JP6927947B2 - 昇圧部を有するモータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、昇圧部を有するモータ制御装置に関する。
工作機械、鍛圧機械、射出成形機、産業機械、あるいは各種ロボット内のモータの駆動を制御するモータ制御装置においては、交流電源側から入力される交流電圧をコンバータ(整流器)にて直流電圧に変換してDCリンクへ出力し、さらにインバータにてDCリンクにおける直流電圧を交流電圧に変換して、この交流電圧を駆動軸ごとに設けられたモータに駆動電圧として供給している。「DCリンク」とは、コンバータの直流出力側とインバータの直流入力側とを電気的に接続する回路部分のことを指し、「DCリンク部」、「直流リンク」、「直流リンク部」、あるいは「直流中間回路」などとも別称されることもある。
モータ制御装置においてモータに駆動電力を供給するPWMインバータは、半導体スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなり、入力された直流電圧を交流電圧に変換して出力する。PWM制御方式では、モータ制御装置内の電流制御器において各相の電圧指令と三角波のキャリア周波数とが比較され、電圧指令とキャリア周波数との大小関係に応じて、インバータを構成するブリッジ回路内の各半導体スイッチング素子がオンまたはオフされる。このようなPWM制御方式の原理上、インバータから出力される実際の交流電圧は、電圧指令に基づき本来予定していた交流電圧よりも小さくなる。特にPWM周波数が高いほど、インバータから出力される実際の交流電圧と電圧指令に基づき本来予定していた交流電圧との差は、より大きくなる。
また、コンバータの交流電源側の交流電圧が低下すると、コンバータが出力する直流電圧が低下し、これに伴いインバータが出力する実際の交流電圧も低下する。すなわち、インバータから出力される実際の交流電圧は、交流電源側の電圧低下に起因して、電圧指令に基づき本来予定していた交流電圧よりも小さくなることがある。
このようにPWM制御方式の原理上の理由や交流電源側の電圧低下など、何らかの理由に起因して、インバータから出力される実際の交流電圧が、電圧指令に基づき本来予定していた電圧よりも小さくなると、モータの出力及びトルクは所望の値よりも低下する。このとき、例えばモータに高負荷が印加されるとモータの速度が低下してしまう。
例えば、モータが誘導モータである場合、誘導モータに流れる電流をI1、1次抵抗をR1、1次磁束をφ1、1次周波数をωとしたとき、誘導モータに対する入力電圧V1は、式1のように表すことができる。
Figure 0006927947
式1において、Jは式2のように表される。
Figure 0006927947
式1において、「R11」は1次抵抗による電圧降下分を表し、「dφ1/dt」は磁束変動起電力を表し、「ωJφ1」は速度起電力を表す。
簡単化のため、誘導モータの駆動が定常状態(すなわちdφ1/dt=0)にあり、ある程度の一定速度で回転していると仮定すると、速度起電力は1次抵抗による電圧低下よりも十分に大きいと考えられるので、式1は、式3で表すように速度起電力のみで近似することができる。
Figure 0006927947
ここで、式3におけるi1は、式4のように表される。
Figure 0006927947
また、式3におけるσは漏れ係数であり、誘導モータの相互インダクタンスをM、1次インダクタンスをL1、2次インダクタンスをL2としたとき、式5のように表される。
Figure 0006927947
式3より、誘導モータに対する入力電圧V1が低下すると、1次周波数ωまたは1次電流i1が低下することが分かる。1次周波数ωが低下すると誘導モータの速度の低下を招く。
誘導モータの極対数をNp、1次q相電流をi1q、2次d相磁束をφ2dとしたとき、誘導モータのトルクτは式6のように表すことができる。
Figure 0006927947
式6より、1次電流i1が低下するとトルクτが低下することが分かる。トルクτが低下したときに、誘導モータに高負荷が印加されると、誘導モータの速度は低下してしまう。
誘導モータをベクトル制御にて駆動する場合において、PWM制御方式の原理に起因してインバータから出力される交流電圧が、電圧指令が予定していた電圧よりも小さくなると、誘導モータに流れる実電流も低下する。
例えば、電源電圧を昇圧して出力する昇圧回路と、該昇圧された出力電圧に基づく駆動電力をモータに供給する駆動回路と、前記昇圧回路の作動を制御する制御手段とを備え、前記駆動回路の作動制御は、前記モータに通電される実電流値と電流指令値との偏差に基づいて行われるモータ制御装置であって、前記制御手段は、前記偏差が所定の閾値以下である場合には、前記出力電圧を徐々に低下させるべく前記昇圧回路の作動を制御すること、を特徴とするモータ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−151251号公報
例えば、誘導モータをベクトル制御にて駆動する場合、PWM制御方式の原理に起因してインバータから出力される交流電圧が、電圧指令が本来予定していた電圧よりも小さくなると、インバータから誘導モータに流れる実電流が減少する。また例えば、モータ制御装置により制御されるモータが誘導モータであるか同期モータであるかにかかわらず、コンバータの交流電源側の電圧低下に起因して、インバータから出力される実際の交流電圧は、電圧指令に基づき本来予定していた交流電圧よりも小さくなり、インバータから誘導モータに流れる実電流が減少する。このような場合、モータ制御装置内の電流制御部は、実電流を電流指令に追従させるために、より大きな値の電圧指令を出力する制御を行う。しかしながら、一般的に電流制御部では、モータやインバータの保護の目的で電圧指令には上限値が設定されている。電流制御部において電圧指令が上限値に達すると、実電流を電流指令に追従させる制御を行うことができなくなる。その結果、インバータから出力される交流電圧及び交流電流が、電圧指令及び電流指令が予定していた値よりも小さくなる状態が継続し、モータ出力及びトルクが所望の値よりも小さくなる。このような状態において、モータに高負荷が印加されるとモータの速度が低下してしまう。したがって、モータ出力及びトルクの不測の低下に起因するモータの速度低下を回避することができるモータ制御装置が望まれている。
本開示の一態様によれば、モータ制御装置は、交流電源側から入力される交流電圧を、直流電圧に変換して直流側に出力するコンバータと、直流側から入力される直流電圧を、モータを駆動するための交流電圧に変換して出力するインバータと、モータに対する速度指令とモータから取得された速度情報との偏差に応じて、直流側からインバータに入力される直流電圧を昇圧する昇圧部とを備える。
本開示の一態様によれば、モータ出力及びトルクの不測の低下に起因するモータの速度低下を回避することができるモータ制御装置を実現することができる。
本開示の第1の実施形態によるモータ制御装置を示す図である。 本開示の第1の実施形態によるモータ制御装置の変形例を示す図である。 本開示の第1の実施形態によるモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。 本開示の第2の実施形態によるモータ制御装置を示す図である。 図4に示すインバータ制御部の詳細であり、センサレス誘導モータを制御する場合における一例を示す図である。 本開示の第2の実施形態によるモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。 本開示の第2の実施形態によるモータ制御装置を示す図である。 誘導モータに接続された駆動軸の近傍に近接スイッチを設置した例を示す図である。 図7に示すインバータ制御部の詳細であり、センサレス誘導モータを制御する場合における一例を示す図である。 本開示の第3の実施形態によるモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。 本開示の第1〜第3の実施形態における第1の例による昇圧動作による速度偏差と昇圧率との関係を例示する図である。 本開示の第1〜第3の実施形態における第2の例による昇圧動作による速度偏差と昇圧率との関係を例示する図である。 本開示の第1〜第3の実施形態における昇圧部の第1の変形例を示す図である。 本開示の第1〜第3の実施形態における昇圧部の第2の変形例を示す図である。 昇圧チョッパ回路を示す回路図である。
以下図面を参照して、昇圧部を有するモータ制御装置について説明する。理解を容易にするために、これらの図面は縮尺を適宜変更している。図面に示される形態は実施をするための一つの例であり、図示された実施形態に限定されるものではない。
まず、本開示の第1の実施形態によるモータ制御装置について説明する。第1の実施形態では、モータに対する速度指令とモータの実速度との偏差に応じて、インバータに入力でされる直流電圧を昇圧する。
図1は、本開示の第1の実施形態によるモータ制御装置を示す図である。
一例として、交流電源2に接続されたモータ制御装置1により、交流モータ(以下、単に「モータ」と称する。)3を制御する場合について示す。なお、第1の実施形態においては、モータ3の種類は特に限定されず、例えば誘導モータであっても同期モータであってもよい。また、交流電源2及びモータ3の相数は本実施形態を特に限定するものではなく、例えば三相であっても単相であってもよい。交流電源2の一例を挙げると、三相交流400V電源、三相交流200V電源、三相交流600V電源、単相交流100V電源などがある。モータ3が設けられる機械には、例えば工作機械、ロボット、鍛圧機械、射出成形機、産業機械、各種電化製品、電車、自動車、航空機などが含まれる。
図1に示すように、本実施形態によるモータ制御装置1は、PWMコンバータ11−1と、インバータ12と、昇圧部13とを備える。また、モータ制御装置1は、一般的なモータ制御装置と同様に、インバータ制御部10を備える。
PWMコンバータ11−1は、内部の半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、交流電源側から入力される交流電圧を、所望の大きさの直流電圧に変換して直流側に出力する。PWMコンバータ11−1は、半導体スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなり、受信したPWM制御に基づく電圧指令に応じて各半導体スイッチング素子がオンオフ制御されることで、交流電源2側の交流電圧と直流側の直流電圧との間で電圧変換を行う。また、PWMコンバータ11−1は、力率がほぼ1で、直流側における直流電圧を、交流電源2側から入力される交流電圧の波高値以上の任意の電圧に昇圧することができる利点がある。すなわち、PWMコンバータ11−1の電圧変換動作における昇圧率(PWMコンバータ11−1の通常の直流出力を基準としたときの電圧上昇率)を制御することにより、DCリンクにおける直流電圧を所望の値に調整することができる。PWMコンバータ11−1は、交流電源2が三相である場合は三相ブリッジ回路として構成され、交流電源2が単相である場合は単相ブリッジ回路として構成される。PWMコンバータ11−1内に設けられる半導体スイッチング素子の例としては、FET、IGBT、サイリスタ、GTO(Gate Turn−OFF thyristor:ゲートターンオフサイリスタ)、SiC(シリコンカーバイド)、トランジスタなどがあるが、スイッチング素子の種類自体は本実施形態を限定するものではなく、その他のスイッチング素子であってもよい。
PWMコンバータ11−1の直流出力側とインバータ12の直流入力側とは、DCリンクを介して接続される。「DCリンク」は、「DCリンク部」、「直流リンク」、「直流リンク部」、あるいは「直流中間回路」などとも別称されることもある。DCリンクには、DCリンクコンデンサが設けられるが、図1では図示を省略している。DCリンクコンデンサは、DCリンクにおいてエネルギー(直流電力)を蓄積する機能及びPWMコンバータ11−1の直流側の出力の脈動分を抑える機能を有する。DCリンクコンデンサに電荷が充電されることにより、DCリンクに直流電力が蓄積されることになる。DCリンクに設けられるDCリンクコンデンサの例としては、例えば電解コンデンサやフィルムコンデンサなどがある。
インバータ12は、直流側から入力された直流電圧(すなわちDCリンクにおける直流電圧)を、モータ3を駆動するための交流電圧に変換してモータ3へ出力する。インバータ12は、直流電圧を交流電圧に変換することができる構成を有していればよく、例えば、内部に半導体スイッチング素子を備えるPWMインバータなどがある。インバータ12は、モータ3が三相交流モータである場合は三相ブリッジ回路として構成され、モータ3が単相モータである場合は単相ブリッジ回路として構成される。インバータ12は、インバータ制御部10からの電圧指令を受けてDCリンクにおける直流電圧をモータを駆動するための交流電圧に変換してモータ3へ出力するとともにモータ回生時にはモータ3で回生された交流電圧を直流電圧に変換してDCリンク側へ戻す。インバータ12がPWMインバータで構成される場合は、半導体スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなる。この場合、半導体スイッチング素子の例としては、FET、IGBT、サイリスタ、GTO(Gate Turn−OFF thyristor:ゲートターンオフサイリスタ)、SiC(シリコンカーバイド)、トランジスタなどがあるが、半導体スイッチング素子の種類自体は本実施形態を限定するものではなく、その他の半導体スイッチング素子であってもよい。
インバータ制御部10は、一般的なモータ制御装置と同様、DCリンクにおける直流電圧とモータ3の駆動電圧もしくは回生電圧である交流電圧との間で電力変換を行うインバータ12を制御する。すなわち、インバータ制御部10は、速度センサ31により検出されるモータ3の実速度(速度フィードバック)、モータ3の巻線に流れる電流(電流フィードバック)、所定のトルク指令、及びモータ3の動作プログラムなどに基づいて、モータ3の速度、トルク、もしくは回転子の位置を制御するための電圧指令をPWM制御方式に従って生成する。インバータ制御部10によって作成された電圧指令に基づいて、インバータ12による電圧変換動作が制御される。
インバータ制御部10は、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。例えばこれらをソフトウェアプログラム形式で構築する場合は、モータ制御装置1内にあるDSPやFPGAなどの演算処理装置をこのソフトウェアプログラムに従って動作させることで、上述の各部の機能を実現することができる。またあるいは、インバータ制御部10を、各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路として実現してもよい。また、インバータ制御部10は、例えば工作機械の数値制御装置内に設けられてもよい。
昇圧部13は、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差に応じて、直流側であるDCリンクからインバータ12に入力される直流電圧を昇圧する。上述のように、インバータ12から出力される実際の交流電圧が、電圧指令に基づき本来予定していた交流電圧よりも小さくなると、所望のモータ出力及びトルクが得られなくなる。このとき、モータ3に高負荷が印加されるとモータの速度が低下してしまう。そこで、昇圧部13は、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が、予め規定された第1の閾値を上回ったとき、直流側であるDCリンクからインバータ12に入力される直流電圧を昇圧する。これにより、モータ3の高負荷印加時におけるモータ3の速度低下を回避する。
昇圧部13が受信した速度指令が加速指令及び減速指令のいずれかでもない(すなわち速度指令が定速指令である)にもかかわらず、モータ3の実速度の低下が継続しているときは、モータ3に対して高負荷が印加されていると考えられる。例えば、モータ3の実速度が低下すると、モータ3に対する速度指令とモータ3の実速度との偏差が広がるので、インバータ制御部10内の電流制御部(図示せず)は、実速度を速度指令に追従させるために、より大きな値の電圧指令を出力するようになる。一般に電流制御部では、モータ3やインバータ12を保護する目的で電圧指令には上限値が設定されており、電流制御部において電圧指令が上限値に達すると実電流を電流指令に追従させる制御を行うことができなくなる。その結果、インバータ12から出力される交流電圧及び交流電流が、電圧指令及び電流指令が本来予定していた値よりも小さくなる状態が継続する。この状態でモータ3に高負荷が印加されるとモータの速度が低下してしまう。そこで、昇圧部13は、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回ったとき、上記昇圧動作を行う。
なお、モータ3に対する速度指令が加速指令及び減速指令のいずれかであるような過渡状態時においても、モータ3に対する速度指令とモータ3の実速度との偏差が大きくなることがある。このモータ加減速に係る過渡状態時における速度指令と実速度との偏差は、モータ出力及びトルクの不測の低下に起因するモータの速度低下とは無関係である。そこで、昇圧部13は、モータ3に対する速度指令が加速指令及び減速指令のいずれでもないときに(すなわちモータの加減速時以外のとき)、上記昇圧動作を行うことが好ましい。一方、昇圧部13は、モータ3に対する速度指令が加速指令及び減速指令のいずれかであるような過渡状態時においては、上記昇圧動作は行わず、インバータ12に対しては現状の直流電圧の入力を維持する。
速度指令が加速指令及び減速指令のいずれでもない状態をより確実に把握するために、昇圧部13は、インバータ制御部10からモータ3に対する速度指令を受信し、この受信した速度指令が加速指令及び減速指令のいずれかでもないこと(すなわち速度指令が定速指令であること)を、昇圧部13による昇圧動作の1つの条件としてもよい。すなわち、「モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回ること」かつ「受信した速度指令が加速指令及び減速指令のいずれかでもないこと(すなわち速度指令が定速指令であること)」の条件を満たしたときに、昇圧部13は、直流側であるDCリンクからインバータ12に入力される直流電圧を昇圧するようにしてもよい。
昇圧動作時における速度指令と実速度との偏差と昇圧率との関係、及び偏差と閾値との関係の詳細については後述する。
第1の実施形態では、モータ3の速度情報は、速度センサ31により検出されるモータ3の実速度である。速度センサ31により検出されるモータ3の実速度はインバータ制御部10に入力され、インバータ制御部10において、モータ3の速度、トルク、もしくは回転子の位置を制御するための電圧指令に用いられる。よって、昇圧部13を、例えば図1に示すようにインバータ制御部10内に設けると、コストやスペースなどの点で有利である。この変形例として、後述するように、昇圧部13を、インバータ制御部10とは別個のものとして設けてもよく、例えば工作機械の数値制御装置内に設けてもよい。いずれの場合においても、昇圧部13は、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電気回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。例えばこれらをソフトウェアプログラム形式で構築する場合は、モータ制御装置1内にあるDSPやFPGAなどの演算処理装置をこのソフトウェアプログラムに従って動作させることで、上述の各部の機能を実現することができる。またあるいは、昇圧部13を、各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路として実現してもよい。
上述のようにPWMコンバータ11−1は直流側における直流電圧を交流電源2側から入力される交流電圧の波高値以上の所望の電圧に昇圧することができるので、昇圧部13は、PWMコンバータ11−1内の半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することで、PWMコンバータ11−1の直流側から出力されてインバータ12に入力される直流電圧を昇圧することができる。
昇圧部13は、PWMコンバータ11−1の昇圧動作を制御するために、速度偏差計算部21と、昇圧開始判定部22と、昇圧制御部23と、昇圧終了判定部24とを備える。
速度偏差計算部21は、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差を計算する。モータ3に対する速度指令は、インバータ制御部10から取得される。また、第1の実施形態では、モータ3から取得される速度情報は、速度センサ31により検出されるモータ3の実速度である。
昇圧開始判定部22は、速度偏差計算部21により計算された偏差が、予め規定された第1の閾値を上回ったか否かを判定する。なお、速度偏差計算部21により計算された偏差が第1の閾値を上回ると、後述の昇圧制御部23は、PWMコンバータ11−1に対して昇圧動作を行うよう制御するので、PWMコンバータ11−1、インバータ12、モータ3、及びその周辺機器などでは発熱が予想される。そこで、第1の閾値は、例えば、許容されるモータ3の出力及びトルクの低下と許容される発熱との兼ね合いを考慮して設定すればよい。例えば、発熱の低減を優先する場合は第1の閾値を大きめに設定し、モータ3の出力及びトルクの低下(すなわちモータ3の速度低下)の回避を優先する場合は、第1の閾値を大きめに設定すればよい。また、後述する昇圧終了判定部24における処理で用いられる第2の閾値は、第1の閾値よりも小さい値に設定すればよい。第1の閾値と第2の閾値との間に差を設けることで(すなわちヒステリシスを設けることで)、モータ3に対する速度指令とモータ3の実速度との偏差の振動(バタつき)により昇圧動作の開始及び終了がこまめに発生しすぎることを防止することができる。第1の閾値及び第2の閾値の具体的な数値は、モータ制御装置1の各構成要素(PWMコンバータ11−1及びインバータ12を含む)、モータ3、その他周辺機器についての実際の各種パラメータ(電圧、電流、速度)を考慮して、適宜設定すればよい。
昇圧終了判定部24は、速度偏差計算部21により計算された偏差が、昇圧開始判定部により第1の閾値を上回ったと判定された後に、第1の閾値よりも小さい予め規定された第2の閾値を下回ったか否かを判定する。
昇圧制御部23は、昇圧開始判定部22による判定の結果、速度偏差計算部21により計算された偏差が第1の閾値を上回った場合、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回った判定される前のときよりも大きい直流電圧に昇圧する。また、昇圧制御部23は、昇圧終了判定部24による判定の結果、速度偏差計算部21により計算された偏差が第2の閾値を下回った場合、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回ったと判定される前のときの直流電圧に降圧する。PWMコンバータ11−1は直流側における直流電圧を交流電源2側から入力される交流電圧の波高値以上の所望の電圧に昇圧または降圧することができるので、昇圧部13は、PWMコンバータ11−1内の半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することで、PWMコンバータ11−1の直流側から出力されてインバータ12に入力される直流電圧を昇圧または降圧することができる。
なお、図1を参照して説明した昇圧部13は、インバータ制御部10内に設けられたが、昇圧部13は、インバータ制御部10とは別個のものとして設けられてもよい。図2は、本開示の第1の実施形態によるモータ制御装置の変形例を示す図である。図2に示すように、昇圧部13は、工作機械の数値制御装置100内に設けられ、インバータ制御部10とは別個のものとして設けられてもよい。
図3は、本開示の第1の実施形態によるモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。
モータ制御装置1によりモータ3の駆動を制御している状態において、ステップS101において、速度センサ31は、モータ3の実速度を検出する。
ステップS102において、速度偏差計算部21は、モータ3に対する速度指令と速度センサ31により検出されたモータ3の実速度との偏差を計算する。
ステップS103において、昇圧開始判定部22は、速度偏差計算部21により計算された偏差が第1の閾値を上回ったか否かを判定する。ステップS103において偏差が第1の閾値を上回ったと判定された場合はステップS104へ進み、偏差が第1の閾値を上回ったと判定されなかった場合はステップS101へ戻る。
ステップS104において、昇圧制御部23は、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回った判定される前のときよりも大きい直流電圧に昇圧する。
ステップS105において、昇圧終了判定部24は、速度偏差計算部21により計算された偏差が第2の閾値を下回ったか否かを判定する。ステップS105において偏差が第2の閾値を下回ったと判定された場合はステップS106へ進み、偏差が第2の閾値を下回ったと判定されなかった場合はステップS104へ戻る。
ステップS106において、昇圧制御部23は、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回ったと判定される前のときの直流電圧に降圧する。したがって、インバータ12に入力される直流電圧は、昇圧前の値に戻る。
続いて、本開示の第2の実施形態によるモータ制御装置の回路構成について説明する。誘導モータ及び同期モータは、速度センサなしにベクトル制御(センサレスベクトル制御)することも可能である。第2の実施形態はこのような速度センサを有さない誘導モータ(センサレス誘導モータ)または速度センサを有さない同期モータ(センサレス同期モータ)に適用することができる。第2の実施形態において、例えば誘導モータの場合における速度情報は、誘導モータに流れる実電流の値または誘導モータに対する電流指令と、誘導モータに対する1次周波数指令と、に基づき計算される誘導モータの推定速度である。
図4は、本開示の第2の実施形態によるモータ制御装置を示す図である。また、図5は、図4に示すインバータ制御部の詳細であり、センサレス誘導モータを制御する場合における一例を示す図である。
一例として、交流電源2に接続されたモータ制御装置1により、モータ3を制御する場合について示す。モータ3は誘導モータであっても同期モータであってもよい。なお、交流電源2及びモータ3の相数は本実施形態を特に限定するものではなく、例えば三相であっても単相であってもよい。交流電源2の一例を挙げると、三相交流400V電源、三相交流200V電源、三相交流600V電源、単相交流100V電源などがある。モータ3が設けられる機械には、例えば工作機械、ロボット、鍛圧機械、射出成形機、産業機械、各種電化製品、電車、自動車、航空機などが含まれる。
図4に示すように、本実施形態によるモータ制御装置1は、PWMコンバータ11−1と、インバータ12と、昇圧部13と、推定速度計算部32とを備える。
図4及び図5に示すように、推定速度計算部32は、インバータ制御部10内に設けられる。推定速度計算部32は、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。例えば推定速度計算部32をソフトウェアプログラム形式で構築する場合は、モータ制御装置1内のインバータ制御部10内に設けられるDSPやFPGAなどの演算処理装置をこのソフトウェアプログラムに従って動作させることで、上述の各部の機能を実現することができる。またあるいは、推定速度計算部32を、各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路として実現してもよい。
PWMコンバータ11−1及びインバータ12については、図1を参照して説明した通りであるので説明は省略する。なお、図4及び図5では、昇圧部13は、インバータ制御部10内に設けられるが、インバータ制御部10とは別個のものとして設けられてもよく、例えば工作機械の数値制御装置100内に設けられてもよい。
モータ制御装置1は、一般的なモータ制御装置と同様に、インバータ制御部10を備える。インバータ制御部10は、上述したように、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。図5に示すように、インバータ制御部10は、誘導モータであるモータ3をセンサレスベクトル制御するために、速度偏差計算部21と、速度制御部41と、電流制御部42と、2相3相変換部43と、1次周波数制御部44と、すべり周波数計算部45とを備える。センサレスベクトル制御における速度偏差計算部21は、本実施形態における昇圧部13内の速度偏差計算部として兼用される。また、センサレスベクトル制御におけるすべり周波数計算部45は、本実施形態における昇圧部13内の推定速度計算部32の機能の一部として兼用される。
誘導モータのすべり周波数制御型センサレスベクトル制御において、1次周波数制御部44は、速度制御部41によって生成された磁束指令及び電流指令と実電流の値とに基づき、1次周波数指令を生成する。すべり周波数計算部45もまた、速度制御部41によって生成された磁束指令及び電流指令と実電流の値とに基づき、すべり周波数推定値を生成する。1次周波数指令とすべり周波数推定値との差が推定速度となる。速度偏差計算部21は、モータ3に対する速度指令とモータ3の推定速度との偏差を計算し、電流制御部41は、この偏差に基づき磁束指令及び電流指令を生成する。2相3相変換部43は、インバータ12の3相実電流を2相実電流に変換する。電流制御部41は、磁束指令及び電流指令と2相実電流とに基づき、2相電圧指令を生成する。2相3相変換部43は、2相電圧指令を3相電圧指令に変換し、インバータ12へ出力する。インバータ12は、受信した3相電圧指令に基づき、直流側から入力された直流電圧(すなわちDCリンクにおける直流電圧)を、誘導モータであるモータ3を駆動するための交流電圧に変換して出力する。
第2の実施形態において、誘導モータの場合におけるモータ3の速度情報は、モータ3に流れる実電流の値または誘導モータに対する電流指令と、誘導モータに対する1次周波数指令と、に基づき計算される誘導モータの推定速度である。図5に示す例では、誘導モータの推定速度計算部32は、1次周波数制御部44により電流指令と実電流の値とに基づき生成された1次周波数指令と、すべり周波数計算部45により電流指令と実電流の値とに基づき生成されたすべり周波数推定値と、の差分をとることで、誘導モータであるモータ3の推定速度を取得する。
速度偏差計算部21は、モータ3に対する速度指令とモータ3の推定速度との偏差を計算するが、この偏差は、インバータ制御部10による誘導モータのすべり周波数制御型センサレスベクトル制御及び昇圧部13による昇圧動作制御の両方に用いられる。昇圧部13内の昇圧開始判定部22、昇圧制御部23及び昇圧終了判定部24については、図1を参照して説明した通りであるので説明は省略する。
図6は、本開示の第2の実施形態によるモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。
モータ制御装置1によりモータ3の駆動を制御している状態において、ステップS201において、推定速度計算部32は、モータ3の推定速度を計算する。
ステップS202において、速度偏差計算部21は、モータ3に対する速度指令と推定速度計算部32により計算されたモータ3の推定速度との偏差を計算する。
ステップS203において、昇圧開始判定部22は、速度偏差計算部21により計算された偏差が第1の閾値を上回ったか否かを判定する。ステップS203において偏差が第1の閾値を上回ったと判定された場合はステップS204へ進み、偏差が第1の閾値を上回ったと判定されなかった場合はステップS201へ戻る。第1の閾値については、第1の実施形態において説明した通りである。
ステップS204において、昇圧制御部23は、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回った判定される前のときよりも大きい直流電圧に昇圧する。
ステップS205において、昇圧終了判定部24は、速度偏差計算部21により計算された偏差が第2の閾値を下回ったか否かを判定する。ステップS205において偏差が第2の閾値を下回ったと判定された場合はステップS206へ進み、偏差が第2の閾値を下回ったと判定されなかった場合はステップS204へ戻る。第2の閾値については、第1の実施形態において説明した通りである。
ステップS206において、昇圧制御部23は、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回ったと判定される前のときの直流電圧に降圧する。したがって、インバータ12に入力される直流電圧は、昇圧前の値に戻る。
続いて、本開示の第3の実施形態によるモータ制御装置の回路構成について説明する。第3の実施形態は、第2の実施形態の変形例であり、速度センサを有さない誘導モータ(センサレス誘導モータ)または速度センサを有さない同期モータ(センサレス同期モータ)に適用することができる。特に、誘導モータのセンサレスベクトル制御では、モータ回路定数設定値誤差やセンサレス制御の制御性能の限界などに起因して、特に過渡時や高負荷時などは、推定速度と実速度との乖離が大きくなる場合がある。このため、速度制御部は、誘導モータの推定速度を速度指令に一致させるよう制御するものの、実速度は低下したままとなる状況が起こる場合がある。そこで、第3の実施形態では、モータまたはモータにギアやベルトなどを介して接続された駆動軸に近接スイッチを設け、近接スイッチが出力する当該モータまたは当該モータ接続された駆動軸の回転に応じたパルス信号に基づき、モータの実速度を計算し、これを速度情報として用いる。
図7は、本開示の第2の実施形態によるモータ制御装置を示す図である。また、図8は、誘導モータに接続された駆動軸の近傍に近接スイッチを設置した例を示す図である。また、図9は、図7に示すインバータ制御部の詳細であり、センサレス誘導モータを制御する場合における一例を示す図である。
一例として、交流電源2に接続されたモータ制御装置1により、モータ3を制御する場合について示す。モータ3は誘導モータであっても同期モータであってもよい。なお、交流電源2及びモータ3の相数は本実施形態を特に限定するものではなく、例えば三相であっても単相であってもよい。交流電源2の一例を挙げると、三相交流400V電源、三相交流200V電源、三相交流600V電源、単相交流100V電源などがある。ここで、モータ3が設けられる機械には、例えば工作機械、ロボット、鍛圧機械、射出成形機、産業機械、各種電化製品、電車、自動車、航空機などが含まれる。
図7に示すように、本実施形態によるモータ制御装置1は、PWMコンバータ11−1と、インバータ12と、昇圧部13と、近接スイッチ33と、実速度計算部34とを備える。
図7及び図9に示すように、実速度計算部34は、例えばインバータ制御部10内に設けられる。実速度計算部34は、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。例えば実速度計算部34をソフトウェアプログラム形式で構築する場合は、モータ制御装置1内のインバータ制御部10内に設けられるDSPやFPGAなどの演算処理装置をこのソフトウェアプログラムに従って動作させることで、上述の各部の機能を実現することができる。またあるいは、実速度計算部34を、各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路として実現してもよい。なお、実速度計算部34を、インバータ制御部10とは別個のものとして設けてもよく、例えば工作機械の数値制御装置100内に設けてもよい。
ここで、PWMコンバータ11−1及びインバータ12については、図1を参照して説明した通りであるので説明は省略する。なお、図7及び図9では、昇圧部13は、インバータ制御部10内に設けられるが、インバータ制御部10とは別個のものとして設けられてもよく、例えば工作機械の数値制御装置100内に設けられてもよい。
モータ制御装置1は、一般的なモータ制御装置と同様に、インバータ制御部10を備える。インバータ制御部10は、上述したように、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。図9に示すように、インバータ制御部10は、誘導モータであるモータ3をセンサレスベクトル制御するために、速度偏差計算部21と、速度制御部41と、電流制御部42と、2相3相変換部43と、1次周波数制御部44と、すべり周波数計算部45とを備える。センサレスベクトル制御における速度偏差計算部21は、本実施形態における昇圧部13内の速度偏差計算部として兼用される。また、センサレスベクトル制御におけるすべり周波数計算部45は、本実施形態における昇圧部13内の推定速度計算部32の機能の一部として兼用される。誘導モータのすべり周波数制御型センサレスベクトル制御に係るインバータ制御部10の上記構成については、図4及び5を参照して説明した通りであるので説明は省略する。
近接スイッチ33は、モータ3の回転を検出することができる位置、例えばモータ3の回転軸の近傍に設置される。あるいは、図8に示すように、モータ3にギアやベルトなどを介して接続された駆動軸35の回転を検出することができる位置、例えば駆動軸35の回転軸の近傍に設置されてもよい。
近接スイッチ33は、モータ3またはモータ3に接続された駆動軸の回転に応じたパルス信号を出力する。近接スイッチ33は、ロータリエンコーダなどのような速度センサとは異なる。速度センサは、A相出力信号及びB相出力信号を出力し、モータ(の回転軸)などのような回転体の回転方向、回転位置(回転角)、回転速度が高精度かつ高速に検出することができるものである。これに対し、近接スイッチ33は、回転体の近傍に設置され、当該回転体の回転方向表面部に設けられた被検出部を検知することで、回転体の1回転あたりに、オン・オフが1回の1パルスまたはオン・オフがN回のNパルス(ただし、Nは整数)を出力する。近接スイッチ33が出力するパルス信号を監視することにより、回転体の回転数を検出することができる。また、近接スイッチ33が出力するパルス信号の所定期間におけるパルス数から計算により回転体の回転速度を検出することができる。ただし、近接スイッチ33が出力するパルス信号から回転速度を取得するためには、時間を区切ってパルス数をカウントし、当該時間期間で平均化処理をする必要があるため、速度センサに比べて回転速度を取得するまでに時間がかかる。また、近接スイッチ33では回転体の回転方向や回転位置(回転角)は検出することはできない。
このように、近接スイッチ33は、回転速度を取得するまでに時間がかかるもの、回転速度を取得すること自体は可能である。例えば工作機械の駆動軸には近接スイッチが設置されることが多い。そこで、第3の実施形態では、モータ3のまたはモータ3に接続された駆動軸の近傍に設けられた近接スイッチ33が出力するパルス信号に基づき、実速度計算部34にてモータ3の実速度を計算し、これを速度情報として用いる。速度偏差計算部21は、モータ3に対する速度指令と実速度計算部34により計算されたモータ3の速度との偏差を計算する。昇圧部13内の昇圧開始判定部22、昇圧制御部23及び昇圧終了判定部24については、図1を参照して説明した通りであるので説明は省略する。
図10は、本開示の第3の実施形態によるモータ制御装置の動作フローを示すフローチャートである。
モータ制御装置1により誘導モータであるモータ3の駆動を制御している状態において、ステップS301において、近接スイッチ33は、モータ3またはモータ3に接続された駆動軸の回転に応じたパルス信号を出力する。
ステップS302において、実速度計算部34は、近接スイッチ33から出力されたパルス信号に基づき、速度情報としてのモータ3の実速度を計算する。
ステップS303において、速度偏差計算部21は、モータ3に対する速度指令と推定速度計算部32により計算されたモータ3の推定速度との偏差を計算する。
ステップS304において、昇圧開始判定部22は、速度偏差計算部21により計算された偏差が第1の閾値を上回ったか否かを判定する。ステップS304において偏差が第1の閾値を上回ったと判定された場合はステップS305へ進み、偏差が第1の閾値を上回ったと判定されなかった場合はステップS301へ戻る。第1の閾値については、第1の実施形態において説明した通りである。
ステップS305において、昇圧制御部23は、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回った判定される前のときよりも大きい直流電圧に昇圧する。
ステップS306において、昇圧終了判定部24は、速度偏差計算部21により計算された偏差が第2の閾値を下回ったか否かを判定する。ステップS306において偏差が第2の閾値を下回ったと判定された場合はステップS307へ進み、偏差が第2の閾値を下回ったと判定されなかった場合はステップS305へ戻る。第2の閾値については、第1の実施形態において説明した通りである。
ステップS307において、昇圧制御部23は、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回ったと判定される前のときの直流電圧に降圧する。したがって、インバータ12に入力される直流電圧は、昇圧前の値に戻る。
続いて、第1〜第3の実施形態によるモータ制御装置1における昇圧動作時の速度指令と実速度との偏差と昇圧率との関係、及び偏差と閾値との関係について、より詳細に説明する。
上述のように、昇圧部13は、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差に応じて、直流側であるDCリンクからインバータ12に入力される直流電圧を昇圧する。昇圧部13内の昇圧開始判定部22は、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が、予め規定された第1の閾値を上回ったか否かを判定する。昇圧制御部23は、昇圧開始判定部22による判定の結果、速度偏差計算部21により計算された偏差が第1の閾値を上回った場合、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を、昇圧開始判定部22により第1の閾値を上回った判定される前のときよりも大きい直流電圧に昇圧する。速度偏差計算部21により計算された偏差が第1の閾値を上回った場合における昇圧制御部23による昇圧動作の例についていくつか列記する。
図11は、本開示の第1〜第3の実施形態における第1の例による昇圧動作による速度偏差と昇圧率との関係を例示する図である。昇圧制御部23による昇圧動作の第1の例では、昇圧制御部23は、速度偏差計算部21により計算された偏差に比例して、直流側からインバータ12に入力される直流電圧を昇圧する。モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差(速度偏差)が第1の閾値以下である場合は、昇圧部13は昇圧動作を行わず、PWMコンバータ11−1は、交流電源2側から入力された交流電圧を、予め規定されていた直流電圧に変換して出力する。昇圧部13が昇圧動作を行わないときにPWMコンバータ11−1から出力される直流電圧に対応する昇圧率を100%とする。一般にPWMコンバータ11−1には出力可能な直流電圧の最大値が規定されているが、PWMコンバータ11−1から出力される直流電圧の最大値に対応する昇圧率を「昇圧率最大値」と称する。モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回った場合、速度偏差に比例して昇圧率を上昇させる。ただし、PWMコンバータ11−1の保護の観点から、昇圧率最大値に対応する速度偏差を「上限閾値」として規定しておき、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が上限閾値を上回るような場合は、昇圧率は昇圧率最大値のままに留める。第1の例による昇圧動作では、昇圧制御部23は、図11に示す関係を満たす昇圧率をPWMコンバータ11−1に通知し、PWMコンバータ11−1は、これに基づき、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回った場合、速度偏差に比例する昇圧率に基づき昇圧動作を行う。なお、モータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回った場合における昇圧率は、速度偏差計算部21により計算された速度偏差に基づきその都度計算してもよい。あるいは、記憶部(図示せず)にあらかじめ記憶された速度偏差と昇圧率との関係から、速度偏差計算部21により計算された速度偏差に対応する昇圧率を読み出すようにしてもよい。
図12は、本開示の第1〜第3の実施形態における第2の例による昇圧動作による速度偏差と昇圧率との関係を例示する図である。第1の例と同様、第2の例でも、昇圧部13が昇圧動作を行わないときにPWMコンバータ11−1から出力される直流電圧に対応する昇圧率を100%とする。昇圧制御部23による昇圧動作の第2の例では、昇圧開始判定部22がモータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回ったと判定した場合、昇圧制御部23は、昇圧率を、100%よりも大きい値として予め規定された一定の昇圧率(以下、「規定昇圧率」と称する。)にステップ状に増加させる。速度偏差計算部21により計算された偏差が昇圧開始判定部により第1の閾値を上回ったと判定された後に、昇圧終了判定部24が、第1の閾値よりも小さい予め規定された第2の閾値を下回ったと判定した場合、昇圧制御部23は、昇圧率を、規定昇圧率から100%にステップ状に減少させる。
上述の第1〜第3の実施形態では、昇圧部13は、PWMコンバータ11−1内の半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することで、PWMコンバータ11−1の直流側から出力されてインバータ12に入力される直流電圧を昇圧していた。続いて、昇圧部13の変形例についていくつか列記する。
昇圧部13の第1の変形例では、交流電源とコンバータとの間に、変圧比可変の変圧器を設け、コンバータに入力される交流電圧を変圧器にて昇圧させることで、コンバータからインバータに入力される直流電圧を昇圧する。図13は、本開示の第1〜第3の実施形態における昇圧部の第1の変形例を示す図である。図13に示すように、昇圧部13は、交流電源2とコンバータ11−2との間に設けられる変圧比可変の変圧器25をさらに有する。昇圧部13は、変圧器25の変圧比を制御してコンバータ11−2に入力される交流電圧を昇圧させることができる。すなわち、昇圧開始判定部22によりモータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回ったと判定された場合、昇圧部13内の昇圧制御部23は、昇圧動作のための昇圧率を変圧器25に通知し、変圧器25は、変圧比を、通知された昇圧率に対応して変更する。これにより、コンバータ11−2に入力される交流電圧が昇圧され、その結果、コンバータ11−2から出力される直流電圧も昇圧される。つまり、インバータ12に入力される直流電圧も昇圧されることになる。その後、昇圧終了判定部24によりモータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第2の閾値を下回ったと判定された場合、昇圧部13内の昇圧制御部23は、昇圧動作を行わないときの昇圧率(すなわち図11及び図12の例では100%)を変圧器25に通知し、変圧器25は、変圧比を、通知された昇圧率に対応して変更する。これにより、コンバータ11−2に入力される交流電圧が降圧され、その結果、コンバータ11−2から出力される直流電圧も降圧される。つまり、インバータ12に入力される直流電圧は、昇圧前の値に戻ることになる。昇圧部13の第1の変形例によれば、インバータ12に入力される直流電圧は、変圧器25の変圧比を制御することにより昇圧及び降圧されるので、コンバータ11−2は、PWM制御方式のコンバータである必要はなく、ダイオード整流回路であってもよい。
昇圧部13の第2の変形例では、コンバータとインバータの間に、直流電圧の大きさを変更可能なDCDCコンバータを設け、コンバータから出力される直流電圧をDCDCコンバータにて昇圧させることで、インバータに入力される直流電圧を昇圧する。図14は、本開示の第1〜第3の実施形態における昇圧部の第2の変形例を示す図である。また、図15は、昇圧チョッパ回路を示す回路図である。図14に示すように、昇圧部13は、コンバータ11−2とインバータ12との間に設けられるDCDCコンバータ26をさらに有する。DCDCコンバータ26は、例えば図15に示すような昇圧チョッパ回路で構成される。またこの代替例として、DCDCコンバータ26を、スイッチングレギュレータを用いて構成してもよい。昇圧部13は、DCDCコンバータ26を制御してコンバータ11−2から出力される直流電圧を昇圧させることができる。すなわち、昇圧開始判定部22によりモータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第1の閾値を上回ったと判定された場合、昇圧部13内の昇圧制御部23は、昇圧動作のための昇圧率をDCDCコンバータ26に通知し、DCDCコンバータ26は、通知された昇圧率に従ってコンバータ11−2から出力される直流電圧を昇圧する。その結果、インバータ12に入力される直流電圧も昇圧されることになる。その後、昇圧終了判定部24によりモータ3に対する速度指令とモータ3から取得された速度情報との偏差が第2の閾値を下回ったと判定された場合、昇圧部13内の昇圧制御部23は、昇圧動作を行わないときの昇圧率(すなわち図11及び図12の例では100%)をDCDCコンバータ26に通知し、DCDCコンバータ26は、コンバータ11−2から出力される直流電圧を昇圧を昇圧せずにそのまま出力する。これにより、インバータ12に入力される直流電圧は、昇圧前の値に戻ることになる。昇圧部13の第2の変形例によれば、インバータ12に入力される直流電圧は、DCDCコンバータ26の電圧変換動作を制御することにより昇圧及び降圧されるので、コンバータ11−2は、PWM制御方式のコンバータである必要はなく、ダイオード整流回路であってもよい。
例えば、センサレス誘導モータを制御するモータ制御装置が設けられる円筒研削盤の場合、加工開始前に砥石軸が加速させ、一定回転数となった時点から研削を行う。砥石軸の送り速度を速くすると、誘導モータに対する負荷が大きくなり、トルクが足りずに砥石軸の速度が低下する場合がある。第2の実施形態または第3の実施形態によれば、このような加工中の誘導モータの速度低下時にはインバータに入力される直流電圧を昇圧させ、その結果インバータが出力する交流電圧が昇圧されて誘導モータのトルクが向上するので、砥石軸の速度が低下を回避することができる。
1 モータ制御装置
2 交流電源
3 モータ
10 インバータ制御部
11−1 PWMコンバータ
11−2 コンバータ
12 インバータ
13 昇圧部
21 速度偏差計算部
22 昇圧開始判定部
23 昇圧制御部
24 昇圧終了判定部
25 変圧器
26 DCDCコンバータ
31 速度センサ
32 推定速度計算部
33 近接スイッチ
34 実速度計算部
35 駆動軸
41 速度制御部
42 電流制御部
43 2相3相変換部
44 1次周波数制御部
45 すべり周波数計算部
100 数値制御装置

Claims (7)

  1. 交流電源側から入力される交流電圧を、直流電圧に変換して直流側に出力するコンバータと、
    前記直流側から入力される直流電圧を、モータを駆動するための交流電圧に変換して出力するインバータと、
    前記モータに対する速度指令が加速指令及び減速指令のいずれでもないときに、前記モータに対する速度指令と前記モータから取得された速度情報との偏差に応じて、前記直流側から前記インバータに入力される直流電圧を昇圧する昇圧部と、
    を備え、
    前記昇圧部は、
    前記モータに対する速度指令と前記モータから取得された速度情報との前記偏差を計算する速度偏差計算部と、
    前記速度偏差計算部により計算された前記偏差が、予め規定された第1の閾値を上回ったか否かを判定する昇圧開始判定部と、
    前記昇圧開始判定部による判定の結果、前記速度偏差計算部により計算された前記偏差が前記第1の閾値を上回った場合、前記直流側から前記インバータに入力される直流電圧を、前記昇圧開始判定部により前記第1の閾値を上回った判定される前のときよりも大きい直流電圧に昇圧する昇圧制御部と、
    前記速度偏差計算部により計算された前記偏差が、前記昇圧開始判定部により前記第1の閾値を上回ったと判定された後に、前記第1の閾値よりも小さい予め規定された第2の閾値を下回ったか否かを判定する昇圧終了判定部と、
    を有し、
    前記昇圧制御部は、前記昇圧終了判定部による判定の結果、前記速度偏差計算部により計算された前記偏差が前記第2の閾値を下回った場合、前記直流側から前記インバータに入力される直流電圧を、前記昇圧開始判定部により前記第1の閾値を上回ったと判定される前のときの直流電圧に降圧する、モータ制御装置。
  2. 前記速度情報としての前記モータの実速度を検出する速度センサをさらに備える、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 誘導モータである前記モータに流れる実電流の値または前記誘導モータに対する電流指令と、前記誘導モータに対する1次周波数指令と、に基づき、前記速度情報としての前記誘導モータの推定速度を計算する推定速度計算部をさらに備える、請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記モータまたは前記モータに接続された駆動軸の回転に応じたパルス信号を出力する近接スイッチと、
    前記近接スイッチから出力されたパルス信号に基づき、前記速度情報としての前記モータの実速度を計算する実速度計算部と、
    をさらに備える、請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記コンバータは、内部の半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、前記交流電源側から入力される交流電圧を、所望の大きさの直流電圧に変換して前記直流側に出力するPWMコンバータであり、
    前記昇圧部は、前記PWMコンバータ内の前記半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより、前記PWMコンバータの前記直流側から出力されて前記インバータに入力される直流電圧を昇圧する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記昇圧部は、
    前記交流電源と前記コンバータとの間に設けられる変圧比可変の変圧器をさらに有し、
    前記変圧器の変圧比を制御して前記コンバータに入力される交流電圧を昇圧することにより、前記コンバータの前記直流側から出力されて前記インバータに入力される直流電圧を昇圧する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記昇圧部は、
    前記コンバータと前記インバータとの間に設けられるDCDCコンバータをさらに有し、
    前記DCDCコンバータを制御して前記コンバータの前記直流側から出力された直流電圧を昇圧することにより、前記インバータに入力される直流電圧を昇圧する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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