JP6928801B2 - 定厚削り装置及び定厚削り工法 - Google Patents

定厚削り装置及び定厚削り工法 Download PDF

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Description

本発明は油圧ショベルのアーム先端に取り付けてコンクリート路面やコンクリート壁面を一定厚さで削るコンクリート定厚削り装置及び定厚削り方法に関するものである。
一般に、コンクリート構造物におけるコンクリート面の表層部が劣化した場合、劣化した表層部を健全面が現れるまで除去した上で補修する必要があるが、従来、コンクリート面を除去する作業は、作業員がハンドブレーカー等を用いて手作業で行うようにしていた。
しかしながら、多量の削り粉塵が発生する劣悪な作業環境下で長時間に亘ってコンクリート構造物のコンクリート面全域を手作業で削る作業は極めて苛酷であり、作業員の負担が肉体的にも精神的にも大きいという問題があった。
手作業は作業員の技術力の大きな差が出やすく、さらにハンドブレーカーなどの打撃工具でコンクリート面を手はつりした際、マイクロクラックが大量に発生し健全なコンクリートを弱めてしまうことになった。
また、作業員による手作業では能率が悪く、ハンドブレーカーなど、強い振動をともなう工具を用いる職種の人物が発病しやすいことで知られる白ろう病等の厚生労働大臣が定める振動障害になる恐れもある。
その結果、多大な労力と時間が必要となる為、工期の長期化や工事費の高騰を招くという問題もあった。
また、コンクリート削りくずなどの産業廃棄物の廃棄処分費も高騰化を防ぐために削りくずの減量するためには構造物を定圧に削ることで産業廃棄物の費用及び、国土交通省の推進する工事予算のパッケイジ化の加速により埋設するコンクリートやアスファルトなどの資材の減量化が求められているがその費用を低減化する目的があった。
このような状況に鑑み、本出願人からから以下のような提案がなされている。
それは図1に示すような、油圧ショベルのアーム(50)にブラケット(10)を介して油圧ショベルのシリンダー(52)の伸縮によってスイング可能に取り付けられた本体フレーム(1)と当該本体フレーム(1)に取り付けられた削りドラム(20)をコンクリート面(90)に押しつけることによってコンクリート削り作業を行うコンクリート定厚削り装置である。
特開2002−266313
従来のアスファルト・コンクリート削り装置は一定の深さのみを削る装置であった。それを削る対象物(強度)に合わせさらに用途(壁面(垂直)・路面(下向き))に合わせた深さを調整することや削り深さを一定に合わせる必要があった。
また、コンクリート定厚削り装置は深さ調整シム(30)によって一定深さに定厚削りできるので、荒削りの時は一定厚の削りで良いが、仕上げの時は深さ調整シム(30)を更に削り厚の薄い物とその都度交換しなければ微妙な凹凸を一定にならして仕上げすることができなかった。
ブラケット(10)と本体フレーム(1)との間に旋回部(2)をもうけて削り方向を自在に変更できるようにしているが、旋回部(2)を油圧にすると動作させる毎に削りドラム(20)を回転させるための油圧が一時的に下り、削り力が低下して、最悪の時は削りドラム(20)の回転が止り、旋回させながら削るという複合動作ができなかった。
その原因として駆動源である油圧ショベルの排ガス規制や小旋回化が進み油圧ショベルからのアーム操作と同時に安定した作動油の供給が難しくなったことが上げられる。また油圧と油量が油圧ショベルのアーム(50)動作に重点が置かれてしまい、アーム(50)動作を行うと他に油圧が行かなくなる現象が生じ、十分な切削力を得られないことも大きな原因の一つとなっている。
図6のように油圧ショベル(51)のアーム(50)が動作するのはアーム動作方向(b)の方向である。そこで削りドラム(20)の削り方向を矢印(b)と同じ方向にして削りすると削り効率が良いが幅員の狭い小規模橋梁では削り残し(91)が広い面積で残ってしまう。その為に仕上げ作業にハンドブレーカー等の振動工具を長時間使用して別途仕上げ作業をしなければならなかった。
また、従来の削り機の深さ調整シムは削り深さを制御するための部品であった。削る対象物の強度によって、数万回に渡る振動にさらされると、ライナー部(7)や深さ調整シム(30)が変形することがあった。さらには本体フレーム(1)をも変形させることがあった。
そこで油圧ショベルが削り対象物(90)に削り機を強い押圧力で押し付けても、また、用途によって現場交換しやすく、何年使用されても変形しないしライナー部(7)の摩耗を防ぐ本体フレーム(1)と深さ調整シム(301)構造が望まれていた。
また、橋梁などの工事ではこれまでコンクリート切削機は無く、用途外使用のアスファルト切削機が使用され、削り時に橋梁がバウンドすることがあり、アスファルト切削機が発生する削り振動と共振すると、橋梁上に人が立っていられないくらいの共振が発生し削り作業が不可能になることがあった。
また橋梁が振動すると削り面にまだらができてささくれ立ったような出来形になる。すると次の工程の防水施工やアスファルト敷設工事で密着性が悪くなり、不具合が生じることがあった。そこで一定厚でなめらかな仕上りになるように削ることが望まれている。
大型アスファルト切削機は切削物を同時に排出させるため、ダウンカット構造になっている。つまり削り方向に対して、上から下にダウン回転で削り作業していたが、削りドラムのビットがコンクリートなどの硬い路面に当接するたびに、アスファルト切削機が跳ね上がった。同様に従来の油圧ショベル搭載のアスファルト切削機も油圧ショベルで押さえつけても振動は抑えきれなかった。また、大きな油圧ショベルに取り付けて押し圧力を大きくすると、硬い切削物の場合、削りドラムの回転が止まってしまうことがあった。これはコンクリートの粗骨材が硬い為であり、天然石を粗骨材に使用しているものは60N/mm2以上の圧縮強度があり、更に振動を大きくするものである。
コンクリートを定厚に削るという劣悪な現場で作業する削り機は、コンクリートの削り粉が舞い上がり、ギャカバー(31)の隙間から入り、ギャ部に付着すると著しいギャの摩耗を発生させ、グリス切れの原因になり、削り機を故障させるもとになっていた。
ギャ部を被覆するようにカバーをつけて、グリスを入れなくてもよいようにグリス封入式のベアリングを用いると、ベアリング周りに付着した粉が、結露などで発生した水分で固まって破損した。また、工事が長期化すると封入したグリスが乾いたにもかかわらず、ベアリングの定期的な交換を怠って、焼き付きを起こしてしまうことがあった。また定期的な交換は煩雑であった。
従来コンクリート削り機は油圧モーター(5)の駆動力をモーターギャ(501)から削りドラム(20)に取り付けたドラムギャ(503)に伝えるためにアイドルギャ(502)を介して伝える必要があった。この三連ギャ(501.502.503)にほこりが入らないように、そして異物を挟んだりしないようにギャカバー(34)で覆っておく必要があった。しかしそうするとアイドルギャ(502)をアイドルピン(32)に装着する軸受け部のアイドルベアリング(46)にグリスを供給することができなくなった。その結果軸受部に採用するベアリングはグリスが封入されたものを選択するしかなかった。
グリス封入式のベアリングはグリスが回動部に封入されており、グリスを供給する必要はないが、定期的に交換しなければならない。実はシールで封入されたグリスだが少しずつ乾いて、仮に使用していなくとも時間が経過して寿命が来ると、グリスが乾ききってしまって焼き付きを起こす原因となる恐れがあった。
また、グリス封入式のベアリングは大量に使用されるボールベアリングが多く、耐荷重が低い。振動や衝撃が多く耐荷重が大きい建設機械には向かなかった。
そこで耐荷重の大きいテーパーベアリングやローラーベアリングを使用するために、アイドルピン(32)の中央部にグリスニップル(33)を設け給脂できるようにしたが、給脂されたグリスの大部分はアイドルベアリング(46)内部を通過してそのまま排出されてしまうので、できるだけアイドルベアリング(46)内部にグリスを溜め置くような構成が必要であった。
又、アイドルピン(32)に溝(319)を掘ってC型止め輪(36)でアイドルベアリング(46)が抜け落ちないようにしていたが、C型止め輪(36)が、振動や衝撃で外れてしまうことがあり、その結果アイドルベアリング(46)が振動し、焼き付いて大掛かりな修理になってしまうことがあった。
また、C型止め輪(39)やベアリングナット等の市販品でアイドルベアリング(46)を固着すると給脂されたグリスがアイドルベアリング(46)内部に留まらず、アイドルベアリング(46)の両サイドから容易に流れ出てしまうことにもなった。
そこでグリス封入式のベアリングを使用すると、1から2年経過してグリスが乾燥すると、焼き付きの原因になっていた。定期的にベアリング交換するように使用者に伝えていてもベアリング交換を忘れてグリスが乾燥してしまったことに気付かず焼き付きを起こしてしまうことがあった。
また、グリス封入式のベアリングは、ベアリング両サイドに蓋をしてグリスを封入しているが、グリスを追加供給することができない構成になっている。そこで定期的にグリスを給脂するタイプに変更することになった。
また、グリス封入式のベアリングは長期間使用していなくても定期的に交換する必要があるが、使用者はほとんど使っていなかったのだからベアリングは摩耗していない筈だと考えて、交換を後回しにしてしまうことがあった。
結果として、毎日グリスアップして使用するベアリングの方が長寿命化する。リースで貸し出したとしても故障した現場がすぐわかり、現場を渡りながら使用され、且つ使用者が異なるような場合には、グリスアップを怠ったことによる故障がすぐわかるようにした方が、責任の所在が分かりやすい。
アイドルベアリング(46)は組立時の誤差や加工時の誤差で、隙間がないように設計してもC型止め輪では摩耗してがたつきが生じてしまう。そこでベアリングナット(60)を使用してベアリングを押し付ける方法もあるが、使用しているうちに衝撃と振動でナットが緩んでしまうことがあった。緩み防止のために菊座金(61)でベアリングナット(60)を固着する方法もあるが、アイドルピン(32)にキー溝加工とネジ加工を追加工する必要があり加工費が高くなってしまうことが考えられる。追加工するとアイドルピン(32)の耐荷重が小さくなった。
また、ベアリングナット(60)を使用してベアリング(32)を押える方法では、グリスの大部分がベアリング(46)内に留まらず排出してしまう。
アイドルベアリング(46)をC型止め輪(39)で止める方法では1cm程度の間隙(o)が生じ、アイドルピン(32)から給脂されたグリースはそのまま排出されて、ベアリング部の潤滑に使用されることがない。同様に市販のベアリングナット(60)で止めても5mm程度の隙間(ω)が生じそのまま排出してしまうことがあった。グリスは排出部をできるだけ狭くして、グリスを内部にとどめるようにするのが良いが、機械加工の誤差や組立時の誤差などを考慮して経済的な間隔を選択するのが良い。
従来方法において解決する課題の一つとしてベアリング(46)を一定圧で押圧し続けると共にグリースの排出を防ぐことが望まれた。
アイドルピン(32)は基端部を溶接(322)で本体フレーム(1)に固着している。アイドルピン(32)には重量物のアイドルギャ(502)が装着される。本体(1)が切削時の振動や衝撃で大きな荷重を受けると、アイドルピン(32)が溶接部(322)から破断してしまうことがあった。アイドルピン(32)は溶接部で保持される片持ち軸であり、可能であれば両持ち状態にすれば振動や衝撃に強い頑丈な構造になり溶接部(322)の破断を防止できる。
形状に合わせて勘合するように成形したベアリング押えであれば、2mm以下の間隙(p)に設定できる。また、寒冷地域で使われる場合は大きな隙間があると、ギャケース内で結露した水分がベアリング内に入り、ベアリングを錆びさせてしまったり、グリスを乳化させて潤滑性を損なってしまうことがあった。
C型止め輪(39)が外れるとベアリング(46)がアイドルピン(32)の先端部に移動して、アイドルギャ(502)が傾いてアイドルベアリング(46)が焼き付くか飛び出して外れてしまうことになる。ベアリング(46)が外れた後もアイドルギャ(502)はギャカバ(34)に接触しながらその間隙(μ)で油圧モーター(5)の駆動力を伝達し続け、アイドルピン(32)が焼き付いてアイドルギャ(502)と固着するか、アイドルピン(32)が欠損するまで気づかずに作業し続け大きな修理になることがあった。アイドルベアリング(46)が外れた時点で気付いて交換する様にしていれば、大きな修理を回避することができる。
ギャカバー(34)とアイドルベアリング(46)の間隔と同じ幅でベアリング押え(40)を挿入すると、ギャカバー(34)をボルトで本体(1)に取り付けても、アイドルベアリング(46)を押し付ける作用が発生しない。加工誤差や組立誤差でアイドルベアリング(46)がすぐにがたついてしまい、アイドルベアリング(46)の寿命が短くなるのでベアリング押え(40)によっていつまでも一定圧でベアリング(46)を押圧していることが望ましい。
そしてギャカバー(34)を組み付けるときにベアリング押え(40)がアイドルベアリング(46)を押えつけるように、押圧していることが望ましい。
また、ギャカバー(34)の表面が伸びてベアリング押え(40)を押し付ける力がなくなったときには、押し付け力をもとのように復活させることが望ましい。ベアリング押え(40)は長期間に渡ってアイドルベアリング(46)を押圧しアイドルピン(32)を先端で押えておくことが望ましい。
そこで、油圧ショベルのアームにブラケットを介してスイング可能に本体フレームを取り付けて、当該本体フレームに取り付けられた削りドラムをコンクリート面に押し付けてコンクリートの削り作業を行う削り機であって、
本体フレームの傾きによって削り深さが変化するようにした深さ調整シムを削りドラムと平行かつ角度をつけて削り深さを変化することを備えたことを特徴とするコンクリート定厚削り装置を提供する。
また、油圧ショベルのアームにブラケットを介してスイング可能に本体フレームを取り付けて、当該本体フレームに取り付けられた削りドラムをコンクリート面に押し付けてコンクリートの削り作業を行う削り機であって、
当該ブラケットと当該本体の間に電気モーターで旋回する旋回部を備えたことを特徴とするコンクリート定厚削り装置を提供する。
また、油圧ショベルのアームにブラケットを介してスイング可能に本体フレームを取り付けて、当該本体フレームに取り付けられた削りドラムをコンクリート面に押し付けてコンクリートの削り作業を行う削り機であって、
本体フレームの傾きによって削り深さが変化するようにした深さ調整シムを削りドラムと平行かつ角度をつけるに備え、当該ブラケットと当該本体の間に電気モーターで旋回する旋回部を備えたことを特徴とするコンクリート定厚削り装置を用いて、油圧ショベルを走行させてコンクリート路面を削りすることを特徴とした路面削り方法を提案する。
そこで、油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムが削り対象物に設定以上に深く潜り込まないよう抑制する深さ調整シムと前記深さ調整シムは前記本体フレームの真下まで被覆している定厚削り装置を提供する。
油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムが削り対象物に設定以上に深く潜り込まないよう抑制する深さ調整シムと
前記深さ調整シムをボルトで固着する前記本体フレームに固着されたライナー部と前記ライナー部のボルト孔が削り方向に長穴になっている定厚削り装置。
また、油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムを駆動するモーターと、前記モーターに取り付けたモーターギャの駆動力を前記削りドラムに取り付けた削りドラムギャに伝達するアイドルギャと、
前記アイドルギャを軸着するアイドルピンと、前記アイドルピンを経由して供給されたグリスを前記アイドルギャの軸受け部に供給する給脂孔と、前記給脂穴から供給された余分なグリスを溜め前記モーターギャと前記削りドラムギャと前記アイドルギャを被覆するギャカバーを備えた定厚削り装置を提供する。
油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられた削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムが削り対象物に設定以上に深く潜り込まないよう抑制する深さ調整シムと前記削りドラムを削り方向に対して下から上にアッパー回転させ、前記深さ調整シムを削り対象物に押し当てた状態で、前記ドラムの削り方向がアッパーカットになるように移動する削り方法を提案する。
油圧ショベルのアーム先端部に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて切削するドラムと、前記ドラムを駆動する油圧モーターと、前記油圧モーターに取り付けたモーターギャと、前記ドラムに取り付けたドラムギャと、前記モーターギャの駆動力を前記ドラムギャに伝達するアイドルギャと、前記アイドルギャを装着するアイドルピンと、前記モーターギャと前記アイドルギャと前記ドラムギャを被覆するギャカバーと、前記アイドルピンに装着して前記アイドルギヤの回転を支持するベアリングと、前記ギャカバーに取り付けられて前記アイドルピンに装着した前記ベアリングを押しつけて固着するベアリング押さえを備えたことを特徴とする削り装置を提供する。
更に前記ベアリング押さえ(40)とアイドルギャ(502)回転部との隙間を2mm以下にし、その隙間の長さを2mm以上にしたことを特徴とする削り装置。
そして前記アイドルピンに取り付けて前記ベアリングが抜け落ちないようにしたC型止め輪と、前記C型止め輪が広がらないようにカバーするベアリンク押さえを備えたことを特徴とする削り装置を提供する。
前記ギャカバーと前記アイドルベアリングとの間隙より厚めに作られたベアリング押えを備えたことを特徴とする削り装置を提供する。
前記ギャカバーと前記ベアリング押えとの間に押し付け厚調整シムを挿入するようにしたことを特徴とする削り装置を提供する。
本発明は本体フレーム(1)に取り付ける削り深さ調整シム(30)を削りドラム半径(201)よりも大きな角度になるへの字状の削り深さ調整シム(301)を取り付けることによって、図5のように最大削り深さ(α)は本体フレーム(1)が傾くことによって浅くなって削り深さが変化するようになった。
このことによって削り面の凹凸は深さ調整シム(30)をその都度取り換えなくても平らに仕上げることができるようになった。粗削りと仕上げの作業が1種類の削り深さ変更型調整シム(301)でできるようになり、深さ調整シム(30)の交換による工事の中断がなくなった。削りドラム(20)に合わせて角度をつけた削り深さ変更型調整シム(301)をつけることでシリンダー(52)の伸縮で本体フレーム(1)をスイングして傾けることによって、簡単に削り深さを調整できるようになった。
また、ブラケット(10)と本体フレーム(1)の間に配置されている旋回部(2)を従来の油圧旋回から電気モータ(40)にすることによって、油圧ショベル(51)に旋回のための配管(図示しない)を装備しなくても装着できるようになった。旋回部(2)には削りドラム(20)を駆動させるための油圧モーター(5)に油圧を供給するための油圧口(45)の配備だけで済み、整備が簡単になった。
電気配線にすることによって油圧ショベルの改造がいらなくなり、後付で旋回部が付いた定厚削り装置(8)が取り付けられるようになった。
また、旋回モーターが油圧の時は削り作業時の振動によって作動油がリークして旋回モーターが回転してしまい、本体フレーム(1)の向きが変わってしまうことがあった。このことによって削り方向が変わってしまい、削り屑の飛散方向が変化して周りに影響を与えてしまうことがあった。
本発明の電動モーター(40)にすることによって、簡単な配線で旋回部(2)が取り付けられるようになった。また、振動で本体フレーム(1)が旋回する誤動作もなくなった。
更に、油圧モーターで旋回しているときは、旋回油圧モーター(図示しない)に油圧が供給されると削り油圧モーター(5)に供給されていた油圧が一時的に逃げてしまい、削りドラム(20)の削り力が大幅に低減し安定して削ることができなかった。逆に旋回しているときに削りを中止すると急に旋回速度が増して、必要以上に旋回してしまうこともあった。電気モーターで旋回するようにしたので削りながら旋回するといった複合動作を安定して行えるようになった。
また、油圧ショベル(51)はアーム(50)の動作方向(b)の方向に定厚削り装置(8)を移動させながら削り作業をする。
近年、道路や古い橋などの防水施工工事が増えている。この道路の寿命を延ばす防水施工工事では、路面のコンクリートを一定厚さ削って平らにした後防水シートを接着するか防水塗膜材を塗布した後、その上にアスファルトを敷設して橋上の路面を復元する。
防水シートは橋長の方向に敷かれるが、油圧ショベル(51)はアーム(50)の動作方向(b)の方向に定厚削り装置(8)を移動させながら削り作業をする。そのため図6の削りあと(92)のような削りの段が生じて防水シートをゆるませてしまうことがあった。削り面に段差があると長年の橋のバウンドで防水シートが裂け、空気や水分が入ってブリスタリング現象が発生してしまう原因になった。従って削った後の仕上面(出来型ともいう)の完成度を要求される。ブリスタリングが発生すると防水シートを除去した後に再度削り面を出して、工事をやり直さなければならない。本発明に係る定厚削り装置(8)の旋回部(2)を旋回させて図6のようにセットして削り作業しながら走行方向(a)に油圧ショベル(51)を走行させることによって削り残し(91)をすべて削りすることができる。また、削りあと(92)も同様に防水シート接着方向に沿って削ることができるので、段差がなく防水シートのゆるみを防止することができる。
図2から図3に示すように本発明は本体フレーム(1)に取り付ける深さ調整シム(30)をライナー部(7)の下部に着脱自在に取り付けていた。図8のようにライナー部(7)はギャの有無で左右の幅が異なっている。ギャカバー(31)がある方のライナー(81)の幅が広くなっている。しかし従来の深さ調整シム(30)は左右が同じ幅であってもシム取り付けボルト(12)の位置を配慮すれば左右共通の従来の深さ調整シム(30)で良く、生産コストを抑えることができる。
しかしこのような深さ調整シム(30)を取り付けた従来の定厚削り装置(9)が油圧ショベルのアーム(50)から強い押圧力を押し付け方向(d)に受けるとライナー部(7)が押し付け力と反対方向(d’)に押し上げられ変形してしまうことがあった。また、削り時の連続した振動によってもライナー部(7)が変形してしまうことがあった。
ライナー部(7)が変形するとシム取り付けボルト(12)が抜けなくなったり、叩いて抜いても挿入できなくなったりして、従来の深さ調整シム(30)の着脱ができなくなってしまうことがあった。
本発明では図9に示すように深さ調整シム(30)の幅を大きくし本体フレーム(1)のサイドプレートa(35)とサイドプレートb(36)の真下まで被覆するようにした。このことによってアーム(50)から本体フレーム(1)にかけられた押圧力(d)の力はサイドプレートa(35)とサイドプレートb(36)を経てそのまま深さ調整シム(301)に伝達され、ライナー部(7)が押し付け力(d)によって反押し付け方向(d’)に押し上げられ変形してしまうことがなくなった。更に定厚削り装置全体を安定させることができた。
また、従来の深さ調整シム(30)のような形状では、ライナー部(7)が押し付け力と反対方向(d’)に押し上げられ変形してしまうだけでなく、本体フレーム
Figure 0006928801
し削りギャ(503)に当接して焼き付きなどの不具合を起こすことがあった。しかし深さ調整シム(30)の幅を大きくし厚みを太くして本体フレーム(1)のサイドプレートa(35)とサイドプレートb(36)の真下まで被覆するようにしたことで変形することが無くなった。油圧ショベルがジャッキアップして押し付け力(d)をかけても、本体フレームが変形することがなくなり故障しなくなった。
作業の最初は油圧モーター(5)を駆動させて削りドラム(20)を回転させながら削り対象物(90)にゆっくりと当て削り対象物(90)の反発を本体フレーム(1)を経てアーム(50)で抑え込みながら押し付けて削りを開始する。
次に図10に示すように深さ調整シム(301)を削り面(90)に当接させると深さ調整シム(301)が邪魔をしてこれ以上深く削りできなくなる。この状態でアッパーカットの削り方向(e)に本体フレーム(1)を油圧ショベルのアーム(50)を使ってゆっくり移動させると削りドラム(20)の外周に取り付けられたビット(202)が削り対象物(90)に削り方向に対して下から上にアッパー回転させて削りすると押し圧力(d)と同じ方向に削り力を発生し本体フレーム(1)を削り対象物(90)の中に潜らせようとする力(pd’)を発生して釣り合うので安定して削り作業できるようになった。
この力(pd’)は深さ調整シム(301)によって打ち消され本体フレーム(1)は振動が小さくなり、落ち着いた状態で安定して削りが行われる。従来のアスファルト削り機では腹の下に削りドラムを抱えて自重で押さえつけているため、特に硬いコンクリートの場合、アスファルト切削機全体が大きく揺れ飛び跳ねて一定に切削ができない。それに比べて本発明に係る装置は削りドラム(20)だけが深さ調整シム(301)と油圧ショベルによって押さえつけられているので振動が少なく安定した削りが得られるようになった。
このことによって削り作業中は削りドラム(20)に装着されたビット(202)と深さ調整シム(301)が力学的に釣り合い、力を相殺させる。振動を低減させるために大事なことは、ビット(202)と深さ調整シム(301)のバランスであって、カンナのようにビット(202)の先端部のみしか出さないように調整し、かつビット(202)の配置間隔を密にすることで安定した削りができる。また、大型アスファルト削り機のように、ビット(202)が削り対象物(90)に当たる度に跳ね上がることがないので騒音や振動が少なく、削り面の出来形がきれいなものになる。バウンドが小さくなるので老朽化した橋の補修も優しく安全に行うことができる。
削り作業することによって発生する削り方向(e)に反対する力(e’)の力は本体フレーム(1)を経て油圧ショベルのアーム(50)とリンク(53)で押しとどめられる。つまり上下の振動(d、d’)は深さ調整シム(301)で相殺し、前後の振動(e、e’)はアーム(50)とリンク53で相殺することによって振動を抑え、本体フレーム(1)と削り対象物(90)がバウンドしないようにし、削り面がささくれ立ったりしない、きれいな仕上げ面を得ることができる。共振しやすい老朽化した橋などでも振動が少なく、安全に作業できる。
図7のように本体フレーム(1)に取り付けられたギャカバー(31)を取り外すと油圧モーター(5)に取り付けられたモーターギャ(501)と削りドラム(20)に取り付けられた削りドラムギャ(503)とモーターギャ(501)の駆動力を削りドラムギャに伝達するアイドルギャ(502)が露出する。
図11のように中央のアイドルギャ(502)は本体フレーム(1)に取り付けられたアイドルピン(32)に軸着されている。アイドルピン(32)の先端からグリスニップル(33)を通して給脂されたグリスはグリス孔(321)を経てアイドルギャ(502)の軸受け部に給脂される。
ギャカバー(31)を装着していてもコンクリート削り時のコンクリート粉は細かく中に入り込んでしまう。特にアイドルギャ(502)の軸受け部に入ったコンクリート粉は、給脂が切れると硬いコンクリートを削ることで大きな摩擦を起こし、軸受けを著しく摩耗させ、焼き付きを起こす原因になっていた。更に結露すると水分でコンクリートの粉が固まり、ベアリングの寿命を縮めた。上記したようにアイドルピン(32)の内部から給脂されたグリスはベアリング(35)に付着したコンクリート粉を巻き込みながらアイドルギャ軸受け部(323)からギャカバー(31)内部に排出され、アイドルギャ(502)の歯面に常に新しく給脂され潤滑される。軸受け部と違って歯面部は高速回転しないのでコンクリート粉が入っていても、給脂され続ける限りコンクリートの粉は排出され、焼き付きの原因にはならない。
アイドルギャ(502)の軸受け部(323)から排出されたグリスはギャカバー(31)内部に蓄積される。ギャカバー(31)内部のグリスは、モーターギャ(501)やアイドルギャ(502)、削りギャ(503)の歯面に常に新しく給脂されるが、コンクリート粉の付いたグリスはギャの回転ではじかれて、ギャカバー内に蓄積されてギャの摩耗を防ぐ。
常に新しいグリスが供給されると古いグリスはギャカバー(311)の壁面に押し付けられグリスが気化するとコンクリート粉だけが壁面に残る。そして振動や各ギャの回転によって各ギャの歯面に新しいグリスが付着して更に摩耗防止になっている。
グリスが古くなってコンクリート粉の混ざりが多くなると、摩耗率が高くなるので、定期的にギャカバー内部を清掃してグリスを交換するようにすれば、常にアイドルギャ軸受け部(322)のコンクリート粉を排除することができ、ギャの長寿命化につながる。
そこでアイドルピン(32)に装着してアイドルギヤ(502)の回転を支持するアイドルベアリング(46)と、ギャカバー(34)に取り付けられてアイドルピン(32)に装着したアイドルベアリング(46)を押しつけて固着するベアリング押え(40)を備えたことを特徴とする削り装置を提供することによって次の効果が得られる。
アイドルベアリング(46)が焼き付くとアイドルギャ(502)が抜け落ちながら回転しベアリング押え(40)が摩耗して取り付けボルト(41)が抜け落ちるので外からギャカバー(34)内部の異常を判断できる。
C型止め輪(39)のみの組み付けだと衝撃で抜け起きた時すぐにわからない。ベアリング用ナット(60)を菊座金(61)で固着したとしても、振動で抜け落ちた時がわからない。特に何年も使い続けるとギャカバー(34)を開けてみる定期点検さえしないことが多い。その結果アイドルギャ(502)がアイドルピン(32)を焼き付かせてアイドルピン(32)とアイドルベアリング(46)を摩耗させてしまうことがあった。
グリスは一日一回給脂するので、グリス給脂部のグリスニップル(33)が変形すればアイドルピン(32)が変形したことは解るが、アイドルベアリング(46)やアイドルギャ(502)に異常があることはグリス注入時にはわからないので、変形したまま長期間使用されることがある。取り付けボルト(41)が緩んだり切れたりすれば、致命的なトラブルになる前の早期に気づき早めに修理できる。
ギャカバーボルト(38)によるギャカバー(34)の固着力とギャカバー(34)全体のたわみ力による適度な押圧力でベアリング押え(40)がアイドルベアリング(46)を押えこむので長期間ガタ付きが生じない。
ギャカバー(34)全体のたわみ力でベアリング押え(40)を押し付けるのでゆるく且つ弾力をもって緩まずに押え続けられる。ギャカバーボルト(38)が緩んで来たらグリスが外部に漏れ出てくるので見た目で判断できる。
アイドルピン(32)の基端部は溶接(322)で本体に固着されており先端部はベアリング押え(40)で押し付けて固着するようにすれば、アイドルピン(32)は両端部で保持するようになるので、振動や衝撃に強く頑丈な構造になり長寿命化する。
ベアリング押さえ(40)とアイドルギャ(502)回転部との隙間を2mm以下にし、その隙間の長さを2mm以上にしたことを特徴とする削り装置を提供することによって次の効果が得られる。
ギャカバー(34)に取り付けるようにしたことでベアリング押え(40)とアイドルベアリング(46)との隙間を2m以下と小さくでき、アイドルピン(32)中央部から給脂されたグリスをできるだけアイドルベアリング(46)部に封入することができる。アイドルピン(32)に溝(319)を加工して取り付けるようなC型止め輪(39)やベアリングナット(60)の方式では既製品を使うので隙間が9mm以上あり間隙が小さくなるように設定することはできず、給脂されたグリスはどんどん流れ出てしまってとどまることがない。
しかしグリスが流れ出る隙間を2ミリ以下にし、隙間の長さを2ミリ以上になるようにベアリング押さえ(40)を設定すればグリスがアイドルベアリング(46)内部に留め置かれる。更に加工誤差や組立誤差があっても隙間を2ミリ以下にし、隙間の長さを2ミリ以上になるようにベアリング押さえ(40)を設定すれば工業規格内の誤差であっても、組立できなかったり、回転部と固定部が接触することがなく、仕上げ加工を精密に規定しなくても製品化でき、安価で安全である。
隙間が少ししかなくその距離が長いとグリスがアイドルベアリング(46)内に留まり、新しいグリスを給脂した分古いグリスが隙間からはみ出し、排出されることによって、新旧のグリスが入れ替わり、潤滑部に新しいグリスが供給されて長期間留まり、アイドルベアリング(46)を長寿命化させることができる。
また、隙間が少ししかなくその距離が長いとアイドルベアリング(46)の回転によって発生した熱によって溶け始めたグリスであってもアイドルベアリング(46)内部に留まることができる。
隙間を小さくしてできるだけグリスがアイドルベアリング(46)内部に充てんされベアリング内部を満たしていれば、水分がアイドルベアリング(46)に進入できないので錆の発生を防止できる。また、結露した際に生じる水が隙間から入り込みにくいので、グリスが乳化しにくい。
他に砂や金属破片などもベアリング内に入りにくくベアリングの故障率が下がり長寿命化が図れる。
隙間が少ないので、アイドルギャ(502)の回転部やアイドルベアリング(46)の回転部に僅かな異常があったとしても、ベアリング押え(40)に接触すると異音が発生する。アイドルベアリング(46)が外れたとか、アイドルギャ(502)が外れたとかアイドルピン(32)の溶接が剥がれたとか等の異常が起きたことが異音の発生ですぐに判断できる。
アイドルピン(32)に取り付けてアイドルベアリング(46)が抜け落ちないようにしたC型止め輪(39)と、C型止め輪(39)が広がって抜け落ちないようにカバーするベアリンク押さえ(40)を備えたことを特徴とする削り装置を提供することによって次の効果が得られる。C型止め輪(39)が振動による衝撃で広がって外れてしまうことを防止できる。しかしC型止め輪(39)はアイドルベアリング(46)を抜け落ちないようにするだけで、アイドルベアリング(46)を押し付ける作用がないので、アイドルベアリング(46)が摩耗してガタついてしまうことがあった。
C型止め輪(39)とベアリング押え(40)の両方でアイドルベアリング(46)を外れないように構成ことができ、二重の外れ防止になる。アイドルピン(32)が摩耗して変形したり、溶接部(322)がはがれてしまったりしたときは、ベアリング押え(40)をギャカバー(34)に装着した取り付けボルト(41)が緩み始めるので、ギャカバー(34)内の異変を早期に判断することができる。
ギャカバー(34)とアイドルベアリング(46)との間隙より厚めに作られたベアリング押え(40)を備えたことを特徴とする削り装置を提供することによって次の効果が得られる。
少し厚めに制作したベアリング押え(40)がギャカバー(34)のたわみによってアイドルベアリング(46)をおさえつけ、少し摩耗してガタついたとしても長期間押え続けることによってアイドルベアリング(46)を長寿命化する事ができる。
ギャカバー(34)と前記ベアリング押え(40)との間に押し付け厚調整シム(49)を挿入するようにしたことを特徴とする削り装置を提供することによって次の効果が得られる。
ギャカバー(34)が伸びてベアリング押え(40)をアイドルベアリング(46)に押さえつける力が無くなってきたり、アイドルベアリング(46)が摩耗してガタつきが大きくなった時はギャカバー(34)とベアリング押え(40)との間に押し付け厚調整シム(49)を挿入して取り付けることでベアリング押え(40)の押しつけ力を増加することができるようにしたものである。このことにより、ギャカバー(34)が変形して伸びて押圧力が足りなくなったり、アイドルベアリング(46)が摩耗してガタついたりしても押しつけ厚調整シム(49)を加減することで押しつけ力を適正に保つことができる物である。
従来の定厚削り装置の斜視図である。 本発明に係る定厚削り装置の側面図である。 従来の削り深さ調整シムの斜視図である。 従来の削り深さ調整シムの側面図である。 本発明に係る削り深さ調整シムの側面図である。 本発明に係る路面削り方法を図示したものである。 本発明に係る定厚削り装置の斜視図である。 従来の削り深さ調整シムの図である。 本発明に係る深さ調整シムの図である。 本発明に係る削り深さ調整シムの側面図である。 本発明に係るアイドルピンの斜視図である。 本発明に係る定厚削り装置のアイドルベアリング部のA−A断面図である。 従来の定厚削り装置のアイドルベアリング部の断面図である。
図1は従来の定厚削り装置の実施例を示している。図6に示されているような油圧ショベル(51)のアーム(50)の先端に油圧シリンダー(52)とリンク(53)を介して取り付けられたブラケット(10)に、本体フレーム1はスイング方向(c)に揺動する様に取り付けられている。
油圧ショベル(51)から油圧を供給されることによって本体フレーム(1)内の削り油圧モーター(5)が回転しモーターギャ(501)とアイドルギャ(502)と削りギャ(503)を介して削りドラム(20)を回転する。削りドラム(20)を回転しながらアーム(50)によって削りドラムを押し付け方向(d)に押し付けて切削対象物(コンクリート)面(90)を削る。削りドラム(20)を回転し押し付けた状態で油圧ショベル(51)の削り方向eへの直線引き操作で定厚削り装置(8)を削り方向(e)に移動させることによって削り部(100)が作られる。
削り作業は油圧ショベル(51)のアーム(50)によって削りドラム(20)が押し付け方向(d)へ押しつけられることで最初の削りが行われる。ライナー(7)にコンクリート面(90)が当接するとこれ以上押し付け方向(d)には削ることができなくなる。この状態で削り方向(e)に移動することによって、削りビット(21)が回転方向(f)に回転して切削対象物(コンクリート)面(90)を下から上にアンダーカット削りすることによって削りドラム(20)を下に(d方向に)潜らせようとする作用と、ライナー部(7)がコンクリート面(90)に当接して削りドラム(20)が潜らないようにする(反d方向の)作用が釣り合って振動が少なくきれいな仕上がり面が得られる。
ブラケット(10)と本体フレーム(1)の間には旋回部(2)があり、本体フレーム(1)を旋回して削りドラム(20)の削り方向を変更することができる。削り部(2)を駆動して削りドラム(20)の削り方向を変えた場合、削り方向(e)も変わるので油圧ショベル(51)のアーム(50)の上下や油圧ショベル(51)の旋回や走行を駆使して削り作業する。
図1は従来の定厚削り装置(9)であり、旋回部(2)は簡略化して図示しているが、旋回油圧モーター(図示せず)に油圧ショベル(51)から油圧を供給して旋回する。
図2は本発明に係る実施例を示している。本体フレーム(1)の下端部には深さ変更型調整シム(301)が取り付けられていて、図5に示されるように位置(y)の部分が最大削り深さ(α)になる箇所で、位置(z)が(α)/2の削り深さになる地点で、位置(x)が0の削り深になる地点である。
凸の部分(轍で盛り上がった部分等)だけ削って平面に仕上げたいときは、シリンダー(52)を伸縮して定厚削り装置(8)を傾けて位置(x)をコンクリート面(90)に押し当ててそのまま定厚削り装置(8)を削り方向(e)に移動させればこぶのように飛び出した凸部だけ削りして、平面に仕上げることができる構成になっている。
図3のように本体フレーム(1)と従来の削り深さ調整シム(30)はライナー部(7)に備えられたボルト(12)によって着脱可能に取り付けられる。これによってコンクリート面(90)に押し付けられてライナー部(7)が摩耗することを防止できるものである。
従来の削り深さ調整シム(30)とビット(21)による最大削り深さ(α)の間隔は図4の状態になっており、最大削り深さ(α)はシリンダー(51)を伸縮して本体フレーム(1)を傾けても変化することがなく、凸凹面を均一に平面仕上げをすることはできない。同じ深さを一定して行う場合は良好である。
図5において本願発明にかかる本体フレーム(1)の傾きによって削り深さが変化するようにした削り深さ変更型調整シム(301)について説明する。
本体フレーム1のライナー部(7)にボルト(12)で着脱可能に取り付けられた削り深さ調整シム(301)は、位置(y)の部分が最大削り深さ(α)になる箇所で、位置(z)が(α)/2の削り深さになる箇所で、位置(x)が削り深さ0になる地点である。
本体フレーム(1)が垂直にコンクリート面(90)に押しつけられた場合は当接点は(y)になり削り深さは、(α)になる。本体フレーム1を(g)度傾けて当接点(z)で押しつけた場合は削り深さは(α)/2になる。本体フレーム(1)を更に(h)度傾けて当接点(x)で押しつけた場合は削り深さは0になり、凸の部分しか削れない。
油圧ショベル(51)のオペレーターは削りドラム(20)を回転させながらシリンダー(52)を伸縮させて本体フレーム(1)の角度を調整し、位置(y)の部分をコンクリート面(90)に押しつけると、削り深さ変更型調整シム(301)の位置(y)がコンクリート面(9)に当接するまで削りし、最大削り深さ(α)で削り、ドラム半径(201)の窪みが作られる。
その後削りドラム(20)の回転を止めないようにゆっくりと本体フレーム(1)を削り方向に直線引きすれば図1に描くような深さ(α)幅(β)の帯状の削り帯(100)が形成される。削り深さが足りないときは削り帯(100)の幅が(β)’以上の幅になるように少しずらして同様に削りした後、左右のライナー部(7)が削り帯(100)の中に入るように拡張して削りをすれば(α)の2倍の深さの削り帯を作成することができる。
次に(α)/2の削り深さの削り帯(100)を作成する時は、位置(z)がコンクリート面(90)に当接するように本体フレーム(1)を傾けて削りを開始し、その後削りドラム(20)の回転を止めないように本体フレーム(1)を削り方向(e)に直線引きすれば削り深さ(α)/2の削り帯(100)が作成される。
2つの削り帯(100)の間に削り残し凸部ができた場合は、位置(x)の箇所が削り残し凸部に当接するように本体フレーム(1)を傾けて削りを行えば良い。
このような作業を何度も繰り返してゆけば橋の上の路面であっても定められた削り深さで一定に削り上げることができる。以上のように本体フレーム(1)を傾けることで、任意の削り深さを得られることができ平らな仕上げをすることができる。図4のような切削深さ調整シム(30)よりも図5のような削り深さ調整シム(301)の方が、安価に制作できる場合がある。
次に図2を用いて本出願にかかる定厚削り装置(8)の旋回部について説明する。従来の定厚削り装置(9)の旋回部(2)には油圧モーター(図示なし)が用いられていた。削りと旋回が同時に行われるのは、例えばマンホール周りの削りをする場合である。削りしながら旋回する場合はアーム(50)によってコンクリート面(90)に強く押しつけられた状態で旋回しなければならなく、油圧2回路の複合動作が必要になる。
油圧モーターの場合は油圧ショベル(51)に配管があれば簡単に供給できる。
しかし油圧モーターの配管は行と帰りとドレンの3本の配管が必要で有り、旋回用と削り用に2つの油圧モーターを駆動させるためには6本の配管を油圧ショベル(51)に配備する必要があり、小型の油圧ショベルや後方小旋回の油圧ショベルでは高価で大変な改造を必要としていた。但し油圧モーターが1つだけならば油圧ブレーカーなど汎用に使われているアタッチメントを取り付ける油圧配管を装備した油圧ショベル(51)が数多く出回っている。
2つの油圧モーターを駆動させるときに削りと同時に旋回を行う複合動作をするとどちらかの油圧モーターに著しい油圧低下が有り、微妙な操作に不具合を生じた。
例えば削りドラム(20)を回転しながら旋回モーターを駆動させると削り油圧モーター(5)の油圧が一瞬抜けて削りが惰性になってしまい、ひどいときには削りドラム(20)の回転が止まってしまうことがあった。
そこで本発明では電気モーター(40)で旋回するよう構成した。このことによって油圧ショベル(51)のバッテリーから配線で電気モーター(40)を駆動する様にしたので、油圧ショベルに特別な油圧配管がなくてもよく、いままで使用していた油圧ショベルに後付けで旋回機構がついた定厚削り装置(8)が取り付けられるようになった。
また、削り作業しながら旋回するような複合動作も削りは油圧モーター(5)で有り、旋回は電気モーター(40)なので全く違う系統でモーター回転力が供給されるため同時に複合動作しても互いに干渉することもなくスムーズな動作ができる。
電機モーター(40)はギャボックス(41)内のギャ(遊星歯車機構やウォームホイール機構を用いる)を通して旋回輪(42)を経て本体フレーム1を旋回する。
なお油圧モーター(5)に供給する油圧は油圧ショベル(51)から油圧配管で供給された作動油を、油圧口(41)からロータリーバルブ(43)を経て油圧モーター(51)に供給するようになっている。
次に図6で深さ変更型調整シム(301)と電気モーター(40)を用いた路面削り工法について説明する。油圧ショベル(51)に取り付けられた定厚削り装置(8)はアーム動作方向(b)に削り帯(100)を作成する。
橋の上のような場合油圧ショベル(51)はb方向に作業するので削り残し(91)ができ削り跡(92)が橋の上から見るとV字状の模様になるため、橋長方向に防水シートを貼り付けるときに段差ができ、長年経過すると、橋の繰り返されるバウンドによって(シートが裂けたり、穴が開いたりして)空気や水が入り、ブリスタリングなどの不具合が生じる。
そこで削りの最終仕上げ方向を橋長方向(k)に仕上げたい。また、削り残し(91)も撤去したいという願望によって当該発明にかかる削り工法が提案された。
仕上げ方法は、まず油圧ショベル(51)の履帯(55)を橋長方向(k)と平行に配置し次にアームを橋上の路面の削り残し(91)上部に配置し、定厚削り装置(8)の削り方向(e)と履帯(55)と橋長方向(k)を平行になるよう配置して油圧ショベル(51)をゆっくりとa方向にバック走向させながら削り帯(100)を作成する。
このような工事方法なら削り残し(91)は全て取り去ることができる。また油圧ショベルのアームの位置を変えて同様に削り作業することで橋の上の路面全体を削り残し(91)なく削ることができる。最終仕上げを削り深さ調整シム(301)の位置(x)の地点で削り作業すれば削り跡(91)や削り残し(91)がなく平面を仕上げることができる。削り跡(92)が無いので防水シートの段差もできなくなり、適切な橋梁の防水施工工事が行われたことにより、この後、防水シートの上に施工されるアスファルトを、定期的にメンテナンスを行うことにより橋梁の長寿命化が約束される。手はつりに代わって定圧削りが有効な作業工法になるものである。
図1のように従来の定厚削り装置(9)の場合、アーム(50)によって押し付け方向(d)に強い力で押し付けながら削り方向(e)へ引きずるように移動させる必要がある。
その結果、押し付け力(d)は従来の深さ調整シム(30)にそのほとんどの力を伝
Figure 0006928801
カバー(11)に当接してギャカバー(11)が外れなくなったり、変形したライナー部(7)によって深さ調整シム取り付けボルト(12)が抜けなくなったりした。このボルト(12)を強引に抜き取ったとしても、組み込むときは取り付けボルト(12)が入らなくなって、従来の深さ調整シム(30)を装着できないことがあった。
また、従来の深さ調整シム(30)は左右対称で、サイドプレートa側ライナー部(7a)とサイドプレートb側ライナー部(7b)も同一の深さ調整シム(30)を取り付けることができ、原価低減になっていた。
しかし深さ調整シム(30)を長期間交換することなく使用すると、サイドプレ
Figure 0006928801
グ部を焼き付かせる原因になった。
また、サイドプレートab(35.36)とライナー部(7)は溶接(37)によって固着されているが、溶接したビード面はむき出しのため、削り面や削り屑によって摩耗
Figure 0006928801
そこで本発明では、図9に示すように本発明に係る削り深さ調整シム(301)のように左右で幅の異なる部材で深さ調整をすることによって、強い力で押圧力(d)が発生しても、サイドプレートab(35.36)から伝達された押し圧力(d)がそのまま直下の削り深さ調整シム(301)に伝わるので、ライナー部(7)の変形を防ぐことができる。
削り深さ調整シム(301)の幅が大きく厚みが太くなったことで、長期間の摩耗に耐えられるようになり、交換の時期が延びるようになった。摩耗しにくいので同じ現場で長期間使用しても、同じ深さで削ることができ、さらには削った後を元に戻すときに打ち直す材料の量を定量化することができた。
また、ライナー部(7)とサイドプレート(a、b)(35、36)は溶接部(37)の溶接によって固着されているが、削り面(90)との接触や削り屑が削りドラム(20)の巻き込みによって溶接部(37)が摩耗することで弱くなることがあった。深さ調整シム(301)のように幅が広く厚みが太くなったため、溶接部(37)とライナー部(7)をガードし影響を防ぐことができるようになった。
また、従来の深さ調整シム(30)や本発明に係る深さ調整シム(301)はボルト(12)によって本体プレート(1)に溶接で固着されたライナー部(7)に着脱自在に取り付けられる。しかしライナー部(7)が押し圧力(d)によってもしくは長い間の振動の繰り返しによって、反押し圧力(d’)方向に変形してしまったときにボルト(12)の抜き取りや挿入ができなくなることがあった。
そこで図10に示すようにライナー部(7)のボルト孔を削り方向に長穴(71)にすることによってボルト(12)の抜き取りと挿入がやりやすくなった。
特にライナー部(7)のボルト孔の加工はレーザー加工機や溶断機などで加工できるので、長穴加工が容易にできる。それに比べて調整シム(301)の加工は機械加工で行うため、丸穴の加工はドリルで行えるが、長穴の加工はミーリングできる機械加工を必要とするため高価になる。機械加工による原価をより安価にするためには、調整シム(301)よりもライナー部(7)のボルト孔を長穴(71)にするのが経済的である。長穴(71)によってV字構造のライナー部(7)に同構造の深さ調整シム(301)をボルト(12)をつけたまま着脱することができるようになったものである。
引き続き図1について説明する。油圧モーター(5)によって発生した駆動力はモーターギャ(501)、アイドルギャ(502)、削りギャ(503)を経て削りドラム(20)に伝達される。モーターギャ(501)は直接油圧モーター(5)のシャフトに取り付けられるので、グリスアップの必要はないが、アイドルギャ(502)と削りギャ(503)が取り付けられたシャフトとサイドプレートa(35)との境はベアリング等の軸受け機構が必要になる。
近年ベアリングはグリスを封入したものがあり、メンテナンスフリーを可能にしている。しかし寿命を過ぎると封入したグリスが乾燥して焼き付くことがある。特に切削物が硬いときは寿命が短くなる。削り対象物(90)がコンクリートの場合は大量のコンクリート粉塵が発生するので、ギャ類を保護するためにギャカバー(31)を取り付けるようにした。また、指をギャに挟まれたりしないよう安全のためにギャカバー(31)を取り付けた。そうするとそのまま放置され規定時間内にベアリングの交換が忘れられてしまい、封入されたグリスが乾燥して無くなってしまうのである。その結果焼き付きを起こしてしまうことになる。グリス切れを気づかずに、リース機として貸し出されている場合は、またはグリスがいらないものとして認識された場合は、管理が行き届かず不具合を生じてしまうことがあった。
本発明に係るギャカバー(34)ではグリス溜まりになる様にコーキングを強化し、ギャカバー(34)外からアイドルギャ軸受け部(323)や削りギャ軸受け部(図示なし)に給脂できるようにした。その結果ギャは密閉性の良いギャカバー(34)によって保護され、僅かな削り屑しかはいらないようになった。また常に給脂すればいいので軸受け部のベアリング交換の必要がなくなった。
更にアイドルギャ軸受け部(323)に給脂して余ったグリスはアイドルピン軸受部にはいった削り屑を押し出すと共にギヤカバー(34)内を振動やスイング運動時に移動しギャーの歯面に付着して摩耗を防止している。その結果軸受部(323)の焼き付きがなくなり各ギャー歯面の摩耗も防ぎ、長期的な連続した削り作業が可能になった。
更に図1を説明する。従来の定厚削り装置(9)の削り方法はまちまちで削り方向eについては目安であって規定されているものではなく、旋回部(2)を使って180度回したりして使っていた。ただし本発明に係る削り方向eはビット(202)がアッパー回転で削り対象物に接触する方向を指すものである。一般には油圧ショベルのアーム(50)に取り付けられたアタッチメントをアーム動作方向(b)に引き作業するのが基本であり、バックホウといわれる所以の動作である。
また、削りドラム(20)を削り面(90)に押し当てて深さ調整シム(30)が削り面(90)に当接してこれ以上深く削れなくなったら、いったん引き揚げて削りドラム(20)の回転数を上げて削り方向(e)に少し移動してまた押し付ける、という動作を繰り返して削り部(100)を形成する方法も存在する。
そこで図10に示すように本発明では定められた深さを削りしたらそのまま押し圧力(d)を加えたまま削り方向(e)に削りドラム(20)をアーム(50)の力でずらすように(引きずるように)アーム(50)によって本体フレーム(1)を移動させるようにする。
この時の削りビット(21)の力のベクトルは、削りドラム半径(201)の接線方向の力(p)である。この力は削り方向の力(pe)と反押し圧方向の力(pd’)に分解される。削り方向の力(pe)は削り対象物(90)を水平に削り作業する。反押し圧力(pd’)は定厚削り装置(9)全体を削り対象物内に潜らせようとするが深さ調整シム(30.301)によって抑えられる。このような現象で振動と騒音が少なくなる。
アーム(50)を使って強い力で常時押さえつけていなくても、ゆっくりと削り方向に削りドラム(20)の回転数を上げて引きずるように定厚削り装置(8)を移動させればよい。
アッパー回転で削りすることによって削り力を押し圧力(pd’)に変えて、すぐ近傍に深さ調整シム(30.301)を配置させて力を相殺させることによって、頑丈で軽い削り機が提供でき、仕上がりが良い工事ができるようになった。
次に図7の本発明に係る定厚削り装置(8)について説明する。図1の従来の定厚削り装置(9)には深さ調整シム(30.301)は記載されていない。また、ギャカバー(11)にグリスを給脂するグリス穴(313)は記載されていない。図7のギャカバー(34)はボルト(38)によってサイドプレートa(35)に密着して固着されている。
また、ギャカバー(34)にはグリス穴(313)があり、ギャカバー(34)の外側からアイドルギャ軸受け部(323)と削りギャ(503)の軸受け部に給脂できるようになっている。グリス給脂で必要以上に給脂すれば(ほとんどの給脂作業は十分以上に給脂される)必要ないグリスはギャカバー(311)内部に排出されるようになっている。
細かい削り物の粉塵がアイドルギャ軸受け部(323)に入ったとしてもグリスによって排出され、ギャカバー(34)内部に蓄積され、油圧ショベルにより本体フレーム(1)が振り上げられた時や削り時の振動などで移動し、常に新しいグリスがギャの歯面に付着し摩耗を防止する。
図9に記載された深さ調整シム(301)は本発明に係るライナー部(81)とほぼ同じ幅を持っており長穴(72)にボルトを挿入して本発明に係る深さ調整シム(301)を固着する。図9と図10で詳細に説明するが本発明に係る深さ調整シム(301)はサイドプレートab(35.36)の真下(x)まで被覆するよう且つビット(20)に接触しない幅(g.g’)で構成されている。このことによりサイドプレートab(35.36)に強い押し圧力(d)をかけられても真下の深さ調整シム(301)に伝わり、ライナー部(81)を変形するようなことはない。
次に図8について説明する。図8は従来の深さ調整シム(30)について記載されたものである。従来の深さ調整シム(30)はライナー部(7)にシム取り付けボルト(12)によって取り付けられている。アーム(50)によって本体フレーム(1)が押し圧力(d)方向に降ろされ、ビット(202)は削り対象物(90)を削る。深さ(h)まで削ると従来の深さ調整シム(30)が削り面(削り対象物90)に当接して深さ(h)以上に深く削らないように制御する構造になっている。
従来の深さ調整シム(30)はシム取り付けボルト(12)によってライナー部(7)に固着されている。ライナー部(7)は本体フレーム(1)のサイドプレートab(35,36)に溶接部(37)によって固着されている。縦方向に配置されたサイドプレートab(35,36)と横方向に配置されたライナー部(7)を溶接しなければならない為、サイドプレートab(35,36)の板厚の半分近くは溶接代としてビードのために空けなくてはならず、限られた溶接部しか確保できない。
図8のように、ここに本体フレーム(1)のサイドプレートab(35,36)から押し圧力(d)が加えられると力はライナー部(7)に伝わり従来の深さ調整シム(30)に伝わる。この時特にサイドプレートa(35)側のライナー部(7)が反押し圧力(d’)
Figure 0006928801
くなってしまう。
Figure 0006928801
削り深さが一定に保てなくなるだけでなく、ギャカバー(31)に当接してギャカバー(31)が外せなくなってしまうこともあった。
Figure 0006928801
と溶接部(37)に削り屑が接触し摩耗させてしまう。また、サイドプレート
Figure 0006928801
削りギャー(503)の焼き付きの原因になったりすることがある。このような状況を鑑み図9のような本発明に係る深さ調整シム(301)を提供するものである。
本発明に係る深さ調整シム(301)は、ライナー部(7)を覆い隠すように幅(g.g’)で作られており、サイドプレートab(35,36)から強い押し圧力(d)を長時間加えられてもライナー部(7)を変形するような曲げ力は発生せず、本発明に係る深さ調整シム(301)に真っすぐ伝わり力点Xから切削対象物(90)に伝わるのでライナー部(7)の変形を防止することができる。
また、本発明に係る深さ調整シム(301)の幅(g.g’)が広くなったことで溶接部(37)が削り屑によって摩耗することも防止できる。
但し、本発明に係る深さ調整シム(301)はサイドプレートa(35)側をサイドプレートb(36)側よりも大きくし、別々のものを制作することにした。これはギャカバー311がすぐ上にあり、取り付け時にナットの挿入が困難と思われたためであり、ボルト穴の位置決めによっては左右同一の深さ調整シムで本発明の趣旨に則った本発明に係る深さ調整シム(301)を製作、使用することもできる。
ギャカバー(311)はグリス穴(313)が設けられ、外から削りギャ(503)とアイドルギャ(502)の各軸受部に常に新しいグリスを給脂することができる。
また、ギャカバー(34)はボルト(312)によってサイドプレートa(35)に密着して取り付けられ、容易に着脱できるようになっていると共に、ギャカバー(34)内部に、アイドルギャー軸受部(323)から余分として押し出されたグリスを溜めておく機能がある。振動や本体フレーム(1)を振り上げたり、移動したりする動作でグリスが各歯車の歯面に付着して潤滑するように構成されている。
次に図10を用いて本発明に係る深さ調整シム(301)を説明する。本体プレート(1)に溶接部(37)で固着されたライナー部(7)には長穴(72)が開けられており、ボルト12によって着脱自在に本発明に係る深さ調整シム(301)が固着されている。長穴(72)は削り方向(e)と反削り方向(e’)に沿って長穴(72)になっており、仮にライナー部(7)が反押し圧方向(d’)に変形したとしてもボルト(12)が抜き差しできるようになっている。
また、深さ調整シム(301)は取り付け面がへの字状になっており、組立時にライナー部(7)に深さ調整シム(301)を接着させて一本ずつボルト(12)を挿入することはできる。しかししばらく作業すると深さ調整シム(301)のボルト穴(333)に削り時の粉が溜まってボルト(12)は抜けなくなってしまう。この時ボルト(12)を深さ調整シム(301)に装着したまま取り外さなくてはならないが、ライナー部(7)に空けられたボルト穴が長穴(71)でなくては取り外せない。又、シムの外側形状が円形または、他の形になっても対応できる。
つまり深さ調整シム(301)の取り付け部はへの字状に角度がついているので一本ずつであれば真っすぐ抜き出すことができるが、深さ調整シム(301)に装着された状態ではライナー部(7)に長穴(71)が配置されていなければ着脱できない。このようなことがないようにライナー部(7)に空けられたボルト穴は削り方向(e)もしくは反削り方向(e’)に沿って長穴構造にしておくものである。
更に図10を用いてビット(21)の作用について説明する。削りドラム(20)に取り付けられたビット(21)は削りドラム半径(201)の接線に沿った削り力pのベクトル方向に削り対象物(90)を削り作業する。削り力pは削り方向の力(pe)と反押し圧力(pd’)に分解される。反押し圧力(pd’)によって本体フレーム(1)は削り対象物(90)に潜り込もうとする。反押し圧力(pd’)を深さ調整シム(301)が相殺して安定した削りが行われる。その為深さ調整シム(301)とライナー部(7)は繰り返し荷重に耐えるように頑健に制作しなければならない。
また、深さ調整シム(301)は摩耗したときには速やかに現場交換できるようにしておかなくてはならない。この時のビット(21)と深さ調整シム(301)の切削深さの設定が最も重要である。
次に図11について説明する。アイドルピン(32)はアイドルギャ軸受け部(322)を取り付けてアイドルギャー(502)を回転させ、モーターギャ(501)の駆動力を削りギャ(503)に伝達する。
アイドルピン(32)の中心部にはグリスニップル(33)が取り付けられる。グリスニップル穴(34)はグリス孔(321)につながっており、グリスニップル(33)から給脂されたグリスはグリス孔(321)を経てアイドルギャ軸受け部(322)に供給される。アイドルギャ軸受け部(322)で余分なグリスは排出されギャカバー(34)内に溜められている。
グリースニップル(33)への給脂はギャカバー(34)に作成されたグリス穴(313)からグリスガン(図示なし)によって供給される。
図1は従来の定厚削り装置の斜視図である。油圧ショベルのアーム(50)の先端に取り付けられた定厚削り装置(9)は油圧ショベルのシリンダー(52)でリンク(53)を介してスイング可能に取り付けられる。定厚削り装置(9)は油圧ショベルのアーム(50)と油圧ショベルのシリンダ(52)によって切削対象物(90)に押し付けられた切削ドラム20の回転によって切削する。
切削ドラム(20)の回転は油圧ショベル(図示なし)から配管された油圧を油圧モータ(5)に繋ぐことによって油圧モータ(5)を駆動させる。油圧モータ(5)に取り付けられたモーターギャ(501)はアイドルギャ(502)に回転力を伝達し削りギャ(503)に伝えられて削りドラム(20)が回転し削りドラム(20)に固着されたビット(21)がF方向に回転して切削対象物(90)を切削する。
切削深さを調整するライナー部(7)を切削対象物(90)に押し付けた状態で、削りドラム(20)を回転させたまま油圧ショベル(図示無し)の力でd方向に押し付けながらb方向に水平引きすると定厚削り装置(9)は一定深さでe方向に切削を行う。このことによって削り部(100)が作られる。
前記したモーターギャ(501)とアイドルギャ(502)と削りギャ(503)を潤滑し、且つ異物の混入を避けるためギャカバー(34)で覆うように構成されている。
定厚削り装置(9)を使用してコンクリートやアスファルトを削るとほこりが舞い上がり3連ギャ(501.502.503)に接着すると歯車の歯が摩耗して振動騒音が大きくなり、歯こぼれを起こしてギャの伝達力を低下してさせてしまう。また、グリスに粉塵が混入するとベアリング等の精密部品を摩耗させて著しくその寿命を短くしてしまう。
ギャカバー(34)は従来3連ギャ(501.502.503)を塵芥や遺物の混入から保護するものであった。
図2は本発明に係る定厚削り装置のギャカバー(34)を取り外した斜視図である。
ギャカバー(34)の裏側に取り付けボルト(41)によって取り付けられたベアリング押え(40)はギャカバー(34)をギャカバーボルト(38)によって本体フレーム(1)に取り付けることによってアイドルピン(32)にかぶさるように固着され回転部に使用されたアイドルベアリング(46)を押し付けてガタつかせないように取り付けられる。ギャカバー(34)とアイドルベアリング(46)の間隔μより幅λの分だけ厚く作られたベアリング押え(40)によって、ギャカバー(34)の表面はギャカバーボルト(38)によって取り付けられることによって外側に膨らむようになる。このことがベアリング押え(40)がアイドルベアリング(46)を押し付けてガタつきを押えるようになる。また、ベアリング押え(40)がアイドルピン(32)にかぶさった状態で押さえつけるように装着されるので、アイドルピン(32)を先端で保持するように構成している。
押し付け力が足りないときはベアリング押え(40)とギャカバ−(34)の間に押し付け厚調整シム(49)を挟み込むことによって押し付け厚を調整することができる。
図7を用いてもう一度説明すると、油圧モータ(5)で発生した回転力はモータギャ(501)を経てアイドルギャ(502)からドラムギャ(503)に伝えられ、削りドラム(20)を回転させて切削対象物(90)を切削する。構造的にアイドルギャ(502)がないと削りドラム(20)の半径を大きくすることができないので、ドラム(20)を大きくすると必ず3連ギャ(501.502.503)の構成が必要とされるのである。
本発明に係る定厚削り装置(8)はライナー部(7)が切削深さの調整をするが、油圧ショベル(図示しない)の操作によっては、切削対象物(90)にぶつけたり、ビット(21)によって繰り返し振動を受けたりするために、重い部品は自重が原因で破損することが多かった。
特にアイドルピン(32)はアイドルギャ(502)が大きく重い為、アイドルピン(32)の基端部を溶接でしっかり固着しても衝撃で溶接部がはがれてアイドルピン(32)が外れてしまうことがあった。
モーターギャ(501)は油圧モータ(5)に取り付けられる比較的小さいギャで、衝撃や振動に対する性能は油圧モータ(5)の性能に依存する。
アイドルギャ(502)を取り付けているアイドルピン(32)は、軸受け部にアイドルベアリング(46)が使用されている。本来溶接ができるピンであっても強度があって炭素量の多い硬い材料は溶接しにくい。溶接しやすい材料は安いが柔らかくて降伏点が低いことが多い。
その為中央部にグリスニップル(33)取り付け部を要し給脂穴(34)をあけたアイドルピン(32)を脆弱にしてしまうため、採用できなかった。したがって今まではグリス封入式ベアリング(図示しない)を用いていた。グリス封入式のベアリングは内部にグリスを満たしているので、毎日グリスを給脂する必要はないが、仮に長期間使用しいなかったとしても、一定期間経過するとグリスが蒸発してしまうので、ベアリング交換を必要とする。また、グリス封入式のベアリングはボールベアリングが多く振動や衝撃に弱いものであった
衝撃に強くて耐荷重が大きいベアリング(46)を使用するには定期的にグリスアップできる構成が必要である。また、アイドルギャ(502)とアイドルベアリング(46)を固着するのにC型止め輪(39)という簡単な留め具で止めていた。しかしC型止め輪(39)は衝撃があるとはじき飛んで外れてしまうことがあった。また、固着するアイドルベアリング(46)のコーナー部のアール又はC面取りが大きい場合止め輪に掛かる荷重の支点が変わるため、溝(319)から脱落する危険があった。
図7は三連ギャ(501.502.503)が見えるようにギャカバー(34)を外した斜視図でギャカバー(34)に取り付けボルト(41)を用いて、押し付け厚調整シム(49)とベアリング押え(40)を取り付けた状態で、ギャカバーボルト(38)を用いて本体フレーム(1)にギャカバー(34)を取り付ける状態を図示したものである。
ギャカバー(34)を組み込むとベアリング押え(40)がアイドルベアリング(46)を押し付けるように組み立てられることを表している。アイドルピン(32)の中央にあるグリスニップル(33)へは給脂穴(313)から給脂できる。
図3は本発明に係る装置で図2のA−A断面の図である。本体フレーム(1)に溶接部(322)で固着されたアイドルピン(32)に給脂穴(34)が開けられている。グリスはグリスニップル(33)から給脂されて給脂穴(34)を経て、アイドルベアリング(46)の中央部に給脂されてグリスアップされる。
アイドルピン(32)は給脂穴(34)をあけられても折れないように硬く強度の強い材料が使用される。しかしその分溶接性が悪く、溶接時に余熱後熱をしっかりするなどの十分な配慮が必要である。
油圧モータ(5)から与えられた駆動力はアイドルギャ(502)を経てドラムギャ(503)に伝えられる。アイドルギャ(502)はアイドルベアリング(46)を軸受けとしてアイドルピン(32)に軸着されている。
本体フレーム(1)に溶接部(322)で溶接されて固着したアイドルピン(32)の軸受け部はアイドルベアリング(46)が取り付けられている。その外側にアイドルギヤ(502)が取り付けられ、モータギャ(501)から伝達された回転力によってアイドルギャ(502)が回転する。
塵、ほこりからギャを保護するギャカバー(34)の外側の給脂穴(313)からグリスニップル(33)を経て給脂されたグリスは給脂穴(321)を経て2つのアイドルベアリング(46)の真ん中に給脂され回転部に拡散していく。従来型の構造はC型止め輪(39)しかなかったのが、給脂されたグリスは隙間(o)の間隙から容易に流れ出しアイドルベアリング(46)内部に留まることが少なかった。そのことにより、一回でもグリス給脂を怠ると回転部のグリス不足を招き、ガタつきを大きくしたり焼き付きの原因になったりした。
図13は従来の定厚削り装置のアイドルベアリング(46)部の断面図であり、ベアリングナット(60)と菊座金(61)を用いた物であるが、グリスの流れ出る隙間はωの間隙が有りC型止め輪(39)の隙間oとあまり変わりがないものであった。また、アイドルピン(32)にはベアリングナット(60)を取り付けるためのねじ加工と菊座金(61)を取り付けるためのキー溝加工が必要で有り、加工費が高額になり、溶接しにくいアイドルピンが追加する更に脆弱になる。
更にアイドルピン(32)の中央部に給脂穴(34)を開けたので、ピンの強度が下がり折れやすくなるので、引張強度の高い材料を使うと、溶接性が悪くなり、振動や衝撃や、微細で部分的な焼き付きなどで曲がってC型止め輪(39)が外れたり、溶接部(322)からはがれてしまうこともあった。
図12のようにベアリング押え(40)によってアイドルピン(32)の先端部から押えることよって、アイドルピン(32)は両持ち状態になり、振動衝撃に強く曲がりにくく折損しにくくなった。
更に図7と図12を用いてベアリング押え(40)について説明する。ベアリング押え(40)はワッシャ状の形状で裏側が凹状にへこんでいる。ギャカバー(34)に取り付けボルト(41)によって固着されたベアリング押え(40)はギャカバー(34)を本体フレーム(1)にギャカバーボルト(38)によって取り付けられて図12のように固着される。
ベアリング押え(40)の凹部(401)が、C型止め輪(39)の外側にかぶさり、C型止め輪(39)が広がって外れるのを防止する。更にベアリング押え(40)の凸部(402)がアイドルベアリング(46)の回転しない部分(351)を押さえつけ、ガタつかないようにすると同時に、アイドルピン(32)を先端側から支えるようにする。このことでアイドルピン(32)が振動や衝撃で折損したり曲がったりしない。更には回転するアイドルギャ(502)との隙間をpの間隙にするのでアイドルベアリング(46)内部にあるグリスが流れ出しにくく内部に留まり潤滑する。
更に隙間γの間隙でσの距離を取り、発明者の実績によればアイドルベアリング(46)との隙間pを2mm以下にし、pの隙間をσの距離以上にすれば多くのグリスをベアリング内部に留まらせることができる。σの距離は2mm以上である。
発明者の実績以下の寸法に狭くしたり長くしたりすると材料費が増えると共に精密加工になり加工費が高くなった。隙間pを2mm以下にし、距離σを2mm以上にすることで組立が容易で、加工費が安価である。
ギャカバー(34)とアイドルベアリング(46)の回転しない部分(301)との距離はμである。ベアリング押さえ(40)の厚さは間隔μにλを加えた厚みになっている。発明者の実績によると最適な厚みλは1mm以下である。このことによってギャカバーボルト(38)で取り付けられたギャカバー(34)は厚みλ分だけ外側に広がる。そしてベアリング押さえ(40)は厚みλの分だけアイドルベアリング(46)を押しつけ、ガタ付きを防止すると共にアイドルピン(32)を先端で把持し続け、曲がりを少なくし長寿命化させることに貢献する。
このようなベアリング押さえ(40)とアイドルベアリング(46)の回転部との隙間を同じようにアイドルピン(32)の基端部と回転部の隙間を隙間λ’(2mm)以下にして距離σ’(2mm)以上にしたことを特徴とする削り装置を提案する。
このことによってグリスはアイドルピン(32)の基端部からも先端部からも流れ出ることを防止し、アイドルベアリング(46)内部に留め置くことができる。
かつ、この数値の隙間であれば金属加工も容易で、安価な規格標準材料で、組立時に干渉することもない絶妙の距離である。そして、間隙を狭くするために、アイドルピン(32)の基端部を太くしたので材料変更して溶接部の固着力が低下した分を、溶接面積を広げ、溶接部を外側にすることで補うことになり、強化できた。
図13はベアリングナット(60)菊座金(61)を用いてアイドルピン(32)部の断面図であるが、アイドルピン(32)先端部の隙間ωは5mm以上の間隙が有り、アイドルピン(32)基端部の隙間はω’は8mm以上の隙間があり、グリスニップル(33)から給脂されたグリスは上記間隙からすぐに流れ出てしまっていた。
ベアリング(46)が焼き付くとベアリング押え(40)が摩耗して取り付けボルト(41)が抜け落ちるので外からギャカバー(34)内部の異常を判断できる。
C型止め輪(39)だけだと衝撃で抜け起きた時わからない。ベアリング用ナット(60)を菊座金(61)で固着したとしても、振動で抜け落ちた時にわからない。特に何年も使い続けた後にギャカバー(34)を開けてみる定期点検さえしないことが多い。その結果アイドルギャ(502)がアイドルピン(32)を焼き付かせてアイドルピン(32)を摩耗させてしまうことがあった。
グリスは一日一回給脂するので、グリス給脂部が変形すればアイドルピン(32)が変形したことは解るが、ベアリング(46)やアイドルギャ(502)が変形したことはグリス注入時にはわからないので、変形したまま長期間使用されることがある。取り付けボルト(41)が緩んだり切れたりすれば、致命的なトラブルになる前の早期に修理できる。
以上のように定厚削り装置の削り深さが現場で任意に変えられず、切削深さを変更するたびに深さ調整シム(30)を取り外していた。また、油圧モーターで旋回すると切削モーターに干渉して切削力や旋回力が一時的に減衰して作業できなかった。
橋上の路面の切削時は削りあとがV字状になり橋長に平行に接着される防水シートに段差を生じる原因になっていた。
これらの問題は、深さ変更型調整シム(301)を導入することによって本体フレームを傾けるだけで切削深さを変更できるようになった。電気モーターで旋回するようにしたので油圧の干渉が亡くなった。
深さ変更型調整シム(301)と電気モーター(40)で旋回する方式と油圧ショベルを走行させて切削する方法を組み合わせて、橋上の路面を橋長方向に切削できるようになった。
以上のように構成した本発明に係る定厚削り装置(8)であれば本発明に係る深さ調整シム(301)が本体フレーム(1)のサイドプレートab(35,36)の真下まで被覆するように構成したので、ライナー部(7)の反押し圧方向(d’)の変形がなく、溶接部(37)を保護するので不具合の発生を抑えることができる。
ライナー部(7)のボルト穴を長穴(71)にしたので、削り対象物の粉で深さ調整シム(301)のボルト穴(35)が詰まってボルトが抜き出せずとも、ボルト(12)を取り付けたまま深さ調整シム(301)の交換ができる。また、ライナー部(7)が反押し圧力(d’)方向に変形してもボルトを抜き差しすることができる。
ギャカバー(34)の外側からアイドルピン(32)にグリスを給脂できるようにしたことで、アイドルギャ軸受け部(322)に直接グリスを給脂できるようにして、長寿命化を可能にした。余分に給脂されたグリスはアイドルギャ軸受け部(322)からはみ出して、軸受け部の粉塵を巻き込んで排出するので更に焼き付きを防止できる。また、余分なグリスはギャカバー(34)内に溜めおいて常に新しいグリスが各ギャの歯面に付着して摩耗を防止して円滑な駆動力の伝達ができるようになった。
削りドラム(20)に取り付けられたビット(21)を削り対象物に押し当て、下から上にアッパー回転させる方向に移動して、かつ深さ調整シム(301)を削り面(90)に当接するように移動させることで、削り力(p)の一部が押し圧力(d)と同じ働きをし、深さ調整シム(301)で相殺して振動を防ぐように削り作業することで、振動によって切削物から飛び跳ねて空回りすることなく、密着するように削ることができることで、騒音を軽減しきれいな出来形ができるようになった。
深さ調整シム(301)はライナー部(7)の摩耗をと変形を防ぐものである。深さ調整シム(301)の幅を広げて本体フレーム(1)の真下の力点xまで被覆するようにしたことで、ライナー部(7)が曲がらず、大きな押し圧力に耐えられるようになった。ライナー部(7)の取り付けボルト穴を長穴(72)にすることによって、ボルトが抜き差しできなくても深さ調整シム(301)の着脱を可能にした。また、アッパー回転のみの方向に削るようにしたことで出来形が非常に良くなった。
ギャカバー(34)の固着力とカバー全体のたわみ力の適度な圧力でベアリング押え(40)がベアリング(46)を押えこむのでガタつかない。
ギャカバー(34)全体のたわみ力でベアリング押え(40)を押し付けるのでゆるく且つ弾力をもって緩まずに長期間押え続けられる。ギャカバーボルト(38)が緩んで来たらギャカバー(34)周辺からグリスが漏れ出てくるので見た目で判断できる。
アイドルピン(32)の基端部は溶接で本体フレーム(1)に固着されており先端部はベアリング押え(40)で押し付けて固着するようにするので、アイドルピン(32)は両端部で保持するようになるので、振動や衝撃に強く頑丈な構造になり長寿命化する。
アイドルピン(32)がベアリング押さえ(40)で保持できるようになると、溶接部(322)の強度を落とすことができる。最良の場合ボルトでアイドルピン(32)を本体フレーム(1)に固着することが出来、大幅に製作工程を簡略することができる。仮に現場で修理するときは溶接しないので部品交換だけで良くなり、工期が遅れなくてすむ。
ギャカバー(34)に取り付けるようにしたことでベアリング押え(40)とベアリング(46)との隙間を2mm以下と小さくでき、アイドルピン(32)中央部から給脂されたグリスをできるだけベアリング(46)内部に封入することができる。アイドルピン(32)に取り付けるようなC型止め輪(39)やベアリングナット(60)の方式では既製品を使うので隙間が9mm以上あり間隙を設計で設定することはできず、給脂されたグリスはどんどん流れ出てしまってとどまることがない。
しかしグリスが流れ出る隙間を2ミリ以下にし、隙間の長さを2ミリ以上になるようにベアリング押さえ(40)を設定すればグリスがベアリング(46)内部に留め置かれる。更に加工誤差や組立誤差があっても隙間を2mm以下にし、隙間の長さを2mm以上になるようにベアリング押さえ(40)を設定すればJIS規格内の誤差で有り、組立できなかったり、回転部と固定部が接触することがなく、仕上げ加工を精密に規定しなくても製品化でき、安価で安全である。
隙間が少ししかなくその距離が長いとグリスがアイドルベアリング(46)内に留まり、新しいグリスを給脂した分古いグリスが隙間からはみ出し、排出されることによって、新旧のグリスが入れ替わり、潤滑部に新しいグリスが供給されて長期間留まり、ベアリング(46)を長寿命化させることができる。
また、隙間が少ししかなくその距離が長いとアイドルベアリング(46)の回転によって発生した熱によって溶け始めたグリスであってもアイドルベアリング(46)内部に留まることができる。
隙間を小さくしてできるだけグリスがベアリング(46)内部に充てんされベアリング(46)内部を満たしていれば、水分がベアリング(46)に到達できないので錆の発生を防止できる。また、結露した際に生じる水が隙間から入り込みにくいので、グリスが乳化しにくい。
他に砂や金属破片などもベアリング(46)内に入りにくくベアリング(46)の故障率が下がりが長寿命化が図れる。
隙間が少ないので、ギャの回転部やベアリング(46)の回転部に僅かな異常があったとしても、ベアリング押え(40)に接触すると異音が発生する。ベアリング(46)が外れたとか、ギャが外れたとかアイドルピン(32)が曲がったとか等の異常が起きたことがすぐに判断できる。
C型止め輪(39)が振動による衝撃で広がって外れてしまうことを防止できる。
しかしC型止め輪(39)はベアリング(46)を抜け落ちないようにするだけで、ベアリング(46)を押し付ける作用がないので、ベアリング(46)が摩耗してガタついてしまうことがあった。
C型止め輪(39)とベアリング押え(40)の両方でベアリング(46)を押えることができ、二重の落下防止になる。
アイドルピン(32)が摩耗して変形したり、溶接部(322)がはがれて変形してしまったりしたときは、ベアリング押え(40)をギャカパー(34)に装着した取り付けボルト(41)が緩み始めるので、ギャカバー(34)内の異変を早期に判断することができる。
少し厚めに制作したベアリング押え(40)がギャカバー(34)の変形によってベアリング(46)をおさえつけ、少し摩耗してガタついたとしても長期間押えることができる。
ギャカバー(34)が伸びて(変形して)ベアリング押え(40)をベアリング(46)に押さえつける力が無くなってきたり、ベアリング(46)が摩耗してガタつきが大きくなった時はギャカバー(34)とベアリング押え(40)との間に押し付け厚調整シム(41)を挿入して取り付けることでベアリング押え(40)の押しつけ力を増加することができるようにしたものである。
ベアリング押さえ(40)はベアリング(46)の回転しない部分(351)を保持することによって、アイドルピン(32)の先端部を保持することができる。アイドルピン(32)は溶接部(322)とベアリング(46)の回転しない部分(351)を保持されることで両持ちの軸となり著しく曲がりにくくなり、強化される。
1 本体フレーム
2 旋回部
5 削り油圧モーター
7 ライナー部
8 本発明の定厚削り装置
9 従来の定厚削り装置
10 ブラケット
12 ボルト(深さ調整シム用)
20 (削り)ドラム
21 ビット
25 電気モーター
26 ギャボックス
30 (従来の)削り深さ調整シム
31 (従来の)ギャカバー
32 アイドルピン
33 グリスニップル
34 ギャカバー
35 サイドプレートa
36 サイドプレートb
37 溶接部
38 ギャカバーボルト
39 C型止め輪
40 ベアリング押え
41 取り付けボルト
42 旋回輪
43 ロータリーバルブ
45 油圧口
46 アイドルベアリング
49 押し付け厚調整シム
50 (油圧ショベルの)アーム
52 (油圧ショベルの)シリンダー
53 リンク
55 履帯
60 ベアリングナット
61 菊座金
71 長穴
81 ギャ側ライナー
90 削り対象物(削り面)
91 削り残し
92 削り跡
100 削り部、切削帯
201 削りドラム半径
301 本発明の深さ変更型調整シム
311 本発明のギャカバー
312 ボルト(ギャカバー用)
313 グリス穴 給脂孔
319 溝
321 グリス孔
322 溶接部
323 アイドルギャ軸受け部
351 回転しない部分(ベアリング内部)
401 凹部
402 凸部
501 モーターギャ
502 アイドルギャ
503 削りギャ
a 走行方向
b アーム動作方向
c スイング方向
d 押し付け方向(押し圧力)
d’ 反押し圧力(反押し圧方向)
e 削り方向
e’ 反削り方向
f 削りドラム回転方向
g 傾き角度
h 傾き角度
k 橋長方向
x 位置
y 位置
z 位置
α 最大切削深さ
β 削り幅
β’ 定厚削り装置の削り部の幅
o 隙間(アイドルギヤとC型止め輪との隙間)
p 隙間(アイドルギヤとベアリング押えとの隙間)
γ 隙間(アイドルギヤとベアリング押えとの隙間)
σ 距離
μ 厚さ(アイドルギャとギャカバーの距離)
λ 厚さ(押し付け圧を発生させるための厚み)
ω 隙間(ベアリングナットとアイドルギャ)

Claims (10)

  1. 油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムが削り対象物に設定以上に深く潜り込まないよう抑制する深さ調整シムと前記深さ調整シムをボルトで固着する前記本体フレームに固着されたライナー部と、前記深さ調整シムは左右で幅の異なる部材で深さ調整する定厚削り装置。
  2. 油圧ショベルのアームにブラケットを介してスイング可能に本体フレームを取り付けて、当該本体フレームに取り付けられた削りドラムをコンクリート面に押し付けてコンクリートの削り作業を行う削り機であって、
    当該ブラケットと当該本体の間に電気モーターで旋回する旋回部と
    前記旋回部はギャボックス内のウォームホイール機構と旋回輪で構成されたことを特徴とするコンクリート定厚削り装置。
  3. 油圧ショベルのアームにブラケットを介してスイング可能に本体フレームを取り付けて、当該本体フレームに取り付けられた削りドラムをコンクリート面に押し付けてコンクリートの削り作業を行う削り機であって、
    本体フレームの傾きによって削り深さが変化するようにした深さ調整シムを削りドラム進行方向と平行に備え、
    前記ブラケットと前記本体の間に電気モーターで旋回する旋回部を備えたことを特徴とするコンクリート定厚削り装置を用いて、
    履帯と削りドラム進行方向を同一方向にして
    防水シート接着方向に沿って油圧ショベルを走行させて
    コンクリート路面を削り段差がなく防水シートのゆるみを防止することを特徴とした路面削り方法。
  4. 油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムが削り対象物に設定以上に深く潜り込まないよう抑制する深さ調整シムと前記深さ調整シムをボルトで固着する前記本体フレームに固着されたライナー部と、前記深さ調整シムは前記ライナー部よりも幅を大きくし厚みを太くした定厚削り装置。
  5. 油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムが削り対象物に設定以上に深く潜り込まないよう抑制する深さ調整シムと前記深さ調整シムをボルトで固着する前記本体フレームに固着されたライナー部と、前記ライナー部のボルト孔が削り方向に長穴になっている定厚削り装置。
  6. 油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムを駆動する油圧モーターと、前記モーターに取り付けたモーターギャの駆動力を前記削りドラムに取り付けた削りドラムギャに伝達するアイドルギャと、前記アイドルギャを軸着するアイドルピンと、前記アイドルピンを経由して供給されたグリスを前記アイドルギャの軸受け部に供給する給脂穴と、前記給脂穴から供給された余分なグリスを溜め前記モーターギャと前記削りドラムギャと前記アイドルギャを被覆するギャカバーを備えた定厚削り装置。
  7. 油圧ショベルのアーム先端に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられた削り対象物に押し付けて削りする削りドラムと、前記削りドラムが削り対象物に設定以上に深く潜り込まないよう抑制する深さ調整シムを備え、
    前記削りドラムを削り方向に対して下から上にアッパー回転させ、前記深さ調整シムを削り対象物に押し当てた状態で、
    前記深さ調整シムの削り深さが0になる地点を押しつけて前記油圧ショベルを走向させながら凸の部分のみ削り、平面に仕上げる削り方法。
  8. 油圧ショベルのアーム先端部に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに取り付けられ削り対象物に押し付けて切削するドラムと、前記ドラムを駆動する油圧モーターと、前記油圧モーターに取り付けたモーターギャと、前記ドラムに取り付けたドラムギャと、前記モーターギャの駆動力を前記ドラムギャに伝達するアイドルギャと、前記アイドルギャを装着するアイドルピンと、前記モーターギャと前記アイドルギャと前記ドラムギャを被覆するギャカバーと、前記アイドルピンに装着して前記アイドルギャの回転を支持するベアリングと、前記ギャカバーに取り付けられて前記アイドルピンに装着した前記ベアリングを押しつけて固着するベアリング押さえを備えたことを特徴とする削り装置。
  9. 前記アイドルピンに取り付けて前記ベアリングが抜け落ちないようにしたC型止め輪と、前記C型止め輪が広がらないようにカバーするベアリンク押さえを備えたことを特徴とする請求項8記載の削り装置。
  10. 前記ギャカバーと前記ベアリングとの間隙より厚めに作られたベアリング押えを備えたことを特徴とする請求項8記載の削り装置。
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