JP6929704B2 - 噴霧パターン可変噴口部材 - Google Patents
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Description
更に詳しくは、当該噴口部材の噴口から噴霧される内容液のパターンをストレート状態と拡開状態に切替えることができる噴口部材に関するものである。
下記特許文献に記載の発明は、本願出願人が先に提案した「噴射パターン可変ヘッド」に係るものである。
その構成は、内容物が通過する複数の放射状流路がその端面に形成された旋回面と、該旋回面に対向する平面との相対距離を変更することによって、内容物の噴射拡散角度を調節することができるものである。
しかし、本発明においては、この噴霧パターンとして、ストレート状の噴霧パターンと、放射状(略円錐状)に拡開する拡開噴霧パターンとの2種類の異なる噴霧パターンを一つの噴口部材によって容易に実現し、しかも異なる構成を採用することによって実現することをその課題としている。
これにより、先端噴口部を略45度回転することにより、ストレート噴霧パターンと拡開噴霧パターンとの切り替えを簡単に行うことができることとなる。
図1は、本発明の噴霧パターン可変噴口部材に係る一実施形態をトリガー式噴霧機構に設けたものを示し、その(A)が正面図、その(B)が(A)図のB−B線断面図である。
上記本体部21の下端周縁部23は、エアゾール容器等の吐出容器の上端のマウンテンカップ等の周縁部に嵌合し装着され固定される。
トリガー部22の前方の下方にはレバー部24が設けられ、このレバー部24が後方に引き寄せられることにより前記軸着部でトリガー部22は、左方向に回動する。
トリガー部22の内部には吐出容器の内容液が流通する流通路が形成され、縦方向流通路25とこれに連続する横方向流通路26とから成る。
上記トリガー部22のレバー部24を指で後方側に引き寄せると、トリガー部22の後端部の軸着部で回動して左方向に回動し、吐出用ステムを下方に押下できる構造である。
この噴口部材10は、上記横方向流通路26の出口部に嵌合する嵌合部11と、この嵌合部11の前端部に接続し、その周縁部で回動できる先端噴口部12とから成る。
この嵌合部11の軸芯部の後端から先(前)端の近傍にまで通路16が形成され、その先端部には4個の貫通孔13が設けられている。
但し、その貫通孔の後端の全領域で前記通路16と接続するのではなく、円環状に形成された上記貫通孔13の中心部側の略半分程度の領域で前記通路16と接続している構造である。
この通路16と貫通孔13の接続態様は適宜必要に応じて変更することができ、貫通孔13の後端開口部が上記通路16と全範囲で接続していてもよい。
この先端噴口部12は、略円盤形状を有し、その外周部には正面視略平行四辺形の操作部12sが設けられ、その正面視円形形状の突出部12tがその中央部に設けられていて、その正面に円形の段部12dが形成されている。
従って、これら4個の貫通孔14、14、…は円周上に設けられていることとなり、これら4個の貫通孔14、14、…の内側にも4個の貫通孔15、15、…を同心円に設けている。
これら外側列の貫通孔14、14、…と内側列の貫通孔15、15、…は、それぞれ略45度の角度をもって周方向にずれた位置に配置されている。
これらの点については、後の図を用いて再度説明する。
前者の場合、つまり、貫通孔13、13、…と貫通孔14、14、…とが略同一位置に位置した場合には、吐出容器の内容液は、外側に拡開する拡開噴霧パターンを形成することになる。これは貫通孔14が貫通孔13の外側にずれた位置に位置するからである。
この図に示したストレート噴霧状態(A)と拡開噴霧状態(B)の断面図を後の図3及び図4に示すが、(A)図では、嵌合部の4個の貫通孔13と先端噴口部12の4個の貫通孔15とが合致している。
即ち、先端噴口部12には、内側列の4個の貫通孔15、15、…と外側列の4個の貫通孔14、14、…とが同心円状態に設けられ、その配置も略45度周方向にずれた位置に設けているのである。
この構造により、後者の場合には、つまり(B)図の場合には、噴霧パターンが拡開状態となるのである。
従って、吐出容器から吐出された内容液は、流通路26から通路16を通過し、貫通孔13、15を流通して、直線状にストレートに外界に噴霧されることとなるのである。
図4は、 図2(B)の拡開噴霧状態のトリガー部を図示しており、その(A)が側面図、その(B)が図2(B)のE−E線断面図、その(C)が前図(B)のC部拡大図である。
そして、この突出部12tの周縁部に段部12dが形成されることとなる。
この正面視略円形形状の段部12dの周縁部は、丁度、4個の貫通孔14の略中央部を横断するように形成されている。
即ち、この図4に示した拡開状態噴霧は、噴口部材の嵌合部11の通路16の先端部に形成された4個の貫通孔13、13、…が前記通路16の外周部に位置して少し外側にずれた位置に配置され、更にこれら貫通孔13、13、…のそれぞれに連続する先端噴口部12の4個の貫通孔14、14、…も略同一位置で外側にずれた状態に位置し、更にこれらの貫通孔14、14、…自体もその外側部分が切欠かれており、このような構成により明確に内容液は外界に拡開状態に噴霧され、整った略円錐形状の噴霧パターンを得ることができることとなるのである。
まず本発明に係る噴霧パターン可変噴口部材は、吐出容器としてエアゾール容器やポンプ式噴霧容器の上端に装備される噴霧機構に取り付けることができる。
この噴口部材は、後端側の嵌合部とこの嵌合部の先(前)端部に取り付けられる先端噴口部との2つの構成部材から形成されているが、後者の先端噴口部が前者の嵌合部の先端部で回動自在に取り付けられていればよい。
先端噴口部の外周に設けた操作部12sは、これを設けずに実施することもできる。直接この先端噴口部の外周を指で保持して回動させることができるからである。
この数は、偶数個でなく、奇数個であってもよい。
これにより、拡開噴霧パターンの拡開角度を広狭調節することができる。
また、嵌合部の前端部に設けた貫通孔の長さも適宜設計することができ、この貫通孔が設けられた嵌合部の前端部の長手方向長さも適宜必要に応じて設定することができる。
11 嵌合部
12 先端噴口部
12d 段部(先端噴口部の)
12s 操作部(先端噴口部の)
12t 突出部(先端噴口部の)
13、14、15 貫通孔
16 通路
20 噴霧機構
21 本体部
22 トリガー部
23 下端周縁部
24 レバー部
25 縦方向流通路
26 横方向流通路
Claims (8)
- 上端部に吐出用ステムが設けられ、この吐出用ステムを押下することにより容器の内容液が吐出される吐出容器の前記吐出用ステム及び/又は前記吐出容器に装着固定される噴霧機構の噴口部を形成する噴口部材において、
前記噴霧機構は、前記吐出用ステムを押下する押下部材を有し、この押下部材には内容液の流通路が形成され、その流通路の入口部が前記吐出用ステムと接続し、その流通路の出口部に前記噴口部材が嵌合し、
前記噴口部材は、前記押下部材の出口部に嵌合する嵌合部とこの嵌合部の先端部に連結する先端噴口部とからなり、
前記嵌合部の基端側軸芯部には通路が形成され、この通路の出口部には複数の貫通孔が略円環状に形成され、
他方、先端噴口部にもその前後方向に複数の貫通孔が同心円状に内側列と外側列の二列に略円環状に設けられ、各列の貫通孔の数は前記嵌合部に設けた貫通孔と同数とし、
内側列の貫通孔は、前記嵌合部の貫通孔と略同一位置に形成し、外側列の貫通孔は、前記内側列の貫通孔と周方向にずれた位置で前記嵌合部の貫通孔と半径方向外側にずれた位置に形成し、
これにより、先端噴口部を前記嵌合部の先端部で回動自在とすることにより、先端噴口部の内側列の貫通孔が嵌合部の貫通孔と同一位置に位置したときに、容器の内容液がストレートに噴霧され、先端噴口部の外側列の貫通孔が前記嵌合部の貫通孔と略同一半径方向外側にずれた位置に位置したときには、先端噴口部の貫通孔が嵌合部の貫通孔よりも外側にずれた位置に位置することにより内容液が外側に拡開した拡開噴霧状態に噴霧されることを特徴とする噴霧パターン可変噴口部材。
- 前記先端噴口部の外側列の複数の貫通孔の略中央部を横切るように正面視略円形形状に段部を形成して、その段部が前方に突出した突出部を形成することを特徴とする請求項1に記載の噴霧パターン可変噴口部材。
- 前記先端噴口部の外側列に設けた貫通孔の直径が、内側列に設けた貫通孔の直径と同一又はそれよりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の噴霧パターン可変噴口部材。
- 前記嵌合部に設けた貫通孔を周方向に同一間隔で4個とし、前記先端噴口部に設けた内側列及び外側列の貫通孔もそれぞれ周方向に同一間隔で4個としたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の噴霧パターン可変噴口部材。
- 前記噴霧パターン可変噴口部材がトリガー式噴霧機構の押下部材の先端部に嵌合されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の噴霧パターン可変噴口部材。
- 前記噴霧パターン可変噴口部材が押しボタン式吐出容器の噴霧機構の押下部材の先端部に嵌合されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の噴霧パターン可変噴口部材。
- 前記吐出容器がエアゾール容器であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の噴霧パターン可変噴口部材。
- 前記吐出容器がポンプ式噴霧容器であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の噴霧パターン可変噴口部材。
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