回動部材の誤作動としては、シートが接触して回転した回動部材が、シートの通過後、元の位置に戻るために逆方向に回転したときに、回転範囲を規制する部材でバウンドするチャタリングがある。
本実施形態の自動原稿搬送装置310では、図1に示す状態のフィラー2に原稿MSが接触してフィラー2が回転し、原稿MSの通過後、図1に示す状態に戻るために逆方向に回転すると、回転範囲を規制するクッション11に突き当たる。クッション11は、スポンジ等からなり、フィラー2との接触時の衝撃を緩和する緩衝手段としての機能を有する。このため、原稿MSの通過後にフィラー2がバウンドすることを抑制し、チャタリングの発生を防止することで、フィラー2の誤作動に起因する光透過センサ4での誤検知を防止できる。これにより、高精度に原稿MSの有無を検知することができる。
また、クッション11は、フィラー2との接触時の衝撃を緩和するため、原稿MSの通過後、フィラー2が元の位置に戻る際のフィラー2と回動範囲を規制する部材との衝突音を抑制し、原稿MSの搬送時の騒音を低減することができる。
フィラー2は、搬送される原稿MSと摺擦するため、原稿MSから発生した紙粉や原稿MSに付着していた異物が付着し易い。これに対して、フィラー2を清掃する清掃手段としての機能を有するクッション11を備え、フィラー2に付着した紙粉等の異物を除去できる。これにより、フィラー2に紙粉やごみなどが集積してしまうことを防止できる。
自動原稿搬送装置310は、原稿MSをセットすることでフィラー2の原稿接触面2dが原稿MSにより押し上げられることでフィラー2は、光透過センサ4の検知領域である発光部と受光部との間から外れた位置に移動する。フィラー2の位置から原稿MSがなくなると、フィラー2は、自重により搬送フレーム5における衝突位置に移動する。この衝突位置には、スポンジ状のクッション11を配置している。このクッション11は、開閉カバー360の開閉動作によってフィラー2における原稿接触面2dと遮光部下面2cを摺動できる位置に配置している。自動原稿搬送装置310では、フィラー2の装置本体への衝突が緩衝され、バウンドが無くなることで、光透過センサ4の誤検知を防止できるとともに、衝突音がなくなることで動作音の低減となる。更に開閉カバー360の開閉動作に連動してフィラー2の遮光部下面2cがクッション11と当接するため、通紙によってフィラー2に集積した紙粉やごみが清掃することができる。
フィラー2は、光透過センサ4の検知領域に進入する部分である遮光部2bと、原稿MSが接触する部分である原稿接触面2dを有する部分とは異なる位置である。図1に示すように、フィラー2は先端近傍に屈曲部を有しており、原稿MSが接触し得る原稿接触面2dを有する部分は、この屈曲部よりも根元側の部分である。一方、遮光部2bは屈曲部よりも先端側の原稿MSの先端が接触しない部分に位置する。
原稿MSからの紙粉や異物の移動が生じ易い原稿接触面2dと、光透過センサ4の検知領域に進入する遮光部2bとの位置が異なることにより、原稿MSからの紙粉や異物の移動が生じ易い部分が光透過センサ4の検知領域に進入することを防止できる。これにより、検知領域が紙粉や異物によって汚れることを抑制でき、検知精度の低下を防止できる。
原稿MSの後端がフィラー2と接触する範囲を通過するときに遮光部2bの遮光部下面2cにも原稿MSが接触することがある。この接触により、遮光部下面2cに蓄積した紙粉やごみが光透過センサ4の検知領域に進入することがある。原稿接触面2dに蓄積した紙粉やごみを発泡性の弾性部材からなるクッション11に積極的に集積させることで、光透過センサ4の検知領域への異物の進入を防ぐことができる。クッション11は発泡性の素材であり、紙粉等の異物がクッション11の目に詰まり、外部に拡散することを防止できる。
異物が外部に拡散しないため、異物が原稿接触面2dや遮光部下面2cに留まることを抑制でき、クッション11によるフィラー2のバウンド衝撃吸収性能や清掃性能を維持できる。
上述した実施形態では、シートである原稿MSが接触することによって、可動部材であるフィラー2が回動し、位置検知手段である光透過センサ4がフィラー2の回動位置を検知する構成である。可動部材としては、シートの接触によって回動するものに限らず、シートの接触によって動く部材であればよい。例えば、シートの接触によって平行移動する部材であってもよい。また、位置検知手段としては、光透過型のセンサに限らず、シートが接触することによる可動部材の位置の変化を検知できるものであればよい。
上述した実施形態では、重送されたシートを一枚にして搬送する分離手段を備えるシート搬送装置が、原稿を搬送する原稿搬送手段としての自動原稿搬送装置(ADF)である場合について説明した。分離手段を備えるシート搬送装置としては、自動原稿給送装置に限るものではなく、分離手段を備えたものであれば適用可能である。例えば、シート収容カセット26内に収容された用紙Pをプリンタ部200に向けて搬送する給紙装置210にも適用可能である。
また、シートの有無を検知する回動部材と回動位置検知手段とを備えた原稿検知機構350と同様の構成は、シートの搬送路における搬送方向上流側端部に配置する構成に限らない。図2中の符号「280」や「290」等の搬送されるシートの通過検知する検知機構に用いることができる。
本発明に係るシート搬送装置が搬送するシートとしては、普通紙、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、ラベル紙、OHPシート、布帛、記録シート及びフィルム等を含み、現像剤やインクを付着させることができる媒体の意味である。そして、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものも含む。
本実施形態では、本発明に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置が、電子写真方式の画像形成部を備えた複写機である場合について説明した。本発明に係る画像形成装置としてはこれに限るものではなく、ファクシミリ、プリンタ、印刷機及びインクジェット方式の記録装置等、シートを搬送する機構を備えた画像形成装置であれば適用可能である。
本発明を適用可能な「画像形成装置」とは、紙、OHPシート、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に現像剤やインクを付着させて画像形成を行う装置を意味する。
また「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
原稿MS等のシートに搬送力を付与するピックアップローラ301等の搬送部材と、搬送されるシートが接触して動くフィラー2等の可動部材と、可動部材の位置を検知する光透過センサ4等の位置検知手段とを備える自動原稿搬送装置310等のシート搬送装置において、可動部材を清掃するクッション11等の清掃手段を備えることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シートが接触することでシートから可動部材に付着した紙粉等の異物を清掃手段で除去でき、異物が可動部材から位置検知手段に付着することを防止できる。このため、位置検知手段に異物が付着することに起因する誤検知を抑制することができる。
(態様B)
態様Aにおいて、クッション11等の清掃手段は、フィラー2等の可動部材における原稿MS等のシートが接触する部分(原稿接触面2d)を清掃することを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シートが摺擦するために紙粉等の異物が付着し易い可動部材におけるシートが接触する部分を清掃することができる。このため、可動部材におけるシートが接触する部分に異物が蓄積されることを防止し、蓄積された異物が光透過センサ4等の位置検知手段に付着することを防止でき、位置検知手段に異物が付着することに起因する誤検知を抑制することができる。
(態様C)
態様AまたはBの態様において、光透過センサ4等の位置検知手段は、フィラー2等の可動部材における遮光部2b等の被検知部が、発光部と受光部との間等の検知領域に在るか否かを検知する構成であることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、位置検知手段によって可動部材の位置を検知する構成を実現できる。
(態様D)
態様Cにおいて、クッション11等の清掃手段は、フィラー2等の可動部材における発光部と受光部との間等の検知領域に進入する部分(遮光部下面2c等)を清掃することを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、異物が光透過センサ4の検知面等の検知領域内に留まることに起因する誤検知を防止できる。
(態様E)
態様CまたはDにおいて、フィラー2等の可動部材における発光部と受光部との間等の検知領域に進入する部分(遮光部2b等)と、原稿MS等のシートが接触する部分とは異なる位置であることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シートからの異物の移動が生じ易い部分が光透過センサ4等の位置検知手段の検知領域に進入することを防止できる。これにより、検知領域が紙粉等の異物によって汚れることを抑制でき、検知精度の低下を防止できる。
また、可動部材におけるシートが接触する部分に蓄積された異物が、クッション11等の清掃手段に清掃されるときに、可動部材における検知領域に進入する部分に移動することを抑制できる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において、閉鎖状態から解放状態に移動する開閉カバー360等の開閉部材を備え、クッション11等の清掃手段は、開閉部材の開閉動作に連動して、フィラー2等の可動部材を清掃することを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、開閉部材の開閉を行う度に可動部材の清掃を行うことができる。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、フィラー2等の可動部材は、搬送される原稿MS等のシートが接触して回動する回動部材であることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シートが接触することで回動部材に対してシートから移動して付着した紙粉等の異物を清掃手段で除去でき、回動部材から位置検知手段に異物が付着することに起因する誤検知を抑制できる。
(態様H)
態様Fにおいて、フィラー2等の可動部材は、搬送される原稿MS等のシートが接触して回動する回動部材であり、回動部材のフィラー回動軸2a等の回動軸が開閉カバー360等の開閉部材に設けられていることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、開閉部材の開閉動作によって回動軸が移動し、開閉部材の開閉動作に連動して、可動部材を清掃する構成を実現できる。
(態様I)
態様A乃至Hの何れかの態様において、フィラー2等の可動部材に接触して可動範囲を規制するクッション11等の可動範囲規制部材を備え、可動範囲規制部材が清掃手段の機能を有することを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、部品点数の削減を図ることができる。
(態様J)
態様Iにおいて、クッション11等の可動範囲規制部材は、フィラー2等の可動部材との接触時の衝撃を緩和する緩衝手段としての機能を有することを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、原稿MS等のシートの通過後に可動部材がバウンドすることを抑制し、チャタリングの発生を防止することで、可動部材の誤作動に起因する光透過センサ4である位置検知手段での誤検知を防止できる。これにより、高精度にシートの有無を検知できる。
(態様K)
態様A乃至Jの何れかの態様において、クッション11等の清掃手段は、発泡性のスポンジ等の多孔質体であることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態について説明したように、紙粉等の異物が多孔質体の目に詰まり外部に拡散することを防止できる。
(態様L)
原稿MS等のシートを搬送するシート搬送手段と、シート搬送手段によって搬送されるシートの表面上の画像を読み取るスキャナ部320等の画像読取手段とを備えた画像読取装置300等の画像読取装置において、シート搬送手段として、態様A乃至Kの何れかに係る自動原稿搬送装置310等のシート搬送装置を備える。
これによれば、シートの有無を精度よく検知でき、適切な画像読取を行うことができる画像読取装置を実現できる。
(態様M)
画像読取手段と、画像読取手段で読み取った読取画像に基づいて画像を形成するプリンタ部200等の画像形成手段とを備える複写機100等の画像形成装置において、画像読取手段として、態様Lに係る自動原稿搬送装置310等の画像読取装置を備える。
これによれば、画像読取装置で適切な画像読取を行うことで、適切な画像形成を行うことができる画像形成装置を実現できる。
(態様N)
原稿MS等のシートを搬送するシート搬送手段と、シート搬送手段によって搬送されたシートに画像を形成するプリンタ部200等の画像形成手段とを備える複写機100等の画像形成装置において、シート搬送手段として、態様A乃至Kの何れかに係るのシート搬送装置である画像読取装置300を備える。
これによれば、シートの有無を精度よく検知でき、適切な画像形成を行うことができる画像形成装置を実現できる。
1 感光体
2 原稿接触面
2 フィラー
2a フィラー回動軸
2b 遮光部
2c 遮光部下面
2d 原稿接触面
4 光透過センサ
5 搬送フレーム
6 作像ユニット
7 光書込ユニット
8 中間転写ベルト
9 一次転写バイアスローラ
10 ベルトクリーニング装置
11 クッション
12 二次転写バックアップローラ
13 クリーニングバックアップローラ
14 テンションローラ
15 中間転写ユニット
19 二次転写ローラ
20 定着装置
26 シート収容カセット
27 給紙分離機構
27a 給紙フィードローラ
27b 給紙分離パッド
28 搬送ローラ対
29 レジストローラ対
30 排紙ローラ対
31 スタック部
32 トナーボトル
33 ボトル収容器
40 原稿分離機構
100 複写機
200 プリンタ部
210 給紙装置
220 カセット用紙センサ
230 定着ローラ対
251 給紙路
252 第二用紙搬送経路
253 第三用紙搬送経路
254 第四用紙搬送経路
255 反転路
280 出口用紙センサ
290 反転用紙センサ
300 画像読取装置
301 ピックアップローラ
301a ピックアップホルダ
302 原稿フィードローラ
303 第一原稿搬送ローラ対
304 第二原稿搬送ローラ対
305 原稿排紙ローラ
306 原稿搬送路
310 自動原稿搬送装置
311 原稿載置台
313 原稿排紙トレイ
320 スキャナ部
321 固定読取部
322 移動読取部
323 画像読取センサ
330 原稿搬送経路
331 読取部
332 原稿レジストセンサ
340 搬送ガイド部材
350 原稿検知機構
360 開閉カバー
360a カバー回動軸
特開2015−16922号公報

Claims (13)

  1. シートに搬送力を付与する搬送部材と、
    搬送される前記シートが接触して動く可動部材と、
    前記可動部材の位置を検知する位置検知手段とを備えるシート搬送装置において、
    前記可動部材を清掃する清掃手段を備え
    前記清掃手段は、前記可動部材における前記シートが接触する部分を清掃することを特徴とするシート搬送装置
  2. シートに搬送力を付与する搬送部材と、
    搬送される前記シートが接触して動く可動部材と、
    前記可動部材の位置を検知する位置検知手段とを備えるシート搬送装置において、
    前記可動部材を清掃する清掃手段を備え、
    閉鎖状態から解放状態に移動する開閉部材を備え、
    前記清掃手段は、前記開閉部材の開閉動作に連動して、前記可動部材を清掃することを特徴とするシート搬送装置。
  3. 請求項1または2に記載のシート搬送装置において、
    前記可動部材は、搬送される前記シートが接触して回動する回動部材であることを特徴とするシート搬送装置。
  4. 請求項のシート搬送装置において、
    前記可動部材は、搬送される前記シートが接触して回動する回動部材であり、
    前記回動部材の回動軸が前記開閉部材に設けられていることを特徴とするシート搬送装置。
  5. シートに搬送力を付与する搬送部材と、
    搬送される前記シートが接触して動く可動部材と、
    前記可動部材の位置を検知する位置検知手段とを備えるシート搬送装置において、
    前記可動部材を清掃する清掃手段を備え、
    前記可動部材に接触して可動範囲を規制する可動範囲規制部材を備え、前記可動範囲規制部材が前記清掃手段の機能を有することを特徴とするシート搬送装置。
  6. 請求項のシート搬送装置において、
    前記可動範囲規制部材は、前記可動部材との接触時の衝撃を緩和する緩衝手段としての機能を有することを特徴とするシート搬送装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一に記載のシート搬送装置において、
    前記位置検知手段は、前記可動部材における被検知部が検知領域に在るか否かを検知する構成であることを特徴とするシート搬送装置。
  8. 請求項7のシート搬送装置において、
    前記清掃手段は、前記可動部材における前記検知領域に進入する部分を清掃することを特徴とするシート搬送装置。
  9. 請求項7または8のシート搬送装置において、
    前記可動部材における前記検知領域に進入する部分と、前記シートが接触する部分とは異なる位置であることを特徴とするシート搬送装置。
  10. 請求項1乃至の何れか一に記載のシート搬送装置において、
    前記清掃手段は、多孔質体であることを特徴とするシート搬送装置。
  11. シートを搬送するシート搬送手段と、
    前記シート搬送手段によって搬送される前記シートの表面上の画像を読み取る画像読取手段とを備えた画像読取装置において、
    前記シート搬送手段として、請求項1乃至10の何れか一に記載のシート搬送装置を備えることを特徴とする画像読取装置。
  12. 画像読取手段と、
    前記画像読取手段で読み取った読取画像に基づいて画像を形成する画像形成手段とを備える画像形成装置において、
    前記画像読取手段として、請求項11に記載の画像読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  13. シートを搬送するシート搬送手段と、
    前記シート搬送手段によって搬送された前記シートに画像を形成する画像形成手段とを備える画像形成装置において、
    前記シート搬送手段として、請求項1乃至10の何れか一に記載のシート搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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